JPH09312432A - 波長多重伝送用光ファイバ増幅器 - Google Patents

波長多重伝送用光ファイバ増幅器

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JPH09312432A
JPH09312432A JP12731396A JP12731396A JPH09312432A JP H09312432 A JPH09312432 A JP H09312432A JP 12731396 A JP12731396 A JP 12731396A JP 12731396 A JP12731396 A JP 12731396A JP H09312432 A JPH09312432 A JP H09312432A
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optical fiber
wavelength
signal light
gain
band
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JP12731396A
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Katsuyuki Imoto
克之 井本
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広帯域にわたって利得を平坦化する。 【解決手段】 信号光S1 に励起光7を合流させた後、
これをEr添加光ファイバ1に伝搬させて光増幅を行う
光ファイバ増幅器であって、光増幅後の信号光S 3 から
その波長帯域内で利得が突出する1530nmの波長域
の信号光を狭帯域フィルタ9で分波し、これ以外の信号
光を特定の長さに選定したEr添加光ファイバ8に伝搬
させて所望の利得に調整して信号光S4 を得る。この信
号光S4 をフィルタ9で分波した信号光S5 に狭帯域フ
ィルタ10により合流させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広帯域すなわち利
得の波長特性が平坦な特性を備えた光ファイバ増幅器に
係り、特に、波長多重伝送に用いて最適な波長多重伝送
用光ファイバ増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ファイバのコア内にEr(エル
ビウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)等
の希土類元素を添加した光ファイバ増幅器が実用レベル
に達するようになってきた。特に、Erを添加した光フ
ァイバ増幅器は、1.55μm帯において高利得、高飽
和出力を有することから、種々のシステムへの適用が考
えられている。その中でも1.53μmから1.56μ
m波長帯の信号光を数波以上用いた波長多重伝送による
高速、大容量、長距離伝送や光CATV(CableTelevis
ion)システムへの適用が注目されている。このような
システムへのEr添加光ファイバ増幅器の適用に対して
は、光S/N特性やクロストーク特性の劣化を抑えるた
めに、上記使用波長帯におけるEr添加光ファイバ増幅
器の利得が平坦であることが重要である。
【0003】このような高利得及び平坦化を達成するた
めに、本発明者らは先に図5に示すようなEr添加マル
チコア光ファイバ、及びこのEr添加マルチコア光ファ
イバを用いた図6に示すような光増幅器を提案してい
る。まず、用いられるEr添加マルチコア光ファイバ1
00は、図5に示すように、プライマリークラッド層1
02が被覆され、希土類元素(例えばEr)とAlを共
添加した複数のコア101a〜101gを備えたガラス
ロッド103を集合し、更に、これらガラスロッド10
3の周囲をセカンダリクラッド104で厚く覆った構造
にしたものである。このようなEr添加マルチコア光フ
ァイバ100を用いることによって、高利得化及び利得
の波長特性の平坦化を達成することができる。
【0004】この達成については、2つの理由をあげる
ことができる。まず、第1の理由は、Er添加マルチコ
ア光ファイバはAlの添加濃度が従来のようなコアが1
つのEr添加ファイバに対して十分に多くできることで
ある。第2の理由は、従来の光ファイバでコア内の励起
光のパワーを低くしていった場合、波長1.535μm
付近の利得のピークが減少し、徐々に平坦な利得−波長
特性になり、更にパワーを低くするに従って波長1.5
3μm側の短波長域の利得が下がり、1.56μm側の
長波長域の利得が上がる、所謂短波長から長波長に向け
