JPH09316539A - 高コラプス強度を有する油井用鋼管の製造方法 - Google Patents
高コラプス強度を有する油井用鋼管の製造方法Info
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- JPH09316539A JPH09316539A JP16065296A JP16065296A JPH09316539A JP H09316539 A JPH09316539 A JP H09316539A JP 16065296 A JP16065296 A JP 16065296A JP 16065296 A JP16065296 A JP 16065296A JP H09316539 A JPH09316539 A JP H09316539A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P10/20—Recycling
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋼管本来の耐食性、その他諸性状の劣化を伴
うことなく、高コラプス強度を安定かつ効果的に付与す
る。 【解決手段】 焼入れ焼戻しを行った鋼管を150℃以
上焼戻し温度以下の温度領域で温間矯正し、この温間矯
正によって生じる鋼管内面周方向圧縮残留応力を、予め
定めた温間矯正時の外径圧下量と鋼管内面周方向圧縮残
留応力との関係から算出し、水冷時の鋼管内面周方向引
張残留応力が前記算出した圧縮残留応力と等しくなる鋼
管冷却開始温度を所定の式により算出して調節すると共
に、冷却水量を調節し、鋼管内面周方向圧縮残留応力を
鋼管内面周方向引張残留応力で相殺して最終鋼管内面周
方向残留応力を低減する。
うことなく、高コラプス強度を安定かつ効果的に付与す
る。 【解決手段】 焼入れ焼戻しを行った鋼管を150℃以
上焼戻し温度以下の温度領域で温間矯正し、この温間矯
正によって生じる鋼管内面周方向圧縮残留応力を、予め
定めた温間矯正時の外径圧下量と鋼管内面周方向圧縮残
留応力との関係から算出し、水冷時の鋼管内面周方向引
張残留応力が前記算出した圧縮残留応力と等しくなる鋼
管冷却開始温度を所定の式により算出して調節すると共
に、冷却水量を調節し、鋼管内面周方向圧縮残留応力を
鋼管内面周方向引張残留応力で相殺して最終鋼管内面周
方向残留応力を低減する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油井においてケ
ーシング等としての使用に適した高コラプス強度(圧潰
に対する強度)を有する油井用鋼管の製造方法に関す
る。
ーシング等としての使用に適した高コラプス強度(圧潰
に対する強度)を有する油井用鋼管の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、石油の油井や天然ガスのガス井
は、近い将来に予想される石油資源の枯渇化を目前にし
て、従来は顧みられなかったような深層油田の発掘や、
開発が一旦放棄されたサワーガス田などに対する開発が
世界的規模で盛んに行われている。
は、近い将来に予想される石油資源の枯渇化を目前にし
て、従来は顧みられなかったような深層油田の発掘や、
開発が一旦放棄されたサワーガス田などに対する開発が
世界的規模で盛んに行われている。
【0003】このような油井、ガス井は、一般に深度が
極めて深く、また、その雰囲気はH2S、CO2、Cl-
等を含有する湿潤下の極めて厳しい腐食環境で、生産さ
れる石油、天然ガス中には、H2Sを含む場合が非常に
多くなっている。このような深層油田等に用いる油井管
には、地中において周囲から高い外圧を受けるため、外
圧に対する耐圧潰強さ、すなわちコラプス強度が高く、
優れた耐食性を有していることが重要である。
極めて深く、また、その雰囲気はH2S、CO2、Cl-
等を含有する湿潤下の極めて厳しい腐食環境で、生産さ
れる石油、天然ガス中には、H2Sを含む場合が非常に
多くなっている。このような深層油田等に用いる油井管
には、地中において周囲から高い外圧を受けるため、外
圧に対する耐圧潰強さ、すなわちコラプス強度が高く、
優れた耐食性を有していることが重要である。
【0004】このコラプス強度を支配する因子として
は、鋼管の楕円率、偏肉率および外径/肉厚比、降伏
点、残留応力等が知られている。例えば、コラプス強度
を高くするには、外径を一定とした場合、肉厚をできる
限り厚くし、外径 / 肉厚比を小さくするほど、コラ
プス強度が上昇するが、鋼管自身の単位重量が大きくな
り、製造および油井現場でのハンドリングが悪く、コス
ト増の原因となる。
は、鋼管の楕円率、偏肉率および外径/肉厚比、降伏
点、残留応力等が知られている。例えば、コラプス強度
を高くするには、外径を一定とした場合、肉厚をできる
限り厚くし、外径 / 肉厚比を小さくするほど、コラ
プス強度が上昇するが、鋼管自身の単位重量が大きくな
り、製造および油井現場でのハンドリングが悪く、コス
