JPH0931452A - 蓄熱剤組成物と空調システム - Google Patents

蓄熱剤組成物と空調システム

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JPH0931452A
JPH0931452A JP7216447A JP21644795A JPH0931452A JP H0931452 A JPH0931452 A JP H0931452A JP 7216447 A JP7216447 A JP 7216447A JP 21644795 A JP21644795 A JP 21644795A JP H0931452 A JPH0931452 A JP H0931452A
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JP
Japan
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oily
aqueous
monomer
gel
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Application number
JP7216447A
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English (en)
Inventor
Tomonori Gomi
知紀 五味
Yukihiko Akamatsu
幸彦 赤松
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Shinko Electric Industries Co Ltd
Nippon Shokubai Co Ltd
Sinko Industries Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Industries Co Ltd
Nippon Shokubai Co Ltd
Sinko Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調システムの蓄熱槽に浸漬する蓄熱剤組成
物を改良する 【手段】 油性ゲル形成剤(X−I)に、液相/固相の
相変化により蓄熱性を有する油性物質(例、石油パラフ
ィンワックス)を包含させて得られる油性ゲル体(X)
と、水性ゲル体(Y)を配合した蓄熱剤組成物である
が、油性ゲル形成剤(X−I)は、油性ゲル化剤(例、
スチレンブタジエン共重合体)及び/又は吸油性樹脂
(例、オレオソーブ、商品名)からなり、水性ゲル体
(Y)は、水性ゲル形成剤(例、アクアリック、商品
名)に、水性液体(例、水)を包含させて得られる。そ
して、油性ゲル体(X)100重量部は、油性ゲル形成
剤(X−I)が4〜20重量部を占め、増熱剤油性物質
が80〜96重量部を占める。これに依り、蓄熱剤を
繰り返し使用しても流動性を生ぜず漏洩の心配が無い、
油相/水相の分離が無い、引火性が無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な蓄熱組成物とそれ
を使用する空調システムに関する。
【関連技術の説明】本発明者等の一部は、特願平6−2
74206号(平成6年10月1日提出)において、高
吸油性アクリル樹脂(例えば、”オレオソーブ”商品
名、日本触媒)に増熱剤として作用する油性物質(例え
ば、目的とする熱交換温度で固相/液相の相変化を生ず
る石油ワックス)を含浸させ、自己膨潤した粒子を核材
として、その外周を親水性樹脂で被覆する様に結合させ
ることを提案した。この様にして得た蓄熱剤を、空調シ
ステムにおける蓄熱槽で浸漬使用する場合、その熱交換
の効率が向上する効果を得るものであった。
【0002】この先行技術における吸油性アクリル樹脂
は、固相/液相と相変化するワックスが液相にある時、
液相のワックスに対して、母材となり、樹脂内部にワッ
クスをゲル化して吸収含浸する作用を果たすものであっ
