JPH09310978A - 回転胴型乾燥機 - Google Patents

回転胴型乾燥機

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JPH09310978A
JPH09310978A JP15004096A JP15004096A JPH09310978A JP H09310978 A JPH09310978 A JP H09310978A JP 15004096 A JP15004096 A JP 15004096A JP 15004096 A JP15004096 A JP 15004096A JP H09310978 A JPH09310978 A JP H09310978A
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rotary
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Kimihiro Nonaka
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Masatoshi Ikegaya
昌利 池ケ谷
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Okawara Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転胴の内面へのゴミの付着増長を防ぐとと
もに、ゴミの投入側から排出側への流れを阻害せず、滞
留量が減少して処理能力が低下することのない回転胴型
乾燥機を提供する。 【解決手段】 回転胴2と、この回転胴2内の長手方向
に架け渡して設けられる攪拌羽根3とを具備して成る乾
燥機において、前記攪拌羽根3における羽根板21の先
端部の位置は、回転胴2終端側の出口堰11の2/3以
上の高さ位置を通過し、且つ少なくとも回転胴2底部の
滞留ゴミA1の回転移送方向側においては前記出口堰1
1の3/3以下の高さ位置を通過するように設定された
ことを特徴とする。また前記回転胴2の内面に設けられ
るリフタ12は、高さが回転胴2の終端に設けられる出
口堰11の高さの1/3以下であり、且つ上部を尖端形
とし前面12aと後面12bを回転胴2の内面に向かっ
て裾広がり状に傾斜させたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴミの乾燥に用いら
れる回転胴型乾燥機に関するもので、特に回転胴の内面
へのゴミの付着増長を防ぐとともに、ゴミの投入側から
排出側への流れを阻害せず、滞留量が減少して処理能力
が低下することのない回転胴内面のゴミの付着防止構造
に係るものである。
【0002】
【発明の背景】都市において排出される家庭ゴミ、産業
廃棄物等のゴミは、大部分が埋め立てあるいは焼却処分
されていたのであるが、近時このものを乾燥させて例え
ば固形燃料としてRDF発電等に再利用することが行わ
れている。そしてこのような目的に使用される装置のゴ
ミ乾燥機としてドラム型乾燥機が従来からあり、更にこ
のドラム型乾燥機には回転ドラムタイプと非回転ドラム
タイプがある。このうち回転ドラムタイプの回転胴型乾
燥機は、回転自在に横設された円筒状の回転胴に両開口
部を貫いて回転軸が具えられ、更にこの回転軸に羽根板
を設けて成る。また回転胴2′の内面には、図8(a)
に示すような断面が垂直棒状のリフタ12′が設けられ
ており、ゴミA′がより攪拌分散されるように構成され
ている。そしてこの回転胴型乾燥機は、破砕されたゴミ
A′が回転胴2′内に投入され、羽根板21′により攪
拌しながら回転胴2′内に供給される熱風により乾燥す
るものであるが、従来より塩化ビニール等のプラスチッ
ク等が熱風により回転胴2′内において溶融し、図8
(a)の斜線部に示すように回転胴2′の内壁に溶着し
これが成長するためこの除去を必要とするという問題点
があった。
【0003】そこで、このような回転胴2′内面へのゴ
