JPH09318755A - ガンマカメラ - Google Patents

ガンマカメラ

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JPH09318755A
JPH09318755A JP13834696A JP13834696A JPH09318755A JP H09318755 A JPH09318755 A JP H09318755A JP 13834696 A JP13834696 A JP 13834696A JP 13834696 A JP13834696 A JP 13834696A JP H09318755 A JPH09318755 A JP H09318755A
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Nobuatsu Motomura
信篤 本村
Takashi Ichihara
隆 市原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、高い精度でクロストーク補正
を行うことができるガンマカメラを提供することであ
る。 【解決手段】本発明によるガンマカメラは、カメラ本体
1と、Tl-201のメインウインドウB、Bに隣接するウイ
ンドウC、Tc-99mのメインウインドウE、Eに隣接し、
Tl-201のエネルギーピーク 167keV を含むウインドウF
毎に、計数するカウンタユニット2と、Cの計数値と、
CとBとのウインドウ幅の比とに基づいて、Bの計数値
をクロストーク補正し、Fの計数値と、135keV 167keV
とのTl-201のガンマ線の放出率の割合とに基づいて、E
の計数値をクロストーク補正する手段6,9とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Tl-201とTc-99mと
を被検体に同時投与し、Tl-201とTc-99m各々の生体内分
布を個別に生成するガンマカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】Tl-201とTc-99mとを同時に投与する場
合、互いのクロストークを除去する処理、つまりクロス
トーク補正が重要である。従来のこのクロストーク補正
の方法としては、次の(1)、(2)の方法が代表的で
ある。 (1)Tl-201に対しては、そのエネルギーピークである
71keV を中心に26keV の幅でメインエネルギーウインド
ウが設定される。また、このメインエネルギーウインド
ウから離間して、100keVを中心に10keV の幅でサブエネ
ルギーウインドウが設定される。このサブエネルギーウ
インドウ内の計数値に定数を乗算し、この乗算値を、Tl
-201のメインエネルギーウインドウに対するTc-99mのク
ロストーク成分(混入成分)の量として推定し、Tl-201
のメインエネルギーウインドウ内の計数値から当該クロ
ストーク成分を引き算することにより、Tl-201へのクロ
ストーク成分を除去する補正(クロストーク補正)を行
っている。Tc-99mに関するそのエネルギーピークである
140keVを中心に28keV の幅で設定されるメインエネルギ
ーウインドウに対するTl-201のクロストーク成分も同様
に推定し、同様の方法でクロストーク補正が行われる。 (2)Tl-201のメインエネルギーウインドウに対するTc
-99mのクロストーク成分としては、鉛でできたコリメー
タにより発生するK−X線がある。S.C.Moore らは、こ
のメインエネルギーウインドウの他に、上記100keVを中
心に10keV の幅のサブエネルギーウインドウを使って、
K−X線も含むクロストーク成分を除去する補正を行っ
ている。しかし、いずれの方法も高い精度でクロストー
ク補正を行うことができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
精度でクロストーク補正を行うことができるガンマカメ
ラを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のガンマカメラ
は、被検体に投与されたTl-201とTc-99mとから放射され
るガンマ線を検出するためのカメラ本体と、Tl-201のエ
ネルギーピークである71keV を含む第1のメインエネル
ギーウインドウ、前記第1のメインエネルギーウインド
ウに隣接する第2のサブエネルギーウインドウ、Tc-99m
のエネルギーピークである 140keV を含む第3のメイン
エネルギーウインドウ、前記第3のメインエネルギーウ