て右上がりの利得−波長特性になるため、励起光を低く
していくと利得が非常に低くなり、光増幅器として使え
ないことがわかっていたが、このEr添加マルチコア光
ファイバは逆にこの原理を積極的に利用するようにした
からである。すなわち、図示のように、Erが添加され
た各々のコア101a〜101g内に励起光と信号光が
ほぼ均等に伝搬するように各々のコア径Dとコア間隔d
を最適化すれば、コア101a〜101gの各々の内部
を伝搬していった信号光の増幅利得は低くなるものの、
その波長特性はほぼ平坦になり、所望の長さを伝搬して
行った後ではコア101a〜101gの各々の内部で増
幅された信号が重畳されることになり、且つその利得の
波長特性がほぼ平坦になることを利用している。
【0005】次に、上記した原理による図6の光増幅器
の構成、及びこれに対する利得の波長特性を評価した結
果について説明する。Er添加マルチコア光ファイバ1
00には、コア間隔dが1.3μm、各々のコア径が約
2μm、クラッド径が125μm、コアとクラッドとの
比屈折率差Δが1.45%、モードフィールド径が約
8.8μm(波長1.55μmにおける値)、各々のコ
ア内のErとAlの添加量が400ppmと8500p
pm、ファイバ長が約45mのものと、比屈折率差Δが
2.19%、モードフィールド径が約5.2μm(波長
1.55μmにおける値)、各々のコア内のErとAl
の添加量が400ppmと17000ppm、ファイバ
長が約20mのものの2種類のファイバを用いた。
【0006】Er添加マルチコア光ファイバ100の両
端には光が逆方向に伝搬するのを防止するためのアイソ
レータ105a,105bが接続され、この各々の内側
にはWDM(波長分割多重:Wavelength Division Mult
iplexing)カプラ106a,106bが設けられてい
る。アイソレータ105aには信号光S1 が入力され、
アイソレータ105bから増幅された信号光S2 が出力
される。
【0007】このWDMカプラ106a,106bの各
々には、励起用半導体レーザ107a,107bに接続
された光ファイバ108a,108bが結合され、励起
用半導体レーザ107a,107bで生成された励起光
109a,109bがEr添加マルチコア光ファイバ1
00に伝搬できるように構成されている。アイソレータ
105aを経由して信号光S1 が入光されているとき、
励起用半導体レーザ107aで短い波長のレーザ光10
9aを生成し、このレーザ光109aをWDMカプラ1
06aを介してEr添加マルチコア光ファイバ100に
入射させると、イオンのあるエネルギー準位が励起さ
れ、誘導放出による増幅作用が生じる。増幅された光信
号S2 はEr添加マルチコア光ファイバ100からアイ
ソレータ105bを通して外部へ出力される。同様に、
励起用半導体レーザ107bで生成されたレーザ光10
9bは、Er添加マルチコア光ファイバ100に対して
後方向から入射され、上記した原理で光増幅を行う。こ
こでは、前後から励起光を付与しているが、前又は後の
いずれか一方でもよい。
【0008】ここで、励起光109a,109bの波長
を0.98μmとし、励起光109aの励起光パワーが
70mW、励起光109bの励起光パワーが80mWと
なるようにした。これらの値は、利得の波長特性が平坦
化に適していたことから決定した値である。図6の構成
の光増幅器における利得の波長特性(Al濃度依存性)
を測定したのが図7及び図8である。Alの添加量を
8,500ppmにした場合(ファイバ長lが約45
m)の測定が図7であり、Alの添加量を17,000
ppmにした場合(ファイバ長lが約20m)の測定が
図8である。ここでは上記した2例について、信号光パ
ワーSpをパラメータにとって夫々の利得の波長特性を
測定した。図7及び図8から明らかなように、1,54
0nm〜1,560nmにわたって利得が平坦化されて
いることがわかる。
【0009】しかし、図7及び図8に見られるように、
波長1,530nm付近に大きな利得の持ち上がりがあ
り、更なる平坦化が望まれている。これを改善するもの
として特開平6−77561号公報がある。この公報に
示されている光ファイバ増幅器の構成を示したのが図9
である。信号光S1 が印加される光アイソレータ201
には、Er+3イオンドープ光ファイバ202、WDMカ
プラ203、光アイソレータ204、バンドパスフィル
タ(BPF)205、及び信号光S2 を出力する非励起
Er+3イオンドープ光ファイバ206が縦続接続されて
いる。また、WDMカプラ203にはファイバ208を
