JPH09306921A - 熱処理方法および装置 - Google Patents

熱処理方法および装置

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JPH09306921A
JPH09306921A JP8119899A JP11989996A JPH09306921A JP H09306921 A JPH09306921 A JP H09306921A JP 8119899 A JP8119899 A JP 8119899A JP 11989996 A JP11989996 A JP 11989996A JP H09306921 A JPH09306921 A JP H09306921A
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JP
Japan
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processed
heat treatment
outer peripheral
susceptor
semiconductor wafer
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JP8119899A
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Inventor
Katsushi Oshika
克志 大鹿
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理物の熱処理時の温度の再現性と面内温
度の均一性を向上させ、被処理物の歩留りを向上させ
る。 【解決手段】 半導体ウェハ1の外周部1aに応じた形
状の内周面2fが設けられたウェハざぐり2aを備えた
サセプタ2と、サセプタ2の表面2bおよび裏面2cか
ら僅かに離れたその近傍2dでそれぞれに表面2bおよ
び裏面2cと対向して設置されかつそれぞれに表面2b
および裏面2cを覆う2枚のプレートヒータ3と、半導
体ウェハ1の外周部1aに応じた形状の枠部8aを備え
かつサセプタ2とプレートヒータ3との間に設けられた
リングヒータ8と、内部4aで半導体ウェハ1の熱処理
が行われる処理容器4とからなり、2枚のプレートヒー
タ3によって半導体ウェハ1に対し直接的な熱輻射加熱
を行うとともに、リングヒータ8によってサセプタ2を
介して半導体ウェハ1を加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造技術に
おいて、半導体ウェハなどの被処理物の熱処理技術に関
し、特に、被処理物の加熱時における面内温度の均一性
を向上させる熱処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に説明する技術は、本発明を研究、
完成するに際し、本発明者によって検討されたものであ
り、その概要は次のとおりである。
【0003】被処理物の一例である半導体ウェハの熱処
理技術においては、その大口径化や不純物層のシャロー
化が行われるため、熱処理の枚葉高温短時間化が進めら
れている。
【0004】なお、熱処理の際、半導体ウェハではその
外周部における熱放射があるため、半導体ウェハの外周
部の温度がその中央部に比べて低くなる。
【0005】ここで、半導体ウェハの熱処理を行う熱処
理装置では、半導体ウェハを平板状の被処理物支持部材
である平板サセプタ上に搭載して加熱する。
【0006】この際、半導体ウェハはその外周部におい
て熱放射し、さらに、半導体ウェハと平板サセプタとの
間で熱伝導が行われる。
【0007】なお、半導体ウェハと平板サセプタとの間
の熱伝導は、平板サセプタにおけるウェハ保持部とウェ
ハ非保持部(ウェハ保持部の外周部)との単位面積当た
りの熱容量の差によって行われるものであり、半導体ウ
ェハの昇温時と降温時とで熱伝導の方向が逆になる。
【0008】つまり、半導体ウェハが搭載された平板サ
セプタにおいては、ウェハ保持部の単位面積当たりの熱
容量の方が、ウェハ非保持部の単位面積当たりの熱容量
よりも大きいため、昇温時はウェハ非保持部(ウェハ保
持部の外周部)の温度上昇の方が速く、平板サセプタか
ら半導体ウェハに熱が伝わる。
【0009】これとは逆に、降温時はウェハ非保持部の
温度降下の方が速いため、半導体ウェハから平板サセプ
タに熱が伝わる。
