JPH09322125A - 映像信号再生装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速再生時に黒の画面を検出し、コマーシャ
ルのスキップ再生等を可能にする。 【解決手段】 ＲＦレベル検出ブロック３により、変速
再生時のノイズバーを検出する。ビデオＹレベル検出ブ
ロック４により黒レベルの映像信号を検出する。オーデ
ィオレベル検出ブロック８により無音を検出する。必要
に応じて、ビデオＣレベル検出ブロック５により色の付
いていない映像信号を検出する。マイコン９は、前記各
検出出力を基に、コマーシャルの前後の黒画面（黒フェ
ード）を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカセットレ
コーダ（以下ＶＣＲという）のような映像信号を再生す
る装置及びその再生方法に関し、詳細には変速再生時に
所定の輝度や色の画面を検出する手段及びそれを利用し
た再生方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＶＣＲで録画したテレビ放送の番組を再
生して鑑賞する際には、コマーシャルをスキップして見
たいと思う人は多い。従来、コマーシャルをスキップし
て再生する方法としては、マニュアル操作で行う方法、
半自動的に行う方法、自動的に行う方法があった。

【０００３】マニュアル操作で行う方法は、ユーザーが
コマーシャルの部分の始まりで早送り再生（キュー）ボ
タンを押し、コマーシャルの部分が終わり、番組が見ら
れるようになったら、通常再生（ＰＢ）ボタンを押すも
のである。

【０００４】半自動的に行う方法は、ユーザーがコマー
シャルの部分の始まりでスキップボタンを押すと、一定
時間早送り再生等が行われた後、自動的に再生モードに
復帰するものである。

【０００５】自動的に行う方法は北米において実施され
ている。北米において放送されるテレビ番組では、個々
のコマーシャルの開始点と終了点は数フレーム〜数十フ
レームの黒画面があり、また番組中のコマーシャルは複
数個の個々のコマーシャルが連続したものである。そこ
で、まず番組の録画時に黒画面を検出し、その情報を録
画時にビデオテープ上のＣＴＬ（コントロール）トラッ
クに書き込み、次にソフトウェアのアルゴリズムを用い
て一連のコマーシャル部分を推定し、ビデオテープを巻
き戻してＣＴＬトラック上にコマーシャル部分を示す情
報を書き込むことにより、そのビデオテープを再生する
際にコマーシャル部分をスキップすることができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マニュ
アル操作で行う方法では、コマーシャルの度に早送り再
生ボタンと通常再生ボタンを押さなければならないた
め、操作が面倒である。

【０００７】同様に、半自動的に行う方法でもコマーシ
ャルの度にスキップボタンを押すことが必要である。ま
た、１回のスキップ操作でコマーシャルの部分を完全に
スキップできなかった場合には、再度のスキップ操作が
必要となる。

【０００８】そして、自動的に行う方法では、マニュア
ル操作は不要であるが、前述したような一連の前処理及
びそのためのハードウェアとソフトウェアが必要であ
る。また、推定したコマーシャル部分と実際のコマーシ
ャル部分が一致しないこともあった。

【０００９】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、変速再生時に所定の輝度や色の画面を
検出する手段を備えた映像信号再生装置、及びその手段
を利用してコマーシャル部分のスキップを可能にした映
像信号再生方法を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明に係る映像信号再
生装置は、記録媒体に記録されている映像信号を記録時
と異なる速度で再生する装置であって、記録媒体から再
生されたＲＦ映像信号のレベルを検出する第１の手段
と、復調された映像像号のレベルを検出する第２の手段
と、前記第１の手段の出力及び前記第２の手段の出力を
基に、所定の輝度又は色の画面を検出する第３の手段と
を備え、前記第３の手段は、画面の所定の検出エリアに
おいて少なくとも前記第２の手段の出力をサンプルし、
該サンプル値のうち所定の輝度又は色を示すサンプル数
が規定値を越える場合に所定の輝度又は色の画面である
と判定することを特徴とするものである。

【００１１】また、本発明に係る映像信号再生方法は、
記録媒体に記録されている映像信号を再生する際に、変
速再生状態で所定の輝度又は色の画面を検出した時に、
通常再生状態に遷移することを特徴とするものである。