インドウに隣接し、Tl-201のエネルギーピークである 1
67keV を含む第4のサブエネルギーウインドウ毎に、前
記カメラ本体の出力を計数する手段と、前記第2のサブ
エネルギーウインドウに対応する第2の計数値と、前記
第2のサブエネルギーウインドウの幅に対する前記第1
のメインエネルギーウインドウの幅の比とに基づいて、
前記第1のメインエネルギーウインドウに対応する第1
の計数値をクロストーク補正し、前記第4のサブエネル
ギーウインドウに対応する第4の計数値と、前記第4の
サブエネルギーウインドウに含まれるTl-201のエネルギ
ーピークに対する前記第3のメインエネルギーウインド
ウに含まれるTl-201のエネルギーピークとのガンマ線の
放出率の割合とに基づいて、前記第3のメインエネルギ
ーウインドウに対応する第3の計数値をクロストーク補
正する手段と、前記クロストーク補正された第1の計数
値に基づいてTl-201の生体内分布を生成し、前記クロス
トーク補正された第3の計数値に基づいてTc-99mの生体
内分布を生成する手段とを具備する。
【0005】前記クロストーク補正手段は、前記第2の
計数値に前記比を乗算した値を前記第1の計数値から引
き算することにより前記第1の計数値をクロストーク補
正することを特徴とする。
【0006】前記クロストーク補正手段は、前記第4の
計数値に前記割合を乗算した値を前記第3の計数値から
引き算することにより前記第3の計数値をクロストーク
補正することを特徴とする。
【0007】また、本発明のガンマカメラは、被検体に
投与されたTl-201とTc-99mとから放射されるガンマ線を
検出するためのカメラ本体と、Tl-201のエネルギーピー
クである71keV を含むメインエネルギーウインドウ、前
記メインエネルギーウインドウに近接し、Tc-99mのエネ
ルギーピークである140keVを含むサブエネルギーウイン
ドウ毎に、前記カメラ本体の出力を計数する手段と、前
記サブエネルギーウインドウに対応する計数値に基づい
て、前記メインサブエネルギーウインドウに対応する計
数値をクロストーク補正する手段と、クロストーク補正
された計数値に基づいて、Tl-201の生体内分布を生成す
る手段とを備え、前記サブエネルギーウインドウは 88k
eV乃至 93keVの範囲内に設定されることを特徴とする。
【0008】また、本発明のガンマカメラは、被検体に
投与されたTl-201とTc-99mとから放射されるガンマ線を
検出するためのカメラ本体と、Tc-99mのエネルギーピー
クである140keVを含むメインエネルギーウインドウ、前
記メインエネルギーウインドウの近傍に設けられ、Tl-2
01のエネルギーピークである167keVを含むサブエネルギ
ーウインドウ毎に、前記カメラ本体の出力を計数する手
段と、前記サブエネルギーウインドウに対応する計数値
と、前記サブエネルギーウインドウに含まれるTl-201の
エネルギーピークと前記メインエネルギーウインドウに
含まれるTl-201のエネルギーピークとのガンマ線放出率
の割合とに基づいて、前記メインエネルギーウインドウ
に対応する計数値をクロストーク補正する手段と、クロ
ストーク補正された計数値に基づいて、Tc-99mの生体内
分布を生成する手段とを具備することを特徴とする。 (作用)Tl-201に関する第1のメインエネルギーウイン
ドウに対応する第1の計数値は、第2のサブエネルギー
ウインドウに対応する第2の計数値と、第2のサブエネ
ルギーウインドウの幅に対する第1のメインエネルギー
ウインドウの幅の比とに基づいてクロストーク補正され
る。
【0009】第2のサブエネルギーウインドウは、Tc-9
9mからのガンマ線が支配的であり、Tl-201からのガンマ
線は少ないという性質がある。また、Tc-99mは、そのガ
ンマ線のエネルギースペクトラムが、第1のメインエネ
ルギーウインドウからそれに隣接する第2のサブエネル
ギーウインドウまでの間に渡って、比較的変動が少ない
という性質を有している。したがって、Tl-201に関する
第1のメインエネルギーウインドウに混入するTc-99mの
クロストーク成分は、第2のサブエネルギーウインドウ
内の第2の計数値と両ウインドウの幅の比と応じて、高
精度で推定することができ、これによりTl-201の第1の
メインエネルギーウインドウに対するTc-99mのクロスト
ーク成分を高精度で除去することができる。
【0010】また、第4のサブエネルギーウインドウ
は、Tl-201からのガンマ線が支配的であり、Tc-99mから
のガンマ線は少ないという性質がある。また、第3のメ
インエネルギーウインドウと第4のサブエネルギーウイ
