JPH09308698A - 防塵マスク用空気取り入れアタッチメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防塵マスクのフィルタ交換頻度を少なく
し保守を容易にした防塵マスク用空気取り入れアタッチ
メントの提供。 【解決手段】 防塵マスク１のフィルタ部３にはめ込ま
れる嵌合部２１には可とう性のある空気取り入れ用パイ
プ２２ａ，２２ｂが接続されている。空気取り入れ用パ
イプは作業者の背中に達する長さを持っており、その先
端側は２本のパイプを連結部材２３によって連結されて
いる。パイプの先端にはスポンジフィルタ２４からなる
１次フィルタ部２５ａ，２５ｂが着脱自在に設けられて
いる。防塵マスクのフィルタ部３に空気取り入れアタッ
チメント２０の嵌合部を嵌め込み、それぞれのパイプを
両肩にかけ、１次フィルタ部を背部に位置させ、防塵マ
スク１を装着する。溶接箇所から発生する溶接煤塵が浮
遊する空間に作業者の顔前がさらされていても背部は溶
接煤塵で汚れていない。ここから１次フィルタ部を通し
て空気が取り入れられるので１次フィルタ及び防塵マス
クのフィルタの目詰まりが起こりにくい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は溶接時に溶接箇所か
ら発生する塵、煙等の溶接煤塵から作業者を守るのに好
適な防塵マスクに関し、詳しくは作業者の呼吸に必要な
空気を作業者の背部から取り入れることにより防塵マス
クに組み込まれているフィルタの交換時期を遅らせ、防
塵マスクの保守を容易にした防塵マスク用空気取り入れ
アタッチメントに関する。

【０００２】

【従来の技術およびその課題】鉄骨を溶接結合すると
き、溶接棒を溶かす際に塵、煙等の溶接煤塵が発生す
る。人手による溶接作業では溶接箇所を見ながら溶接が
行われるため、発生する溶接煤塵が浮遊する環境に常に
さらされる。このような作業環境においては溶接煤塵を
直接体内に吸い込まないように防塵マスクの着用が義務
付けられている。従来の防塵マスクの一例を図３及び図
４に示す。防塵マスク１は口、鼻を覆うマスク部２と、
人の呼吸作用によって空気を取り入れ濾過してマスク部
２に流すフィルタ部３からなっている。マスク部２の内
側上方にはフィルタ部３に連通する第１通気孔４が形成
されており、この第１通気孔４には吸気力により開放さ
れる吸気弁５が設けられている。またマスク部２の内側
下方には第２通気孔６が形成されており、この第２通気
孔６には吐気力により開放される吐気弁７が設けられて
いる。第１及び第２通気孔４，６をウレタンシート８で
覆っている。フィルタ部３は空気取り入れ口９とマスク
部２の第１通気孔４との間にフィルタ１０が配設されて
おり、このフィルタ１０は空気取り入れ口側から脱着可
能な構造になっている。符号１１は装着用バンド、符号
１２は吐気口の外部を覆うカバーである。この種の防塵
マスクは作業者の顔前の空気を取り入れるので、発生す
る溶接煤塵が浮遊する空間内に作業者の顔がさらされる
と呼吸作用で吸い込まれる空気が溶接煤塵でよごれ、こ
れをフィルタ部で濾過して吸気する。その為、フィルタ
が溶接煤塵で目詰まり起こし易く、フィルタ交換を頻繁
に行わなければならず、防塵マスクの保守が面倒であり
かつフィルタ交換の為の維持管理コストがかかるという
問題点があった。本発明の目的は防塵マスクのフィルタ
交換頻度を少なくし保守を容易にした防塵マスク用空気
取り入れアタッチメントを提供することにある。

【０００３】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項１の発明は作業者の口、鼻を覆うマスク部
と、該マスク部に吸気力により開かれる吸気弁および吐
気力により開かれる吐気弁を設け、吸気弁を介して設け
られた、空気を濾過するフィルタ部とを備えた防塵マス
クであって、フィルタ部の空気取り入れ口に着脱自在に
設けられる嵌合部と、該嵌合部に接続され作業者の背中
側に延ばせる長さの空気取り入れ用パイプと、該空気取
り入れ用パイプの先端に配置された１次フィルタ部とを
備え、作業者の背部の空気を防塵マスクへ取り入れるよ
うにした構成にある。また請求項２の発明は、上記請求
項１の発明において、空気取り入れ用パイプが作業者の
肩にかけて背中側に延びるようにした構成にある。また
請求項３の発明は、上記請求項１の発明において、フィ
ルタ部の空気取り入れ口に２本の空気取り入れ用パイプ
を取り付け、該空気取り入れ用パイプが作業者の両肩に
かけられるようにした構成にある。また請求項４の発明
は、上記請求項３の発明において、２本の空気取り入れ
用パイプの先端に独立した１次フィルタ部を配置した構
成にある。また請求項５の発明は、上記請求項３の発明
において、２本の空気取り入れ用パイプの先端に１つの
１次フィルタ部を配置した構成にある。上記の構成によ
れば、溶接箇所から発生する溶接煤塵が浮遊する空間に
作業者の顔前がさらされている場合、作業者の背部から
１次フィルタ部を通して空気を取り入れる。１次フィル
タ及び防塵マスクのフィルタ部は溶接煤塵で汚れていな
い空気を濾過するため目詰まりが起こりにくい。従っ
て、フィルタ交換を頻繁に行う必要がないので防塵マス
クの保守管理が容易となる。