【００１２】さらに、本発明に係る映像信号再生方法
は、記録媒体に記録されている映像信号を再生する際
に、前後に黒画面を有する所定の画像をスキップして再
生する方法であって、前記所定の画像の開始時に入力さ
れた指令にしたがって通常再生から早送り再生に遷移
し、前記所定の画像の終了時に入力された指令にしたが
って巻き戻し再生（レビュー）に遷移し、前記黒画面を
検出したときに通常再生に遷移することを特徴とするも
のである。

【００１３】ここで、前記所定の画像の開始時に入力さ
れた指令にしたがって通常再生から早送り再生に遷移す
ると共に、タイマーを作動させ、前記黒画面が検出され
る毎にタイマーを繰り返しセットし、前記タイマーがタ
イムアウトしたことを検出して巻き戻し再生に遷移して
もよい。また、前記所定の画像の開始時に入力された指
令にしたがって通常再生から早送りに遷移すると共にタ
イマーを作動させ、前記タイマーがタイムアウトしたこ
とを検出して巻き戻し再生に遷移してもよい。

【００１４】本発明に係る映像信号再生装置によれば、
第１の手段によりＲＦ映像信号のレベルを検出し、第２
の手段により復調された映像像号（輝度信号及び／又は
色信号）のレベルを検出し、第３の手段により画面の所
定の検出エリアにおいて少なくとも前記第２の手段の出
力をサンプルし、このサンプル値のうち所定の輝度又は
色を示すサンプル数が規定値を越える場合に所定の輝度
又は色の画面であると判定する。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
図面を参照しながら詳細に説明する。 （第１の実施の形態）図１は本発明を適用したＶＣＲの
第１の形態を示すブロック図である。このＶＣＲは、ビ
テオテープ（図示せず）のヘリカルトラックに記録され
ている映像信号を再生するビデオヘッドＨｖと、ビデオ
ヘッドＨｖの再生信号を増幅するヘッドアンプ１と、ヘ
ッドアンプ１の出力であるＲＦ信号からコンポジットビ
デオ信号を生成するビデオ信号処理ブロック２と、ヘッ
ドアンプ１の出力であるＲＦ信号のレベルを検出するＲ
Ｆレベル検出ブロック３と、ビデオ信号処理ブロック２
の出力から輝度信号（以下Ｙ信号という）のレベルを検
出するビデオＹレベル検出ブロック４と、ビデオ信号処
理ブロック２の出力からクロマ信号（以下Ｃ信号とい
う）のレベルを検出するビデオＣレベル検出ブロック５
と、ビデオＹレベル検出ブロック４の出力及びビデオＣ
レベル検出ブロック５の出力を合成する加算器６とを備
えている。ここで、ビデオＣレベル検出ブロック５と加
算器６とは必要に応じて設ければよい。

【００１６】また、図１に示したＶＣＲは、ビデオテー
プの横手方向のトラックに記録されているオーディオ信
号を再生するオーディオヘッドＨａと、オーディオヘッ
ドＨａの出力からオーディオ信号を復調するオーディオ
信号処理ブロック７と、オーディオ信号処理ブロック７
の出力からオーディオレベルを検出するオーディオレベ
ル検出ブロック８とを備えている。

【００１７】さらに、図１に示したＶＣＲは、加算器６
の出力とＲＦレベル検出ブロック３と、オーディオレベ
ル検出ブロック８との出力を用いて黒の画面を検出する
マイクロコンピュータ（以下マイコンという）９とを備
えている。

【００１８】図１において、ビデオヘッドＨｖの再生信
号はへッドアンプ１により増幅され、ビデオ信号処理ブ
ロック２とＲＦレベル検出ブロック３に送られる。ビデ
オ信号処理ブロック２は、ＲＦ信号からＦＭ−Ｙ信号の
復調とＣ信号の低域変換の逆変換を行い、さらにコンポ
ジットビデオ信号を生成する。ビデオ信号処理ブロック
２の出力は、ビデオＹレベル検出ブロック４と、ビデオ
Ｃレベル検出ブロック５と、出力端子とに送られる。

