JPH09320671A - 抜け止めコンセント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 刃受ばねブロックの製造コストの安価で、さ
らに温度上昇の心配のない抜け止めコンセントを提供す
ること。 【解決手段】 差し込みプラグの栓刃を挿入する同一円
周上に点対称的に一対の円弧状の刃受孔１ａ、１ａを有
するカバー１と、それぞれの刃受孔１ａ、１ａに対応す
る差し込みプラグ各栓刃の挿入された刃受孔１ａに沿っ
た移動によって該栓刃面に形成された孔に一方の側の栓
刃面と当接する面に形成された突起によって係脱自在に
狭持する刃受ばね４と、この刃受ばね４に接続されて電
源に接続される端子５と、カバー１と組合わさって刃受
ばね４及び端子５を収納する器体を形成するボディ２と
を備えた抜け止めコンセントにおいて、刃受ばね４の基
部を、端子５を一体に有する連結板３ａと一体に形成し
接続する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、差し込みプラグの
栓刃の抜け止め機構を持った抜け止めコンセントに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の抜け止めコンセントに用
いる刃受ブロックは、例えば接地極を持っている図５の
（ａ）に示すカバー１を有する接地極付き抜け止めコン
セントにおいては、図５の（ｂ）の正面図、（ｃ）の斜
視図に示す要部の受刃である刃受ばね４と、適宜電源に
接続される端子（図示せず）が形成された連結板３ａと
を鋲３１によってかしめて一体化していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そのため、上記従来の
ものにおいては、刃受ブロックの製造に当たり、鋲３１
によるかしめ工程が必要でありコストアップの要因とな
っていた。また、このものの使用時において、挿入され
た差し込みプラグの栓刃を抜け止め保持した状態で引き
抜き力が加わった場合、刃受ばね４を介して鋲３１によ
るかしめ部に引き抜き力が加えられることとなる。その
結果、刃受ばね４と連結板３ａとのかしめが弛むことに
よって温度上昇の心配があった 本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その目的と
するところは、刃受ばねブロックの製造コストの安価
で、さらに温度上昇の心配のない抜け止めコンセントを
提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の抜け止めコンセントは、差し込みプ
ラグの栓刃を挿入する同一円周上に点対称的に一対の円
弧状の刃受孔を有するカバーと、それぞれの刃受孔に対
応する差し込みプラグ各栓刃の挿入された刃受孔に沿っ
た移動によって該栓刃面に形成された孔に一方の側の栓
刃面と当接する面に形成された突起によって係脱自在に
狭持する受刃と、この受刃に接続されて電源に接続され
る端子と、前記カバーと組合わさって前記受刃及び端子
を収納する器体を形成するボディと、を備えた抜け止め
コンセントにおいて、前記受刃の基部を、前記端子を一
体に有する連結板と一体に形成し接続している。これに
より、受刃が連結板と一体で形成されるものとなる。

【０００５】また、請求項２記載の抜け止めコンセント
は、請求項１記載の刃受孔を、少なくとも２対有するこ
ととしている。これにより、少なくとも２対の刃受孔の
受刃がそれぞれ一体で形成されるものとなる。

【０００６】また、請求項３記載の抜け止めコンセント
は、請求項１又は２記載の受刃に突出片を形成し、該突
出片を前記カバーの内面に大略当接して受刃への栓刃挿
入方向の位置決めを行うこととしている。これにより、
受刃の栓刃挿入方向の位置決めが突出片によってなされ
るものとなる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の抜け止めコンセン
トの一実施の形態を図１乃至図４に基づいて説明する。
図１は、抜け止めコンセントの一実施の形態である、抜
け止め機構付きの延長コード付き接地極付きコンセント
で、（以下抜け止めコンセントと称する）の分解斜視図
である。図２は、図１に示す抜け止めコンセントの要部
である刃受ブロックの部分拡大図で、（ａ）は正面図、
（ｂ）は側面図である。図３は、図１に示す抜け止めコ
ンセントの平面図である。図４は、図１に示す抜け止め
コンセントの外観図である この抜け止めコンセントは、事務所などのスチール製の
机などに適宜固定し延長コードによって好みの場所にて
電気機器の電源を得るための、抜け止め機構付きの延長
コード付き接地極付きコンセントで、カバー１と、ボデ
ィ２と、受刃に相当する刃受ばね４、４及び端子５を有
する刃受ばねブロック３、３と、接地極用の接地刃受ば
ね７、７及び接地端子８、９を有する接地刃受ばねブロ
ック６と、組立ねじ９と、マグネット１０とを備えて構
成されている。