【0010】なお、熱処理装置(アニーリング装置)に
ついては、例えば、株式会社工業調査会、1990年1
0月20日発行、「電子材料別冊、超LSI製造・試験
装置ガイドブック<1991年版>」、47〜52頁に
記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した技
術における熱処理装置では、平板サセプタに半導体ウェ
ハを搭載しているため、半導体ウェハと平板サセプタと
の間に前記熱伝導が発生し、昇降温時の両方で平板サセ
プタの温度の均一性を保つことは困難である。
【0012】したがって、半導体ウェハの面内温度の均
一性が低下し、不純物の拡散および不純物の活性化が不
均一になり、これによって、半導体ウェハの熱処理にお
ける各半導体ウェハごとの温度の再現性や面内温度の均
一性が低下することが問題とされる。
【0013】さらに、半導体ウェハの熱処理時の面内温
度の均一性の低下によって、半導体ウェハに反りが発生
し、その結果、半導体チップの歩留りを低下させること
が問題とされる。
【0014】本発明の目的は、被処理物の熱処理時の温
度の再現性と面内温度の均一性を向上させ、かつ被処理
物の歩留りを向上させる熱処理方法および装置を提供す
ることにある。
【0015】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0017】すなわち、本発明の熱処理方法は、被処理
物の外周部に応じた形状の内周面を有する被処理物保持
部を備えた被処理物支持部材の前記被処理物保持部に前
記被処理物を搭載し、前記被処理物支持部材の表裏両面
の僅かに離れた近傍から前記表裏両面全体を加熱し、前
記被処理物を熱輻射加熱および前記被処理物支持部材を
介して加熱するものである。
【0018】さらに、本発明の熱処理方法は、被処理物
の外周部に応じた形状の枠部を備えかつ枠内部が前記被
処理物の外周部よりも僅かに大きい枠状加熱手段によっ
て、前記被処理物支持部材を加熱し、前記被処理物支持
部材を介して前記被処理物を加熱するものである。
【0019】また、本発明の熱処理装置は、被処理物の
外周部に応じた形状の内周面が設けられた被処理物保持
部を備えた被処理物支持部材と、前記被処理物支持部材
の表裏両面から僅かに離れたその近傍で前記表裏両面と
対向して設置されかつ前記表裏両面を覆う主加熱手段と
を有し、前記被処理物の加熱時に、前記主加熱手段によ
って熱輻射加熱および前記被処理物支持部材を介して前
記被処理物の加熱を行うものである。
【0020】これにより、被処理物に対して直接的な熱
輻射加熱と被処理物支持部材を介した加熱とを行うこと
ができる。
【0021】また、被処理物支持部材の被処理物保持部
が被処理物の外周部に応じた形状の内周面を備えている
ため、被処理物の保有する熱が被処理物の外周部から放
散することを低減できる。
【0022】その結果、被処理物の熱処理における被処
理物ごとの温度の再現性や面内温度の均一性を向上させ
ることができる。
【0023】さらに、本発明の熱処理装置は、被処理物
の外周部に応じた形状の枠部を備えかつ枠内部が前記被
処理物の外周部よりも僅かに大きい枠状加熱手段を有
し、前記枠状加熱手段が前記被処理物支持部材と前記主
加熱手段との間に設けられているものである。
【0024】なお、本発明の熱処理装置は、前記被処理
物保持部に前記被処理物を搭載して前記被処理物を加熱
した際に、前記被処理物支持部材が、前記被処理物支持
部材の被処理物保持部と前記被処理物支持部材の外周部
とにおける単位面積当たりの熱容量がほぼ同一になる深
さの前記被処理物保持部を有しているものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0026】図1は本発明による熱処理装置の構造の実
施の形態の一例を示す概念図、図2は本発明の熱処理装
置における被処理物支持部材の構造の実施の形態の一例
を示す断面図、図3は本発明の熱処理装置における主加
熱手段と枠状加熱手段の構造の実施の形態の一例を示す
断面図、図4は本発明の熱処理装置における主加熱手段
と枠状加熱手段の構造の実施の形態の一例を示す平面図
である。
【0027】本実施の形態による熱処理装置の構成は、
被処理物の一例である半導体ウェハ1の外周部1aに応
じた形状すなわち円形の内周面2fが設けられたウェハ
ざぐり(被処理物保持部)2aを備えたサセプタ(被処
理物支持部材)2と、サセプタ2の表面2bおよび裏面
