JPH09304845A - 写真処理方法及び装置 - Google Patents

写真処理方法及び装置

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JPH09304845A
JPH09304845A JP8119296A JP11929696A JPH09304845A JP H09304845 A JPH09304845 A JP H09304845A JP 8119296 A JP8119296 A JP 8119296A JP 11929696 A JP11929696 A JP 11929696A JP H09304845 A JPH09304845 A JP H09304845A
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JP
Japan
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exposure
film
image
exposure amount
photographic
Prior art date
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Application number
JP8119296A
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English (en)
Inventor
Takaaki Terashita
隆章 寺下
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP8119296A priority Critical patent/JPH09304845A/ja
Publication of JPH09304845A publication Critical patent/JPH09304845A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム画像のアスペクト比や作成すべき写
真プリントのアスペクト比に拘らず、適正な仕上りの写
真プリントを常に高い得率で得る。 【解決手段】 写真焼付装置にセットされたネガフィル
ムが、磁気トラックが設けられた APSフィルムの場合(2
02が否定) には、指定されたプリントサイズ(アスペク
ト比)に拘らずネガ画像中の低アスペクト比かつ一定の
測光領域を測光し(210,212) 、測光データに基づき基本
露光量を演算する(226) 。次に今回の露光がAPSフィ
ルムの再露光か否か判定する(228) 。判定が否定された
場合は露光補正量を演算する(230) が、判定が肯定され
た場合は、以前に前記フィルムのネガ画像の露光を行っ
た写真焼付装置を判断し、同一又は類似の装置であった
場合(232又は234 が肯定) には、磁気トラックに記録さ
れていた露光補正量を用い(236) 、基本露光量を露光補
正量により補正して露光量を決定する(248) 。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は写真処理装置及び写
真処理方法に係り、特に、磁気記録部が設けられた写真
フィルムに記録されているフィルム画像を複写材料に露
光する写真処理方法、及び該写真処理方法を適用可能な
写真処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】写真フィルムに記録されているフィルム
画像を印画紙に焼付ける写真焼付装置では、焼付時の露
光量を決定するためにフィルム画像を測光する際に、測
光センサによる測光範囲がフィルム画像の全面に及ぶよ
うに、測光センサとネガフィルムの間に配置されたズー
ムレンズのズーム倍率をフィルム画像のサイズに応じて
変更する(これにより写真フィルム上における測光セン
サの測光範囲が変化し、測光センサの受光面上に投影さ
れるフィルム画像の面積はフィルム画像サイズに拘らず
略一定となる)ことが一般的である(例として特開昭 6
0-177337号公報等参照)。
【0003】また、135サイズの写真フィルムに画像
を撮影記録する際の画像サイズとして、標準サイズ(以
下、Fサイズという)及びパノラマサイズ(以下、Pサ
イズという)が知られている。Pサイズのフィルム画像
の記録範囲はFサイズのフィルム画像の記録範囲よりも
小さく、Fサイズのフィルム画像の記録範囲に含まれて
いるので、Pサイズのフィルム画像の測光に際しては、
Fサイズのフィルム画像の測光時と同じズーム倍率で測
光を行い、測光により得られたデータから、露光量の演
算に用いる画像データとして、Pサイズのフィルム画像
の記録範囲を測光した結果に相当するデータのみを取り
出している。
【0004】上記のように、フィルム画像の焼付けに際
してはフィルム画像の全面を測光することが一般的であ
り、測光により得られた画像データに基づき、フィルム
画像の全画面平均濃度等に基づいて基本露光量を演算す
ると共に、画像中の主要部の濃度及び色が適正な写真プ
リントを得るための露光補正量を自動的に又はマニュア
ルで設定し、設定した露光補正量により基準露光量を補
正して露光量を決定していた。また、フィルム画像の一
部のみを引伸して印画紙に焼付ける、所謂トリミングプ
リントにおいても、フィルム画像の全面を測光した結果
に基づいて露光量を決定し、印画紙に焼付すべきフィル
ム画像の一部を、前記決定した露光量に従って所定の引
伸し倍率で印画紙に焼付けていた。
【0005】一方、フィルム画像の焼付け(プリント)
の依頼形態としては、未現像の写真フィルムが持ち込ま
れ、該写真フィルムの現像及び該写真フィルムに撮影記
録されているフィルム画像のプリントが一度に依頼され
る同時プリントと、現像済みの写真フィルムが持ち込ま
れ、該写真フィルムに記録されているフィルム画像のプ
リント(所謂焼増し)のみが依頼される再注文プリント
と、があるが、同時プリントの依頼により作成された写
真プリントと、再注文プリントの依頼により作成された
写真プリントと、でプリント品質の差が大きいことが従
来より問題となっていた。
【0006】近年、フィルム画像を測光した結果に基づ
いて決定した露光量によりフィルム画像をプリントした
場合の写真プリントの仕上りを推定し、実際にフィルム
画像のプリントを行う前に、CRT等の画像表示装置に
推定した写真プリント画像を表示して写真プリントの仕
上りが適正か否かをオペレータに検定させ、オペレータ
が適正でないと判断した場合には露光量を修正してプリ
ントを行うプリント方法が普及してきている。上記のよ
うなシミュレータを用いれば、写真プリントが不適正な
仕上りとなることは防止できるが、再注文プリントでフ
ィルム画像のプリントを行う際に、同時プリント時に同
一のフィルム画像に対して設定した露光補正量を検知す
ることはできないので、同時プリントで作成した写真プ
リントと再注文プリントで作成した写真プリントのプリ
ント品質の差を解消することはできない。
【0007】このため、特開昭 59-214023号公報には、
写真フィルムに設けられた磁気記録帯にプリント時の露
光量を指示する情報を記録することが記載されている。
また特開昭 63-201645号公報には、同時プリント時の露
光量をメモリカードに書き込んでおき、再注文時に、焼
増しを行うフィルム画像の同時プリント時の露光量をメ
モリカードから読み出して利用することが記載されてい
る。また特開平5-2227号公報には、画像情報処理手段か
ら出力された露光量に対する補正量を写真焼付装置の補
正情報入力手段の補正情報に変換し、写真印画の表面や
磁気記録媒体等に記録する等のようにして、最初に決定
した露光条件をメモリに記憶しておき、再注文時に読み
出して利用することも提案されている。
【0008】上記により、同時プリント時と再注文プリ
ント時の露光量を等しくすることが可能となるので、同
時プリントで作成した写真プリントと再注文で作成した
写真プリントのプリント品質の差を解消又は非常に小さ
くすることが可能になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、磁気
記録部を備えた写真フィルムを用いた新しい写真システ
ムが提案されている。この新写真システムでは、特開平
5-241251号公報でも提案されているように、写真フィル
ムに一定サイズ(新写真システムではハイビジョンサイ
ズ(以下、Hサイズという))の画像が撮影記録されると
共に、プリントサイズとして互いにアスペクト比の異な
る3種類のサイズ(新写真システムではシネラマサイズ
(以下、Cサイズという)、Hサイズ及びPサイズの3
種類)が予め定められており、写真フィルムに記録され
ている各フィルム画像を前記3種類のプリントサイズの
うちの何れのプリントサイズでプリントするかが指定さ
れ、写真焼付装置では指定されたプリントサイズでフィ
ルム画像のプリントを行うようになっている。
【0010】上記のように、新写真システムでは従来の
Fサイズよりもアスペクト比の高いHサイズで写真フィ
ルムに画像が撮影記録されるが、アスペクト比の高い画
像は画像中に占める背景部分(非主要部)の面積が比較
的大きい可能性が高い。このため、例えば指定されたプ
リントサイズに拘らず、フィルム画像の全面を測光した
結果に基づいて基本露光量を演算したとすると、演算し
た基本露光量が、フィルム画像中の背景部分の濃度や色
の影響を大きく受け、露光補正量によって大きく補正す
る必要のある値となる確率が高いので、主要部の濃度及
び色が適正な写真プリントの得率が低下する可能性が高
い、という問題があった。
【0011】また、新写真システムは一定サイズのフィ
ルム画像に対し、プリントサイズとして、互いにアスペ
クト比の異なる複数種類のプリントサイズのうちの何れ
かのサイズが指定されるので、フィルム画像のうち印画
紙に焼付ける範囲は指定されたプリントサイズのアスペ
クト比によって異なり、プリントサイズによってはフィ
ルム画像の記録範囲の一部は印画紙に焼付けされない。
このため、指定されたプリントサイズに応じて測光範囲
を変更してフィルム画像中の印画紙に焼付ける部分のみ
を測光し、測光結果に基づいて基本露光量を演算して露
光量を決定することも考えられる。
【0012】しかし、上記の新写真システムでは写真フ
ィルムに記録されているフィルム画像のサイズと無関係
にプリントサイズが指定されるので、同時プリント時に
指定されたプリントサイズと再注文プリント時に指定さ
れたプリントサイズとが異なる場合も生じ得る。上記の
測光方式では、指定されたプリントサイズが異なると測
光範囲が異なり、測光により得られるデータが異なるの
で、先に述べたように同時プリント時の露光補正量を磁
気的に記録していたとしても、同時プリント時に設定し
た露光補正量を再注文プリント時に用いることはでき
ず、同時プリントで作成した写真プリントと再注文プリ
