JPH09318811A - 着色パターンの形成方法 - Google Patents

着色パターンの形成方法

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JPH09318811A
JPH09318811A JP19170596A JP19170596A JPH09318811A JP H09318811 A JPH09318811 A JP H09318811A JP 19170596 A JP19170596 A JP 19170596A JP 19170596 A JP19170596 A JP 19170596A JP H09318811 A JPH09318811 A JP H09318811A
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Japan
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colored
pattern
colored resin
resin coating
substrate
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Application number
JP19170596A
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English (en)
Inventor
Daisuke Kojima
大輔 小嶋
Tsutomu Norimatsu
力 則松
Eisaku Nakatani
▲栄▼作 中谷
Naozumi Iwazawa
直純 岩沢
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板上に微細で長期性能に優れた着色パター
ンを、少ない工程数で安定して形成できる方法を得る。 【解決手段】 (1)着色顔料を分散した着色樹脂塗材
を基板上に塗装して着色樹脂被膜を形成する工程、及び
(2)該着色樹脂被膜にレーザーアブレージョン法によ
りレーザー光をパターン状に照射してレーザー光照射部
を除去する工程、を経て、パターン状の着色樹脂被膜を
形成した後、該パターン状の着色樹脂被膜を形成した基
板上に、異なる色の着色樹脂被膜を形成できる着色樹脂
塗材を用いて、工程(1)及び工程(2)を色数に応じ
繰り返し、次いで工程(1)により最後の異なる色の着
色樹脂被膜を形成した後、着色樹脂被膜表面を研磨して
着色樹脂被膜表面を平滑化することを特徴とする多色の
着色パターンの形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザーアブレー
ジョン法と着色樹脂被膜の研磨とを組合わせた基板上へ
の着色パターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
カラーフィルタなどの製造において、多色の着色パター
ンを形成する方法としては、(1)感光性樹脂中に顔料
又は染料を分散した複数色の着色樹脂組成物を用いて、
塗装、露光、現像を繰り返し行う、いわゆる「顔料分散
法」と呼ばれる方法、(2)配置された金属酸化物の透
明電極を有する基板の特定の透明電極に電着により高分
子層に基づく着色層を形成し、別の透明電極に電着によ
り他の着色層を形成する、いわゆる「パターン電着法」
と呼ばれる方法、(3)基板上に複数の着色ペーストを
パターン状に印刷する、いわゆる「印刷法」と呼ばれる
方法、(4)基板表面に感光性レジスト膜を形成し、こ
の感光性レジスト膜をフォトリソグラフ法により所定の
パターン状に剥離することによって露出した基板表面上
に着色層を形成し、ついで隣の領域の感光性被膜をフォ
トリソグラフ法により所定のパターンに剥離し露出した
基板表面上に異なる色の着色層を形成することを繰り返
す、いわゆる「レジストダイレクト法」と呼ばれる方
法、(5)水溶性感光性樹脂を支持体上に塗布しレリー
フ画像を形成した後、染料にて染色して着色層を設ける
ことを繰り返して多色の着色層を形成する、いわゆる
「染色法」と呼ばれる方法、(6)インクジェット法を
利用して基板表面にインクを細かく塗着させて着色パタ
