JPH09317914A - 逆止弁及び密封装置 - Google Patents

逆止弁及び密封装置

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JPH09317914A
JPH09317914A JP8156420A JP15642096A JPH09317914A JP H09317914 A JPH09317914 A JP H09317914A JP 8156420 A JP8156420 A JP 8156420A JP 15642096 A JP15642096 A JP 15642096A JP H09317914 A JPH09317914 A JP H09317914A
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JP
Japan
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lip
seal
check
end surface
check valve
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Withdrawn
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JP8156420A
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English (en)
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Takeshi Miura
武 三浦
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Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆止弁の応答性の向上を図るとともに、逆止
弁を有する密封装置において、シール性、耐久性及び信
頼性の向上を図り、高品質の密封装置を提供することに
ある。 【解決手段】 オイルシール(密封装置)1のチェック
リップ先端部内周面16cに設けられた第1係合部16
dとロッドガイド5の段部の軸方向端面5gに設けられ
た第2係合部5hとの双方に互いに係合する凹凸断面形
状を形成し、第2シール室11bの圧力が第1シール室
11aの圧力より高くなった場合には第1係合部16d
と第2係合部5hが係合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チェックリップを
有する逆止弁、及び、油圧緩衝器等の軸封部等に用いら
れる該逆止弁を備えた往復動用密封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧緩衝器は、一般的に油,ガスの一方
向流路を保持するためオイルシール(密封装置)にチェ
ックリップを設けているが、より応答性を高めるために
は、開弁圧は低く、反転圧(逆止圧)は更に高くするこ
とが望ましい。
【0003】このため、従来は、リップの剛性を高め
る,しめしろを大きくする等の方法が用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような方法では、確かに反転圧は高くなるものの開弁圧
も同様に高くなり、オイルシールのバースト等が発生し
てシール性及び耐久性に劣るという問題があった。
【0005】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたものであって、その目的とするとこ
ろは、逆止弁の応答性の向上を図るとともに、逆止弁を
有する密封装置において、シール性,耐久性及び信頼性
の向上を図り、高品質の密封装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、相対的に圧力変動を生じる2つの空間
を連通する流路を遮断し、第1の空間と第2の空間との
圧力差が所定の値を超えた場合に、第1の空間から第2
の空間への流体の流通を許容し、逆方向の流体の流通を
阻止する逆止弁であって、前記流路を構成する互いに対
向する流路壁の一方に固定された可撓性のチェックリッ
プと該チェックリップが圧接する他方の流路壁とからな
り、前記チェックリップの接触部と前記他方の流路壁の
接触面との双方に、互いに対応する凹凸形状を形成した
ことを特徴とする。
【0007】第2の発明は、第1の発明に係る逆止弁を
備え、互いに同心的に相対移動可能な2部材間を密封す
る密封装置であって、該密封装置は前記2部材の一方の
部材に密接するシール部を有し、前記逆止弁は前記密封
装置によって密封される空間を前記第1の空間と前記第
2の空間に分かち、前記逆止弁のチェックリップは、前
記一方の流路壁を構成する前記密封装置本体に固定さ
れ、該密封装置本体に対向する前記他方の流路壁に圧接
しており、前記シール部が前記第1の空間側に設けられ
ていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態に
基づいて説明する。
【0009】(第1の実施形態)図1は、第1の実施形
態に係る逆止弁を備えた密封装置としてのオイルシール
1を装着した油圧緩衝器の軸封部を示し、図2は、オイ
ルシール周辺を示す。
【0010】環状のオイルシール1は、外筒2に嵌着さ
