JPH09308038A - 電線の被覆剥取方法及び装置 - Google Patents

電線の被覆剥取方法及び装置

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JPH09308038A
JPH09308038A JP8113711A JP11371196A JPH09308038A JP H09308038 A JPH09308038 A JP H09308038A JP 8113711 A JP8113711 A JP 8113711A JP 11371196 A JP11371196 A JP 11371196A JP H09308038 A JPH09308038 A JP H09308038A
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electric wire
blades
wire
blade
coating layer
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JP8113711A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Deguchi
康浩 出口
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コア部内部の電線に傷を付けることなく、電
線の被覆層を効率よく剥取ることができるような電線の
被覆剥取方法及び装置を提供すること。 【解決手段】 上下一対のブレード70を互いに接近駆
動させて通信ケーブル62の被覆層60に切り込んでい
く。その際、そのブレード70と通信ケーブル60のコ
ア部58外周に形成されたシールド層56との間で導通
検査を行い、その導通が検出されたときに両ブレード7
0の接近駆動を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、外周表面に導電
性のシールド層が露出状とされたコア部の周囲に被覆層
が形成された電線の被覆層を剥取るための被覆剥取方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ローカル・エリア・ネットワークの最も
代表的な一形態であるイーサネットにおいては、例え
ば、図12及び図13に示されるような、通信ケーブル
50が用いられている。
【0003】この通信ケーブル50は、絶縁性樹脂等よ
り形成された介在芯10を中心にして4本のツイストペ
ア線18を束ねて形成されたコア部24と、このコア部
24の周囲に被覆された被覆層40とから構成される。
【0004】上記コア部24の各ツイストペア線18
は、導体の周囲に絶縁部材が被覆されて成る電線16を
一対(電源用及び信号用)撚り合わせ、その外周にアル
ミテープを巻回することによりシールド層20を形成し
て成る。
【0005】また、上記被覆層40は、コア部24の外
周に約0.05mmのポリエステルテープを巻回して成
る内被層32と、その外周側に形成された錫メッキ軟銅
線より成る編組層34と、そのさらに外周側に押し出し
成形等により形成されたポリ塩化ビニル(PVC)から
成る外被層36とから構成されている。
【0006】なお、この通信ケーブル50には、コア部
24に沿ってドレンワイヤ28が配設されている。
【0007】従来、このような電線の被覆層40を剥取
るには、図14ないし図16に示すような方法が採られ
ていた。
【0008】即ち、図14に示すように、まず、対向配
置された一対のブレード202により通信ケーブル50
を挟み込んで被覆層40の外被層36にその周方向に沿
って切り込みを入れた後、通信ケーブル50をブレード
20aに対しケーブル軸心方向に相対的に移動させて当
該外被層36端部を抜き取るように剥取る。
【0009】その後、図15に示すように、端部に露出
した編組層34を外被層36の切り込み面側へ寄せるよ
うにしてたるませてから、その編組層34にハサミ等の
工具204により切り込みを入れ、当該編組層34を除
去する。
【0010】そして、図16に示すように、露出した内
被層32にハサミ等の工具204により切り込みを入
れ、内被層32を除去し、コア部24の各ツイストペア