ーンを形成する方法などを挙げることができる。
【0003】しかしながら、(1)の方法では塗装、露
光、現像を繰り返し行うため工程数が多くなって不良率
が高くなり、また特殊な感光性樹脂に顔料を分散させる
ために顔料の分散性が悪く、露光時の硬化性低下の原因
となったり、得られる着色層の透明性が低下する。
(2)の方法では配置された透明電極の配線という複雑
かつ細かい作業が必要となり、また得られる着色パター
ンの形状が制限される。(3)の方法では微細な多色の
着色層を形成することが困難である。(4)の方法では
感光性レジスト膜の露光、現像を繰り返し行うため感光
性レジスト膜に繰り返し使用における性能が必要となる
が、繰り返し使用によってパターン形状が劣化しやす
い。(5)の方法では感光性、染料による着色性が不安
定で工程管理が困難である、熱安定性が悪い、基板に対
する密着性が劣る、といった問題が発生しやすい。
(6)の方法ではインクのにじみによる色再現性の不良
や塗着インク形状のつぶれによるパターン精度の不良な
どが発生しやすい。
【0004】上記(1)〜(6)のいずれにおいても上
記したような問題があり、基板上に微細で長期性能に優
れた多色の着色層を有するカラーパターンを、少ない工
程数で安定して形成できる方法が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、基
板上に微細で長期性能に優れた着色パターンを、少ない
工程数で安定して形成できる方法を得るために鋭意研究
を行った結果、着色樹脂被膜にレーザーアブレージョン
法によりレーザーをパターン状に照射してレーザー照射
部を除去する工程と着色樹脂被膜を研磨する工程とを組
合わせることにより上記目的を達成できることを見出し
本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、1. (1)着色顔料
を分散した着色樹脂塗材を基板上に塗装して着色樹脂被
膜を形成する工程、及び(2)該着色樹脂被膜にレーザ
ーアブレージョン法によりレーザー光をパターン状に照
射してレーザー光照射部を除去する工程、を経て、パタ
ーン状の着色樹脂被膜を形成した後、該パターン状の着
色樹脂被膜を形成した基板上に、該パターン状の着色樹
脂被膜と異なる色の着色樹脂被膜を形成できる着色樹脂
塗材を用いて、工程(1)及び工程(2)を色数に応じ
て必要回数(0回〜複数回)繰り返し、次いで工程
(1)により最後の異なる色の着色樹脂被膜を形成した
後、着色樹脂被膜表面を研磨して着色樹脂被膜表面を平
滑化することを特徴とする多色の着色パターンの形成方
法を提供するものである。また本発明は、2. 着色樹
脂被膜表面の研磨を、各着色パターン表面が露出するま
で行うことを特徴とする上記項1記載の多色の着色パタ
ーンの形成方法を提供するものである。
【0007】さらに本発明は、3. 工程(2)におい
て、レーザー光照射よって除去される着色樹脂被膜の位
置が、次に塗装し形成される着色樹脂被膜が最終的に形
成される着色パターンの位置と同一位置であることを特
徴とする上記項1又は2に記載の多色の着色パターンの
形成方法を提供するものである。
【0008】また本発明は、4. 着色樹脂塗材の色
が、赤、青、緑及び黒の4色であり、赤、青、緑及び黒
の4色の着色パターンを形成する上記項1〜3のいずれ
か一項に記載の多色の着色パターンの形成方法を提供す
るものである。
【0009】さらに本発明は、5. 基板が液晶表示用
透明基板であり、該基板上に、請求項4記載の形成方法
により4色の着色パターンが形成されてなることを特徴
とするカラーフィルタを提供するものである。
【0010】また本発明は、6. 基板が、金属板、塗
装金属板、着色プラスチック板及び金属積層プラスチッ
ク板から選ばれる不透明基板であることを特徴とする上
記項1〜3のいずれか一項に記載の多色の着色パターン
の形成方法を提供するものである。
【0011】さらに本発明は、7. 上記項1記載の多
色の着色パターンの形成方法によって基板上に形成され
た着色樹脂被膜を他の支持基板上に転写することを特徴
とする多色の着色パターンの形成方法を提供するもので
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の着色パターンの形成方法