れており、この外筒2に往復動可能に挿入されたロッド
3の外周面に密封接触している。
【0011】油圧緩衝器の軸封部は、互いに同心的に組
み付けられた外筒2及び内筒4と、ロッド3を案内する
ロッドガイド5とからなり、内筒4の端部に、ロッド3
の往復動を案内するロッドガイド5が嵌着されている。
ロッドガイド5の外周部5aは、外筒4の内周に嵌合し
ている。また、内筒4と外筒2との間には、高圧ガス等
が充填されるリザーバ室6が形成されており、ロッドガ
イド5には、リザーバ室6と、オイルシール1とロッド
ガイド5との間のシール室11とを連通する連通孔8が
周方向に等配されている。ロッドガイド5の内周にはス
リーブ9を介してロッド3が摺動自在に挿入されてお
り、このロッド3とスリーブ9間の隙間を通じて、内筒
4内のピストン上室10とシール室11間が連通されて
いる。
【0012】ロッドガイド5の大気側には、段付きの凹
部が形成されており、ロッドガイド5の大気側端面5b
と外筒2端部の径方向のフランジ2aとの間にオイルシ
ール1が嵌着されている。
【0013】ロッドガイド5の密封対象流体側は、内筒
4に嵌入されピストン上室10に臨む突出部5cと、内
筒4の端面に当接する段部5dを介して隣接するテーパ
ー部5eが形成されている。
【0014】外筒2の端面には、ロッド3を挿通させる
孔が穿設された蓋体12が冠着されている。この蓋体1
2の大気側には、ロッド3を挿通させる孔が穿設された
プレート13が装着されている。
【0015】オイルシール1は、概略、中央にロッドを
挿通させる孔14aが穿設された断面矩形の金属製の補
強環14と、シール部としてのゴム状弾性体製のシール
リップ15とチェックリップ16とからなる。
【0016】補強環14の内径側に設けられたシールリ
ップ15は、軸心方向密封対象流体側に延びた主シール
リップ17と軸心方向大気側に延びたダストリップ18
とからなる。
【0017】主シールリップ17の外周側には、主シー
ルリップ17をロッド3に押圧するバネ19が装着さ
れ、内周側にはロッド3の外周面3aに摺動自在に密封
接触する主シールリップ先端部17a,17bが設けら
れている。
【0018】また、ダストリップ18は、ダストリップ
先端部18aにおいて、ロッド3外周面3aに摺動自在
に密封接触している。ダストリップ18の外径側の大気
側シール部20は、補強環14の大気側端面の外周縁ま
で延びて、補強環14を被覆しており、外周縁付近で、
外筒2のフランジ2aがかしめ込まれている。ダストリ
ップ18は、砂,塵芥等の侵入を防止する目的を有して
いる。
【0019】チェックリップ16は、主シールリップ1
7の外径側に位置し、補強環14の密封対象流体側端面
から軸方向に延びており、径方向に厚肉の基部16a
と、この基部16aを介して外径方向密封対象流体側に
延びるチェックリップ先端部16bを有する。このチェ
ックリップ先端部16bの内周面16cが、他方の流路
壁としてのロッドガイド5の段部5fの軸方向端面5g
に圧接している。ここで、一方の流路壁はオイルシール
1本体の密封対象流体側端面によって構成されている。
【0020】チェックリップ16は、ロッド3の往復動
によって第1の空間としての第1シール室及び第2の空
間としての第2シール室に生じる相対的な圧力変動に対
して、一方向のみにオイル,ガス等の流体を流す機構と
なっている。すなわち、ピストン上室10→第1シール
室11a→第2シール室11b→連通孔8→リザーバ室
6への流体の流れを許容し、逆方向の流れを阻止するよ
うになっている。具体的には、第2シール室11bに対
する第1シール室11aの圧力差が所定の値よりも大き
い場合には、チェックリップ先端部16bが流路壁とし
てのロッドガイド端面5gから離間する方向に変形して
流体の流通を許容し、第2シール室11bの圧力が第1
シール室11aの圧力より大きい場合には、チェックリ
ップ先端部16bがロッドガイド端面5gに押圧される
方向に変形して流体の流通を阻止するようになってい
る。
【0021】図3に示すように、このチェックリップリ
ップ先端部16bの内周面16cには、断面R状の凹凸
形状を有する第1係合部16dが設けられており、この
第1係合部16dが押圧されるロッドガイド段部5fの
軸方向端面5gには、チェックリップ先端部16bの第
1係合部16dの凹凸形状に対応する凹凸形状を有する
第2係合部5hが設けられている。本実施形態では、第
1係合部16dの凸部がチェックリップ先端部16bの
内周面16cと同一面上にあり、凹部が内周面16cか
ら窪んでいるのに対して第2係合部5hの凸部は端面5
gから突出しており、凹部は端面5gと同一面上にあ
る。但し、第1係合部16cの凸部が内周面16cから
突出し、第2係合部の凹部が端面5gから窪むように凹
凸形状を形成してもよいことは当然であり、各係合部の
凸部及び凹部の高さの設定はこれらに限られるものでは
ない。また、本実施形態では、第1及び第2係合部の凹
凸形状は、周方向に連続して環状に設けられている。チ
ェックリップ1の第1係合部16dは、ゴム型による成
型等によって形成し、ロッドガイド5の第2係合部5h
は、旋盤等の機械加工,鍛造等による圧延加工,放電加
工等により形成すればよい。
【0022】このオイルシール1にあっては、ロッド3
が伸び工程のときにピストン上室10に挿入されていた
流体がスリーブ9の内周とロッド3の外周の隙間を介し
て第1シール室11aに流れ、そしてその流体がチェッ
