JPH09306303A - 遮断制御装置及びそれを用いた開閉装置 - Google Patents

遮断制御装置及びそれを用いた開閉装置

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JPH09306303A
JPH09306303A JP12476396A JP12476396A JPH09306303A JP H09306303 A JPH09306303 A JP H09306303A JP 12476396 A JP12476396 A JP 12476396A JP 12476396 A JP12476396 A JP 12476396A JP H09306303 A JPH09306303 A JP H09306303A
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靖 中山
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健一 小山
Hiromi Koga
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 将来起こり得る絶縁破壊等の不都合を回避し
て、安全で確実な消弧が可能となるように遮断状態を制
御する。 【解決手段】 電流路の絶縁状態と導通状態間の過渡状
態における消弧空間の物理現象を計測する物理現象計測
手段2と、物理現象計測手段の計測値から消弧空間の将
来の状態を予測する遮断状態予測手段3と、予測手段の
予測結果に基づいて消弧空間の状態を制御する遮断状態
制御手段3とを備えた。また、物理現象計測手段は、消
弧空間のアークの状態量、消弧空間のガス流の状態量、
消弧空間に配置された部品の状態量、消弧空間にある物
質の組成、及び消弧空間に配置された部品の動作量のう
ちの少なくとも1つである。また、遮断状態予測手段
は、消弧空間での地絡事故または絶縁破壊、または消弧
空間に配置された部品の動作不良を予測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は遮断制御装置及びそ
れを用いた開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図49は例えば特開昭56−1430号
公報に示された従来の開閉装置の回路を示す図である。
図において、87は遮断装置であり、開極動作中に通電
電流の零点を検出し、アーク時間を延長する装置を備え
ている。88は制御装置、89はストローク位置検出
器、90a及び90bはギャップ、91a及び91bは
コンデンサであり、互いに異極性で充電されている。9
2は遮断器、93は電流零点検出器である。
【0003】次に、上記従来例の動作について説明す
る。開極動作に入ると電流零点検出器93が電力系統を
流れている電流が零点であるかどうかを検出する。電流
零点が検出されると、制御装置88はストローク位置検
出器89から得られる電極の位置を基に、アーク延長が
必要であるかどうかを判断し、必要であればギャップ9
0aまたは90bに放電指令を送る。そのとき、制御装
置88は電流の極性に応じて、アーク延長に適した一方
のコンデンサ91aまたは91bが放電されるように、
ギャップ90aまたは90bを選択して、一方に指令を
送る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の開閉装置においては、開閉装置の動作を制御す
るために開閉動作中に計測するものは、電力系統の電流
値(電流零点)及びストローク位置すなわち電極の位置
に限定されている。従って、開閉装置内部における物理
的現象に対する情報、例えば、アークの状態を示す量を
検出することはできないので、地絡が起こりそうな場合
にアークの状態を直接変えるという制御を行うことはで
きない。また、開閉装置の異常動作、例えば、電極の異
常な横振動などは検出することができず、開閉装置の動
作不良による遮断失敗が起こらないように制御すること
ができない。また、ストロークを検出してはいるが、そ
れが異常な動作をしているかどうか判断することはでき
ない。さらに、従来例では、現在の電流値が零点である
か否かを判断するのみであり、将来の電流値の予測、例
えば、何秒後に電流零点に至るというような予測はでき
ない。また、ストローク位置に対しても同様で、現在の
ストローク位置を検出するにとどまっており、将来のス
トローク位置を予測することはできない。従って、将来
の電流零点において十分なストローク位置であるかどう
かを判断し、起こり得る絶縁破壊を回避するという手段
を予めとることは困難である。
【0005】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたものであり、将来起こり得る絶縁破壊等の不都
合を回避して、安全で確実な消弧が可能となるように遮
断状態を制御することのできる装置及びそれを用いた開
閉装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る遮断制御装
置は、電流路の絶縁状態と導通状態間の過渡状態におけ
る消弧空間の物理現象を計測する物理現象計測手段と、
上記物理現象計測手段の計測値から上記消弧空間の将来
の状態を予測する遮断状態予測手段と、上記予測手段の
予測結果に基づいて上記消弧空間の状態を制御する遮断
状態制御手段とを備えたものである。
【0007】また、上記過渡状態における上記電流路の
電流または電圧を計測する手段を有するものである。
【0008】また、上記物理現象計測手段は、消弧空間
のアークの状態量、消弧空間のガス流の状態量、消弧空
間に配置された部品の状態量、消弧空間にある物質の組
成、及び消弧空間に配置された部品の動作量のうちの少
なくとも1つを計測するものである。
【0009】また、上記遮断状態予測手段は、上記消弧
空間での地絡事故、絶縁破壊、及び上記消弧空間に配置
された部品の動作不良のうちの少なくとも1つを予測す
るものである。
【0010】また、上記遮断状態制御手段は、上記消弧
空間のアークの状態、上記消弧空間のガス流、及び上記
消弧空間に配置された部品の動作量のうちの少なくとも
1つを制御するものである。
【0011】また、本発明に係る開閉装置は、上記何れ
かの遮断制御装置を用いたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1による遮断
制御装置を用いた開閉装置の要部の構成を示す図であ
る。図において、1は遮断装置、2は物理現象計測手段
すなわち検出装置、3は消弧空間の将来の状態を予測し
制御する予測制御装置である。4は電流路であり、5は
開閉指令装置で従来の開閉装置が備えているのと同じも
のある。
【0013】遮断装置1は電流路4を導通状態または絶
縁状態に至らしめるもので、予測制御装置3からの指令
に従って、自身の機械的動作または内部の物理状態を変
化させることのできる装置である。詳しく述べると機械
的動作としては例えば、開閉速度、開極長などを変化さ
せることができる。また、物理状態としては、例えば、
アークの状態すなわち形状、温度、密度、電離度などを
変化させることができる。アークの状態を変化させる手
段としては電界や磁界を印加する方法、ガス流を変化さ
せる方法、光やマイクロ波などの電磁波を入射する方法
などがあり、それらを単独または複数組み合わせて用い
る。また、アークが消弧された直後の状態を変化させる
手段として、ガス流を変化させる方法を用いることもで
きる。
【0014】検出装置2は、導通状態と不通状態の間の
過渡状態中において、遮断装置1が持つ消弧室の内部の
物理現象を計測し、計測した情報を予測制御装置3へ送
る。計測するものは例えば、アークの状態量、ガス流の
状態量、消弧室に配置された部品の状態量、物質の組成
を示す量である。これらについてさらに詳しく述べる
と、アークの状態量としては、例えば、形状、圧力、密
度、温度、アーク周辺の磁界や電界などがある。また、
ガス流の状態量としては例えば、ガスの圧力、密度、温
度、流速、流線などがある。また、消弧室部品の状態量
としては例えば電極やノズルの形状、温度である。ま
た、物質の組成を示す量の一例としては組成の他に質量
を検出することもある。さらに、消弧室内部の物理現象
として装置の異常動作量をも計測することがある。異常
動作量としては、電極やノズルの異常な横振動の検出な
どがある。また、定常動作の範疇であるストロークの検
出は異常動作量ではないが、ストロークの定常動作から
の異常な偏差を検出する装置を用いてもよい。この例で
は検出装置2を一つだけ用いている場合が示されている
が、複数用いてもさしつかえない。
【0015】予測制御装置3は、検出装置2により得ら
れた情報を基に、消弧室内部の将来の状態すなわち遮断
状態を予測し、制御指令を遮断装置1に出すものであ
