JPH09310817A - 気化式燃焼器具 - Google Patents

気化式燃焼器具

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JPH09310817A
JPH09310817A JP12740996A JP12740996A JPH09310817A JP H09310817 A JPH09310817 A JP H09310817A JP 12740996 A JP12740996 A JP 12740996A JP 12740996 A JP12740996 A JP 12740996A JP H09310817 A JPH09310817 A JP H09310817A
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JP
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burner
vaporization
heater
vaporizing
heating
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JP12740996A
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English (en)
Inventor
Yoshito Takai
芳人 高井
Akira Minagawa
亮 皆川
Susumu Kazama
進 風間
Akira Kumaki
彰 熊木
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Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒーターによる燃料の気化のための加熱を効
率よくできるようにする。器具全体の小型化も図る。 【解決手段】 ヒーター71は、バーナー受け座41の外周
に位置する受け座加熱部72と、ほぼ直線状の気化パイプ
収納部6の両側に位置する気化部加熱部73,74とを有す
る。受け座加熱部72を優弧状にして、その両端から延び
るほぼ直線状の気化部加熱部73,74が気化パイプ収納部
6に近接して位置するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱により気化さ
せた燃料を燃焼させる気化式燃焼器具に関し、石油ファ
ンヒーターなどに利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】気化式燃焼器具では、石油などの燃料を
気化器で加熱して気化させ、この気化ガスをノズルから
噴射させて空気と混合した上で、バーナーで燃焼させる
ようにしている。図10および図11は従来の気化式燃
焼器具の一例を示している。これらの図において、101
は器具本体で、この器具本体101 には、ほぼ直線状の気
化器102 が設けられているとともに、この気化器102 の
一端側に、バーナー受け座103 が設けられている。な
お、このバーナー受け座103 には、バーナーの燃焼熱を
気化器102 へ回収するリブ104 が形成されている。ま
た、105 は気化器102の一端部に設けられたノズル、106
は気化器102 およびバーナー受け座103 を加熱するた
めのヒーターである。このヒーター106 は、特に、着火
時に燃料を気化させるために用いられる。そして、従来
のヒーター106 は、一般的にほぼU字形状に形成されて
おり、屈曲した中央部分がバーナー受け座103 に沿って
おり、両端側の直線状の部分が気化器102 の両側に沿っ
ている。また、従来のヒーター106 は、その全長に渡っ
てワット密度が均一になっていた。
【0003】また、前記バーナー受け座103 上に載せて
設けられるバーナー111 は、図10に示すように、バー
ナー本体112 内にスロート113 および整流カップ114 を
設けた構造になっている。スロート113 は、バーナー11
1 の底部から立ち上がり、バーナー本体112 内の中央に
位置して上端面が開口している。また、下面を開口した
整流カップ114 は、バーナー本体112 内の上部に位置し
ていてスロート113 の上部を覆っている。そして、従来