クリップ先端部16bをめくれ上がるように変形させ
て、チェックリップ内周面16cとロッドガイド段部5
fの軸方向端面5gとの間に隙間を生じさせ、その隙間
を介して第2シール室11bに流入し、連通孔8を通っ
て、リザーバ室6に流れていく。
【0023】一方、ロッド3の縮み工程のときに、リザ
ーバ室6内の流体がロッドガイド5の連通孔8を通って
第2シール室11bに流入し、チェックリップ16の外
周面16eを押圧する。そのとき、チェックリップ16
のリップ先端部16bがロッドガイド段部5fの軸方向
端面5gに押圧され、第1シール室11aへの流体の逆
流を防止する。
【0024】本実施形態のような互いに対応する凹凸形
状を設けても、ロッド3が伸び工程にあり、正方向の流
体圧が作用する場合には、流体がリップ先端部内周面1
6cとロッドガイド5の段部5fの軸方向端面5gとの
間に形成された空間に流入し、チェックリップ先端部1
6bの第1係合部16dの凹凸とロッドガイド5の段部
5fの軸方向端面5gの第2係合部5hの凹凸との間に
入り込んで両者を離間させて係合状態を解除するため、
開弁圧を低く維持することができる。
【0025】一方、ロッド3が縮み工程にあり、逆方向
の流体圧が作用する場合には、流体が、チェックリップ
先端部16bの外周面16eに作用して、チェックリッ
プ先端部16bの第1係合部16dをロッドガイド5の
段部5fの軸方向端面5gの第2係合部5h側に押圧
し、係合状態をより強固にするので、反転圧が高くな
り、チェックリップ先端部16bの内径側への反転が防
止される。
【0026】すなわち、チェックリップ16の開弁圧を
高めることなく、反転圧を高めることができるため、第
1シール室の圧力が異常に増大することがないので、油
圧緩衝器の応答性を高めつつ、オイルシール1のバース
ト異常等の発生を防止して、オイルシールのシール性,
耐久性及び信頼性等の品質の向上を図ることができる。
【0027】本実施形態では、第1及び第2係合部の環
状の凹凸形状が多重に設けられているが、第1及び第2
係合部のいずれか一方に一条の環状の凸部を設け、他方
に対応する一条の環状の凹部を設けるようにしてもよ
い。
【0028】第1及び第2係合部の凹凸形状は、全周的
に設けているが、周方向に部分的に設けてもよい。
【0029】(第2の実施形態)図4(a)は、本発明
の第2の実施形態に係る逆止弁を備えたオイルシールの
チェックリップ16の第1係合部16d1 とロッドガイ
ド5の段部5の軸方向端面5gの第2係合部5h1 近傍
の拡大図である。
【0030】油圧緩衝器及びオイルシールの他の部分の
構成については、第1実施形態と同様であり、同様の符
号を付して説明を省略する。
【0031】本実施形態では、オイルシールのチェック
リップ先端部16bの内周面16cに、第1係合部16
1 として、内径側に突出する断面楔状の周方向に連続
する凸部を径方向に多重に設けている。ロッドガイド5
の段部5dの軸方向端面5gの第2係合部5h1 には、
第1係合部16d1 に対応する断面楔形状の周方向に連
続する凹部が、径方向に多重に設けられている。
【0032】第1及び第2係合部の断面形状を楔状とす
ることにより、チェックリップ先端部外周面16eに逆
方向の流体圧が作用した場合に、第1係合部16d1
凸部が第2係合部5h1 の凹部にくい込み、より強固に
係合するので、反転圧を更に高めることができる。
【0033】逆に、チェックリップの先端部内周面16
cに、正方向の流体圧が作用した場合には、図4(b)
に示すように、第1係合部16d1 の凸部の内側面16
fを外周側に押圧するので、斜面をなす第1係合部凸部
の外側面16gが同様に斜面をなす第2係合部凹部の外
側面5j上をはい上がって第1係合部16d1 の凸部と
第2係合部5h1 の凹部との係合状態を解除する方向に
力が作用する。このため、チェックリップの開弁圧を高
めることはない。
【0034】従って、油圧緩衝器の応答性を高めつつ、
オイルシールのバースト異常等の発生を防止して、密封
装置のシール性,耐久性及び信頼性等の品質の向上を図
ることができる。
【0035】本実施形態では、チェックリップ先端部1
6bの第1係合部16d1 に断面楔状凸部を形成し、ロ
ッドガイド5段部5dの軸方向端面5gの第2係合部5
1に断面楔状凹部を形成しているが、逆に、ロッドガ
イド5段部5dの軸方向端面5gの第2係合部5h1
断面楔状の外径側に突出する凸部を形成し、チェックリ
ップ先端部16bの第1係合部16d1 に対応する形状
の凹部を形成するようにしてもよい。このようにすれ
ば、逆方向の流体圧が作用した場合に、第1及び第2係
合部がより強固に係合して反転圧を更に高めることがで
きる一方、正方向の流体圧が作用した場合に開弁圧を高
めることはなく、同様の効果を奏することができる。
【0036】本実施形態では、断面楔状の凹凸を周方向
に連続させて設けるとともに、径方向に多重に設けてい
るが、第1及び第2係合部のいずれか一方に一条の断面
楔状の凸部を設け、他方に対応する一条の楔状の凹部を
設けるようにしてもよい。
【0037】また、断面楔状の凹凸を周方向に断続的に
設けてもよい。
【0038】(第3の実施形態)図5は、本発明の第3
の実施形態に係る逆止弁を備えたオイルシールのチェッ
クリップ16の第1係合部16d2 とロッドガイド5の
段部5fの軸方向端面5gの第2係合部5h2 近傍の拡
大図である。