線18を露出させる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述したよう
な従来の被覆剥取方法では、以下に述べるような問題が
生じる。
【0012】まず、図14に示すように、通信ケーブル
50を一対のブレード202により挟み込んで外皮層3
6を剥取る際に、他の編組層34や内皮層32も併せて
除去するのが剥取作業の簡略化等の観点からは好ましい
が、その場合には各ブレード202を被覆層40へ切り
込んでいく際に、コア部24の電線16を傷つけてしま
う恐れがあるという問題がある。
【0013】そこで、図15及び図16に示すように、
ハサミ等の工具204により編組層34及び外被層36
の除去作業をするわけであるが、この場合にも工具20
4でコア部24のツイストペア線18の絶縁部材を傷つ
けてしまわないように注意深く当該作業をする必要があ
る。また、その作業をする者の熟練度によっては、剥取
すべき箇所の編組層34や外被層36が刃取られずに残
ってしまうという恐れもある。
【0014】そこで、この発明は上述したような各問題
を解決すべくなされたもので、コア部内部に傷を付ける
ことなく、電線の被覆層を効率よく剥取ることができる
ような電線の被覆剥取方法及び装置を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の請求項1記載電線の被覆剥取方法は、外
周表面に導電性のシールド層が露出状とされたコア部の
周囲に被覆層が形成された電線を、互いに接近・離隔調
整自在に対向配置された一対のブレードにより、その電
線の端部側の所定位置で挟み込んで、前記被覆層にその
周方向に沿って切り込みを入れた後、その端部側の被覆
層を剥取る電線の被覆剥取方法であって、前記各ブレー
ドの少なくともいずれか一方側と前記シールド層との間
の導通検査を行いながら前記各ブレードを前記電線の軸
心に向かって接近駆動することによりそれら各ブレード
を前記被覆層に切り込んでいき、その導通が検出された
ときに前記各ブレードの接近駆動を停止して前記電線の
端部の被覆層を剥取ることを特徴とする。
【0016】また、請求項2記載の電線の被覆剥取装置
は、外周表面に導電性のシールド層が露出状とされたコ
ア部の周囲に被覆層が形成された電線の被覆剥取装置で
あって、電線をその端部から所定距離離れた位置で把持
しその電線を所定の軸線上に保持する電線保持手段と、
この電線保持手段により保持された電線の端面と対向す
る所定位置に設けられ、その電線のシールド層と電気的
接触が可能とされた接触子と、前記電線保持手段と前記
接触子との間であって前記所定の軸線と直交する平面内
にその軸線を挟んで接近・離隔自在に対向配置された一
対のブレードと、前記各ブレードを接近・離隔駆動し接
近駆動により前記各ブレードを前記軸心上に配設された
電線の被覆層に食い込ませるブレード接離駆動手段と、
前記各ブレードの少なくともいずれか一方側と前記接触
子とに電気的に接続され、前記各ブレードを接近駆動し
ながら前記少なくとも一方側のブレードと前記シールド
層との間の導通検査を行って、その導通が検出されたと
きに前記各ブレードの接近駆動を停止する制御部とを備
えたことを特徴とする。
【0017】なお、請求項3記載のように、前記両ブレ
ードを前記所定の軸線に沿って進退駆動するブレード進
退駆動手段をさらに備え、前記制御部が、前記導通が検
出されたときに前記ブレード接離駆動手段による前記各
ブレードの接近駆動を停止してから、前記ブレード進退
駆動手段により前記両ブレードを前記電線の端部方向に
後退駆動して電線の被覆層を剥取るようにしてもよい。
【0018】さらに、請求項4記載のように、前記接触
子が、前記所定の軸線上に保持された電線の端面に対し
て対向するように配置されたエンドピンであり、その接
触子を前記電線の端面に突き刺すことにより前記接触子
と前記電線のシールド層との電気的接触が得られるよう
にしてもよい。
【0019】また、請求項5記載のように、前記エンド
ピンを弾性部材を介して揺動自在に取付けると共に、そ
のエンドピンに突き刺される電線を前記所定の軸線上に
ガイドすべく、そのエンドピンの周囲に、前記電線の外
周形状に対応する内周形状を有する筒状ガイド部を設け
てもよい。
【0020】なお、請求項6記載のように、前記ブレー