の気化式燃焼器具では、整流カップ114 の周壁部の少な
くとも下部がその下端に至るまで真直ぐな円筒形状にな
っていた。なお、115 はバーナー本体112 の周壁下部に
設けられた炎口、116 はこれら炎口115を覆う炎口ネッ
トである。
【0004】そして、使用時には、点火操作に伴い、ヒ
ーター106 により気化器102 全体が燃料の気化する所定
温度まで加熱されると、燃焼が開始する。燃焼開始後
は、バーナー111 からの燃焼熱の伝導により、ヒーター
106 の通電を停止しても気化が継続し、自燃焼する。バ
ーナー111 においては、スロート113 内でノズル105 か
ら噴射した燃料の気化ガスが燃焼用の1次空気と混合
し、この混合ガスがスロート113 から流出した後、整流
カップ114 によりバランスよく炎口115 へ導かれ、炎口
ネット116 の表面に燃焼炎が形成される。
【0005】しかし、前記従来の気化式燃焼器具では、
器具本体101 に固着されるヒーター106 をほぼU字形状
にしていたため、気化器102 部分の幅が広くなり、器具
の大型化を招く問題があった。また、構造上加熱を必要
としないバーナー受け座103の下部にもヒーター106 が
固着されるため、ヒーター106 のワット密度が均一にな
っていることとあいまって、不要の電力を消費する一
方、気化器102 に対する加熱は不足して、着火までの時
間が長くなる問題があった。
【0006】また、前述のような整流カップ114 を備え
ているバーナー111 では、バーナー本体112 の内面と混
合ガスとの接触による冷却作用が断たれるため、バーナ
ー111 の温度が燃焼熱により上昇しやすい。そして、前
記従来の気化式燃焼器具では、整流カップ114 の下端部
とバーナー本体112 の周壁部との間に隙間があるため、
図10に矢印dで示すように、対流作用により、混合ガ
スの一部が整流カップ114 の周壁部とバーナー本体112
の周壁上部との間に流入する。この流入した混合ガス
は、高温になったバーナー本体112 の熱により加熱され
るが、その温度が自然発火温度まで上昇すると、火力の
切り換えなどにより燃焼用空気と燃料とのわずかなバラ
ンスの変化が生じたりしただけで、バーナー111 内で混
合ガスの自然発火が生じ、逆火現象を生じるおそれがあ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
気化式燃焼器具では、ヒーターをほぼU字形状にしてい
たため、器具の大型化を招くとともに、ヒーターによる
気化のための加熱を効率よくできない問題があった。ま
た、整流カップの周壁部を真直ぐな円筒形状にしていた
ため、整流カップの周壁部とバーナー本体の周壁部との
間に混合ガスが流入することにより逆火現象を生じるお
それがあり、安定した燃焼が得られない問題があった。
【0008】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、小型にできるとともに、ヒーターによる
気化のための加熱を効率よくできる気化式燃焼器具を提
供することを第1の目的とする。また、逆火現象を生じ
ることなく、安定した燃焼が得られる気化式燃焼器具を
提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の気化式
燃焼器具は、前記第1の目的を達成するために、燃料を
気化させるほぼ直線状の気化部と、この気化部の一端側
に設けられ燃料が気化してなるガスを噴出させるノズル
と、このノズルが臨む底部から立ち上がり上面が開口し
たスロートを内蔵しノズルから噴出したガスを燃焼させ
るバーナーと、このバーナーを保持するバーナー受け座
と、前記気化部を加熱するヒーターとを備え、このヒー
ターは、前記バーナー受け座の外周に位置するほぼ優弧
状の受け座加熱部と、この受け座加熱部の両端からそれ
ぞれ延び前記気化部の両側に近接して位置するほぼ直線
状の気化部加熱部とからなるものである。
【0010】そして、気化部における加熱により燃料が
気化し、その気化ガスがノズルから噴射して、バーナー
において燃焼する。特に着火時には、気化のために、ヒ
ーターにより気化部が加熱される。ヒーターは、バーナ
ー受け座の外周に位置する受け座加熱部の両端からそれ
ぞれ延びるほぼ直線状の気化部加熱部が気化部の両側に
位置しているが、受け座加熱部を優弧状にすることによ