ントで作成した写真プリントのプリント品質の差を解消
することはできない。
【0013】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、フィルム画像のアスペクト比や作成すべき写真プリ
ントのアスペクト比に拘らず、適正な仕上りの写真プリ
ントを常に高い得率で得ることができる写真処理装置及
び写真処理方法を得ることが目的である。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る写真処理装置は、磁気記録
部が設けられた写真フィルムに記録されているフィルム
画像を測光する測光手段と、互いに異なる複数種類のア
スペクト比の中から指定された、作成すべき写真プリン
トのアスペクト比に拘らず、前記測光手段による測光に
よって得られたフィルム画像中の所定値以下かつ一定の
アスペクト比の所定領域の画像データに基づいて基本露
光量を演算する演算手段と、前記演算された基本露光量
に対する露光補正量を設定する設定手段と、前記演算手
段によって設定された基本露光量を前記設定手段によっ
て設定された露光補正量により補正して前記フィルム画
像の露光量を決定する露光量決定手段と、フィルム画像
を、前記露光量決定手段によって決定された露光量によ
り、前記指定されたアスペクト比に応じて複写材料に露
光する露光手段と、前記露光量決定手段が露光量の決定
に用いた露光補正量を前記写真フィルムの磁気記録部に
記録する記録手段と、を含んで構成している。
【0015】請求項1の発明では、互いに異なる複数種
類のアスペクト比の中から、作成すべき写真プリントの
アスペクト比が指定される。また、演算手段では、作成
すべき写真プリントのアスペクト比に拘らず、測光手段
による測光によって得られたフィルム画像中の所定値以
下かつ一定のアスペクト比の所定領域の画像データに基
づいて基本露光量を演算する。
【0016】なお、前記所定値以下かつ一定のアスペク
ト比は、具体的には、例えば請求項8に記載したよう
に、前記複数種類のアスペクト比のうち最も低いアスペ
クト比に一致又は近似したアスペクト比とすることがで
きる。また、請求項9に記載したように、135サイズ
の写真フィルムにおけるフィルム画像の標準サイズのア
スペクト比、又はシネサイズのアスペクト比に一致又は
近似したアスペクト比とすることもできる。
【0017】また、所定値以下かつ一定のアスペクト比
の所定領域の画像データは、測光手段による測光範囲が
前記所定領域に一致するように調整することにより取得
してもよいし、測光手段による測光範囲を前記所定領域
よりも大きな範囲としておき、測光手段による測光によ
って得られた画像データのうち、前記所定領域に対応す
る画像データを取り出すことにより前記所定領域の画像
データを取得するように構成することも可能である。
【0018】前記所定領域はアスペクト比が所定値以下
とされているので、前記所定領域中にフィルム画像中の
主要部に相当する領域が存在している確率が高いと共
に、前記所定領域に占めるフィルム画像中の非主要部に
相当する領域の面積は比較的狭い可能性が高い。なお、
前記所定領域を、領域の中心がフィルム画像の中心に略
一致するように定めれば、前記所定領域中にフィルム画
像の主要部が存在している確率が非常に高くなるので好
ましい。
【0019】カラーフェリアや濃度フェリアは画像中の
非主要部に相当する領域の濃度によって発生し、その面
積が広い場合に大きく生じるが、上記では、フィルム画
像のアスペクト比や作成すべき写真プリントのアスペク
ト比に拘らず、主要部に相当する領域が存在している確
率が高く、非主要部に相当する領域の占める面積率が比
較的低い可能性の高い所定領域の画像データに基づいて
基本露光量を演算しているので、基本露光量として、カ
ラーフェリアや濃度フェリアの影響を受けにくい(すな
わち主要部の濃度や色が適正な写真プリントを得るため
の補正量の小さい)適正な値が得られる確率が向上す
る。
【0020】一方、設定手段では、演算手段によって演
算された基本露光量に対する露光補正量を設定する。こ
の露光補正量は、フィルム画像中の前記所定領域の画像
データに基づいて演算により求めた値を設定してもよい
し、オペレータがフィルム画像の検定等を行って入力し
た補正量を設定してもよい。前述のように、請求項1の
発明では基本露光量として、主要部の濃度や色が適正な
写真プリントを得るための補正量(露光補正量)が小さ
くて済む適正な値が得られる確率が高いので、露光補正
量についても、主要部の濃度や色が適正となるように補
正できる適正な値が設定される確率が向上する。
【0021】そして露光量決定手段では、上記のように
して求めた基本露光量を露光補正量により補正して露光
量を決定し、露光手段では、露光量決定手段によって決
定され露光量により、指定されたアスペクト比に応じて
フィルム画像を複写材料に露光するので、フィルム画像
のアスペクト比や作成すべき写真プリントのアスペクト
比に拘らず、適正な仕上りの写真プリントを高い得率で
得ることができる。
【0022】また、露光量決定手段が露光量の決定に用
いた露光補正量は、記録手段により写真フィルムの磁気
記録部に記録される。これにより、以前に複写材料への
露光が行われたフィルム画像に対し、時期を隔てて複写
材料への露光を再度行う場合に、作成すべき写真プリン
トのアスペクト比として、以前とは異なるアスペクト比
が指定されたとしても、前記所定領域の画像データを用
いて基本露光量を演算し、演算した基本露光量を磁気記
録部に記録されている露光補正量により補正して露光量
を決定し、決定した露光量に基づいてフィルム画像の露
光を行うことにより、以前にフィルム画像を露光した際
と略一致した適正な仕上りの写真プリントを高い得率で
得ることが可能となる。
【0023】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、以前にフィルム画像から写真プリントが作成さ
れた際に露光量の決定に用いられて写真フィルムの磁気
記録部に記録された露光補正量を磁気記録部から読み出
す読出手段を更に備え、露光量決定手段は、フィルム画
像の再露光時には、演算手段によって演算された基本露
光量を前記読出手段によって読み出された露光補正量に
より補正して露光量を決定することを特徴としている。
【0024】請求項2の発明では、以前に前記フィルム
画像から写真プリントが作成された際に露光量の決定に
用いられて写真フィルムの磁気記録部に記録された露光
補正量を磁気記録部から読み出す読出手段が設けられて
おり、露光量決定手段は、フィルム画像の再露光時に
は、演算手段によって演算された基本露光量(フィルム
画像中の所定値以下かつ一定のアスペクト比の所定領域
の画像データに基づいて求めた基本露光量)を、磁気記
録部から読み出された露光補正量により補正して露光量
を決定するので、先にも述べたように、以前に複写材料
への露光が行われたフィルム画像に対し、時期を隔てて
複写材料への露光を再度行う場合に、作成すべき写真プ
リントのアスペクト比として、以前とは異なるアスペク
ト比が指定されたとしても、以前にフィルム画像が露光
された際と略一致した適正な仕上りの写真プリントを高
い得率で得ることができる。
【0025】ところで、以前に複写材料への露光が行わ
れたフィルム画像に対し、時期を隔てて複写材料への露
光を再度行う場合、以前にフィルム画像の露光を行った
写真処理装置が今回の露光を行う写真処理装置と同一で
はない可能性もある。このため、例えば以前に露光を行
った写真処理装置が、本発明に係る所定領域(フィルム
画像中の所定値以下かつ一定のアスペクト比の領域)と
異なる領域の画像データに基づいて基本露光量を演算す
る写真処理装置であった等の場合には、今回の露光時
に、写真フィルムの磁気記録部から読み出した露光補正
量を用いて露光量を決定したとすると、適正な仕上りの
写真プリントを得られない可能性が高い。
【0026】上記を考慮し、請求項3記載の発明は、請
求項2の発明において、記録手段は写真フィルムの磁気
記録部に写真処理装置を識別するための識別情報も記録
し、読出手段は写真フィルムの磁気記録部から識別情報
も読み出し、露光量決定手段は、前記読出手段によって
読み出された識別情報に基づいて、設定手段によって設
定された露光補正量を用いて露光量を決定するか、又は
読出手段によって読み出された露光補正量を用いて露光
量を決定するかを判断し、判断結果に従って露光量の決
定を行うことを特徴としている。
【0027】請求項3の発明では、読出手段によって読
み出された、写真処理装置を識別するための識別情報に
基づいて、設定手段によって設定された露光補正量を用
いて露光量を決定するか、磁気記録部から読み出された
露光補正量を用いて露光量を決定するかを判断し、判断
結果に従って露光量の決定を行うので、例えば以前にフ
ィルム画像の露光を行った写真処理装置が今回の露光を
行う写真処理装置と同一の場合、或いは今回の露光を行
う写真処理装置とは異なっているものの、所定領域の画
像データに基づいて基本露光量を演算する写真処理装置
であった等の場合には、以前に露光を行った写真処理装
置が露光量の決定に用いた露光補正量が今回の露光量の
決定にも用いられることになる。これにより、以前にフ
ィルム画像が露光された際と略一致した適正な仕上りの
写真プリントを高い得率で得ることができる。
【0028】また、例えば以前にフィルム画像の露光を
行った写真処理装置が今回の露光を行う写真処理装置と
異なっており、前記所定領域と異なる領域の画像データ
に基づいて基本露光量を演算する写真処理装置であった
等の場合には、設定手段によって設定された露光補正量
が用いられることになる。この場合、写真プリントの仕
上りが以前にフィルム画像が露光された際とは相違する
可能性はあるが、請求項1の発明と同様に、適正な仕上
りの写真プリントを高い得率で得ることができる。
【0029】このように、請求項3の発明によれば、以
前にフィルム画像の露光を行った写真処理装置に応じ
て、露光量をどのようにして決定するかが選択されるこ
とになるので、以前にフィルム画像の露光を行った写真
処理装置の機種等に拘らず、適正な仕上りの写真プリン
トを高い得率で得ることができる。
【0030】請求項4記載の発明は、請求項2の発明に
おいて、記録手段は写真フィルムの磁気記録部に写真処
理装置を識別するための識別情報も記録し、読出手段は
写真フィルムの磁気記録部から識別情報も読み出し、露
光量決定手段は、読出手段によって読み出された識別情
報に対応する写真処理装置が所定領域と異なる領域の画
像データに基づいて基本露光量を演算する写真処理装置
であった場合には、該写真処理装置が基本露光量の演算
に用いた画像データに対応するフィルム画像中の領域を
判断し、判断した領域の画像データに基づいて基本露光
量を演算し、前記演算した基本露光量を読出手段によっ