2cから僅かに離れたその近傍2dでそれぞれ表面2b
および裏面2cと対向して設置されかつそれぞれ表面2
bおよび裏面2cを覆う2枚のプレートヒータ3(主加
熱手段)と、内部4aで半導体ウェハ1の熱処理が行わ
れる処理容器4(チャンバともいう)とからなる。
【0028】つまり、本実施の形態の熱処理装置は、半
導体ウェハ1を支持するサセプタ2の表面2bおよび裏
面2c側に配置された2枚のプレートヒータ3によっ
て、半導体ウェハ1に対して直接的な熱輻射加熱とサセ
プタ2を介した加熱とを行うものである。
【0029】なお、前記熱処理装置は、1つのサセプタ
2に1つのウェハざぐり2aが設けられている場合であ
る。したがって、前記熱処理装置は枚葉処理式のもので
ある。
【0030】また、本実施の形態の熱処理装置は、半導
体ウェハ1の外周部1aに応じた形状の枠部8aを備え
かつ枠内部8bが半導体ウェハ1の外周部1aよりも僅
かに大きい枠状加熱手段であるリングヒータ8を有して
おり、2つのリングヒータ8がそれぞれサセプタ2とプ
レートヒータ3との間に設けられている。
【0031】ここで、本実施の形態においては、被処理
物が半導体ウェハ1であり、半導体ウェハ1は円形であ
るため、枠部8aも円形であり、その結果、リングヒー
タ8は円形の枠部8aを有したヒータ部材である。
【0032】また、前記熱処理装置の処理容器4には、
熱処理時に、内部4aにH2 ガスなどの気体を供給する
ガス供給手段5および半導体ウェハ1の搬入出を行うゲ
ートバルブ6が設けられている。
【0033】さらに、サセプタ2には、サセプタ昇降手
段2eが設けられ、半導体ウェハ1の搬入出時に、サセ
プタ昇降手段2eによってサセプタ2を昇降させ、半導
体ウェハ1の受け渡しを行う。
【0034】なお、2枚のプレートヒータ3には、それ
ぞれ少なくとも1つの温度センサ7が取り付けられ、熱
処理時には常にプレートヒータ3の温度を変えられるよ
うに制御している。
【0035】また、図2に示す被処理物支持部材である
サセプタ2は、例えば、グラファイト、SiC、Si、
GaAs、Al2 3 、AlNまたはBNなどによって
形成され、その中央付近に被処理物保持部であるウェハ
ざぐり2aを有している。
【0036】ここで、サセプタ2のウェハざぐり2a
は、半導体ウェハ1の外周部1aに応じた形状である。
【0037】つまり、ウェハざぐり2aは、半導体ウェ
ハ1の外周部1aにほぼ沿った形状からなる内周面2f
を有しており、例えば、半導体ウェハ1の直径が3イン
チであれば、ウェハざぐり2aの内径は、3インチ+2
mm程度であり、さらに、サセプタ2の外周部2gの外
形は、4インチ程度である。
【0038】また、主加熱手段であるプレートヒータ3
は、例えば、グラファイトなどによって形成され、細長
い形状のヒータ部材を隙間ができないように折り畳んで
形成したものである。
【0039】これにより、プレートヒータ3は、図3お
よび図4に示すように、サセプタ2の表面2bおよび裏
面2cをそれぞれほぼ全体に渡って覆う大きさを有して
いる。
【0040】また、本実施の形態による熱処理装置のリ
ングヒータ8は、サセプタ2の外周部2g(サセプタ2
におけるウェハざぐり2aの外側箇所)をその表面2b
および裏面2cから加熱するものであるが、必ずしも表
面2bおよび裏面2cの両側に設けられていなくてもよ
く、何れか一方の側にだけ設けられていてもよい。
【0041】さらに、リングヒータ8は、例えば、セラ
ミックスやカーボンなどによって形成され、その枠内部
8bの内径は、例えば、3.5インチ(3インチ半導体ウ
ェハ1の場合)程度のものである。
【0042】なお、リングヒータ8を用いてサセプタ2
の外周部2gを加熱することにより、サセプタ2の外周
部2gにおける熱放射を防止することができる。
【0043】ここで、リングヒータ8の温度制御は、プ
レートヒータ3の温度制御とは別に行う。
【0044】これにより、昇降温時のサセプタ2の外周
部2gからの熱放射を防止し、外周部2gの温度低下を
防止できる。
【0045】その結果、半導体ウェハ1の面内温度の均
一性を向上させることができる。
【0046】また、本実施の形態の熱処理装置は、ウェ
ハざぐり2aに半導体ウェハ1を搭載して半導体ウェハ
1を加熱した際に、サセプタ2が、サセプタ2のウェハ
ざぐり2aとサセプタ2の外周部2gとにおける単位面
積当たりの熱容量がほぼ同一になる深さ2hのウェハざ
ぐり2aを有している。
【0047】なお、ウェハざぐり2aの深さ2hとサセ
