JPH09318903A - 光走査光学系およびこの光学系を用いた装置 - Google Patents
光走査光学系およびこの光学系を用いた装置Info
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Abstract
系および被走査面の順に配された光走査光学系におい
て、第2の結像光学系の構成を、偏向器側から順に結像
レンズ、主走査面と略直交する方向にのみパワーを有す
る凹形状円筒ミラー、走査面と略直交する方向にのみパ
ワーを有する負の円筒レンズとすることにより、装置の
コンパクト化および低コスト化を図る。 【構成】 光源側から、第1のレンズ1、偏向器2、第
2および第3のレンズ3,4、凹形状円筒ミラー5およ
び負の円筒レンズ6をこの順に配することで光走査光学
系を構成する。凹形状円筒ミラー5は、被走査面7上に
おける主走査方向と直交する方向にのみパワーを有し、
負の円筒レンズ6は、主走査方向と直交する方向にのみ
パワーを有するように形成、配置されている。
Description
びこれを用いた光走査装置に関し、詳しくは、光源から
発せられた光束を偏向器により反射偏向して被走査面上
を走査させる際に、偏向器の面倒れによるピッチむらを
補正する機能を備えた光走査光学系およびこの光学系を
用いた光走査装置に関するものである。
の被走査面上において走査し、この面上に画像を形成す
るレーザプリンタやレーザ製版装置等の光走査装置が従
来から知られている。このような光走査装置に使用され
る光走査光学系は、光源から発せられた光ビームを反射
偏向して被走査面上を走査せしめる回転多面鏡等の偏向
器と、光ビームを被走査面上に結像する結像光学系とを
備えてなるものである。
器の偏向反射面の面倒れにより、被走査面上の走査方向
と直交する方向において、走査線ごとに光ビームの結像
位置が変化して走査線にピッチむらが生じてしまい、良
好な画像を得ることができない。このため、偏向器の面
倒れを補正する機能を備えた光走査光学系が種々知られ
ている。例えば、偏向器と被走査面との間に凹形状円筒
ミラーを配しこの凹形状円筒ミラーの走査線ピッチ方向
のパワーを利用して面倒れによるピッチむらを補正する
ようにしたものが知られている。
は、凹形状円筒ミラーと被走査面との間の距離を比較的
小さくとると光学系が大型化してしまい、一方、凹形状
円筒ミラーと被走査面との間の距離を比較的大きくとる
と像面湾曲等の光学性能の劣化が顕著になるという問題
があった。
に、結像レンズ、走査面と直交する方向にのみパワーを
有する負の円筒レンズおよび走査面と直交する方向にの
みパワーを有する凹形状の円筒ミラーを配することによ
り、凹形状円筒ミラーと被走査面との間の距離を大きく
することの不都合を解消し、像面湾曲による光学性能の
劣化を防止するとともに、光学系の小型化を図るように
した光走査光学系が知られている(特公平4−2116
4号公報)。
公平4−21164号公報に記載された光走査光学系に
おいては、凹形状円筒ミラーのみを配したものと比較す
れば光学系を小型化することができるものの、光学系の
小型化という点では必ずしも十分なものではなかった。
レンズと被走査面との距離が離れているため光ビームを
被走査面上において精度よく結像させるためには高精度
のレンズが必要となり、この光学系を用いた場合にその
光走査装置の製造コストが上昇する。
れて使用され、その筺体壁部の所定位置には光ビームを
外部に取り出すための窓部が形成されるが、上記従来技
術においては、その窓部からのこの筺体内への塵埃の侵
入を防止するために、この窓部にガラス等の透明部材を
設けなければならず、光走査光学系の部品点数が多くな
るという問題がある。
もので、光学系の小型化および低コスト化が図れ、部品
点数を削減することのできる光走査光学系およびこの光
学系を用いた光走査装置を提供することを目的とするも
のである。
系は、光源と、該光源からの光束を線状に結像する第1
の結像光学系と、該第1の結像光学系の結像位置または
その近傍に偏向反射面を有し、該光束を反射偏向して被
走査面上で主走査する偏向器と、該偏向器により反射偏
向された光束を該被走査面上に結像させる第2の結像光
学系とを備えた光走査光学系において、該第2の結像光
学系が、前記反射偏向された光束を前記被走査面上に主
走査面内で結像させる結像レンズと、該結像レンズと前
記被走査面との間に配された、主走査面と略直交する方
向にのみパワーを有する凹形状円筒ミラーと、該凹形状
円筒ミラーと前記被走査面との間に配された、前記主走
査面と略直交する方向にのみパワーを有する負の円筒レ
ンズとを、前記偏向反射面側からこの順に配列されてな
り、前記主走査面と略直交する面内において、前記偏向
反射面と前記被走査面とが互いに光学的に共軛な位置関
