JPH09304265A - 粒子検出器用ペレットおよびその製造方法 - Google Patents

粒子検出器用ペレットおよびその製造方法

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JPH09304265A
JPH09304265A JP8116554A JP11655496A JPH09304265A JP H09304265 A JPH09304265 A JP H09304265A JP 8116554 A JP8116554 A JP 8116554A JP 11655496 A JP11655496 A JP 11655496A JP H09304265 A JPH09304265 A JP H09304265A
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JP
Japan
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pellet
particle detector
sheet
suspension
film
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JP8116554A
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Hiroshi Asakura
宏 朝倉
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Sysmex Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 懸濁液通過用微細孔を設ける加工を容易にし
かも短時間に行うことができ、低価格化を図ることもで
きる粒子検出器用ペレットおよびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 粒子検出器用ペレット1は、ポリエーテ
ルイミドシートからなる略円板状のペレット本体2の中
央に丸皿状の凹所3が1箇所設けられ、その凹所3の中
央下方に懸濁液通過用微細孔4が1つ形成されてなるも
のである。ペレット本体2の厚さは400μmである。
微細孔4は、横断面形状が円形であり、直径が90μ
m、長さが108μmである。凹所3および微細孔4
は、ペレット本体2にエキシマレーザアブレーション加
工を施すことにより形成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒子検出器用ペレ
ットおよびその製造方法に関するものであり、さらに詳
しくは、血球浮遊液などの粒子懸濁液を懸濁液通過用の
微細孔に流し、懸濁液と粒子との電気インピーダンスの
差に基づく電気的変化により粒子の個数を計測する方式
(電気抵抗式)の粒子計数装置に組み込まれる粒子検出
器に用いられるペレットおよびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】粒子懸濁液を懸濁液通過用の微細孔に流
し、この微細孔を通過する懸濁液と液中の粒子との電気
インピーダンスの差に基づく電気的変化により粒子の個
数を計測する方式の粒子計数装置が知られている。
【0003】このような粒子計数装置における検出器
は、ルビー、人造ルビー、サファイヤ、セラミックスな
どからなるペレット(「ウエハ」とも称する)に直径5
0〜100μm程度の微細孔を設け、このペレットをガ
ラスまたは合成樹脂で形成された円筒状の封止管(検出
器本体)の内部に連通するように融着あるいは接着する
ことにより形成される。ここで、ペレットの材料として
ルビーやサファイヤなどを用いるのは、粒子計数装置で
粒子個数を精度よく計測するにはペレットの微細孔の孔
径および深さとも極めて高度な寸法精度が要求されるた
め、それらの高度な寸法精度を確保する上でこれらの材
料が優れているからである。
【0004】しかし、このようなペレットの検出器本体
への融着または接着は、複雑で工程に時間を要するもの
であった。そこで、検出器本体とペレットとをアルミナ
セラミックスで構成し、これらを炉内で加熱融着させた
ものが提案されている(特公昭62−36277号公
報)。
【0005】何れの場合も、ペレットとしては人造ルビ
ーやサファイヤのような硬質で高価な材料やアルミナセ
ラミックスのような硬質の材料が用いられ、このペレッ
トにCO2 レーザやYAGレーザなどの赤外レーザで直
径50〜100μmの下孔を開け、次いでその下孔の壁
面や縁を研磨するという方法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような方法で1個
のペレットに所望の微細孔を1つ設けるには、加工が容
易でなく1〜2時間程度かかるばかりか、高い寸法精度
の要求される微細孔の形成や検出器本体への取り付けに