【0039】油圧緩衝器及びオイルシールの他の部分の
構成については、第1実施形態と同様であり、同様の符
号を付して説明を省略する。
【0040】本実施形態では、第1及び第2係合部を断
面三角形の凹凸形状とし、周方向に連続する断面三角形
の凸部及び凹部を径方向に多重に設けている。
【0041】互いに対応する断面三角形の凹凸形状を設
けても、ロッド3が伸び工程にあり、正方向の流体圧が
作用する場合には、流体がリップ先端部内周面16cと
ロッドガイド5の段部5fの軸方向端面5gとの間に形
成された空間に流入し、チェックリップ先端部16bの
第1係合部16d2 の凹凸とロッドガイド5の段部5f
の軸方向端面5gの第2係合部5h2 の凹凸との間に入
り込んで両者を離間させて係合状態を解除するため、開
弁圧を低く維持することができる。
【0042】一方、ロッド3が縮み工程にあり、逆方向
の流体圧が作用する場合には、流体が、チェックリップ
先端部16bの外周面16eに作用して、チェックリッ
プ先端部16bの第1係合部16d2 をロッドガイド5
の段部5fの軸方向端面5gの第2係合部5h2 側に押
圧し、係合状態をより強固にするので、反転圧が高くな
り、チェックリップ先端部16bの内径側への反転が防
止される。
【0043】すなわち、チェックリップ16の開弁圧を
高めることなく、反転圧を高めることができるので、油
圧緩衝器の応答性を高めつつ、オイルシール1のバース
ト異常等の発生を防止して、オイルシールのシール性,
耐久性及び信頼性等の品質の向上を図ることができる。
【0044】ロッドガイド5側に段部5dの軸方向端面
5gから突出する断面三角形状の凸部を設け、チェック
リップ16側にチェックリップ先端部内周面16から窪
んだ断面三角形状の凹部を形成してもよい。
【0045】また、第1及び第2係合部のいずれか一方
に一条の断面三角形状の凸部を設け、他方に対応する一
条の断面三角形状の凹部を設けるようにしてもよいし、
断面三角形状の凹凸を周方向に断続的に設けてもよいこ
とは、第1及び第2の実施形態の場合と同様である。
【0046】(第4の実施形態)図6は、本発明の第4
の実施形態に係る逆止弁を備えたオイルシールのチェッ
クリップ16の第1係合部16d3 とロッドガイド5の
段部5fの軸方向端面5gの第2係合部5h3 近傍の拡
大図である。
【0047】油圧緩衝器及びオイルシールの他の部分の
構成については、第1実施形態と同様であり、同様の符
号を付して説明を省略する。
【0048】本実施形態では、第1及び第2係合部を断
面台形の凹凸形状とし、周方向に連続する断面台形の凸
部及び凹部を径方向に多重に設けている。
【0049】互いに対応する断面台形の凹凸形状を設け
ても、ロッド3が伸び工程にあり、正方向の流体圧が作
用する場合には、流体がリップ先端部内周面16cとロ
ッドガイド5の段部5fの軸方向端面5gとの間に形成
された空間に流入し、チェックリップ先端部16bの第
1係合部16d3 の凹凸とロッドガイド5の段部5fの
軸方向端面5gの第2係合部5h3 の凹凸との間に入り
込んで両者を離間させて係合状態を解除するため、開弁
圧を低く維持することができる。
【0050】一方、ロッド3が縮み工程にあり、逆方向
の流体圧が作用する場合には、流体が、チェックリップ
先端部16bの外周面16eに作用して、チェックリッ
プ先端部16bの第1係合部16d3 をロッドガイド5
の段部5fの軸方向端面5gの第2係合部5h3 側に押
圧し、係合状態をより強固にするので、反転圧が高くな
り、チェックリップ先端部16bの内径側への反転が防
止される。
【0051】すなわち、チェックリップ16の開弁圧を
高めることなく、反転圧を高めることができるので、油
圧緩衝器の応答性を高めつつ、オイルシール1のバース
ト異常等の発生を防止して、オイルシールのシール性,
耐久性及び信頼性等の品質の向上を図ることができる。
【0052】ロッドガイド5側に段部5dの軸方向端面
5gから突出する断面台形状の凸部を設け、チェックリ
ップ16側にチェックリップ先端部内周面16から窪ん
だ断面台形状の凹部を形成してもよい。
【0053】また、第1及び第2係合部のいずれか一方
に一条の断面台形状の凸部を設け、他方に対応する一条
の断面台形状の凹部を設けるようにしてもよいし、断面
台形状の凹凸を周方向に断続的に設けてもよいことは、
第1乃至第3の実施形態の場合と同様である。
【0054】第1乃至第4の実施形態として、チェック
リップの第1係合部及びロッドガイドの第2係合部の凹
凸形状の異なるものについて説明したが、第1及び第2
係合部の凹凸形状は、これらのものに限られない。第1
乃至第4の実施形態において、第1及び第2係合部が互
いに対応する凹凸形状を有するものについて説明した
が、互いに係合する第1係合部と第2係合部の凹凸形状
は必ずしも対応するものに限られない。
【0055】(第5の実施形態)図7に、本発明の第5
の実施形態に係るオイルシールを装着した油圧緩衝器の
軸封部を示す。
【0056】本実施形態では、ロッドガイド105の端
面151が、軸に垂直な平坦面であり、この端面に第2
係合部105hを形成する。リザーバ室106に臨むロ
ッドガイド105の端面105eも軸に垂直な平坦面で
あり、ロッドガイド105の外周面に軸方向の流路10
9が周方向に等配されて設けられている。
【0057】ロッドガイド105の大気側には、環状の
オイルシール保持部材180が、外筒102内周に嵌合