ト増の原因となる。
【0005】また、コラプス強度を高くするには、鋼管
の降伏点を高くすることによって、コラプス強度を向上
させることが可能であるが、鋼管が弾性領域で圧潰する
高い外径 / 肉厚比領域では、この方法は無意味であ
り、むしろ降伏点を高くすることによって生じる遅れ破
壊、あるいは硫化水素が含まれる油井においては硫化水
素割れの危険性の方が重大な問題となる。したがって、
鋼管のコプラス強度と耐食性とは、一般に相反するもの
として位置づけられており、両者の両立は困難であっ
て、例えば、素材の成分調整といった一般的な手法で
は、上記した使用条件の苛酷化に伴う要求に応えること
は不可能である。
の降伏点を高くすることによって、コラプス強度を向上
させることが可能であるが、鋼管が弾性領域で圧潰する
高い外径 / 肉厚比領域では、この方法は無意味であ
り、むしろ降伏点を高くすることによって生じる遅れ破
壊、あるいは硫化水素が含まれる油井においては硫化水
素割れの危険性の方が重大な問題となる。したがって、
鋼管のコプラス強度と耐食性とは、一般に相反するもの
として位置づけられており、両者の両立は困難であっ
て、例えば、素材の成分調整といった一般的な手法で
は、上記した使用条件の苛酷化に伴う要求に応えること
は不可能である。
【0006】このような高度な要求に対処するには、耐
食性とは独立的にコラプス強度を高める方法が必要であ
るが、現時点では下記の方法が考えられている。 (1) 鋼管に縮径加工を施す。 (2) ストレートナ(矯正)加工(冷間)を省略す
る。 (3) 温間ストレートナ(矯正)加工を行う。 (4) 鋼管の焼入れ−焼戻し後において水冷を行い、
鋼管内面円周方向に降伏点の0.15倍の引張残留応力
を発生させる。
食性とは独立的にコラプス強度を高める方法が必要であ
るが、現時点では下記の方法が考えられている。 (1) 鋼管に縮径加工を施す。 (2) ストレートナ(矯正)加工(冷間)を省略す
る。 (3) 温間ストレートナ(矯正)加工を行う。 (4) 鋼管の焼入れ−焼戻し後において水冷を行い、
鋼管内面円周方向に降伏点の0.15倍の引張残留応力
を発生させる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法
は、いずれもそれぞれに問題がある。まず、(1)の方
法は、縮径加工により加工硬化によって管周方向の降伏
点のみを上昇させるものであるが、この方法では余分な
工程が増え、かつ、鋼管のコスト増となり、しかも加工
硬化によって硬度の上昇が惹起され、耐食性に悪影響を
及ぼす。
は、いずれもそれぞれに問題がある。まず、(1)の方
法は、縮径加工により加工硬化によって管周方向の降伏
点のみを上昇させるものであるが、この方法では余分な
工程が増え、かつ、鋼管のコスト増となり、しかも加工
硬化によって硬度の上昇が惹起され、耐食性に悪影響を
及ぼす。
【0008】次に、(2)の方法は、上下に配置した鼓
形ロール間を通過させる一般のストレートナ加工が、鋼
管の圧縮残留応力の発生を伴い、その結果コラプス強度
の劣化をもたらすという考え方に基づくものである。し
かし、このストレートナ加工を省略する方法では、焼入
れ、焼戻し熱処理で発生する鋼管の楕円と曲がりがその
ままとなり、前記したように鋼管の真円度の悪化による
コラプス強度の低下をもたらすと共に、曲がりが管端に
ねじ加工を施すときのトラブル要因になる。
形ロール間を通過させる一般のストレートナ加工が、鋼
管の圧縮残留応力の発生を伴い、その結果コラプス強度
の劣化をもたらすという考え方に基づくものである。し
かし、このストレートナ加工を省略する方法では、焼入
れ、焼戻し熱処理で発生する鋼管の楕円と曲がりがその
ままとなり、前記したように鋼管の真円度の悪化による
コラプス強度の低下をもたらすと共に、曲がりが管端に
ねじ加工を施すときのトラブル要因になる。
【0009】また、(3)の方法は、ストレートナ加工
を温間で施すことによって、上記鋼管の圧縮残留応力の
発生を阻止しようとするものであるが、冷間ストレート
ナ加工に比較すると確かに圧縮残留応力が低減される
が、圧下量によっては圧縮残留応力の発生は免れ得ず、
コラプス強度の大幅な改善は見込めない。
を温間で施すことによって、上記鋼管の圧縮残留応力の
発生を阻止しようとするものであるが、冷間ストレート
ナ加工に比較すると確かに圧縮残留応力が低減される
が、圧下量によっては圧縮残留応力の発生は免れ得ず、
コラプス強度の大幅な改善は見込めない。
【0010】最後に、(4)の方法であるが、これは特
開昭58−193324号公報に開示されている。この
発明は、鋼管内面周方向の残留応力を引張側で降伏点の
0.07倍としたときに、コラプス強度が最大になると
いう考え方を基礎とし、引張残留応力を加熱した鋼管の
水冷によって実現するもので、加熱した鋼管(焼戻し後
または温間ストレートナ加工後に鋼管が保有している場
合も含む)を管軸方向に移動させながら、鋼管の寸法、
温度、材料特性より計算される最適水量で外表面から冷