ド接離駆動手段がボールネジ機構であってもよい。
【0021】さらに、請求項7記載のように、前記制御
部が、予め測定された前記電線の被覆層の内径寸法より
も前記両ブレード間の間隔寸法が僅かに大きくなったと
きに前記各ブレードの接近速度を遅くするように前記ブ
レード接離駆動手段を制御してもよい。
【0022】また、請求項8記載のように、前記制御部
が、前記導通が検出されて前記各ブレードの接近駆動を
停止した後、僅かに前記各ブレードを互いに離隔駆動す
るように前記ブレード接離駆動手段を制御してもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる一実施形
態の電線の被覆剥取方法及びこの方法の使用に適した被
覆剥取装置について説明する。
【0024】なお、この電線の被覆剥取方法について
は、図1及び図2に示すように、芯線52とその周囲に
形成された絶縁被覆層54とそのさらに外周に形成され
たシールド層56とを有するコア部58と、そのコア部
58の外周に形成された被覆層60とを備えた電線62
の端部の被覆層60を剥取る場合について説明する。
【0025】まず、互いに摺接するように接近・離隔調
整自在に対向配置された一対のブレード70を準備し、
これらブレード70の間に電線62を配置する。
【0026】そして、導通検査部74の一方側端子を各
ブレード70のいずれか一方側に電気的に接続すると共
に、導通検査部72の他方端側端子をピン状の接触子を
電線62の端面に突き刺す等の方法によって電線62の
シールド層56と電気的に接続する。
【0027】この状態で、導通検査部74により一方側
のブレード70とシールド層56間の導通検査を行いな
がら、両ブレード70を電線62の軸心に向かって接近
移動させ各ブレード70を被覆層60に切り込んでい
く。この際、図2に示すように、ブレード70がシール
ド層56に到達すると、一方側のブレード70とシール
ド層56とが導通されるため、その導通が導通検査部7
4により検出され、その導通検査部74からの検出信号
に基づいて各ブレード70の接近移動を停止するように
する。
【0028】この後、両ブレード70を電線62の端部
方向に移動させ、又は、端部側の被覆層60を掴んでそ
の被覆層60を電線62の端部側へ引き抜いて、端部の
被覆層60を剥取り、コア部58を露出させる。
【0029】以上のように構成された第1実施形態の電
線の被覆剥取方法によると、ブレード70とシールド層
56間の導通が得られたときに、ブレード70がシール
ド層56に到達したとして、各ブレード70の接近移動
を停止しているため、各ブレード70がコア部58のシ
ールド層56より内部の絶縁被覆層54に傷を付けるこ
となく、被覆層60を迅速に剥取ることができる。
【0030】なお、導通検査部74を他方側のブレード
70にも電気的に接続し、一方側及び他方側の両ブレー
ド70とシールド層56とのそれぞれの間の各導通検査
を行うようにして、両方の導通が得られたときに、各ブ
レード70の電線62の軸心への接近移動を停止するよ
うにしてもよい。
【0031】次に、上述した電線の被覆剥取方法の使用
に適した電線剥取装置について説明する。なお、この電
線剥取装置では、図12及び図13に示した通信ケーブ
ル50の被覆層40を剥取る場合について説明する。
【0032】この電線剥取装置は、図3ないし図5に示
すように、基台100の前部に設けられた電線保持手段
110と、基台100上に進退駆動手段120を介して
前後方向に進退自在に設けられた側面視略コの字状のス
ライド体130と、このスライド体130の縦片前面の
略中央高さ位置より突設された接触子としてのエンドピ
ン160と、スライド体130の内部に設けられ、ブレ
ード接離駆動手段140により互いに接近・離隔調整自
在とされた一対のブレード150a,150bとを備え
ている。
【0033】上記電線保持手段110は、図4に示すよ
うに、下端側が軸部(図示省略)を介して揺動自在に軸
支されると共に、シリンダ部114により閉開駆動され
る一対のチャック部112を備える。
【0034】上記各チャック部112の内面側には、保
持する通信ケーブル50の外周形状と対応する形状の保
持凹部113が形成され、これら保持凹部113により
左右方向から挟み込むように通信ケーブル50を把持し