る。遮断状態としては、例えば、地絡事故の予測、絶縁
破壊事故の予測、動作不良の予測がある。予測制御装置
3は、例えば、予め記憶場所に蓄えられた情報と現在の
状態を比較したり、現在の状態を初期値としてシミュレ
ーションなどの数値計算をするというような処理方法に
従って、送られてきた信号を処理し、将来起こると考え
られる状態を予測する。
【0016】次に、実施の形態1における遮断能力制御
装置を用いた開閉装置の動作について説明する。まず、
電流路4に例えば事故電流が流れると、開閉指令装置5
などからの指令により遮断装置1は遮断動作に入る。遮
断動作に入ると検出装置2は遮断装置1の消弧室の内部
状態を監視し、状態を示す情報を予測制御装置3に送り
出す。予測制御装置制御3では、その情報に基づき将来
の遮断状態を予測する。予測した結果、例えば地絡や絶
縁破壊などを起こし、安全に電流を遮断して電流路4を
絶縁状態にすることはできないと判断するとそれらを回
避するための指令を遮断装置1に送る。遮断装置1は、
予測制御装置3より受けた指令内容に従って、予め持っ
ている動作の変更機能や消弧室内部の物理状態変化機能
を使い、安全で確実な電流の遮断を行う。ここで、予測
制御装置3における予測判断の補助として、検出装置2
からの情報以外に電流路4の電流や電圧を計測して参考
としたり、通常のストロークを参照することは差し支え
ない。
【0017】実施の形態2.なお、図2に示すように、
実施の形態1における予測制御装置3として外部の情報
処理装置8及び外部の指令装置9のように開閉装置外部
のものを使ってもよく、実施の形態1と同様の効果が得
られる。
【0018】実施の形態3.図3は本発明の実施の形態
3による遮断制御装置を用いた開閉装置の要部の構成を
示したものである。図において、10は電流計測装置で
あり、従来の開閉装置にも用いられているもので、電流
路4を流れている電流の大きさを検出し、電流量に応じ
た信号Aを送出することができる。13は可動電極、1
4は固定電極である。12は電極駆動装置であり、可動
電極13を押し引きすることにより可動電極13を移動
させることができる。11は電極移動量検出装置であ
り、消弧室内部で可動電極13が移動したときその移動
量を検出し、移動量に応じた信号Bを送出することがで
きる。16は可動電極13と固定電極14との間に発生
したアークである。15は高電圧インパルス印加装置で
あり、可動電極13と固定電極14との間に高電圧のイ
ンパルスを印加させることができる。この例では予測制
御装置3は絶縁破壊予測制御装置としての機能を有する
ものであり、信号Aと信号Bを受け取りそれらの信号を
参照しながら、図4のアルゴリズムに従って、必要なと
きに高電圧インパルス印加装置15に指令を送る機能を
持つ。1は遮断装置を示しており、可動電極13、固定
電極14、電極駆動装置12及び高電圧インパルス印加
装置15によって構成される。5は従来と同様の開閉指
令装置であり、電極駆動装置12に開閉指令を出す。
【0019】次に、実施の形態3における装置の動作に
ついて説明する。電極が閉状態すなわち可動電極13が
固定電極14と接触しているとき、電流路4に電流を流
すことができ、導通状態となる。電流計測装置10によ
って電流路4に事故電流が検出されると開閉指令装置5
が電極駆動装置12に開極指令を出す。可動電極13が
電極駆動装置12によって移動すると、可動電極13と
固定電極14との間にアーク16が発生する。電流路4
を流れている電流は電流計測装置10によってその量が
計測され、刻々とその情報が信号Aとして絶縁破壊予測
制御装置3に送られる。この電流が例えば正弦波電流で
図5のような時間変化をしていたとすると、アーク16
は図5の時刻t0に消弧されることが絶縁破壊予測制御
装置3によってt0以前のある時刻tにおいて予測され
る。すなわち、図4において、ステップ1〜4を繰り返
し、ステップ3でYESとなった場合のt+Δtがt0
である。
【0020】一方、可動電極13の移動量は電極移動量
検出装置11によって検出され、その情報が刻々と信号
Bとして絶縁破壊予測制御装置3に送られる(図4のス
テップ5)。開極後の可動電極13の移動量の時間変化
が図6のようにあらかじめ知られているとすると、時刻
0における電極間距離を予測することができる(ステ
ップ6)。時刻t0における電極間距離が消弧後におけ
る電極間の絶縁を保持できないような短い距離であり、
絶縁破壊を起こすと判断する(すなわちステップ7でN
O)と絶縁破壊予測制御装置3は時刻t0に高電圧のイ
ンパルスを電極間に印加するように高電圧インパルス印
加装置15に指令を出す。指令を受けた高電圧インパル
ス印加装置15は時刻t0に電極間に高電圧インパルス
を印加する(ステップ8)。それにより、アーク16は
時刻t0では消弧されないで、ステップ4に戻って上記
ステップ1〜7を繰り返す。
【0021】また、時刻t0において電極間距離が絶縁
を十分に保持できる距離であると予測される場合(ステ
ップ7でYES)には、絶縁破壊予測制御装置3は指令
を送らない。その場合にはアーク16は消弧され絶縁状
態に至る。このようにして、絶縁破壊を起こさずに安全
に絶縁状態に至らせることができる。
【0022】実施の形態4.図7は本発明の実施の形態
4による遮断制御装置を用いた開閉装置の要部を示した
ものである。図において、上記実施の形態3と同じ機能
を有するものについては以下に説明しない限り、同じ符
号を付してその説明を省略する。この実施の形態におい
て固定電極14は中空円筒形状をしている。18は例え
ばCCD素子などを用いた高速度ビデオカメラであり、
アーク16の2次元形状や発光強度をとらえることがで
き、とらえた映像信号Bを予測制御装置3へ送ることが
できる。19はレーザ照射装置であり、固定電極14の
中空部を通り抜け、可動電極13の先端部にレーザ光を
照射することができる。大強度のレーザ光を照射するこ
とにより、可動電極13と固定電極14の間にプラズマ
流を生成することができる。レーザ光の照射のタイミン
グ及び強度は予測制御装置3からの指令によって制御さ
れる。
【0023】予測制御装置3は映像信号Bを2次元配列
のイメージでデータを保持し、予測・判断・指令を行う
計算機とその周辺装置によって構成されている。遮断装
置1は可動電極13、固定電極14、電極駆動装置12
及びレーザ照射装置19によって構成されている。ま
た、検出装置2としては高速度ビデオカメラ18が主体
になって構成されている。
【0024】次に、実施の形態4における装置の動作に
ついて説明する。上記実施の形態3と同様に事故電流が
検出され開閉指令装置5の指令によって開極が始まり、
アーク16が発生する。アーク発生開始とともに高速度
ビデオカメラ18によりアーク16の2次元形状が撮像
され、その映像信号Bが刻々と予測制御装置3へ送られ
る。予測制御装置3では図8に示すようなイメージで計
算機内部にデータが保持される。図8に示されているセ
ル1つが例えば1つのCCD素子がとらえた受光データ
である。この図では黒く塗られたセルの部分がアーク1
6が発光している位置を示している。予測制御装置3は
図9に示すように、あらかじめ設定されている危険領域
セル(図中ハッチングを施している部分)のところにア
ークの発光部(図中黒塗り部)が検出されるとこのアー
ク16は将来、地絡を起こすと判断する。つまり、地絡
事故予測制御装置としての機能を有している。地絡を起
こすと判断した場合、予測制御装置3はレーザ照射装置
19にレーザ光の照射を指令する。図10には遮断装置
1の要部の断面図を模式的に示しており、アーク16が
変歪し、地絡をしかかっている状態の例を示している。
この図の状態で、レーザ光照射の指令を受けたレーザ照
射装置19は図11に示すように中空円筒状の固定電極
14の中心軸に沿ってレーザ光63を照射する。する
と、電極間に直線状のプラズマ流が生成し、図12に示
すようにアーク16はプラズマ流の生成された部分に存
在するように形状が矯正され、地絡を防ぐことができ
る。
【0025】また、電流計測装置10は上記実施の形態
3におけるものと同じく、電流の強度を示す信号Aを予
測制御装置3に送り、予測制御装置3では電流零点の時
刻を予測する。高速度ビデオカメラ18から送られる映
像信号Bからアーク16の発光強度と電極間距離が得ら
れるが、予測制御装置3では発光強度の時間的変化から
電流零点の時刻においてアーク16が消弧されるかどう
かを予測し判断する。判断の基準となる発光強度の時間
的変化率はあらかじめ予測制御装置3が記憶している。
発光強度の変化率が個々のセルに対して個別に求めら
れ、まず個々のセルに対して判断が下され、その後、総
体的な判断を下す場合もあるし、また、個々のセルから
の強度データを平均したデータから変化率を求め判断を
下す場合もある。映像信号Bから得られた電極間距離か