係に配されてなることを特徴とするものである。
ズの少なくとも一方の端面における前記主走査面上の断
面形状が所定の非球面からなるとともに、該円筒レンズ
の光軸近傍において、前記主走査方向のパワーが略0と
され、該主走査方向と略直交する方向に所定の負のパワ
ーを有するように形成されてなることが好ましい。ま
た、本発明による光走査装置は、上記本発明による光走
査光学系を備えたことを特徴とするものである。ここ
で、上記「主走査面」とは、偏向された光ビームの軌跡
により形成される面を意味するものとする。
形態について説明する。図1は本発明の実施形態に係る
光走査光学系の構成を示す斜視図である。図1に示すよ
うに、本実施形態に係る光走査光学系は、不図示の光源
から発せられた光ビームを線状に結像させる第1のレン
ズ1と、第1のレンズ1の結像位置近傍に偏向反射面を
有し、光ビームを反射偏向して被走査面7上で走査させ
る偏向器(回転多面鏡)2と、偏向器2により反射偏向
された光ビームを被走査面7上に主走査面内で結像する
ための第2および第3のレンズ3、4と、これらのレン
ズ3、4を透過した光ビームを被走査面7に向けて反射
する凹形状円筒ミラー5と、この凹形状円筒ミラー5の
後段に配された負の円筒レンズ6とからなる。
結像光学系を、第2および第3のレンズ3、4と凹形状
円筒ミラー5と負の円筒レンズ6とが第2の結像光学系
を構成する。そして、不図示の光源から発せられた光ビ
ームは、被走査面7上に結像されるとともに、偏向器2
の矢印B方向への回転により被走査面7上において矢印
A方向に主走査される。
走査面上)であり、第3のレンズ4は両凸レンズもしく
は平凸レンズ(主走査面上)である。また、凹形状円筒
ミラー5および負の円筒レンズ6は、被走査面7上にお
ける、主走査方向と直交する方向にのみパワーを有する
ものとなっている。
〜3の各々について具体的数値を用いて説明する。 <実施例1>図2は実施例1の、主走査面に平行な面上
における基本構成を示す光学系の展開図(光軸を一直線
としたもの)、図3は実施例1の、主走査面に垂直な、
光軸を含む面上における基本構成を示す図である。な
お、図2および図3においては、偏向器2よりも後段の
第2の結像光学系のみを示す。
2、3に示すように偏向器2の偏向反射面2a側から順
に、第2〜第3のレンズL1〜L2(3〜4)、凹形状円
筒ミラー5、および負の円筒レンズL3(6)がこの順
に配されてなり、偏向器2側から入射された光束は被走
査面7上において結像される。
r、rv(単位はmm;rは主走査面に平行な面上にお
ける曲率半径、rvは主走査面に直交する面上における
曲率半径)、各レンズの空気間隔d(mm)および各レ
ンズの波長780nmにおける屈折率Nを表1に示す。
なお、表1の下段に、偏向器2の偏光反射面2aから第
2のレンズL1の偏向器側の面までの距離d0、本実施例
のレンズ系全体の焦点距離f、バックフォーカスBf、
半画角θおよび使用する光ビームの波長λの各値を示
す。
ことにより、偏向器2の偏向反射面2aと被走査面7間
の主走査面に直交する面方向における結像倍率が、上記
特公平4−21164号のように偏向器側から負の円筒
レンズ、凹形状円筒ミラーの順に配した場合よりも大き
くなる。偏向器2の偏向反射面2aまたはその近傍に光
ビームを収束させる第1の結像光学系の焦点距離は、偏
向反射面2aと被走査面7との間における主走査面と直
交する方向の結像倍率に反比例するため、第1の結像光
学系の焦点距離を短くすることができ、これにより、光
走査光学系をコンパクトに構成することができる。
査光学系においては、光学系を筺体内に収容した際に光
ビームを射出させるための窓部を形成し、さらにこの窓
部から筺体内に塵埃が侵入しないように、透明な板状ガ
ラスにより窓部を覆う必要があるので装置の部品点数が
多くなる。本実施例においては、第4のレンズL3によ
り該窓部を覆うことができるため、別途、板状ガラス等
の透明部材が不要となり、装置の部品点数を削減するこ
とができる。
は、上記実施例1と同様に、図2、3に示すように偏向
器2の偏向反射面2a側から順に、第2〜第3のレンズ
L1〜L2(3〜4)、凹形状円筒ミラー5、および負の
円筒レンズL3(6)がこの順に配されてなり、偏向器
2側から入射された光束は被走査面7上において結像さ
れる。
径r、rv(mm)、各レンズの空気間隔d(mm)お
よび各レンズの波長780nmにおける屈折率Nを表2
に示す。なお、実施例2においては、第4のレンズL3
の偏向反射面2a側のレンズ面の曲率半径r6が非球面
の高次関数となっているため、表2の中段に非球面の式
およびその非球面データを示し、表2の下段に、偏向器
2の偏向反射面2aから第2のレンズL1の偏向器側の
面までの距離d0、実施例2のレンズ系全体の焦点距離