た。そしてワックスの外部への浸出乃至逸脱の防止は、
主として、膨潤したアクリル樹脂を核剤として、その外
周に親水性樹脂を結合させることで為されていた。しか
しこの核剤外周への被覆結合には、1つの作業工程を必
要とした。
【0003】
【発明の概要】しかしその後の経験の結果、液相ワック
スをゲル化し、ゲル化ワックスを包含するゲル体と、別
に作った親水性ゲル体を機械的に混合し、油性−水性ゲ
ル体の物理的な混合物を構成し、この混合物全体として
ワックスの浸出を防止すれば良く、且つこの構成で熱伝
導性は良好であることが判り、本発明に到達した。従っ
て、本発明の組成物は、水性ゲル体(Y)が連続相
(海)をなし、油性ゲル体(X)が非連続相(島)、例
えば点剤するゲル粒子となるのが、1つの形態である。
しかし油性ゲル(X)と水性ゲル(Y)共にゲル粒子
として混ざり合う場合、或いは、油性ゲル(X)が連
続相となり、水性ゲル(Y)が非連続相となる場合もあ
る。そして蓄熱油性物質(X−II)の外部への浸出乃
至逸脱が問題になる場合には、組成物全体を容器に収容
すればよい。
【0004】先に請求項1において、”油性ゲル形成剤
(X−I)に、液相/固相の相変化により蓄熱性を有す
る油性物質(X−I)を包含させて得られる油性ゲル体
(X)”と記し、請求項3において、”水性ゲル体
(Y)は、水性ゲル形成剤(Y−I)に、水性液体(Y
−II)を包含させて得られる”と、包含という言葉を
用いたが、この言葉”包含”の意味について、説明す
る。
【0005】一般に油性ゲル化剤(X−IA)が油性物
質(X−II)に作用する場合は、ゲル化剤は油性物質
中で一旦溶解し、この後、ゲル化剤は自身で網状構造を
つくり、油性物質を包持乃至包蓄してゲル化する。これ
に対して、ゲル形成剤(X−I)が油性樹脂(X−I
B)である場合は、吸油性樹脂(X−IB)は油性物質
(X−2)を吸収乃至含浸すると考えられる。この油性
ゲル体(X)の場合の”包持、包蓄”と”吸収、含浸”
とを一緒にして、”包含”で表現する。これと同様な事
は水性ゲル化剤(Y−IA)と吸水性樹朋(Y−IB)
の場合ついても云い得るので、同様な感覚で水性ゲル体
(Y)の場合の”包持、包蓄”と”吸収、含浸”とを一
緒にして、”包含”で表現する。この様に上記の場合
の”包含”は、技術用語であり、特許請求の範囲(クレ
ーム)で、例えば、”...を包含すること”と云う場
合の、特許用語としての包含とは別である。
【0006】
【蓄熱材の実施形態】前記油性ゲル体(X)は油性ゲル
形成剤(X−I)と、液相/固相の相変化により蓄熱性
を有する油性物質(X−II)とからなり、油性ゲル形
成剤(X−I)は、油性ゲル化剤(X−IA)及び/又
は吸油性樹脂(X−IB)からなる。油性ゲル化剤(X
−IA)としては、ベンジリデンソルビトール、アミノ
酸系物質(例えば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸
−α,γ−ジ・n−ブチルアミド、商品名:GP−1,
味の素製。ネオスジエリーロック(商品名)、株式会社
ネオス製)、12−ヒドロキシステアリン酸、スチレン
ブタジエン共重合体がある。吸油性樹脂(X−IB)と
しては、溶解度パラメーター(SP値)が9以下の重合
性単量体であり且つ単量体分子中に1個の重合性不飽和
基を有するもの(A)が96〜99.999重量%を占
め、単量体分子中に少なくとも2個の重合性不飽和基を
有する架橋性のもの(B)が0.001〜4重量%を占
める(但し単量体AとBの合計は100重量%である)
単量体配合から重合して得られる架橋重合体がある。
【0007】上記の単量体Aとしては、炭素数が3〜3
0個の脂肪族炭化水素基を少なくとも1個有する、アル
キル(メタ)アクリレート、アルキルアリール(メタ)
アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、アル
キルアリール(メタ)アクリルアミド、脂肪族ビニルエ
ステル、アルキルスチレン及びα−オレフインからなる
群から選ばれる少なくとも1種の不飽和単量体がある。