【００１９】ＲＦレベル検出ブロック３は、ＶＣＲの変
速再生時のノイズバーを検出し、その検出出力をマイコ
ン９に与える。ＲＦレベル検出ブロック３は図２に示す
ように、アンプ１１と、アンプ１１の出力からＲＦ信号
の包絡線を抽出する包絡線検波回路１２と、アンプ１１
の出力からＲＦ信号のピークレベルに対応する出力を生
成するピーク検波／減衰回路１３と、包絡線検波回路１
２の出力とピーク検波／減衰回路１３の出力とを比較す
る比較器１４とから構成されている。

【００２０】包絡線検波回路１２は時定数の小さい検波
回路であって、ＲＦ信号の包絡線を検出する。ピーク検
波／減衰回路１３は、時定数の大きな検波回路とその検
波出力を抵抗分圧する減衰回路とから構成されており、
ＲＦ信号のピークレベルに対応するレベルを生成する。
比較器１４は、包絡線検波回路１２の出力がピーク検波
／減衰回路１３の出力より小さい時にハイレベルとなる
比較出力を発生する。このハイレベルの期間が変速再生
時のノイズバーの期間である。

【００２１】ビデオＹレベル検出ブロック４は図３に示
すように、アンプ２１と、アンプ２１の出力をクランプ
するペデスタルクランプ回路２２と、ペデスタルクラン
プ回路２２の出力のピーク値を検波するピーク検波回路
２３と、ピーク検波回路２３の出力と所定の基準電圧Ｖ
ｒｅｆ１とを比較して、画面の黒レベルを検出する比較
器２４と、ペデスタルクランプ回路２２のクランプパル
スとして作用するバーストゲートパルスをコンポジット
同期信号（又は水平同期信号）を基に生成するバースト
ゲートパルス生成回路２５とから構成されている。

【００２２】このように構成されたビデオＹレベル検出
ブロック４は、アンプ２１によりビデオ信号の増幅とＹ
信号成分の抽出を行い、ペデスタルクランプ回路２２に
より、バーストゲートパルスを用いてＹ信号のペデスタ
ルをクランプし、ピーク検波回路２３により、ぺデスタ
ルクランプされたＹ信号のピーク値を検波し、比較器２
４によりこのピーク値と基準電圧Ｖｒｅｆ１とを比較
し、ピーク検波出力のレベルが基準電圧Ｖｒｅｆ１より
小さい時にハイレベルとなる比較出力を発生する。この
ハイレベルの期間は画面が黒の期間である。

【００２３】同様に、ビデオＣレベル検出ブロック５
は、ビデオ信号の増幅とＣ信号成分の抽出を行い、さら
にバースト信号をミュートした後、Ｃ信号のピーク値を
検波し、このピーク検波出力が所定の基準電圧より小さ
い時にハイレベルとなる比較出力を発生する。このハイ
レベルの期間は画面に色が付いていない期間である。

【００２４】加算器６はビデオＹレベル検出ブロック４
の出力とビデオＣレベル検出ブロック５の出力とを用い
て画面の黒の部分を検出する。ビデオＹレベル検出ブロ
ック４の出力だけでは、黒以外でも輝度レベルが低い場
合には誤って黒であると誤検出する可能性があるので、
ビデオＣレベル検出ブロック５の出力と論理演算をする
ことにより、確実に黒を検出する。

【００２５】一方、オーディオヘッドＨａにより再生さ
れたＦＭオーディオ信号は、オーディオ信号処理ブロッ
ク７により復調され、オーディオレベル検出ブロック８
とオーディオ出力端子に送られる。

【００２６】オーディオレベル検出ブロック８は図４に
示すように、アンプ３１と、アンプ３１の出力からピー
ク値を検波するピーク検波回路３２と、ピーク検波回路
３２の出力と所定の基準電圧Ｖｒｅｆ２とを比較して、
無音を検出する比較器３３とから構成されている。ここ
で、ピーク検波回路３２には１フィールド周期のリセッ
ト信号が与えられる。