却し、目的の内面周方向引張残留応力値を発生させ、コ
ラプス強度を向上させ得るとしている。
開昭58−193324号公報に開示されている。この
発明は、鋼管内面周方向の残留応力を引張側で降伏点の
0.07倍としたときに、コラプス強度が最大になると
いう考え方を基礎とし、引張残留応力を加熱した鋼管の
水冷によって実現するもので、加熱した鋼管(焼戻し後
または温間ストレートナ加工後に鋼管が保有している場
合も含む)を管軸方向に移動させながら、鋼管の寸法、
温度、材料特性より計算される最適水量で外表面から冷
却し、目的の内面周方向引張残留応力値を発生させ、コ
ラプス強度を向上させ得るとしている。
【0011】しかしながら、この方法は、一般的には鋼
管の真円度を上げるため、ストレートナ加工を適用して
おり、この方法を用いる場合、冷間ストレートナ加工を
行う場合では、加熱した鋼管を最適水量で外表面から冷
却するには、再度加熱する工程を設けなければならず、
コストならびに工数のかかる作業となる。また、温間ス
トレートナ加工を行う場合では、ストレートナ加工後の
鋼管の予熱を利用して効率的にこの(4)の方法を用い
ることができる。しかし、前記したとおり温間ストレー
トナ加工においては、冷間ストレートナ加工に比べて低
いが、圧下量に応じて鋼管に残留応力が発生している。
このため、前記(4)の方法では、圧下量に応じて鋼管
に発生する残留応力を考慮に入れていないため、目的の
管内面周方向の引張残留応力値を発生させることは不可
能である。
管の真円度を上げるため、ストレートナ加工を適用して
おり、この方法を用いる場合、冷間ストレートナ加工を
行う場合では、加熱した鋼管を最適水量で外表面から冷
却するには、再度加熱する工程を設けなければならず、
コストならびに工数のかかる作業となる。また、温間ス
トレートナ加工を行う場合では、ストレートナ加工後の
鋼管の予熱を利用して効率的にこの(4)の方法を用い
ることができる。しかし、前記したとおり温間ストレー
トナ加工においては、冷間ストレートナ加工に比べて低
いが、圧下量に応じて鋼管に残留応力が発生している。
このため、前記(4)の方法では、圧下量に応じて鋼管
に発生する残留応力を考慮に入れていないため、目的の
管内面周方向の引張残留応力値を発生させることは不可
能である。
【0012】また、前記(4)の方法では、実際に鋼管
が使用される油井の深部はかなりの高温となっており、
例え目的の引張残留応力を発生させ得たとしても、この
ような高温下では残留応力は解放される。さらに、油井
内あるいは施設中の油井管は、多少の繰り返し荷重を受
けるため、残留応力は常に解放する方向にある。このた
め、鋼管製造時に保証されたコラプス強度は、管内面周
方向の引張残留応力によって得られたものであるため、
実際の油井においてこのコラプス強度を保証することは
不可能であり、かつ、無意味である。このコラプス強度
で油井のストリングデザイン等を設計した場合は、油井
内トラブルを発生する恐れがあり非常に危険である。
が使用される油井の深部はかなりの高温となっており、
例え目的の引張残留応力を発生させ得たとしても、この
ような高温下では残留応力は解放される。さらに、油井
内あるいは施設中の油井管は、多少の繰り返し荷重を受
けるため、残留応力は常に解放する方向にある。このた
め、鋼管製造時に保証されたコラプス強度は、管内面周
方向の引張残留応力によって得られたものであるため、
実際の油井においてこのコラプス強度を保証することは
不可能であり、かつ、無意味である。このコラプス強度
で油井のストリングデザイン等を設計した場合は、油井
内トラブルを発生する恐れがあり非常に危険である。
【0013】上記したとおり、一般に知られている耐食
性と無関係にコラプス強度の向上を図る方法は、そのい
ずれもがそれぞれに前記したような問題点を有してい
る。
性と無関係にコラプス強度の向上を図る方法は、そのい
ずれもがそれぞれに前記したような問題点を有してい
る。
【0014】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、鋼管本来の耐食性、その他諸性状の劣化を伴う
ことなく、高コラプス強度を安定かつ効果的に付与でき
る高コラプス強度を有する油井用鋼管の製造方法を提供
することにある。
解消し、鋼管本来の耐食性、その他諸性状の劣化を伴う
ことなく、高コラプス強度を安定かつ効果的に付与でき
る高コラプス強度を有する油井用鋼管の製造方法を提供
することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、鋼管の
焼入れ、焼戻しに次いで行われる150℃以上焼戻し温
度以下の温度領域での温間矯正によって発生する鋼管内
面周方向の圧縮残留応力を、残留応力とある一定の関係
にある温間矯正時の外径圧下量に応じて算出し、水冷時
の鋼管内面周方向引張残留応力が前記算出した圧縮残留
応力と等しくなる鋼管冷却開始温度を所定式により算出
して調節すると共に、冷却水量を調節し、最終鋼管内面