【０００８】カバー１及びボディ２は、組合わさって後
述する刃受ばねブロック３などの各部品を収納する器体
を形成するもので、例えばユリア樹脂などの熱硬化性の
合成樹脂材料によって、それぞれ一面開口の箱状に形成
される。カバー１は、表面側に差し込みプラグの栓刃を
挿入する同一円周上に点対称的に一対の円弧状の刃受孔
１ａ、１ａ及び接地栓刃を挿入する幅広の円弧状の接地
刃受孔１ｂと、内面側に後述する各刃受ばね間の電気的
な絶縁をするための絶縁壁とを適宜有している。ボディ
２は、後述する刃受ばね４、端子５、接地刃受ばね７、
接地端子８を器体内にて所定の位置に納装するもので、
端子５を圧入固着するための固着孔２ａ、２ａと、接地
刃受ばね７及び接地端子８を挿通する透孔２ｂ、２ｂ、
２ｃと、電気的な絶縁をするための絶縁壁とを適宜有し
ている。なお、このカバー１及びボディ２は、抜け止め
コンセントを落下したときなどに衝撃が直接加わって破
損するのを防止するため、それぞれの外周立面に形成さ
れた凹部１ｃ及び凹部２ｄに、熱硬化性樹脂に比べて衝
撃強度の優れている例えばＡＢＳ樹脂などの熱可塑性樹
脂材料製の外カバー１１及び外ボディ１２が、それぞれ
凹凸結合によって固着される。

【０００９】刃受ばねブロック３、３は、例えば黄銅材
料などのばね性を有する導電性金属材料により、図示し
ない平板状の差し込みプラグ各栓刃を係脱自在に狭持す
る刃受ばね４、４と、この刃受ばね４、４に接続されて
図４に示すように３芯の電源コードＡによって電源に接
続される端子５と、を連結板３ａ、３ａにより一体に連
結して、金属プレス装置による打ち抜き及び折曲加工に
よって形成される。刃受ばね４は、図２に示すように、
略Ｕ字状を持っている受刃の底部である基部４ａと、栓
刃を狭持する栓刃狭持部４ｂ、４ｂと、栓刃狭持部４
ｂ、４ｂに連なり上方に開口し栓刃をガイドする栓刃ガ
イド部４ｃ、４ｃとを持っている。この刃受ばね４は、
基部４ａが、端子５を一体に有する連結板３ａ、３ａと
一体に形成し接続されており、平板状の各栓刃の挿入さ
れた前記刃受孔１ａに沿った移動により、該栓刃面に形
成された孔に、栓刃面と当接する栓刃狭持部４ｂ、４ｂ
の一方の側の面に形成された突起４ｄによって狭持し、
挿入された差し込みプラグの各栓刃を係止する。

【００１０】基部４ａと連結板３ａ、３ａとは、大略９
０度折曲されて連なり、栓刃ガイド部４ｃ、４ｃが前記
刃受孔１ａに対応する位置となるよう連結板３ａ、３ａ
が適宜折曲されている。この連結板３ａ、３ａは、さら
に端子５を一体に有し、２つの刃受ばね４、４を一体に
有して形成される。端子５は、端子ねじ５１が装着され
る雌ねじが大略中央に刻設され、一端面にボディ２に圧
入固着するための固着片５ａを有している。また、この
刃受ばね４の略Ｕ字状の対向する立部端面には、カバー
１の内面に大略当接して刃受ばね４への栓刃挿入方向の
位置決めを行う突出片４ｅが形成されている。