f、バックフォーカスBf、半画角θおよび使用する光
ビームの波長λの各値を示す。
公平4−21164号公報に記載された光走査光学系と
比較して、負の円筒レンズを被走査面に近い位置に配置
することができるため、負の円筒レンズに要求される形
状精度を比較的低くすることができる。このため実施例
2のように、第4のレンズL3としてプラスチックレン
ズを使用することができ、装置の低コスト化を図ること
ができる。
記載された光走査光学系においては、主走査面上の断面
形状が円弧となる球面レンズのみを使用しているため、
主走査方向の光ビームの等速性を高精度に補正すること
が困難であり、画像を高精度に形成する必要がある場合
には、光ビームを変調するための信号に電気的に補正を
施す必要があった。実施例2に係る光走査光学系におい
ては、第4のレンズL3の主走査面上の断面形状を非球
面としているため、被走査面上における光ビームの走査
等速性を高精度に補正することができ、これにより、光
ビームを変調するための電気的な補正手段を不要とする
ことができる。
に平行な面上における基本構成を示す光学系の展開図
(光軸を一直線としたもの)、図5は実施例3の、主走
査面に垂直な、光軸を含む面上における基本構成を示す
図である。なお、図4および図5においては、偏向器2
よりも後段の第2の結像光学系のみを示す。実施例3に
係る光走査光学系は、上述した2つの実施例と略同様な
構成とされているが、第3のレンズL2と凹形状円筒ミ
ラーとの間にパワーの弱いプラスチックレンズL3が配
されている点において相違している。
径r、rv(mm)、各レンズの空気間隔d(mm)お
よび各レンズの波長685nmにおける屈折率Nを表3
に示す。なお、実施例3においては、第4のレンズL3
の両レンズ面は非球面の高次関数となっているため、表
3の中段に非球面の式および非球面データを示し、さら
に表3の下段に、偏向器2の偏向反射面2aから第2の
レンズL1の偏向器側の面までの距離d0、実施例3のレ
ンズ系全体の焦点距離f、バックフォーカスBf、半画
角θおよび使用する光ビームの波長λの各値を示す。ま
た、焦点距離fと、上記プラスチックからなる第4のレ
ンズL3の焦点距離faとは以下の関係を満足するよう
に構成されている。 −0.1<f/fa<0.1
することが容易であるため、レンズ面を非球面形状に形
成することができる。このため、被走査面8上における
光ビームの走査等速性を高精度に補正することができ、
これにより、光ビームを変調するための電気的な補正手
段を不要とすることができる。
性の点で変動が大きく、温度変化による結像位置のずれ
等が問題となるが、上記焦点距離fと上記焦点距離fa
との関係が、 −0.1<f/fa<0.1 なる式を満足するように、焦点距離fの絶対値と比較し
て焦点距離faの絶対値を大きくしているので、温度変
化に大きく影響されない光走査光学系を構成することが
できる。
8に示す。これら図6〜8から明らかなように、実施例
1〜3によれば、非点収差および歪曲収差を良好なもの
とすることができる。とくに実施例2,3においては非
球面レンズを使用することにより歪曲収差を良好にする
ことができる。なお、本発明の光走査光学系を構成する
レンズ系としては、上記実施例1〜3のものに限られる
ものではなく、種々の態様の変更が可能であり、例え
ば、各レンズの曲率半径r、rvおよびレンズの間隔
(もしくはレンズ厚)dを適宜変更することが可能であ
る。
走査光学系およびこの光学系を用いた光走査装置によれ
ば、偏向器により偏向反射された光束を被走査面上に結
像させる第2の結像光学系を、偏向器から順に結像レン
ズ、走査方向と略直交する方向にのみパワーを有する凹
形状円筒ミラー、走査方向と略直交する方向にのみパワ
ーを有する負の円筒レンズとすることにより、負の円筒
レンズ、凹形状円筒ミラーの順に配した従来の光走査光
学系と比較して、負の円筒レンズと被走査面との距離を
小さくすることができる。また、偏向器の偏向反射面ま
たはその近傍に光ビームを結像させる第1の結像光学系
の焦点距離は、偏向反射面と被走査面との間における主
走査面と直交する方向の倍率に反比例するため、第1の
結像光学系の焦点距離を短くすることができる。したが
って、光学系をコンパクトに構成することができる。
埃の侵入を防止するために、光ビームを射出する窓部を
透明部材により覆うことが望ましいが、上記負の円筒レ
ンズが、この防塵用透明部材を兼ねることが可能な位置
に配されているので、従来の光走査光学系と比較して装
置の部品点数を削減することができる。また、従来の光
走査光学系と比較して、負の円筒レンズの位置を被走査
面に近づけることができるため、負の円筒レンズに要求
される形状精度を比較的低くすることができる。このた
め負の円筒レンズとしてプラスチックレンズを使用する
