JPH0930111A - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JPH0930111A
JPH0930111A JP7184040A JP18404095A JPH0930111A JP H0930111 A JPH0930111 A JP H0930111A JP 7184040 A JP7184040 A JP 7184040A JP 18404095 A JP18404095 A JP 18404095A JP H0930111 A JPH0930111 A JP H0930111A
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ink receiving
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクの受容性(吸水性)、乾燥性、画像濃
度、鮮明性、耐光性に優れ、耐ブロッキング、重色滲み
等の発生がなく、高品位で高画質なインクジェット記録
用シートを提供する。 【構成】 支持体上に少なくとも一層以上のインク受容
層を設けてなるインクジェット記録用シートにおいて、
該インク受容層にフッ素系アニオン性界面活性剤とフッ
素系カチオン性界面活性剤を含有し、更に該フッ素系界
面活性剤含有インク受容層及び/又は該フッ素系界面活
性剤含有インク受容層以外のインク受容層に無機粒子を
含有することを特徴とするインクジェット記録用シート
であり、該インク受容層のうち支持体より最も離れた距
離に位置する層(最外層)にフッ素系アニオン性界面活
性剤とフッ素系カチオン性界面活性剤を含有する前記イ
ンクジェット記録用シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録用
シートに関し、特に、各種のインクジェット記録方式の
機器で使用される記録用シートの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、騒音が少な
く、高速記録が可能であり、且つ多色化が容易なため、
各種プリンタやプロッタ等に適用して多方面で利用され
ている。
【0003】インクジェット記録方式に使用される記録
用シートとしては、上質紙やコート紙等の各種紙、或い
は合成紙、布、プラスチックフィルム等のシートがあ
り、これらの各記録媒体は勿論、これらの媒体が効率よ
く、且つ画像再現性にも優れるように記録装置やインク
組成面からも改良努力がなされている。
【0004】しかしながら、現時点では未だ満足し得る
ものに至っておらず、より一層の改善努力が望まれてい
る。また記録速度の高速化、高精細化等といった記録装
置面の性能向上やマルチカラー化、フルカラー化等とい
った用途の拡大に伴い、記録用シートに対してより高度
な特性が要求されている。
【0005】これらの問題を解決するために、従来から
いくつかの提案が成されてきた。例えば、特開昭52−
53012号公報には、低サイズの原紙に表面加工用の
塗料を湿潤させてなるインクジェット記録用シートが、
また、特開昭53−49113号公報には、尿素−ホル
マリン樹脂粉末を内添したシートに水溶性高分子を含浸
させたインクジェット記録用シートが開示されている。
また、特開昭55−5830号公報には、支持体表面に
インク吸収性の塗層を設けたインクジェット記録用シー
トが開示され、特開昭55−51583号公報及び特開
昭56−157号公報には、被覆層中の顔料として非膠
質シリカ粉末を使った例が、更に、特開昭55−118
29号公報には、インク吸収速度の異なる2層構造を使
った塗抹紙の例が開示されている。又、上記特開昭55
−51583号公報及び特開昭56−157号公報に
は、インクの吸収と広がりを調整する目的で、非膠質シ
リカに澱粉を併用使用する例が開示されている。
【0006】耐水性を改良する目的では、カチオン性染
料定着剤を使用した例が、数多く開示されており、一例
をあげると特開昭60−11389号公報、特開昭62
−238783号公報、特開昭64−9776号公報、
特開昭64−77572号公報等がある。更に、耐光性
改良を目的として、多くの提案がなされている。インク
ジェット記録方式に於いて、上記したものの他記録用シ
ート側から種々の問題点を解決すべく多数の提案がなさ
れている。それに応じて記録画像の品質も高度に改良さ
れてきている。
【0007】一方、印字ドット濃度及び画像濃度が高
く、鮮明性・色彩性・染料の特徴をいかした透明性など
を確保するためには、理想的には記録用シート表面上に
インク染料を定着させ、インク中の溶媒を下層の塗工層
若しくは支持体に吸収させることが記録用シートには必
要である。
【0008】ノンコートタイプインクジェット記録用シ
ートは、それ自体が吸収性を持たなくてはならずノーサ
イズ紙又はサイズ剤を微量添加するか、填料を増加する
などした低サイズ紙にする方法がある。しかし、このよ
うな記録シートは、水性インクによる記録を行った場
合、吸収性は良いものの、画像の色彩性・鮮明性・印字
ドット濃度・画像濃度などが低く、鳥の羽状にギザギザ
のフェザリング(feathering)と称するドッ
ト形状の悪化とドット周囲のぼけがあり、インクが原紙
層内に深く浸透し裏面まで抜けてしまうという不都合が
生じたりする。
【0009】一方、コートタイプインクジェット記録シ
ートは、ノーサイズ紙又は低サイズ紙を支持体として塗
工層を設けた記録シートでは、吸収性は良く画像の色彩
性・鮮明性・フェザリング・インク裏抜けなどの点でノ