【００１１】この抜け止めコンセントにおいては、同一
のものである刃受ばねブロック３、３が、それぞれの刃
受ばね４の栓刃ガイド部４ｃ、４ｃの開口の中心が前記
刃受孔１ａ、１ａから覗く位置に配設されるようボディ
２に納装される。なお、刃受ばね４による各栓刃の係止
は、差し込みプラグ各栓刃の前記と反対方向の移動によ
って解かれて、差し込みプラグが離脱可能となる。前記
のように連結板３ａのを略Ｕ字状の底部である基部４ａ
と一体化することにより、刃受ばね４の栓刃狭持部４
ｂ、４ｂの栓刃を狭持するばね力が長いばね長によって
作用し耐久性の向上したものとなる。

【００１２】接地刃受ばねブロック６は、例えば黄銅材
料などのばね性を有する導電性金属材料により、図示し
ない例えばＵ字状の接地極栓刃を狭持する接地刃受ばね
７、７と、この接地刃受ばね７、７に接続されて前記電
源コードＡによって接地アースに接続される接地端子８
と、器体から外部に露出し差し込みプラグの接続された
電気機器の接地線を別途接続し得る接地端子９と、を連
結板６１により一体に連結して、金属プレス装置による
打ち抜き及び折曲加工によって形成される。この接地刃
受ばねブロック６は、ボディ２、外ボディ２１の間に、
接地刃受ばね７、７と接地端子８とが隔壁を有する透孔
２ｂ、２ｂ、２ｃに挿通され狭装される。

【００１３】以上説明した抜け止めコンセントは、図３
に示すように、刃受ばねブロック３、３及び接地刃受ば
ねブロック６をボディ２の所定の位置に納装し端子５の
固着片５ａがボディ２の固着孔２ａに圧入固着された
後、図４に示すように、図示しない他端に接地極付き差
し込みプラグなどを有している３芯の電源コードＡの一
端が端子５、５、接地端子８に接続される。そして、外
カバー１１が固着されたカバー１が開口に装着され、マ
グネット１０、１０が介装されて組立ねじ９、９、９に
よって固着される。

【００１４】この抜け止めコンセントは、スチール製の
机などに裏面のマグネット１０、１０によって適宜固定
し、栓刃面に孔を有する平行２極の栓刃を備えた差し込
みプラグ、あるいは前記栓刃の他例えばＵ字状の接地極
栓刃を備えた接地極付き差し込みプラグが接続されて使
用される。これらの差し込みプラグは、平板の栓刃端面
が刃受孔１ａ、１ａの接する位置にて栓刃が刃受ばねに
挿入される。そして、挿入された位置から時計方向に大
略３０度の角度を回動することによって栓刃面に形成さ
れた孔に、栓刃狭持部４ｂ、４ｂの一方の側の面に形成
された突起４ｄが係合され差し込みプラグが係止されて
抜け止めされるものとなる。なお、この差し込みプラグ
の抜け止めは、差し込みプラグを前記と反対方向に回動
することよって解かれて差し込みプラグが離脱可能とな
る。

【００１５】以上説明した実施の形態の抜け止めコンセ
ントによると、刃受ばね４が連結板３ａと一体で形成さ
れるものとなるので、鋲によるかしめ工程が不要となっ
て安価なコストで刃受ばねブロックの製造ができるとと
もに、温度上昇の心配のないものとなる。また、少なく
とも２対の刃受孔２ａ、２ａの刃受ばね４がそれぞれ一
体で形成されるものとなるので、複数の差し込み口を有
する抜け止めコンセントを安価なコストで製造すること
ができる。また、刃受ばね４の栓刃挿入方向の位置決め
が突出片４ｅによってなされるものとなるので、挿入さ
れた差し込みプラグの栓刃を抜け止め保持した状態で引
き抜き力が加わった場合、刃受ばね４が器体内の所定の
位置に保持されより、確実に抜け止めの係止がなされ
る。