複雑な手間がかかるなどの各種の欠点があった。
【0007】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたものであり、その主要目的は、懸濁液通過用微細孔
を設ける加工を容易にしかも高精度かつ短時間に行うこ
とができ、低価格化を図ることもできる粒子検出器用ペ
レットおよびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの観点によ
れば、電気的絶縁性プラスチックのシートまたはフィル
ムにエキシマレーザアブレーション加工により1個また
は複数個の懸濁液通過用微細孔が形成され、そのシート
またはフィルムが各微細孔を中心にして所定形状に成形
されてなる粒子検出器用ペレットが提供される。
【0009】すなわち、本発明者は種々検討した結果、
特定種類のプラスチック、特にそのシートまたはフィル
ムにエキシマレーザアブレーション加工を施すことによ
り、従来技術からは予想することのできなかった極めて
高精度の懸濁液通過用微細孔を容易かつ短時間に形成す
ることができることを初めて見出して、本発明を完成す
るに至ったのである。
【0010】この明細書において「シート」とは厚さが
0.25mm(250μm)以上のものをいい、「フィ
ルム」とは厚さが0.25mm(250μm)未満のも
のをいう。
【0011】本発明に係るペレットは、電気抵抗式の粒
子計数装置に組み込まれる粒子検出器に用いられるので
電気的絶縁体であることが必須条件であり、電気的絶縁
性プラスチックのシートまたはフィルムからつくられ
る。電気的絶縁性プラスチックのシートまたはフィルム
からつくられたペレットは、人造ルビーやサファイヤな
どからつくられた従来のペレットに比べて、材質が柔ら
かく、また、下孔を開け次いでその下孔の壁面や縁を研
磨するという工程がなくなるため、懸濁液通過用微細孔
の形成を容易にしかも高精度かつ短時間に行うことがで
きるうえ、安価なものである。さらに、このような電気
的絶縁性プラスチックからなるペレットを粒子検出器本
体の一部に組み込む際に、粒子検出器本体を合成樹脂か
らなるもの、特に同ペレットと相溶性のある合成樹脂か
らなるもので構成すれば、ペレットと粒子検出器本体と
の接合部の構造が簡単になるうえ接合工程に要する時間
を従来よりも短縮することが可能になる。
【0012】電気的絶縁性プラスチックのシートまたは
フィルムとしては例えば、ポリイミド、ポリエチレンテ
レフタレートなどのシートまたはフィルムを用いること
が考えられるが、エキシマレーザアブレーション加工に
よる微細孔の形成の際における発熱に耐えるための耐熱
性と、粒子検出器用ペレットとして使用される際に懸濁
液中に含まれる各種薬品(例えば試薬)に耐えるための
耐薬品性に優れたポリエーテルイミドシートまたはポリ
エーテルイミドフィルムが好ましく用いられる。
【0013】エキシマレーザアブレーション加工は、エ
キシマレーザ照射→光吸収(励起)→分子間結合の切断
→分解・除去のメカニズムによる。本発明において、電
気的絶縁性プラスチックのシートまたはフィルムにエキ
シマレーザアブレーション加工を施すことにより、熱影
響のきわめて少ないシャープな懸濁液通過用微細孔を得
ることができる。
【0014】用いるエキシマレーザの種類としては、例
えばKrFレーザやArFレーザなどがある。プラスチ
ックのシートまたはフィルムの厚さや微細孔の孔径・深
さは、シートまたはフィルムの材質やエキシマレーザの
種類・照射密度あるいは照射回数などにより適宜決めら
れる。
【0015】本発明の他の1つの観点によれば、電気的
絶縁性プラスチックのシートまたはフィルムにエキシマ
レーザアブレーション加工により1個または複数個の懸
濁液通過用微細孔を形成する工程と、この工程により微
細孔が形成されたシートまたはフィルムを各微細孔を中
心にして所定形状に成形する工程とを備えてなる粒子検
出器用ペレットの製造方法が提供される。
【0016】懸濁液通過用微細孔は、例えば次のような
方法により、1枚の電気的絶縁性プラスチックのシート
またはフィルムに複数個、形成される。すなわち、X軸
およびY軸方向へ移動することのできる水平なテーブル
に一定面積の正方形ポリエーテルイミドシート(または
フィルム)を載せ、そのテーブルをX軸およびY軸方向
へ一定ピッチで間欠移動させるとともにシート面(また
はフィルム面)に対して垂直にエキシマレーザを照射し
てアブレーション加工を施すことにより、そのシート
(またはフィルム)に微細孔が複数個、形成される。
【0017】本発明に係る粒子検出器用ペレットの製造
方法に用いられる電気的絶縁性プラスチックのシートま
たはフィルムとしては、前記のように、ポリエーテルイ
ミドシートまたはポリエーテルイミドフィルムがより好
ましい。このようなシートまたはフィルムによる場合、