また単量体Bとしては、例えば、ジビニルベンゼン、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレートがある。そして本発
明では、油性ゲル体(X)100重量部は、油性ゲル形
成剤(X−I)が4〜20重量部を占め、増熱剤油性物
質(X−II)が80〜96重量部を占める様にするの
が好ましい。
【0008】水性ゲル体(Y)は、水性ゲル形成剤(Y
−I)に、水性液体(Y−II)からなり、水性ゲル形
成剤(Y−I)は、水性ゲル化剤(Y−IA)及び/又
は吸水性樹脂(Y−IB)からなる。水性ゲル化剤(Y
−IA)としては、ゼラチン、寒天、アルギン酸、キサ
ンタンガム、アラビアガム、グアガム、カラギーナン、
セルロース、蒟蒻がある。吸水性樹脂(Y−IB)とし
ては、澱粉系、カルボキシメチルセルロース系、アクリ
ル酸塩系、ポバール系の吸水性樹脂がある。水性液体
(Y−II)としては、水、エチレングリコール水溶液
がある。そして本発明では、水性ゲル体(Y)100重
量部は、水性ゲル形成剤(Y−I)が20重量部以内を
占め、水性液体(Y−II)が残部80重量部以上であ
る様にするのが好ましい。
【0009】更に本発明の蓄熱剤組成物では、油性ゲル
体(X)100重量部に対して、水性ゲル体(Y)は2
〜100重量部を占める様にする。
【実施例】次に、本発明について実施例をあげて説明す
るが、実施例により本発明は限定されるものではない。
尚、以下において、特記がなければ、部は重量部を表す
ものとする。
【0010】
【実施例1】温度計、攪拌機、ガス導入管及び還流冷却
器を備えたフラスコに、ボリオキシエチレンアルキルエ
ーテル(日本触媒製、商品名:ソフタノール150、以
下の実施例でもこの商品を使用した)3部を水300部
に溶解して仕込み、攪拌下にフラスコ内を窒素置換し、
窒素気流下に40℃に加熱した。その後、単量体(A)
としてノニルフエニルアクリレート(SP値:8.3)
99.794部、架橋性単量体として1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート0.206部及び重合開始剤と
してベンゾイルパーオキシド0.5部からなる溶液をフ
ラスコ内に一度に加え、750rpmの条件下で激しく
攪拌した。
【0011】次いで、フラスコ内の温度を80℃に昇温
し、同温度で2時間維持して重合反応を行い、その後更
にフラスコ内を90℃に昇温し、2時間維持して重合を
完了させた。その結果、平均粒径30μmの架橋重合体
(X−IB、即ち、X−I)を含む水分散体(樹脂分2
5重量%)を得た。次いで別の攪拌機を備えたフラスコ
に、前記の重合で得た水分散体100部、テトラデカン
(X−II)200部を入れ、300rpmの攪拌条件
下で1時間攪拌しテトラデカンを架橋重合体に吸収させ
た。更に予め水(Y−II)73.8部に寒天(Y−I
A、即ち、Y−I)1.2部を加えて沸騰させた水溶液
(Y)を同じフラスコに仕込み、軽く攪拌した後、この
混合物(X+Y)1kgをポリエチレン製の袋(長さ5
0cm,直径6cm筒状)に充填して熱融着し、次いで
5℃の条件下で5時間冷却した。得られた混合物をポリ
エチレンの袋から剥離させることにより、白色寒天状の
蓄熱剤組成物(X+Y)から成る蓄熱材[1]を得た。
【0012】
【実施例2】温度計、攪拌機、ガス導入管及び還流冷却
器を備えたフラスコに、水(Y−II)47.6部を入
れ、λ−カラギーナン(Y−IA)1.2部、塩化カリ
ーム0.1部を攪拌しながら徐々に加え溶解した後、7
5℃に昇温し維持した。一方、スチレン−ブタジエンゴ
ム(X−IA,即ち、X−I)10部とテトラデカン2
5部及びペンタデカン25部(X−II)をビーカーで
混合し、更に80℃で1時間維持することにより油性ゲ
ル体(X)を得た。次いで先に得られたλ−カラギーナ
ン水溶液(Y)449部に油性ゲル体551部を加えて
300rpmで5分間攪拌した後、実施例1で用いたも
のと同じポリエチレン製袋に充填して熱融着し5℃の条