介して励起光源207が結合されている。
【0010】この光ファイバ増幅器は、Er+3イオンド
ープ光ファイバ202による光増幅部の出力端に非励起
Er+3イオンドープ光ファイバ206を接続した構成に
している。この非励起Er+3イオンドープ光ファイバ2
06の過飽和吸収特性を利用すれば、光増幅部で生じた
波形歪みが平坦化され、波長1530nm付近の大きな
利得の持ち上がりを無くすことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、非励起Er+3
イオンドープ光ファイバを用いた従来の光ファイバ増幅
器によると、次のような問題がある。非励起Er+3イオ
ンドープ光ファイバの損失波長特性は、図10に示すよ
うに波長1530nm付近において最大の損失ピークを
持ち、この波長より長波長側に向かって徐々に損失が低
下する特性、すなわち波長1530nm〜1570nm
にわたって損失分布を有している。このため、非励起E
+3イオンドープ光ファイバ206を光増幅部の出力端
に接続すると、増幅された1530nm〜1570nm
の信号光の全域が減衰を受け、本来減衰させるべき波長
1530nmの信号光以外の波長も減衰される結果、波
長1530nm〜1570nmの広帯域にわたって利得
を平坦化することが困難であることを見出した。
【0012】また、雑音指数の波長特性も図11のよう
に平坦ではなく、短波長(1530nm)側から長波長
(1570nm)側に向けて雑音指数が右下がりの特性
を示している。この様な雑音指数特性のもとでは、波長
多重伝送を行った場合、波長によって雑音特性が違うた
め、受信信号の品質が異なるという問題が生じる。そこ
で本発明は、上記した従来技術の実情に鑑みてなされた
ものであり、高利得時でも広範囲にわたって十分な平坦
特性が得られる広帯域Er添加光ファイバ増幅器を提供
することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、第1のEr添加光ファイバに波長多重
された信号光と励起光を合流伝搬させて光増幅を行う光
ファイバ増幅器において、前記光増幅後の信号光からそ
の波長帯域内で部分的に利得が高くなる特定波長域の信
号光を分波する波長域分割手段と、前記特定波長域以外
の信号光に対して最終的に要求される利得に応じた長さ
に設定されており、前記波長域分割手段で分波された特
定波長域以外の信号光を伝搬する第2のEr添加光ファ
イバと、この第2のEr添加光ファイバを伝搬した信号
光と前記波長域分割手段で分波した特定波長域の信号光
とを合流させる信号光合流手段とを備えた構成にしてい
る。
【0014】この構成によれば、増幅後の波長特性にお
いて、利得が特定の狭い波長域(特定波長域)で突出
し、全体の利得特性が平坦でない場合でも、特定波長域
が波長域分割手段によって分波され、特定波長域以外の
信号光を第2のEr添加光ファイバに伝搬することによ
り利得が調整され、この調整後の信号光が分波した特定
波長域の信号光に合波される。これにより、広帯域にわ
たって利得が平坦な特性にすることができ、同時に雑音
指数の波長特性の平坦化も可能になる。
【0015】前記波長域分割手段及び前記信号光合流手
段は、狭帯域フィルタであり、1530nm帯の特定波
長域の信号光を合分波可能な特性を有する構成にするこ
とができる。この狭帯域フィルタの特性によれば、15
30nm帯の高利得抑圧及び雑音指数の低減に寄与す
る。
【0016】前記第2のEr添加光ファイバは、前記特
定波長域の中心の波長が1530nmであるとき、その
長さを3m〜15mの範囲内で選定することができる。
この構成によれば、従来の光ファイバ増幅器の1530
nm帯における利得と1540nm〜1570nm帯に
おける利得との間に5〜10dBの利得偏差があったの
に対し、第2のEr添加光ファイバを3m〜15mの長
さにとることにより、利得偏差を無くすことができる。
【0017】前記第1,第2のEr添加光ファイバは、
その長さの和が最大利得を有するEr添加光ファイバに
等しい長さ、或いは該長さより短い長さに設定すること
ができる。この構成によれば、十分に大きな利得(例え
ば、30dB以上)にすることができると共に、雑音指
数を小さくすることができる。
【0018】前記励起光は、前記第1のEr添加光ファ
イバに対して前方向、後方向、又は両方向から伝搬させ
ることができる。この構成によれば、励起光の伝搬方向
を適宜選択できるようになり、用途に応じた使い分けが
可能になる。例えば、前置増幅器、電力増幅器、各種損
失デバイスの損失補償増幅器等に用いたり、高速システ