して設けられており、このオイルシール保持部材180
の大気側端面180aの外周側縁部は外筒102端部の
内向きフランジ102aの内周に当接している。オイル
シール保持部材180の内周側には、段部181が形成
されており、この段部181に環状のオイルシール10
1が嵌入され、保持されている。段部181に隣接し
て、密封対象流体側へ向けて拡径するテーパー面182
が設けられ、このテーパー面の外径側に軸に垂直な密封
対象流体側端面183が形成され、この端面183がロ
ッドガイド大気側端面151に当接している。オイルシ
ール保持部材180の外周部184は、外筒102の内
周面102bに対向するとともに、外周部184の軸方
向略中央部に、外筒102とオイルシール保持部材18
0間をシールするための環状のシール部材190を収納
するための環状の凹部184aを有する。凹部184a
に収納されたシール部材190は外筒102の内周面1
02bに圧接している。
【0058】段部181に嵌入されたオイルシール10
1は、主として断面略逆L字形の金属製補強環114と
ゴム状弾性体製のシールリップ115とチェックリップ
116とからなる。
【0059】補強環114の内向きフランジ140の内
径側端部140aにシールリップ115が設けられてい
る。シールリップ115は、内向きフランジ端部から軸
方向密封対象流体側に延びる第1シールリップ117と
軸方向大気側に延びる第2シールリップ118とからな
る。第1シールリップ117の内径側に、ロッド103
の外周面に摺動自在に密封接触する第1シールリップ先
端部117a,117bが設けられ、この第1シールリ
ップ先端部117a,117bの外周側には、第1シー
ルリップ先端部117a,117bをロッド103側に
押圧するための環状の第1バネ119が装着されてい
る。第2シールリップ118の内径側にも同様に、ロッ
ド103の外周面に摺動自在に密封接触する第2シール
リップ先端部118aが設けられており、この第2シー
ルリップ先端部118aの外周側には、第2シールリッ
プ先端部118aをロッド側に押圧するための第2バネ
121が装着されている。
【0060】補強環114の内向きフランジ140の大
気側端面は、内径側の第2シールリップ118から外径
側にかけて延びるゴム状弾性体からなる大気側シール部
120によって被覆されている。補強環114の筒部1
41の外周面は、大気側シール部120から連続するゴ
ム状弾性体製の外周シール部121によって被覆されて
おり、外周シール部121の密封対象流体側端部は、チ
ェックリップ116に至る。補強環114の筒部141
の内周面は、ゴム状弾性体製の内周シール部122によ
って被覆され、この内周シール部122の端部から第1
シールリップ117にかけて、補強環114の内向きフ
ランジ140の密封対象流体側端面はゴム状弾性体の密
封対象流体側シール部123によって被覆されている。
【0061】オイルシール101は、大気側シール部1
20がオイルシール保持部材180の段部181の端面
181aに当接し、外周シール部121がオイルシール
保持部材180の段部181の内側面181bに当接し
ている。チェックリップ116は、補強環114の筒部
141の端部141cから軸方向外径側に向けて延びて
いる。チェックリップ先端部内周側には、第1係合部1
16dが設けられ、この第1係合部116dが圧接する
ロッドガイド105の端面151には対応する形状を有
する第2係合部151hが設けられている。第1及び第
2係合部の形状については、第1及乃至第4の実施形態
と同様であり、第1係合部と第2係合部との係合によ
り、逆方向の流体圧が作用した場合に反転圧を更に高め
ることができる一方、正方向の流体圧が作用した場合に
開弁圧を高めることはない。
【0062】従って、チェックリップ116の開弁圧を
高めることなく、反転圧を高めることができるので、油
圧緩衝器の応答性を高めつつ、オイルシール101のバ
ースト異常等の発生を防止して、オイルシール101の
シール性,耐久性及び信頼性等の品質の向上を図ること
ができる。
【0063】(第6の実施形態)図8に、本発明の第6
の実施形態に係るオイルシールを装着した油圧緩衝器の
軸封部を示す。
【0064】本実施形態では、第1実施形態と同様にロ
ッドガイドの大気側に凹部が設けられており、ロッドガ
イド205段部205fの軸方向端面205gにチェッ
クリップ216が圧接している。ロッドガイド205の
外周が外筒202の内周に嵌合しており、外周面には大
気側端面205bから密封対象流体側端面205eに至
る軸方向の連通孔208が周方向に等配されている。密
封対象流体側端面205eは軸に垂直な平坦面であり、
リザーバ室206に臨んでいる。
【0065】ロッドガイド205の大気側に環状のオイ
ルシール201が装着されている。オイルシール201
は、主として、外筒202の内周に嵌合された断面略矩
形の金属製の補強環214と内径側のシールリップ21
5とチェックリップ216とからなる。
【0066】補強環214の密封対象流体側端面の外径
側は被覆されておらず、ロッドガイド205の大気側端
面205bに当接している。補強環214の密封対象流
体側端面の外径側には、第2シール室211bと連通溝
208とを連通させる径方向の溝214bが設けられて
いる。補強環214の外周面には、大気側端面から密封
対象流体側端面に至る軸方向の溝214cが設けられ、