り気化部加熱部を気化部に近接させ、気化部を効率よく
加熱するようにしている。
【0011】請求項2の発明の気化式燃焼器具は、前記
第2の目的を達成するために、燃料を気化させるほぼ直
線状の気化部と、この気化部の一端側に設けられ燃料が
気化してなるガスを噴出させるノズルと、このノズルが
臨む底部から立ち上がり上面が開口したスロートを内蔵
しノズルから噴出したガスを燃焼させるバーナーと、こ
のバーナーを保持するバーナー受け座と、前記気化部を
加熱するヒーターとを備え、前記バーナーは、その外殻
を構成するバーナー本体内の上部に、下面を開口した整
流カップを設け、この整流カップの下端部に外周側へ突
出したフランジ部を設け、このフランジ部の外周と前記
バーナー本体の内周面との間の隙間を1mm以下にしたも
のである。
【0012】そして、気化部における加熱により燃料が
気化し、その気化ガスがノズルから噴射して、バーナー
において燃焼する。ノズルから噴射した気化ガスは、バ
ーナーにおいて、スロート内を通ってその上面開口から
流出した後、整流カップにより、バーナー本体の下部の
燃焼炎を形成すべき位置へ導かれる。一方、整流カップ
の下端部にあるフランジ部の外周とバーナー本体の内周
面との間の隙間が1mm以下になっていることにより、整
流カップの周壁部とバーナー本体の周壁部との間に気化
ガスが流入することが防止され、したがって、バーナー
本体の上部が高温になったとしても、逆火現象が生じる
ことはない。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の気化式燃焼器具の一
実施例について、図1から図9を参照しながら説明す
る。1はほぼ平板状に一体に形成された器具本体で、こ
の器具本体1は、気化器2の外殻をなし、かつ、一端側
の上側にバーナー3が設けられるものである。気化器2
を構成するために、器具本体1には、内部が気化部をな
すほぼ円筒形状の気化パイプ収納部6がほぼ直線状に形
成されている。この気化パイプ収納部6は、水平である
か、もしくは、その開口した後端面側に向かって下降す
る方向に若干傾斜しているが、気化パイプ収納部6の後
端部内周面には、雌ねじ部7が形成されているととも
に、段差部8が雌ねじ部7の前側に形成されている。ま
た、気化パイプ収納部6の後端部外周面には、工具係合
用の平面部9が形成されている。一方、気化パイプ収納
部6の前端には、器具本体1を上下に貫通して形成され
た連通孔11へ開口する連通口12が形成されている。
【0014】16は前記気化パイプ収納部6内に着脱自在
に装着される円筒形状の気化パイプで、この気化パイプ
16の内部には気化フィルター17が装着されており、これ
ら気化パイプ16および気化フィルター17により気化フィ
ルター部を構成している。そして、気化パイプ16の一端
部には、継手管18の一端部に形成された鍔部19が固定さ
れており、この継手管19の他端部には送油パイプ21の一
端部が接続されている。一方、この送油パイプ21の他端
部には、油受け皿22の上部に装着された電磁ポンプ23の
接続口24に着脱自在に接続される接続ナット25が設けら
れている。また、26は気化パイプ固定用ナットで、この
気化パイプ固定用ナット26は、前記気化パイプ収納部6
の雌ねじ部7に螺合され、パッキング27を介して前記継
手管18の鍔部19を気化パイプ収納部6の段差部8に押さ
え付けることにより、気化パイプ収納部6に気化パイプ
16を固定するものである。こうして、雌ねじ部7および
気化パイプ固定用ナット26などにより、気化パイプ収納
部6に対する気化パイプ16の固定手段が構成されてい
る。なお、気化パイプ固定用ナット26は、雌ねじ部7に
螺合される雄ねじ部28を外周面一端側に有しているとと
もに、角柱面からなる工具係合部29を外周面他端側に有
している。
【0015】前記器具本体1の連通孔9の上端部には雌
ねじ部31が形成されており、この雌ねじ部31にはノズル
32が着脱自在に装着されている。すなわち、このノズル
32の下部に形成された雄ねじ部33が雌ねじ部31に螺合さ
れている。また、連通孔9の下端部には、前記油受け皿
22まで垂下する戻り管34が接続されている。そして、戻
り管34内の上部には、前記ノズル32を開閉するニードル
弁35が設けられている。このニードル弁35は、戻り管34