周方向残留応力を低減させることによって、鋼管のコラ
プス強度を向上できることを究明し、この発明に到達し
た。
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、鋼管の
焼入れ、焼戻しに次いで行われる150℃以上焼戻し温
度以下の温度領域での温間矯正によって発生する鋼管内
面周方向の圧縮残留応力を、残留応力とある一定の関係
にある温間矯正時の外径圧下量に応じて算出し、水冷時
の鋼管内面周方向引張残留応力が前記算出した圧縮残留
応力と等しくなる鋼管冷却開始温度を所定式により算出
して調節すると共に、冷却水量を調節し、最終鋼管内面
周方向残留応力を低減させることによって、鋼管のコラ
プス強度を向上できることを究明し、この発明に到達し
た。
【0016】この発明は、焼入れ焼戻しを行った鋼管を
150℃以上焼戻し温度以下の温度領域で温間矯正する
油井用鋼管の製造方法において、この温間矯正によって
生じる鋼管内面周方向圧縮残留応力を、予め定めた温間
矯正時の外径圧下量と鋼管内面周方向残留応力の関係か
ら算出し、水冷時の鋼管内面周方向引張残留応力が前記
算出した圧縮残留応力と等しくなる鋼管冷却開始温度を
下記式により算出して調節すると共に、冷却水量を調節
し、最終鋼管内面周方向圧縮残留応力を低減することと
している。このように、温間矯正によって生じる鋼管内
面周方向圧縮残留応力を、予め定めた前記矯正時の外径
圧下量と鋼管内面周方向圧縮残留応力との関係から求
め、水冷時の鋼管内面周方向引張残留応力が前記算出し
た圧縮残留応力と等しくなる鋼管冷却開始温度を下記式
により算出して調節すると共に、冷却水量を調節し、最
終鋼管内面周方向圧縮残留応力を低減することによっ
て、工数およびコスト増を伴うことなく、温間矯正によ
って生じる鋼管の外面引張内面圧縮の残留応力が、高温
下での水冷によって発生する鋼管の外面圧縮内面引張の
残留応力によって相殺され、鋼管の最終的残留応力が低
減し、コラプス強度を向上させることができる。
150℃以上焼戻し温度以下の温度領域で温間矯正する
油井用鋼管の製造方法において、この温間矯正によって
生じる鋼管内面周方向圧縮残留応力を、予め定めた温間
矯正時の外径圧下量と鋼管内面周方向残留応力の関係か
ら算出し、水冷時の鋼管内面周方向引張残留応力が前記
算出した圧縮残留応力と等しくなる鋼管冷却開始温度を
下記式により算出して調節すると共に、冷却水量を調節
し、最終鋼管内面周方向圧縮残留応力を低減することと
している。このように、温間矯正によって生じる鋼管内
面周方向圧縮残留応力を、予め定めた前記矯正時の外径
圧下量と鋼管内面周方向圧縮残留応力との関係から求
め、水冷時の鋼管内面周方向引張残留応力が前記算出し
た圧縮残留応力と等しくなる鋼管冷却開始温度を下記式
により算出して調節すると共に、冷却水量を調節し、最
終鋼管内面周方向圧縮残留応力を低減することによっ
て、工数およびコスト増を伴うことなく、温間矯正によ
って生じる鋼管の外面引張内面圧縮の残留応力が、高温
下での水冷によって発生する鋼管の外面圧縮内面引張の
残留応力によって相殺され、鋼管の最終的残留応力が低
減し、コラプス強度を向上させることができる。
【0017】
【数2】
【0018】
【発明の実施の形態】通常鋼管は、焼戻し後には図1
(a)に示すように、鋼管1の肉厚方向に分布を持った
管周方向に外面引張(+)内面圧縮(−)の、また、温
間ストレートナ加工後には図1(b)に示すように、鋼
管1の肉厚方向に分布を持った管周方向に外面引張
(+)内面圧縮(−)の残留応力を持っている。温間ス
トレートナ加工後の残留応力は、温間ストレートナ加工
における外径圧下量と後述する図2に示すような直線的
な相関関係を有している。
(a)に示すように、鋼管1の肉厚方向に分布を持った
管周方向に外面引張(+)内面圧縮(−)の、また、温
間ストレートナ加工後には図1(b)に示すように、鋼
管1の肉厚方向に分布を持った管周方向に外面引張
(+)内面圧縮(−)の残留応力を持っている。温間ス
トレートナ加工後の残留応力は、温間ストレートナ加工
における外径圧下量と後述する図2に示すような直線的
な相関関係を有している。
【0019】加熱した鋼管を外表面から冷却し、鋼管の
内外面の温度差により発生させる管内面周方向残留応力
は、下記式(1)で与えられると仮定する。そして、残
留応力の発生に寄与する鋼管内外面温度差ΔTeは、冷
却後の鋼管の内外面温度差の影響を受けるはずであり、
内外面温度差ΔTは、熱伝達係数の基礎式より式(2)
で表される。 σR=aγΔTe 式(1) ただし、σR:管内面周方向残留応力、a : 定数、
γ : 鋼管の熱膨張係数〔1/℃〕、ΔTe : 残
留応力発生に寄与する鋼管内外面温度差、
内外面の温度差により発生させる管内面周方向残留応力
は、下記式(1)で与えられると仮定する。そして、残
留応力の発生に寄与する鋼管内外面温度差ΔTeは、冷
却後の鋼管の内外面温度差の影響を受けるはずであり、
内外面温度差ΔTは、熱伝達係数の基礎式より式(2)
