JPH09313932A - 水酸化カルシウム組成物 - Google Patents

水酸化カルシウム組成物

Info

Publication number
JPH09313932A
JPH09313932A JP8141680A JP14168096A JPH09313932A JP H09313932 A JPH09313932 A JP H09313932A JP 8141680 A JP8141680 A JP 8141680A JP 14168096 A JP14168096 A JP 14168096A JP H09313932 A JPH09313932 A JP H09313932A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium hydroxide
activity
powder
surface area
moisture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8141680A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehiko Mori
武彦 森
Hidekazu Miyagawa
秀和 宮川
Fukumi Arai
福巳 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RYOKO SEKKAI KOGYO KK
Original Assignee
RYOKO SEKKAI KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RYOKO SEKKAI KOGYO KK filed Critical RYOKO SEKKAI KOGYO KK
Priority to JP8141680A priority Critical patent/JPH09313932A/ja
Publication of JPH09313932A publication Critical patent/JPH09313932A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水酸化カルシウムの経時による活性低下を防
止する。 【解決手段】 水酸化カルシウムに、有機物を炭化させ
てなる炭化物の粉末と、吸湿剤の粉末とを添加してなる
粉末状の水酸化カルシウム組成物。 【効果】 水酸化カルシウムに、空気中の湿分を排除す
る炭化物と、湿分を吸収する吸湿剤とを併用添加するた
め、これらの相乗効果で湿分により促進される水酸化カ
ルシウム粒子表面の炭酸化が有効に防止され、水酸化カ
ルシウムの活性低下を防止して、長期に亘り水酸化カル
シウムの製造直後の高活性を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼炉の排ガス中
に含まれる酸性ガス、有害物質等の除去に使用される粉
末状の水酸化カルシウム組成物に係り、特に水酸化カル
シウムの経時的な活性低下を防止した水酸化カルシウム
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、燃焼炉の排ガス中に含まれる二酸
化硫黄や塩化水素等の酸性ガスと反応してこれらを除去
するための燃焼排ガス浄化剤として水酸化カルシウムが
使用されている。
【0003】これらの酸性ガスと水酸化カルシウムとの
反応性を高めるために、水酸化カルシウムを極微粒子状
とし、比表面積を大きくしたものも提案されている。
【0004】ところで、水酸化カルシウムは、製造後、
経時により反応性(活性)が徐々に低下するという欠点
がある。
【0005】特に、反応性の向上のために極微粒子状と
された水酸化カルシウムは、経時による活性低下が顕著
である。
【0006】この水酸化カルシウムの活性低下は、水酸
化カルシウムがその貯蔵ないし運搬中に空気中の湿分や
二酸化炭素の影響を受けることによる。即ち、水酸化カ
ルシウムが空気中の二酸化炭素と反応することにより、
水酸化カルシウム粒子の表面には薄い炭酸カルシウムの
皮膜が生成する。この水酸化カルシウム粒子表面の炭酸
化は、空気中の湿分が多ければ多いほど促進される。特
に、反応性の向上のために、極微粒子状とされた水酸化
カルシウムは、非常に大きな比表面積を持つため、この
炭酸化を受け易く、経時による活性の低下の度合いが大
きい。
【0007】従来、水酸化カルシウムの湿分による影響
を防止するために、水酸化カルシウムに乾燥剤又は吸湿
剤を添加したものが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】水酸化カルシウムに乾
燥剤又は吸湿剤を添加したものであれば、水酸化カルシ
ウム単味のものに比べて、経時的な活性低下は小さいも
のの十分ではなく、やはり経時的な活性低下の問題があ
る。
【0009】即ち、一般に、水酸化カルシウムは製造後
1〜2週間でユーザーに提供され使用に供されるため、
水酸化カルシウムについては、少なくとも製造後2週
間、活性を高く維持し得ることが望まれる。しかしなが