ム、大容量システム、長距離伝送システム、光CATV
システム、光加入者システム、光計測・センサシステム
等に用いることができ、汎用性をもった光増幅器を構成
することが可能になる。
【0019】前記光増幅器は、小信号入力時の利得が3
0dB以上を有することが望ましい。この構成によれ
ば、高速で大容量の情報を低雑音指数、低S/N、低ク
ロストークの特性を備えることができ、長距離伝送が可
能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を基に説明する。図1は本発明による広帯域Er
添加光ファイバ増幅器の第1の実施の形態を示す接続図
である。長さl1 (図1のA点からB点まで)のEr添
加光ファイバ1の両端には、信号光を一方向にのみ進行
させる光アイソレータ2,3が接続され、光アイソレー
タ2とEr添加光ファイバ1の間には、WDMカプラ4
が設けられている。このWDMカプラ4には光ファイバ
5を介して励起光光源6が結合されており、励起光光源
6で生成した励起光7(ここでは、波長が980nm)
はWDMカプラ4へ送られて混合される。このように、
図1においては前方励起方式による光ファイバ増幅器が
構成されている。
【0021】Er添加光ファイバ1と光アイソレータ3
の間には、長さl2 (図1のB点からC点まで)のEr
添加光ファイバ8が挿入接続されている。このEr添加
光ファイバ8の両側には、1530nm帯のみを分波及
び合波させる狭帯域フィルタ9(B点近傍の内側),1
0(C点の後段)が配設され、狭帯域フィルタ9(波長
域分割手段)の上記分波側と狭帯域フィルタ10(信号
光合流手段)の間は光ファイバ11によって結合されて
いる。
【0022】前記狭帯域フィルタ9,10としては、図
12の(a)に示すような構成のファイバ型カプラ16
或いは(b)に示すような構成の干渉膜フィルタ17を
用いることができる。ファイバ型カプラ16は、入力ポ
ートAからの光が通過ポートB(通過域:950〜10
00nm、1540〜1570nmで0.5dB以下、
阻止域:1524〜1536nmで20dB以上)及び
分波ポートC(通過域:1524〜1536nmで0.
5dB以下、阻止域:950〜1000nm、1540
〜1570nmで20dB以上)に出力される構成であ
る。また、干渉膜フィルタ17は、入力ポートDからの
光が上記と同様な特性で通過ポートE及び分波ポートF
に出力される。
【0023】Er添加光ファイバ1及びEr添加光ファ
イバ8は、図5に示した構造のEr添加マルチコア光フ
ァイバを用いることも、Erの添加された単一コアのE
r添加光ファイバを用いることもできる。コア材料はE
rとAl(アルミ)が共添加されたものが好ましく、具
体的には、SiO2 −GeO2 −Al2 3 系ガラスに
Erを添加したもの、SiO2 −P2 5 −Al2 3
系ガラスにErを添加したもの、SiO2 −GeO2
2 5 −Al2 3 系ガラスにErを添加したもの等
を用いることができる。そして、図8に示すような利得
の波長特性を呈するようにAl濃度を選択する。
【0024】図1及び図4において、Er添加光ファイ
バ1及びEr添加光ファイバ8のコア内へのAlの添加
量が多いほど、1530nm帯の利得と1540〜15
70nm帯の利得の偏差を小さくできることから、Er
添加光ファイバ8の光ファイバ長l2 は短くてすみ、逆
に、Alの添加量が少ないほど光ファイバ長l2 を長く
する必要がある。
【0025】なお、添加するErの濃度を多くするほ
ど、Er添加光ファイバ1の長さl1とEr添加光ファ
イバ8の長さl2 の和(l1 +l2 )を短くすることが
できる。更に、l1 +l2 の光ファイバ長を最大利得が
得られる光ファイバ長よりも短くするほど、2つの波長
帯(1530nm帯と1540nm〜1570nm帯の
2つ)の利得偏差を小さくすることができるので、l2
は短くてよい。
【0026】例えば、Er添加光ファイバ1,8に図5
に示したEr添加マルチコア光ファイバを用いた場合、
その長さl1 は15mに選ばれる(通常、長さl1 は最
大利得が得られるEr添加光ファイバ1の長さよりも3
m〜15m短く設定する)。一方、Er添加光ファイバ
8は、その長さl2 は10mに選ばれる。また、狭帯域
フィルタ9,10は、ファイバ型カプラ或いは干渉膜フ
ィルタを用いた構成にすることができる。この場合、図
2に示すフィルタ特性を備えるようにする。つまり、E
r添加光ファイバ1から光ファイバ11に向けては15
30nm帯(1524nm〜1536nm)の信号光を
分波でき、980nm帯の励起光と1540nm〜15