ンドウとの間のTl-201からのガンマ線の放出率の割合は
固有であるという性質がある。したがって、Tc-99mに関
する第3のメインエネルギーウインドウに混入するTl-2
01のクロストーク成分は、第4のサブエネルギーウイン
ドウ内の第4の計数値、当該放出率の割合と応じて、高
精度で推定することができ、これによりTc-99mの第3の
メインエネルギーウインドウに対するTl-201のクロスト
ーク成分を高精度で除去することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明によ
るガンマカメラの一実施形態を説明する。図1に本実施
形態によるガンマカメラのブロック図を示す。図2にTl
-201とTc-99mそれぞれのエネルギースペクトラムを示
す。カメラ本体1は、被検体に投与されたTl-201とTc-9
9mの2核種から放出されるガンマ線を検出し、入射ガン
マ線のエネルギー情報と入射ガンマ線の入射位置情報と
を出力するために、例えばCdZnTeの半導体検出素
子の2次元アレイ構造、又はシンチレータとライトガイ
ドと光電子増倍管(PMT)とが組み合わされた構造を
有している。
【0012】カウンタユニット2は、カメラ本体1の出
力(エネルギー情報と入射位置情報)に基づいて、入射
位置毎に、且つ図2に示すような6種のエネルギーウイ
ンドウA〜F毎に入射ガンマ線を計数する。
【0013】Tl-201に関するメインエネルギーウインド
ウB(第1のメインエネルギーウインドウ)は、Tl-201
のエネルギーピークである71keV に対して77keV を中心
として22keV(34%) の幅に設定される。Tl-201に関する
サブエネルギーウインドウAは、Tl-201のメインエネル
ギーウインドウBからエネルギー軸に沿って低エネルギ
ー側に連続して、つまりTl-201のメインエネルギーウイ
ンドウBに隣接して、5keVの幅に設定される。Tl-201に
関するもう1つのサブエネルギーウインドウC(第2の
サブエネルギーウインドウ)は、Tl-201のメインエネル
ギーウインドウBから高エネルギー側に連続して、つま
りTl-201のメインエネルギーウインドウBに隣接して、
5keVの幅に設定され、好ましくは 88keV乃至 93keVの範
囲内に設定される。
【0014】Tc-99mに関するメインエネルギーウインド
ウE(第3のメインエネルギーウインドウ)は、Tc-99m
のエネルギーピークである140keVを中心として28keV(20
%)の幅に設定される。Tc-99mに関するサブエネルギー
ウインドウDは、Tc-99mのメインエネルギーウインドウ
Eからエネルギー軸に沿って低エネルギー側に連続し
て、つまりTc-99mのメインエネルギーウインドウEに隣
接して、10keV の幅に設定される。
【0015】Tc-99mに関するもう1つのサブエネルギー
ウインドウF(第4のサブエネルギーウインドウ)は、
Tc-99mのメインエネルギーウインドウEから高エネルギ
ー側に連続して、つまりTc-99mのメインエネルギーウイ
ンドウEに隣接し、Tl-201のもう1つのエネルギーピー
クである167keVを含み、しかもメインエネルギーウイン
ドウEの幅と同等の幅になるように、30keV の幅に設定
される。
【0016】カウンタユニット2からは、エネルギーウ
インドウA〜Fそれぞれに対応する計数値CA 〜CF が
出力される。ノイズ成分計算部3は、Tl-201ノイズ成分
計算部4と、Tc-99mノイズ成分計算部5とを有する。ノ
イズ成分には、散乱成分と、クロストーク成分とが含ま
れる。Tl-201ノイズ成分計算部4は、Tl-201に関する3
つのエネルギーウインドウA〜Cそれぞれに対応する計
数値CA 〜CC を入力し、3つの計数値CA 〜CC に基
づき、TEW法(triple energy window method) にした
がって、Tl-201のメインエネルギーウインドウBに含ま
れるノイズ成分(クロストーク成分+散乱成分)Cs1を
計算し、補正回路9に出力する。
【0017】TEW法は周知の技術であり、簡単に説明
すると、台形の面積公式にしたがって、 1/2×{(CA +CC )×WB } によりノイズ成分を求めるというものである。
【0018】Tc-99mノイズ成分計算部5は、Tc-99mに関
する3つのエネルギーウインドウD〜Fそれぞれに対応
する計数値CD 〜CF を入力し、3つの計数値CD 〜C
F に基づき、同様に、TEW法にしたがって、Tc-99mの
メインエネルギーウインドウEに含まれるノイズ成分
(クロストーク成分+散乱成分)Cs2を計算し、補正回