で表される。 σR=aγΔTe 式(1) ただし、σR:管内面周方向残留応力、a : 定数、
γ : 鋼管の熱膨張係数〔1/℃〕、ΔTe : 残
留応力発生に寄与する鋼管内外面温度差、
【0020】
【数3】
【0021】残留応力発生に寄与する鋼管内外面温度差
ΔTeと鋼管内外面温度差ΔTとの関係として、鋼管内
外面の温度差によって発生する熱応力σT=γTΔTが高
温におけるこの時の鋼管材の降伏強さσYTより大きくな
った時に、残留応力が発生すると考えると、ΔTeは下
記式(3)のように表される。また、式(3)中の鋼管
の管壁における熱伝達率hは、図3に示すとおり、一様
な流体3中に置かれた円柱2の表面の平均熱伝達率で、
下記式(4)のようになる。
ΔTeと鋼管内外面温度差ΔTとの関係として、鋼管内
外面の温度差によって発生する熱応力σT=γTΔTが高
温におけるこの時の鋼管材の降伏強さσYTより大きくな
った時に、残留応力が発生すると考えると、ΔTeは下
記式(3)のように表される。また、式(3)中の鋼管
の管壁における熱伝達率hは、図3に示すとおり、一様
な流体3中に置かれた円柱2の表面の平均熱伝達率で、
下記式(4)のようになる。
【0022】
【数4】
【0023】
【数5】
【0024】前記式(4)中の係数C、nは、レイノズ
ル数Reによって下記表1に示すようになっている。
ル数Reによって下記表1に示すようになっている。
【0025】
【表1】
【0026】したがって、鋼管を高温状態で外表面から
水冷した時の内面の周方向残留応力σRは、下記式
(5)のようになる。
水冷した時の内面の周方向残留応力σRは、下記式
(5)のようになる。
【0027】
【数6】
【0028】よって、鋼管のコラプス強度を向上させる
ために残留応力を低減するには、前記した温間ストレー
トナ加工で発生した残留応力を打ち消すべく、温間スト
レートナ加工での残留応力と比例関係にある外径圧下量
に応じて、高温状態にある鋼管外表面より急冷すること
により、熱応力型の残留応力を発生させることが有効で
ある。図4はその考え方を示したものである。
ために残留応力を低減するには、前記した温間ストレー
トナ加工で発生した残留応力を打ち消すべく、温間スト
レートナ加工での残留応力と比例関係にある外径圧下量
に応じて、高温状態にある鋼管外表面より急冷すること
により、熱応力型の残留応力を発生させることが有効で
ある。図4はその考え方を示したものである。
【0029】この発明で実施される温間ストレートナ加
工や鋼管の高温状態での急冷は、それぞれ塑性変形を伴
うが、その変形量が僅かであり、線形関係が成り立つた
め、重ね合わせの原理が適用できる。したがって、この
発明においては、温間ストレートナ加工で鋼管1に発生
した図4(a)に示す外面引張(+)内面圧縮(−)の
残留応力と、高温下での水冷によって発生した図4
(b)に示す外面圧縮(−)内面引張(+)の残留応力
とを重ね合わせた図4(c)に示すものが、両方を鋼管
に作用させた場合の残留応力状態となる。
工や鋼管の高温状態での急冷は、それぞれ塑性変形を伴
うが、その変形量が僅かであり、線形関係が成り立つた
め、重ね合わせの原理が適用できる。したがって、この
発明においては、温間ストレートナ加工で鋼管1に発生
した図4(a)に示す外面引張(+)内面圧縮(−)の
残留応力と、高温下での水冷によって発生した図4
(b)に示す外面圧縮(−)内面引張(+)の残留応力
とを重ね合わせた図4(c)に示すものが、両方を鋼管
に作用させた場合の残留応力状態となる。
【0030】次に温間ストレートナ加工後の急冷による
残留応力の調整は、図5に示すとおり、温間ストレート
ナ加工後の鋼管1は温間ストレートナに続く鋼管冷却装
置の各通過点の放射温度計4で鋼管外表面の温度を測定
し、チエンコンベア5による鋼管1の進行と共に自然放
冷で表面温度が低下するが、図2に示す温間ストレート
ナ加工による鋼管の外径圧下量から推定される鋼管内面
周方向の残留応力を打ち消すための前記式(5)から計
算される鋼管の冷却開始温度より外表面温度が高い位置
では、上部に据え付けたノズル6から冷却水を放出しな
いようシーケンス回路を組み、鋼管外表面温度が冷却開
始温度に達した地点以降において、上部に据え付けたノ
ズル6から調整された水量の冷却水を放出させるよう制
御し、鋼管1の冷却開始温度を調整して鋼管1の急冷を
行い、図2に示す温間ストレートナ加工による鋼管の外
径圧下量から推定される鋼管内面周方向の残留応力を打
ち消すことを可能とする。なお、冷却水の水量調整は、
図6に示すように、実験により0.5Ton/min以
下では非常に変化が激しく、かつ不安定であるため、水
量としては0.5Ton/min以上とし、冷却能力の
不安定要素を除くことが必要である。
残留応力の調整は、図5に示すとおり、温間ストレート
ナ加工後の鋼管1は温間ストレートナに続く鋼管冷却装
置の各通過点の放射温度計4で鋼管外表面の温度を測定
し、チエンコンベア5による鋼管1の進行と共に自然放