材質が人造ルビーやサファイヤなどに比べて柔らかく、
また、下孔を開け次いでその下孔の壁面や縁を研磨する
という工程がなくなるため、懸濁液通過用微細孔の形成
を容易にしかも高精度に行うことができるうえ、安価な
粒子検出器用ペレットを短時間に量産することが可能に
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明における2つの実施
の形態を図面に基づいて詳しく説明する。なお、これら
によって本発明が限定されるものではない。
【0019】実施の形態1 図1および図2において、実施の形態1に係る粒子検出
器用ペレット1は、電気的絶縁性プラスチックのシート
としてのポリエーテルイミドシートからなる略円板状の
ペレット本体2の中央に丸皿状の凹所3が1箇所設けら
れ、その凹所3の中央下方に懸濁液通過用微細孔4が1
つ形成されてなるものである。
【0020】ペレット本体2の平面形状は、真円ではな
く、真円周縁の対向2箇所がそれぞれ弓形に切り欠かれ
た欠円である。そして、その2箇所の欠円周縁どうしを
結ぶ直径−小径(図1のd1 )−は5800μmであ
り、真円周縁どうしを結ぶ直径−大径(図2のd2 )−
は6000μmである。また、ペレット本体2の厚さは
400μmである。
【0021】凹所3は、その底壁の縦断面形状が円弧で
あり、直径が1500μm、中央深さが292μm、底
壁の曲率半径が1110μmである。
【0022】微細孔4は、横断面形状が円形であり、直
径が90μm、長さが108μmである。
【0023】凹所3および微細孔4は、ペレット本体2
にエキシマレーザアブレーション加工を施すことにより
形成されたものである。以下、それらの形成方法を含
む、ペレット1の製造方法について説明する。
【0024】図3はエキシマレーザアブレーション加工
システムSの概略構成を示す。図3において、51はエ
キシマレーザ発振器であり、これはKrFエキシマレー
ザを発振する。発振器51から発振されたKrFエキシ
マレーザは、第1ミラー52および第2ミラー53によ
り反射された後にマスクモジュール54に至り、さらに
第3ミラー55により反射され、その下方に配されたイ
メージングレンズ56を経て加工テーブル57に照射さ
れる。
【0025】加工テーブル57は、X軸およびY軸から
なる水平面で移動可能なものであり、その上に被加工物
としてのポリエーテルイミドシートFが載置されるよう
になっている。このポリエーテルイミドシートFとして
は、米国のゼネラル・エレクトリック社製の商品名「ウ
ルテム」が用いられる。加工テーブル57と発振器51
とは、コントローラ58に接続されており、コントロー
ラ58によりX軸方向およびY軸方向へ水平移動され
る。第3ミラー55の上方にはCCTVカメラ59が配
置されている。
【0026】この加工システムSにおいて、初めに、長
辺が300mm、短辺が200mmの長方形からなり、
厚さが400μmである1枚のシートFが、その長辺を
X軸に平行にかつ短辺をY軸に平行にして加工テーブル
57にセットされた。
【0027】次に、発振器51からKrFエキシマレー
ザが発振された。このエキシマレーザは、第1段階とし
て、エネルギー密度50J/mm2 でシートFにビーム
照射された。このエネルギー密度による300回・1秒
のビーム照射では、シートFに150μmの深さの凹部
を形成することができる。
【0028】そして、加工テーブル57を6000μm
間隔でX軸方向およびY軸方向へ水平移動させながら断
続的に第1段階のビーム照射を行うことで、シートFに
合計1600個の凹所3が形成された。
【0029】次いで、第2段階として、同エキシマレー
ザが同一密度でシートFにおける各凹所3の中央箇所に
ビーム照射された。これにより、シートFに合計160
0個の微細孔4が形成された。
【0030】最後に、シートFから各微細孔4を中心に
直径6000μmの円を切り抜き、それらの円の周縁の
対向2箇所を前記のようにそれぞれ弓形に切り欠くこと
で、合計1600枚のペレット1が得られた。
【0031】1枚のシートFの加工テーブル57へのセ
ットから1600枚のペレット1を得るまでの要処理時
間は、約2.0時間であった。したがって、ペレット1
を1枚製造するに要する時間は約7200秒/1600
枚=約4.5秒/枚であった。
【0032】図4に示すように、得られたペレット1
は、電気抵抗式粒子計数装置に組み込まれた粒子検出器
Dに用いられた。この粒子検出器Dは、いずれもペレッ
ト1と相溶性のある合成樹脂材料でつくられた、第1容
器101と第2容器102に加えて、プラス電極103
およびマイナス電極104を備えてなる。
【0033】第1容器101には、血球浮遊液などの粒
子懸濁液である試料を収納するための縦長の試料チャン
バ105が設けられている。試料チャンバ105は、上
部が開口し下部が漏斗状にされている。また、試料チャ