路9に出力する。
【0019】クロストーク成分計算部6は、Tl-201クロ
ストーク成分計算部7と、Tc-99mクロストーク成分計算
部8とを有する。Tl-201クロストーク成分計算部7は、
Tl-201に関するサブエネルギーウインドウCに対応する
計数値CC を入力し、Tl-201のメインエネルギーウイン
ドウBに混入するTc-99mのクロストーク成分Cc1だけ計
算し、補正回路9に出力する。
【0020】Tl-201のメインエネルギーウインドウBに
混入するTc-99mのクロストーク成分Cc1は、WB ,WC
をそれぞれエネルギーウインドウB,Cの幅として、次
のように計算される。 Cc1=CC ×(WB /WC ) =CC ×(5/22) サブエネルギーウインドウCでは、Tc-99mからのガンマ
線が支配的であり、Tl-201からのガンマ線は少ないとい
う性質がある。この性質は、サブエネルギーウインドウ
Cを 88keV乃至 93keVの範囲内に設定することによりよ
り顕著にすることができる。また、Tc-99mは、そのガン
マ線のエネルギースペクトラムが、メインエネルギーウ
インドウBからそれに隣接するサブエネルギーウインド
ウCまでの間に渡って、比較的変動が少ないという性質
を有している。したがって、Tl-201に関するメインエネ
ルギーウインドウBに混入するTc-99mのクロストーク成
分は、サブエネルギーウインドウC内の計数値CC に対
して、両ウインドウB,Cの幅の比と比較的対応してい
る。これにより、Tl-201のメインエネルギーウインドウ
Bに混入するTc-99mのクロストーク成分Cc1を比較的高
精度で推定することができる。
【0021】Tc-99mクロストーク成分計算部8は、サブ
エネルギーウインドウFに対応する計数値CF を入力
し、Tc-99mのメインエネルギーウインドウEに混入する
Tl-201のクロストーク成分Cc2を計算し、補正回路9に
出力する。
【0022】メインエネルギーウインドウEに含まれる
Tl-201のエネルギーピーク(135keV)でのTl-201からのガ
ンマ線の放出率と、サブエネルギーウインドウFに含ま
れるTl-201のエネルギーピーク(167keV)でのTl-201から
のガンマ線の放出率との割合は、“3:11”でTl-201
に固有であるので、Tc-99mのメインエネルギーウインド
ウEに混入するTl-201のクロストーク成分Cc2は、次の
ように計算される。 Cc2=CF ×(3/11) サブエネルギーウインドウFは、Tl-201からのガンマ線
が支配的であり、Tc-99mからのガンマ線は少ないという
性質がある。また、メインエネルギーウインドウEに含
まれるTl-201のエネルギーピーク(135keV)でのTl-201か
らのガンマ線の放出率と、サブエネルギーウインドウF
に含まれるTl-201のエネルギーピーク(167keV)でのTl-2
01からのガンマ線の放出率との割合は、“3:11”で
固有であるという性質がある。したがって、Tc-99mに関
するメインエネルギーウインドウEに混入するTl-201の
クロストーク成分Cc2は、サブエネルギーウインドウF
に対応する計数値CF と、当該放出率の割合と応じて、
比較的高精度で推定することができる。
【0023】補正回路9は、カウンタユニット2から両
核種のメインエネルギーウインドウB,Eそれぞれに関
する計数値CB ,CE を入力し、ノイズ成分計算部3か
らノイズ成分Cs1、ノイズ成分Cs2を入力し、クロスト
ーク計算部6からTc-99mのクロストーク成分Cc1、Tl-2
01のクロストーク成分Cc2を入力する。
【0024】補正回路9は、Tl-201、Tc-99mに関してそ
れぞれ2種類づつの生体内分布を生成することができ
る。第1の種類の生体内分布(第1の生体内分布)は、
ノイズ成分(散乱成分とクロストーク成分との両方)を
除去した生体内分布であり、第2の種類の生体内分布
(第2の生体内分布)は、散乱成分を除去しないで、ク
ロストーク成分だけを除去した生体内分布である。Tl-2
01に関する第1の生体内分布を、I(Tl-201)で表し、Tl
-201に関する第2の生体内分布を、I(Tl-201)’で表
す。同様に、Tc-99mに関する第1の生体内分布を、I(T
c-99m)で表し、Tc-99mに関する第2の生体内分布を、I
(Tc-99m)’で表す。
【0025】補正回路9は、 CB −Cs1 により、Tl-201のメインエネルギーウインドウBに関す
る計数値CB に対して、ノイズ補正(クロストーク成分
とノイズ成分との除去)を行い、このノイズ補正をした