冷で表面温度が低下するが、図2に示す温間ストレート
ナ加工による鋼管の外径圧下量から推定される鋼管内面
周方向の残留応力を打ち消すための前記式(5)から計
算される鋼管の冷却開始温度より外表面温度が高い位置
では、上部に据え付けたノズル6から冷却水を放出しな
いようシーケンス回路を組み、鋼管外表面温度が冷却開
始温度に達した地点以降において、上部に据え付けたノ
ズル6から調整された水量の冷却水を放出させるよう制
御し、鋼管1の冷却開始温度を調整して鋼管1の急冷を
行い、図2に示す温間ストレートナ加工による鋼管の外
径圧下量から推定される鋼管内面周方向の残留応力を打
ち消すことを可能とする。なお、冷却水の水量調整は、
図6に示すように、実験により0.5Ton/min以
下では非常に変化が激しく、かつ不安定であるため、水
量としては0.5Ton/min以上とし、冷却能力の
不安定要素を除くことが必要である。
【0031】したがって、この発明においては、前記図
2に示すとおり、温間ストレートナ加工の残留応力量を
支配する温間ストレートナ加工時の外径圧下量に応じ
て、この残留応力を打ち消すべく、この残留応力量と同
じ逆符号の残留応力を、前記式(5)にしたがって冷却
開始温度を調節すると共に冷却水量を調節することによ
って与え、鋼管の最終的残留応力を低減し、コラプス強
度を向上させることが可能となる。なお、前記式(5)
においては、a、C、n、Prは定数または係数で一定
であり、また、λ、σRT、ET、γT、D、r1、r2に
ついても管種、管サイズより事前に決定されると共に、
λ0、γ、u0、Tlは冷却水によって決定されるから、
結局式(5)はσRとTの関係となる。
2に示すとおり、温間ストレートナ加工の残留応力量を
支配する温間ストレートナ加工時の外径圧下量に応じ
て、この残留応力を打ち消すべく、この残留応力量と同
じ逆符号の残留応力を、前記式(5)にしたがって冷却
開始温度を調節すると共に冷却水量を調節することによ
って与え、鋼管の最終的残留応力を低減し、コラプス強
度を向上させることが可能となる。なお、前記式(5)
においては、a、C、n、Prは定数または係数で一定
であり、また、λ、σRT、ET、γT、D、r1、r2に
ついても管種、管サイズより事前に決定されると共に、
λ0、γ、u0、Tlは冷却水によって決定されるから、
結局式(5)はσRとTの関係となる。
【0032】実施例1 C:0.27%、Si:0.24%、Mn:1.32
%、P:0.021%を含有し、残部がFeおよび不可
避的不純物からなる外径177.8mm、肉厚10.3
6mmの鋼管を、焼入れして700℃で焼戻しを行った
のち、650℃の温度で外径圧下量を1〜6%の範囲で
変化させて温間ストレートナ加工し、鋼管内面周方向の
残留応力σRを測定し、外径圧下量との関係を調査し
た。その結果を図2に示す。
%、P:0.021%を含有し、残部がFeおよび不可
避的不純物からなる外径177.8mm、肉厚10.3
6mmの鋼管を、焼入れして700℃で焼戻しを行った
のち、650℃の温度で外径圧下量を1〜6%の範囲で
変化させて温間ストレートナ加工し、鋼管内面周方向の
残留応力σRを測定し、外径圧下量との関係を調査し
た。その結果を図2に示す。
【0033】図2に示すとおり、温間ストレートナ加工
における外径圧下量(%)と鋼管内面周方向残留応力と
は直線的な相関関係を有しており、外径圧下量により温
間ストレートナ加工における鋼管内面周方向残留応力を
推定することができる。
における外径圧下量(%)と鋼管内面周方向残留応力と
は直線的な相関関係を有しており、外径圧下量により温
間ストレートナ加工における鋼管内面周方向残留応力を
推定することができる。
【0034】実施例2 表2に示す化学成分および機械的特性を有する外径17
7.8mm、肉厚10.36mmの鋼管を供試材として
用い、焼入れして700℃で焼戻しを行ったのち、65
0℃の温度で外径圧下量1〜7%および空通しで温間ス
トレートナ加工し、前記実施例1の図2から温間ストレ
ートナ加工における管内面周方向残留応力を推定し、こ
の推定した管内面周方向残留応力を打ち消すべく、この
残留応力量と同じ逆符号の残留応力を、前記式(5)に
したがって表3に示すとおり冷却水量および冷却開始温
度を調整した水冷によって逆符号の残留応力を付与し
た。そして、得られた製品鋼管のコラプス強度(PS
I)と内面周方向の残留応力を測定した。その結果を表
3に示す。なお、比較のため、温間ストレートナ加工後
に水冷しなかった場合の製品鋼管のコラプス強度(PS
I)と内面周方向の残留応力を測定し、その結果を表3
に併記した。なお、コラプス強度(PSI)は、API
規格のRP37に準じて測定した。
7.8mm、肉厚10.36mmの鋼管を供試材として
用い、焼入れして700℃で焼戻しを行ったのち、65
0℃の温度で外径圧下量1〜7%および空通しで温間ス
トレートナ加工し、前記実施例1の図2から温間ストレ
ートナ加工における管内面周方向残留応力を推定し、こ