て読み出された露光補正量により補正して露光量を決定
することを特徴としている。
【0031】請求項4の発明では、磁気記録部から読み
出された識別情報に対応する写真処理装置(以前にフィ
ルム画像の露光を行った写真処理装置)が、本発明に係
る所定領域と異なる領域の画像データに基づいて基本露
光量を演算する写真処理装置であった場合には、該写真
処理装置が基本露光量の演算に用いた画像データに対応
するフィルム画像中の領域を判断し、判断した領域の画
像データに基づいて基本露光量を演算し、磁気記録部か
ら読み出された露光補正量を用いて露光量を決定してい
る。
【0032】これにより、以前にフィルム画像の露光を
行った写真処理装置が、所定領域と異なる領域の画像デ
ータに基づいて基本露光量を演算すると共に該基本露光
量に対する露光補正量を設定する写真処理装置であった
としても、以前にフィルム画像の露光を行った写真処理
装置が設定した露光補正量を用いて露光量を決定するこ
とができ、以前にフィルム画像の露光を行った際と略一
致した仕上りの写真プリントが得られる。
【0033】なお、露光量決定手段によって決定された
露光量は、請求項5に記載したように、フィルム画像を
複写材料に露光して作成した写真プリントを表す画像を
推定して表示手段にさせる際にも用いることが可能であ
る。この場合、前記写真プリントを表す画像の推定は、
撮像手段によりフィルム画像を撮像し、該撮像によって
得られたフィルム画像を表す画像信号と、露光量決定手
段によって決定された露光量と、に基づいて行うことが
できる。また、表示制御手段は、指定された写真プリン
トのアスペクト比に応じた範囲を表示手段に表示させる
ようにしてもよいし、フィルム画像の全面に対応する範
囲を表示手段に表示させるようにしてもよい。
【0034】また、上述した発明により決定した露光量
を用いたとしても、写真プリントの仕上りが全て適正に
なるとは限らないことを考慮すると、請求項6に記載し
たように、露光量の修正を指示する情報を入力するため
の入力手段を更に設け、露光量決定手段は、前記入力手
段を介して露光量の修正を指示する情報が入力された場
合には、該入力された情報に基づいて露光補正量を修正
し、修正した露光補正量を用いて露光量を決定すること
が好ましい。
【0035】これにより、例えばフィルム画像を複写材
料に露光することによって得られた写真プリントの仕上
りを検定した結果に基づき、再露光(所謂焼直し)が必
要であるとオペレータが判断した場合、或いは請求項5
に記載した表示制御手段によって表示手段に表示された
画像を検定した結果に基づき、露光量の修正が必要であ
るとオペレータが判断した場合に、オペレータが入力手
段を介して露光量の修正を指示する情報を入力すること
ができ、入力された情報に基づいて露光補正量が修正さ
れて露光量が決定されるので、適正な仕上りの写真プリ
ントが得られる得率を更に向上させることができる。ま
たこの場合、修正された露光補正量が磁気記録部に記録
されることになる。
【0036】なお、露光量決定手段によって決定された
露光量は、請求項7に記載したように、インデックスプ
リント作成手段が、複数のフィルム画像をインデックス
プリントとして複写材料に露光する際にも用いることが
可能である。これにより、写真プリントと同様に、適正
な仕上りのインデックスプリントを常に高い得率で得る
ことができる。
【0037】なお、インデックスプリント作成手段は、
各フィルム画像のうち、指定された写真プリントのアス
ペクト比に応じた範囲をインデックスプリントとして露
光するようにしてもよいし、各フィルム画像の全面に対
応する範囲をインデックスプリントとして露光するよう
にしてもよい。また各フィルム画像の全面に対応する範
囲をインデックスプリントとして露光する場合に、指定
されたアスペクト比を容易に視認可能なマークも露光す
るようにしてもよい。
【0038】請求項10記載の発明に係る写真処理方法
は、磁気記録部が設けられた写真フィルムに記録されて
いるフィルム画像を測光し、互いに異なる複数種類のア
スペクト比の中から指定された、作成すべき写真プリン
トのアスペクト比に拘らず、前記測光によって得られた
フィルム画像中の所定値以下かつ一定のアスペクト比の
所定領域の画像データに基づいて基本露光量演算すると
共に、前記演算した基本露光量に対する露光補正量を設
定し、前記演算した基本露光量を前記設定した露光補正
量により補正して前記フィルム画像の露光量を決定し、
フィルム画像を前記決定した露光量により前記指定され
たアスペクト比に応じて複写材料に露光すると共に、前
記露光量の決定に用いた露光補正量を前記写真フィルム
の磁気記録部に記録する。
【0039】これにより、請求項1の発明と同様に、フ
ィルム画像や作成すべき写真プリントのアスペクト比に
拘らず、適正な仕上りの写真プリントを高い得率で得る
ことができると共に、以前に複写材料への露光が行われ
たフィルム画像に対し、時期を隔てて複写材料への露光
を再度行う場合に、作成すべき写真プリントのアスペク
ト比として、以前とは異なるアスペクト比が指定された
としても、以前にフィルム画像の露光を行った際と略一
致した適正な仕上りの写真プリントを高い得率で得るこ
とが可能となる。
【0040】請求項11記載の発明に係る写真処理方法
は、磁気記録部が設けられた写真フィルムに記録されて
いるフィルム画像を測光し、フィルム画像の再露光時
に、互いに異なる複数種類のアスペクト比の中から指定
された、作成すべき写真プリントのアスペクト比に拘ら
ず、前記測光によって得られるフィルム画像中の所定値
以下かつ一定のアスペクト比の所定領域の画像データに
基づいて基本露光量を演算すると共に、以前に前記フィ
ルム画像から写真プリントが作成された際に露光量の決
定に用いられて前記写真フィルムの磁気記録部に記録さ
れた露光補正量を前記磁気記録部から読み出し、前記演
算した基準露光量を前記読み出した露光補正量により補
正して前記フィルム画像の露光量を決定し、フィルム画
像を前記決定した露光量により前記指定されたアスペク
ト比に応じて複写材料に露光する。
【0041】これにより、請求項2の発明と同様に、以
前に複写材料への露光が行われたフィルム画像に対し、
時期を隔てて複写材料への露光を再度行う場合に、作成
すべき写真プリントのアスペクト比として、以前とは異
なるアスペクト比が指定されたとしても、以前にフィル
ム画像の露光を行った際と略一致した適正な仕上りの写
真プリントを高い得率で得ることができる。
【0042】なお、請求項10又は請求項11の発明に
おいて、所定値以下かつ一定のアスペクト比は、請求項
12に記載したように、前記複数種類のアスペクト比の
うち最も低いアスペクト比に一致又は近似したアスペク
ト比とすることができる。
【0043】なお、請求項10又は請求項11の発明に
おいて、所定値以下かつ一定のアスペクト比は、請求項
13に記載したように、135サイズの写真フィルムに
おけるフィルム画像の標準サイズのアスペクト比、又は
シネサイズのアスペクト比に一致又は近似したアスペク
ト比とすることもできる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の一例を詳細に説明する。図1には本発明の写真
処理装置としての写真焼付装置10が示されている。
【0045】写真焼付装置10は、ネガフィルムNに記
録された画像を焼付けるための露光光を射出する光源1
2を備えている。光源12の光射出側には、露光光路に
対し互いに独立に進退移動可能なC(シアン)、M(マ
ゼンダ)、Y(イエロー)の3枚のフィルタから成る色
補正フィルタ14、色補正フィルタ14を透過した光を
拡散する拡散ボックス16が順に配置されている。色補
正フィルタ14はドライバ50を介して制御装置86の
入出力ポート86Eに接続されており、制御装置86に
よって3枚のフィルタの移動が各々制御される。
【0046】また、拡散ボックス16の上方側にはネガ
フィルムNの搬送路が形成されており、光源12の光軸
から若干離間した位置には、ネガフィルムNを搬送する
搬送ローラ対18が設けられている。搬送ローラ対18
はモータ52の駆動軸に連結されており、モータ52の
駆動力が伝達されることにより回転し、ネガフィルムN
を搬送する。モータ52はドライバ54を介して制御装
置86の入出力ポート86Eに接続されており、制御装
置86によって駆動が制御される。また拡散ボックス1
6の上方側には、光源12の光軸に一致する位置に、遮
光範囲を変更可能なネガマスク20が配置されている。
【0047】本実施形態に係る写真焼付装置10は、図
2(A)に示す135サイズのネガフィルム96(以
下、135サイズフィルム96と称する)と、フィルム
の乳剤層形成面と反対側の面に全面に亘って透明な磁性
材料が塗布されて磁気層が形成され、画像記録範囲外に
情報を磁気記録するための磁気トラック98(本発明の
磁気記録部に相当)が形成されたネガフィルム100
(以下、APSフィルム100と称する、図2(B)参
照)を各々処理可能とされている。135サイズフィル
ム96にはアスペクト比(縦横比)が2:3の標準サイ
ズネガ画像96A又はアスペクト比が1:3(但し、長
辺方向(横方向)寸法は標準サイズネガ画像96Aに等
しい)のパノラマサイズネガ画像96Bが記録される。
【0048】135サイズフィルム96に複数記録され
ているネガ画像の各々のアスペクト比は、各ネガ画像か
ら作成すべき写真プリントのアスペクト比(プリントサ
イズ)に対応しており、後述するように写真焼付装置1
0では、135サイズフィルム96に記録されている各
ネガ画像のサイズが標準サイズかパノラマサイズかを判
断することにより作成すべき写真プリントのサイズを判
定し、判定したサイズに応じて引伸し倍率等を切り替
え、標準サイズネガ画像96A又はパノラマサイズネガ
画像96Bの全面を印画紙に露光する。
【0049】一方、APSフィルム100には、ネガ画
像を露光して作成すべき写真プリントのアスペクト比
(サイズ)に拘らず、一定のアスペクト比(9:16)の
ハイビジョンサイズネガ画像100Aが記録される。A
PSフィルム100は、ネガ画像100Aから、アスペ
クト比の互いに異なる3種類のサイズ、すなわちハイビ
ジョンサイズ及びパノラマサイズ及びシネラマサイズ
(アスペクト比が2:3、135サイズフィルム96に
おける標準サイズのアスペクト比に等しい)の3種類の
プリントサイズの写真プリントを作成可能とされてい
る。本実施形態では、APSフィルム100に複数記録
されているネガ画像の各々から、何れのプリントサイズ
の写真プリントを作成するかが、ユーザによりカメラを
介して磁気トラック98に指示情報として記録される
か、或いはユーザより口頭や紙等の記録媒体を介して指
示される。
【0050】写真焼付装置10は、指示された作成すべ
き写真プリントのサイズ(アスペクト比)に応じて引伸
し倍率等を切り替え、指示されたサイズがハイビジョン