ミA′の付着増長を阻止しようとする試みがなされてい
るものであって、その技術思想を開示したものとして、
特開平7−91832号「乾燥機」がある。このものは
回転胴2′のリフタ12′を取り去り、攪拌羽根3′の
羽根板21′を図8(b)のように乾燥機ドラム内壁底
面に細隙を介して接近させ、付着したゴミA′を掻き取
る構成を採っている。このような構成を採ると、羽根板
21′により付着したゴミA′が掻き取られ、確かに回
転胴2′内面へのゴミA′の付着増長を防止することは
できる。
【0004】しかしこのような手段を採った場合、回転
胴2′内のゴミA′の投入側から排出側への流れが不安
定になり、回転胴2′底部のゴミA′の滞留量(滞留ゴ
ミA1′の量)が減少し、その結果装置の処理能力は低
下してしまう。これは攪拌によりゴミA′が激しく吹き
飛ばされてゴミA′の滞留するスペースが無くなってし
まうことを大きな原因とする。そこで羽根板21′の取
付ピッチを回転胴2′長手方向に広げ、本数を減らすこ
とにより滞留量を確保する方法を取らざるを得ないが、
この方法ではゴミA′の攪拌分散効果が減少し、処理能
力の低下を免れ得なかった。
【0005】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景か
らなされたものであって、回転胴の内面へのゴミの付着
増長を防ぐとともに、ゴミの投入側から排出側への流れ
を阻害せず、滞留量が減少して処理能力が低下すること
のない回転胴内面のゴミの付着防止構造を有した新規な
回転胴型乾燥機の開発を試みたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
回転胴型乾燥機は、円筒状の回転自在な回転胴と、この
回転胴内の長手方向に架け渡して設けられる回転軸及び
この回転軸に設けられる羽根板とを有する攪拌羽根とを
具備して成る乾燥機において、前記攪拌羽根における羽
根板の先端部の位置は、回転胴終端側の出口堰の2/3
以上の高さ位置を通過し、且つ少なくとも回転胴底部の
滞留ゴミの回転移送方向側においては前記出口堰の3/
3以下の高さ位置を通過するように設定されたことを特
徴として成るものである。この発明によれば、攪拌羽根
が回転胴底部の滞留ゴミを掻き取る量が少ないため滞留
ゴミはその量が多く、従ってゴミの排出側への移送の流
れが安定する。また滞留ゴミの量が多いため、回転胴底
部において回転により持ち上げられようとする滞留ゴミ
の崩れ落ちるような横滑りが起き、ゴミが回転胴内面に
付着し増長することがない。また羽根板を小さく製造で
きるため、製造コストが安価にできるとともに極端な負
荷変動がないのでランニングコストも安価となる。
【0007】また請求項2記載の回転胴型乾燥機は、前
記請求項1記載の要件に加え、前記回転軸は、回転胴の
中心より下方且つ回転胴底部の滞留ゴミの回転移送方向
側に位置されることを特徴として成るものである。この
発明によれば、掻き上げが必要な回転胴底部の回転移送
方向側の滞留ゴミは確実に掻き上げ、回転胴上方を分散
浮遊しているゴミなど攪散運動をしているゴミの運動を
攪拌羽根がはたき落とすなどの運動の阻害が減少する。
また回転軸を回転胴の中心に設ける場合に比べ羽根板を
小さくでき、製造コストが安価にできるとともにランニ
ングコストも安価になる。
【0008】更に請求項3記載の回転胴型乾燥機は、前
記請求項1または2記載の要件に加え、前記回転胴の内
面にはリフタが複数本設けられ、このリフタは高さが出
口堰の高さの1/3以下であり、且つ上部を尖端形とし
回転方向側の前面とその反対側の後面を回転胴の内面に
向かって裾広がり状に傾斜させたことを特徴として成る
ものである。この発明によれば、リフタにより滞留ゴミ
の一部が持ち上げられ攪拌分散が促進されるとともに、
リフタの前面及び後面が裾広がり状に傾斜しているため
ゴミを滑らせやすく、特にリフタが回転胴の最下点付近
に位置しているときにも滞留ゴミの横滑りを阻害するこ