ら実施の形態3と同様な方法によって、電流零点で消弧
された場合に絶縁が保持される距離であるかどうかを判
断する。つまり、絶縁破壊予測制御装置の機能を持つ。
絶縁が保持されずに絶縁破壊を起こすと予測された場
合、レーザ照射装置19にレーザ光照射の指令を出す。
レーザ光63によって生成されたプラズマ流によりアー
ク16は消弧されない。従って、この電流零点では電流
が遮断されることがなく、絶縁破壊を起こさない。
【0026】なお、この実施の形態では高速度ビデオカ
メラ18を1台しか用いていないが、2台以上用いてア
ークの3次元形状を詳しくとらえることにより、更に判
断精度が高まり、安全な遮断が実現できる。
【0027】実施の形態5.図13は本発明の実施の形
態5による遮断制御装置を用いた開閉装置の要部を示し
たものある。図において、上記実施の形態4と同じ機能
を有するものについては以下に説明しない限り、同じ番
号を付してその説明を省略する。20は磁気駆動装置で
あり、電磁石などによって構成されている。磁気駆動装
置20はアーク16を磁力によって駆動すること(磁気
駆動)により冷却し、遮断性能を向上させることができ
るものである。遮断装置1は可動電極13、固定電極1
4、電極駆動装置12、レーザ照射装置19及び磁気駆
動装置20によって構成されている。
【0028】上記実施の形態4に示したように、予測制
御装置3は高速ビデオカメラ18からの映像信号Bから
電流零点近傍でのアーク16の発光強度の変化率を求め
ることができる。このとき、電流零点で電極間距離が消
弧後に絶縁が十分保持できる距離であるにもかかわら
ず、発光強度の変化率が電流零点で消弧されない傾向を
示すとき、予測制御装置3は磁気駆動装置20に指令を
出し、アーク16を磁気駆動させることで、電流零点で
消弧可能にすることができ、確実な消弧が実現できる。
逆に、絶縁が保持されずに絶縁破壊を起こすと予測され
た場合、レーザ照射装置19にレーザ光照射の指令を出
し、絶縁破壊を防止できるのは実施の形態4に場合と同
様である。また、実施の形態4の場合と同様にアークの
形状から地絡事故を予測して防止することも可能であ
る。
【0029】実施の形態6.本発明の実施の形態6につ
いて説明する。本実施の形態では上記実施の形態4とは
予測の仕方が異なり、予測制御装置3が図14に示すよ
うに予測・判断・指令装置21とアーク形状のデータベ
ース22とによって構成されている。この実施の形態で
は、次のような手順によって予測・判断を行うことがで
きる。すなわち、まず、データベース22にアークの形
状イメージデータを記録してある。そのデータ群は、一
連の形状の時系列変化データをグループにしてあり、そ
のグループの中には地絡を起こした場合の時系列変化も
ある。映像信号Bで得られたアークのイメージデータと
データベース22から検索して得られたイメージデータ
を比較する。検索結果のイメージデータと一致している
と次の時刻でのアークの形状が予測できる。時間が経つ
と地絡するかどうかも判断できる。上記実施の形態2に
おいて示されているように予測制御装置3として外部の
高速な情報処理装置を用いると、高速な検索を行え、大
規模なデータベース22を保持することで判断精度も高
まる。
【0030】実施の形態7.本発明の実施の形態7とし
て、上記実施の形態4において、予測制御装置3が図1
5に示すようなアルゴリズムに従って予測・判断を行う
場合について説明する。予測制御装置3は映像信号Bを
計算開始の初期状態または初期値として計算を開始す
る。図15のアルゴリズムはアークの計算モデルとして
刊行物(「ガス中アークの磁気駆動シミュレーション
(2)」電気学会放電研究会資料ED-95-121)において
示されているモデルが用いられている。このモデルはア
ークを微小な円筒形の電流要素の連なりとしたもので、
それぞれの電流要素が力を受けて駆動され、アークの形
状が決められるものである。この論文では磁石によって
作られた外部の印加磁界がある場合を想定しているが、
この実施の形態7においては外部の印加磁界は用いても
用いなくてもよい。上記論文におけるアークの計算モデ
ルは外部の印加磁界を用いなくても使用できるモデルで
ある。
【0031】図15に示したアルゴリズムについて説明
する。初期状態を映像信号Bに基づいて設定する(ステ
ップ1、2)。次に各電流要素にかかるローレンツ力、
流体的抗力を計算し(ステップ3、4)、それらの力か
ら駆動速度を求める(ステップ5)。得られた速度で次
の時刻での位置を求める(ステップ6)。すべての電流
要素についてそれらを求めた後(ステップ3〜8)、ア
ークの短絡を計算する(ステップ9)。その後、電極の
中心軸からの各要素の距離を求め(ステップ10)、そ
れらのうちの最も距離が遠いものが、あらかじめ決めら
れた地絡危険距離を越えているかどうか判断する(ステ
ップ11)。越えていれば地絡回避のための指令を遮断
装置1へ出す(ステップ12)。この計算を各時刻につ
いて逐次計算していく(ステップ2〜13)。なお、時
間ステップを進める時(ステップ13)に、映像信号B
を用いて要素位置の修正を行ってもよい。
【0032】実施の形態8.以下、消弧空間の状態の制
御について具体的な構成を挙げて説明する。図16は本
発明の実施の形態8に係わる電極駆動装置12としての
油圧装置を示す構成図である。図において、23は油圧
操作ロッドであり可動電極13に接続されている。24
はロッド23を駆動するピストン、25は給油弁、26
は排油弁、27は開路用電磁弁、28は閉路用電磁弁、
29は高圧油タンク、30は低圧油タンク、31は圧力
調整用の圧力降下弁である。予測制御装置3は圧力降下
弁31を調整する。他の構成は、例えば図3と同様であ
る。投入状態では油圧ピストン24の上側、下側共に高
圧油で満たされている。開極動作時には開路用電磁弁2
7が開き、排油弁26の開動作、給油弁25の閉動作が
始まり、ピストン24の下側の油圧が降下する。それに
よりピストン24が降下して開動作を行う。その際に、
予測制御装置3は図に示されていないが上記各実施の形
態と同様に検出装置より開極動作中に信号を受け取り、
上記各実施の形態で説明したような手法で将来の状態を
予測し判断して、圧力降下弁31に指令し、弁の開閉動
作を行い、高圧油タンク29と低圧油タンク30の油圧
差を調節する。これにより電極の開極速度を制御するこ
とができる。例えば、パッファ式ガス遮断器に適用した
場合、電極間距離が短く絶縁距離の十分でないうちに電
流零点を迎え、再点呼の可能性があると判断した場合に
は開極速度を遅くすることで電極間距離の開く速度を遅
くするとともに、アークへの圧縮ガスの吹き付けを弱く
し、電流を切れにくくすることができ再点弧を防ぐこと
ができる。また、電流零点付近において絶縁距離が十分
であると判断した場合には速度をあげることにより開極
速度が速くなり、パッファのアークへの吹き付けが強く
なるため、遮断性能を向上することができる。
【0033】実施の形態9.図17は本発明の実施の形
態9に係わる電極駆動装置12として電磁反発を用いた
装置を示すもので、図において、32は電磁反発用のコ
イル、33は可動電極13と共に駆動する導体板、34
は電磁反発用コイル電源である。予測制御装置3は電源
34を制御する。開極動作時には電磁反発用コイル電源
34より電磁反発用コイル32に電流が流れる。それに
より導体板33に渦電流が発生し、電磁反発用コイル3
2に対して反発力を受けて可動電極13と共に図面右方
向に移動し、開極動作を行う。その際に、予測制御装置
3は図に示されていないが上記各実施の形態と同様に検
出装置より開極動作中に信号を受け取り、上記各実施の
形態で説明したような手法で将来の状態を予測し判断し
て電磁反発用コイル電源34に指令し、電磁反発用のコ
イル32に流れる電流を調節する。これにより開閉装置
の開極速度を制御することができる。例えば真空遮断器
に用いた場合、高速開閉動作の必要のない場合には遅く
開極することでベローズの劣化を防ぐことができ寿命を
長くすることができる。
【0034】実施の形態10.図18は本発明の実施の
形態10に係わる電極駆動装置12としてのバネ式駆動
装置の要部を示す構成図である。図において、35は開
極を行うバネA、36はバネA35とバネ定数の異なる
バネB、37は主軸、38は電極に駆動力を伝えるロッ
ド、39はバネA35とバネB36をとめるラッチであ
り、予測制御装置3はラッチを制御する。開極動作中に
予測制御装置3は図に示されていないが上記各実施の形
態と同様に検出装置より信号を受け取り、上記各実施の
形態で説明したような手法で将来の状態を予測し判断し
て、ラッチ39に指令し、バネA35またはバネB36
のどちらか一方、または両方のラッチを開き電極の開極
動作を行う。このとき駆動力はバネA35またはバネB
36のどちらか一方を使うか、両方を使うかで異なるた