件下に急冷することにより油性ゲル体(X)の周りを水
性ゲル体(Y)が包囲した蓄熱材組成物(X+Y)1k
gを充填した蓄熱材[2]を得た。
【0013】
【実施例3】温度計、攪拌機、ガス導入管及び還流冷却
器を備えたフラスコに、テトラデカン26.5部及びヘ
キサデカン40部(X−II)を入れ、90℃に昇温
し、12−ヒドロキシステアリン酸3.5(X−IA、
即ち、X−I)を加えて300rpmの条件下で5分間
攪拌した後、冷却することにより油性ゲル体(X)を得
た。一方、ビーカーに水(Y−II)29.4部、吸水
性樹脂(日本触媒製、商品名:アクアリツクCA)(Y
−IB、即ち、Y−I)0.6部を混合し、水を吸水性
樹脂に十分吸収させることにより水性ゲル体(Y)を得
た。得られた油性ゲル体(X)700部と水性ゲル体
(Y)300部をニーダーで10分間粉砕混合を行うこ
とで蓄熱剤組成物(X+Y)を得た。次いで、得られた
蓄熱剤組成物1kgを塩化ビニル製パイプ(長さ50c
m,直径6cm,厚さ1mm)に充填し、その両端に塩
化ビニル製の栓を融着し、蓄熱材[3]を得た。
【0014】
【実施例4】実施例1において、単量体(A)としてド
デシルアクリレート(SP値:7.9)99.823
部、架橋性単量体(B)としてエチレングリコールジア
クリレート0.177部を代わりに用いた以外は実施例
1と同様に方法により、平均粒径30μmの架橋重合体
(X−IB、即ち、X−I)を含む水分散体(樹脂分2
5重量%)を得た。次いで別の攪拌機を備えたフラスコ
に、前記の重合で得た水分散体10O部、テトラデカン
(X−II)200部及び水72部(Y−II)を入
れ、300rpmの攪拌条件下で1時間攪拌しテトラデ
カンを架橋重合体に吸収させた。この後、吸水性樹脂
(日本触媒製、商品名:アクアリックCA)(Y−I
B,即ち、Y−I)3部を加えて更に3分間攪拌を継続
することにより、白色ペースト状の蓄熱剤組成物(X+
Y)を得た。次いで、得られた蓄熱剤組成物1kgを実
施例3で用いたものと同じ塩化ビニル製パイプに充填
し、その両端を塩化ビニル製の栓で融着することにより
蓄熱材[4]を得た。
【0015】
【比較例1】攪拌機を備えたフラスコに、テトラデカン
(X−II)200部及び水147部(Y−II)を仕
込み、300rpmの攪拌条件下で、吸水性樹脂(日本
触媒製、商品名:アクアリックCA)(Y−IB,即
ち、Y−I)3部を加えて更に3分間攪拌を継続するこ
とにより、比較蓄熱剤組成物(X−Iを有しない)を得
た。次いで、得られた比較蓄熱剤組成物1kgを実施例
3で用いたものと同じ塩化ビニル製パイプに充填し、そ
の両端を塩化ビニル製の栓で融着することにより比較蓄
熱材[H1]を得た。
【0016】
【比較例2】攪拌機を備えたフラスコに、実施例4で得
られ左水分散体(X−IB,即ち、X−I)100部、
テトラデカン200部(X−II)及び水(Y−II)
75部を仕込み、300rpmの条件下で1時間攪拌し
テトラデカンを架橋重合体に吸収させることで比較蓄熱
組成物(Y−Iを有しない)を得た。次いで、得られた
比較蓄熱剤組成物1kgを実施例3で用いたものと同じ
塩化ビニル製パイプに充填し、その両端を塩化ビニル製
の栓で融着することにより比較蓄熱材[H2]を得た。
【0017】
【実施例5】実施例1〜4で得られた蓄熱材[1]〜
[4]、及び比較例1、2得られた比較蓄熱材[H
1],[H2]の各々を水中に浸漬し、2℃→30℃→
2℃(各恒温時間は8時間)の温度変化で蓄熱剤である
パラフインワックスの凍結と融解を20回繰り返した
後、蓄熱剤組成物を容器から取り出し(蓄熱材[1]は
容器を用いていないので、そのまま)、蓄熱材組成物の
流動性の有無、油相/水相分離の有無、及び引火点の測
定(セタ密閉式ASTM D3278−82)を行っ
た。結果を表1に示す。
【0018】
【表1】 上記の結果から判る様に、本発明の蓄熱材は、繰り返
し使用しても流動性を生ぜず漏洩の心配が無い、油相
/水相の分離が無い、引火性が無い特徴を発揮する。