【０００４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図２に本発明の１つの実施形態の
構成を示す。本実施形態は図３に示す従来の防塵マスク
のフィルタ部の空気取り入れ口に装着して使用する空気
取り入れアタッチメントである。空気取り入れアタッチ
メント２０は防塵マスク１のフィルタ部３に嵌め込まれ
る嵌合部２１を有し、この嵌合部２１には可とう性のあ
る空気取り入れ用パイプ２２ａおよび２２ｂが接続され
ている。空気取り入れ用パイプ２２ａ，２２ｂは作業者
の背中に達する長さを持っており、その先端側は２本の
パイプを連結部材２３によって連結されている。パイプ
２２ａ，２２ｂの先端には、例えばスポンジフィルタ２
４からなる１次フィルタ部２５ａおよび２５ｂが着脱自
在に設けられている。１次フィルタ部２５ａ，２５ｂは
空気中の比較的粗い塵を濾過し空気取り入れ用パイプ２
２ａ，２２ｂに流す。

【０００５】次に本実施形態の空気取り入れアタッチメ
ントの使用について説明する。図１に防塵マスクの装着
状態を示す。防塵マスク１のフィルタ部３に空気取り入
れアタッチメント２０の嵌合部２１を嵌め込み、２本の
空気取り入れ用パイプ２２ａ（２２ｂ）のそれぞれを両
肩にかけ、１次フィルタ部２５ａ（２５ｂ）を背中側に
位置させ、防塵マスク１をバンド１１により装着する。
溶接箇所から発生する溶接煤塵が浮遊する空間に作業者
の顔前がさらされていても背部は溶接煤塵で汚れていな
い。このような作業現場において、溶接煤塵で汚れてい
ない作業者の背部から１次フィルタ部２５ａ（２５ｂ）
を通して空気が取り入れられるので１次フィルタ及び防
塵マスクのフィルタの目詰まりが起こりにくい。従っ
て、フィルタ交換を頻繁に行う必要が無いため防塵マス
クの保守管理が容易となり使い勝手が向上される。また
１次フィルタ部を設けたことにより防塵マスクのフィル
タ部の目詰まりを更に遅らせることができる。特に空気
取り入れアタッチメントの嵌合部を各種市販の防塵マス
クのフィルタ部の形状に合わせた構造とすることにより
多くの防塵マスクへの適用が可能となり、溶接以外の作
業現場、例えば加工機械で加工中に発生する微細塵から
守る場合も本発明の空気取り入れアタッチメントを防塵
マスクに取り付けて使用することができる。

【０００６】好ましい実施形態では空気取り入れ用パイ
プを両肩に回すため２本が用いられているが、これに限
定されるものではなく、作業者の背部から空気を取り入
れられる構造であれば空気取り入れ用パイプは１本であ
っても構わない。また空気取り入れ用パイプのそれぞれ
の先端に１次フィルタ部を配置しているが、１次フィル
タ部を１つのフィルタ構造体とし、パイプ接続口を使用
するパイプ数に合わせて設け、それぞれのパイプをパイ
プ接続口に接続することも可能である。更には２本の空
気取り入れ用パイプをその先端側で合流させ、１本のパ
イプとして１次フィルタ部に接続するようにしても良
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る防塵マスク用空気取り入れアタ
ッチメントを使用中の説明図である。

【図２】 空気取り入れアタッチメントの構成図であ
る。

【図３】 防塵マスクの一部破断した側面図である。

【図４】 マスク部側から見た平面図である。

【符号の説明】

１…防塵マスク、２…マスク部、３…フィルタ部、４…
第１連通孔、５…吸気弁、６…第２連通孔、７…吐気
弁、９…空気取り入れ口、１０…フィルタ、２０…空気
取り入れアタッチメント、２１…嵌合部、２２ａ，２２
ｂ…空気取り入れ用パイプ、２４…スポンジフィルタ、
２５ａ，２５ｂ…１次フィルタ部

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 作業者の口、鼻を覆うマスク部と、該マ
   スク部に吸気力により開かれる吸気弁および吐気力によ
   り開かれる吐気弁を設け、前記吸気弁を介して設けられ
   た、空気を濾過するフィルタ部とを備えた防塵マスクで
   あって、 前記フィルタ部の空気取り入れ口に着脱自在に設けられ
   る嵌合部と、 該嵌合部に接続され作業者の背中側に延ばせる長さの空
   気取り入れ用パイプと、 該空気取り入れ用パイプの先端に配置された１次フィル
   タ部とを備え、 作業者の背部の空気を前記防塵マスクへ取り入れること
   を特徴とする防塵マスク用空気取り入れアタッチメン
   ト。
2. 【請求項２】 前記空気取り入れ用パイプが作業者の肩
   にかけて背中側に延びるように構成されていることを特
   徴とする請求項１記載の防塵マスク用空気取り入れアタ
   ッチメント。
3. 【請求項３】 フィルタ部の空気取り入れ口に２本の空
   気取り入れ用パイプを取り付け、該空気取り入れ用パイ
   プが作業者の両肩にかけられるように構成されているこ
   とを特徴とする請求項１記載の防塵マスク用空気取り入
   れアタッチメント。
4. 【請求項４】 前記２本の空気取り入れ用パイプの先端
   に独立した１次フィルタ部が配置されていることを特徴
   とする請求項３記載の防塵マスク用空気取り入れアタッ
   チメント。
5. 【請求項５】 前記２本の空気取り入れ用パイプの先端
   に１つの１次フィルタ部が配置されていることを特徴と
   する請求項３記載の防塵マスク用空気取り入れアタッチ
   メント。