中に設けられた電磁ソレノイド36により上下に駆動され
るものである。
【0016】また、前記器具本体1には、前記ノズル32
を中心とする円環状のバーナー受け座41が気化パイプ収
納部6の一端側上方に一体に形成されている。このバー
ナー受け座41の上面外周部にはほぼ円筒形状の熱回収筒
42が突出形成されている。バーナー受け座41の前部に
は、ねじ孔43を有する固定部44が前方へ張り出すように
して形成されており、この固定部44に対応して、熱回収
筒42の前部には切欠き部45が形成されている。また、熱
回収筒42の内周面上部には、突起状のフック部46が後部
に一体に形成されているとともに、このフック部46と切
欠き部45との中間の両側部にそれぞれ位置決め突起47が
一体に形成されている。
【0017】つぎに、前記バーナー受け座41に着脱自在
に保持される前記バーナー3の構成を説明する。51はバ
ーナー3の外殻を構成するバーナー本体で、このバーナ
ー本体51は、上面を閉塞し下面を開口したほぼ円筒形状
に形成されており、外周側へ突出したフランジ部52が下
端部に形成されている。そして、バーナー本体51の周壁
部の下部には複数の炎口53が開口形成されており、これ
ら炎口53は、炎口ネット54により外周側から覆われてい
る。また、バーナー本体51内の上部には、下面を開口し
た整流カップ56が設けられている。この整流カップ56
は、その上面部が溶接などの手段によりバーナー本体51
の上面部に固定されている。そして、整流カップ56の下
端部には、炎口53よりも上方に位置するフランジ部57が
外周側へ突出させて形成されているが、このフランジ部
57の外周とバーナー本体51の内周面との間の隙間aは1
mm以下に設定されており、フランジ部57の外周とバーナ
ー本体51の内周面とは近接あるいは当接している。61は
上下面を開口した筒状のスロートで、このスロート61
は、下端部が前記バーナー本体51のフランジ部52に重ね
て固定される水平なフランジ部62をなしており、このフ
ランジ部62から径を小さくしながら立ち上がり、バーナ
ー本体51内の中央部に位置している。そして、前記ノズ
ル32は、スロート61の底部中央に臨んでいる。なお、フ
ランジ部62の前部には、挿通孔63を有する突片64が前方
へ突出させて形成されている。
【0018】そして、組立に際して、バーナー3は、バ
ーナー本体51およびスロート61のフランジ部52,62が前
記器具本体1のバーナー受け座41上に載置される。その
際、図9に示すように、フランジ部52,62は、まず熱回
収筒42のフック部46の下側に係合される。また、矢印b
で示すように、スロート61の突片64は、熱回収筒42の切
欠き部45を通って器具本体1の固定部44上に重なるが、
スロート61の突片64に挿通されたねじ65が固定部44のね
じ孔43に螺着される。こうして、器具本体1にバーナー
3が固定される。なお、バーナー本体51の外周側に位置
する熱回収筒42の内周面にあるフック部46および位置決
め突起47がバーナー本体51の外周面に当接することによ
り、このバーナー本体51が位置決めされる。
【0019】71は前記気化器2を加熱する電熱式シーズ
ヒーターなどからなるヒーターで、このヒーター71は、
前記バーナー受け座41の下部外周に位置するほぼ優弧状
の受け座加熱部72と、この受け座加熱部72の両端からそ
れぞれ延び前記気化パイプ収納部6の両側に近接して位
置するほぼ直線状の気化部加熱部73,74とからなってお
り、全体として前方後円形状になっている。また、ヒー
ター71の両端部には、気化部加熱部73,74から下方へ屈
曲した端子部75,76がそれぞれ形成されている。そし
て、ヒーター71は、器具本体1の下面側に形成された断
面ほぼU字形状の凹溝部77に加締めあるいは溶接などに
より固定されている。なお、気化部加熱部73,74は、気
化パイプ収納部6より両側方へ張り出して形成された張
出し部78,79に固定されている。また、ヒーター71全体
のワット定格は所定値になるようにして、ヒーター71の
ワット密度が部分によって変えてあり、気化部加熱部7
3,74(図1にA,Bで示す範囲内)のワット密度が密
になっているのに対して、受け座加熱部72(図1にCで
示す範囲内)のワット密度が粗になっている。このワッ