ンコートタイプインクジェット記録用シートより改良さ
れている。特に、非晶質シリカ粉体と水溶性高分子物質
を含有する塗工層を受像層として設けた記録用シートに
記録した画像は、非常に優れた色彩性・鮮明性・解像性
を示し、フェザリング・インク裏抜けも改良される。し
かし、吸収性が良くなった反面、画像濃度の低下が問題
として出てくる。
【0010】また、高サイズ紙・ポリエチレンテレフタ
レートフィルム・合成紙などの水性インクの溶媒を吸収
しないか、或いは吸収性の低いものを支持体として塗工
層を設けた記録シートは、支持体自体がインク溶媒を殆
ど吸収しないため、染料を記録シート表面に保持し、印
字ドット濃度・画像濃度・色彩性・鮮明性・フェザリン
グ・裏抜けなどの面で良好な画像が得られやすいが、低
塗工量ではインクの吸収性が悪く、吸収容量も小さくな
ってしまう。このため、吸収容量を大きくする目的で塗
工量を増すと塗工層の接着性・粉落ちなどが悪化する傾
向にあり、改良が必要である。
【0011】これらのコートタイプインクジェット記録
用シートは、色彩性・鮮明性に優れ、フェザリングが少
なく、裏抜けが少なく良好な画像が得られやすいが、そ
の理由は、非晶質シリカ粉体を始めとする粉体の粒子内
部空隙量が大きく、粉体中つまり塗工層中に吸収される
インク量が多いこと、体積平均粒子径1〜20μmの粒
子が90%以上の微粒粉体であり、しかも粉体の屈折率
が小さいこと、光散乱係数が小さいこと等によっている
と考えられる。
【0012】上述したようにインクジェット記録用シー
トに於いては、次のような特性が要望されている。
【0013】(1)インクの吸収性が良好で、しかも滲
みが生じたり、汚れが発生したりしないこと (2)鮮明な印字記録が得られ、解像度や印字濃度が高
いこと (3)インクドットの横方向への拡散が必要以上に大き
くならず、且つ均一であること(印字ドット形状が良
い) (4)インクの乾燥性が良好で、デコボコやカール発生
がないこと (5)耐水性が高く、湿気等によって保存中の記録画像
のインクが流れだしたりしないこと (6)カラー画像の場合には色ズレがなく色彩が鮮やか
で、発色性、階調性に優れること、等が要望される。
【0014】更には、 (7)広範囲の温湿度でのカールを著しく抑制すること
によって、通常記録装置で記録する際の走行性を著しく
改良する (8)記録画像の耐光性・耐オゾン性等の画像保存性が
良い (9)コートタイプ記録用シートでは、塗工層の接着性
が高く、粉落ちが少ないこと (10)記録シートそのものの黄変が起こりにくいこと (11)単色部でのドット径と比較して、重色部でのド
ット径が殆ど変わらず、重色部での滲み出しを著しく減
少させ、高精細な記録画像を得る等である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジェ
ット記録シートに関し、特にインクの受容性(吸水
性)、乾燥性、画像濃度、鮮明性、耐光性に優れ、耐ブ
ロッキングが良好で、重色滲み等の発生がなく、高品位
で高画質なインクジェット記録用シートを提供するもの
である。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は支持体上に少な
くとも一層以上のインク受容層を設けてなるインクジェ
ット記録用シートにおいて、該インク受容層にフッ素系
アニオン性界面活性剤とフッ素系カチオン性界面活性剤
を含有し、更に該フッ素系界面活性剤含有インク受容層
及び/又は該フッ素系界面活性剤含有インク受容層以外
のインク受容層に無機粒子を含有することを特徴とする
インクジェット記録用シートである。
【0017】更に前記インク受容層のうち支持体より最
も離れた距離に位置する層(以下最外層と規定)にフッ
素系アニオン性界面活性剤とフッ素系カチオン性界面活
性剤を含有することを特徴とする前記インクジェット記
録用シートである。
【0018】更に前記フッ素系アニオン性界面活性剤
が、下記一般式(1)に示すフッ素系アニオン性界面活
性剤で、更に該フッ素系カチオン性界面活性剤が下記一
般式(2)に示すフッ素系カチオン性界面活性剤である
ことを特徴とするインクジェット記録用シートである。
【0019】
【化3】
【0020】式中、R1は水素若しくは炭素原子1〜5
の低級アルキル基を表す。Bは2価の連結基を表す。例
としては−(CH2p−,−(CH2p−O−(C
2r−,−(CH2p−(CH2CH2O)q−(C
2r−,−(CH2p−(CHOH)s−(CH2
r−,−(CH2CHOH)t−(CH2O)u-,等を挙げ
ることができる。ただし、p,r,s,t,uは0〜
8、q,sは1〜20を表す。DはCOOM又は、SO
3Mを表す。Mはアルカリ金属若しくは第4級アンモニ
ウム塩を表す。xは3〜20、yは0〜10を表す。
【0021】
【化4】
【0022】式中、R2は水素若しくは炭素原子数1〜
5の低級アルキル基を表す。R3,R4,R5はそれぞれ
独立であり、水素若しくは炭素数1〜5の低級アルコー
ル若しくはヒドロキシアルキル基を表す。Xは陰イオン
を表す。nは1〜10の整数、mは1〜6の整数、lは
0か1、kは0〜5の整数を表す。
【0023】更に、表面の元素分析をX線光電子分光法
で調べたときに、検出角90度で(F1sピーク強度/
C1sピーク強度)比が0.2〜2.0の範囲であるこ
とを特徴とするインクジェット記録用シートである。
【0024】更に、表面の元素分析をX線光電子分光法
で調べたときに、(F1sピーク強度/C1sピーク強
度)比の検出角度15度と90度との比が2.0〜4.