サイズであった場合には、ネガ画像100Aの全面を印
画紙に露光し、指示されたサイズがパノラマサイズであ
った場合には、図2(B)に示す破線100Bを境界と
して、ネガ画像100Aの短辺方向に沿った両端部を除
いた範囲を印画紙に露光し、指示されたサイズがシネラ
マサイズであった場合には、図2(B)に示す破線10
0Cを境界として、ネガ画像100Aの長辺方向に沿っ
た両端部を除いた範囲を印画紙に露光する。
【0051】前述したネガマスク20は、ドライバ56
を介して制御装置86の入出力ポート86Eに接続され
ており、写真焼付装置10にセットされたネガフィルム
Nの画像記録範囲外を遮光するように、前記セットされ
たネガフィルムNが135サイズフィルム96かAPS
フィルム100かに応じて、制御装置86によりドライ
バ56を介して遮光範囲が変更される。
【0052】また、ネガマスク20を挟んでネガフィル
ムNの搬送路に沿った両側には、APSフィルム100
の磁気トラック98に対応して読取ヘッド22及び書込
ヘッド24が配置されている。なお、読取ヘッド22は
請求項2に記載の読出手段に対応しており、書込ヘッド
24は請求項1に記載の記録手段に対応している。読取
ヘッド22は増幅器58、アナログ−デジタル変換器
(以下、A/D変換器という)60を介して制御装置8
6の入出力ポート86Eに接続されており、APSフィ
ルム100の磁気トラック98を読み取ることによって
読取ヘッド22から出力された信号は、増幅器58で増
幅され、A/D変換器60でデジタルデータに変換され
て制御装置86に入力される。
【0053】また、書込ヘッド24は増幅器62、デジ
タル−アナログ変換器(以下、D/A変換器という)6
4を介して制御装置86の入出力ポート86Eに接続さ
れている。制御装置86から、APSフィルム100の
磁気トラック98に書込むべき情報が出力されると、該
情報がD/A変換器64によってアナログ信号に変換さ
れ、増幅器62によって増幅された後に書込ヘッド24
に供給されることにより、前記情報が磁気トラック98
に記録される。
【0054】ネガマスク20の上方には、ネガフィルム
Nを透過した光を2方向に分配する分配用プリズム26
が配置されている。分配用プリズム26によって2方向
に分配された一方の光の光軸(露光光軸)上には、露光
レンズ28、ブラックシャッタ30が順に配置されてい
る。
【0055】露光レンズ28はドライバ66を介して制
御装置86の入出力ポート86Eに接続されており、制
御装置86により露光光軸に沿って移動される。この露
光レンズ28の移動により複写材料としてのカラーペー
パ(印画紙)Pにネガ画像を露光する際の引伸し倍率が
変更される。また、ブラックシャッタ30はドライバ6
8を介して制御装置86の入出力ポート86Eに接続さ
れており、制御装置86によって開閉が制御される。
【0056】ブラックシャッタ30の上方には印画紙P
の搬送路が形成されており、露光光軸から若干離間した
位置には、印画紙Pを搬送する搬送ローラ対32が設け
られている。搬送ローラ対32はモータ70の駆動軸に
連結されており、モータ70の駆動力が伝達されること
により回転し、印画紙Pを搬送する。モータ70はドラ
イバ72を介して制御装置86の入出力ポート86Eに
接続されており、制御装置86によって駆動が制御され
る。
【0057】ブラックシャッタ30の上方でかつ露光光
軸に一致する位置には、遮光範囲を変更可能なペーパマ
スク34が配置されている。ペーパマスク34は、ドラ
イバ74を介して制御装置86の入出力ポート86Eに
接続されており、印画紙Pへの露光範囲外を遮光するよ
うに、印画紙Pに露光して作成する写真プリントのサイ
ズ(アスペクト比)に応じて、制御装置86によりドラ
イバ74を介して遮光範囲が変更される。
【0058】また、分配用プリズム26によって分配さ
れた他方の光が射出される側には、分配用プリズム26
から入射された光を更に2方向に分配する分配用プリズ
ム36が配置されている。分配用プリズム36によって
分配された一方の光の光軸上には測光用ズームレンズ3
8、測光器40が順に配置されている。測光用ズームレ
ンズ38はドライバ76を介して制御装置86の入出力
ポート86Eに接続されており、制御装置86により、
分配用プリズム36から射出された光の光軸に沿って移
動される。この測光用ズームレンズ38の移動により測
光用ズームレンズ38のズーム倍率が変更され、ネガフ
ィルムN上における測光器40の測光領域が変化する。
【0059】測光器40はマトリクス状に配列された多
数の受光素子を備え、これらの受光素子によって形成さ
れる受光面のアスペクト比がAPSフィルム100のシ
ネラマサイズに相当するアスペクト比(=135サイズ
フィルム96の標準サイズに相当するアスペクト比)と
されている。測光器40の受光面には、ネガフィルムN
上の前記測光領域を透過した光が入射され、ネガフィル
ムN上の前記測光領域を多数個に分割しR、G、Bの各
成分色に分解して測光する。測光器40は増幅器78、
A/D変換器80を介して制御装置86の入出力ポート
86Eに接続されており、測光器40から出力された前
記所定領域の測光結果を表す信号は、増幅器78で増幅
され、A/D変換器80でデジタルデータに変換されて
制御装置86に入力される。なお、測光器40及び測光
用ズームレンズ38は請求項1に記載の測光手段に対応
している。
【0060】分配用プリズム36によって分配された他
方の光の光軸上には、結像レンズ42、撮像用CCDセ
ンサ44が順に配置されている。結像レンズ42は、1
35サイズフィルム96がセットされた場合に、135
サイズフィルム96上における撮像用CCDセンサ44
の撮像範囲が標準サイズネガ画像96Aの全面に及び、
かつAPSフィルム100がセットされた場合にも、A
PSフィルム100上における撮像用CCDセンサ44
の撮像範囲がハイビジョンサイズネガ画像100Aの全
面に及ぶように倍率が固定的に定められている。
【0061】撮像用CCDセンサ44にはネガフィルム
Nの撮像範囲を透過した光が入射され、ネガフィルムN
上の前記撮像範囲に相当する領域を多数画素に分割し、
各画素をR、G、Bの各成分色に分解して撮像する。撮
像用CCDセンサ44は増幅器82、A/D変換器84
を介して制御装置86の入出力ポート86Eに接続され
ており、撮像用CCDセンサ44から出力された撮像信
号は、増幅器82で増幅され、A/D変換器84でデジ
タルデータに変換されて制御装置86に入力される。撮
像用CCDセンサ44は請求項5に記載の撮像手段に対
応している。
【0062】制御装置86は、CPU86A、ROM8
6B、RAM86C、画像メモリ86D及び入出力ポー
ト86Eを備えており、これらがバスを介して互いに接
続されて構成されている。入出力ポート86Eには、L
CD又はCRTから成るディスプレイ88と、オペレー
タが各種情報を入力するためのテンキー等のキーボード
90と、ネガフィルムNに記録されている複数のネガ画
像が、ネガ−ポジ変換され縮小されてマトリクス状に配
列されて成るインデックスプリント画像を印画紙Pに露
光してインデックスプリント(図3参照)を作成するイ
ンデックスプリンタ92と、が接続されている。
【0063】なお、ディスプレイ88は請求項5に記載
の表示手段に対応しており、キーボード90は請求項6
に記載の入力手段に対応しており、インデックスプリン
タ92は請求項7に記載のインデックスプリント作成手
段に対応している。
【0064】次に本実施形態の作用として、写真焼付装
置10にネガフィルムNがセットされると制御装置86
のCPU86Aで実行される写真焼付処理について、図
4のフローチャートを参照して説明する。
【0065】ステップ200ではドライバ54を介して
モータ52を駆動し、搬送ローラ対18によってネガフ
ィルムNを搬送させる。そして、ネガフィルムNに記録
されているネガ画像の中心が露光光軸に一致するとネガ
フィルムNの搬送を停止させることにより、ネガ画像を
露光位置に位置決めする。
【0066】なお、ネガフィルムNがAPSフィルム1
00であった場合には、上述したネガフィルムNの搬送
と並行して、読取ヘッド22により磁気トラック98に
磁気記録されている情報の読取りも行われる。この場
合、読取ヘッド22によって読み取られた情報は、増幅
器58及びA/D変換器60を介して制御装置86に入
力され、RAM86C等に記憶される。この読取ヘッド
22による情報の読取りは、請求項2、3に記載の読出
手段に対応する処理である。
【0067】次のステップ202では、写真焼付装置1
0にセットされているネガフィルムNが135サイズフ
ィルム96か否か判定する。判定が肯定された場合には
ステップ214へ移行し、ネガ画像を測光するための測
光条件(測光用ズームレンズ38のズーム倍率、ネガマ
スク20による遮光範囲等)として、135サイズフィ
ルム96に対応する測光条件を設定する。次のステップ
216では設定した測光条件に従って測光用ズームレン
ズ38やネガマスク20の駆動等を行い、測光器40に
より露光位置に位置決めされているネガ画像の測光を行
う。
【0068】135サイズフィルム96に対応する測光
条件では、露光位置に位置決めされているネガ画像が標
準サイズネガ画像96Aかパノラマサイズネガ画像96
Bかに拘らず、135サイズフィルム96上における測
光器40の測光領域が標準サイズネガ画像96Aの記録
範囲に一致するように、測光用ズームレンズ38のズー
ム倍率が定められているので、測光器40からは標準サ
イズネガ画像96Aの記録範囲を測光した結果に相当す
る信号が出力される。測光器40から出力された信号
は、増幅器78及びA/D変換器80を介し測光結果を
表す画像データとして制御装置86に取り込まれ、RA
M86C等に記憶される。
【0069】次のステップ218では、前記測光結果を
表す画像データに基づいて、露光位置に位置決めされて
いるネガ画像が標準サイズネガ画像96Aか否か判定す
る。この判定は、例えばパノラマサイズネガ画像96B
の記録範囲外でかつ標準サイズネガ画像の記録範囲内に
相当する領域の濃度に基づいて行うことができる。ま
た、本願出願人が特願平7-106737号で既に提案している
ように、標準サイズネガ画像96Aの記録範囲内の各箇
所におけるフィルム96の幅方向に沿った濃度変化量を
フィルム96の長手方向に沿って積算し、濃度変化量の
積算値のピークが生じている位置に基づいて前記判定を
行うことも可能である。
【0070】ステップ218の判定が肯定された場合に
は、露光位置に位置決めされているネガ画像は標準サイ
ズネガ画像96Aであり、作成すべき写真プリントのサ
イズも標準サイズであると判断できるので、ステップ2
20において、ペーパマスク34による遮光範囲、印画
紙Pの搬送量、露光レンズ28による引伸し倍率等の複
数の項目から成るプリントパラメータとして、135サ