め開極速度を制御することができる。これにより真空遮
断器に適用した場合、上記実施の形態9と同様の効果を
バネ式駆動装置を用いて得ることができる。
【0035】実施の形態11.図19は本発明の実施の
形態11によるパッファ式ガス開閉装置の要部を示す断
面構成図である。図において、13aは第1可動電極、
13bは第1可動電極13aと接離可能な第2可動電
極、40は第2可動電極13bと共に駆動しガス流を制
御する絶縁ノズル、41は第2可動電極13bと共に駆
動するパッファシリンダ、42はパッファシリンダ41
内のガス流を圧縮する固定されたパッファピストン、1
2aは第1可動電極13aを駆動する第1駆動装置、1
2bは第2可動電極13aを駆動する第2駆動装置であ
り、予測制御装置3は第1駆動装置12a及び第2駆動
装置12bを制御する。開極動作中に予測制御装置3は
図に示されていないが上記各実施の形態と同様に検出装
置より信号を受け取り、上記各実施の形態で説明したよ
うな手法で将来の状態を予測し判断して第1駆動装置1
2a、第2駆動装置12bに指令を送り、開極タイミン
グを変化させる。これにより電極13a、13b間の開
極速度及び開極距離を制御することができる。例えば電
極13a、13b間距離が短く、絶縁距離の不十分なう
ちに電流零点を迎え、再点呼の可能性があると判断した
場合には、第2可動電極13bより早く第1可動電極1
3aを駆動することで電極間距離の短い間は電極間距離
の開く速度を遅くすると共に、第2可動電極13bと共
に駆動するパッファシリンダ41とパッファピストン4
2より圧縮されたガスのアークへの吹き付けを無くすこ
とで電流を切れにくくすることができ再点弧を防ぐこと
ができる。
【0036】実施の形態12.図20は本発明の実施の
形態12による開閉装置の要部を示す構成図である。図
において、43は電極間に磁界をかけるコイル、44は
コイル用電源であり、予測制御装置3はコイル用電源4
4を制御する。遮断動作時にはコイル用電源44はコイ
ル43に電流を流し、可動電極13と固定電極14間に
発生するアークに磁界をかけ、アークを拡散し、電流を
遮断しやすくする。その際、予測制御装置3は図に示さ
れていないが上記各実施の形態と同様に検出装置より動
作中に信号を受け取り、上記各実施の形態で説明したよ
うな手法で将来の状態を予測し判断してコイル用電源4
4に指令を送り、コイル43に流れる電流を制御する。
これにより電極間の磁界を制御し最適な磁界により遮断
動作を行うことができる。例えば、大電流遮断時にはコ
イル43に大電流を流すことにより電極13、14間に
強い磁界をかけ、アークを拡散しやすくし、電流を遮断
しやすくする。逆に、電流が小さい場合にはコイル43
に流れる電流を少なくし、電極13、14間の磁界を小
さくして遮断動作を行うことで電流が切れにくくなり、
電流零点以前に電流を遮断する電流裁断現象の裁断値を
小さくすることができる。
【0037】実施の形態13.図21は本発明の実施の
形態13による開閉装置の要部を示す断面構成図であ
る。図において、45は固定コイル、46は可動コイ
ル、47はコイル駆動装置及び電源である。開極時には
コイル駆動装置及び電源47は固定コイル45、可動コ
イル46に電流を流し、磁界を発生させる。その際、予
測制御装置3は図に示されていないが上記各実施の形態
と同様に検出装置より開極動作中に信号を受け取り、上
記各実施の形態で説明したような手法で将来の状態を予
測し判断し、可動電極13の駆動装置12にも指令して
開極速度及びガスを調節すると共に、例えば、どの位置
にコイル46があれば最もよくアークを駆動することが
できるかを判断し、コイル駆動装置及び電源47に指令
を送る。コイル駆動装置及び電源47は指令により可動
コイル46を駆動し、アークに適切な磁界がかかるよう
にする。これによりアーク長が伸びた場合でもアークに
磁界をかけることができ、アークは磁気駆動しやすくな
るため、電流を遮断しやすくすることができる。
【0038】実施の形態14.図22は本発明の実施の
形態14による開閉装置の要部を示す断面構成図であ
り、(a)が閉極時の様子を、(b)が開極時の様子を
それぞれ示している。図において、48は可変長コイル
である。開極時にはコイル駆動装置及び電源47は可変
長コイル48に電流を流し、磁界を発生させる。その
際、予測制御装置3は図に示されていないが上記各実施
の形態と同様に検出装置より動作中に信号を受け取り、
上記各実施の形態で説明したような手法で将来の状態を
予測し判断し、可動電極13の駆動装置12にも指令し
て開極速度及びガスを調節すると共に、例えばどの位置
にコイルがあれば最もよくアークを駆動することができ
るかを判断しコイル駆動装置及び電源47に指令を送
る。コイル駆動装置及び電源47は可変長コイル48を
駆動し可変長コイル48の長さを変化させ、アークに適
切な磁界をかけることができる。これによりアーク長が
伸びた場合でもアークに磁界をかけることができ、アー
クは磁気駆動しやすくなるため、電流を遮断しやすくす
ることができる。
【0039】実施の形態15.図23は本発明の実施の
形態15による開閉装置の要部を示す断面構成図であ
る。図において、49は複数のコイル、50はコイル電
源及びコイル選択装置である。開極時にはコイル電源及
びコイル選択装置50は複数コイル49に電流を流し、
磁界を発生させる。その際、予測制御装置3は図に示さ
れていないが上記各実施の形態と同様に検出装置より開
極動作中に信号を受け取り、上記各実施の形態で説明し
たような手法で将来の状態を予測し判断し、どのコイル
により磁界をかけた場合が最もアークが駆動されやすい
かを判断し、コイル電源及びコイル選択装置50に指令
を送る。指令によりコイル電源及び選択装置50は複数
コイル49のうちから適当なコイルを選択して電流を流
す。これによりアークの位置に応じて適切な磁界をかけ
ることができ、アークは駆動されやすくなるため、電流
を遮断しやすくすることができる。なお、予測制御装置
3は可動電極13の駆動装置12にも指令して開極速度
及びガスを調節してもよい。
【0040】実施の形態16.図24は本発明の実施の
形態16による開閉装置の要部を示す断面構成図であ
る。図において、51は永久磁石、52は永久磁石駆動
装置である。開極動作を開始すると予測制御装置3は図
に示されていないが上記各実施の形態と同様に検出装置
より動作中に信号を受け取り、上記各実施の形態で説明
したような手法で将来の状態を予測し判断し、可動電極
13の駆動装置12に指令して開極速度及びガスを調節
すると共に、例えば、どの位置に永久磁石があった場合
が最もアークが駆動されやすいかを判断し、永久磁石駆
動装置52に指令を送る。永久磁石駆動装置52は永久
磁石51を移動させる。これによりアークの位置に応じ
て適切な磁界をかけることができ、アークは駆動されや
すくなるため、電流を遮断しやすくすることができる。
【0041】実施の形態17.図25は本発明の実施の
形態17によるパッファ式ガス開閉装置の要部を示す断
面構成図である。本実施の形態では、固定電極14を筒
状とし、その中空部に導体棒53を配置している。54
は導体棒53を駆動する導体棒駆動装置である。予測制
御装置3は図に示されていないが上記各実施の形態と同
様に検出装置より開極動作中に信号を受け取り、上記各
実施の形態で説明したような手法で将来の状態を予測し
判断し、導体棒駆動装置54に指令を送り、固定電極1
4の先端より導体棒53を出し入れする。例えば、電極
間距離が短く、絶縁距離の十分でないうちに電流零点を
迎え、再点呼の可能性があると判断した場合には導体5
3を突出させることにより、耐電圧が低くなり、電流を
切りにくくすることができる。また、絶縁距離になった
と判断した場合には導体棒53を駆動し固定電極14内
にしまうことで急速に耐電圧が高くなり、電流を遮断し
やすくすることができる。なお、予測制御装置3は可動
電極13の駆動装置(図示せず)にも指令して開極速度
及びガスを調節してもよい。
【0042】実施の形態18.図26は本発明の実施の
形態18によるパッファ式ガス開閉装置の要部を示す断
面構成図である。図において、55は電界変化用シール
ド、56は電界変化シールド用電源である。遮断動作時
に予測制御装置3は図に示されていないが上記各実施の
形態と同様に検出装置から信号を受け取り、上記各実施
の形態で説明したような手法で将来の状態を予測し判断
し、電界変化シールド用電源56に指令を送り、電界変
化シールド55に電圧をかけ、電極13、14間の電界
を変化させる。これにより地絡が起きそうな場合には電
界を制御し、アークの地絡を防ぐことができる。なお、
予測制御装置3は可動電極13の駆動装置(図示せず)
にも指令して開極速度及びガスを調節してもよい。
【0043】実施の形態19.図27は本発明の実施の
形態19によるパッファ式ガス開閉装置の要部を示す断