密封対象流体側で径方向の溝214bと連通している。
補強環214の大気側端面の外周側縁部214dは、軸
方向に厚肉に形成されており、外筒の内向きフランジ2
02aの内側面に当接している。補強環214の大気側
端面は、内径側のダストリップ218の外周部から肉厚
の外周側縁部214dの内径側端部に至るまでゴム状弾
性体製のシール部材で被覆されている。シール部材が外
周側縁部214dに隣接する部分には軸方向に突出する
リブ220が周方向に形成されており、このリブ先端
が、外筒202の内向きフランジ202aの内側面に圧
接している。
【0067】補強環214の内径側端部に設けられたシ
ールリップ215は、軸方向密封対象側に延びる主シー
ルリップ217と軸方向大気側に延びるダストリップ2
18とからなる。主シールリップ217の外周側には、
主シールリップ217をロッド203側に押圧するバネ
219が装着されている。
【0068】主シールリップ217の外径側には、チェ
ックリップ216が設けられており、チェックリップ2
16の補強環側には、径方向に厚肉の基部216aが形
成され、この基部216aから外径方向密封対象流体側
にチェックリップ先端部216bが延びている。チェッ
クリップ先端部内周面には、第1係合部216dが形成
され、第1係合部216dが圧接するロッドガイド20
5段部205fの軸方向端面205gには、第1係合部
216dに対応する形状の第2係合部205hが形成さ
れている。第1及び第2係合部の形状は第1及び第2実
施形態と同様であり、第1係合部と第2係合部との係合
により、逆方向の流体圧が作用した場合に反転圧を更に
高めることができる一方、正方向の流体圧が作用した場
合に開弁圧を高めることはない。
【0069】従って、チェックリップ216の開弁圧を
高めることなく、反転圧を高めることができるので、油
圧緩衝器の応答性を高めつつ、オイルシール201のバ
ースト異常等の発生を防止して、オイルシール201の
シール性,耐久性及び信頼性等の品質の向上を図ること
ができる。
【0070】(第7の実施形態)図9に、本発明の第7
の実施形態に係るオイルシールを装着した油圧緩衝器の
軸封部を示す。
【0071】本実施形態では、ロッドガイド305の大
気側には、段付きの凹部が設けられており、ロッドガイ
ド305の段部305fの軸方向端面305gにチェッ
クリップ先端部316bが圧接している。
【0072】ロッドガイド305の大気側端面305b
には、内径側と外径側とを連通させる径方向の溝305
iが周方向に等配されている。ロッドガイド305の大
気側端面305bの外径側には、密封対象流体側にかけ
て拡径となるテーパー面305jが形成されており、こ
のテーパー面の外径側端部からは軸に垂直な平坦面から
なる底部305kが形成されている。ロッドガイド30
5の外周面には、流路を形成する溝308が密封対象流
体側端面305eから底部305kにかけて設けられて
いる。リザーバ室306に臨む密封対象流体側端面30
5eは軸方向に垂直に形成されており、内径側に隣接す
る突出部305cは内筒304の端部に嵌合している。
突出部端面も同様に、軸方向に垂直に形成されており、
ピストン上室310に臨んでいる。
【0073】オイルシール301は、主として、断面略
矩形の金属製の補強環314と、ゴム状弾性体製の内径
側シールリップ315,外径側シールリップ325,チ
ェックリップ316とからなる。内径側シールリップ3
15は、補強環314の内径側端部から、軸方向密封対
象流体側に延びる第1シールリップ317と軸方向大気
側に延びる第2シールリップ318とからなる。
【0074】第1シールリップ317の内径側に、ロッ
ド303の外周面に摺動自在に密封接触する第1シール
リップ先端部317a,317bが設けられ、この第1
シールリップ317の外周側には、第1シールリップ先
端部317a,317bをロッド303側に押圧するた
めの環状の第1バネ319が装着されている。第2シー
ルリップ318の内径側にも同様に、ロッド303の外
周面に摺動自在に密封接触する第2シールリップ先端部
318aが設けられており、この第2シールリップ31
8の外周側には、第2シールリップ先端部318aをロ
ッド側に押圧するための第2バネ321が装着されてい
る。
【0075】第1シールリップ317の外径側には、外
径方向密封対象流体側に延びるチェックリップ316が
設けられ、このチェックリップ先端部316bがロッド
ガイド305段部305fの軸方向端面305gに圧接
する。
【0076】補強環314の外径側には、外径側シール
リップ325が設けられている。この外径側シールリッ
プ325は、主外径側シールリップ326と副外径側シ
ールリップとからなる。主外径側シールリップ326
は、外周側先端部において、外筒302の内周面に密封
接触するとともに、ロッドガイドのテーパー面305j
と底部305kによって形成される凹部に収納される。
副外径側シールリップ327は、主外径側リールリップ
326の大気側に連設され、外筒302の内周面に密封
接触する。
【0077】補強環314の密封対象流体側端面のチェ
ックリップ316の外径側端部から主外径側シールリッ
プ326の内径側端部にかけては、シール部材に被覆さ
れておらず、ロッドガイド305の大気側端面305b
に当接している。
【0078】オイルシール301の第2シールリップ3
18の外径側には、外径方向大気側に延びる第3シール