プタ2の厚さ2i(ここでは、サセプタ2の外周部2g
の厚さ2iのこと)とを最適化することにより、サセプ
タ2のウェハざぐり2aとサセプタ2の外周部2gとに
おける単位面積当たりの熱容量をほぼ同一にすることが
できる。
【0048】ここで、サセプタ2の外周部2gにおける
単位面積当たりの熱容量をCs(cal /k)、比熱をS
s(cal /g×k)、厚さ2iをt(mm)、比重をM
s(g/mm3 )とし、また、サセプタ2のウェハざぐ
り2aにおける単位面積当たりの熱容量をCx(cal /
k)、深さ2hをd(mm)とし、さらに、半導体ウェ
ハ1の単位面積当たりの熱容量をCw(cal /k)、比
熱をSw(cal /g×k)、厚さ1bをtw(mm)、
比重をMw(g/mm3 )とすると、サセプタ2の外周
部2gにおける単位面積当たりの熱容量は、 Cs=Cw+Cx・・・(1)式 によって求められる。
【0049】この時、それぞれの熱容量は、Cs=Ss
×Ms×t、Cw=Sw×Mw×tw、Cx=Ss×M
s×(t−d)に置き換えることができるため、(1)
式は、 Ss×Ms×t=(Sw×Mw×tw+Ss×Ms×(t−d))・・・ (2)式 と表すことができる。
【0050】したがって、(2)式が成り立つようにサ
セプタ2の材質、ウェハざぐり2aの深さ2hおよびサ
セプタ2の外周部2gの厚さ2iを決める。
【0051】これにより、サセプタ2のウェハざぐり2
aとサセプタ2の外周部2gとにおける単位面積当たり
の熱容量をほぼ同一にすることができる。
【0052】その結果、半導体ウェハ1とサセプタ2と
の間の熱伝導を防止できるとともに、半導体ウェハ1の
面内の均熱性を向上させることができる。
【0053】次に、本実施の形態による熱処理方法につ
いて説明する。
【0054】まず、処理容器4の内部4aにおいて、半
導体ウェハ1の外周部1aに応じた形状の内周面2fが
設けられたウェハざぐり2aを備えたサセプタ2と、半
導体ウェハ1の外周部1aに応じた形状の枠部8aを備
えかつ枠内部8bが半導体ウェハ1の外周部1aよりも
僅かに大きいリングヒータ8とを準備する。
【0055】その後、ガス供給手段5によって処理容器
4の内部4aにH2 ガスなどの気体を供給して処理容器
4の内部4aに前記気体の雰囲気を形成する。
【0056】さらに、サセプタ昇降手段2eによってサ
セプタ2を降下させ、サセプタ2を待機させる。
【0057】続いて、ゲートバルブ6を介して半導体ウ
ェハ1を処理容器4の内部4aに搬入し、サセプタ2の
ウェハざぐり2aに半導体ウェハ1を搭載する。
【0058】さらに、サセプタ昇降手段2eによってサ
セプタ2を所定位置まで上昇させ、サセプタ2を2枚の
プレートヒータ3および2つのリングヒータ8のほぼ中
間付近で、かつ、リングヒータ8の枠内部8bに収まる
ように配置させる。
【0059】その後、半導体ウェハ1を加熱する際、温
度センサ7が検知する温度値に基づいてプレートヒータ
3の温度とリングヒータ8の温度とを別々に制御する。
【0060】つまり、リングヒータ8によってサセプタ
2の外周部2gを加熱し、これにより、半導体ウェハ1
をサセプタ2を介して加熱する。
【0061】一方、サセプタ2の表面2bおよび裏面2
cの僅かに離れた近傍2dから2枚のプレートヒータ3
によってサセプタ2の表面2bおよび裏面2c全体を加
熱する。
【0062】これにより、プレートヒータ3は、半導体
ウェハ1を直接的に熱輻射加熱するとともに、サセプタ
2を介した半導体ウェハ1の加熱も行う。
【0063】その結果、半導体ウェハ1は、プレートヒ
ータ3からの直接的な熱輻射加熱と、サセプタ2を介し
た加熱とによって温められ、その面内における均熱性が
保たれた状態で熱処理される。
【0064】本実施の形態の熱処理方法および装置によ
れば、以下のような作用効果が得られる。
【0065】すなわち、半導体ウェハ1の外周部1aに
応じた形状の内周面2fが設けられたウェハざぐり2a
を備えたサセプタ2と、サセプタ2の表面2bおよび裏
面2cの近傍2dで表面2bおよび裏面2cとそれぞれ
対向して設置されかつそれぞれ表面2bおよび裏面2c
を覆う2枚のプレートヒータ3とを有し、サセプタ2の
ウェハざぐり2aに半導体ウェハ1を搭載して、サセプ
タ2の表面2bおよび裏面2cから半導体ウェハ1を熱
輻射加熱およびサセプタ2を介して加熱することによ
り、半導体ウェハ1に対して直接的な熱輻射加熱とサセ