面構成図である。図において、57はシリンダ41とピ
ストン42によって形成されるパッファ室、58は電磁
弁であり、予測制御装置3は電磁弁58を制御する。開
閉装置に開極指令が与えられると予測制御装置3は図に
示されていないが上記各実施の形態と同様に検出装置よ
り開極動作中に信号を受け取り、将来の状態を予測し判
断して電磁弁58に指令を送り、電磁弁58の開閉動作
を行う。例えば、電流値が小さく、電極13、14間距
離が短く、絶縁距離が不十分なうちに電流零点を迎え、
再点呼の可能性があると判断した場合には予測制御装置
3から電磁弁58を閉じる指令が与えられ電磁弁58を
閉じて開極動作を行う。これにより、アークにパッファ
が吹き付けられることはなく、電流は切れにくくなり、
再点呼を防ぐことができる。また、絶縁距離が十分であ
ると判断すると電磁弁58を開き、電磁弁58を通して
圧縮ガスがアークに吹き付けられ、消弧にいたる。な
お、予測制御装置3は可動電極13の駆動装置(図示せ
ず)にも指令して開極速度を調節してもよい。
【0044】実施の形態20.図28は本発明の実施の
形態20によるパッファ式ガス開閉装置の要部を示す断
面構成図である。図において、59はパッファシリンダ
41を駆動するシリンダ駆動装置である。遮断動作時に
予測制御装置3は図に示されていないが上記各実施の形
態と同様に検出装置より信号を受け取り、将来の状態を
予測し判断して電極駆動装置12及びシリンダ駆動装置
59に指令を送り、開極動作とガス吹き付けのタイミン
グを変化させる。これにより電極13、14間のガス吹
き付けを制御することができる。例えば、電流零点付近
でガス吹き付けが強くなるようにし、遮断性能を向上す
ることができる。また、開極距離が短く、再点弧の可能
性がある場合にはガス吹き付けを行わず、開極動作を行
うことで、電流を切りにくくすることができる。
【0045】実施の形態21.図29は本発明の実施の
形態21によるパッファ式ガス開閉装置の要部を示す断
面構成図である。図において、60はレーザ装置、61
はレーザ光を導く光ファイバ、62はレーザ光を集光す
る集光装置、63はレーザ光である。予測制御装置3は
図に示されていないが上記各実施の形態と同様に検出装
置より動作中に信号を受け取り、将来の状態を予測し判
断してレーザ装置60に指令を送り、レーザ光63を発
振させる。これにより開極距離が短く、再点弧の可能性
がある場合にはアークにレーザ63を照射する。レーザ
63が照射されると電離が起こり、アークが維持されや
すくなり、電流を切りにくくすることができる。また、
地絡が起こりそうな場合にはレーザ63を照射すること
により、アークを強制的に短絡させ、地絡を防ぐことが
できる。なお、レーザの代わりに他の電磁波発生装置を
用いてもよい。
【0046】実施の形態22.図30は本発明の実施の
形態22による真空遮断器の要部を示す構成図である。
予測制御装置3は図に示されていないが上記各実施の形
態と同様に検出装置より動作中に信号を受け取り、将来
の状態を予測し判断してレーザ装置60に指令を送り、
レーザ光を発振させる。開極が始まるとレーザ入射する
ことにより電離を促進し、アークの拡散が進み、電流を
切れやすくすることができる。また、電流が切れる直前
にレーザを照射することにより、電流を切れにくくし、
電流の裁断値の小さい低サージの真空遮断器を構成する
ことができる。
【0047】実施の形態23.次に、物理現象の計測に
ついて具体的実施例をもとに説明する。図31は本発明
の実施の形態23に係わる検出装置について示す構成図
である。図において、64はデータ変換器、65はデー
タ送出器、66は電極、67は静電プローブである。開
極指令により電極66が開極すると、電極66間にアー
ク16が発生する。そのアーク16に静電プローブ67
を挿入し、アーク16の電流、電位を測定する。データ
変換器64で、この信号を予測制御装置3が扱いやすい
ような形に整形する。また、微分値、積分値やフーリエ
変換などの簡単な数値処理を行うこともある。データ送
出器65は予測制御装置3に対して電気信号または光信
号または力学的信号というような信号媒体を用いてデー
タを送出する。予測制御装置3ではアーク16の電流、
電圧から、過去のデータと比較して、裁断現象や絶縁破
壊の予測を行う。例えば、アーク16の電流の変化速度
が既知の遮断限界値より大きい場合、電流零点において
遮断は失敗すると予想できる。
【0048】実施の形態24.図32は本発明の実施の
形態24に係わる検出装置について示す構成図である。
図37は接離自在な一対の電極を持つ絶縁ガスを用いた
パッファ型遮断器に関するものである。図中、破線矢印
はガス流を示す。電極66が開極するとき、アーク16
が発生する。高速度ビデオカメラ18でそのアーク16
の発光画像を検出し、そのデータをデータ変換器64で
信号に整形し、予測制御装置3にデータ送出器65で出
力する。そこで、アーク16の発光強度、発光広がりか
ら、過去のデータと比較して、地絡や絶縁破壊の予測を
行う。例えば、アーク16の電流零点近傍で,発光強度
の時間的変化量を既知の遮断限界値と比較することで、
電流が0A以後において絶縁破壊を起こすことを予測で
きる。なお、図中、破線矢印はガス流を示す。
【0049】実施の形態25.図33は本発明の実施の
形態25に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、70は磁気プローブ、71は積分回器であ
る。電極66が開極するとき、アーク16が発生する。
時間的に変動する磁場によって磁気プローブ70には起
電力を発生し、積分回路71で積分処理をし、そのデー
タをデータ変換器64で信号に整形し、予測制御装置3
にデータ送出器65で出力する。予測制御装置3では磁
気プローブ70の起電力のデータを過去のデータと比較
して、地絡現象や裁断現象や絶縁破壊の予測を行う。例
えば、磁気プローブ70の起電力の時間的変化量が既知
の遮断限界値より大きい場合、電流零点以後において遮
断は失敗すると予測できる。
【0050】実施の形態26.図34は本発明の実施の
形態26に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、72はレンズなどの集光器、73は分光
器、74は半導体、CCD素子を含むカメラ及び高速ビ
デオカメラなどの受光器である。電極66が開極すると
き、アーク16が発生する。集光器72によって、アー
ク16が発する光を集め、分光器73によってアーク1
6の発光を分光し、受光器74でアーク16の分光デー
タを得る。そのデータをデータ変換器64で信号に整形
し、予測制御装置3にデータ送出器65で出力する。受
光器74はアーク16の分光の検出が出来れば、上記以
外の受光器74でもよいのは言うまでもない。データ変
換器64ではアーク16の温度、密度、成分を導出する
場合もある。そこで、アーク16の分光またはアーク1
6の温度、密度、組成から、過去のデータと比較して、
地絡現象や裁断現象や絶縁破壊の予測を行う。例えば、
アーク16の温度の時間的変化量を既知の遮断限界と比
較することで、電流零点以後において遮断は失敗すると
予測できる。
【0051】実施の形態27.図35は本発明の実施の
形態27に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、75は計測用レーザ照射装置であるが、ア
ーク16の成分、密度などで、レーザ光63の波長を変
えてもよく、あるいはマイクロ波などのその他の電磁波
を用いてもよいのは言うまでもない。68は光学系、6
9はミラーである。電極66が開極するとき、アーク1
6が発生する。そのアーク16にレーザ光63を入射す
る。レーザ光63はアーク16によって反射されたり、
アーク16を透過する過程で波長が変わる。反射あるい
は透過したレーザ光を集光器72によって集め、ミラー
69によって反射させ、受光器74によって検出する。
その検出された量をデータ変換器64で信号に整形し、
予測制御装置3にデータ送出器65で出力する。また、
図には示されていないが、計測用レーザ照射装置75が
発するレーザ光63から参照光を分岐させ、アーク16
を透過させないで受光器74で取得し、上記のアーク1
6を透過したレーザ光と干渉させたデータを得るように
してもよい。また、絶縁ガスを用いた開閉装置におい
て、光線が平行なレーザ光が高温ガスなど屈折率が違う
所を透過すると屈折され、平行光線でなくなるため受光
像にむらが生じることを利用した、いわゆる、シャドウ
グラフ法やシュリーレン法の原理を利用して、絶縁ガス
流の像を観測できる。ここで、受光器74は反射したレ
ーザ光、また透過する過程で波長を変えたレーザ光を検
出できれば、上記以外の受光器でもよいのは言うまでも
ない。予測制御装置3ではアーク16の組成、密度、広