イズフィルム96の標準サイズプリントに対応する値を
設定し、ステップ224へ移行する。
【0071】また、ステップ218の判定が否定された
場合には、露光位置に位置決めされているネガ画像はパ
ノラマサイズネガ画像96Bであり、作成すべき写真プ
リントのサイズもパノラマサイズであると判断できるの
で、ステップ222でプリントパラメータの各項目に、
135サイズフィルム96のパノラマサイズプリントに
対応する値を設定し、ステップ224へ移行する。
【0072】ステップ224では、上記で設定したプリ
ントパラメータに応じて、印画紙Pの搬送、ペーパマス
ク34の駆動、露光レンズ28による引伸し倍率の調整
等の制御を行い、ステップ226へ移行する。
【0073】一方、先のステップ202において、写真
焼付装置10にセットされているネガフィルムNがAP
Sフィルム100であると判断した場合には、前記判定
が否定されてステップ204へ移行する。ステップ20
4ではプリントフォーマット(これから作成すべき写真
プリントのプリントサイズ(ハイビジョンサイズ又はパ
ノラマサイズ又はシネラマサイズ))を表す情報を取得す
る。
【0074】このプリントフォーマット情報は、例えば
作成すべき写真プリントのプリントサイズがユーザによ
りカメラを介して磁気トラック98に指示情報として記
録されていた場合には、先のステップ200で読取ヘッ
ド22によって磁気トラック98から読み取られてRA
M86C等に記憶されている情報に含まれている指示情
報を取り出すことによって取得することができる。
【0075】また、作成すべき写真プリントのサイズが
ユーザより口頭や紙等の記録媒体を介して指示された場
合には、指示されたプリントサイズをオペレータがキー
ボード90等を介して入力することにより取得すること
ができる。更に、作成すべき写真プリントのサイズが、
ユーザによりカメラ等を介してAPSフィルム100に
マーク(例えばバーコードやその他のマーク)として光
学的に記録される場合には、前記マークを光学的に読み
取ることによってプリントフォーマット情報を取得する
ことも可能である。
【0076】ステップ206では、取得したプリントフ
ォーマット情報が表しているプリントサイズに基づい
て、プリントパラメータの各項目(ペーパマスク34に
よる遮光範囲、印画紙Pの搬送量、露光レンズ28によ
る引伸し倍率等)にプリントサイズに応じた値を設定
し、次のステップ208では、上記で設定したプリント
パラメータに応じて、印画紙Pの搬送、ペーパマスク3
4の駆動、露光レンズ28による引伸し倍率の調整等の
制御を行う。
【0077】ステップ210ではネガ画像を測光するた
めの測光条件(測光用ズームレンズ38のズーム倍率、
ネガマスク20による遮光範囲等)として、APSフィ
ルム100に対応する測光条件を設定する。そして次の
ステップ212では、設定した測光条件に従って測光用
ズームレンズ38やネガマスク20の駆動等を行い、測
光器40により露光位置に位置決めされているネガ画像
100Aの測光を行ってステップ226へ移行する。な
お、ステップ210及びステップ212は請求項1に記
載の測光手段による処理に対応している。
【0078】APSフィルム100に対応する測光条件
では、APSフィルム100上における測光器40の測
光領域(本発明の所定領域に相当)が、プリントサイズ
に拘らずハイビジョンサイズ画像100Aの記録範囲の
うち、シネサイズのアスペクト比に一致する低アスペク
ト比の領域(プリントサイズがシネサイズの場合に印画
紙Pに露光される領域、図2(B)に示す破線100C
を境界としてハイビジョンサイズネガ画像100Aの長
辺方向に沿った両端部を除いた領域)に一致するよう
に、測光用ズームレンズ38のズーム倍率が定められて
いる。
【0079】このAPSフィルム100に対する測光領
域は、測光領域の中心がネガ画像100Aの中心に一致
していると共に、先に述べた135サイズネガフィルム
96に対する測光領域と相似(アスペクト比が同じ)で
あり、かつプリントサイズに拘らずAPSフィルムに対
する測光領域の大きさ及びアスペクト比を変更しないの
で、測光器40の測光範囲の切替えは単に測光用ズーム
レンズ38のズーム倍率を変更するのみで実現できる。
【0080】上述した測光により、測光器40からはA
PSフィルム100に対する測光領域を測光した結果に
相当する信号が出力される。測光器40から出力された
信号は、増幅器78及びA/D変換器80を介し測光結
果を表す画像データとして制御装置86に取り込まれ、
RAM86C等に記憶される。
【0081】ステップ226では、RAM86C等に記
憶されている測光結果を表す画像データに基づいて、露
光位置に位置決めしているネガ画像の測光領域内におけ
る透過濃度Dj (jはR、G、Bの何れかを表す)を演
算し、前記ネガ画像を印画紙Pに露光するための基本露
光量を演算する。本実施形態では、ネガ画像を印画紙P
に露光する際の露光量Eを次の(1)式に従って演算す
る。
【0082】 logEj =Sj ・(DNj −Dj )+Kj +DXj …(1) 但し、DNは基準複写画像の積算透過濃度、Sはスロー
プ係数、Kは定数、DXは露光補正量を表す。なお、ス
ロープ係数Sの値はネガフィムNの種類及び透過濃度D
に応じて定まり、定数Kの値は印画紙Pの種類、写真焼
付装置の種類や状態、引伸し倍率、ネガフィルムの特性
等に応じて定まる。ステップ226では基本露光量とし
て、(1)式の露光量演算式における露光補正量DX以
外の項を演算する。このステップ226は請求項1に記
載の演算手段に対応している。
【0083】なお、ネガ画像の測光領域内における透過
濃度Dに代えて、例えば高彩度の画素を除去する等によ
って測光領域内から選択した画素の平均濃度や、或いは
所定の基準に従って各画素の重み係数を定めて演算した
測光領域内の各画素の濃度値の重み付き平均値等を用い
て基本露光量を演算してもよい。また、APSフィルム
100のネガ画像100Aを露光するための基本露光量
を演算する場合には、測光時の測光用ズームレンズ38
のズーム倍率の変更に伴うカラーバランス値の変更や印
画紙Pの相反則不軌の補正等を加味して定数Kの値を設
定するようにしてもよい。
【0084】前述したように、APSフィルム100の
ネガ画像100Aに対する基本露光量の演算に用いる画
像データは、領域の中心がネガ画像100Aの中心に一
致しかつ低アスペクト比の測光領域を測光して得られた
データであるので、前記測光領域内にネガ画像100A
の主要部に相当する領域が存在している確率は非常に高
いと共に、前記測光領域に占める非主要部に相当する領
域の面積率は比較的低い可能性が高い。従って、ネガ画
像100A中に非主要部に相当する領域の面積率が高
く、前記領域の濃度の極端に高い又は極端に低い、或い
は前記領域の色が特定の色に偏倚している場合であって
も、前記非主要部に相当する領域による悪影響を低減す
ることができ、露光補正量DXによる補正の程度が少な
くて済む適正な基本露光量を得ることができる。
【0085】次のステップ228では、セットされてい
るネガフィルムNがAPSフィルム100であり、かつ
露光位置に位置決めされているネガ画像100Aに対し
てこれから行おうとしている印画紙Pへの露光が再プリ
ント(焼増しや焼直し等)か否か判定する。セットされ
ているネガフィルムNが135サイズフィルム96であ
った場合、又はAPSフィルム100がセットされてい
るものの、露光位置に位置決めされているネガ画像10
0Aが、以前に印画紙Pへの露光が行われていないネガ
画像100Aであった場合(例えば同時プリントの依頼
により処理されているAPSフィルム100がセットさ
れていた場合)には、ステップ228の判定が否定さ
れ、ステップ230へ移行する。
【0086】ステップ230では、測光結果を表す画像
データに基づいて露光補正量を演算し、演算結果を露光
補正量DXとして設定した後にステップ238へ移行す
る。なおステップ230は、請求項1に記載の設定手段
に対応している。この露光補正量DXは写真プリント中
の主要部に相当する領域が適正な濃度及び色となるよう
に基本露光量を補正するための補正量であり、例えば前
記画像データより演算できるネガ画像中の主要部に相当
する領域と相関の高い複数の画像特徴量を用いて統計的
に決定することができる。
【0087】具体的には、特開昭52-23936号公報や特開
昭54-28131号公報に記載されているように、前記画像デ
ータより主要部に相当する領域と相関の高い画像特徴量
として、測光領域中の濃度の最大値、最小値、測光領域
全面の平均濃度、測光領域中心部の平均濃度、測光領域
周縁部の平均濃度、測光領域内の各画素の濃度差等を演
算し、演算した画像特徴量に基づいて露光補正量DXを
統計的に決定する演算方法を適用することができる。ま
た、測光領域中の濃度が最大の部分又はハイライト部又
はシャドー部が、写真プリント上で適正な濃度及び色と
なるように露光補正量DXを演算するようにしてもよ
い。
【0088】また、前記測光領域内に存在するネガ画像
中の主要部に相当する領域(例えばネガ画像中に存在す
る人物の顔に相当する顔領域)を抽出し、該領域の写真
プリント上における濃度及び色が適正となるように露光
補正量DXを演算するようにしてもよい。顔領域の抽出
方法として、例えば特開昭 52-156624号公報、特開昭52
-156625号公報、特開昭53-12330号公報、特開昭 53-145
620号公報、特開昭 53-145621号公報、特開昭 53-14562
2号公報等に記載されているように、前記測光結果を表
す画像データに基づき、各画素が色座標上で肌色の範囲
内に含まれているか否か判定し、肌色の範囲内と判断し
た画素のクラスタ(群)が存在している領域を顔領域と
して抽出することができる。
【0089】また、特開平4-346333号公報に記載されて
いるように、前記測光結果を表す画像データに基づいて
色相値(及び彩度値)についてのヒストグラムを求め、
求めたヒストグラムを山毎に分割し、各測定点が分割し
た山の何れに属するかを判断して各画素を分割した山に
対応する群に分け、各群毎に画像を複数の領域に分割
し、該複数の領域のうち人物の顔に相当する領域を推定
し、推定した領域を顔領域として抽出するようにしても
よい。
【0090】更に、特願平6-265850号、特願平6-266598
号に記載されているように、前記測光結果を表す画像デ
ータに基づいて画像中に存在する人物の各部に特有の形
状パターン(例えば頭部の輪郭、顔の輪郭、顔の内部構
造、胴体の輪郭等を表す形状パターン)の何れか1つを
探索し、検出した形状パターンの大きさ、向き、検出し
た形状パターンが表す人物の所定部分と人物の顔との位
置関係に応じて、人物の顔に相当すると推定される領域
を設定する。また、検出した形状パターンと異なる他の
形状パターンを探索し、先に設定した領域の、人物の顔