ら、水酸化カルシウムに乾燥剤を添加したものでも、吸
湿剤を添加したものでも、約2週間経過後には水酸化カ
ルシウムの活性は初期の2/3程度に低減してしまう。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決し、経時
による活性の低下が著しく小さく、初期の活性を長期に
亘り維持し得る高活性水酸化カルシウム組成物を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の水酸化カルシウ
ム組成物は、水酸化カルシウムに、有機物を炭化させて
なる炭化物の粉末と、吸湿剤の粉末とを添加してなるこ
とを特徴とする。
【0012】本発明の水酸化カルシウム組成物では、水
酸化カルシウムに、空気中の湿分を排除する炭化物と、
湿分を吸収する吸湿剤とを併用添加するため、これらの
相乗効果で、湿分により促進される水酸化カルシウム粒
子表面の炭酸化が有効に防止され、水酸化カルシウムの
活性低下を防止して、長期に亘り、水酸化カルシウムの
製造直後の高活性を維持することができる。
【0013】ところで、水酸化カルシウムは、輸送時又
は貯蔵時にパイプやタンク内に付着したり、固結し易い
という問題がある。特に、反応性向上のために微粒子状
とした水酸化カルシウムは、流動性、分散性に劣り、上
記付着、固結が発生し易い。請求項2の水酸化カルシウ
ム組成物であれば、更に流動化剤を添加することによ
り、このような問題が解消される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明の水酸化カルシウム組成物は、常法
に従って製造された水酸化カルシウム粉末に、所定量の
炭化物の粉末と吸湿剤の粉末とを添加混合することによ
り調製される。
【0016】本発明において、用いる水酸化カルシウム
粉末としては特に制限はないが、本発明は、特に、反応
性向上のために比表面積を大きくすべく微粉末化し、こ
のために、経時的に活性が低下し易い水酸化カルシウム
微粉末、例えば、比表面積25m2 /g以上、とりわけ
35〜45m2 /gの水酸化カルシウム微粉末に有効で
ある。
【0017】炭化物としては、木炭、椰子がら炭等の天
然素材から製造されるもの、石炭を乾留して製造する石
炭系のコークス、活性炭、籾がら、おから、解体した木
造住宅の廃材等の廃棄物から製造されるものなどを用い
ることができる。炭化物としては、特に比表面積200
2 /g以上の微粉末状の活性炭が好適である。
【0018】また、吸湿剤としては、ポリエチレングリ
コール,ポリビニールアルコール等のアルコール類,メ
チルセルロース,カルボキシメチルセルロース,ヒドロ
キシエチルセルロース等のセルロース類,アクリル酸ポ
リマー,アクリル酸モノマー等の各種吸水性合成高分子
よりなる有機系吸湿剤,或いは、生石灰,シリカゲル等
の無機系吸湿剤を用いることができる。吸湿剤として、
アクリル酸ポリマーを用いる場合、吸水能(純水)40
0〜800g/gのものが好適である。
【0019】本発明において、炭化物及び吸湿剤の添加
割合は、少な過ぎると十分な添加効果が得られず、多過
ぎると相対的に水酸化カルシウムの割合が減って、水酸
化カルシウム組成物としての機能が損なわれることか
ら、炭化物は水酸化カルシウムに対して1〜50重量
%、吸湿剤は水酸化カルシウムに対して0.1〜5重量
%とし、炭化物と吸湿剤との合計の割合が水酸化カルシ
ウムに対して1〜55重量%となるようにするのが好ま
しい。
【0020】本発明においては、得られる水酸化カルシ
ウム組成物の流動性、分散性を改善するために、更に、
流動化剤を添加しても良い。この場合、流動化剤として
は、アクリル酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン
酸ナトリウム等を用いることができ、その添加量は水酸
化カルシウムに対して0.5〜10重量%とするのが好
ましい。
【0021】なお、本発明において、得られる水酸化カ
ルシウム組成物の反応性の面から、水酸化カルシウム粉
末に炭化物及び吸湿剤、更に場合により流動化剤を添加
して得られる水酸化カルシウム組成物は、その比表面積
が40m2 /g以上、特に60〜100m2 /gである
ことが好ましく、本発明において、このような比表面積
の水酸化カルシウム組成物であれば、その良好な活性低
下防止効果で、製造後2週間経過後であっても、比表面
積50〜90m2 /gを維持することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例、比較例及び実験例を挙げて本
発明をより具体的に説明する。説明の便宜上まず比較例
を挙げる。
【0023】比較例1 水酸化カルシウム微粉末単味について、活性の変化を、
比表面積を測定することにより調べ、結果を表1に示し
た。
【0024】なお、測定は、No.1〜3の3つの試料
について行い、平均を求めた。
【0025】
【表1】
【0026】表1の平均値について、14日後の比表面
積の製造直後の比表面積に対する比表面積低下割合を算