リップ322が連設されている。第3シールリップ32
2の外周側先端部322aは、後述のプレート340の
内周面340aに密封接触している。
【0079】オイルシール301の大気側には、断面矩
形の円環状のプレート340が設けられている。プレー
ト340の外周面340bは、外筒302の内周に嵌合
しており、大気側端面340cの外径側端部は、外筒3
02の内向きフランジ302aの内側面に当接してい
る。
【0080】補強環314の大気側端面のうち、第3シ
ールリップ322の外径側端部から副外径側シールリッ
プ327の内径側端部に至る部分は、ゴム状弾性体製の
シール部材に被覆されており、プレート340の密封対
象流体側端面に当接している。
【0081】チェックリップ先端部316bの内周面に
は、第1係合部316dが形成され、第1係合部316
dが圧接するロッドガイド段部305fの軸方向端面3
05gには、第1係合部316dに対応する形状の第2
係合部305hが形成されている。第1係合部316d
及び第2係合部305hの形状は第1乃至第4実施形態
と同様であり、第1係合部316dと第2係合部305
hとの係合により、逆方向の流体圧が作用した場合に反
転圧を更に高めることができる一方、正方向の流体圧が
作用した場合に開弁圧を高めることはない。
【0082】従って、チェックリップ316の開弁圧を
高めることなく、反転圧を高めることができるので、油
圧緩衝器の応答性を高めつつ、オイルシール301のバ
ースト異常等の発生を防止して、オイルシール301の
シール性,耐久性及び信頼性等の品質の向上を図ること
ができる。
【0083】(第8の実施形態)図10に、本発明の第
8の実施形態に係るオイルシールを装着した油圧緩衝器
の軸封部を示す。
【0084】ロッドガイド405の大気側にオイルシー
ル401に装着されており、ロッドガイド405の段部
405fの軸方向端面405gにチェックリップ部先端
416bが圧接している。
【0085】ロッドガイド405の大気側端面405b
は、オイルシール401の密封対象流体側端面に当接し
ており、大気側端面405bの内径側の縁部から密封対
象流体側端面405eに連通しピストン上室406に開
口する連通孔408が周方向に等配して設けられてい
る。ロッドガイドの大気側端面405bの外径側には、
密封対象流体側にかけて拡径となるテーパー面405j
が形成されており、このテーパー面405jの外径側端
部からは軸に垂直な平坦面からなる底部405kが形成
されている。外筒402の内周に嵌合する外周面を介し
て、ロッドガイド405の密封対象流体側には、リザー
バ室406に臨む密封対象流体側端面405eは軸方向
に垂直に形成されている。この密封対象側端面405e
の内径側には突出部405cが設けられ、内筒404端
部に嵌合している。突出部405cの端面も同様に、軸
方向に垂直に形成されており、ピストン上室410に臨
んでいる。
【0086】オイルシール401は、ロッドガイド40
5の大気側に装着されており、外筒402の内周に嵌合
している。
【0087】オイルシール401は、主として、断面略
矩形の金属製の補強環414と、ゴム状弾性体製の内径
側シールリップ415,外径側シールリップ425,チ
ェックリップ416とからなる。
【0088】内径側シールリップ415は、補強環41
4の内径側端部から、軸方向密封対象流体側に延びる主
シールリップ417と軸方向大気側に延びるダストリッ
プ418とからなる。主シールリップ417の外周に
は、主シールリップ先端をロッド403側に押圧するバ
ネ419が装着される。補強環414の密封対象流体側
端面の主シールリップ417の外径側にチェックリップ
416が設けられている。
【0089】補強環414の密封対象流体側端面は、チ
ェックリップ416の外径側から貫通孔408の開口近
傍までゴム状弾性体のシール部材で被覆されている。貫
通孔408の開口近傍のシール部材に被覆されていない
露出部分の外径側は、再びシール部材に被覆されてお
り、外径側端部に設けられた外径側シールリップ425
に連なっている。外径側シールリップ425は、補強環
414の密封対象流体側端面の外径側端部から軸方向密
封対象流体側に延び、径方向に略一定の肉厚を有する。
外径側シールリップ425は、内周側先端部425aで
ロッドガイド405のテーパー面405jに圧接すると
ともに、外周側で外筒402の内周面にも圧接してい
る。
【0090】補強環414の大気側端面は、ダストリッ
プ418の外径側から補強環414の外径側端部にかけ
てゴム状弾性体の大気側シール部420で被覆されてお
り、この大気側シール部420の外周縁部分に外筒40
2の内向きフランジ402aがかしめ込まれている。
【0091】補強環414の外周端面は、ゴム状弾性体
製のシール部材によって被覆されており、外径側シール
リップ425に連なっている。
【0092】チェックリップ416は、軸方向密封対象
流体側に延びる基部416aの端部に外径方向に傾斜し
て延びる先端部416bを有する。このチェックリップ
先端部416bがロッドガイド405の段部405fの
軸方向端面405gに圧接する。チェックリップ先端部
416bの内周面には、第1係合部416dが形成さ
れ、第1係合部416dが圧接するロッドガイド405
の段部405fの軸方向端面405gには、第1係合部
416dに対応する形状の第2係合部405hが形成さ
れている。第1係合部416d及び第2係合部405h