プタ2を介した加熱とを行うことができる。
【0066】また、サセプタ2のウェハざぐり2aが半
導体ウェハ1の外周部1aに応じた形状の内周面2fを
備えているため、半導体ウェハ1の保有する熱が半導体
ウェハ1の外周部1aから放散することを低減できる。
【0067】さらに、半導体ウェハ1は、サセプタ2の
表面2bおよび裏面2cを覆うプレートヒータ3によっ
て直接的に熱輻射加熱されるため、サセプタ2の外周部
2gの温度が低下した場合でも、サセプタ2のウェハざ
ぐり2aの温度をほぼ均一に保つことができる。
【0068】これにより、半導体ウェハ1の熱処理にお
ける半導体ウェハ1ごとの温度の再現性や面内温度の均
一性を向上させることができる。
【0069】また、半導体ウェハ1の熱処理時の面内温
度の均一性を向上させることができるため、半導体ウェ
ハ1の変形やスリップライン(結晶転位現象)の発生を
防止することができ、その結果、半導体ウェハ1の歩留
りを向上できる。
【0070】なお、サセプタ2のウェハざぐり2aが半
導体ウェハ1の外周部1aに応じた形状の内周面2fを
備えているため、半導体ウェハ1をウェハざぐり2aに
搭載した際に、半導体ウェハ1を確実に保持することが
できる。
【0071】また、半導体ウェハ1の外周部1aに応じ
た形状の枠部8aを備えかつ枠内部8bが半導体ウェハ
1の外周部1aよりも僅かに大きいリングヒータ8が、
サセプタ2とプレートヒータ3との間に設けられている
ことによって、サセプタ2の外周部2gを加熱すること
ができる。
【0072】したがって、サセプタ2の外周部2gが常
に均熱状態で温められるため、ウェハざぐり2aの内周
面2f付近も常に温められた状態を保つことができる。
【0073】これにより、ウェハざぐり2aに搭載され
た半導体ウェハ1は、その外周部1aがウェハざぐり2
aの内周面2f近くに位置し、かつ、半導体ウェハ1の
外周部1aが内周面2fからの輻射熱を受けるため、半
導体ウェハ1の保有する熱が半導体ウェハ1の外周部1
aから放散することを防止できる。
【0074】その結果、半導体ウェハ1の面内温度の均
一性を向上させることができる。
【0075】また、ウェハざぐり2aに半導体ウェハ1
を搭載して半導体ウェハ1を加熱した際に、サセプタ2
が、そのウェハざぐり2aとサセプタ2の外周部2gと
における単位面積当たりの熱容量がほぼ同一になる深さ
2hのウェハざぐり2aを有していることにより、サセ
プタ2と半導体ウェハ1との間における熱伝導を防止す
ることができる。
【0076】さらに、サセプタ2におけるウェハざぐり
2aとその外周部2gとの温度の昇降温の差を低減する
ことができる。
【0077】これにより、半導体ウェハ1の面内におけ
る均熱性を向上させることができ、その結果、半導体ウ
ェハ1の面内温度の均一性を向上させることができる。
【0078】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言う
までもない。
【0079】例えば、前記実施の形態による熱処理装置
においては、サセプタ2(被処理物支持部材)の外周部
2gに応じた形状の枠部8aを備えた枠状加熱手段であ
るリングヒータ8が、サセプタ2とプレートヒータ3と
の間に設けられている場合を説明したが、図5に示す他
の実施の形態のように、サセプタ2はリングヒータ8
(枠状加熱手段)の枠内部8bに配置されていてもよ
い。
【0080】この場合も、リングヒータ8がサセプタ2
の外周部2gを加熱するため、前記実施の形態の熱処理
装置の場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0081】また、前記実施の形態における熱処理装置
は、処理容器4の内部4aに半導体ウェハ1を搬入した
後、サセプタ2のウェハざぐり2aに半導体ウェハ1を
搭載する場合を説明したが、サセプタ2(被処理物支持
部材)が、ウェハざぐり2a(被処理物保持部)に半導
体ウェハ1(被処理物)を搭載して搬送し得る部材であ
ってもよい。
【0082】これは、半導体ウェハ1を搭載して搬送し
得るサセプタ2を用い、半導体ウェハ1をサセプタ2ご
と処理容器4に搬入出するものである。
【0083】つまり、処理容器4とゲートバルブ6を介
して接続されたロードロック室などに、外部から予め半
導体ウェハ1を搭載したサセプタ2を搬送し、前記ロー
ドロック室内でサセプタ2ごとその専用ケースなどに収
容しておく。
【0084】その後、半導体ウェハ1を熱処理する際に