としての整合性を求めて顔領域として抽出するようにし
てもよい。
【0091】また、測光結果を表す画像データに基づ
き、各画素が、色座標上で明らかに背景に属する特定の
色(例えば空や海の青、芝生や木の緑等)の範囲内に含
まれているか否か判定し、前記特定の色範囲内と判断し
た画素のクラスタ(群)が存在している領域を画像中の
非主要部に相当する領域と判断して除去し、残った領域
を主要部に相当する領域(顔領域)として抽出してもよ
いし、或いは特願平6-265850号、特願平6-266598号に記
載されているように、前述のようにして画像を複数の領
域に分割した後に、各領域毎に非主要部領域としての特
徴量(輪郭に含まれる直線部分の比率、線対称度、凹凸
数、画像外縁との接触率、領域内の濃度コントラスト、
領域内の濃度の変化パターンの有無等)を求め、求めた
特徴量に基づいて各領域が非主要部領域か否か判定し非
主要部と判断した領域を除去し、残った領域を主要部領
域(顔候補領域)として抽出するようにしてもよい。
【0092】なお、上述した露光補正量DXの演算方法
は単なる一例であり、ステップ230では上述した演算
方法以外に、従来より周知の種々の演算方法を適用可能
であることは言うまでもない。
【0093】前述したように、APSフィルム100の
測光領域は、ネガ画像100Aの主要部に相当する領域
が存在している確率が非常に高いと共に、非主要部に相
当する領域の面積率が比較的低い可能性が高いので、A
PSフィルム100のネガ画像100Aの露光補正量D
Xを演算する場合であっても、135サイズフィルム9
6のネガ画像の露光補正量DXを演算する場合と同様
に、ネガ画像中の主要部に相当する領域が写真プリント
上で適正な濃度及び色となるように基本露光量を補正で
きる適正な露光補正量DXを高い得率で得ることができ
る。
【0094】一方、写真焼付装置10にセットされてい
るネガフィルムNがAPSフィルム100であり、露光
位置に位置決めされているネガ画像100Aに対してこ
れから行おうとしている印画紙Pへの露光が再プリント
であった場合には、ステップ228の判定が肯定されて
ステップ232へ移行する。
【0095】後述するように、本実施形態に係る写真焼
付装置10を含む、本発明が適用された写真焼付装置で
は、APSフィルム100のネガ画像100Aを印画紙
Pに露光すると、露光時に用いた露光補正量及び自身の
プリンタIDをAPSフィルム100の磁気トラック9
8に書込む。プリンタIDは各写真焼付装置に各々付与
されており、写真焼付装置の機種を表すコードと、個々
の写真焼付装置を表すコードと、を含んで構成されてい
る。
【0096】従って、磁気トラック98に書込まれてい
るプリンタIDに基づき、以前にネガ画像100Aの露
光を行った写真焼付装置を特定可能であると共に、前記
写真焼付装置の機種も判断可能とされている。なお、プ
リンタIDは写真焼付装置が設置されている場所を識別
するためのコード(例えば個々の現像所を識別するコー
ド)を含んでいてもよい。プリンタIDは請求項2、3
に記載の識別情報に対応している。
【0097】ステップ232では、ステップ200でA
PSフィルム100の磁気トラック98から読み取って
メモリに記憶している情報のうちプリンタIDを表す情
報を取込み、取り込んだ情報が表しているプリンタID
が写真焼付装置10自身のプリンタIDに一致している
か否か判定する。このステップ232は、請求項3に記
載の露光量決定手段による判断に対応している。判定が
肯定された場合には、現在露光位置に位置決めしている
ネガ画像100Aの印画紙Pへの露光を行った写真焼付
装置は、写真焼付装置10自身であると判断できる。
【0098】先にも説明したように、写真焼付装置10
ではAPSフィルム100のネガ画像100Aに対し、
プリントサイズに拘らず一定の測光領域を測光し、測光
結果を表す画像データを用いて基本露光量を演算すると
共に、該基本露光量に対する露光補正量を設定するの
で、以前に行われたネガ画像100Aの露光が、今回と
同一の写真焼付装置で行われていた場合には、以前にネ
ガ画像100Aを露光した際に設定した露光補正量を今
回の露光時にも使用できる。
【0099】このため、ステップ232の判定が肯定さ
れた場合にはステップ236へ移行し、APSフィルム
100の磁気トラック98から読み取ってメモリに記憶
している情報のうち、以前にネガ画像100Aを露光し
た際に設定した露光補正量を表す情報を取込み、取り込
んだ情報が表している露光補正量を露光補正量DXとし
て設定してステップ238へ移行する。このステップ2
36は、請求項2に記載の露光量決定手段に対応してい
る。
【0100】また、ステップ232の判定が否定された
場合にはステップ234へ移行し、ステップ232で取
り込んだプリンタIDを表す情報に基づいて、以前にネ
ガ画像100Aの露光を行った写真焼付装置が、露光時
に設定された露光補正量を写真焼付装置10が利用可能
な機種か否か判定する。このステップ234も、請求項
3に記載の露光量決定手段による判断に対応している。
【0101】例えば、以前にネガ画像100Aの露光を
行った写真焼付装置が、写真焼付装置10と同一の機種
であった場合には、APSフィルム100のネガ画像1
00Aに対する測光領域が同一であり、露光補正量の設
定方法も同一であるので、露光時に設定された露光補正
量を利用可能な機種と判断できる。また、以前にネガ画
像100Aの露光を行った写真焼付装置が写真焼付装置
10と異なる機種であったとしても、APSフィルム1
00のネガ画像100Aに対する測光領域が同一又は近
似していれば、露光時に設定された露光補正量を利用可
能な機種と判断できる。
【0102】このような場合には、ステップ234の判
定が肯定されてステップ236へ移行し、磁気トラック
98から読み取った以前に露光が行われた際に設定され
た露光補正量を露光補正量DXとして設定する。このよ
うに、以前に露光が行われた際に設定された露光補正量
を露光補正量DXとして用いて、後述するように露光量
Eを演算することにより、以前に露光が行われた際と指
定されたプリントサイズが異なっていたとしても、以前
に露光が行われた際と略一致した仕上りの写真プリント
を得ることができる。
【0103】一方、以前に露光を行った写真焼付装置が
写真焼付装置10と異なる機種であり、APSフィルム
100のネガ画像100Aに対する測光領域が大きく異
なっていた場合、或いは以前に露光を行った写真焼付装
置の露光補正量の設定方法が写真焼付装置10と異な
り、露光補正量による補正の精度が低い機種であった場
合、或いは以前に露光を行った写真焼付装置が、APS
フィルム100の磁気トラック98に露光補正量を磁気
記録する機能を備えていない機種であった等の場合に
は、ステップ234の判定が否定されてステップ230
へ移行し、ステップ212の測光によって得られた画像
データに基づいて、前述のようにして露光補正量を演算
し露光補正量DXとして設定する。
【0104】なおステップ234の判定は、例えば設定
された露光補正量を利用可能か否かを表す情報を、写真
焼付装置の機種を表すコードと対応させて制御装置86
のROM86B等にテーブルとして予め記憶しておき、
磁気トラック98から読み取ったプリンタIDに含まれ
ている写真焼付装置の機種を表すコードをキーにして前
記テーブルを検索することにより行うことができる。ま
た、写真焼付装置の機種毎に、APSフィルム100の
ネガ画像100Aに対する測光領域を表す情報等を記憶
しておき、該情報に基づいて前記判定を行うことも可能
である。
【0105】ステップ238では、ディスプレイ88に
シミュレーション画像を表示するためにネガ画像の撮像
を行う際の色補正フィルタ24の各フィルタの基準位置
を取込み、取り込んだフィルタの基準位置を、現在設定
されている露光補正量DXの値に応じて補正し、補正し
たフィルタ位置に基づきドライバ50を介して色補正フ
ィルタ24の各フィルタを移動させた後に、撮像用CC
Dセンサ44によりネガ画像の測光を行う。そして、次
のステップ240では撮像用CCDセンサ44から出力
された撮像信号(請求項5に記載の画像信号)を、増幅
器82、A/D変換器84を介し撮像結果を表す画像デ
ータとして取込み、取込んだ画像データをネガ−ポジ変
換し、ネガ−ポジ変換した画像データが表すポジ画像を
ディスプレイ88に表示する。このステップ238、2
40は、請求項5に記載の表示制御手段に対応してい
る。
【0106】なお、ネガ画像の撮像を行う際の各フィル
タの基準位置は、写真焼付装置10の設置時等に、平均
濃度が互いに異なりかつ色相が灰色の領域を各々備えた
複数の基準ネガ画像を順にセットし、各基準ネガ画像を
上記のように撮像しネガ−ポジ変換した画像データを用
いてポジ画像をディスプレイ88に表示させ、前記基準
ネガ画像上の灰色の領域に対応するポジ画像上の領域が
灰色として表示されるように、各基準ネガ画像毎にフィ
ルタの位置を調整する、所謂ディスプレイの条件設定に
よって予め設定される。
【0107】先のステップ230では、フィルタの基準
位置を現在設定されている露光補正量DXによって補正
して撮像しているので、ステップ240でディスプレイ
88に表示されるポジ画像は、基本露光量を現在設定さ
れている露光補正量DXによって補正して求めた露光量
を用いてネガ画像を印画紙Pに露光した場合の写真プリ
ントの仕上りを推定した結果に相当する。そしてステッ
プ242では、オペレータに対しディスプレイ88に表
示しているシミュレーション画像を検定した結果の入力
を要請するメッセージをディスプレイ88に表示する。
【0108】一方、オペレータはディスプレイ88に表
示されたポジ画像(シミュレーション画像)を参照する
ことにより、現在設定されている露光補正量DXにより
基本露光量を補正して得られる露光量を用いて露光を行
った場合に適正な仕上りの写真プリントが得られるか否
かを事前に検定することができる。そしてオペレータ
は、ディスプレイ88に表示されているシミュレーショ
ン画像の各部の濃度や色等が適正であった場合には、検
定結果が「OK」であることを表す情報をキーボード9
0等を介して入力し、シミュレーション画像の各部の濃
度や色等が不適正であった場合には、検定結果として露
光量の修正を行うことを表す情報、及び露光量に対する
修正量を表す情報をキーボード90等を介して入力す
る。
【0109】ところで、APSフィルム100の磁気ト
ラック98から読み取った露光補正量を露光補正量DX
として設定する場合(ステップ236)には、例えば以
前に露光が行われた際に露光補正量が正しく書込まれな
かったり、以前に露光が行われてから今回の露光を行う
までの期間におけるAPSフィルム100の保管条件等
の影響で磁気トラック98に磁気記録されていた情報が
破壊されていた等の理由により、磁気トラック98から