ト密度の設定は、例えば、ヒーター71における発熱体80
のピッチを変えることによる。
【0020】つぎに、前記の構成について、その作用を
説明する。点火操作に伴い、電磁ポンプ23により、油受
け皿22内の石油などの燃料が気化器2の気化パイプ16内
へ圧送され始める。そして、着火時には、ヒーター71に
より気化パイプ収納部6から気化パイプ16が加熱され
て、気化フィルター17が収納されたこの気化パイプ16内
で燃料が気化する。また、ニードル弁35は、非燃焼状態
においては上方に移動してノズル32を閉止しているが、
前記点火操作後、気化パイプ16内で燃料が気化した状態
で、ニードル弁35が下方へ移動してノズル32が開口され
る。それに伴い、燃料が気化してなるガスは、ノズル32
から噴出し、スロート61内で燃焼用の1次空気と混合す
る。この混合ガスは、図7に矢印cで示すように、スロ
ート61の上面開口から流出した後、整流カップ56により
バーナー本体51の炎口53へ導かれ、このバーナー本体51
の外部へ噴出する。そして、図示していない放電プラグ
により着火が行われて燃焼が始まり、炎口53を覆ってい
る炎口ネット54の表面に燃焼炎81が形成される。燃焼中
は、バーナー3からの燃焼熱が熱回収筒42により気化パ
イプ16へと導かれ、この熱により燃料の気化が行われる
ため、ヒーター71は断電している。
【0021】以上のような本実施例の構成によれば、ヒ
ーター71を前方後円形状にして、このヒーター71の直線
状の気化部加熱部73,74をほぼ直線状の気化パイプ収納
部6の両側に近接させて位置させたので、気化パイプ収
納部6における器具本体1の幅を小さくでき、この器具
本体1をコンパクトにまとめることができる。これによ
り、製造性が改善されるとともに、コストも低減でき
る。
【0022】これとともに、距離が短いことにより、ヒ
ーター71の熱が気化パイプ収納部6に効率よく導かれ、
ヒーター71による気化のための加熱が効率よく行われる
ことになる。これにより、燃料が気化温度になるまでの
着火待ち時間が大幅に短縮される。しかも、前述のよう
に器具本体1が小型になることにより、ヒーター71の熱
の損失が改善されるので、気化のための加熱が気化器2
にいっそう集中する。これにより、ヒーター71の電力定
格自体を下げることも可能になり、消費電力も低減でき
る。
【0023】その上、燃料の気化のためにはもともと必
要に乏しい受け座加熱部72のワット密度を粗にし、その
分気化部加熱部73,74のワット密度を密にしたので、ヒ
ーター71の熱がさらに効率よく気化パイプ収納部6に集
中する。これにより、着火待ち時間がさらに短縮され
る。
【0024】ところで、整流カップ56は、燃料の気化ガ
スと1次空気との混合ガスをスロート61の上面開口から
バーナー本体51の炎口53にバランスよく導くためのもの
である。そして、整流カップ56は、燃焼熱で高温になっ
たバーナー本体51の熱を遮断し、スロート61およびバー
ナー本体51内のガスの温度上昇を防ぎ、逆火などの発生
を抑制できる安定した温度のガスが炎口53が導かれるよ
うにする目的も有している。
【0025】前述のように、図10に示す従来の気化式
燃焼器具では、整流カップ114 の下端部とバーナー本体
112 の周壁部との間に隙間があったため、整流カップ11
4 の周壁部とバーナー本体112 の周壁部との間に流入し
た混合ガスが引火して、逆火現象を生じるおそれがあ
る。これに対して、本実施例においては、整流カップ56
の下端部にフランジ部57を形成し、このフランジ部57の
外周とバーナー本体51の内周面との間の隙間aを1mm以
下にしたので、整流カップ56の周壁部とバーナー本体51
の周壁部との間への混合ガスの流入を遮断または低減で
きる。したがって、バーナー本体51の上部の温度がある
程度上昇し、自然発火したとしても、火炎の伝わりを遮
断して、整流カップ56内への逆火現象の発生を完全に防
止できる。こうして、燃焼バランスの変動に対しても影
響を受けない安定した燃焼を保持することができる。
【0026】また、従来は、器具本体のバーナー受け座
にバーナーを取り付けるのに、このバーナーを複数本の
ねじにより固定する構造が採られていた。しかし、高温
になるねじは、高温に耐えられる高価なねじを使用する
必要があるから、このねじを複数本用いることは、コス