CB に基づいてI(Tl-201)を生成する。このTl-201に関
する第1の生体内分布I(Tl-201)は、ディスプレイ10
に送られ、表示される。
【0026】同様に、補正回路9は、 CE −Cs2 により、Tc-99mのメインエネルギーウインドウEに関す
る計数値CE に対して、ノイズ補正(クロストーク成分
とノイズ成分との除去)を行い、このノイズ補正をした
CE に基づいて、I(Tc-99m)を生成する。このTc-99mに
関する第1の生体内分布I(Tc-99m)は、ディスプレイ1
0に送られ、表示される。
【0027】また、補正回路9は、 CB −Cc1 により、Tl-201のメインエネルギーウインドウBに関す
る計数値CB に対して、散乱補正(散乱成分の除去)は
行わず、クロストーク補正だけを行い、このクロストー
ク補正だけをしたCB に基づいてI(Tl-201)’を生成す
る。このTl-201に関する第1の生体内分布I(Tl-201)’
は、ディスプレイ10に送られ、表示される。
【0028】同様に、補正回路9は、 CE −Cc2 により、Tc-99mのメインエネルギーウインドウEに関す
る計数値CE に対して、散乱補正(散乱成分の除去)は
行わず、クロストーク補正だけを行い、このクロストー
ク補正だけをしたCE に基づいて、I(Tc-99m)’を生成
する。このTc-99mに関する第1の生体内分布I(Tc-99
m)’は、ディスプレイ10に送られ、表示される。
【0029】このように本実施形態によれば、高精度で
クロストーク成分を推定し、したがってクロストーク補
正を高精度で行うことができる。また、クロストーク成
分だけを除去した生体内分布と、散乱成分とクロストー
ク成分との両方を除去した生体内分布との2種類を生成
することができる。さらに、サブエネルギーウインドウ
C,Fを、ノイズ補正(TEW法)とクロストーク補正
とで共有することができ、ノイズ補正とクロストーク補
正とで別々なエネルギーウインドウが必要なく、計数処
理の観点から効率的である。本発明は、上述した実施形
態に限定されることなく、種々変形して実施可能であ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、Tl-201に関する第1の
メインエネルギーウインドウに対応する第1の計数値
は、第2のサブエネルギーウインドウに対応する第2の
計数値と、第2のサブエネルギーウインドウの幅に対す
る第1のメインエネルギーウインドウの幅の比とに基づ
いてクロストーク補正される。
【0031】第2のサブエネルギーウインドウは、Tc-9
9mからのガンマ線が支配的であり、Tl-201からのガンマ
線は少ないという性質がある。また、Tc-99mは、そのガ
ンマ線のエネルギースペクトラムが、第1のメインエネ
ルギーウインドウからそれに隣接する第2のサブエネル
ギーウインドウまでの間に渡って、比較的変動が少ない
という性質を有している。したがって、Tl-201に関する
第1のメインエネルギーウインドウに混入するTc-99mの
クロストーク成分は、第2のサブエネルギーウインドウ
内の第2の計数値と両ウインドウの幅の比と応じて、高
精度で推定することができ、これによりTl-201の第1の
メインエネルギーウインドウに対するTc-99mのクロスト
ーク成分を高精度で除去することができる。
【0032】また、第4のサブエネルギーウインドウ
は、Tl-201からのガンマ線が支配的であり、Tc-99mから
のガンマ線は少ないという性質がある。また、第3のメ
インエネルギーウインドウと第4のサブエネルギーウイ
ンドウとの間のTl-201からのガンマ線の放出率の割合は
固有であるという性質がある。したがって、Tc-99mに関
する第3のメインエネルギーウインドウに混入するTl-2
01のクロストーク成分は、第4のサブエネルギーウイン
ドウ内の第4の計数値、当該放出率の割合と応じて、高
精度で推定することができ、これによりTc-99mの第3の
メインエネルギーウインドウに対するTl-201のクロスト
ーク成分を高精度で除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるガンマカメラの構成
を示すブロック図。
【図2】Tl-201とTc-99mそれぞれのエネルギースペクト
ラム及びエネルギーウインドウを示す図。
【符号の説明】
1…カメラ本体、 2…カウンタユニット、 3…ノイズ成分計算部、 4…Tl-201ノイズ成分計算部、 5…Tc-99mノイズ成分計算部、 6…クロストーク成分計算分、 7…Tl-201クロストーク成分計算部、 8…Tc-99mクロストーク成分計算部、 9…補正回路、 10…ディスプレイ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体に投与されたTl-201とTc-99mとか