てその通信ケーブル50を所定の軸線L上に保持するよ
うに構成されている。
【0035】なお、電線保持手段110のシリンダ部1
14には、チャック部112が閉動作又は開動作された
際に、それら各動作の完了をそれぞれ検知するためのシ
リンダスイッチ(図示省略)が設けられている。
【0036】スライド体130は、その下片下面に基台
100上面の前後方向に沿って凸状に形成されたレール
102にスライド自在に係合する凹溝132が形成さ
れ、そのレール102に案内されて基台100の前後方
向に移動自在とされている。
【0037】また、基台100の後部には、スライド体
130を進退駆動するためのシリンダ部122が取付け
られ、このシリンダ部122のピストンロッド124の
前端がスライド体130と連結されている。そしてこの
シリンダ部122及びスライド体130により、ブレー
ド150a,150及びエンドピン160を前ご奉公に
駆動する進退駆動手段120が構成されている。
【0038】なお、シリンダ部122には、スライド体
130の前部位置まで駆動された際又は後部位置まで駆
動された際に、それら各動作の完了をそれぞれ検知する
ためのシリンダスイッチ(図示省略)が設けられてい
る。
【0039】また、スライド体130に設けられたエン
ドピン160は、所定の軸線Lの高さ位置に配置され、
そのエンドピン160を通信ケーブル50のツイストペ
ア線18と介在芯10との間又は各ツイストペア線18
の間に挿入するように突き刺すことにより、各ツイスト
ペア線18のシールド層20とエンドピン160との間
の電気的接触が得られる。
【0040】スライド体130内部に設けられた各ブレ
ード150a,150bは、電線保持手段110とエン
ドピン160との間であって所定の軸線Lを上下方向か
ら挟む位置にそれぞれ対向して配置されると共に、スラ
イド体130の上片前部に設けられたブレード接離駆動
手段140によりそれぞれ所定の軸線Lに対して接近・
離隔調整自在に上下駆動されるように構成されている。
【0041】即ち、スライド体130の上片前部上面に
設けられた接離駆動手段本体142と、その接離駆動手
段本体142及びスライド体130の上片とを貫通状に
設けられた長短一対のネジ軸144a,144bとを備
えている。上記両ネジ軸144a,144bは、接離駆
動手段本体142内部のナット体146a,146bに
それぞれ螺合され、図示省略のサーボモータによるナッ
ト体146a,146bの正方向又は逆方向への回転駆
動により、両ネジ軸144a,144bがそれぞれ昇降
自在とされている。
【0042】上記ネジ軸144bの下端からは、長板状
部材148bが右側水平方向へ張り出し状とされると共
に、その長板状部材148bの右側下面にブレード15
0bが下向きに垂設されている。また、長板状部材14
8bのほぼ中央部には、ネジ軸144aが遊挿状とされ
た孔部149が形成され、ネジ軸144aはこの孔部1
49を貫通している。このネジ軸144aの下端には、
右側水平方向へ張り出し状に板状部材148aが設けら
れると共に、その板状部材148aの右側上面より上向
きにブレード150aが突設されている。
【0043】各ブレード150a,150bは、それら
の先端中央部に通信ケーブル50のコア部24に対応し
た形状の半円弧状刃152a,152bが形成されると
共に、先端両側部に各半円弧状刃152a,152bに
連続して両外側方へ向け、それぞれ上向き及び下向きテ
ーパ状に延びるガイド刃154a,154bがそれぞれ
形成されている。
【0044】そして、これらブレード150a,150
bを互いに離隔させた状態で、それらの間に通信ケーブ
ル50を配設し、各ブレード150a,150bをブレ
ード接離駆動手段140によりそれぞれ所定の軸線Lに
向かって接近駆動させると、ガイド刃154a,154
b及び半円弧状刃152a,152bにより通信ケーブ
ル50の被覆層40が切り込まれる。
【0045】なお、上記ブレード接離駆動手段140に
は、この装置の電源投入時に、各ブレード150a,1
50bを初期待機位置(両ブレード150a,150b
が互いに離隔された初期位置)に復帰させるための原点
近点センサ(図示省略)が設けられると共に、ブレード
接離駆動手段140内のナット体146a,146bを