ト高を招く。また、バーナーを複数本のねじにより固定
すると、いずれかのねじが1本焼き付いたのみでも、バ
ーナー単独の交換が不可能になり、気化器をふくめた器
具全体を交換しなければならないなどの問題もある。
【0027】これに対して、前記実施例の構成によれ
ば、器具本体1の熱回収筒42に一体に形成したフック部
46の下側にスロート61およびバーナー本体51のフランジ
部52,62を挿入し、このフランジ部62の反対側の突片64
を1本のねじ65により器具本体1にねじ止めするのみの
簡単な操作で、バーナー3を器具本体1に組み込むこと
ができる。しかも、熱回収筒42の内周面に設けた複数の
位置決め突起47により、バーナー本体51の外周を確実に
位置決めでき、ノズル32が確実にバーナー3の中心に位
置するようにできる。これにより、バランスのよい良好
な燃焼を得ることができる。
【0028】このように、製造上、バーナー3の装着時
の位置出しが容易にでき、かつ、1本のねじ65の締付け
によりバーナー3の固定が完了するので、バーナー3の
組み込み時間が大幅に短縮される。また、耐熱性を有す
る高価なものを用いなければならないねじ65の本数が1
本に減少するので、コストを低減できる。さらに、ねじ
止め用の突片64を通す切欠き部45を熱回収筒42に形成し
ているのは、ねじ65を高温部から離すためであるが、切
欠き部45が1か所に減少するため、熱回収の効率が向上
し、その分熱回収筒42を小型化できる。これにより、器
具本体1などの材料コストも低減できる。
【0029】ところで、従来の気化器において、気化フ
ィルター部は、器具本体の収納部内に挿入された後、溶
接などにより固定されているのが一般的である。そのた
め、変質灯油などの使用により気化フィルターに詰まり
を生じた場合、この気化フィルターのみの交換が不可能
であり、気化器あるいは器具全体の交換が必要である。
そのため、交換部品が非常にコスト高になるとともに、
交換作業にも手間を要し、修理サービス性の低下を招い
ていた。
【0030】これに対し、本実施例においては、器具本
体1の気化パイプ収納部6に対して気化フィルター17を
収納した気化パイプ16を着脱自在としたので、気化フィ
ルター17が詰まったときの部品交換が、この気化フィル
ター17単独の交換で処理できる。したがって、修理に要
するコストを低くできる。これとともに、気化器2全体
を取り外す必要がないので、交換に要する手間が大幅に
低減する。
【0031】なお、気化フィルター17を交換するには、
例えば図6(b)に矢印eで示すように、一つのスパナ
ー86を気化パイプ収納部6の平面部9に係合してこの気
化パイプ収納部6を押さえた状態で、矢印fで示すよう
に、別のスパナー87を気化パイプ固定用ナット26に係合
して、矢印gで示すように、この気化パイプ固定用ナッ
ト26を回し、気化パイプ収納部6の雌ねじ部7から外
す。そして、気化パイプ収納部6から気化パイプ16を取
り出し、新しい気化フィルター17に交換した後、気化パ
イプ収納部6内に気化パイプ16を挿入する。さらに、前
述のように2つのスパナー86,87を用いて気化パイプ固
定用ナット26を雌ねじ部7にねじ込み、気化パイプ16を
気化パイプ収納部6に固定する。
【0032】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
細部の形状や構成は、前記実施例のものに限定されず、
本発明の要旨の範囲内において種々の設定が可能であ
る。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ほぼ直線状の
気化部の一端側にバーナーを設けた気化式燃焼器具にお
いて、気化部を加熱するヒーターは、バーナー受け座の
外周に位置するほぼ優弧状の受け座加熱部と、この受け
座加熱部の両端からそれぞれ延び気化部の両側に近接し
て位置するほぼ直線状の気化部加熱部とからなるので、
小型にできるとともに、ヒーターによる気化のための加
熱を効率よくできる。
【0034】請求項2の発明によれば、バーナー本体内
の上部に下面を開口した整流カップを設けた気化式燃焼
器具において、整流カップの下端部に外周側へ突出した
フランジ部を設け、このフランジ部の外周とバーナー本
体の内周面との間の隙間を1mm以下にしたので、整流カ