は、(1)着色顔料を分散した着色樹脂塗材を基板上に
塗装して着色樹脂被膜を形成する工程、及び(2)該着
色樹脂被膜にレーザーアブレージョン法によりレーザー
光をパターン状に照射してレーザー光照射部を除去する
工程を有する。
【0013】工程(1)において、着色樹脂塗材に使用
する樹脂は、特に限定されるものではないが、耐熱性、
耐光性、基材への密着性、顔料分散性が良好な樹脂であ
ることが好ましく、具体的には、アクリル樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂
などを挙げることができる。これらの樹脂は単独であっ
ても2種以上の樹脂の混合物であってもよい。
【0014】上記樹脂中に分散させる着色顔料として
は、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、耐光性に優れた顔料
が好ましい。着色顔料は、1種で、又は2種以上を混合
して使用することができる。着色樹脂塗材に透明性が要
求される場合には、有機顔料であることが好ましく、ま
た着色顔料の粒径は95重量%以上の顔料が300nm
以下、好ましくは120nm以下であることが望まし
く、サンドミル、ニーダー又は2本ロールなどにより既
知の方法で顔料を分散して透明性、吸収係数を向上させ
ることが有効である。
【0015】上記着色顔料として、好適な諸耐性に優れ
た顔料の例をカラーインデックス(C.I)ナンバーに
て示す。
【0016】黄色顔料:C.I.24、83、93、9
4、108、109、110、117、125、13
7、147、153、154、166、168 オレンジ顔料:C.I.36、43、51、55、5
9、61 赤色顔料:C.I.97、122、123、149、1
68、177、178、180、187、190、19
2、209、215、216、217、220、22
3、224、226、227、228、240 バイオレット顔料:C.I.19、23、29、30、
37、40、50 青色顔料:C.I.15、15:1、15:3、15:
4、15:6、22、60、64 緑色顔料:C.I.7、36 ブラウン顔料:C.I.23、25、26 黒色顔料:C.I.7。
【0017】着色樹脂塗材は前記樹脂及び上記着色顔料
のみからなっていてもよいが、有機溶剤、水、中和剤、
硬化触媒、接着性付与剤、顔料分散剤、消泡剤、塗面調
整剤などを含有していてもよい。
【0018】上記接着性付与剤としては、いずれの基材
に対しても、シリコーン系やアクリル系の粘着性樹脂が
好適に用いられ、また基材がガラスの場合には、シラン
カップリング剤も好適に使用される。
【0019】着色樹脂塗材の形態としては、特に限定さ
れるものではないが、通常、有機溶剤溶液もしくは分散
液、又は水溶液もしくは水分散液の形態のものが好適に
使用される。
【0020】上記着色樹脂塗材を塗装する基板は、透
明、不透明のいずれであってもよい。透明基板として
は、透明なガラス、透明樹脂基板及び透明導電層を有す
る透明基板などを挙げることができる。上記透明導電層
を有する透明基板としては、透明な金属や酸化インジウ
ム、酸化錫などの薄膜を透明なガラスや透明樹脂基板な
どの表面にゾル−ゲル法やスパッタリング、蒸着法、C
VD法などによって形成して得られる基板を挙げること
ができる。不透明基板としては、例えば、アルミニウム
板、銅板、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、ブリ
キ板、鋼板などの金属板;これらの金属板に化成処理を
施してなる表面処理金属板;これらの金属板や表面処理
金属板に塗膜を形成した塗装金属板;着色プラスチック
板;アルミニウム蒸着プラスチック板、銅張り積層プラ
スチック板などの金属積層プラスチック板などを挙げる
ことができる。
【0021】着色樹脂塗材を上記基板上に塗装する方法
としては、浸漬法、スプレー法、スピンコート法、電着
塗装法、シルクスクリーン法、ロールコート法又はカー
テンフローコート法などを挙げることができ、なかでも
スピンコート法、ロールコート法が好適に使用される。
塗装された着色樹脂塗材は、必要に応じて加熱などによ