とがない。またリフタの高さも滞留ゴミの量を決定する
出口堰の高さの1/3以下と低いためリフタは滞留ゴミ
の横滑りを阻害しない。
【0009】更にまた請求項4記載の回転胴型乾燥機
は、前記請求項3記載の要件に加え、前記リフタの傾斜
角度は、回転胴の側方から見て回転胴の中心とリフタの
上端を結ぶ延長線とリフタの前面とで挟まれる角が30
°以上60°以下であり、回転胴の中心とリフタの上端
を結ぶ延長線とリフタの後面とで挟まれる角が45°以
上90°以下であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、リフタの前面は回転胴の内面に対し
比較的急な傾斜となるためリフタ効果を有するととも
に、傾斜であるため滞留ゴミの横滑りを阻害しない。ま
たリフタの後面は回転胴の内面に対し比較的緩やかな傾
斜となるため、滞留ゴミが確実にここを横滑りし、この
後面側にゴミが付着することがない。
【0010】更にまた請求項5記載の回転胴型乾燥機
は、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記回転
胴の内面には円柱状のリフタが回転胴に複数本設けら
れ、このリフタは高さが出口堰の高さの1/3以下であ
ることを特徴として成るものである。この発明によれ
ば、リフタにより滞留ゴミの一部が持ち上げられ攪拌分
散が促進されるとともに、リフタの前面及び後面が曲面
であるためゴミを滑らせやすく、特にリフタが回転胴の
最下点付近に位置しているときにも滞留ゴミの横滑りを
阻害しない。またリフタの高さも滞留ゴミの量を決定す
る出口堰の高さの1/3以下と低いため更にリフタは滞
留ゴミの横滑りを阻害しない。
【0011】更にまた請求項6記載の回転胴型乾燥機
は、円筒状の回転自在な回転胴を具備して成る乾燥機に
おいて、前記回転胴の内面にはリフタが回転胴に複数本
設けられ、このリフタは高さが出口堰の高さの1/3以
下であり、且つ上部を尖端形とし回転方向側の前面とそ
の反対側の後面を回転胴の内面に向かって裾広がり状に
傾斜させたことを特徴として成るものである。この発明
によれば、リフタにより滞留ゴミの一部が持ち上げられ
攪散が促進されるとともに、リフタの前面及び後面が裾
広がり状に傾斜しているためゴミを滑らせやすく、特に
リフタが回転胴の最下点付近に位置しているときにも滞
留ゴミの横滑りを阻害することがない。またリフタの高
さも滞留ゴミの量を決定する出口堰の高さの1/3以下
と低いためリフタは滞留ゴミの横滑りを阻害しない。
【0012】更にまた請求項7記載の回転胴型乾燥機
は、前記請求項6記載の要件に加え、前記リフタの傾斜
角度は、回転胴の側方から見て回転胴の中心とリフタの
上端を結ぶ延長線とリフタの前面とで挟まれる角が30
°以上60°以下であり、回転胴の中心とリフタの上端
を結ぶ延長線とリフタの後面とで挟まれる角が45°以
上90°以下であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、リフタの前面は回転胴の内面に対し
比較的急な傾斜となるためリフタ効果を有するととも
に、傾斜であるため滞留ゴミの横滑りを阻害しない。ま
たリフタの後面は回転胴の内面に対し比較的緩やかな傾
斜となるため、滞留ゴミが確実にここを横滑りし、この
後面側にゴミが付着することがない。
【0013】更にまた請求項8記載の回転胴型乾燥機
は、円筒状の回転自在な回転胴を具備して成る乾燥機に
おいて、前記回転胴の内面には円柱状のリフタが回転胴
に複数本設けられ、このリフタは高さが出口堰の高さの
1/3以下であることを特徴として成るものである。こ
の発明によれば、リフタにより滞留ゴミの一部が持ち上
げられ攪拌分散が促進されるとともに、リフタの前面及
び後面が曲面であるためゴミを滑らせやすく、特にリフ
タが回転胴の最下点付近に位置しているときにも滞留ゴ
ミの横滑りを阻害しない。またリフタの高さも滞留ゴミ
の量を決定する出口堰の高さの1/3以下と低いため更