以前に露光が行われた際に書込まれた露光補正量を正し
く読み取れず、露光補正用DXとして誤って不適切な値
が設定される場合も生じ得る。
【0110】しかし、本実施形態ではディスプレイ88
に表示されているシミュレーション画像に基づき、現在
設定されている露光補正量DXにより基本露光量を補正
して得られる露光量を用いて露光を行った場合の写真プ
リントの仕上りをオペレータが検定するので、磁気トラ
ック98から以前に露光が行われた際に書込まれた露光
補正量を正しく読み取れたか否かについてもオペレータ
が容易に判断できる。なお、露光補正量を正しく読み取
れたか否かをシミュレーション画像から判断させること
に代えて、例えば読み取った露光補正量の内容をディス
プレイ88に表示することにより、露光補正量を正しく
読み取れたか否かをオペレータに判断させるようにして
もよい。
【0111】オペレータによりキーボード90等を介し
て検定結果が入力されると、次のステップ244でオペ
レータによる検定結果を判定し、検定結果が「露光量修
正」であると判断した場合にはステップ246へ移行す
る。ステップ246では、オペレータによって入力され
た修正量に従って露光補正量DXを修正することにより
露光補正量DXを設定し直した後にステップ238へ戻
り、ステップ238以降の処理を繰り返す。なお、ステ
ップ246の処理は請求項6に記載の露光量決定手段に
よる露光量の修正に相当する。これにより、オペレータ
によって入力された修正量に応じて色補正フィルタ14
の各フィルタの位置が更に補正されて撮像が行われ、前
記入力された修正量を反映したシミュレーション画像が
ディスプレイ88に表示されることになる。
【0112】なお、露光補正量DXとして、磁気トラッ
ク98から正しく読み取れなかった露光補正量を誤って
設定していた場合には、ディスプレイ88に表示される
シミュレーション画像の各部の濃度や色が、露光補正量
DXとして適正な値が設定されていた場合と大きく異な
る不適正な濃度や色となる可能性が高く、この場合、適
正な仕上りを得るための露光量に対する修正量は大きな
ものとなるので、オペレータが適正な修正量を設定する
作業が煩雑なものとなることも考えられる。
【0113】このため、表示されたシミュレーション画
像より、現在設定されている露光補正量DXの値が、適
正な仕上りの写真プリントを得るための値とかけ離れて
いるとオペレータが判断した場合には、オペレータの指
示に従って、ステップ230の露光補正量の演算を行
い、演算した露光補正量を露光補正量DXとして設定し
直すようにしてもよい。
【0114】また、ステップ244でオペレータによる
検定結果が「OK」であると判断した場合にはステップ
248へ移行し、ステップ226で演算した基本露光量
を現在の露光補正量DXによって補正((1)式では基本
露光量に現在の露光補正量DXを加算)することによ
り、露光位置に位置決めしているネガ画像の露光量Eを
演算する。なおステップ248は、請求項1に記載の露
光量決定手段に対応している。
【0115】なお、上記では露光補正量DXとして以前
に露光が行われた際に設定された露光補正量を用いる場
合にも、基本露光量については今回の測光結果に基づい
て演算した値を用いているが、これは、現在のネガ画像
の状態(ネガ画像の色、濃度は経時的に変化する)や写
真焼付装置10の各部の状態等の処理条件は、以前に露
光が行われたときと異なっている可能性があるが、この
処理条件の変化に伴う写真プリントの仕上りの変化を基
本露光量を設定し直すことによって吸収し、前記処理条
件の変化に拘らず略一定の仕上りの写真プリントを得る
ためである。
【0116】次のステップ250ではドライバ50を介
し、色補正フィルタ14の各フィルタを演算した露光量
Eに応じた位置に移動させると共に、ドライバ68を介
し、ブラックシャッタ30を演算した露光量Eに応じた
時間だけ開放させる。これにより、露光位置に位置決め
されているネガ画像が、露光量Eで印画紙Pに露光され
る。なおステップ250は、請求項1に記載の露光手段
に対応している。
【0117】なお、このステップ250でネガ画像の露
光を行う際には、既にステップ208又はステップ22
4において、プリントサイズに応じて印画紙Pの搬送、
ペーパマスク34の駆動、露光レンズ28による引伸し
倍率の調整が行われているので、ステップ250ではプ
リントサイズに応じた露光が行われることになる。
【0118】次のステップ252では、現在セットされ
ているネガフィルムNがAPSフィルム100か否か判
定する。判定が否定された場合にはステップ258へ移
行するが、判定が肯定された場合にはステップ254へ
移行し、最終的に露光量Eの演算に用いた露光補正量D
X、及び写真焼付装置10自身のプリンタIDを表す情
報をD/A変換器64、増幅器62を介して書込ヘッド
24に出力し、前記情報をAPSフィルム100の磁気
トラック98に磁気記録する。なおステップ254は、
請求項1、3に記載の記録手段による処理に対応してい
る。
【0119】また、次のステップ256では、ディスプ
レイ88へのシミュレーション画像の表示において、オ
ペレータによる検定結果が「OK」となった際に表示し
ていたシミュレーション画像を表す画像データ、及びプ
リントサイズをインデックスプリンタ92へ出力する。
インデックスプリンタ92では、入力された画像データ
及びプリントサイズをメモリ等に記録する。
【0120】次のステップ258では、写真焼付装置1
0にセットされているネガフィルムNのうち印画紙Pへ
の露光を行うべき全てのネガ画像について、印画紙Pへ
の露光を行ったか否か判定する。判定が否定された場合
にはステップ200へ戻り、上記処理を繰り返す。これ
により、APSフィルム100がセットされていた場合
には、印画紙Pへの露光を行った全てのネガ画像につい
て、最終的に露光量Eの演算に用いた露光補正量DXが
磁気トラック98に記録されることになる。そして、ス
テップ258の判定が肯定されると、処理を終了する。
【0121】ところで、APSフィルム100の同時プ
リントが依頼された場合には、APSフィルム100に
記録されている全てのネガ画像100Aが印画紙Pに露
光されると共に、インデックスプリンタ92では、ステ
ップ256の処理によって入力されてメモリに記憶した
複数の画像データを用いて、例として図3に示すように
複数のポジ画像がマトリクス状に配置されて成るインデ
ックスプリント画像を印画紙Pに露光し、インデックス
プリントを作成する。
【0122】この場合のインデックスプリント画像の露
光についても、オペレータによる検定結果が「OK」と
なった際に表示していたシミュレーション画像を表す画
像データを用いているので、写真プリントと同様に、適
正な仕上りのインデックスプリントを高い得率で得るこ
とができる。
【0123】なお、磁気トラック98に書込む露光補正
量は、濃度を補正するための濃度補正量と、色を補正す
るための色補正量と、に分けて書込んでもよいし、両者
を合わせた値を書込むようにしてもよい。
【0124】また、上記では画像データに基づいて露光
補正量を演算して設定する場合を例に説明したが、これ
に限定されるものではなく、ネガ画像やディスプレイに
表示されたシミュレーション画像等を検定した結果に基
づき、オペレータがマニュアルで設定するようにしても
よい。一般に写真焼付装置には、マニュアルで露光量を
補正するためのキーとして濃度補正キーや色補正キーが
設けられており、各補正キーが1回押下される毎の濃度
や色の変化量(単位補正量)が予め定められている。オ
ペレータはネガ画像やシミュレーション画像等を検定し
た結果に基づき濃度や色の補正量を判断し、各補正キー
を判断した補正量に応じた回数だけ押下することにより
露光補正量の設定を行うことができる。この場合、実際
の補正量はキー数×単位補正量によって演算されるが、
露光補正量としては、実際の補正量の演算結果を磁気ト
ラック98に書込んでもよいし、キー数のみを磁気トラ
ック98に書込むようにしてもよい。
【0125】また、上記ではAPSフィルム100のネ
ガ画像100Aの露光を行う毎に、露光に用いた露光補
正量DXを無条件に磁気トラック98に書込んでおり、
これに伴い、再露光の場合には、以前にネガ画像100
Aの露光が行われた際に書込まれた露光補正量が書換わ
ることになるが、本発明はこれに限定されるものではな
く、所定の条件を満たしたときにのみ露光補正量を磁気
トラック98に書込むようにしてもよい。
【0126】例えば、現像所によっては、処理能力の高
い高速の写真焼付装置によって同時プリントが依頼され
たネガフィルムNに記録されているネガ画像の印画紙P
への露光を行い、高速の写真焼付装置によって露光され
て作成された写真プリントのうち、所謂焼直しが必要と
判断されたネガ画像については、比較的低速の写真焼付
装置により再露光を行う処理形態も存在する。この処理
形態において、前記低速の写真焼付装置で再露光を行う
ネガ画像については、前記高速の写真焼付装置で設定さ
れた露光補正量を用いたとすると、適正な仕上りの写真
プリントを得ることはできないことは明らかである。上
記のような場合を考慮し、ネガ画像の露光が焼直し、或
いは試し焼き後の本プリントである等の場合にのみ、露
光補正量の書換えを行うようにしてもよい。更に、上記
では、プリンタIDがAPSフィルム100の磁気トラ
ック98に磁気記録される場合を例に説明したが、プリ
ンタIDは、フィルムカートリッジにバーコードやマー
ク等の形態で光学的に、或いはフィルムカートリッジに
設けた磁気記録部に磁気的に記録するようにしてもよい
し、APSフィルム100にバーコードやマーク等の形
態で光学的に記録するようにしてもよい。
【0127】また、上記では、APSフィルム100の
磁気トラック98に記録されていたプリンタIDが表す
写真焼付装置(以前にネガ画像100Aの露光を行った
写真焼付装置)が、APSフィルム100のネガ画像1
00Aに対し、異なる測光範囲で測光して得られた画像
データに基づいて基本露光量を演算する写真焼付装置で
あった場合には、磁気トラック98に記録されている露
光補正量を利用しないようにしていたが、これに限定さ
れるものではなく、以前にネガ画像100Aの露光を行
った写真焼付装置の測光範囲を判断し、ネガ画像100
A中の前記判断した測光範囲を測光し、測光して得られ
た画像データに基づいて基本露光量を演算し、磁気トラ
ック98に記録されている露光補正量により前記演算し
た基本露光量を補正して露光量を演算するようにしても
よい(請求項4に記載の露光量決定手段に対応する処
理)。上記によれば、少なくとも以前にネガ画像100
Aの露光を行って作成した写真プリントの仕上りに略一
致した写真プリントを得ることができる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように請求項1及び請求項