がり、発光強度を、過去のデータと比較して、地絡現象
や裁断現象や絶縁破壊の予測を行う。例えば、アーク1
6の温度の時間的変化量を既知の遮断限界と比較するこ
とで、電流零点以後において遮断は失敗すると予測でき
る。
【0052】実施の形態28.図36は本発明の実施の
形態28に係わる検出装置について示す構成図である。
電極66が開極するとき、アーク16が発生する。そ
のアーク16にレーザ光63を入射する。レーザ光63
はアーク16の中で散乱したり、原子共鳴吸収過程を起
こす。それにより発生した光を受光器74によって検出
する。その検出された量をデータ変換器64で信号に整
形し、予測制御装置3にデータ送出器65で出力する。
アーク16の原子共鳴吸収過程により発生した光から導
出したアーク16の密度、組成を、過去のデータと比較
して、地絡現象や裁断現象や絶縁破壊の予測を行う。例
えば、アーク16の密度の時間的変化量を既知の遮断限
界と比較することで、電流零点以後において遮断は失敗
すると予測できる。
【0053】実施の形態29.図37は本発明の実施の
形態29に係わる検出装置について示す構成図である。
図37は接離自在な一対の電極を持つ絶縁ガスを用いた
パッファ型遮断器に関するものである。図において、7
6は圧力センサであり、破線矢印はガス流を示す。可動
電極13が開極するとき、アーク16が発生する。同時
に、図にはないパッファシリンダにより可動電極13と
固定電極14の極間にガスが吹き出され、ノズル40に
よって流れが整形されてアーク16にガスが吹き付けら
れる。圧力センサ76は、ノズル40に配置されている
ことにより電極13、14間のガス流の圧力を測定した
り、パッファの吹き出し口に配置されていることにより
パッファから出るガス流の圧力を測定する。そのデータ
をデータ変換器64で信号に整形し、予測制御装置3に
データ送出器65で出力する。予測制御装置3では、ガ
ス流の圧力を過去のデータと比較して動作不良や地絡現
象や絶縁破壊の予測を行う。例えば、ガス流の圧力が既
知の遮断可能値より小さい場合、電流零点において遮断
は失敗すると予測できる。
【0054】実施の形態30.図38は本発明の実施の
形態30に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、上記実施の形態29と同一の機能を持つも
のは同一番号を付してその説明は省略する。図38は接
離自在な一対の電極を持つ絶縁ガスを用いたパッファ型
遮断器に関するものである。77は超音波送信装置、7
8は超音波受信装置である。また、破線矢印はガス流を
示す。可動電極13を開極するとき、アーク16が発生
する。超音波送信装置77と超音波受信装置78は、例
えば、電極13、14間に設置されており、超音波送信
装置77から電極13、14間またはパッファの吹き出
し口のガス流に超音波を入射させ、その超音波を超音波
受信装置78で検出する。そのデータをデータ変換器6
4で信号に整形し、予測制御装置3にデータ送出器65
で出力する。データ変換器64では、必要なら、超音波
が気中とガス中では伝播速度が違うことから、気中での
参照波とガス中での干渉波の位相がずれ、そのことから
ガス流の速度、密度を導出し、そのデータを信号として
出力する。予測制御装置3では、ガス流の速度、密度を
過去のデータと比較して動作不良や地絡現象や絶縁破壊
の予測を行う。例えば、ガス流の密度が既知の遮断可能
値より小さい場合、電流零点において遮断は失敗すると
予測できる。
【0055】実施の形態31.図39は本発明の実施の
形態31に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、79は赤外線カメラであるが、赤外領域の
発光のみを透過するフィルター付きのCCDカメラまた
は高速度ビデオカメラまたはその他CCD素子を含むも
のでも機能を満たせば同じ効果が得られるのは言うまで
もない。電極66が開極するとき、アークが発生する。
赤外線カメラ79で電極66の発生した光の赤外線を検
出する。そのデータをデータ変換器64で信号に整形
し、予測制御装置3にデータ送出器65で出力する。デ
ータ変換器64では、必要に応じて出力された信号を温
度に換算する。予測制御装置3では電極66が発生した
赤外線から導出した電極66の温度を過去のデータと比
較して、異常動作や地絡現象や絶縁破壊の予測を行う。
例えば、電極66の温度が既知の遮断可能値と比較する
ことで、電流零点において遮断は失敗を予測できる。
【0056】実施の形態32.図40は本発明の実施の
形態32に係わる検出装置について示す構成図である。
電極66が開極するとき、アークが発生する。高速度ビ
デオカメラ18で電極66の表面(図中、明確のため点
々を付して示している)の画像を検出する。そのデータ
をデータ変換器64で信号に整形し、予測制御装置3に
データ送出器65で出力する。予測制御装置3では、電
極66の表面画像から得られる表面突起などを過去のデ
ータと比較して、動作不良や絶縁破壊の予測を行う。例
えば、電極66の表面画像から得られる表面突起が遮断
成功の場合での最も大きい表面突起より大きい場合、電
流零点以後において遮断は失敗すると予測できる。
【0057】実施の形態33.図41は本発明の実施の
形態33に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、80はレーザ変位計であるが、高速度ビデ
オカメラまたはCCDカメラまたはその他のCCD素子
を含むものでも機能を満たせば同じ効果が得られるのは
言うまでもない。電極13、14が開極するとき、レー
ザ変位計80で可動電極13の径方向振動または画像を
検出する。そのデータをデータ変換器64で信号に整形
し、予測制御装置3にデータ送出器65で出力する。予
測制御装置3では可動電極13の径方向振動または画像
から判断し、径方向振動を制御することにより、真空遮
断器に適用した場合に電極部分の真空バルブのベローズ
の劣化を防ぐことができ寿命を長くすることができる。
また、動作不良を予測することもできる。
【0058】実施の形態34.図42は本発明の実施の
形態34に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、81はマーカである。電極13、14が開
極するとき、レーザ変位計80でマーカ81を観察する
ことにより可動電極13の位置を検出する。データ変換
器64では、得られたデータから可動電極13が予め知
られている定常のストローク位置やスピードに対してど
の程度偏差があるかを求める。そのデータを信号に整形
し、予測制御装置3にデータ送出器65で出力する。予
測制御装置3では、可動電極13のストローク位置やス
ピードなどを過去のデータと比較して動作不良や絶縁破
壊の予測を行う。例えば、可動電極13のストローク位
置が既知の遮断に必要なストローク位置より小さい場
合、電流零点において遮断は失敗すると予測できる。
【0059】実施の形態35.図43は本発明の実施の
形態35に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、82は可変抵抗器である。可動電極13が
開極するとき、その動きに付随して可変抵抗器82の抵
抗が変化し、可変抵抗器82の端子間電圧が変化するこ
とで、可動電極13の各時刻における位置のデータが得
られる。データ変換器64では、得られたデータから可
動電極13が予め知られている定常のストローク位置や
スピードに対してどの程度偏差があるかを求める。その
データを信号に整形し、予測制御装置3にデータ送出器
65で出力する。予測制御装置3では、可動電極13の
ストローク位置やスピードから、過去のデータと比較し
て動作不良や絶縁破壊の予測を行う。例えば、可動電極
13のストローク位置が既知の遮断に必要なストローク
位置より小さい場合、電流零点において遮断は失敗する
と予測できる。
【0060】実施の形態36.図44は本発明の実施の
形態36に係わる検出装置について示す構成図である。
図44は接離自在な一対の電極を持つ絶縁ガスを用いた
パッファ型遮断器に関するものであり、図中、破線矢印
はガス流を示す。電極13、14が開極するとき、アー
ク16が発生する。赤外線カメラ79でノズル40の赤
外線画像を検出する。そのデータをデータ変換器64で
信号に整形し、予測制御装置3にデータ送出器65で出
力する。予測制御装置3ではノズル40の赤外線画像か
ら導出されたノズル40の温度から、動作不良や絶縁破
壊の予測を行う。例えば、ノズル40の温度を既知の遮
断限界値と比較することで、電流零点以後において遮断
は失敗すると予測できる。
【0061】実施の形態37.図45は本発明の実施の
形態37に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、上記実施の形態36と同一の機能を持つも