【００２７】オーディオレベル検出ブロック８は、ピー
ク検波されたオーディオレベルと基準電圧Ｖｒｅｆ２と
を比較し、ピーク検波出力のレベルが基準電圧Ｖｒｅｆ
２より小さい時にハイレベルとなる比較出力を発生す
る。このハイレベルの期間が無音の期間である。ピーク
検波回路３２は１フィールド周期でリセットされるの
で、比較器３３の無音検出出力も１フィールド毎のもの
となる。

【００２８】以上説明したＲＦレベル検出ブロック３の
出力と、加算器６の出力と、オーディオレベル検出ブロ
ック８の出力は、それぞれマイコン９に送られる。マイ
コン９はこれらの入力信号を用いて黒の画面（黒フェー
ド）を検出する。

【００２９】図５は画面と検出エリアとの関係を示す。
この図に示すように、画面の垂直方向の中央部の時間ｔ
２の部分を検出エリアとした。これにより、輝度レベル
が検出できない垂直ブランキング期間と、番組ロゴやキ
ャプションが存在する上下端をマスクしている。

【００３０】マイコン９は、図６（ａ），（ｂ）に示す
ように、垂直同期信号Ｖｓｙｎｃを基準にしてｔ２の期
間ハイレベルとなり、ｔ１の期間ローレベルとなる検出
ウィンドウを生成する。そして、加算器６から送られて
くるデータをｔ２の期間内にｎ回サンプリングし、その
うち規定の回数ｍ回以上が黒であれば、現在入力中の画
面を黒画面と判定し、黒画面検出フラグを立てる。ただ
し、この時、図６（ｃ），（ｄ）に示すように、ノイズ
バーの位置にあるデータはマスクする。

【００３１】さらに、本実施の形態ではオーディオレベ
ル検出ブロック８から送られてくる無音データを併用し
ている。これにより、番組中の黒っぽい画面を誤ってコ
マーシャルの前後の黒画面と判断しないようにしてい
る。図７に検出のタイムチャートを示す。マイコン９
は、黒画面と判定した時に黒画面検出フラグを立てる
が、このフラグを数フィールド期間ホールドする。ここ
では、図７（ｃ）に示すように４フィールド期間ホール
ドしている。同様に、音声についても、オーディオレベ
ル検出ブロック８から送られてくるデータが無音である
と判定したら、図７（ｅ）に示すように無音検出フラグ
を立て、４フィールド期間ホールドする。そして、黒画
面検出フラグと無音検出フラグの論理積をとって黒フェ
ード検出フラグとする。このように処理する理由は、コ
マーシャルの前後における黒画面部分と無音部分とが数
フレーム期間しか一致しないことがあるので、フラグを
ホールドすることにより確実に検出できるようにするた
めである。

【００３２】（第２の実施の形態）図８は本発明を適用
したＶＣＲの第２の形態を示すブロック図である。ここ
で、図１と同一又は対応する部分には図１と同一の番号
が付してある。この実施の形態では、ＲＦレベル検出ブ
ロック３がノイズバーを検出した時にスイッチＳＷを黒
レベル側に切り換えることが第１の実施の形態と異なる
特徴である。

【００３３】この結果、ノイズバーの部分ではマイコン
９の入力端子に黒レベルが与えられる。マイコン９は、
図６と同様、スイッチＳＷから送られてくるデータをｔ
２の期間内にｋ回サンプリングし、そのうち規定の回数
ｘ回以上が黒であれば、現在入力中の画面を黒画面と判
定し、黒画面検出フラグを立てる。ただし、この時は図
６（ｃ），（ｄ）とは異なり、マイコン９は入力される
データがノイズバーの位置にあるデータかそうでないか
を識別できない。したがって、マイコン９はノイズバー
とノイズバーでない部分とをサンプリングし、そのうち
規定の回数ｘ回以上が黒であれば黒画面と判定する。こ
れ以外の処理は前述した第１の実施の形態の場合と同じ
である。