って硬化され着色樹脂被膜が形成される。着色樹脂被膜
の膜厚は用途によって異なり、特に限定されるものでな
いが、例えば、カラーフィルタに用いる場合には、通
常、0.5〜5μmの範囲内が好ましい。
【0022】工程(2)においては、工程(1)にて形
成された着色樹脂被膜に、レーザーアブレージョン法に
よりレーザー光をパターン状に照射してレーザー照射部
の塗膜を除去して着色樹脂被膜のパターンを形成する。
【0023】本発明において、レーザーアブレージョン
法とは、「物体にレーザー光を照射することによって、
物体のレーザー光照射部を所望の深さまで分解又は蒸発
させる方法」を意味する。
【0024】工程(2)において使用されるレーザー光
としてはレーザーアブレージョン法に用いられるレーザ
ー光であれば特に限定なく使用することができ、例えば
エキシマーレーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザ
ー、半導体レーザーなどを挙げることができる。
【0025】着色樹脂被膜にレーザー光をパターン状に
照射する方法としては、レーザー光をレンズなどの光学
部品を用いて絞り込み、絞り込んだレーザー光をCAD
データなどに基づいて着色樹脂被膜にパターン状に照射
する直接描画法、レーザー光をステンシルを通過させる
ことによってパターン状とし、着色樹脂被膜に照射する
方法などを挙げることができる。
【0026】着色樹脂被膜に照射するレーザー光のパタ
ーン形状は、工程(2)において、レーザー光照射工
程ごとに除去される位置が、次ぎに塗装し形成される着
色樹脂被膜が最終的に形成される着色パターンの位置と
同一位置となるようようなパターン形状、レーザー光
照射工程ごとに除去されずに残存する位置が、その着色
樹脂被膜が最終的に形成される着色パターンの位置と同
一位置となるようようなパターン形状、などのいずれで
あってもよいが、上記のパターン形状とすることが簡
便であり良好な着色パターンが得られることから好まし
い。
【0027】着色樹脂被膜へのレーザー光の照射は、着
色樹脂被膜の厚さなどによって異なるが、通常、1パル
スのエネルギー密度が100mj/cm2 〜5000m
j/cm2 のパルスレーザーを1〜100パルス程度照
射することによって好適に行うことができる。
【0028】工程(2)によってレーザー光照射部の被
膜を除去することによって着色パターンを形成すること
ができるが、着色樹脂被膜の除去深さは、レーザー光の
照射強度や照射時間によって適宜変動される。パターン
部の着色を他の箇所と明確に区別するためには、レーザ
ー光照射部における着色樹脂被膜の除去深さは、照射部
の着色樹脂被膜が全て除去されるまでの深さであること
が好ましい。
【0029】多色の着色樹脂被膜を形成する場合には、
工程(2)によって部分的に着色樹脂被膜が除去された
基板上には、次ぎの異なる色の着色樹脂塗材が塗装され
るので、この着色樹脂塗材によって、先に形成された着
色樹脂被膜が溶解、膨潤などによって着色パターンが乱
れないようにすることが必要であり、レーザー光によっ
て部分的に着色樹脂被膜が除去された基板は、次の着色
樹脂塗材が塗装される前に必要に応じて加熱などによっ
て硬化されてもよい。工程(1)において、着色樹脂塗
材の塗装後に加熱などによって十分に着色樹脂被膜が硬
化している場合には、上記加熱などによるさらなる硬化
は省略できる。着色樹脂被膜の硬化条件は、樹脂の種類
などによって適宜選定すればよいが、加熱による場合に
は、通常、60〜200℃で1〜60分間程度である。
【0030】本発明方法において、上記の工程(1)及
び(2)を1回ずつ経た後、異なる色の着色樹脂塗材を
使用して工程(1)を行った後、着色樹脂被膜表面を研
磨する工程を経ることによって2色の着色パターンを形
成することができる。3色以上の多色の着色パターンを
形成するためには、色数に応じて上記工程(1)及び
(2)を1回以上繰り返し行えばよい。
【0031】本発明方法においては、上記のようにして
必要な色数の着色樹脂被膜を基板上に形成した後、着色
樹脂被膜表面は研磨され平滑化される。上記研磨は、通
常、各多色の着色パターン表面が露出するまで行われる
が、研磨によって着色樹脂被膜表面を平滑化した後、着