にリフタは滞留ゴミの横滑りを阻害しない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の回転胴型乾燥機につ
いて図示の実施の形態に基づき説明する。図中符号1に
示されるものが回転胴型乾燥機で、このものは回転自在
に横設される円筒状の回転胴2と、この回転胴2内の長
手方向に架け渡して回転自在に設けられる攪拌羽根3
と、前記回転胴2の投入側と排出側とに設けられるその
他の付設部材とを具備して成る。なお本明細書において
回転胴型乾燥機1の方向を次のように定義する。すなわ
ち滞留したゴミAが回転移送される方向を前方とし(図
1において手前側であって、図3においては右側)、そ
の後側を後方とし(図1において奥側であって、図3に
おいては左側)、ゴミAの投入される側を右方(図1に
おいて右側)、ゴミAの排出される側を左方とする(図
1において左側)。
【0015】以下各部材について説明する。回転胴2は
円筒状を成し、基台Bに対し支持ローラ13によって回
転自在に設けられている。回転胴2のゴミAの投入側端
部にはリング平板状の入口堰10が設けられ、排出側端
部にもリング平板状の出口堰11が設けられる。なお図
3に示されるように入口堰10及び出口堰11はともに
ゴミAの流出を規制するものであるが、特に出口堰11
の高さは回転胴2内の底面の滞留ゴミA1の量を決定す
る。また回転胴2の内面には、アングル状のリフタ12
が一例として90°の間隔で四本が設けられるものであ
る。このリフタ12は本発明の特徴の一つであり、高さ
が前記出口堰11の高さの例えば2/7などの1/3以
下に設定してあり、上部が尖端形として前面12aと後
面12bを回転胴2の内面に向かって裾広がり状に傾斜
させている。なおリフタ12の傾斜角度は、図3中の拡
大図に示すように回転胴2の側方から見て回転胴2の中
心とリフタ12の上端を結ぶ延長線とリフタ12の前面
12aとで挟まれる角θ1が30°以上60°以下であ
ることが好ましい。また回転胴2の中心とリフタ12の
上端を結ぶ延長線とリフタ12の後面12bとで挟まれ
る角θ2 は45°以上90°以下に設定されることが好
ましい。
【0016】次にこの回転胴2を駆動する構造について
述べる。回転胴2の外面中央付近のやや投入側にはギヤ
が外周面上に設けられており、これに対しチェーン14
が巻回されて、このチェーン14が下方の基台Bに設け
られた駆動モータM1により駆動され、回転胴2が回転
駆動されるように構成されている。
【0017】次に攪拌羽根3について説明する。攪拌羽
根3は図3に示すように回転軸20とこれにほぼ垂直に
取り付けられる羽根板21とから成る。回転軸20は回
転胴2内を長手方向に貫通し、後述する回転胴2の投入
側と排出側に設けられる付設部材に対し軸受22によっ
て回転自在に設けられる。そしてこの回転軸20の周面
にほぼ垂直に羽根板21が120°の間隔で放射状に設
けられている。本実施の形態の特徴として、前記回転軸
20の取付位置は側面から見て回転胴2の中心より下方
であって、且つ滞留ゴミA1の移送側である前方側に設
けられている。また羽根板21の先端部21aの位置
は、図3の羽根板21の先端部21aの軌跡(図中一点
鎖線)で示されるように出口堰の2/3以上の高さ位置
を通過し、且つ回転胴2底部の滞留ゴミA1の回転移送
方向側(回転胴2の手前側)においては前記出口堰11
の3/3以下の高さ位置を通過するように設定されてい
る。従って結果的に従来の回転胴型乾燥機より回転胴2
の底部の滞留ゴミA1の量は多くなる。
【0018】このような攪拌羽根3の駆動構造について
述べると、図1に示されるように回転胴2の投入側の基
台B上には駆動モータM2が設けられ、スプロケット2
3とチェーン24によってこの駆動モータM2の駆動が
回転軸20に伝達される。
【0019】次に付設部材について説明する。図1に示
されるように回転胴2の投入側の基台Bには投入側機枠
F1が固定して設けられ、前記攪拌羽根3の軸受22や
駆動中継伝達用のスプロケット23及びゴミ投入機4が