10の発明は、フィルム画像のアスペクト比や作成すべ
き写真プリントのアスペクト比に拘らず、適正な仕上り
の写真プリントを高い得率で得ることができる、という
優れた効果を有する。
【0129】請求項2及び請求項11の発明は、以前に
複写材料への露光が行われたフィルム画像に対し、時期
を隔てて複写材料への露光を再度行う場合に、作成すべ
き写真プリントのアスペクト比として、以前とは異なる
アスペクト比が指定されたとしても、以前にフィルム画
像が露光された際と略一致した適正な仕上りの写真プリ
ントを高い得率で得ることができる、という優れた効果
を有する。
【0130】請求項3の発明は、上記効果に加え、以前
に複写材料への露光が行われたフィルム画像に対し、時
期を隔てて複写材料への露光を再度行う場合に、以前に
フィルム画像の露光を行った写真処理装置の機種等に拘
らず、適正な仕上りの写真プリントを高い得率で得るこ
とができる、という効果を有する。
【0131】請求項4記載の発明は、上記効果に加え、
以前にフィルム画像の露光を行った写真処理装置が、所
定領域と異なる領域の画像データに基づいて基本露光量
を演算する写真処理装置であった場合にも、以前にフィ
ルム画像の露光を行った際と略一定した仕上りの写真プ
リントが得られる、という効果を有する。
【0132】請求項6記載の発明は、上記効果に加え、
適正な仕上りの写真プリントが得られる得率を更に向上
させることができる、という効果を有する。
【0133】請求項7記載の発明は、上記効果に加え、
適正な仕上りのインデックスプリントを常に高い得率で
得ることができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る写真焼付装置の概略構成図で
ある。
【図2】(A)は135サイズのネガフィルム、(B)
は磁気トラックが設けられたネガフィルム(APSフィ
ルム)を各々示す平面図である。
【図3】インデックスプリントを示す平面図である。
【図4】本実施形態に係る写真焼付処理を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
10 写真焼付装置 22 読取ヘッド 24 書込ヘッド 38 測光用ズームレンズ 40 測光器 86 制御装置 100 APSフィルム

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録部が設けられた写真フィルムに
    記録されているフィルム画像を測光する測光手段と、 互いに異なる複数種類のアスペクト比の中から指定され
    た、作成すべき写真プリントのアスペクト比に拘らず、
    前記測光手段による測光によって得られたフィルム画像
    中の所定値以下かつ一定のアスペクト比の所定領域の画
    像データに基づいて基本露光量を演算する演算手段と、 前記演算された基本露光量に対する露光補正量を設定す
    る設定手段と、 前記演算手段によって設定された基本露光量を前記設定
    手段によって設定された露光補正量により補正して前記
    フィルム画像の露光量を決定する露光量決定手段と、 フィルム画像を、前記露光量決定手段によって決定され
    た露光量により、前記指定されたアスペクト比に応じて
    複写材料に露光する露光手段と、 前記露光量決定手段が露光量の決定に用いた露光補正量
    を前記写真フィルムの磁気記録部に記録する記録手段
    と、 を含む写真処理装置。
  2. 【請求項2】 以前に前記フィルム画像から写真プリン
    トが作成された際に露光量の決定に用いられて前記写真
    フィルムの磁気記録部に記録された露光補正量を前記磁
    気記録部から読み出す読出手段を更に備え、 前記露光量決定手段は、フィルム画像の再露光時には、
    前記演算手段によって演算された基本露光量を前記読出
    手段によって読み出された露光補正量により補正して露
    光量を決定することを特徴とする請求項1記載の写真処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記記録手段は写真フィルムの磁気記録
    部に写真処理装置を識別するための識別情報も記録し、 前記読出手段は写真フィルムの磁気記録部から前記識別
    情報も読み出し、 前記露光量決定手段は、前記読出手段によって読み出さ
    れた識別情報に基づいて、前記設定手段によって設定さ
    れた露光補正量を用いて露光量を決定するか、又は前記
    読出手段によって読み出された露光補正量を用いて露光
    量を決定するかを判断し、判断結果に従って露光量の決
    定を行うことを特徴とする請求項2記載の写真処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記記録手段は写真フィルムの磁気記録
    部に写真処理装置を識別するための識別情報も記録し、 前記読出手段は写真フィルムの磁気記録部から前記識別
    情報も読み出し、 前記露光量決定手段は、前記読出手段によって読み出さ
    れた識別情報に対応する写真処理装置が前記所定領域と
    異なる領域の画像データに基づいて基本露光量を演算す
    る写真処理装置であった場合には、該写真処理装置が基
    本露光量の演算に用いた画像データに対応するフィルム
    画像中の領域を判断し、判断した領域の画像データに基
    づいて基本露光量を演算し、前記演算した基本露光量を
    読出手段によって読み出された露光補正量により補正し
    て露光量を決定することを特徴とする請求項2記載の写
    真処理装置。
  5. 【請求項5】 画像を表示するための表示手段と、 フィルム画像を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段による撮像によって得られたフィルム画像
    を表す画像信号と、前記露光量決定手段により決定され
    た露光量と、に基づいて、フィルム画像を前記決定され
    た露光量で複写材料に露光して作成した写真プリントを
    表す画像を推定し、推定した画像を前記表示手段に表示
    させる表示制御手段と、 を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    何れか1項記載の写真処理装置。
  6. 【請求項6】 露光量の修正を指示する情報を入力する
    ための入力手段を更に備え、 前記露光量決定手段は、前記入力手段を介して露光量の
    修正を指示する情報が入力された場合には、露光量の決
    定に用いる露光補正量を前記入力された情報に基づいて
    修正し、修正した露光補正量を用いて露光量を決定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記
    載の写真処理装置。
  7. 【請求項7】 前記露光量決定手段によって決定された
    露光量に基づき、複数のフィルム画像をインデックスプ
    リントとして複写材料に露光するインデックスプリント
    作成手段を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請
    求項6の何れか1項記載の写真処理装置。
  8. 【請求項8】 前記所定値以下かつ一定のアスペクト比
    は、前記複数種類のアスペクト比のうち最も低いアスペ
    クト比に一致又は近似したアスペクト比であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の写真
    処理装置。
  9. 【請求項9】 前記所定値以下かつ一定のアスペクト比
    は、135サイズの写真フィルムにおけるフィルム画像
    の標準サイズのアスペクト比、又はシネサイズのアスペ
    クト比に一致又は近似したアスペクト比であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の写真
    処理装置。
  10. 【請求項10】 磁気記録部が設けられた写真フィルム
    に記録されているフィルム画像を測光し、 互いに異なる複数種類のアスペクト比の中から指定され
    た、作成すべき写真プリントのアスペクト比に拘らず、
    前記測光によって得られたフィルム画像中の所定値以下
    かつ一定のアスペクト比の所定領域の画像データに基づ
    いて基本露光量演算すると共に、前記演算した基本露光
    量に対する露光補正量を設定し、 前記演算した基本露光量を前記設定した露光補正量によ
    り補正して前記フィルム画像の露光量を決定し、 フィルム画像を前記決定した露光量により前記指定され
    たアスペクト比に応じて複写材料に露光すると共に、 前記露光量の決定に用いた露光補正量を前記写真フィル
    ムの磁気記録部に記録する写真処理方法。
  11. 【請求項11】 磁気記録部が設けられた写真フィルム
    に記録されているフィルム画像を測光し、 フィルム画像の再露光時に、互いに異なる複数種類のア
    スペクト比の中から指定された、作成すべき写真プリン
    トのアスペクト比に拘らず、前記測光によって得られる
    フィルム画像中の所定値以下かつ一定のアスペクト比の
    所定領域の画像データに基づいて基本露光量を演算する
    と共に、 以前に前記フィルム画像から写真プリントが作成された
    際に露光量の決定に用いられて前記写真フィルムの磁気
    記録部に記録された露光補正量を前記磁気記録部から読
    み出し、 前記演算した基準露光量を前記読み出した露光補正量に
    より補正して前記フィルム画像の露光量を決定し、 フィルム画像を前記決定した露光量により前記指定され
    たアスペクト比に応じて複写材料に露光する写真処理方
    法。
  12. 【請求項12】 前記所定値以下かつ一定のアスペクト
    比は、前記複数種類のアスペクト比のうち最も低いアス
    ペクト比に一致又は近似したアスペクト比であることを
    特徴とする請求項10又は請求項11記載の写真処理方
    法。
  13. 【請求項13】 前記所定値以下かつ一定のアスペクト
    比は、135サイズの写真フィルムにおけるフィルム画
    像の標準サイズのアスペクト比、又はシネサイズのアス
    ペクト比に一致又は近似したアスペクト比であることを
    特徴とする請求項10又は請求項11記載の写真処理方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020065167A (ja) * 2018-10-17 2020-04-23 キヤノン株式会社 印刷制御装置及びその制御方法、並びにプログラム

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