【0019】
【本発明蓄熱材を使用するビル空調システムの具体例】
図1は、蓄熱(水)槽を地下に有し、冷房運転を行うビ
ルの空調システムの略図を示す。Aは蓄熱水槽1を含む
空調システムの一次側系統であり、Bはビル室内空調機
10を含む空調システムの二次側系統である。Aでは、
ポンプ2の作用により、蓄冷熱体(冷熱媒)である冷却
された水が、蓄熱水槽1から立ち上がり管4、バルブV
2を経て熱交換器(水−水熱交換器)7に至り、此処で
一次側と二次側の熱交換をして、次いでバルブV1を経
て立ち下がり管5から蓄熱水槽1へ戻る。尚ポンプ2の
直後で分かれた枝管はバルブV6を経て冷凍機6へ至
り、戻ってバルブV5を経て立ち下がり管5へ合流す
る。
【0020】Bでは、ポンプ3の作用により空調用循環
水はバルブV3を経て熱交換器7で一次側と熱交換し、
冷却されてからバルブV4、循環配管8を通り、空調器
10、10へ至り、空調対象の空気との熱交換をして戻
り配管9を通ってポンプ3へ戻る。V10、V10、V
10は二次側の制御バルブである。
【0021】此のシステムにおいて、蓄熱運転(深夜電
力による)の場合には、一次側では、蓄熱水槽1→冷凍
機6→蓄熱槽1の経路の運転を行い、蓄熱水槽1の水
(及び蓄熱材)を冷却し、冷熱を蓄積する。その間、二
次側は停止である。そして昼間の冷房時間となると、放
熱運転となり、この場合には、一次側は蓄熱水槽1→熱
交換器7→蓄熱水槽1の循環運転であり、二次側は熱交
換器7→空調機10→熱交換器7の循環運転である。更
に、もし一次側が冷却能力を失った場合には、二次側が
直接冷凍機6に連結して運転する”追いかけ運転”とい
う場合が用意されており、この場合には、V3、V4、
V5、V6が閉止で、V7、V8が開放となる。
【0022】図2は、本発明の蓄熱材が冷房用蓄熱水槽
でどの様に使用されるかを例示する為の、蓄熱水槽の平
面図である。但し、図2の蓄熱槽と図1の蓄熱槽とは対
応しない。図2において、1aは槽全体であり、5aは
図1の5に相当する槽への流入管、4aは槽からの流出
管である。槽1aは、16個の小蓄熱槽(第1槽から第
16槽まで)に区分されており、各槽を対角線状に流水
の経路が出来るように各小槽の間には連通管11が設け
られている。即ち、水は流入管5aを経て第1槽(1
t)に入り(水の概略の流れを矢印で示す)、水は第2
槽(2t)、第3槽(3t)と進み、第5槽(5t)で
方向を転じて第6槽(6t)に至り、第8槽(8t)で
再び方向を転じて第11槽(11t)に至り、再び方向
を転じて流出管4aを備えた第16槽(16t)へ戻
る。
【0023】本発明の蓄熱材は、熱交換により放冷熱し
て温度が高くなって戻って来る水を最初に受け入れる第
1槽(1t)、次いで槽水温度が高くなる第2槽(2
t)、次の第3槽(3t)等冷熱容量を増大する必要性
のある槽に投入されて、蓄熱材は槽内で遊置乃至漂置さ
れる。尚、此の例は既設の蓄熱水槽(16に区割された
水槽)に本発明を実施した場合の例示であるので、本発
明の実施が、16槽の中の3槽、即ち3/16と局小で
あると解釈すべきではない。槽に数は要点ではない。熱
負荷に対応する様に、必要な槽数を選定して本発明は実
施されればよい。
【0024】
【発明の効果】増熱剤テトラデカン(潜熱量40kca
l/kg)の含有率を50重量%とすると、増熱剤の滑
熱は20kcal/kg蓄熱材 となる。また蓄熱水槽
の利用温度差(例えば、図2の第1槽において、戻り管
5aから流入する水の温度と第1槽の水温の差をいう)
を5℃とすると、同量の水に対する蓄熱材の蓄熱量は4
倍(20/5)となる。従って蓄熱材を蓄熱水槽の水量
に対して10重量%投入した場合 水 :90重量% 0.9 x 1=0.9 蓄熱材 :10重量% 0.1 x 4=0.4 ∴0.4+0.9=1.3 即ち、1.3倍の蓄熱容量となる。但し、この概算では
増熱剤の比熱による増熱は考慮していない。この様な蓄
熱水槽の熱容量の増大により水槽の容量を小さくし得る
効果があり、水槽規模の縮小が可能である。また既設蓄