ップの周壁部とバーナー本体の周壁部との間への気化ガ
スの流入を抑制できることにより、バーナー本体の上部
が高温になったとしても、逆火現象が生じることを防止
でき、燃焼バランスの変動に対しても影響を受けない安
定した燃焼を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気化式燃焼器具の一実施例を示すヒー
ターの平面図である。
【図2】同上ヒーターを組み込んだ器具本体の平面図で
ある。
【図3】同上気化器およびヒーターの分解斜視図であ
る。
【図4】同上全体の断面図で、気化フィルターは外した
状態で示してある。
【図5】同上組み立てた気化器の断面図である。
【図6】同上(a)は気化器の正面図で、(b)は気化
フィルターの着脱方法を示す正面図である。
【図7】同上バーナーの断面図で、一部を拡大して図示
してある。
【図8】同上バーナーの分解斜視図である。
【図9】同上バーナーの組み込み方法を示す断面図であ
る。
【図10】従来の気化式燃焼器具の一例を示すバーナー
の断面図である。
【図11】同上ヒーターを組み込んだ器具本体の平面図
である。
【符号の説明】
3 バーナー 6 気化パイプ収納部(気化部) 32 ノズル 41 バーナー受け座 51 バーナー本体 56 整流カップ 57 フランジ部 61 スロート 71 ヒーター 72 受け座加熱部 73,74 気化部加熱部 a 整流カップのフランジ部の外周とバーナー本体の内
周面との間の隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊木 彰 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を気化させるほぼ直線状の気化部
    と、この気化部の一端側に設けられ燃料が気化してなる
    ガスを噴出させるノズルと、このノズルが臨む底部から
    立ち上がり上面が開口したスロートを内蔵しノズルから
    噴出したガスを燃焼させるバーナーと、このバーナーを
    保持するバーナー受け座と、前記気化部を加熱するヒー
    ターとを備え、このヒーターは、前記バーナー受け座の
    外周に位置するほぼ優弧状の受け座加熱部と、この受け
    座加熱部の両端からそれぞれ延び前記気化部の両側に近
    接して位置するほぼ直線状の気化部加熱部とからなるこ
    とを特徴とする気化式燃焼器具。
  2. 【請求項2】 燃料を気化させるほぼ直線状の気化部
    と、この気化部の一端側に設けられ燃料が気化してなる
    ガスを噴出させるノズルと、このノズルが臨む底部から
    立ち上がり上面が開口したスロートを内蔵しノズルから
    噴出したガスを燃焼させるバーナーと、このバーナーを
    保持するバーナー受け座と、前記気化部を加熱するヒー
    ターとを備え、前記バーナーは、その外殻を構成するバ
    ーナー本体内の上部に、下面を開口した整流カップを設
    け、この整流カップの下端部に外周側へ突出したフラン
    ジ部を設け、このフランジ部の外周と前記バーナー本体
    の内周面との間の隙間を1mm以下にしたことを特徴とす
    る気化式燃焼器具。
JP12740996A 1996-05-22 1996-05-22 気化式燃焼器具 Pending JPH09310817A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11105506B2 (en) 2016-07-11 2021-08-31 Wuhu Midea Kitchen And Bath Appliances Mfg. Co., Ltd. Combustor assembly and gas water heater

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11105506B2 (en) 2016-07-11 2021-08-31 Wuhu Midea Kitchen And Bath Appliances Mfg. Co., Ltd. Combustor assembly and gas water heater

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