回転させるためのサーボモータ(図示省略)の暴走を検
知するためのオーバランセンサ(図示省略)が設けられ
ている。
【0046】また、上述したエンドピン160及び両ブ
レード150a,150bは制御部に電気的に接続され
(図示省略)、この制御部により、上記各ブレード15
0a,150bを接近駆動させた際にエンドピン160
と各ブレード150a,150bの少なくともいずれか
一方側との間の導通検査が行われ、この導通が検出され
るとブレード接離駆動手段140による各ブレード15
0a,150bの接近駆動が停止されると共に、進退駆
動手段120によりスライド体130が後部位置まで後
退駆動されるように構成されている。
【0047】なお、この制御部には、上記電線保持手段
110や進退駆動手段120に設けられたシリンダスイ
ッチ、ブレード接離駆動手段140に設けられた原点近
点センサやオーバランセンサが接続されている。
【0048】以上のように構成された被覆剥取装置によ
る通信ケーブル50の被覆層40の剥取動作について以
下に説明する。
【0049】まず、図3ないし図5に示すように、スラ
イド体130が基台100の前部位置に配置されると共
に、電線保持手段110のチャック部112が左右に開
駆動され、さらに、両ブレード150a,150bが互
いに離隔された状態で、通信ケーブル50を本装置の前
側から両チャック部112間及び両ブレード150a,
150b間に挿入するように配置し、その通信ケーブル
50の端面にエンドピン160を突き刺す。この状態で
チャック部112を閉駆動して通信ケーブル50を電線
保持手段110により保持する。これにより、図6に示
すように、通信ケーブル50が所定の軸線L上に配設さ
れると共に、エンドピン160が通信ケーブル50のシ
ールド層20と電気的に接続される。
【0050】ついで、制御部によりエンドピン160と
ブレード150aとの間の導通検査を行いながら、両ケ
ーブル150a,150bを軸線Lに向けて接近駆動さ
せる。これにより、図8に示すように、両ブレード15
0a,150bが通信ケーブル50の被覆層40に切り
込んでいき、図9に示すように、被覆層40の周方向の
ほぼ全域に亘って切り込みが入れられて、両ブレード1
50a,150bがコア部24のシールド層20に到達
すると、そのシールド層20を介しブレード150aと
エンドピン160間が導通され、その導通状態が制御部
により検出されて両ブレード150a,150bの接近
駆動が停止される。
【0051】この後、図7に示すように、スライド体1
30が基台100の後部位置まで後退駆動され、ブレー
ド150a,150bにより電線保持手段110に保持
された通信ケーブル50の端部側の被覆層40が剥取ら
れる。
【0052】以上のように、この被覆剥取装置による
と、ブレード150aがコア部24のシールド層20に
到達し、ブレード150aとシールド層20間の導通が
検出されたときに、両各ブレード150a,150bの
接近駆動を停止するようにしているため、各ブレード1
50a,150bがコア部24の各ツイストペア線18
にまで達して電線16を損傷するようなことがなく、被
覆層40を迅速に剥取ることができる。
【0053】また、従来、通信ケーブル50の被覆層4
0を剥取るにあたっては、外被層36,編組層34,内
被層32を順次手作業等で剥取っていたが、本装置によ
って剥取ると被覆層40が一括して剥取られるため、剥
取作業の短縮化が図れると共に、剥取加工品質が作業者
の熟練度に左右されることなく安定化する。
【0054】さらに、エンドピン160を通信ケーブル
50の端面に突き刺すのみで、そのエンドピン160と
シールド層20との電気的接続が得られるため、制御部
とシールド層20との電気的接続も容易に行われる。
【0055】また、ブレード150a,150bの上下
駆動をするブレード接離駆動手段140はボールネジ機
構を利用しているため、それらブレード150a,15
0bの上下駆動の微調整が容易に行われる。
【0056】なお、上記本装置の動作説明においては、
一方側のブレード150aとシールド層20との導通が
検出されたときに、各ブレード150a,150bの接
近駆動を停止しているが、他方側のブレード150bと
シールド層20との導通が検出されたとき、又は、両方