のは同一番号を付してその説明は省略する。図45は接
離自在な一対の電極を持つ絶縁ガスを用いたパッファ型
遮断器に関するものである。83は熱電対であるが、そ
の他、熱が測定できる測定器であれば同じ効果が得られ
るのは言うまでもない。熱電対83はノズル40に取り
付けられている。電極13、14が開極するとき、アー
ク16が発生する。熱電対83の起電力すなわちノズル
40の温度を検出する。そのデータをデータ変換器64
で信号に整形し、予測制御装置3にデータ送出器65で
出力する。予測制御装置3ではノズル40の温度から、
動作不良や絶縁破壊の予測を行う。例えば、ノズル40
の温度を既知の遮断限界値と比較することで、電流零点
以後において遮断は失敗すると予測できる。
【0062】実施の形態38.図46は本発明の実施の
形態38に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、84は光ファィバー束、85は受光部であ
る。光ファィバー束84に接続された受光部85を固定
電極14の周囲に配置することにより、光ファィバー束
84を通して、電極13、14開極時に発生するアーク
16の径方向の画像を高速度ビデオカメラ18によって
取得することができる。得られた画像データをデータ変
換器64で信号に整形し、予測制御装置3にデータ送出
器65で出力する。予測制御装置3では、アーク16の
径方向の画像、発光強度、発光広がりなどを過去のデー
タと比較して、地絡現象や裁断現象や絶縁破壊の予測を
行う。例えば、アーク16の径方向の発光広がりが既知
の遮断成功場合のアーク16の発光径方向広がりの最大
値より大きい場合、電流零点以後において遮断は失敗す
ると予測できる。
【0063】実施の形態39.図47は本発明の実施の
形態39に係わる検出装置について示す構成図である。
電極66が開極するとき、アーク16が発生する。そ
のアーク16にレーザ光63を入射する。レーザ光63
はアーク16の中で散乱したり、原子共鳴吸収過程を起
こす。そのような状態を経験した透過レーザ光を受光器
74によって検出する。その検出された量をデータ変換
器64で信号に整形し、予測制御装置3にデータ送出器
65で出力する。予測制御装置3では、透過レーザ光に
より導出されたアーク16の密度、組成などを過去のデ
ータと比較して、地絡現象や裁断現象や絶縁破壊の予測
を行う。例えば、透過レーザ光により導出されたアーク
16の密度を既知の遮断限界値と比較することで、電流
零点において遮断は失敗すると予測できる。
【0064】実施の形態40.図48は本発明の実施の
形態40に係わる検出装置について示す構成図である。
図において、86は質量分析器である。電極66が開極
するとき、アーク16が発生する。その時、電極66か
ら電極材料が噴出したり、ガス絶縁開閉装置の場合、絶
縁ガスが化学反応を起こす。噴出した電極材料の小片や
化学反応を起こした絶縁ガスの量を質量分析器86で測
定する。そのデータをデータ変換器64で信号に整形
し、予測制御装置3にデータ送出器65で出力する。予
測制御装置3では、質量分析器86により得られた絶縁
ガスの成分量を過去のデータと比較して、動作不良や絶
縁破壊の予測を行う。例えば、質量分析器86により得
られた絶縁ガスのうち絶縁性が低い成分の量を既知の遮
断限界値と比較することで、電流零点において遮断は失
敗すると予測できる。
【0065】
【発明の効果】本発明による遮断制御装置は、電流路の
絶縁状態と導通状態間の過渡状態における消弧空間の物
理現象を計測する物理現象計測手段と、上記物理現象計
測手段の計測値から上記消弧空間の将来の状態を予測す
る遮断状態予測手段と、上記予測手段の予測結果に基づ
いて上記消弧空間の状態を制御する遮断状態制御手段と
を備えたので、安全で確実な消弧が可能となる。
【0066】また、上記過渡状態における上記電流路の
電流または電圧を計測する手段を有するので、これらの
計測値も用いて上記消弧空間の将来の状態をより確実に
予測できる。
【0067】また、上記物理現象計測手段は、消弧空間
のアークの状態量、消弧空間のガス流の状態量、消弧空
間に配置された部品の状態量、消弧空間にある物質の組
成、及び消弧空間に配置された部品の動作量のうちの少
なくとも1つを計測するので、これらの計測値を用いて
上記消弧空間の将来の状態を予測できる。
【0068】また、上記遮断状態予測手段は、上記消弧
空間での地絡事故、絶縁破壊、及び上記消弧空間に配置
された部品の動作不良のうちの少なくとも1つを予測す
るので、予測された将来の遮断状態に応じて適切な制御
が可能となる。
【0069】また、上記遮断状態制御手段は、上記消弧
空間のアークの状態、上記消弧空間のガス流、及び上記
消弧空間に配置された部品の動作量のうちの少なくとも
1つを制御するので、安全で確実な消弧が可能となる。
【0070】また、本発明による開閉装置は、上記何れ
かの遮断制御装置を用いたので、安全で確実な消弧が行
え、遮断性能の優れた開閉器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による遮断制御装置を
用いた開閉装置の要部の構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態2による遮断制御装置を
用いた開閉装置の要部の構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態3による遮断制御装置を
用いた開閉装置の要部の構成を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態3において予測制御装置
が判断を行う手順を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態3において計測される電
流の時間変化の例を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態3において検出される電
極の移動量の時間変化の例を示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態4による遮断制御装置を
用いた開閉装置の要部の構成を示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態4に係わり予測制御装置
に保持されるアーク像のイメージを説明する模式図であ
る。
【図9】 本発明の実施の形態4に係わり予測制御装置
において判断を行う基準の例を説明する模式図である。
【図10】 本発明の実施の形態4による遮断装置の動
作を説明する説明図である。
【図11】 本発明の実施の形態4による遮断装置でレ
ーザ光を照射した例を示す説明図である。
【図12】 本発明の実施の形態4による遮断装置でア
ークの形状が矯正された様子を示す説明図である。
【図13】 本発明の実施の形態5による遮断制御装置
を用いた開閉装置の要部の構成を示す図である。
【図14】 本発明の実施の形態6に係わる予測制御装
置を示す構成図である。
【図15】 本発明の実施の形態7に係わり予測制御装
置が判断を行う手順を示フローチャートである。
【図16】 本発明の実施の形態8に係わる電極駆動装
置としての油圧装置を示す構成図である。
【図17】 本発明の実施の形態9に係わる電極駆動装
置として電磁反発を用いた装置を示す構成図である。
【図18】 本発明の実施の形態10に係わる電極駆動
装置としてのバネ式駆動装置の要部を示す構成図であ
る。
【図19】 本発明の実施の形態11によるパッファ式
ガス開閉装置の要部を示す断面構成図である。
【図20】 本発明の実施の形態12による開閉装置の
要部を示す構成図である。
【図21】 本発明の実施の形態13による開閉装置の
要部を示す断面構成図である。
【図22】 本発明の実施の形態14による開閉装置の
要部を示す断面構成図である。
【図23】 本発明の実施の形態15による開閉装置の
要部を示す断面構成図である。
【図24】 本発明の実施の形態16による開閉装置の
要部を示す断面構成図である。
【図25】 本発明の実施の形態17によるパッファ式
ガス開閉装置の要部を示す断面構成図である。
【図26】 本発明の実施の形態18によるパッファ式
ガス開閉装置の要部を示す断面構成図である。
【図27】 本発明の実施の形態19によるパッファ式
ガス開閉装置の要部を示す断面構成図である。
【図28】 本発明の実施の形態20によるパッファ式
ガス開閉装置の要部を示す断面構成図である。
【図29】 本発明の実施の形態21によるパッファ式
ガス開閉装置の要部を示す断面構成図である。
【図30】 本発明の実施の形態22による真空遮断器
の要部を示す構成図である。