の推定した管内面周方向残留応力を打ち消すべく、この
残留応力量と同じ逆符号の残留応力を、前記式(5)に
したがって表3に示すとおり冷却水量および冷却開始温
度を調整した水冷によって逆符号の残留応力を付与し
た。そして、得られた製品鋼管のコラプス強度(PS
I)と内面周方向の残留応力を測定した。その結果を表
3に示す。なお、比較のため、温間ストレートナ加工後
に水冷しなかった場合の製品鋼管のコラプス強度(PS
I)と内面周方向の残留応力を測定し、その結果を表3
に併記した。なお、コラプス強度(PSI)は、API
規格のRP37に準じて測定した。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】表3に示すとおり、温間ストレートナ加工
の外径圧下量に応じて、前記式(5)に基づいて冷却水
量および冷却開始温度を調整して水冷したことによっ
て、鋼管の内面周方向の残留応力を大幅に低減すること
が可能であり、鋼管のコラプス強度を従来より10%程
度向上させることができた。
の外径圧下量に応じて、前記式(5)に基づいて冷却水
量および冷却開始温度を調整して水冷したことによっ
て、鋼管の内面周方向の残留応力を大幅に低減すること
が可能であり、鋼管のコラプス強度を従来より10%程
度向上させることができた。
【0038】
【発明の効果】この発明方法は、鋼管本来の耐食性、そ
の他諸性状の劣化、工数およびコスト増を伴うことな
く、温間矯正によって生じる鋼管の外面引張内面圧縮の
残留応力を、高温下での水冷によって発生する鋼管の外
面圧縮内面引張の残留応力によって相殺し、鋼管の最終
的残留応力を低減して高コラプス強度を安定かつ効果的
に付与することができる。したがって、この発明方法
は、コラプス強度が重視される油井管の製造上きわめて
利用価値の高いものである。
の他諸性状の劣化、工数およびコスト増を伴うことな
く、温間矯正によって生じる鋼管の外面引張内面圧縮の
残留応力を、高温下での水冷によって発生する鋼管の外
面圧縮内面引張の残留応力によって相殺し、鋼管の最終
的残留応力を低減して高コラプス強度を安定かつ効果的
に付与することができる。したがって、この発明方法
は、コラプス強度が重視される油井管の製造上きわめて
利用価値の高いものである。
【図1】鋼管の熱処理における肉厚方向の残留応力を示
すもので、(a)図は焼戻し後の外面引張内面圧縮の残
留応力の模式図、(b)図は温間ストレートナ加工後の
外面引張内面圧縮の残留応力の模式図である。
すもので、(a)図は焼戻し後の外面引張内面圧縮の残
留応力の模式図、(b)図は温間ストレートナ加工後の
外面引張内面圧縮の残留応力の模式図である。
【図2】実施例1における温間ストレートナ加工におけ
る外径圧下量(%)と鋼管の内面周方向残留応力との関
係を示すグラフである。
る外径圧下量(%)と鋼管の内面周方向残留応力との関
係を示すグラフである。
【図3】一様な流体中に置かれた円柱の表面の熱伝達の
模式図である。
模式図である。
【図4】この発明の基本思想を示すもので、(a)図は
温間ストレートナ加工後の肉厚方向の外面引張内面圧縮
の残留応力の模式図、(b)図は水冷後の肉厚方向の外
面圧縮内面引張の残留応力の模式図、(c)図は温間ス
トレートナ加工による外面引張内面圧縮の残留応力と水
冷による外面圧縮内面引張の残留応力との双方を作用さ
せた場合の肉厚方向の残留応力の模式図である。
温間ストレートナ加工後の肉厚方向の外面引張内面圧縮
の残留応力の模式図、(b)図は水冷後の肉厚方向の外
面圧縮内面引張の残留応力の模式図、(c)図は温間ス
トレートナ加工による外面引張内面圧縮の残留応力と水
冷による外面圧縮内面引張の残留応力との双方を作用さ
せた場合の肉厚方向の残留応力の模式図である。
【図5】鋼管急冷装置の概略説明図である。
【図6】鋼管冷却開始温度600°での冷却水量と鋼管
内面周方向残留応力との関係を示すグラフである。
内面周方向残留応力との関係を示すグラフである。
1 鋼管 2 円柱 3 流体 4 放射温度計 5 チェンコンベア 6 冷却ノズル
Claims (1)
- 【請求項1】 焼入れ焼戻しを行った鋼管を150℃以
上焼戻し温度以下の温度領域で温間矯正する油井用鋼管
の製造方法において、この温間矯正によって生じる鋼管
内面周方向圧縮残留応力を、予め定めた温間矯正時の外
径圧下量と鋼管内面周方向圧縮残留応力との関係から算
出し、水冷時の鋼管内面周方向引張残留応力が前記算出
した圧縮残留応力と等しくなる鋼管冷却開始温度を下記
式により算出して調節すると共に、冷却水量を調節し、
鋼管内面周方向圧縮残留応力を鋼管内面周方向引張残留
応力で相殺して最終鋼管内面周方向残留応力を低減する
ことを特徴とする高コラプス強度を有する油井用鋼管の
製造方法。 【数1】 ただし、σR : 鋼管内面周方向残留応力、a : 定
数、γ : 鋼管の熱膨張係数〔1/℃〕、λo :
流体の熱伝導率、λ : 鋼管の熱伝導率、C,n :
係数、D : 鋼管の外径、ν : 流体の動粘性係
数、uo :流体の速度、Pr : プラントル数、