設けられる。更に投入側機枠F1には熱風吹込口5が設
けられており、外部の熱風炉からの熱風がここに供給さ
れる。また回転胴2の排出側の基台Bには排出側機枠F
2が固定して設けられ、ここには排出シュート6が設け
られる。排出シュート6の上部は排気口7としている。
【0020】本発明の回転胴型乾燥機1の実施の形態は
以上のようにして成り、次のように作動する。まず概略
的な説明をすると、回転胴2及び攪拌羽根3は、図4に
おいて時計反対方向に回転している。また熱風炉からの
熱風が熱風吹込口5を通して回転胴2内に吹き込まれて
いる。ゴミ投入機4より投入されたゴミAは、乾燥され
て排出シュート6から排出される。
【0021】更に攪拌乾燥態様について詳細に説明す
る。まず攪拌羽根3の作用を中心に説明すると、ゴミA
は攪拌羽根3により攪拌されて回転胴2内を浮遊すると
ともに回転胴2の底部に滞留して滞留ゴミA1となって
いる。この滞留ゴミA1は、従来の量に比べて多い。こ
れは攪拌羽根3の羽根板21の先端部21aが出口堰1
1の2/3以上3/3以下の高さ位置を通過するように
設定されているためである。従ってゴミAの排出側への
移送の流れが安定する。また滞留ゴミA1の量が多いた
め、回転胴2底部において回転により持ち上げられよう
とする滞留ゴミA1の崩れ落ちるような横滑りが起き、
ゴミAが回転胴2内面に付着し増長することがない。ま
た羽根板21は、回転胴2の中心より下方且つ回転胴2
底部の滞留ゴミA1の回転移送方向側に位置されている
ため、こちら側の滞留ゴミA1のみを掻き上げ、他の横
滑りを行っている滞留ゴミA1の運動を阻害しない。
【0022】次にリフタ12の作用について説明する
と、リフタ12の前面12aは回転胴2の内面に向かっ
て比較的急な傾斜であるため、リフタ12により滞留ゴ
ミA1の一部が持ち上げられ攪散が促進されるととも
に、リフト終了後やリフタ12が回転胴2の最下点付近
に位置しているときにも従来のリフタ12と異なり傾斜
しているため滞留ゴミA1の横滑りを阻害しない。また
リフタ12の後面12bは回転胴2の内面に向かって比
較的緩やかな傾斜となるため、滞留ゴミA1が確実にこ
こを横滑りし、この後面12b側にゴミAが付着するこ
とがない。更にリフタ12の高さも滞留ゴミA1の量を
決定する出口堰11の高さの1/3以下と低いため、リ
フタ12は滞留ゴミA1の横滑りを阻害しない。
【0023】
【他の実施の形態】本発明は以上のものを基本的な実施
の形態とするものであるが、次のような改変も行える。
図5(a)に示すものは、リフタ12として直径が出口
堰11の高さの1/3以下の円柱状のものを適用した実
施の形態を示すものである。このような円柱状のリフタ
12を適用した場合、リフタ12の前面12a及び後面
12bが曲面であるためゴミAを滑らせやすく、特にリ
フタ12が回転胴2の最下点付近に位置しているときに
も滞留ゴミA1の横滑りを阻害しない。またリフタ12
の高さも滞留ゴミA1の量を決定する出口堰11の高さ
の1/3以下と低いため更にリフタ12は滞留ゴミA1
の横滑りを阻害しない。
【0024】またリフタ12の形状を図5(b)に示す
ように側面から見て基本実施の形態のリフタ12を曲面
形に変形して実施することも可能であるし、図5(c)
に示すようにθ1 及びθ2 の角度を同一で形成すること
も可能である。
【0025】また図6(a)に示すものは、攪拌羽根3
を無くしリフタ12を回転胴2の対向的位置に設けた実
施の形態を示すものである。また図6(b)に示すもの
はリフタ12を八個設けた実施の形態を示すものであ
る。なお図6(b)に示すものは、攪拌羽根3の回転軸
20を回転胴2の中心に位置させた実施の形態を併せ示
している。以上の実施の形態で示すようにリフタ12は
複数カ所設けるものであるが、具体的には回転胴2の大
きさなどによって変わるものであって、リフトアクショ
ンにより滞留ゴミA1が横滑りを生じやすくなるような
ピッチに複数(二〜八カ所程度)設けるものである。ま