【００３４】（第３の実施の形態）図９は本発明を適用
したＶＣＲの第３の形態を示すブロック図である。ここ
で、図１と同一又は対応する部分には図１と同一の番号
が付してある。この実施の形態では、ＲＦレベル検出ブ
ロック３がノイズバーを検出した時にビデオＹレベル検
出ブロック４及びビデオＣレベル検出ブロック５の出力
をミュートすることが第１の実施の形態と異なる特徴で
ある。したがって、ノイズバーの部分を黒にしてしまう
点では第２の実施の形態と同じであり、マイコン９の処
理も第２の実施の形態と同じである。

【００３５】ただし、この実施の形態では、ビデオＹレ
ベル検出ブロック４及びビデオＣレベル検出ブロック５
においてミュート処理を行う、具体的にはそれぞれのピ
ーク検波回路にミュートをかけるので、検波回路におけ
る時定数の設定の自由度が高くなっている。

【００３６】次に以上説明した変速再生時に黒画面を検
出する手段を備えたＶＣＲにより、再生時にコマーシャ
ルをスキップする方法について説明する。

【００３７】（第１の方法）図１０はこの方法のタイミ
ング図である。この図の（ａ）に示すように、番組と番
組の間にＣＭ１〜ＣＭ５からなる一連の５個のコマーシ
ャルが放送されている。そして、ＣＭ１〜ＣＭ５の各々
の前後には黒画面が存在する。図１１はこの方法を実現
する際のマイコン９の処理を示すフローチャートであ
る。

【００３８】まず、使用者はコマーシャルの開始時点で
スキップボタンを押す（図１０（ｂ）の）。具体的に
は、通常再生モードで再生されている画面を見ていてＣ
Ｍ１が開始されたことを知ると、スキップボタンを押
す。このスキップボタン操作によりＶＣＲは早送り再生
を開始する（図１１のステップＳ１〜Ｓ３）。

【００３９】次に、早送り再生されている画面を見て、
コマーシャルが終り再び番組の再生が開始されたことを
知ると、もう一度スキップボタンを押す（図１０（ｂ）
の）。このスキップボタン操作によりＶＣＲは巻き戻
し再生を開始する（図１１のステップＳ４〜Ｓ６）。

【００４０】そして、番組の開始点を検出したら自動的
に通常再生を開始する（図１０（ｂ）の）。すなわ
ち、ＣＭ５の後の黒画面（黒フェード）を検出したら、
通常再生を開始する（図１１のステップＳ７〜Ｓ９）。

【００４１】（第２の方法）図１２はこの方法のタイミ
ング図であり、図１３はマイコン９の処理を示すフロー
チャートである。図１２（ｂ）に示すように、番組と番
組の間にＣＭ１〜ＣＭ６からなる６個のコマーシャルが
放送されている。そして、ＣＭ１〜ＣＭ６の各々の前後
には黒画面が挟まれている。

【００４２】まず、使用者は第１の方法の場合と同じ
く、通常再生モードで再生されている画面を見ていてＣ
Ｍ１が開始されたことを知ると、スキップボタンを押す
（図１２（ｃ）の）。このスキップボタン操作により
ＶＣＲは早送り再生を開始すると共にタイマーをセット
する（図１２（ａ）、図１３のステップＳ１１〜Ｓ１
４）。

【００４３】このタイマーは早送り再生状態において黒
画面が検出される毎にセットされる（図１２（ａ）、図
１３のステップＳ１５〜Ｓ１７）。そして、タイムアウ
トしたら巻き戻し再生を開始する（図１２（ａ）、図１
３のステップＳ１８〜Ｓ１９）。このタイマーがタイム
アウトするまでの時間は、個々のコマーシャルの放送時
間よりも長く設定されている。したがって、コマーシャ
ルＣＭ１〜ＣＭ６の期間では、それぞれの開始時にセッ
トされても、タイムアウトする前にそれぞれの終了時に
再びセットされる。しかし、ＣＭ６が終了し番組が始ま
ると、タイマーがタイムアウトする。つまり、このタイ
マーによりコマーシャルが終了し番組が開始されること
を予測している。

【００４４】これ以後の処理は第１の方法と同じである
（図１２（ｃ）の、図１３のステップＳ２０〜Ｓ２
２）。

【００４５】もしもタイマーがタイムアウトするまでの
時間よりも長いコマーシャルがあった場合には、一連の
コマーシャルの途中で巻き戻し再生が始まってしまう
が、その場合は通常再生が始まった後に再度スキップボ
タンを押せばよい。