の形状は第1乃至第4実施形態と同様であり、第1係合
部416dと第2係合部405hとの係合により、逆方
向の流体圧が作用した場合に反転圧を更に高めることが
できる一方、正方向の流体圧が作用した場合に開弁圧を
高めることはない。
【0093】従って、チェックリップ416の開弁圧を
高めることなく、反転圧を高めることができるので、油
圧緩衝器の応答性を高めつつ、オイルシール401のバ
ースト異常等の発生を防止して、オイルシール401の
シール性,耐久性及び信頼性等の品質の向上を図ること
ができる。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、チェックリップの
接触部と対向する流路壁の接触面との双方に、互いに対
応する凹凸形状を形成し、第2の空間の圧力が第1の空
間の圧力よりも高くなった場合に、チェックリップの接
触部と流路壁の接触面とが係合するので、逆方向の流体
圧が作用した場合に反転圧を更に高めることができる一
方、正方向の流体圧が作用した場合に開弁圧を高めるこ
とはない。従って、逆止弁の応答性を向上させることが
できる。
【0095】互いに同心的に相対移動可能な2部材間を
密封する密封装置に本発明に係る逆止弁を設け、密封装
置が2部材の一方の部材に密接するシール部を有し、逆
止弁は密封装置によって密封される空間を第1の空間と
第2の空間に分かち、逆止弁のチェックリップは、一方
の流路壁を構成する密封装置本体に固定され、該密封装
置本体に対向する他方の流路壁に圧接しており、シール
リップが第1の空間側に設けられているため、第1の空
間の圧力が異常に増大することがないので、密封装置の
バースト異常等の発生を防止して、密封装置のシール
性,耐久性及び信頼性の向上を図り、高品質の密封装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る逆止弁
を設けたオイルシールを備えた油圧緩衝器の要部を示す
断面図である
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態に係る逆止弁
を設けたオイルシール周辺の半断面図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態に係る逆止弁
のチェックリップ周辺の断面図である。
【図4】図4(a)は、本発明の第2の実施形態に係る
逆止弁のチェックリップ周辺の断面図である。図4
(b)は、本発明の第2の実施形態に係る逆止弁のチェ
ックリップA部拡大図である。
【図5】図5は、本発明の第3の実施形態に係る逆止弁
のチェックリップ周辺の断面図である。
【図6】図6は、本発明の第4の実施形態に係る逆止弁
のチェックリップ周辺の断面図である。
【図7】図7は、本発明の第5の実施形態に係る逆止弁
を設けたオイルシールを装着した油圧緩衝器の要部を示
す半断面図である。
【図8】図8は、本発明の第6の実施形態に係る逆止弁
を設けたオイルシールを装着した油圧緩衝器の要部を示
す半断面図である。
【図9】図9は、本発明の第7の実施形態に係る逆止弁
を設けたオイルシールを装着した油圧緩衝器の要部を示
す半断面図である。
【図10】図10は、本発明の第8の実施形態に係る逆
止弁を設けたオイルシールを装着した油圧緩衝器の要部
を示す半断面図である。
【符号の説明】
1,101,201,301,401 オイルシール 2,102,202,302,402 外筒 3,103,203,303,403 ロッド 5,105,205,305,405 ロッドガイド 11a 第1シール室 11b 第2シール室 15,115,215 シールリップ 315,415 内径側シールリップ 16,116,216,316,416 チェックリッ
プ 16d,16d1 ,16d2 ,16d3 第1係合部 5h,5h1 ,5h2 ,5h3 , 第2係合部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に圧力変動を生じる2つの空間を
    連通する流路を遮断し、第1の空間と第2の空間との圧
    力差が所定の値を超えた場合に、第1の空間から第2の
    空間への流体の流通を許容し、逆方向の流体の流通を阻
    止する逆止弁であって、 前記流路を構成する互いに対向する流路壁の一方に固定
    された可撓性のチェックリップと該チェックリップが圧
    接する他方の流路壁とからなり、前記チェックリップの
    接触部と前記他方の流路壁の接触面との双方に、互いに
    係合する凹凸形状を形成したことを特徴とする逆止弁。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の逆止弁を備え、互いに同
    心的に相対移動可能な2部材間を密封する密封装置であ
    って、 該密封装置は前記2部材の一方の部材に密接するシール
    部を有し、 前記逆止弁は前記密封装置によって密封される空間を前
    記第1の空間と前記第2の空間に分かち、 前記逆止弁のチェックリップは、前記一方の流路壁を構
    成する前記密封装置本体に固定され、該密封装置本体に
    対向する前記他方の流路壁に圧接しており、 前記シール部が前記第1の空間側に設けられていること
    を特徴とする密封装置。
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