色樹脂被膜表面全面にレーザー光を照射して各多色の着
色パターン表面を露出させてもよい。
【0032】研磨は、例えば汎用のポリシングマシーン
によって行うことができ、用途に応じて平坦度を調整す
ることができる。研磨によって着色樹脂被膜表面の平滑
化と不要の着色樹脂被膜の除去とを同時に行うことがで
きる。
【0033】目的とする着色パターンが形成された基板
は、必要に応じて着色パターン表面の洗浄や焼付け乾燥
が行われる。
【0034】本発明方法においては、上記のようにして
基板上に形成された着色樹脂被膜である多色の着色パタ
ーンは、他の支持基板上に転写してもよい。転写する場
合には、予め着色樹脂被膜を形成させておく基板は表面
にシリコーン樹脂層などの剥離層を設けておくことが好
ましく、また着色樹脂被膜が転写される、上記他の支持
基板表面には、粘着層を設けておくことが好適である。
【0035】上記他の支持基板としては、前記透明基
板、不透明基板として挙げたものなどを使用することが
できる。
【0036】以下、基板上に、多色の着色パターンの形
成方法の一例として、前記レーザー光のパターン形状を
前記のパターン形状とした場合について図1を参照し
ながら説明する。
【0037】前記工程(1)により基板1上に第1の着
色樹脂皮膜2を形成「図(イ)参照」した後、前記工程
(2)により第2の着色樹脂皮膜3のパターンが最終的
に形成される位置の第1の着色樹脂皮膜2をレーザー光
照射により除去する「図(ロ)参照」。
【0038】次いで得られた基板上に、第2の着色樹脂
塗材を塗装して第2の着色樹脂皮膜3を形成する「図
(ハ)参照」。第2の着色樹脂被膜の膜厚は特に限定さ
れるものではないが、第1の着色樹脂被膜2の膜厚とほ
ぼ同等とし、第1の着色樹脂被膜2上に第2の着色樹脂
被膜3ができるだけ形成されないようにすることがレー
ザー光による着色樹脂被膜の除去量を増加させないよう
にできることから好ましいが、不可避的に第1の着色樹
脂被膜上に、かなりの第2の着色樹脂被膜が形成される
のが通常である。
【0039】上記第1及び第2の着色樹脂被膜に加えて
第3の着色樹脂被膜4を形成する場合には、上記のよう
にして得られた基板において、第3の着色樹脂皮膜4の
パターンが最終的に形成される位置の着色樹脂皮膜を前
記工程(2)によりレーザー照射により除去「図(ニ)
参照」し、ついでこの基板に第3の着色樹脂被膜4を形
成することによって第1、第2及び第3の着色樹脂被膜
を有する基板を形成「図(ホ)参照」することができ
る。
【0040】上記第1、第2及び第3の着色樹脂被膜に
加えて第4の着色樹脂被膜5を形成する場合には、上記
第3の着色樹脂被膜の形成と同様に行う「図(ヘ)及び
図(ト)参照」ことによって第1、第2、第3及び第4
の着色樹脂被膜を有する基板を形成することができる。
さらに異なる色の着色樹脂被膜を有する基板を形成する
場合には、同様の工程を繰り返せばよい。
【0041】図1は、全部で4色の着色パターン形成す
る工程を示すものであり、図(ト)に示される第1、第
2、第3及び第4のパターン状の着色樹脂被膜を有する
基板は、ついで研磨され着色樹脂被膜表面は平滑化さ
れ、各多色の着色パターン表面の全てが露出され、目的
とする多色の着色パターンが形成される「図(チ)参
照」。各多色の着色パターン表面の全てを露出させた
後、洗浄や多色の着色パターンの焼付け乾燥を行っても
よい。上記のようにして4色の着色パターンを形成する
ことができる。
【0042】上記のようにして基板上に形成された多色
の着色パターンは、缶容器、自動車ボディ、自動車部
品、電気機器、木製品、ガラスなどへの絵柄、文字の表
示などの装飾用;透明基板上に形成したカラーフィル
タ;アルミニウム蒸着板の表面に形成した反射型液晶カ
ラーフィルタなどに使用することができる。
【0043】カラーフィルタとする場合、通常、赤、
青、緑、黒(ブラックマトリックス)の4色が使用され
るが、用途に応じて種々の色を使用することができる。
また着色パターンの色による形成順序は特に限定される
ものではなく適宜行うことができる。
【0044】また、予め基板上に形成された多色の着色
パターンを他の支持基板に転写して、この転写された多
色の着色パターンを有する支持基板を使用することもで