【図31】 本発明の実施の形態23に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図32】 本発明の実施の形態24に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図33】 本発明の実施の形態25に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図34】 本発明の実施の形態26に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図35】 本発明の実施の形態27に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図36】 本発明の実施の形態28に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図37】 本発明の実施の形態29に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図38】 本発明の実施の形態30に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図39】 本発明の実施の形態31に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図40】 本発明の実施の形態32に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図41】 本発明の実施の形態33に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図42】 本発明の実施の形態34に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図43】 本発明の実施の形態35に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図44】 本発明の実施の形態36に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図45】 本発明の実施の形態37に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図46】 本発明の実施の形態38に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図47】 本発明の実施の形態39に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図48】 本発明の実施の形態40に係わる検出装置
について示す構成図である。
【図49】 従来の開閉装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 遮断装置、 2 検出装置、 3 予測制御装置、
4 電流路、 5開閉指令装置、 6 遮断装置、
8 外部の情報処理装置、 9 外部の指令装置、 1
0 電流計測装置、 11 電極移動量検出装置、 1
2 電極駆動装置、 13,13a,13b 可動電
極、 14 固定電極、 15 高電圧インパルス印加
装置、 16 アーク、 18 高速度ビデオカメラ、
19,60 レーザ照射装置、 20 磁気駆動装
置、 21 予測・判断・指令装置、 22 データベ
ース、 23 油圧操作ロッド、 24 ピストン、
25給油弁、 26 排油弁、 27 開路用電磁弁、
28 閉路用電磁弁、29 高圧油タンク、 30
低圧油タンク、 31 圧力降下弁、 32 電磁反発
用コイル、 33 導体板、 34 電磁反発用コイル
電源、 35 バネA、 36 バネB、 37 主
軸、 38 ロッド、 39 ラッチ、 40 絶縁ノ
ズル、 41 パッファシリンダ、 42 パッファピ
ストン、 12a 第1駆動装置、 12b 第2駆動
装置、 43 コイル、 44 コイル用電源、 45
固定コイル、 46 可動コイル、 47 コイル駆
動装置及び電源、 48 可変長コイル、 49 複数
のコイル、 50 コイル電源及びコイル選択装置、
51 永久磁石、 52 永久磁石駆動装置、 53導
体棒、 54 導体棒駆動装置、 55 電界変化シー
ルド、 56 電界変化シールド用電源、 57 パッ
ファ室、 58 電磁弁、 59 シリンダ駆動装置、
61 光ファイバ、 62 集光装置、 63 レー
ザ光、 64データ変換器、 65 データ送出器、
66 電極、 67 静電プローブ、68 光学系、
69 ミラー、 70 磁気プローブ、 71 積分
器、72 集光器、 73 分光器、 74 受光器、
75 計測用レーザ照射装置、 76 圧力センサ、
77 超音波送信装置、 78 超音波受信装置、7
9 赤外線カメラ、 80 レーザ変位計、 81 マ
ーカ、 82 可変抵抗器、 83 熱電対、 84
光ファイバ束、 85 受光部、 86 質量分析器、
87 遮断装置、 88 制御装置、 89 ストロ
ーク位置検出器、 90a,90b ギャップ、 91
a,91b コンデンサ、 92 遮断器、 93 電
流零点検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 健一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 古賀 博美 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 笹尾 博之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流路の絶縁状態と導通状態間の過渡状
    態における消弧空間の物理現象を計測する物理現象計測
    手段と、上記物理現象計測手段の計測値から上記消弧空
    間の将来の状態を予測する遮断状態予測手段と、上記予
    測手段の予測結果に基づいて上記消弧空間の状態を制御
    する遮断状態制御手段とを備えたことを特徴とする遮断
    制御装置。
  2. 【請求項2】 上記過渡状態における上記電流路の電流
    または電圧を計測する手段を有することを特徴とする請
    求項1記載の遮断制御装置。
  3. 【請求項3】 上記物理現象計測手段は、消弧空間のア
    ークの状態量、消弧空間のガス流の状態量、消弧空間に
    配置された部品の状態量、消弧空間にある物質の組成、
    及び消弧空間に配置された部品の動作量のうちの少なく
    とも1つを計測することを特徴とする請求項1記載の遮
    断制御装置。
  4. 【請求項4】 上記遮断状態予測手段は、上記消弧空間
    での地絡事故、絶縁破壊、及び上記消弧空間に配置され
    た部品の動作不良のうちの少なくとも1つを予測するこ
    とを特徴とする請求項1記載の遮断制御装置。
  5. 【請求項5】 上記遮断状態予測手段は、物理現象計測
    手段の計測値から将来の電流零点における値を予測し、
    あらかじめ定められた所定値と比較して絶縁破壊を予測
    する請求項4記載の遮断制御装置。
  6. 【請求項6】 上記遮断状態予測手段は、物理現象計測
    手段の計測値から将来の値を予測し、あらかじめ定めら
    れた所定値と比較して地絡事故を予測する請求項4記載
    の遮断制御装置。
  7. 【請求項7】 上記遮断状態予測手段は、消弧空間に配
    置された部品の動作量の計測値から将来の値を予測し、
    あらかじめ定められた所定値と比較して上記部品の動作
    不良を予測する請求項4記載の遮断制御装置。
  8. 【請求項8】 上記遮断状態制御手段は、上記消弧空間
    のアークの状態、上記消弧空間のガス流、及び上記消弧
    空間に配置された部品の動作量のうちの少なくとも1つ
    を制御することを特徴とする請求項1記載の遮断制御装
    置。
  9. 【請求項9】 上記アークの状態は、電極間及びその周
    囲の磁界または電界を制御することにより制御すること
    を特徴とする請求項8記載の遮断制御装置。
  10. 【請求項10】 上記アークの状態は、電磁波を照射す
    ることにより制御することを特徴とする請求項8記載の
    遮断制御装置。
  11. 【請求項11】 上記請求項1ないし10の何れかに記
    載の遮断制御装置を用いた開閉装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101531644B1 (ko) * 2013-11-14 2015-06-25 한국전기연구원 자기장 차폐 노즐을 가지는 가스 차단기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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