は、サセプタ2ごとゲートバルブ6を介して処理容器4
の内部4aに搬入し、2枚のプレートヒータ3の中間付
近にサセプタ2を配置して半導体ウェハ1を熱処理す
る。
【0085】これにより、サセプタ2ごと半導体ウェハ
1の搬入出を行うため、本実施の形態による熱処理装置
の自動化を図ることができ、前記熱処理装置の稼働率を
向上させることができる。
【0086】また、前記実施の形態の熱処理装置は枚様
処理式のものであったが、複数個の被処理物を搭載可能
な被処理物支持部材を用い、前記被処理物支持部材の表
裏両面に主加熱手段を配置して熱処理を行うバッチ処理
式のものであってもよく、これにより、一度に複数個の
被処理物の熱処理を行うことができる。
【0087】さらに、被処理物は半導体ウェハ1に限ら
ず熱処理を行うものであれば、他のものであってもよ
い。
【0088】したがって、被処理物の形状は円形に限ら
ないため、枠状加熱手段もリングヒータ8に限らず、枠
形状が被処理物の外形に応じた形状でかつ被処理物支持
部材の外周部を加熱可能であれば、枠状加熱手段はリン
グ以外の他の枠形状を備えたものであってもよい。
【0089】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0090】(1).被処理物の外周部に応じた形状の
内周面が設けられた被処理物保持部を備えた被処理物支
持部材と、被処理物支持部材の表裏両面の近傍で前記表
裏両面と対向して設置されかつ前記表裏両面を覆う主加
熱手段とを有し、被処理物支持部材の表裏両面から被処
理物を熱輻射加熱および被処理物支持部材を介して加熱
することにより、被処理物支持部材の被処理物保持部の
温度をほぼ均一に保つことができる。その結果、被処理
物の熱処理における被処理物ごとの温度の再現性や面内
温度の均一性を向上させることができる。
【0091】(2).被処理物支持部材の被処理物保持
部が被処理物の外周部に応じた形状の内周面を備えてい
るため、被処理物の保有する熱が被処理物の外周部から
放散することを低減できる。さらに、被処理物は、被処
理物支持部材の表裏両面を覆う主加熱手段によって直接
的に熱輻射加熱されるため、被処理物支持部材の外周部
の温度が低下した場合でも、被処理物支持部材の被処理
物保持部の温度をほぼ均一に保つことができ、その結
果、被処理物の熱処理における被処理物ごとの温度の再
現性や面内温度の均一性を向上させることができる。
【0092】(3).被処理物の熱処理時の面内温度の
均一性を向上させることができるため、被処理物の変形
やスリップライン(結晶転位現象)の発生を防止するこ
とができ、その結果、被処理物の歩留りを向上できる。
【0093】(4).被処理物支持部材の被処理物保持
部が被処理物の外周部に応じた形状を備えているため、
被処理物を被処理物保持部に搭載した際に、被処理物を
確実に保持することができる。
【0094】(5)・被処理物の外周部に応じた形状の
枠部を備えかつ枠内部が被処理物の外周部よりも僅かに
大きい枠状加熱手段が、被処理物支持部材と主加熱手段
との間に設けられていることによって、被処理物支持部
材の外周部を加熱することができる。これにより、被処
理物の保有する熱が被処理物の外周部から放散すること
を防止でき、その結果、被処理物の面内温度の均一性を
向上できる。
【0095】(6).被処理物支持部材が、被処理物支
持部材の被処理物保持部と被処理物支持部材の外周部と
における単位面積当たりの熱容量がほぼ同一になる深さ
の被処理物保持部を有していることにより、被処理物支
持部材と被処理物との間における熱伝導を防止すること
ができる。さらに、被処理物支持部材における被処理物
保持部とその外周部との温度の昇降温の差を低減するこ
とができる。これにより、被処理物の均熱性を向上させ
ることができ、その結果、被処理物の面内温度の均一性
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱処理装置の構造の実施の形態の
一例を示す概念図である。
【図2】本発明の熱処理装置における被処理物支持部材
の構造の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の熱処理装置における主加熱手段と枠状
加熱手段の構造の実施の形態の一例を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の熱処理装置における主加熱手段と枠状