きる。この場合には、予め多色の着色パターンを形成し
ておく基板表面に剥離層を設けておいて転写時に多色の
着色パターンが基板から円滑に剥離するようにしておく
ことが好ましい。また転写によって着色パターンを受け
取る支持基板表面には、接着剤層を設け着色パターンを
受け取りやすくしておくことが好ましい。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。以下、「部」及び「%」はいずれも重量基準
によるものとする。
【0046】 アクリル樹脂溶液の製造 合成例1 アクリル酸 288部 スチレン 300部 n−ブチルアクリレート 255部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 157部 t−ブチルパーオキシベンゾエート 100部 上記モノマー及び重合開始剤の混合物を、フラスコ中に
て110℃に加熱した2−ブトキシエタノール1000
部中に撹拌下にて2時間を要して滴下した後、同温度に
2時間保持して固形分50%のアクリル樹脂溶液を得
た。
【0047】製造例1(各着色樹脂塗材の製造) 合成例1で得た固形分50%のアクリル樹脂溶液及びそ
の他の成分を後記表1に示す配合にて均一に分散した、
赤色、緑色、青色及び黒色の各着色樹脂塗材を得た。着
色顔料はアクリル樹脂溶液の一部、顔料分散剤、有機溶
剤の一部と混合し、サンドミルで分散して顔料ペースト
として配合した。各着色樹脂塗材における顔料の平均粒
径は、赤顔料:60nm、緑顔料:90nm、青顔料:
80nm、黒顔料:50nmであり、いずれの顔料も9
5重量%以上が粒径120nm以下であった。
【0048】後記表1において、(註)は、下記の意味
を有する。
【0049】(*1)サイメル350:三井サイテック
(株)製、メチル化メラミン樹脂、固形分約100%。
【0050】(*2)BYK160:ビック・ケミー社
製、高分子共重合体溶液である顔料分散剤。
【0051】
【表1】
【0052】実施例1 上記製造例1で得た黒色の着色樹脂塗材を透明基板であ
るガラス板(100×100×1.1mm)上に、乾燥
膜厚が約2μmとなるようにスピンコート法により塗布
し、160℃で10分間乾燥させた後、クリプトン−フ
ッ素ガスエキシマーレーザーを用いてステンシルを通過
させて所定のパターンのレーザーを1パルスのエネルギ
ー密度1200mj/cm2 のパルスが4パルスとなる
条件で照射し、照射箇所の黒色樹脂被膜を分解、除去し
て、ライン/スペース=260μm/100μmである
黒色のパターン状樹脂被膜「図(ロ)参照」を得た。
【0053】次いで上記黒色のパターン状樹脂皮膜を形
成したガラス板上に、上記製造例1で得た緑色の着色樹
脂塗材を乾燥膜厚が約2μmとなるようにスピンコート
法により塗布し、160℃で10分間乾燥させた後、ク
リプトン−フッ素ガスエキシマーレーザーを用いてステ
ンシルを通過させて所定のパターンのレーザーを1パル
スのエネルギー密度1200mjのパルスが4パルスと
なる条件で照射し、照射箇所の着色樹脂被膜を分解、除
去して、ライン/スペース=260μm/100μmの
表面が緑色のパターン状着色樹脂皮膜「図(ニ)参照」
を得た。
【0054】さらに上記表面が緑色のパターン状着色樹
脂皮膜を形成したガラス板上に、上記製造例1で得た青
色の着色樹脂塗材を用いて上記方法と同様にして膜形成
及びレーザー照射を行い、ライン/スペース=260μ
m/100μmの表面が青色のパターン状着色樹脂皮膜
「図(ヘ)参照」を得た。
【0055】ついで上記表面が青色のパターン状着色樹
脂皮膜を形成したガラス板上に、上記製造例1で得た赤
色の着色樹脂塗材を用いて乾燥膜厚が約2μmとなるよ
うにスピンコート法により塗布し160℃で10分間乾
燥させて表面が赤色のパターン状着色樹脂皮膜を形成し
たガラス板「図(ト)参照」を得た。上記のようにして
4色のパターン状着色樹脂皮膜を形成した、表面が赤色
の基板の着色樹脂被膜表面を汎用のポリシングマシンを
用いて研磨し、着色樹脂被膜表面を平滑化するとともに
4色の着色パターン表面の全てを露出させた。ついで多
色の着色パターン表面を中性洗剤で洗浄し、100℃で
10分間水切り乾燥させた。