【００４６】（第３の方法）図１４はこの方法のタイミ
ング図であり、図１５はマイコン９の処理を示すフロー
チャートである。図１４（ａ）に示すように、番組と番
組の間にＣＭ１〜ＣＭ６からなる６個のコマーシャルが
放送されている。そして、ＣＭ１〜ＣＭ６の各々の前後
には黒画面が挟まれている。

【００４７】まず、使用者は第１の方法及び第２の方法
の場合と同じく、通常再生モードで再生されている画面
を見ていてＣＭ１が開始されたことを知ると、スキップ
ボタンを押す（図１４（ｂ）の）。このスキップボタ
ン操作によりＶＣＲは早送りを開始すると共にタイマー
をセットする（図１５のステップＳ３１〜Ｓ３４）。

【００４８】次に、一定時間経過、つまりタイマーがタ
イムアウトしたら、巻き戻し再生を開始する（図１４
（ｂ）の、図１５のステップＳ３５〜Ｓ３７）。この
タイマーがタイムアウトするまでの時間は、一連のコマ
ーシャルＣ１〜Ｃ６が終了するまでの時間を越える時間
に設定されている。つまり、このタイマーによりコマー
シャルが終了し番組が開始されることを予測している。

【００４９】これ以後の処理は第１の方法及び第２の方
法と同じである（図１４（ｃ）の、図１５のステップ
Ｓ３８〜Ｓ４０）。

【００５０】この方法においても、一連のコマーシャル
の途中でタイマーがタイムアウトしてしまった場合に
は、通常再生が始まった後に再度スキップボタンを押せ
ばよい。この場合、２回目のスキップボタンを押した際
には、前述した第２の方法によりスキップを行うように
構成してもよい。

【００５１】なお、前記実施の形態は、変速再生中に黒
の画面を検出するものであったが、本発明により変速再
生中に所定の輝度や色の画面を検出するように構成する
ことも可能である。

【００５２】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る映像信号再生装置によれば、変速再生中に所定の輝度
又は色の画面を検出することができる。そして、この装
置を用いることにより、前後に黒画面を有するコマーシ
ャルをスキップして再生することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用したＶＣＲの第１の形態を示すブ
ロック図である。