た攪拌羽根3の回転軸20を従来手法であるように回転
胴2の中心に位置させて実施できることはもちろんであ
る。
【0026】また攪拌羽根3自体も種々の形態で実施し
得るものであって、図7(a)に示すようにゴミAの絡
み付き等を防止するように回転軸20に対し羽根板21
をゴミAの排出側へ傾斜して取り付けるようにしてもよ
いし、図7(b)に示すように先窄まり形状で実施する
ことも可能である。また羽根板21の取付角度を図3な
どに示す基本実施の形態のように側方から見て120°
の間隔で取り付けるほか、図7(c)に示すように18
0°の間隔で取り付けたり、図7(d)に示すように9
0°の間隔で取り付けて実施することも可能である。
【0027】また以上述べたすべての実施の形態におけ
る攪拌羽根3の実施の形態及びリフタ12の実施の形態
は、それぞれ別個に独立して実施することも可能である
し、適宜の組み合わせで実施することも可能である。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の回転胴型乾燥機は、攪拌
羽根3における羽根板21の先端部21aの位置は、回
転胴2終端側の出口堰11の2/3以上の高さ位置を通
過し、且つ少なくとも回転胴底部の滞留ゴミA1の回転
移送方向側においては前記出口堰11の3/3以下の高
さ位置を通過するように設定されている。このため攪拌
羽根3が回転胴2底部の滞留ゴミA1を掻き取る量が少
なくなり滞留ゴミA1はその量が多くなる。従ってゴミ
Aの排出側への移送の流れが安定する。また滞留ゴミA
1の量が多いため、回転胴2底部において回転により持
ち上げられようとする滞留ゴミA1の崩れ落ちるような
横滑りが起き、ゴミAが回転胴2内面に付着し増長する
ことがない。また羽根板21が小さいため、製造コスト
が安価にできるとともに極端な負荷変動がないのでラン
ニングコストも安価となる。
【0029】請求項2記載の回転胴型乾燥機は、回転軸
20は、回転胴2の中心より下方且つ回転胴2底部の滞
留ゴミA1の回転移送方向側に位置される。このため掻
き上げが必要な回転胴2底部の回転移送方向側の滞留ゴ
ミA1は確実に掻き上げ、回転胴2上方を分散浮遊して
いるゴミAなど攪散運動をしているゴミAの運動を攪拌
羽根3がはたき落とすなどの運動の阻害が減少する。ま
た回転軸20を回転胴2の中心に設ける場合に比べ羽根
板21を小さくでき、製造コストが安価にできるととも
にランニングコストも安価になる。
【0030】請求項3記載の回転胴型乾燥機は、回転胴
2の内面にはリフタ12が回転胴2に複数本設けられ、
このリフタ12は高さが出口堰11の高さの1/3以下
であり、且つ上部を尖端形とし回転方向側の前面12a
とその反対側の後面12bを回転胴2の内面に向かって
裾広がり状に傾斜させている。このためリフタ12によ
り滞留ゴミA1の一部が持ち上げられ攪拌分散が促進さ
れるとともに、リフタ12の前面12a及び後面12b
が裾広がり状に傾斜しているためゴミAを滑らせやす
く、特にリフタ12が回転胴2の最下点付近に位置して
いるときにも滞留ゴミA1の横滑りを阻害することがな
い。またリフタ12の高さも滞留ゴミA1の量を決定す
る出口堰11の高さの1/3以下と低いためリフタ12
は滞留ゴミA1の横滑りを阻害しない。また前記請求項
1、2に記載の攪拌羽根3の要件から得られる従来と比
べて比較的多い量の滞留ゴミA1が確保される効果との
相乗効果が得られる。
【0031】更にまた請求項4記載の回転胴型乾燥機
は、前記リフタ12の傾斜角度は、回転胴2の側方から
見て回転胴2の中心とリフタ12の上端を結ぶ延長線と
リフタ12の前面12aとで挟まれる角が30°以上6
0°以下であり、回転胴2の中心とリフタ12の上端を
結ぶ延長線とリフタ12の後面12bとで挟まれる角が
45°以上90°以下である。このためリフタ12の前
面12aは回転胴2の内面に対し比較的急な傾斜となる
ためリフタ12効果を有するとともに、傾斜であるため