ンバ105の下部の左方側壁には、第2容器102に通
じる連通孔105aが設けられている。
【0034】第2容器102は、第1容器101の下部
の左側に配されている。第2容器102には右方へ突出
した連結部102aが設けられている。第2容器102
の内部には横長の回収チャンバ106が設けられてい
る。回収チャンバ106の右端は連結部102aの内側
に開口している。回収チャンバ106は、第2容器10
2の上部に斜めに設けられた傾斜孔107に連通してい
る。この傾斜孔107は、その上部に取り付けられたニ
ップル108を介して第2容器102の外部に通じてい
る。
【0035】第1容器101と第2容器102とは、両
者の間に介在された連結部材107により、連通孔10
5aと連結部102aとが対向する状態に連結されてい
る。
【0036】プラス電極103は、第1容器101の右
側壁下部に、外部から試料チャンバ105の内部まで貫
通するように取り付けられている。プラス電極103の
先端は、尖っており、試料チャンバ105の連通孔10
5aに面している。
【0037】マイナス電極104は、第2容器102の
左側壁に、外部から回収チャンバ106に至るようにか
つ回収チャンバ106の左端をシールするように取り付
けられている。マイナス電極104の先端は、平坦であ
って第2容器102の連結部102aに面している。
【0038】連結部材107の中央には、前記のように
して得られたペレット1が1枚、取り付けられている。
【0039】すなわち、図5(図4のA部分の中心箇所
を拡大したもの)に示すように、ペレット1は、その凹
所3を第1容器101の連通孔105aに向け、微細孔
4を第2容器102の回収チャンバ106に向けた状態
で、連結部材107と第2容器102の連結部102a
との隙間に配された2つのリング状シールパッキン10
9・109に挟まれて、垂直に取り付けられている。
【0040】第1容器101と連結部材107との接合
箇所には、1つのリング状シールパッキン110が取り
付けられている。
【0041】このような構成の粒子検出器Dにおいて、
第1容器101の試料チャンバ105に収納された血球
浮遊液(試料)は、連通孔105aからペレット1の微
細孔4を通って第2容器102の回収チャンバ106へ
向けて流される。
【0042】プラス電極103とマイナス電極104と
の間には電圧が印加されて、微細孔4に電流が流されて
いる。血球浮遊液がペレット1の微細孔4を通過すると
き、プラス電極103とマイナス電極104との間に粒
子信号が現れるので、粒子の検出を行うことができる。
【0043】この粒子検出器Dによる粒子の検出精度は
良好であった。
【0044】粒子検出器Dに組み込まれたペレット1
は、前記のように、ポリエーテルイミドシートFからつ
くられているので、人造ルビーやサファイヤなどからつ
くられた従来のペレットに比べて、材質が柔らかく、ま
た、下孔を開け次いでその下孔の壁面や縁を研磨すると
いう工程がなくなるばかりか、約2.0時間で微細孔4
の形成されたもの1600枚を量産することができるう
え、安価なものである。
【0045】実施の形態2 図6および図7において、実施の形態2に係る粒子検出
器用ペレット21は、電気的絶縁性プラスチックのフィ
ルムとしてのポリエーテルイミドフィルム(前記の「ウ
ルテム」と同一材質)からなる略円板状のペレット本体
22の中央に懸濁液通過用微細孔24が1つ形成されて
なるものである。
【0046】ペレット本体22の平面形状は、真円では
なく、真円周縁の対向2箇所がそれぞれ弓形に切り欠か
れた欠円である。そして、その2箇所の欠円周縁どうし
を結ぶ直径−小径(図6のd21)−は5800μmであ
り、真円周縁どうしを結ぶ直径−大径(図7のd22)−
は6000μmである。また、ペレット本体22の厚さ
は120μmである。
【0047】微細孔24は、横断面形状が円形であり、
直径が100μmである。微細孔24の上下孔縁はそれ
ぞれ、曲率半径が30μmになるように面取りされてい
る。微細孔24は、ペレット本体22に実施の形態1に
おける場合と同様のエキシマレーザアブレーション加工
を施すことにより形成されたものである。
【0048】このペレット21は、実施の形態1におけ
る場合と同じ粒子検出器Dに用いられた。その粒子検出
器Dによる粒子の検出精度は良好であった。
【0049】粒子検出器Dに組み込まれたペレット21
は、実施の形態1における場合と同一材質のポリエーテ
ルイミドフィルムFからつくられているので、人造ルビ
ーやサファイヤなどからつくられた従来のペレットに比
べて、材質が柔らかく、また、下孔を開け次いでその下
孔の縁を研磨するという工程がなくなるばかりか、約
2.0時間で微細孔24の形成されたもの1600枚を
量産することができるうえ、安価なものである。