出したところ、約66%((37.7−12.7)÷3
7.7×100)と、低下の度合は非常に大きかった。
【0027】比較例2 水酸化カルシウム微粉末に、水酸化カルシウムに対して
5重量%の活性炭(比表面積750m2 /g)を添加
し、得られた水酸化カルシウム組成物について、比較例
1と同様にして活性の変化を調べ、結果を表2に示した
(ただし、試料はNo.1,2の2つ)。なお、比較例
1と同様にして求めた比表面積低下割合は約33%であ
り、水酸化カルシウム単味の比較例1に比べると小さい
が、十分な値ではなかった。
【0028】
【表2】
【0029】比較例3 水酸化カルシウム微粉末に、水酸化カルシウムに対して
0.5%のアクリル酸ポリマー(吸水能(純水)400
〜800g/g,粒径150μm以下)を添加し、得ら
れた水酸化カルシウム組成物について、比較例1と同様
にして活性の変化を調べ、結果を表3に示した。なお、
比較例1と同様にして求めた比表面積低下割合は約33
%であり、水酸化カルシウム単味の比較例1に比べると
小さいが、十分な値ではなかった。
【0030】
【表3】
【0031】実施例1 水酸化カルシウム微粉末に、活性炭(比表面積750m
2 /g)を水酸化カルシウムに対して5重量%、及び、
アクリル酸ポリマー(吸水能(純水)400〜800g
/g,粒径150μm以下)を水酸化カルシウムに対し
て0.5重量%添加し、得られた水酸化カルシウム組成
物について比較例1と同様にして活性の変化を調べ、結
果を表4に示した。なお、比較例1と同様にして求めた
比表面積低下割合は約12%と、著しく小さかった。
【0032】
【表4】
【0033】実施例2 実施例1において、更にアクリル酸ナトリウムを水酸化
カルシウムに対して1.0重量%添加したこと以外は同
様にして水酸化カルシウム組成物の活性の変化を調べ、
結果を表5に示した(ただし、試料はNo.1の1つの
み)。なお、比表面積低下割合は実施例1とほぼ同等の
約11%であった。
【0034】
【表5】
【0035】以上の結果から、水酸化カルシウムに炭化
物と吸湿剤とを併用添加することにより、各々の単独添
加の場合に比べて著しく良好な活性低下防止効果が得ら
れることが明らかである。
【0036】実験例1 実施例1,2及び比較例1〜3で製造した水酸化カルシ
ウム組成物(比較例1は水酸化カルシウム単味)につい
て、流動性の評価のために、ホソカワミクロン製パウダ
ーテスターにより安息角の測定を行い、結果を表6に示
した。
【0037】なお、測定はいずれもNo.1〜3の3つ
の試料について行い、平均を求めた。
【0038】
【表6】
【0039】表6より、更に流動化剤を添加することに
より、流動性が改善されることが明らかである。
【0040】なお、上記の実施例2の結果から明らかな
ように、流動化剤の添加は、水酸化カルシウムの活性に
何ら影響を及ぼすものではない。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の水酸化カル
シウム組成物によれば、経時による水酸化カルシウムの
活性低下が著しく小さく、長期に亘り初期の高活性を安
定に維持し得る水酸化カルシウム組成物が提供される。
【0042】本発明の水酸化カルシウム組成物は、製造
後の使用時においても、高い活性を示すため、少量添加
で燃焼排ガスの浄化を図ることができることから、処理
コストを低減することができる。
【0043】請求項2の水酸化カルシウム組成物は、更
に流動性、分散性が良好であるため、取り扱い性に優れ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新井 福巳 東京都豊島区南大塚2丁目25番15号リクル ート新大塚ビル7階 菱光石灰工業株式会 社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化カルシウムに、有機物を炭化させ
    てなる炭化物の粉末と、吸湿剤の粉末とを添加してなる
    粉末状の水酸化カルシウム組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、さらに流動化剤を添
    加したことを特徴とする水酸化カルシウム組成物。
JP8141680A 1996-06-04 1996-06-04 水酸化カルシウム組成物 Pending JPH09313932A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8141680A JPH09313932A (ja) 1996-06-04 1996-06-04 水酸化カルシウム組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8141680A JPH09313932A (ja) 1996-06-04 1996-06-04 水酸化カルシウム組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09313932A true JPH09313932A (ja) 1997-12-09