のブレード150a,150bとシールド層20との間
のそれぞれの導通が検出されたときに、各ブレード15
0a,150bの接近駆動を停止するようにしてもよ
い。
【0057】また、コア部24のおおよその外径寸法h
を予め測定しておき、各ブレード150a,150b間
の間隔寸法がその外径寸法hよりも若干大きい寸法とな
るまで接近されたときに、各ブレード150a,150
bの移動速度を遅くするように、制御部によるブレード
接離駆動手段140の制御を行うようにしてもよい。
【0058】この場合、各ブレード150a,150b
がコア部24に到達するまではこれらの移動速度を速め
の速度に設定する一方、各ブレード150a,150b
がコア部24に到達する直前で、それらの移動速度を遅
い速度に設定できるので、通信ケーブル50の剥離作業
が迅速に行われると共に、ツイストペア線18の電線1
6への損傷がより確実に防止される。
【0059】さらに、ブレード150a,150bの少
なくともいずれか一方側とシールド層20との間の導通
が検出されて、各ブレード150a,150bの接近駆
動が停止された後、僅かにそれらブレード150a,1
50bを互いに離隔させ、その後皮剥処理を行うように
してもよい。
【0060】この場合にも、より確実に各ブレード15
0a,150bによるコア部24の損傷が防止される。
【0061】また、エンドピン160を図10及び図1
1に示す第2実施形態のように構成してもよい。
【0062】即ち、エンドピン162をコイルバネ16
4を介して所定の軸線L上に揺動自在に支持すると共
に、そのエンドピン162の周囲に筒状ガイド部166
をその軸心が軸線Lに一致するように配設する。この場
合、筒状ガイド部166の内周形状は、通信ケーブル5
0の外周形状と対応する形状に形成され、通信ケーブル
50をその筒状ガイド部166に挿入すると、エンドピ
ン162が通信ケーブル50の端面に突き刺され、エン
ドピン162とシールド層20との電気的接続が得られ
る。
【0063】このようにすると、通信ケーブル50の端
面にエンドピン162を突き刺す際、通信ケーブル50
の軸心が軸線L上に一致するように筒状ガイド部166
によりガイドされるため、エンドピン162を通信ケー
ブル50の端面の所定位置に精度よく突き刺すことがで
き、エンドピン162とシールド層20との確実な電気
的接続が得られる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1記載
の電線の被覆剥取方法によると、各ブレードの少なくと
もいずれか一方側と前記シールド層との間の導通検査を
行いながら前記各ブレードを前記電線の軸心に向かって
接近駆動することによりそれら各ブレードを前記被覆層
に切り込んでいき、その導通が検出されたときに前記各
ブレードの接近駆動を停止し、前記電線の端部の被覆層
を剥取るようにしているため、各ブレードが電線のコア
部内部にまで誤って切り込まれるようなことはなく、コ
ア部の損傷を防止しながら被覆層を一括して効率よく除
去することができる。
【0065】また、請求項2記載の電線の被覆剥取装置
によると、電線をその端部から所定距離離れた位置で把
持しその電線を所定の軸線上に保持する電線保持手段
と、この電線保持手段により保持された電線の端面と対
向する所定位置に設けられ、その電線のシールド層と電
気的接触が可能とされた接触子と、前記電線保持手段と
前記接触子との間であって前記所定の軸線と直交する平
面内にその軸線を挟んで接近・離隔自在に対向配置され
た一対のブレードと、前記各ブレードを接近・離隔駆動
し接近駆動により前記各ブレードを前記軸心上に配設さ
れた電線の被覆層に食い込ませるブレード接離駆動手段
と、前記各ブレードの少なくともいずれか一方側と前記
接触子とに電気的に接続され、前記各ブレードを接近駆
動しながら前記少なくとも一方側のブレードと前記シー
ルド層との間の導通検査を行って、その導通が検出され
たときに前記各ブレードの接近駆動を停止する制御部と
を備えているため、各ブレードが電線のこぶ内部まで誤
って切り込まれるようなことはなく、コア部の損傷を防
止しながら被覆層を一括して効率よく除去することがで
きる。
【0066】さらに、請求項3記載の電線の被覆剥取装
置によると、各ブレードの接近駆動が停止された後、両