【0050】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係る粒子検出器用
ペレットは、電気的絶縁性プラスチックのシートまたは
フィルムからなり、エキシマレーザアブレーション加工
により懸濁液通過用微細孔が形成されているので、人造
ルビーやサファイヤなどからつくられた従来のペレット
に比べて、材質が柔らかく、また、下孔を開け次いでそ
の下孔の壁面や縁を研磨するという工程がなくなるた
め、懸濁液通過用微細孔の形成を容易にしかも高精度か
つ短時間に行うことができるうえ、安価なものである。
さらに、このような電気的絶縁性プラスチックからなる
ペレットを粒子検出器本体の一部に組み込む際に、粒子
検出器本体を合成樹脂からなるもの、特に同ペレットと
相溶性のある合成樹脂からなるもので構成すれば、ペレ
ットと粒子検出器本体との接合部の構造が簡単になるう
え接合工程に要する時間を従来よりも短縮することが可
能になる。
【0051】請求項2記載の発明に係る粒子検出器用ペ
レットは、耐熱性、耐薬品性の高いポリエーテルイミド
のシートまたはフィルムからなっているので、請求項1
記載のペレットが奏する前記効果に加えて、高い耐熱
性、耐薬品性を有している。
【0052】請求項3記載の発明に係る粒子検出器用ペ
レットの製造方法は、電気的絶縁性プラスチックのシー
トまたはフィルムにエキシマレーザアブレーション加工
により1個または複数個の懸濁液通過用微細孔を形成す
る工程と、この工程により微細孔が形成されたシートま
たはフィルムを各微細孔を中心にして所定形状に切り抜
く工程とを備えてなる。したがって、人造ルビーやサフ
ァイヤなどからつくる従来のペレットの製造方法に比べ
て、下孔を開け次いでその下孔の壁面や縁を研磨すると
いう工程がなくなるため、懸濁液通過用微細孔の形成を
容易にしかも高精度かつ短時間に安価なペレットを製造
することができる。さらに、このような方法で製造され
たペレットを粒子検出器本体の一部に組み込む際に、粒
子検出器本体を合成樹脂からなるもの、特に同ペレット
と相溶性のある合成樹脂からなるもので構成すれば、ペ
レットと粒子検出器本体との接合部の構造が簡単になる
うえ接合工程に要する時間を従来よりも短縮することが
可能になる。
【0053】請求項4記載の発明に係る粒子検出器用ペ
レットの製造方法は、耐熱性と耐薬品性に優れたポリエ
ーテルイミドシートまたはポリエーテルイミドフィルム
によるので、請求項3記載の製造方法が奏する前記効果
に加えて、高い耐熱性、耐薬品性を有するペレットを量
産することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る粒子検出器用ペレ
ットを示す平面図である。
【図2】図1のペレットの中央部断面図である。
【図3】図1のペレットを得るためのエキシマレーザア
ブレーション加工システムの概略構成図である。
【図4】図1のペレットが用いられた粒子検出器の中央
部垂直断面図である。
【図5】図4のA部分の中心箇所を拡大した垂直断面図
である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る粒子検出器用ペレ
ットを示す平面図である。
【図7】図6のペレットの中央部断面図である。
【符号の説明】
1 ペレット 2 ペレット本体 3 凹所 4 懸濁液通過用微細孔 21 ペレット 22 ペレット本体 24 懸濁液通過用微細孔 S エキシマレーザアブレーション加工システム D 粒子検出器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的絶縁性プラスチックのシートまた
    はフィルムにエキシマレーザアブレーション加工により
    1個または複数個の懸濁液通過用微細孔が形成され、そ
    のシートまたはフィルムが各微細孔を中心にして所定形
    状に成形されてなる粒子検出器用ペレット。
  2. 【請求項2】 電気的絶縁性プラスチックがポリエーテ
    ルイミドである請求項1記載の粒子検出器用ペレット。
  3. 【請求項3】 電気的絶縁性プラスチックのシートまた
    はフィルムにエキシマレーザアブレーション加工により
    1個または複数個の懸濁液通過用微細孔を形成する工程
    と、この工程により微細孔が形成されたシートまたはフ
    ィルムを各微細孔を中心にして所定形状に成形する工程
    とを備えてなる粒子検出器用ペレットの製造方法。
  4. 【請求項4】 電気的絶縁性プラスチックがポリエーテ
    ルイミドである請求項3記載の粒子検出器用ペレットの
    製造方法。
JP8116554A 1996-05-10 1996-05-10 粒子検出器用ペレットおよびその製造方法 Pending JPH09304265A (ja)

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