    ら放射されるガンマ線を検出するためのカメラ本体と、 Tl-201のエネルギーピークである71keV を含む第1のメ
    インエネルギーウインドウ、前記第1のメインエネルギ
    ーウインドウに隣接する第2のサブエネルギーウインド
    ウ、Tc-99mのエネルギーピークである 140keV を含む第
    3のメインエネルギーウインドウ、前記第3のメインエ
    ネルギーウインドウに隣接し、Tl-201のエネルギーピー
    クである 167keV を含む第4のサブエネルギーウインド
    ウ毎に、前記カメラ本体の出力を計数する手段と、 前記第2のサブエネルギーウインドウに対応する第2の
    計数値と、前記第2のサブエネルギーウインドウの幅に
    対する前記第1のメインエネルギーウインドウの幅の比
    とに基づいて、前記第1のメインエネルギーウインドウ
    に対応する第1の計数値をクロストーク補正し、前記第
    4のサブエネルギーウインドウに対応する第4の計数値
    と、前記第4のサブエネルギーウインドウに含まれるTl
    -201のエネルギーピークに対する前記第3のメインエネ
    ルギーウインドウに含まれるTl-201のエネルギーピーク
    とのガンマ線の放出率の割合とに基づいて、前記第3の
    メインエネルギーウインドウに対応する第3の計数値を
    クロストーク補正する手段と、 前記クロストーク補正された第1の計数値に基づいてTl
    -201の生体内分布を生成し、前記クロストーク補正され
    た第3の計数値に基づいてTc-99mの生体内分布を生成す
    る手段とを具備することを特徴とするガンマカメラ。
  2. 【請求項2】 前記クロストーク補正手段は、前記第2
    の計数値に前記比を乗算した値を前記第1の計数値から
    引き算することにより前記第1の計数値をクロストーク
    補正することを特徴とする請求項1記載のガンマカメ
    ラ。
  3. 【請求項3】 前記クロストーク補正手段は、前記第4
    の計数値に前記割合を乗算した値を前記第3の計数値か
    ら引き算することにより前記第3の計数値をクロストー
    ク補正することを特徴とする請求項1記載のガンマカメ
    ラ。
  4. 【請求項4】 被検体に投与されたTl-201とTc-99mとか
    ら放射されるガンマ線を検出するためのカメラ本体と、 Tl-201のエネルギーピークである71keV を含むメインエ
    ネルギーウインドウ、前記メインエネルギーウインドウ
    に近接し、Tc-99mのエネルギーピークである140keVを含
    むサブエネルギーウインドウ毎に、前記カメラ本体の出
    力を計数する手段と、 前記サブエネルギーウインドウに対応する計数値に基づ
    いて、前記メインサブエネルギーウインドウに対応する
    計数値をクロストーク補正する手段と、 クロストーク補正された計数値に基づいて、Tl-201の生
    体内分布を生成する手段とを備え、 前記サブエネルギーウインドウは 88keV乃至 93keVの範
    囲内に設定されることを特徴とするガンマカメラ。
  5. 【請求項5】 被検体に投与されたTl-201とTc-99mとか
    ら放射されるガンマ線を検出するためのカメラ本体と、 Tc-99mのエネルギーピークである140keVを含むメインエ
    ネルギーウインドウ、前記メインエネルギーウインドウ
    の近傍に設けられ、Tl-201のエネルギーピークである16
    7keVを含むサブエネルギーウインドウ毎に、前記カメラ
    本体の出力を計数する手段と、 前記サブエネルギーウインドウに対応する計数値と、前
    記サブエネルギーウインドウに含まれるTl-201のエネル
    ギーピークと前記メインエネルギーウインドウに含まれ
    るTl-201のエネルギーピークとのガンマ線放出率の割合
    とに基づいて、前記メインエネルギーウインドウに対応
    する計数値をクロストーク補正する手段と、 クロストーク補正された計数値に基づいて、Tc-99mの生
    体内分布を生成する手段とを具備することを特徴とする
    ガンマカメラ。
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