ブレードが電線の端部方向に後退駆動されて電線端部の
被覆層が剥取られるため、被覆層の剥取の自動化が可能
となる。
【0067】なお、請求項4記載のように、接触子が前
記所定の軸線上に保持された電線の端面に対して対向す
るように配置されたエンドピンとされ、そのエンドピン
を前記電線の端面に突き刺すようにすれば、エンドピン
と電線のシールド層との電気的接触が容易に得られる。
【0068】また、請求項5記載のように、前記エンド
ピンを弾性部材を介して揺動自在に取付けると共に、そ
のエンドピンに突き刺される電線を前記所定の軸線上に
ガイドすべく、そのエンドピンの周囲に、前記電線の外
周形状に対応する内周形状を有する筒状ガイド部を設け
れば、電線の端面にエンドピンを突き刺す際、電線の軸
心が前記軸線上に一致するように筒状ガイド部によりガ
イドされるため、エンドピンを電線の端面の所定位置に
精度良く突き刺すことができる。
【0069】さらに、請求項6記載のように、ブレード
接離駆動手段をボールネジ機構とすれば、各ブレードの
接近・離隔駆動の微調整が容易となる。
【0070】また、請求項7記載のように、予め測定さ
れた前記電線のコア部の外径寸法よりも前記両ブレード
間の間隔寸法が僅かに大きくなったときに前記各ブレー
ドの移動速度を遅くするようにブレード接離駆動手段を
制御部により制御するようにすれば、各ブレードを素早
くシールド層まで接近させることができると共に、各ブ
レードがシールド層に到達したときそれらブレードを正
確に停止させることができる。
【0071】なお、請求項8記載のように、前記導通が
検出されて前記各ブレードの接近駆動を停止した後、僅
かに前記各ブレードを互いに離隔駆動するようにブレー
ド接離駆動手段を制御部により制御するようにすれば、
各ブレードによるコア部内部への損傷をより確実に防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる一実施形態の被覆剥取方法を
説明するための概略図である。
【図2】同上の被覆剥取方法を説明するための概略図で
ある。
【図3】この発明にかかる一実施形態の被覆剥取装置を
説明するための側面図である。
【図4】同上の被覆剥取装置の電線保持手段を示す正面
図である。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】剥取工程を示す側面図である。
【図7】他の剥取工程を示す側面図である。
【図8】通信ケーブルに切り込んだブレードの状態を示
す要部拡大図である。
【図9】通信ケーブルに切り込んだブレードの他の状態
を示す要部拡大図である。
【図10】この発明にかかる第2実施形態のエンドピン
を示す側面図である。
【図11】同上のエンドピンを示す正面図である。
【図12】通信ケーブルを示す側面図である。
【図13】同上の通信ケーブルを示す断面図である。
【図14】従来の被覆剥取方法を示す工程図である。
【図15】従来の被覆剥取方法を示す工程図である。
【図16】従来の被覆剥取方法を示す工程図である。
【符号の説明】
20 シールド層 24 コア部 40 被覆層 50 通信ケーブル 110 電線保持手段 120 進退駆動手段 140 ブレード接離駆動手段 160 エンドピン 150a,150b ブレード

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周表面に導電性のシールド層が露出状
    とされたコア部の周囲に被覆層が形成された電線を、互
    いに接近・離隔調整自在に対向配置された一対のブレー
    ドにより、その電線の端部側の所定位置で挟み込んで、
    前記被覆層にその周方向に沿って切り込みを入れた後、
    その端部側の被覆層を剥取る電線の被覆剥取方法であっ
    て、 前記各ブレードの少なくともいずれか一方側と前記シー
    ルド層との間の導通検査を行いながら前記各ブレードを
    前記電線の軸心に向かって接近駆動することによりそれ
    ら各ブレードを前記被覆層に切り込んでいき、その導通
    が検出されたときに前記各ブレードの接近駆動を停止し
    て前記電線の端部の被覆層を剥取ることを特徴とする電
    線の被覆剥取方法。
  2. 【請求項2】 外周表面に導電性のシールド層が露出状