ことが可能となり、装置の低コスト化を図ることができ
る。
ンズ断面形状を非球面に形成することにより、被走査面
上における光ビームの走査等速性を高精度に補正するこ
とができ、光ビームを変調する電気的な補正手段を不要
とすることができる。
示す斜視図
面上における基本構成を示す光学系の展開図
面上における基本構成を示す図
ける基本構成を示す光学系の展開図
ける基本構成を示す図
Claims (3)
- 【請求項1】 光源と、該光源からの光束を線状に結像
する第1の結像光学系と、該第1の結像光学系の結像位
置またはその近傍に偏向反射面を有し、該光束を反射偏
向して被走査面上で主走査する偏向器と、該偏向器によ
り反射偏向された光束を該被走査面上に結像させる第2
の結像光学系とを備えた光走査光学系において、 該第2の結像光学系が、前記反射偏向された光束を前記
被走査面上に主走査面内で結像させる結像レンズと、該
結像レンズと前記被走査面との間に配された、主走査面
と略直交する方向にのみパワーを有する凹形状円筒ミラ
ーと、該凹形状円筒ミラーと前記被走査面との間に配さ
れた、前記主走査面と略直交する方向にのみパワーを有
する負の円筒レンズとを、前記偏向反射面側からこの順
に配列されてなり、 前記主走査面と略直交する面内において、前記偏向反射
面と前記被走査面とが互いに光学的に共軛な位置関係に
配されてなることを特徴とする光走査光学系。 - 【請求項2】 前記負の円筒レンズは、該円筒レンズの
少なくとも一方の端面における前記主走査面上の断面形
状が所定の非球面からなるとともに、該円筒レンズの光
軸近傍において、前記主走査方向のパワーが略0とさ
れ、該主走査方向と略直交する方向に所定の負のパワー
を有するように形成されてなることを特徴とする請求項
1記載の光走査光学系。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の光走査光
学系を備えたことを特徴とする光走査装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15754096A JP3594274B2 (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 光走査光学系およびこの光学系を用いた装置 |
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Publications (2)
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JPH09318903A true JPH09318903A (ja) | 1997-12-12 |
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JP (1) | JP3594274B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002116398A (ja) * | 2000-10-11 | 2002-04-19 | Fuji Photo Optical Co Ltd | 走査光学系および走査光学装置 |
Family Cites Families (2)
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JPH0421164A (ja) * | 1990-05-16 | 1992-01-24 | Casio Comput Co Ltd | 文書処理装置 |
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- 1996-05-28 JP JP15754096A patent/JP3594274B2/ja not_active Expired - Fee Related
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1997
- 1997-05-22 US US08/861,783 patent/US5757534A/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002116398A (ja) * | 2000-10-11 | 2002-04-19 | Fuji Photo Optical Co Ltd | 走査光学系および走査光学装置 |
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Publication number | Publication date |
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