Family

ID=15297716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8141680A Pending JPH09313932A (ja) 1996-06-04 1996-06-04 水酸化カルシウム組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09313932A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007525317A (ja) * 2003-12-24 2007-09-06 ソシエテ アノニム ロワ ルシェルシュ エ ディベロプマン カルシウム/マグネシウム化合物に基づく粉末組成物
US7476641B2 (en) * 2000-10-19 2009-01-13 Intersurgical Ag Chemical absorbent
JP2009256518A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Toyota Central R&D Labs Inc 化学蓄熱材料、化学蓄熱材成形体、及びそれらの製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7476641B2 (en) * 2000-10-19 2009-01-13 Intersurgical Ag Chemical absorbent
JP2007525317A (ja) * 2003-12-24 2007-09-06 ソシエテ アノニム ロワ ルシェルシュ エ ディベロプマン カルシウム/マグネシウム化合物に基づく粉末組成物
JP4653116B2 (ja) * 2003-12-24 2011-03-16 ソシエテ アノニム ロワ ルシェルシュ エ ディベロプマン カルシウム/マグネシウム化合物に基づく粉末組成物
JP2009256518A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Toyota Central R&D Labs Inc 化学蓄熱材料、化学蓄熱材成形体、及びそれらの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW304170B (ja)
JP5362171B2 (ja) 土壌固化材
TWI541063B (zh) 酸性氣體處理劑及其製造方法
CN106317999B (zh) 一种释放负氧离子的脱硫石膏腻子
CN115073023B (zh) 一种高效脱硫用熟石灰的制备方法
EP1004345A2 (en) Acid component-removing agent, method for producing it and method for removing acid components
JPH09313932A (ja) 水酸化カルシウム組成物
CN114345115A (zh) 一种酸性气工况下高选择性脱硫剂及其制备方法
FR3046363A1 (ja)
JP2021020218A (ja) 煙道ガスの浄化のための組成物
JP2008055320A (ja) 酸素吸収剤
JP4051734B2 (ja) ダイオキシン類および酸性物質を含む排ガスの処理剤
JP2003181239A (ja) 酸性ガス吸収剤
CN112999859A (zh) 一种工业尾气高效脱硫剂及其制备方法
JP2604576B2 (ja) 含水粉粒体
JP2006102561A (ja) 炭酸ガス吸収材、及び炭酸ガス反応装置
JPH10139501A (ja) 消石灰組成物
JPS61293546A (ja) 酸性ガス除去剤
JP2006272047A (ja) アルデヒドガス吸着剤及びその製造方法
JP4420870B2 (ja) 酸素吸収組成物
JPS6336834A (ja) 乾式脱硫剤
JP2000233134A (ja) 光触媒担持組成物
JP2001149743A (ja) 排ガス処理剤及び排ガス処理方法
CN109248653A (zh) 一种气体吸附材料及其制备方法
JPS58143837A (ja) ハロゲンガス吸収剤

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041012

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050222