70nm帯の信号光を阻止できるような特性を備えるよ
うにする。
【0027】一方、Er添加光ファイバ1からEr添加
光ファイバ8に向けては980nm帯の励起光及び15
40nm〜1570nm帯の信号光を通過させ、且つ1
530nm帯(1524nm〜1536nm)の信号光
を阻止する特性を持ったものにする。図1の構成におい
ては、光アイソレータ2に信号光S1 が入射される。こ
の信号光S1 は波長多重された信号光であり、使用され
る波長帯は1530nm〜1570nmである。この波
長帯において、0.数nm〜数nmの間隔で夫々異なっ
た波長の信号光に情報信号が乗せられて伝送されて来
る。
【0028】このような数十〜数百チャンネルの信号光
1 は、光アイソレータ2を通過した後、WDMカプラ
4において励起光光源6からの励起光7と合流結合さ
れ、この合流結合した光はEr添加光ファイバ1に送り
こまれる。ここでEr添加ファイバ1として、図5に示
したEr添加マルチコア光ファイバを用い、各々のコア
内のErとAlの添加量をそれぞれ400ppmと17
000ppmとし、ファイバ長を15mとしたとする。
【0029】信号光S1 は、Er添加光ファイバ1を伝
搬する過程で光増幅されるが、Er添加光ファイバ1の
B点においては増幅された信号光の利得特性は、図3の
点線で示す特性からl1 =15mのとき波長1555n
mで利得は約32dBである。図8にあるように波長1
540nm〜1560nm帯の利得はほぼ一定の値を示
すので、この帯域での利得は約32dBとなる。
【0030】一方、波長1530nm帯の利得は、図8
に示されたl1 =20mのときの利得40dBよりも若
干低下し、l1 =15mのときの利得は約37dBとな
る。Er添加光ファイバ1で光増幅された信号光S
3 は、狭帯域フィルタ9において波長1530nm帯
(特定波長域)の信号光のみが分波され、信号光S5
して光ファイバ11をそのまま伝搬する。また、他の波
長の信号光(1540nm〜1570nm帯)及び励起
光7(後記する図4の構成にあっては後方向からの励起
光も含む)はEr添加光ファイバ8に入射する。154
0nm〜1570nm帯の信号光に対しては、光ファイ
バの全長が、Er添加光ファイバ1の長さとEr添加光
ファイバ8の長さの和(l1 +l2 )、15m+10m
=25mであるので、図3の点線で示す特性から利得は
約37dBであることがわかる。
【0031】Er添加光ファイバ8で増幅された154
0〜1570nm帯の信号光S4 は狭帯域フィルタ10
において、光ファイバ11からの信号光S5 (波長15
30nm帯)と合波され、信号光S6 になる。このと
き、信号光S4 及びS5 は共に利得が約37dBである
ので、1530nm〜1570nmの広範囲にわたって
利得の平坦な信号光S6 を得ることができる。この信号
光S6 は、光アイソレータ3を通して取り出されるが、
光アイソレータ3で約1dBが損失するため、信号光S
2 は約36dBになる。なお、光アイソレータ3での損
失は、1530nm〜1570nmの全域で等しい値に
なるので、特性の平坦度に変化が生じることはない。ま
た、信号光S2 の雑音指数の波長特性も、1530nm
〜1570nm帯の範囲において5dB以下になり、且
つ、ほぼ平坦な特性を得ることができた。
【0032】図4は本発明による波長多重伝送用光ファ
イバ増幅器の他の実施の形態を示す接続図である。な
お、図4においては、図1に用いたと同一であるものに
は同一引用数字を用いたので、以下においては重複する
説明を省略する。図4に示す構成は、図1の構成におい
て、狭帯域フィルタ10と光アイソレータ3の間にWD
Mカプラ12を配設し、このWDMカプラ12に光ファ
イバ13を介して励起光光源14を結合する回路を追加
し、双方向励起方式にしたところに特徴がある。
【0033】励起光光源14で生成された後方向の励起
光15は、光ファイバ13を経てWDMカプラ12に入
射され、更に、Er添加光ファイバ8及びEr添加光フ
ァイバ1を信号光S1 の伝搬方向とは逆方向から伝搬す
る。この場合、励起光光源6と励起光光源14を同時に
動作させることも、いずれか一方のみを動作させること
も可能である。
【0034】このような構成により、適用範囲を拡大す
ることができる。すなわち、前置増幅器、電力増幅器、
各種損失デバイスの損失補償増幅器等に用いたり、高速
システム、大容量システム、長距離伝送システム、光C
ATVシステム、光加入者システム等に用いることがで
き、汎用性をもった光増幅器を構成することが可能にな