熱水槽においては熱容量の増加が可能である。
【0025】以上冷房運転時を例にとって説明した。暖
房運転時の態様については、図示と説明を省略したが、
当業者であれば容易に理解し得ることである。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓄熱材を利用を説明する為の空調シス
テムの側面略図である。
【図2】本発明の蓄熱材を使用する場合の蓄熱槽を説明
する為の平面図である。
【符号の説明】
A :空調システムの一次側系統 B :空調システムの二次側系統 1、1a:蓄熱槽 2、3 :ポンプ 4、4a:立ち上がり管 5、5a:立ち下がり管 6 :冷凍機 7 :一次側/二次側熱交換器 8 :送り循環配管 9 :戻り循環配管 10 :空調機 11 :連通管

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油性ゲル形成剤(X−I)に、液相/固相
    の相変化により蓄熱性を有する油性物買(X−II)を
    包含させて得られる油性ゲル体(X)と、水性ゲル体
    (Y)を配合したことを特徴とする蓄熱剤組成物。
  2. 【請求項2】油性ゲル形成剤(X−I)は、油性ゲル化
    剤(X−IA)及び/又は吸油性樹脂(X−IB)から
    なることを特徴とする請求項1の蓄熱組成物
  3. 【請求項3】水性ゲル体(Y)は、水性ゲル形成剤(Y
    −I)に、水性液体(Y−II)を包含させて得られる
    ことを特徴とする請求項1の蓄熱剤組成物。
  4. 【請求項4】水性ゲル形成剤(Y−I)は、水性ゲル化
    剤(Y−IA)及び/又は吸水性樹脂(Y−IB)から
    なることを特徴とする請求項3の蓄熱剤組成物。
  5. 【請求項5】油性ゲル体(X)100重量部は、油性ゲ
    ル形成剤(X−I)が4〜20重量部を占め、増熱剤油
    性物質(X−II)が80〜96重量部を占めることを
    特徴とする請求項1の蓄熱剤組成物。
  6. 【請求項6】吸油性樹脂(X−IB)は、溶解度パラメ
    ーター(SP値)が9以下の重合性単量体であり且つ単
    量体分子中に1個の重合性不飽和基を有するもの(単量
    体A)が96〜99.999重量%を占め、単量体分子
    中に少なくとも2個の重合性不飽和基を有する架橋性の
    もの(単量体B)が0.001〜4重量%を占める(但
    し単量体AとBの合計は100重量%である)単量体配
    合から重合して得られる架橋重合体であることを特徴と
    する請求項2の蓄熱剤組成物。
  7. 【請求項7】請求項6の単量体Aは、炭素数が3〜30
    個の脂肪族炭化水素基を少なくとも1個有する、アルキ
    ル(メタ)アクリレート、アルキルアリール(メタ)ア
    クリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、アルキ
    ルアリール(メタ)アクリルアミド、脂肪族ビニルエス
    テル、アルキルスチレン及びα−オレフインからなる群
    から選ばれる少なくとも1種の不飽和単量体を主成分と
    していること。
  8. 【請求項8】増熱剤油性物質(X−II)は、石油パラ
    フインワックス、高級脂肪酸、高級脂肪アルコール、高
    級脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1の増
    熱剤組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8項に記載の蓄熱剤組成物が容
    器に充填されていることを特徴とする蓄熱材。
  10. 【請求項10】請求項1〜8項に記載の蓄熱剤組成物、
    又は請求項9に記載の蓄熱材が空調システムの蓄熱槽に
    浸漬されていることを特徴とする空調システム。
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