【0056】これによって黒色(ブラックマトリック
ス)と緑色と青色と赤色の厚さ約2μmの着色パターン
によってガラス板表面が隙間なく覆われたカラーフィル
タ「図(ト)参照」を得た。黒色(ブラックマトリック
ス)の着色パターンのライン幅は20μmであり、緑色
と青色と赤色の着色パターンのそれぞれのライン幅は1
00μmであった。得られた多色の着色パターンは平滑
であり、微細で長期性能に優れていた。
【0057】実施例2 上記製造例1で得た黒色の着色樹脂塗材を不透明基板で
ある銅板(200×200×1mm)上に、乾燥膜厚が
約4μmとなるようにロールコート法により塗布し、1
60℃で10分間乾燥させた後、クリプトン−フッ素ガ
スエキシマーレーザーを用いて線太さ40μmの文字パ
ターンを有するステンシルを通過させて、パターンの縮
小率1/4で、レーザーを1パルスのエネルギー密度1
200mj/cm2 のパルスが12パルスとなる条件で
所定箇所に照射し、照射箇所の黒色樹脂被膜が線太さ1
0μm文字パターン状に分解、除去された黒色樹脂被膜
を得た。
【0058】次いで上記黒色のパターン状樹脂皮膜を形
成した銅板上に、上記製造例1で得た緑色の着色樹脂塗
材を乾燥膜厚が約4μmとなるようにロールコート法に
より塗布し、160℃で10分間乾燥させた後、クリプ
トン−フッ素ガスエキシマーレーザーを用いて線太さ4
0μmの文字パターンを有するステンシルを通過させ
て、パターンの縮小率1/4で、レーザーを1パルスの
エネルギー密度1200mjのパルスが16パルスとな
る条件で別の所定箇所に照射し、照射箇所の着色樹脂被
膜が線太さ10μm文字パターン状に分解、除去され
た、表面が緑色のパターン状着色樹脂被膜を得た。
【0059】さらに上記表面が緑色のパターン状着色樹
脂皮膜を形成した銅板上に、上記製造例1で得た青色の
着色樹脂塗材を用いて上記方法と同様にして膜形成及び
レーザー照射を行い、照射箇所の着色樹脂被膜が線太さ
10μm文字パターン状に分解、除去された、表面が青
色のパターン状着色樹脂皮膜を得た。
【0060】ついで上記表面が青色のパターン状着色樹
脂皮膜を形成した銅板上に、上記赤色の着色樹脂塗材を
用いて乾燥膜厚が約4μmとなるようにロールコート法
により塗布し、160℃で10分間乾燥させて表面が赤
色のパターン状着色樹脂皮膜を形成した銅板を得た。上
記のようにして得られた、4色のパターン状着色樹脂皮
膜を形成した、表面が赤色の基板の着色樹脂被膜表面を
汎用のポリシングマシンを用いて研磨し、着色樹脂被膜
表面を平滑化するとともに4色の着色パターン表面の全
てを露出させた。ついで多色の着色パターン表面を中性
洗剤で洗浄し、100℃で10分間水切り乾燥させた。
【0061】これによって銅板表面に、黒色の地に緑色
と青色と赤色の厚さ約4μm、線太さ10μmの着色文
字パターンが形成された多色の着色パターンを得た。得
られた多色の着色パターンは平滑であり、微細で長期性
能に優れていた。
【0062】実施例3 実施例2において、ステンシルとして、逆の文字パター
ンを形成したものを用いる以外は実施例2と同様にし
て、銅板表面に、黒色の地に緑色と青色と赤色の厚さ約
4μm、線太さ10μmの着色逆文字パターンが形成さ
れた多色の着色パターンを得た。
【0063】得られた多色の着色パターンを有する銅板
のパターン表面に、感光性の接着剤を塗布し、この上に
透明基板であるガラス板(200×200×5mm)を
貼り合わせ、ガラス板面側から紫外線を照射して接着剤
を硬化させ着色パターンをガラス板に接着させた。つい
で銅板を着色パターンから剥離し転写を終了した。これ
によって多色の着色文字パターンを有するガラス板が得
られた。得られた多色の着色パターンは平滑であり、微
細で長期性能に優れていた。
【0064】
【発明の効果】本発明方法は、レーザーアブレージョン
法により着色樹脂被膜をパターン状に除去する工程と着
色樹脂被膜を研磨して被膜表面を平滑にする工程とを組
合わせることにより、簡単な工程で、平滑で微細な多色
の着色パターンを基板上に形成することができる。また
着色樹脂被膜の形成に使用する着色樹脂塗材の樹脂は感
光性樹脂である必要はなく広い範囲から選択でき、顔料
分散性、着色パターンの長期性能などの向上を図ること