【００１６】なお、上記の実施の形態のものの説明にお
いてコード付きの接地極付きのコンセントとして説明し
たが、本発明はそのものに限定するものでなく接地極の
無い２極のものであっても良い。また、２対の円弧状の
刃受孔を有するものとして説明したが、本発明は、刃受
孔を２対のもののみに限定するものでもない。また、刃
受ばねは、突出片を有するもののみに限定するものでな
く、突出片は無いものであっても良い。

【００１７】

【発明の効果】請求項１記載の抜け止めコンセントは、
受刃が連結板と一体で形成されるものとなるので、鋲に
よるかしめ工程が不要となって安価なコストで刃受ばね
ブロックの製造ができるとともに、温度上昇の心配のな
いものとなる。

【００１８】また、請求項２記載の抜け止めコンセント
は、請求項１記載のものの効果に加え、少なくとも２対
の刃受孔の受刃がそれぞれ一体で形成されるものとなる
ので、複数の差し込み口を有する抜け止めコンセントを
安価なコストで製造することができる。

【００１９】また、請求項３記載の抜け止めコンセント
は、請求項１又は２記載のものの効果に加え、受刃の栓
刃挿入方向の位置決めが突出片によってなされるものと
なるので、挿入された差し込みプラグの栓刃を抜け止め
保持した状態で引き抜き力が加わった場合、受刃が器体
内の所定の位置に保持されより、確実に抜け止めの係止
がなされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態を示す抜け止めコンセン
トの分解斜視図である。

【図２】図１に示す抜け止めコンセントの要部である刃
受ブロックの部分拡大図で、（ａ）は正面図、（ｂ）は
側面図である。

【図３】図１に示す抜け止めコンセントの平面図であ
る。

【図４】図１に示す抜け止めコンセントの外観図であ
る。

【図５】従来例の抜け止めコンセントを示す図で、
（ａ）はカバーの平面図、（ｂ）は要部である刃受ブロ
ックの正面図、（ｃ）は刃受ブロックの斜視図である。

【符号の説明】

１ カバー １ａ 刃受孔 ２ ボディ ３ａ 連結板 ４ 刃受ばね（受刃） ４ａ 基部 ４ｅ 突出片 ５ 端子

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 修士 三重県安芸郡美里村字五百野1285株式会社 葉山電器製作所内 (72)発明者 鈴木 良宣 三重県安芸郡美里村字五百野1285株式会社 葉山電器製作所内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 差し込みプラグの栓刃を挿入する同一円
   周上に点対称的に一対の円弧状の刃受孔を有するカバー
   と、それぞれの刃受孔に対応する差し込みプラグ各栓刃
   の挿入された刃受孔に沿った移動によって該栓刃面に形
   成された孔に一方の側の栓刃面と当接する面に形成され
   た突起によって係脱自在に狭持する受刃と、この受刃に
   接続されて電源に接続される端子と、前記カバーと組合
   わさって前記受刃及び端子を収納する器体を形成するボ
   ディと、を備えた抜け止めコンセントにおいて、 前記受刃の基部を、前記端子を一体に有する連結板と一
   体に形成し接続したことを特徴とする抜け止めコンセン
   ト。
2. 【請求項２】 前記刃受孔を、少なくとも２対有するこ
   とを特徴とする請求項１記載の抜け止めコンセント。
3. 【請求項３】 前記受刃に突出片を形成し、該突出片を
   前記カバーの内面に大略当接して受刃への栓刃挿入方向
   の位置決めを行うことを特徴とする請求項１又は２記載
   の抜け止めコンセント。