【図２】ＲＦレベル検出ブロックの構成を示すブロック
図である。

【図３】ビデオＹレベル検出ブロックの構成を示すブロ
ック図である。

【図４】オーディオレベル検出ブロックの構成を示すブ
ロック図である。

【図５】画面と検出エリアとの関係を示す図である。

【図６】マイコンの黒画面検出動作を示すタイミング図
である。

【図７】マイコンの黒フェード検出動作を示すタイミン
グ図である。

【図８】本発明を適用したＶＣＲの第２の形態を示すブ
ロック図である。

【図９】本発明を適用したＶＣＲの第３の形態を示すブ
ロック図である。

【図１０】再生時にコマーシャルをスキップする第１の
方法を示すタイミング図である。

【図１１】第１の方法を実現する際のマイコンの処理を
示すフローチャートである。

【図１２】再生時にコマーシャルをスキップする第２の
方法を示すタイミング図である。

【図１３】第２の方法を実現する際のマイコンの処理を
示すフローチャートである。

【図１４】再生時にコマーシャルをスキップする第３の
方法を示すタイミング図である。

【図１５】第３の方法を実現する際のマイコンの処理を
示すフローチャートである。

【符号の説明】

３…ＲＦレベル検出ブロック、４…ビデオＹレベル検出
ブロック、５…ビデオＣレベル検出ブロック、８…オー
ディオレベル検出ブロック、９…マイコン

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録媒体に記録されている映像信号を記
   録時と異なる速度で再生する装置であって、 （ａ）前記記録媒体から再生されたＲＦ映像信号のレベ
   ルを検出する第１の手段と、 （ｂ）復調された映像像号のレベルを検出する第２の手
   段と、 （ｃ）前記第１の手段の出力及び前記第２の手段の出力
   を基に、所定の輝度又は色の画面を検出する第３の手段
   と、 を備え、前記第３の手段は、画面の所定の検出エリアに
   おいて少なくとも前記第２の手段の出力をサンプルし、
   該サンプル値のうち所定の輝度又は色を示すサンプル数
   が規定値を越える場合に所定の輝度又は色の画面である
   と判定することを特徴とする映像信号再生装置。
2. 【請求項２】 前記第２の手段は復調された輝度信号の
   レベルを検出するものであり、前記第３の手段は画面の
   所定の検出エリアにおいて少なくとも前記第２の手段の
   出力をサンプルし、該サンプル値のうち所定の輝度を示
   すサンプル数が規定値を越える場合に所定の輝度の画面
   であると判定するものである請求項１に記載の映像信号
   再生装置。
3. 【請求項３】 前記所定の輝度は黒レベルである請求項
   ２に記載の映像信号再生装置。
4. 【請求項４】 前記第３の手段は、前記第１の手段の出
   力レベルが所定の基準値より小さい場合には、前記第１
   の手段の出力をマスクする請求項２に記載の映像信号再
   生装置。
5. 【請求項５】 前記第１の手段の出力レベルが所定の基
   準値より小さい場合には、前記第２の手段の出力を黒レ
   ベルに置き換える請求項３に記載の映像信号再生装置。
6. 【請求項６】 前記第１の手段の出力レベルが所定の基
   準値より小さい場合には、前記第２の手段をミュートす
   る請求項３に記載の映像信号再生装置。
7. 【請求項７】 復調された色信号のレベルを検出する第
   ４の手段と、前記第２の手段の出力と前記第４の手段の
   出力とを合成して前記第３の手段へ与える第５の手段と
   をさらに備え、前記第３の手段は該第５の手段の出力を
   用いて黒画面を判別する請求項３に記載の映像信号再生
   装置。
8. 【請求項８】 記録媒体から再生された音声信号のレベ
   ルと所定の基準値とを比較した比較結果を前記第３の手
   段に与える第６の手段をさらに備え、かつ前記第３の手
   段は前記第２の手段の出力のサンプルと該第６の手段の
   出力とを用いて黒画面を判別する請求項３に記載の映像
   信号再生装置。
9. 【請求項９】 記録媒体に記録されている映像信号を再
   生する際に、変速再生状態で所定の輝度又は色の画面を
   検出した時に、通常再生状態に遷移することを特徴とす
   る映像信号再生方法。
10. 【請求項１０】 記録媒体に記録されている映像信号を
    再生する際に、前後に黒画面を有する一連の所定の画像
    をスキップして再生する方法であって、 （ａ）前記一連の所定の画像の開始時に入力された指令
    によって通常再生から早送り再生に遷移し、 （ｂ）前記一連の所定の画像の終了時に入力された指令
    によって巻き戻し再生に遷移し、 （ｃ）前記黒画面を検出したときに通常再生に遷移する
    ことを特徴とする映像信号再生方法。
11. 【請求項１１】 記録媒体に記録されている映像信号を
    再生する際に、前後に黒画面を有する一連の所定の画像
    をスキップして再生する方法であって、 （ａ）前記一連の所定の画像の開始時に入力された指令
    にしたがって通常再生から早送り再生に遷移すると共
    に、タイマーを作動させ、 （ｂ）前記黒画面が検出される毎にタイマーを繰り返し
    セットし、 （ｃ）前記タイマーがタイムアウトしたことを検出して
    巻き戻し再生に遷移し、 （ｄ）前記黒画面を検出したときに通常再生に遷移する
    ことを特徴とする映像信号再生方法。
12. 【請求項１２】 記録媒体に記録されている映像信号を
    再生する際に、前後に黒画面を有する一連の所定の画像
    をスキップして再生する方法であって、 （ａ）前記一連の所定の画像の開始時に入力された指令
    にしたがって通常再生から早送りに遷移すると共にタイ
    マーを作動させ、 （ｂ）前記タイマーがタイムアウトしたことを検出して
    巻き戻し再生に遷移し、 （ｃ）前記黒画面を検出したときに通常再生に遷移する
    ことを特徴とする映像信号再生方法。