ができる。
【0065】また基板上に形成した多色の着色パターン
を他の支持基板に転写することによって種々の支持基板
に多色の着色パターンを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の着色パターンの形成方法の工程の一例
を示すモデル図である。
【符号の説明】
1…基板 2…第1の着色樹脂被膜又は第1の着色パターン 3…第2の着色樹脂被膜又は第2の着色パターン 4…第3の着色樹脂被膜又は第3の着色パターン 5…第4の着色樹脂被膜又は第4の着色パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩沢 直純 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)着色顔料を分散した着色樹脂塗材
    を基板上に塗装して着色樹脂被膜を形成する工程、及び
    (2)該着色樹脂被膜にレーザーアブレージョン法によ
    りレーザー光をパターン状に照射してレーザー光照射部
    を除去する工程、を経て、パターン状の着色樹脂被膜を
    形成した後、該パターン状の着色樹脂被膜を形成した基
    板上に、該パターン状の着色樹脂被膜と異なる色の着色
    樹脂被膜を形成できる着色樹脂塗材を用いて、工程
    (1)及び工程(2)を色数に応じて必要回数(0回〜
    複数回)繰り返し、次いで工程(1)により最後の異な
    る色の着色樹脂被膜を形成した後、着色樹脂被膜表面を
    研磨して着色樹脂被膜表面を平滑化することを特徴とす
    る多色の着色パターンの形成方法。
  2. 【請求項2】 着色樹脂被膜表面の研磨を、各着色パタ
    ーン表面が露出するまで行うことを特徴とする請求項1
    記載の多色の着色パターンの形成方法。
  3. 【請求項3】 工程(2)において、レーザー光照射よ
    って除去される着色樹脂被膜の位置が、次に塗装し形成
    される着色樹脂被膜が最終的に形成される着色パターン
    の位置と同一位置であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の多色の着色パターンの形成方法。
  4. 【請求項4】 着色樹脂塗材の色が、赤、青、緑及び黒
    の4色であり、赤、青、緑及び黒の4色の着色パターン
    を形成する請求項1〜3のいずれか一項に記載の多色の
    着色パターンの形成方法。
  5. 【請求項5】 基板が液晶表示用透明基板であり、該基
    板上に、請求項4記載の形成方法により4色の着色パタ
    ーンが形成されてなることを特徴とするカラーフィル
    タ。
  6. 【請求項6】 基板が、金属板、塗装金属板、着色プラ
    スチック板及び金属積層プラスチック板から選ばれる不
    透明基板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の多色の着色パターンの形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の多色の着色パターンの形
    成方法によって基板上に形成された着色樹脂被膜を他の
    支持基板上に転写することを特徴とする多色の着色パタ
    ーンの形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007504661A (ja) * 2003-09-02 2007-03-01 ピクスドロ エルティーディー. インクジェット技術を利用した細線形成方法およびシステム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007504661A (ja) * 2003-09-02 2007-03-01 ピクスドロ エルティーディー. インクジェット技術を利用した細線形成方法およびシステム
JP4796964B2 (ja) * 2003-09-02 2011-10-19 ピクスドロ ビー.ヴイ. インクジェット技術を利用した細線形成方法

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