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、光増幅後
の信号光からその波長帯域内で部分的に利得が高くなる
特定波長域の信号光を分波し、これ以外の信号光を特定
の長さに選定した第2のEr添加光ファイバに伝搬さ
せ、所望の利得に調整した後、これを分波した特定波長
域の信号光に合流させるようにしたので、光増幅後の利
得特性において特定の狭い波長域で突出する部分があっ
ても、広帯域にわたって利得が平坦な特性にすることが
でき、同時に雑音指数の波長特性の平坦化も可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による広帯域Er添加光ファイバ増幅器
の第1の実施の形態を示す接続図である。
【図2】本発明に係る狭帯域フィルタが備えるべき帯域
特性を示す特性図である。
【図3】Er添加光ファイバの長さと利得の関係を示す
特性図である。
【図4】本発明による波長多重伝送用光ファイバ増幅器
の他の実施の形態を示す接続図である。
【図5】従来のEr添加マルチコア光ファイバの一例を
示す断面図である。
【図6】図5のEr添加マルチコア光ファイバを用いた
光増幅器の構成を示す接続図である。
【図7】図6の構成の光増幅器において、Alの添加量
を8,500ppmにした場合の利得の波長特性図であ
る。
【図8】図6の構成の光増幅器において、Alの添加量
を17,000ppmにした場合の利得の波長特性図で
ある。
【図9】平坦化を図った従来の他の光増幅器の構成を示
す接続図である。
【図10】Er+3イオンドープ光ファイバの損失波長特
性を示す特性図である。
【図11】波長と雑音指数の関係を示す特性図である。
【図12】図2のフィルタの構成例を示し、(a)はフ
ァイバ型カプラによる構成図、(b)は干渉膜フィルタ
による構成図である。
【符号の説明】
1 Er添加光ファイバ 4,12 WDMカプラ 6,14 励起光光源 8 Er添加光ファイバ 9,10 狭帯域フィルタ 11 光ファイバ 16 ファイバ型カプラ 17 干渉膜フィルタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のEr添加光ファイバに波長多重さ
    れた信号光と励起光を合流伝搬させて光増幅を行う光フ
    ァイバ増幅器において、 前記光増幅後の信号光からその波長帯域内で部分的に利
    得が高くなる特定波長域の信号光を分波する波長域分割
    手段と、 前記特定波長域以外の信号光に対して最終的に要求され
    る利得に応じた長さに設定されており、前記波長域分割
    手段で分波された特定波長域以外の信号光を伝搬する第
    2のEr添加光ファイバと、 前記第2のEr添加光ファイバを伝搬した信号光と前記
    波長域分割手段で分波した特定波長域の信号光とを合流
    させる信号光合流手段とを具備することを特徴とする波
    長多重伝送用光ファイバ増幅器。
  2. 【請求項2】 前記波長域分割手段及び前記信号光合流
    手段は、狭帯域フィルタであり、1530nm帯の特定
    波長域の信号光を合分波可能な特性を有することを特徴
    とする請求項1記載の波長多重伝送用光ファイバ増幅
    器。
  3. 【請求項3】 前記第2のEr添加光ファイバは、前記
    特定波長域の中心の波長が1530nmであるとき、そ
    の長さを3m〜15mの範囲内で選定することを特徴と
    する請求項1記載の波長多重伝送用光ファイバ増幅器。
  4. 【請求項4】 前記第1,第2のEr添加光ファイバ
    は、その長さの和が最大利得を有するEr添加光ファイ
    バに等しい長さ、或いは該長さより短いことを特徴とす
    る請求項1記載の波長多重伝送用光ファイバ増幅器。
  5. 【請求項5】 前記励起光は、前記第1のEr添加光フ
    ァイバに対して前方向、後方向、又は両方向から伝搬さ
    せることを特徴とする請求項1記載の波長多重伝送用光
    ファイバ増幅器。
  6. 【請求項6】 小信号入力時の利得が30dB以上を有
    することを特徴とする請求項1記載の波長多重伝送用光
    ファイバ増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1111742A1 (fr) * 1999-12-23 2001-06-27 Alcatel Amplificateur optique en bandes C et L

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