加熱手段の構造の実施の形態の一例を示す平面図であ
る。
【図5】本発明の他の実施の形態である熱処理装置にお
ける主加熱手段と枠状加熱手段の構造の一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 半導体ウェハ(被処理物) 1a 外周部 1b 厚さ 2 サセプタ(被処理物支持部材) 2a ウェハざぐり(被処理物保持部) 2b 表面 2c 裏面 2d 近傍 2e サセプタ昇降手段 2f 内周面 2g 外周部 2h 深さ 2i 厚さ 3 プレートヒータ(主加熱手段) 4 処理容器 4a 内部 5 ガス供給手段 6 ゲートバルブ 7 温度センサ 8 リングヒータ(枠状加熱手段) 8a 枠部 8b 枠内部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を加熱する熱処理方法であっ
    て、 前記被処理物の外周部に応じた形状の内周面を有する被
    処理物保持部を備えた被処理物支持部材の前記被処理物
    保持部に前記被処理物を搭載し、 前記被処理物支持部材の表裏両面の僅かに離れた近傍か
    ら前記表裏両面全体を加熱し、 前記被処理物を熱輻射加熱および前記被処理物支持部材
    を介して加熱することを特徴とする熱処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱処理方法であって、前
    記被処理物の外周部に応じた形状の枠部を備えかつ枠内
    部が前記被処理物の外周部よりも僅かに大きい枠状加熱
    手段によって、前記被処理物支持部材を加熱し、前記被
    処理物支持部材を介して前記被処理物を加熱することを
    特徴とする熱処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の熱処理方法であ
    って、前記被処理物支持部材を用いて前記被処理物保持
    部に搭載した前記被処理物を前記被処理物支持部材ごと
    搬入出することを特徴とする熱処理方法。
  4. 【請求項4】 被処理物の加熱を行う熱処理装置であっ
    て、 前記被処理物の外周部に応じた形状の内周面が設けられ
    た被処理物保持部を備えた被処理物支持部材と、 前記被処理物支持部材の表裏両面から僅かに離れたその
    近傍で前記表裏両面と対向して設置され、かつ前記表裏
    両面を覆う主加熱手段とを有し、 前記被処理物の加熱時に、前記主加熱手段によって熱輻
    射加熱および前記被処理物支持部材を介して前記被処理
    物の加熱を行うことを特徴とする熱処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の熱処理装置であって、前
    記被処理物の外周部に応じた形状の枠部を備えかつ枠内
    部が前記被処理物の外周部よりも僅かに大きい枠状加熱
    手段を有し、前記枠状加熱手段が前記被処理物支持部材
    と前記主加熱手段との間に設けられていることを特徴と
    する熱処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の熱処理装置であって、前
    記被処理物支持部材の外周部に応じた形状の枠部を備え
    た枠状加熱手段を有し、前記枠状加熱手段の枠内部に前
    記被処理物支持部材が配置されていることを特徴とする
    熱処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項4,5または6記載の熱処理装置
    であって、前記被処理物保持部に前記被処理物を搭載し
    て前記被処理物を加熱した際に、前記被処理物支持部材
    が、前記被処理物支持部材の被処理物保持部と前記被処
    理物支持部材の外周部とにおける単位面積当たりの熱容
    量がほぼ同一になる深さの前記被処理物保持部を有して
    いることを特徴とする熱処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項4,5,6または7記載の熱処理
    装置であって、前記被処理物支持部材が前記被処理物保
    持部に前記被処理物を搭載して搬送し得る部材であるこ
    とを特徴とする熱処理装置。
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