滞留ゴミA1の横滑りを阻害しない。またリフタ12の
後面12bは回転胴2の内面に対し比較的緩やかな傾斜
となるため、滞留ゴミA1が確実にここを横滑りし、こ
の後面12b側にゴミAが付着することがない。
【0032】更にまた請求項5記載の回転胴型乾燥機
は、前記回転胴2の内面には円柱状のリフタ12が回転
胴2に複数本設けられ、このリフタ12は高さが出口堰
11の高さの1/3以下であることを特徴として成るも
のである。このためリフタ12により滞留ゴミA1の一
部が持ち上げられ攪拌分散が促進されるとともに、リフ
タ12の前面12a及び後面12bが曲面であるためゴ
ミAを滑らせやすく、特にリフタ12が回転胴2の最下
点付近に位置しているときにも滞留ゴミA1の横滑りを
阻害しない。またリフタ12の高さも滞留ゴミA1の量
を決定する出口堰11の高さの1/3以下と低いため更
にリフタ12は滞留ゴミA1の横滑りを阻害しない。ま
た前記請求項1、2に記載の攪拌羽根3の要件から得ら
れる従来と比べて比較的多い量の滞留ゴミA1が確保さ
れる効果との相乗効果が得られる。
【0033】更にまた請求項6記載の回転胴型乾燥機
は、回転胴2の内面にはリフタ12が回転胴2に複数本
設けられ、このリフタ12は高さが出口堰11の高さの
1/3以下であり、且つ上部を尖端形とし回転方向側の
前面12aとその反対側の後面12bを回転胴2の内面
に向かって裾広がり状に傾斜させている。このためリフ
タ12により滞留ゴミA1の一部が持ち上げられ攪拌分
散が促進されるとともに、リフタ12の前面12a及び
後面12bが裾広がり状に傾斜しているためゴミAを滑
らせやすく、特にリフタ12が回転胴2の最下点付近に
位置しているときにも滞留ゴミA1の横滑りを阻害する
ことがない。またリフタ12の高さも滞留ゴミA1の量
を決定する出口堰11の高さの1/3以下と低いためリ
フタ12は滞留ゴミA1の横滑りを阻害しない。
【0034】更にまた請求項7記載の回転胴型乾燥機
は、前記リフタ12の傾斜角度は、回転胴2の側方から
見て回転胴2の中心とリフタ12の上端を結ぶ延長線と
リフタ12の前面12aとで挟まれる角が30°以上6
0°以下であり、回転胴2の中心とリフタ12の上端を
結ぶ延長線とリフタ12の後面12bとで挟まれる角が
45°以上90°以下である。このためリフタ12の前
面12aは回転胴2の内面に対し比較的急な傾斜となる
ためリフタ効果を有するとともに、傾斜であるため滞留
ゴミA1の横滑りを阻害しない。またリフタ12の後面
12bは回転胴2の内面に対し比較的緩やかな傾斜とな
るため、滞留ゴミA1が確実にここを横滑りし、この後
面12b側にゴミAが付着することがない。
【0035】更にまた請求項8記載の回転胴型乾燥機
は、円筒状の回転自在な回転胴2を具備して成る乾燥機
において、前記回転胴2の内面には円柱状のリフタ12
が長手方向に複数本設けられ、このリフタ12は高さが
出口堰11の高さの1/3以下である。このためリフタ
12により滞留ゴミA1の一部が持ち上げられ攪散が促
進されるとともに、リフタ12の前面12a及び後面1
2bが曲面であるためゴミAを滑らせやすく、特にリフ
タ12が回転胴2の最下点付近に位置しているときに
は、滞留ゴミA1の横滑りを阻害しない。またリフタ1
2の高さも滞留ゴミA1の量を決定する出口堰11の高
さの1/3以下と低いため更にリフタ12は滞留ゴミA
1の横滑りを阻害しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転胴型乾燥機の実施の形態を示す正
面図である。
【図2】同上左側面図及び右側面図である。
【図3】回転胴の横断面図及び羽根板の正面図である。
【図4】回転胴の作用状態を示す横断面図である。
【図5】リフタの形状の他の三種の実施の形態を示す横
断面図である。
【図6】攪拌羽根をなくした他の実施の形態を示す回転
胴の横断面図並びにリフタの個数及び攪拌羽根の取付位
置を変更した他の実施の形態を示す回転胴の横断面図で
ある。