r1, r2 : 鋼管内半径,外半径、T : 鋼管の
冷却開始温度、Tl : 冷却水の温度、σrT : 鋼
管の冷却開始温度Tでの降伏応力、ET : 鋼管の冷
却開始温度Tでのヤング率、γT: 鋼管の冷却開始温
度Tでの熱膨張係数、
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16065296A JP3175918B2 (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 高コラプス強度を有する油井用鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16065296A JP3175918B2 (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 高コラプス強度を有する油井用鋼管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09316539A true JPH09316539A (ja) | 1997-12-09 |
JP3175918B2 JP3175918B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=15719572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16065296A Expired - Fee Related JP3175918B2 (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 高コラプス強度を有する油井用鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3175918B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013129879A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Jfe Steel Corp | 耐硫化物応力割れ性に優れた油井用高強度継目無鋼管およびその製造方法 |
WO2018152226A1 (en) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | United States Steel Corporation | Compressive forming processes for enhancing collapse resistance in metallic tubular products |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2537981C1 (ru) * | 2013-08-21 | 2015-01-10 | Открытое акционерное общество "Завод им. В.А. Дегтярева" | Способ правки стальных тонкостенных труб, совмещенный с закалкой |
JP6892008B2 (ja) * | 2018-04-09 | 2021-06-18 | 日本製鉄株式会社 | 鋼管、及び、鋼管の製造方法 |
-
1996
- 1996-05-30 JP JP16065296A patent/JP3175918B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013129879A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Jfe Steel Corp | 耐硫化物応力割れ性に優れた油井用高強度継目無鋼管およびその製造方法 |
WO2018152226A1 (en) * | 2017-02-14 | 2018-08-23 | United States Steel Corporation | Compressive forming processes for enhancing collapse resistance in metallic tubular products |
US11179763B2 (en) | 2017-02-14 | 2021-11-23 | United States Steel Corporation | Compressive forming processes for enhancing collapse resistance in metallic tubular products |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3175918B2 (ja) | 2001-06-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |