JPH09310143A - 金属粉末射出成形焼結材料及び金属粉末射出成形焼結品の製造方法 - Google Patents
金属粉末射出成形焼結材料及び金属粉末射出成形焼結品の製造方法Info
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- JPH09310143A JPH09310143A JP12312896A JP12312896A JPH09310143A JP H09310143 A JPH09310143 A JP H09310143A JP 12312896 A JP12312896 A JP 12312896A JP 12312896 A JP12312896 A JP 12312896A JP H09310143 A JPH09310143 A JP H09310143A
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- molded
- iron
- injection
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鉄系の金属粉末射出成形焼結材料の耐摩耗性
を改善する。 【解決手段】 金属粉末射出成形焼結用の鉄系のベース
金属粉末中に3.0〜6.0重量%の硬質粒子を分散す
る。鉄系のベース金属粉末は、ステンレス鋼、純鉄、ニ
ッケル含有鉄、コバルト含有鉄、クロムモリブデン鋼か
ら選択された1種又は2種以上である。硬質粒子はチタ
ンナイトライド(TiN)、クロムナイトライド(Cr
N)等のセラミック材料又は金属間化合物から選択され
る。
を改善する。 【解決手段】 金属粉末射出成形焼結用の鉄系のベース
金属粉末中に3.0〜6.0重量%の硬質粒子を分散す
る。鉄系のベース金属粉末は、ステンレス鋼、純鉄、ニ
ッケル含有鉄、コバルト含有鉄、クロムモリブデン鋼か
ら選択された1種又は2種以上である。硬質粒子はチタ
ンナイトライド(TiN)、クロムナイトライド(Cr
N)等のセラミック材料又は金属間化合物から選択され
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属粉末射出成
形焼結材料、特に、硬質粒子を添加しかつ耐摩耗性に優
れた鉄系の金属粉末射出成形焼結材料及び金属粉末射出
成形焼結品の製造方法に関するものである。
形焼結材料、特に、硬質粒子を添加しかつ耐摩耗性に優
れた鉄系の金属粉末射出成形焼結材料及び金属粉末射出
成形焼結品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属の加工法には、鍛造、プレス成形、
切削、粉末冶金、ロストワックス、鋳造等種々の方法が
あるのに対し、プラスチック又はセラミックの一部の加
工方法に比較的新しい射出成形が採用され、複雑な形状
の成形品を製造することができる。金属粉末射出成形法
(Metal Injection Molding Process又はMIM)は、
複雑な形状の部品をプラスチックと同じように金属で射
出成形する新しい加工方法であり、射出成形と粉末冶金
とを組み合わせた新しい金属加工方法である。MIM加
工法は高精度でかつ安価に金属の複雑な形状の部品を製
造できる大きな利点があり今後の発展が期待されてい
る。金属粉末射出成形法では、まず金属粉末(コンパウ
ンド)に40〜50容積%の有機バインダを混合して流
動性を付与して混練した後、混合物をペレット状に形成
又は粉砕し、ペレット状の混合物を射出成形機により成
形型のキャビティ内に圧入して、成形体を形成する。得
られた成形体を脱脂し、焼結して最終の製品を得る。粉
末冶金の平均粒子径が80μmで焼結密度が85%であ
るのに対し、金属粉末射出成形法では、焼結密度98%
の高焼結密度の製品が得られるが、成形時のコンパウン
ドの流動性と高密度の焼結体を得るため、平均粒子径1
0μm程度の非常に微細な金属粉末を使用する。しかし
ながら、従来の金属粉末射出成形法では、硬質粒子の添
加による特性改善はあまり研究されなかった。
切削、粉末冶金、ロストワックス、鋳造等種々の方法が
あるのに対し、プラスチック又はセラミックの一部の加
工方法に比較的新しい射出成形が採用され、複雑な形状
の成形品を製造することができる。金属粉末射出成形法
(Metal Injection Molding Process又はMIM)は、
複雑な形状の部品をプラスチックと同じように金属で射
出成形する新しい加工方法であり、射出成形と粉末冶金
とを組み合わせた新しい金属加工方法である。MIM加
工法は高精度でかつ安価に金属の複雑な形状の部品を製
造できる大きな利点があり今後の発展が期待されてい
る。金属粉末射出成形法では、まず金属粉末(コンパウ
ンド)に40〜50容積%の有機バインダを混合して流
動性を付与して混練した後、混合物をペレット状に形成
又は粉砕し、ペレット状の混合物を射出成形機により成
形型のキャビティ内に圧入して、成形体を形成する。得
られた成形体を脱脂し、焼結して最終の製品を得る。粉
末冶金の平均粒子径が80μmで焼結密度が85%であ
るのに対し、金属粉末射出成形法では、焼結密度98%
の高焼結密度の製品が得られるが、成形時のコンパウン
ドの流動性と高密度の焼結体を得るため、平均粒子径1
0μm程度の非常に微細な金属粉末を使用する。しかし
ながら、従来の金属粉末射出成形法では、硬質粒子の添
加による特性改善はあまり研究されなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、製品の所望の形
状に近い形状が得られるプレス成形法による粉末冶金法
では、従来より硬質粒子を添加・分散させた耐摩耗材が
実用化されている。粉末冶金法では、ミクロンオーダま
では分散する硬質粒子の粒子径を小さくするほど、耐摩
耗性が向上するため、微細な硬質粒子を分散することが
好ましい。しかしながら、粉末冶金法では、材料中に存
在する空孔の為に、密度が低下し、溶製材に比べ機械的
性質が劣る傾向にあった。一般的にプレス成形法に適す
るベース金属の平均粒径140μm以下であり、このよ
うな平均粒径のベース金属の粉末中に平均粒径10μm
以下の硬質粒子を添加するので、ベース金属粉末の平均
粒径と添加する硬質粒子の平均粒径との差が大きい。こ
のため、製品の摺動動作時に、図5に示すように硬質粒
子5がベース金属6から脱落することが多く、耐摩耗性
を十分に向上させることができなかった。この場合、ベ
ース金属から脱落した硬質粒子が研磨粉となり、逆に摩
耗量を増大させる悪影響もあった。他面、硬質粒子の平
均粒径と同等程度の平均粒径のベース金属粉末でプレス
成形すると、硬質粒子及びベース金属の金属粉末間の機
械的密着力が小さくなり、製品が脆弱化し、保形性が悪
く、生産工程上種々のトラブルが発生する。この発明
は、硬質粒子を添加することにより耐摩耗性に優れた鉄
系の金属粉末射出成形材料を提供することを目的とす
る。
状に近い形状が得られるプレス成形法による粉末冶金法
では、従来より硬質粒子を添加・分散させた耐摩耗材が
実用化されている。粉末冶金法では、ミクロンオーダま
では分散する硬質粒子の粒子径を小さくするほど、耐摩
耗性が向上するため、微細な硬質粒子を分散することが
好ましい。しかしながら、粉末冶金法では、材料中に存
在する空孔の為に、密度が低下し、溶製材に比べ機械的
性質が劣る傾向にあった。一般的にプレス成形法に適す
るベース金属の平均粒径140μm以下であり、このよ
うな平均粒径のベース金属の粉末中に平均粒径10μm
以下の硬質粒子を添加するので、ベース金属粉末の平均
粒径と添加する硬質粒子の平均粒径との差が大きい。こ
のため、製品の摺動動作時に、図5に示すように硬質粒
子5がベース金属6から脱落することが多く、耐摩耗性
を十分に向上させることができなかった。この場合、ベ
ース金属から脱落した硬質粒子が研磨粉となり、逆に摩
耗量を増大させる悪影響もあった。他面、硬質粒子の平
均粒径と同等程度の平均粒径のベース金属粉末でプレス
成形すると、硬質粒子及びベース金属の金属粉末間の機
械的密着力が小さくなり、製品が脆弱化し、保形性が悪
く、生産工程上種々のトラブルが発生する。この発明
は、硬質粒子を添加することにより耐摩耗性に優れた鉄
系の金属粉末射出成形材料を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を達成するための手段】この発明による金属粉末
射出成形焼結材料は、金属粉末射出成形焼結用の鉄系の
ベース金属粉末中に3.0〜6.0重量%の硬質粒子を分
散する。鉄系のベース金属粉末は、ステンレス鋼、純
鉄、ニッケル含有鉄、コバルト含有鉄、クロムモリブデ
ン鋼から選択された1種又は2種以上である。硬質粒子
はチタンナイトライド(TiN)、クロムナイトライド
(CrN)等のセラミック材料又は金属間化合物から選
択される。硬質粒子の添加量は3.0重量%に満たない
と、耐摩耗性向上の効果が現れないが、3.0重量%を
以上では基本的に添加量が多いほど耐摩耗性が向上す
る。しかしながら、硬質粒子の添加量が6%を越える
と、自身の耐摩耗性が高くなるが、相手への攻撃性が強
くなり、射出成形機の射出ノズルの損傷が著しく増加す
る。このため、硬質粒子の添加量は3.0〜6.0重量%
の範囲がよい。鉄系のベース金属粉末の平均粒径は硬質
粒子の平均粒径の1.0倍〜4.0倍であり、かつ60μ
m以下である。硬質粒子径と鉄系のベース金属粉末との
関係は、添加する硬質粒子の粒径に比べてベース金属粉
末の粒径が大き過ぎると、摺動時にベース金属から硬質
粒子が脱落して、耐摩耗性の改善効果が見られない。硬
質粒子の脱落が起こりにくく、かつ射出成形時の粉末の
流動性を確保する為には、鉄系のベース金属粉末の粒径
は添加する硬質粒子の粒径の1.0〜4.0倍の大きさに
する。また、ベース金属粉末の粒径が大き過ぎると、射
出成形時にペレット化した材料の流動性が低下するの
で、ベース金属粉末の平均粒径の上限は60μmであ
る。この発明による金属粉末射出成形焼結品の製造方法
は、金属粉末射出成形用の鉄系のベース金属粉末中に
3.0〜6.0重量%の硬質粒子を混合し分散させ、金属
粒子混合物を形成する工程と、金属粒子混合物にバイン
ダを混合して混練することにより硬質粒子を均一に分散
する工程と、射出成形機を用いて得られた粉末混合体を
射出成形し、成形体を形成する工程と、成形体を加熱し
て成形体中の溶媒及び結合材を抽出する工程と、成形体
を窒素ガス雰囲気中で加熱し、焼結する工程と、焼結し
た成形体を機械加工する工程とを含む。この金属粉末射
出成形焼結品の製造方法は、毎秒絶対温度0.167K
の加熱速度で1623Kまで加熱して焼結する工程又は
ベース金属粉末を平均粒径28〜40μmに形成する工
程を含んでもよい。
射出成形焼結材料は、金属粉末射出成形焼結用の鉄系の
ベース金属粉末中に3.0〜6.0重量%の硬質粒子を分
散する。鉄系のベース金属粉末は、ステンレス鋼、純
鉄、ニッケル含有鉄、コバルト含有鉄、クロムモリブデ
ン鋼から選択された1種又は2種以上である。硬質粒子
はチタンナイトライド(TiN)、クロムナイトライド
(CrN)等のセラミック材料又は金属間化合物から選
択される。硬質粒子の添加量は3.0重量%に満たない
と、耐摩耗性向上の効果が現れないが、3.0重量%を
以上では基本的に添加量が多いほど耐摩耗性が向上す
る。しかしながら、硬質粒子の添加量が6%を越える
と、自身の耐摩耗性が高くなるが、相手への攻撃性が強
くなり、射出成形機の射出ノズルの損傷が著しく増加す
る。このため、硬質粒子の添加量は3.0〜6.0重量%
の範囲がよい。鉄系のベース金属粉末の平均粒径は硬質
粒子の平均粒径の1.0倍〜4.0倍であり、かつ60μ
m以下である。硬質粒子径と鉄系のベース金属粉末との
関係は、添加する硬質粒子の粒径に比べてベース金属粉
末の粒径が大き過ぎると、摺動時にベース金属から硬質
粒子が脱落して、耐摩耗性の改善効果が見られない。硬
質粒子の脱落が起こりにくく、かつ射出成形時の粉末の
流動性を確保する為には、鉄系のベース金属粉末の粒径
は添加する硬質粒子の粒径の1.0〜4.0倍の大きさに
する。また、ベース金属粉末の粒径が大き過ぎると、射
出成形時にペレット化した材料の流動性が低下するの
で、ベース金属粉末の平均粒径の上限は60μmであ
る。この発明による金属粉末射出成形焼結品の製造方法
は、金属粉末射出成形用の鉄系のベース金属粉末中に
3.0〜6.0重量%の硬質粒子を混合し分散させ、金属
粒子混合物を形成する工程と、金属粒子混合物にバイン
ダを混合して混練することにより硬質粒子を均一に分散
する工程と、射出成形機を用いて得られた粉末混合体を
射出成形し、成形体を形成する工程と、成形体を加熱し
て成形体中の溶媒及び結合材を抽出する工程と、成形体
を窒素ガス雰囲気中で加熱し、焼結する工程と、焼結し
た成形体を機械加工する工程とを含む。この金属粉末射
出成形焼結品の製造方法は、毎秒絶対温度0.167K
の加熱速度で1623Kまで加熱して焼結する工程又は
ベース金属粉末を平均粒径28〜40μmに形成する工
程を含んでもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、この発明による金属粉末射
出成形焼結材料及び金属粉末射出成形焼結品の製造方法
の実施形態について説明する。この発明による金属粉末
射出成形焼結材料は、金属粉末射出成形焼結用の鉄系の
ベース金属粉末中に3.0〜6.0重量%の硬質粒子を分
散する。鉄系のベース金属粉末は、炭素(C)0.39
8%、珪素(Si)0.30%、マンガン(Mn)0.6
8%、クロム(Cr)1.1%、モリブデン(Mo)0.
24%、ニッケル(Ni)0.14%、硫黄(S)0.0
10%、酸素(O)0.086%、残部鉄からなる射出
成形用のクロムモリブデン鋼SCM440(JIS G
4105)を使用する。クロムモリブデン鋼の代わり
に、ステンレス鋼、純鉄、ニッケル含有鉄、コバルト含
有鉄、クロムモリブデン鋼から選択された1種又は2種
以上を鉄系のベース金属粉末として使用してもよい。ベ
ース金属粉末は平均粒径28〜40μmに形成される。
硬質粒子は、重量基準で鉄(Fe)0.07%、窒素
(N)22.14%、酸素(O)0.45%、残部チタン
(Ti)からなるチタンナイトライド(TiN)を使用
する。しかしながら、チタンナイトライド(TiN)の
代わりに、クロムナイトライド(CrN)等のセラミッ
ク材料又は金属間化合物から選択してもよい。硬質粒子
の添加量は3.0重量%に満たないと、耐摩耗性向上の
効果が現れないが、3.0重量%以上では基本的に添加
量が多いほど耐摩耗性が向上する。硬質粒子の添加量が
6%を越えると、自身の耐摩耗性が高くなるが、相手へ
の攻撃性が強くなり、射出成形機の射出ノズルの損傷が
著しく増加する。このため、硬質粒子の添加量は3.0
〜6.0重量%の範囲がよい。鉄系のベース金属粉末の
平均粒径は硬質粒子の平均粒径の1.0倍〜4.0倍であ
りかつ60μm以下である。硬質粒子径と鉄系のベース
金属粉末との関係は、添加する硬質粒子の粒径に比べて
ベース金属粉末の粒径が大き過ぎると、図5に示すよう
にベース金属粉末6の間で硬質粒子5が凝集し、摺動時
にベース金属粉末6から硬質粒子5が脱落して、耐摩耗
性の改善効果が見られない。硬質粒子の脱落が起こりに
くく、かつ射出成形時の粉末の流動性を確保する為に
は、鉄系のベース金属粉末の粒径は添加する硬質粒子の
粒径の1.0〜4.0倍の大きさにする。これにより、図
4に示すように、硬質粒子5をベース金属粉末6と確実
に接触させることができ、硬質粒子の脱落が抑制され
る。また、ベース金属粉末の粒径が大き過ぎると、射出
成形時にペレット化した材料の流動性が低下するので、
ベース金属粉末の平均粒径の上限は60μmである。こ
の発明による金属粉末射出成形焼結品の製造方法は、金
属粉末射出成形焼結用の鉄系のベース金属粉末中に3.
0〜6.0重量%の硬質粒子を混合し分散させ、金属粒
子混合物を形成する工程と、金属粒子混合物にバインダ
を混合して混練する工程と、射出成形機を用いて得られ
た粉末混合体を射出成形し、成形体を形成する工程と、
成形体を加熱して成形体中の溶媒及び結合材を抽出する
工程と、成形体を窒素ガス雰囲気中で加熱し、焼結する
工程と、焼結した成形体を機械加工する工程とを含む。
この金属粉末射出成形焼結品の製造方法は、毎秒絶対温
度0.167Kの加熱速度で1623Kまで加熱して焼
結する工程を含んでもよい。
出成形焼結材料及び金属粉末射出成形焼結品の製造方法
の実施形態について説明する。この発明による金属粉末
射出成形焼結材料は、金属粉末射出成形焼結用の鉄系の
ベース金属粉末中に3.0〜6.0重量%の硬質粒子を分
散する。鉄系のベース金属粉末は、炭素(C)0.39
8%、珪素(Si)0.30%、マンガン(Mn)0.6
8%、クロム(Cr)1.1%、モリブデン(Mo)0.
24%、ニッケル(Ni)0.14%、硫黄(S)0.0
10%、酸素(O)0.086%、残部鉄からなる射出
成形用のクロムモリブデン鋼SCM440(JIS G
4105)を使用する。クロムモリブデン鋼の代わり
に、ステンレス鋼、純鉄、ニッケル含有鉄、コバルト含
有鉄、クロムモリブデン鋼から選択された1種又は2種
以上を鉄系のベース金属粉末として使用してもよい。ベ
ース金属粉末は平均粒径28〜40μmに形成される。
硬質粒子は、重量基準で鉄(Fe)0.07%、窒素
(N)22.14%、酸素(O)0.45%、残部チタン
(Ti)からなるチタンナイトライド(TiN)を使用
する。しかしながら、チタンナイトライド(TiN)の
代わりに、クロムナイトライド(CrN)等のセラミッ
ク材料又は金属間化合物から選択してもよい。硬質粒子
の添加量は3.0重量%に満たないと、耐摩耗性向上の
効果が現れないが、3.0重量%以上では基本的に添加
量が多いほど耐摩耗性が向上する。硬質粒子の添加量が
6%を越えると、自身の耐摩耗性が高くなるが、相手へ
の攻撃性が強くなり、射出成形機の射出ノズルの損傷が
著しく増加する。このため、硬質粒子の添加量は3.0
〜6.0重量%の範囲がよい。鉄系のベース金属粉末の
平均粒径は硬質粒子の平均粒径の1.0倍〜4.0倍であ
りかつ60μm以下である。硬質粒子径と鉄系のベース
金属粉末との関係は、添加する硬質粒子の粒径に比べて
ベース金属粉末の粒径が大き過ぎると、図5に示すよう
にベース金属粉末6の間で硬質粒子5が凝集し、摺動時
にベース金属粉末6から硬質粒子5が脱落して、耐摩耗
性の改善効果が見られない。硬質粒子の脱落が起こりに
くく、かつ射出成形時の粉末の流動性を確保する為に
は、鉄系のベース金属粉末の粒径は添加する硬質粒子の
粒径の1.0〜4.0倍の大きさにする。これにより、図
4に示すように、硬質粒子5をベース金属粉末6と確実
に接触させることができ、硬質粒子の脱落が抑制され
る。また、ベース金属粉末の粒径が大き過ぎると、射出
成形時にペレット化した材料の流動性が低下するので、
ベース金属粉末の平均粒径の上限は60μmである。こ
の発明による金属粉末射出成形焼結品の製造方法は、金
属粉末射出成形焼結用の鉄系のベース金属粉末中に3.
0〜6.0重量%の硬質粒子を混合し分散させ、金属粒
子混合物を形成する工程と、金属粒子混合物にバインダ
を混合して混練する工程と、射出成形機を用いて得られ
た粉末混合体を射出成形し、成形体を形成する工程と、
成形体を加熱して成形体中の溶媒及び結合材を抽出する
工程と、成形体を窒素ガス雰囲気中で加熱し、焼結する
工程と、焼結した成形体を機械加工する工程とを含む。
この金属粉末射出成形焼結品の製造方法は、毎秒絶対温
度0.167Kの加熱速度で1623Kまで加熱して焼
結する工程を含んでもよい。
【0006】
【実施例】重量基準で、炭素(C)0.398%、珪素
(Si)0.30%、マンガン(Mn)0.68%、クロ
ム(Cr)1.1%、モリブデン(Mo)0.24%、ニ
ッケル(Ni)0.14%、硫黄(S)0.010%、酸
素(O)0.086%、残部鉄からなる射出成形用のク
ロムモリブデン鋼SCM440(JIS G4105)
のベース金属粉末を準備した。ベース金属粉末の平均粒
径は11.65μmであった。また、重量基準で鉄(F
e)0.07%、窒素(N)22.14%、酸素(O)
0.45%、残部チタン(Ti)からなるチタンナイト
ライド(TiN)の硬質粒子を作製し、硬質粒子を添加
量0%、3%、6%及び9%の各割合で添加した。硬質
粒子の平均粒径は6.36μmであった。また、ベース
金属粉末の粒径と硬質粒子の関係を調べるために、前記
ベース金属粉末と同一組成の金属粉末をふるい分級し、
平均粒径28〜40μmのベース金属粉末を作製して供
した。
(Si)0.30%、マンガン(Mn)0.68%、クロ
ム(Cr)1.1%、モリブデン(Mo)0.24%、ニ
ッケル(Ni)0.14%、硫黄(S)0.010%、酸
素(O)0.086%、残部鉄からなる射出成形用のク
ロムモリブデン鋼SCM440(JIS G4105)
のベース金属粉末を準備した。ベース金属粉末の平均粒
径は11.65μmであった。また、重量基準で鉄(F
e)0.07%、窒素(N)22.14%、酸素(O)
0.45%、残部チタン(Ti)からなるチタンナイト
ライド(TiN)の硬質粒子を作製し、硬質粒子を添加
量0%、3%、6%及び9%の各割合で添加した。硬質
粒子の平均粒径は6.36μmであった。また、ベース
金属粉末の粒径と硬質粒子の関係を調べるために、前記
ベース金属粉末と同一組成の金属粉末をふるい分級し、
平均粒径28〜40μmのベース金属粉末を作製して供
した。
【0007】金属粉末射出成形焼結材料から下記の方法
で摺動試験片を製造した。まず、クロムモリブデン鋼S
CM440に対し硬質粒子として0%、3%、6%及び
9%のチタンナイトライド(TiN)の組成で、後述す
るクロムモリブデン鋼SCM440粉末とチタンナイト
ライド(TiN)硬質粒子粉末をバインダ(結合材)と
共にVプレンダで1.8時間混練してペレット化した金
属粒子混合物を作った。更に、金属粒子混合物とバイン
ダを種々の粉末混合割合で混合し、撹拌機を用いて42
3Kで9.0時間加熱混練し、粉末混合体を作った。バ
インダは、アタクチックポリプロピレン(APP)、パ
ラフィンワックス(PW)、カルナウバワックス(C
W)及びステアリン酸(SA)から成るワックス系バイ
ンダを用いた。次に、スクリュー径28mm、型締め力
50トンの横型射出成形機を用いて得られた粉末混合体
を射出成形し、9.2×9.2×45.0mmの成形体を
作製した。成形体の作成では、硬質粒子9%を添加した
粉末混合体は、射出成形時にノズルを損傷し、成形不能
であった。成形可能な限界から、硬質粒子の添加量上限
を6%とするのがよい。その後、有機溶剤であるヘプタ
ン気相中に成形体を絶対温度353Kで18時間保持
し、ワックス成分を除去し、溶媒抽出を行った。続い
て、溶媒を抽出した成形体をアルミナ中に埋め込み、混
合ガス雰囲気で、絶対温度873Kまで毎秒絶対温度
0.67Kの加熱速度で加熱し、加熱揮散処理を施すこ
とにより結合材を除去(脱バインダ処理)した後、毎秒
絶対温度0.167Kの加熱速度で1623Kまで加熱
し、3.6時間焼結を行った。焼結した試料を機械加工
して、平均表面粗さがRa=0.3μmになるまで摺動
面となる湾曲部を研磨し、図1に示すピン1とドラム3
を所定の形状に仕上げた。射出成形品以外の試験片も機
械加工により同じ形状に仕上げ、試験に供した。長さ約
20mmのピン1は1辺が5mmのほぼ正方形断面を有
し、ドラム3に接触する先端に半径6mmの湾曲部が形
成される。ドラム3は外径約46mm、内径約30mm
の円筒形で約42mmの長さを有する焼入れされた炭素
鋼S53C(JIS G4051)で、平均ビッカース
硬さHmv650を有し、面粗度Ra=0.3μmで研
磨仕上げされる。
で摺動試験片を製造した。まず、クロムモリブデン鋼S
CM440に対し硬質粒子として0%、3%、6%及び
9%のチタンナイトライド(TiN)の組成で、後述す
るクロムモリブデン鋼SCM440粉末とチタンナイト
ライド(TiN)硬質粒子粉末をバインダ(結合材)と
共にVプレンダで1.8時間混練してペレット化した金
属粒子混合物を作った。更に、金属粒子混合物とバイン
ダを種々の粉末混合割合で混合し、撹拌機を用いて42
3Kで9.0時間加熱混練し、粉末混合体を作った。バ
インダは、アタクチックポリプロピレン(APP)、パ
ラフィンワックス(PW)、カルナウバワックス(C
W)及びステアリン酸(SA)から成るワックス系バイ
ンダを用いた。次に、スクリュー径28mm、型締め力
50トンの横型射出成形機を用いて得られた粉末混合体
を射出成形し、9.2×9.2×45.0mmの成形体を
作製した。成形体の作成では、硬質粒子9%を添加した
粉末混合体は、射出成形時にノズルを損傷し、成形不能
であった。成形可能な限界から、硬質粒子の添加量上限
を6%とするのがよい。その後、有機溶剤であるヘプタ
ン気相中に成形体を絶対温度353Kで18時間保持
し、ワックス成分を除去し、溶媒抽出を行った。続い
て、溶媒を抽出した成形体をアルミナ中に埋め込み、混
合ガス雰囲気で、絶対温度873Kまで毎秒絶対温度
0.67Kの加熱速度で加熱し、加熱揮散処理を施すこ
とにより結合材を除去(脱バインダ処理)した後、毎秒
絶対温度0.167Kの加熱速度で1623Kまで加熱
し、3.6時間焼結を行った。焼結した試料を機械加工
して、平均表面粗さがRa=0.3μmになるまで摺動
面となる湾曲部を研磨し、図1に示すピン1とドラム3
を所定の形状に仕上げた。射出成形品以外の試験片も機
械加工により同じ形状に仕上げ、試験に供した。長さ約
20mmのピン1は1辺が5mmのほぼ正方形断面を有
し、ドラム3に接触する先端に半径6mmの湾曲部が形
成される。ドラム3は外径約46mm、内径約30mm
の円筒形で約42mmの長さを有する焼入れされた炭素
鋼S53C(JIS G4051)で、平均ビッカース
硬さHmv650を有し、面粗度Ra=0.3μmで研
磨仕上げされる。
【0008】最適な粒径の評価を行うため、前記と同一
の条件でベース粉末の粒径を28〜40μmとして、硬
質粒子TiN6%を添加した試料を作成した。比較品Pr
ess 3% TiNとして、炭素(C)0.39%、珪素
(Si)0.95%、マンガン(Mn)0.75%、クロ
ム(Cr)1.08%、モリブデン(Mo)0.30%、
ニッケル(Ni)0.08%、硫黄(S)0.01%、残
部鉄からなる平均粒径28〜40μmの通常の粉末冶金
用クロムモリブデン鋼SCM440、硬質粒子TiN3
%と潤滑剤としてステアリン酸亜鉛0.5%とを添加し
てプレス成形し脱ロウ後1623Kで焼結し、比較用の
プレス成形用SCM440材を作製した。また、比較品
I/Mとして、炭素(C)0.40%、珪素(Si)0.
21%、マンガン(Mn)0.79%、クロム(Cr)
1.02%、モリブデン(Mo)0.15%、ニッケル
(Ni)0.07%、硫黄(S)0.01%、残部鉄から
なる硬質粒子を添加しない溶製材クロムモリブデン鋼S
CM440耐摩耗性評価用試験片を作製した。
の条件でベース粉末の粒径を28〜40μmとして、硬
質粒子TiN6%を添加した試料を作成した。比較品Pr
ess 3% TiNとして、炭素(C)0.39%、珪素
(Si)0.95%、マンガン(Mn)0.75%、クロ
ム(Cr)1.08%、モリブデン(Mo)0.30%、
ニッケル(Ni)0.08%、硫黄(S)0.01%、残
部鉄からなる平均粒径28〜40μmの通常の粉末冶金
用クロムモリブデン鋼SCM440、硬質粒子TiN3
%と潤滑剤としてステアリン酸亜鉛0.5%とを添加し
てプレス成形し脱ロウ後1623Kで焼結し、比較用の
プレス成形用SCM440材を作製した。また、比較品
I/Mとして、炭素(C)0.40%、珪素(Si)0.
21%、マンガン(Mn)0.79%、クロム(Cr)
1.02%、モリブデン(Mo)0.15%、ニッケル
(Ni)0.07%、硫黄(S)0.01%、残部鉄から
なる硬質粒子を添加しない溶製材クロムモリブデン鋼S
CM440耐摩耗性評価用試験片を作製した。
【0009】この発明による金属粉末射出成形焼結材料
の性能を確認するために、真密度比を測定すると共に、
図1に示すピン−ドラム摩耗試験装置を使用して、摩耗
試験を実施した。真密度比を測定した結果、0%、3
%、6%及び9%のチタンナイトライド(TiN)を含
有する真密度比はそれぞれ93.1%、93.2%、9
2.5%及び92.2%であり、3%のチタンナイトライ
ド(TiN)を含むプレス材の真密度比は87.5%で
あった。射出成形材の真密度比は低いが、プレス成形法
に比べて高いレベルである。図1に示すピン−ドラム摩
耗試験装置では、空気シリンダ装置2の先端にピン1を
保持すると共に、A方向に回転するドラム3に対してピ
ン1の湾曲部を空気シリンダ装置2により押圧力Fで押
圧すると共に、給油管4から潤滑油をピン1とドラム3
の摺動部に供給する。ドラム3を図示しないモータを使
用して所定摩耗速度で回転し、空気シリンダ装置2に取
り付けたピン1を所定の押圧力Fでドラム3に圧接させ
る。試験条件は、摺動速度:1m/秒、荷重:摺動初期
にヘルツ応力で56kgf/mm2を印加、摺動距離:
50km、潤滑条件:潤滑油 モータオイル CD10
W−30である。試験後に測定したピン1の摩耗幅の測
定値より摩耗体積を求め、ピン1の摩耗量を算出し、ド
ラム3の摩耗深さを形状測定機で測定してドラム3の摩
耗量を算出した。従来の製法のピンと耐摩耗性の比較を
行った摩耗試験の結果を図2に示す。溶製材によるピン
I/M、チタンナイトライドを添加しないピン0%Ti
N及びプレス成形法によるピンPress 3% TiNに比
べて、チタンナイトライド3〜6%を添加したピンの耐
摩耗性は劇的に向上したことは明らかであり、また、相
手材への攻撃性も全く見られない。次に、硬質粒子粒径
とベース粉末粒径の関係を摩耗試験で評価した結果を図
3に示す。ベース粉末粒径が硬質粒子径の4倍を超える
大きさになると、摩耗量が増大する。
の性能を確認するために、真密度比を測定すると共に、
図1に示すピン−ドラム摩耗試験装置を使用して、摩耗
試験を実施した。真密度比を測定した結果、0%、3
%、6%及び9%のチタンナイトライド(TiN)を含
有する真密度比はそれぞれ93.1%、93.2%、9
2.5%及び92.2%であり、3%のチタンナイトライ
ド(TiN)を含むプレス材の真密度比は87.5%で
あった。射出成形材の真密度比は低いが、プレス成形法
に比べて高いレベルである。図1に示すピン−ドラム摩
耗試験装置では、空気シリンダ装置2の先端にピン1を
保持すると共に、A方向に回転するドラム3に対してピ
ン1の湾曲部を空気シリンダ装置2により押圧力Fで押
圧すると共に、給油管4から潤滑油をピン1とドラム3
の摺動部に供給する。ドラム3を図示しないモータを使
用して所定摩耗速度で回転し、空気シリンダ装置2に取
り付けたピン1を所定の押圧力Fでドラム3に圧接させ
る。試験条件は、摺動速度:1m/秒、荷重:摺動初期
にヘルツ応力で56kgf/mm2を印加、摺動距離:
50km、潤滑条件:潤滑油 モータオイル CD10
W−30である。試験後に測定したピン1の摩耗幅の測
定値より摩耗体積を求め、ピン1の摩耗量を算出し、ド
ラム3の摩耗深さを形状測定機で測定してドラム3の摩
耗量を算出した。従来の製法のピンと耐摩耗性の比較を
行った摩耗試験の結果を図2に示す。溶製材によるピン
I/M、チタンナイトライドを添加しないピン0%Ti
N及びプレス成形法によるピンPress 3% TiNに比
べて、チタンナイトライド3〜6%を添加したピンの耐
摩耗性は劇的に向上したことは明らかであり、また、相
手材への攻撃性も全く見られない。次に、硬質粒子粒径
とベース粉末粒径の関係を摩耗試験で評価した結果を図
3に示す。ベース粉末粒径が硬質粒子径の4倍を超える
大きさになると、摩耗量が増大する。
【0010】
【発明の効果】この発明の材料は、従来に比較して、相
手攻撃性が小さく、耐摩耗性及び機械的性質に優れ、よ
り厳しい摩耗条件で使用可能であり耐久性の向上を図る
ことができる。
手攻撃性が小さく、耐摩耗性及び機械的性質に優れ、よ
り厳しい摩耗条件で使用可能であり耐久性の向上を図る
ことができる。
【図1】 ピンを装着した摩耗試験機の概略図
【図2】 ピンの摩耗量を示すグラフ
【図3】 硬質粒子とベース金属粉末との粒径の関係を
示すグラフ
示すグラフ
【図4】 本発明の焼結材料を示す概略図
【図5】 従来の焼結材料を示す概略図
1・・ピン、 2・・空気シリンダ装置、 3・・ドラ
ム、 4・・給油管、5・・硬質粒子、 6・・ベース
金属粉末
ム、 4・・給油管、5・・硬質粒子、 6・・ベース
金属粉末
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 秀士 熊本県熊本市黒髪2丁目39番1号
Claims (10)
- 【請求項1】 鉄系のベース金属粉末中に3.0〜6.0
重量%の硬質粒子を分散したことを特徴とする金属粉末
射出成形焼結材料。 - 【請求項2】 鉄系のベース金属粉末は、ステンレス
鋼、純鉄、ニッケル含有鉄、コバルト含有鉄、クロムモ
リブデン鋼から選択された1種又は2種以上である金属
粉末射出成形焼結材料。 - 【請求項3】 鉄系のベース金属粉末の平均粒径は硬質
粒子の平均粒径の1.0倍〜4.0倍でありかつ60μm
以下である請求項1に記載の金属粉末射出成形焼結材
料。 - 【請求項4】 硬質粒子はチタンナイトライド(Ti
N)、クロムナイトライド(CrN)等のセラミック材
料又は金属間化合物から選択される請求項1〜請求項3
のいずれか1項に記載の金属粉末射出成形焼結材料。 - 【請求項5】 金属粉末射出成形焼結用の鉄系のベース
金属粉末中に3.0〜6.0重量%の硬質粒子を混合し分
散させ、金属粒子混合物を形成する工程と、 金属粒子混合物にバインダを混合して混練する工程と、 射出成形機を用いて得られた粉末混合体を射出成形し、
成形体を形成する工程と、 成形体を加熱して成形体中の溶媒及び結合材を抽出する
工程と、 成形体を窒素ガス雰囲気中で加熱し、焼結する工程と、 焼結した成形体を機械加工する工程とを含むことを特徴
とする金属粉末射出成形焼結品の製造方法。 - 【請求項6】 毎秒絶対温度0.167Kの加熱速度で
1623Kまで加熱して焼結する工程を含む請求項5に
記載の金属粉末射出成形焼結品の製造方法。 - 【請求項7】 ベース金属粉末を平均粒径28〜40μ
mに形成する工程を含む請求項5に記載の金属粉末射出
成形焼結品の製造方法。 - 【請求項8】 鉄系のベース金属粉末は、ステンレス
鋼、純鉄、ニッケル含有鉄、コバルト含有鉄、クロムモ
リブデン鋼から選択された1種又は2種以上である請求
項5に記載の金属粉末射出成形焼結品の製造方法。 - 【請求項9】 鉄系のベース金属粉末の平均粒径は硬質
粒子の平均粒径の1.0倍〜4.0倍であり、かつ60μ
m以下である請求項5に記載の金属粉末射出成形焼結品
の製造方法。 - 【請求項10】 硬質粒子はチタンナイトライド(Ti
N)、クロムナイトライド(CrN)等のセラミック材
料又は金属間化合物から選択される請求項5〜請求項9
のいずれか1項に記載の金属粉末射出成形焼結品の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12312896A JPH09310143A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 金属粉末射出成形焼結材料及び金属粉末射出成形焼結品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12312896A JPH09310143A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 金属粉末射出成形焼結材料及び金属粉末射出成形焼結品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09310143A true JPH09310143A (ja) | 1997-12-02 |
Family
ID=14852879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12312896A Pending JPH09310143A (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 金属粉末射出成形焼結材料及び金属粉末射出成形焼結品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09310143A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103898410A (zh) * | 2014-04-16 | 2014-07-02 | 临沂市金立机械有限公司 | 一种金属改性汽油机连杆 |
KR20190129572A (ko) * | 2018-05-11 | 2019-11-20 | 이형훈 | 슬라이드 코어 가이드 유닛용 합금 조성물 및 그 제조방법 |
-
1996
- 1996-05-17 JP JP12312896A patent/JPH09310143A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103898410A (zh) * | 2014-04-16 | 2014-07-02 | 临沂市金立机械有限公司 | 一种金属改性汽油机连杆 |
CN103898410B (zh) * | 2014-04-16 | 2015-09-09 | 临沂市金立机械有限公司 | 一种金属改性汽油机连杆 |
KR20190129572A (ko) * | 2018-05-11 | 2019-11-20 | 이형훈 | 슬라이드 코어 가이드 유닛용 합금 조성물 및 그 제조방법 |
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