【図7】攪拌羽根の形状を異ならせた他の実施の形態を
示す正面図、及び羽根板の取付個数を変更した他の三種
の実施の形態を示す攪拌羽根の横断面図である。
【図8】従来の二種の回転胴型乾燥機の回転胴の横断面
図である。
【符号の説明】
1 回転胴型乾燥機 2 回転胴 3 攪拌羽根 4 ゴミ投入機 5 熱風吹込口 6 排出シュート 7 排気口 10 入口堰 11 出口堰 12 リフタ 12a 前面 12b 後面 13 支持ローラ 14 チェーン 20 回転軸 21 羽根板 21a 先端部 22 軸受 23 スプロケット 24 チェーン A ゴミ A1 滞留ゴミ B 基台 F1 投入側機枠 F2 排出側機枠 M1 駆動モータ M2 駆動モータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の回転自在な回転胴と、この回転
    胴内の長手方向に架け渡して設けられる回転軸及びこの
    回転軸に設けられる羽根板とを有する攪拌羽根とを具備
    して成る乾燥機において、前記攪拌羽根における羽根板
    の先端部の位置は、回転胴終端側の出口堰の2/3以上
    の高さ位置を通過し、且つ少なくとも回転胴底部の滞留
    ゴミの回転移送方向側においては前記出口堰の3/3以
    下の高さ位置を通過するように設定されたことを特徴と
    する回転胴型乾燥機。
  2. 【請求項2】 前記回転軸は、回転胴の中心より下方且
    つ回転胴底部の滞留ゴミの回転移送方向側に位置される
    ことを特徴とする請求項1記載の回転胴型乾燥機。
  3. 【請求項3】 前記回転胴の内面にはリフタが複数本設
    けられ、このリフタは高さが出口堰の高さの1/3以下
    であり、且つ上部を尖端形とし回転方向側の前面とその
    反対側の後面を回転胴の内面に向かって裾広がり状に傾
    斜させたことを特徴とする請求項1または2記載の回転
    胴型乾燥機。
  4. 【請求項4】 前記リフタの傾斜角度は、回転胴の側方
    から見て回転胴の中心とリフタの上端を結ぶ延長線とリ
    フタの前面とで挟まれる角が30°以上60°以下であ
    り、回転胴の中心とリフタの上端を結ぶ延長線とリフタ
    の後面とで挟まれる角が45°以上90°以下であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の回転胴型乾燥機。
  5. 【請求項5】 前記回転胴の内面には円柱状のリフタが
    複数本設けられ、このリフタは高さが出口堰の高さの1
    /3以下であることを特徴とする請求項1または2記載
    の回転胴型乾燥機。
  6. 【請求項6】 円筒状の回転自在な回転胴を具備して成
    る乾燥機において、前記回転胴の内面にはリフタが複数
    本設けられ、このリフタは高さが出口堰の高さの1/3
    以下であり、且つ上部を尖端形とし回転方向側の前面と
    その反対側の後面を回転胴の内面に向かって裾広がり状
    に傾斜させたことを特徴とする回転胴型乾燥機。
  7. 【請求項7】 前記リフタの傾斜角度は、回転胴の側方
    から見て回転胴の中心とリフタの上端を結ぶ延長線とリ
    フタの前面とで挟まれる角が30°以上60°以下であ
    り、回転胴の中心とリフタの上端を結ぶ延長線とリフタ
    の後面とで挟まれる角が45°以上90°以下であるこ
    とを特徴とする請求項6記載の回転胴型乾燥機。
  8. 【請求項8】 円筒状の回転自在な回転胴を具備して成
    る乾燥機において、前記回転胴の内面には円柱状のリフ
    タが回転胴に複数本設けられ、このリフタは高さが出口
    堰の高さの1/3以下であことを特徴とする回転胴型乾
    燥機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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