    とされたコア部の周囲に被覆層が形成された電線の被覆
    剥取装置であって、 電線をその端部から所定距離離れた位置で把持しその電
    線を所定の軸線上に保持する電線保持手段と、この電線
    保持手段により保持された電線の端面と対向する所定位
    置に設けられ、その電線のシールド層と電気的接触が可
    能とされた接触子と、前記電線保持手段と前記接触子と
    の間であって前記所定の軸線と直交する平面内にその軸
    線を挟んで接近・離隔自在に対向配置された一対のブレ
    ードと、前記各ブレードを接近・離隔駆動し接近駆動に
    より前記各ブレードを前記軸心上に配設された電線の被
    覆層に食い込ませるブレード接離駆動手段と、前記各ブ
    レードの少なくともいずれか一方側と前記接触子とに電
    気的に接続され、前記各ブレードを接近駆動しながら前
    記少なくとも一方側のブレードと前記シールド層との間
    の導通検査を行って、その導通が検出されたときに前記
    各ブレードの接近駆動を停止する制御部とを備えたこと
    を特徴とする電線の被覆剥取装置。
  3. 【請求項3】 前記両ブレードを前記所定の軸線に沿っ
    て進退駆動するブレード進退駆動手段をさらに備え、 前記制御部は、前記導通が検出されたときに前記ブレー
    ド接離駆動手段による前記各ブレードの接近駆動を停止
    してから、前記ブレード進退駆動手段により前記両ブレ
    ードを前記電線の端部方向に後退駆動して電線の被覆層
    を剥取ることを特徴とする請求項2記載の電線の被覆剥
    取装置。
  4. 【請求項4】 前記接触子は、前記所定の軸線上に保持
    された電線の端面に対して対向するように配置されたエ
    ンドピンであり、その接触子を前記電線の端面に突き刺
    すことにより前記接触子と前記電線のシールド層との電
    気的接触が得られることを特徴とする請求項2又は3記
    載の電線の被覆剥取装置。
  5. 【請求項5】 前記エンドピンが弾性部材を介して揺動
    自在に取付けられると共に、そのエンドピンに突き刺さ
    れる電線を前記所定の軸線上にガイドすべく、そのエン
    ドピンの周囲に、前記電線の外周形状に対応する内周形
    状を有する筒状ガイド部が設けられたことを特徴とする
    請求項4記載の電線の被覆剥取装置。
  6. 【請求項6】 前記ブレード接離駆動手段がボールネジ
    機構であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに
    記載の電線の被覆剥取装置。
  7. 【請求項7】 前記制御部が、予め測定された前記電線
    の被覆層の内径寸法よりも前記両ブレード間の間隔寸法
    が僅かに大きくなったときに前記各ブレードの接近速度
    を遅くするように前記ブレード接離駆動手段を制御する
    ことを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の電線
    の被覆剥取装置。
  8. 【請求項8】 前記制御部が、前記導通が検出されて前
    記各ブレードの接近駆動を停止した後、僅かに前記各ブ
    レードを互いに離隔駆動するように前記ブレード接離駆
    動手段を制御することを特徴とする請求項2〜7のいず
    れかに記載の電線の被覆剥取装置。
JP8113711A 1996-05-08 1996-05-08 電線の被覆剥取方法及び装置 Pending JPH09308038A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116117661A (zh) * 2023-04-18 2023-05-16 常州工程职业技术学院 一种电缆绝缘层打磨设备及方法
EP4181335A1 (de) * 2021-11-15 2023-05-17 Komax Holding AG Vorrichtung und verwendung der vorrichtung zum abisolieren eines kabels

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