0の範囲であることを特徴とするインクジェット記録用
シートである。
【0025】
【作用】一般に、インクジェット記録方式の場合、記録
シートのインク吸収性を必要以上に高めると記録画像濃
度が低下し、色合いの鮮明性や発色性に欠け、解像度が
劣るようになる。一方、インク吸収性を抑制すると画像
濃度は高くなるが、印字の太り過ぎや濃淡ムラ等による
画質の低下、或いはインクの乾燥性が悪化することによ
る記録部の擦れ汚れの発生といった問題が生じ、インク
吸収性に関しては矛盾する課題を抱えている。
【0026】本発明者等は、上記の如く相反する課題を
解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、インク受容層に特
定の界面活性剤を有し、更に該界面活性剤含有層及び/
又は該界面活性剤含有層以外の層に無機粒子を含有する
ことで、公知の技術からは到底予想できない優れた品質
特性を有するインクジェット記録シートが得られること
を見いだし、遂に本発明を完成するに至った。
【0027】以下に本発明を更に詳しく説明する。
【0028】本発明に於て好ましく用いられるフッ素ア
ニオン性界面活性剤としては次の一般式〔FA〕で示さ
れるものが挙げられる。
【0029】
【化5】
【0030】式中、Cfは少なくとも3個のフッ素原子
と少なくとも2個の炭素原子を含むn価の基を表わし、
Yは−COOM,−SO3M,−OSO3M又は−P(=
O)(OM)2を表わし、ここでMは水素原子、又はア
ルカリ金属、若しくは第4級アンモニウムカチオンを表
し、nは1又は2である。
【0031】特に好ましくは−SO2N(R1)−なる結
合を少くとも1つ含むフッ素系アニオン性界面活性剤で
あり、更に前記一般式(1)で示される化合物が好まし
い。
【0032】次に本発明に好ましく用いられる化合物の
具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
【0033】
【化6】
【0034】
【化7】
【0035】
【化8】
【0036】
【化9】
【0037】
【化10】
【0038】
【化11】
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】
【化15】
【0043】
【化16】
【0044】本発明に用いられるフッ素系カチオン性界
面活性剤は下記一般式〔FK〕で表される化合物であ
る。
【0045】一般式〔FK〕 Rh−T−X+- 式中、Rhは炭素数1〜20個の炭化水素基であり、少
なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されてい
る。Tは化学結合手又は2価基を表す。Xはカチオン性
基、Zはカウンターアニオンを表す。
【0046】
【化17】
【0047】
【化18】
【0048】特に好ましくは、−SO2N(R1)−なる
結合を少くとも1つ含むフッ素系カチオン性界面活性剤
であり、更に前記一般式(2)で示される化合物が好ま
しい。
【0049】以下に本発明に好ましく用いられる化合物
の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
【0050】
【化19】
【0051】
【化20】
【0052】
【化21】
【0053】
【化22】
【0054】
【化23】
【0055】
【化24】
【0056】
【化25】
【0057】本発明に係わるフッ素系アニオン性界面活
性剤或いはフッ素系カチオン性界面活性剤は、例えば米
国特許2,559,751号、同2,567,011
号、同2,732,398号、同2,764,602
号、同2,806,866号、同2,809,998
号、同2,915,376号、同2,915,528
号、同2,918,501号、同2,934,450
号、同2,937,098号、同2,957,031
号、同3,472,894号、同3,555,089
号、英国特許1,143,927号、同1,130,8
22号、特公昭45−37304号、特開昭47−96
13号、同49−134614号、同50−11770
5号、同50−117727号、同50−121243
号、同52−41182号、同51−12392号、英
国化学雑誌(J.Chem.Soc.)1950年27
89頁、同1957年2574頁及び2640頁、米国
化学会誌(J.Amer.Chem.Soc.)79巻
2549頁(1957年)、油化学(J.Japan
Oil Chemists Soc.)12巻653
頁、有機化学会誌(J.Org.Chem.)30巻3
524頁(1965年)等に記載された方法によって合
成することができる。
【0058】これらのフッ素系界面活性剤のうち、ある
種のものは大日本インキ化学工業社からメガファック
(Megafac)Fなる商品で、ミネソタ・マイニン
グ・アンド・マニファクチュアリング・カンパニー社か
らはフルオラッド(Fluorad)FCなる商品で、
インペリアル・ケミカル・インダストリー社からモンフ
ロオール(Monfor)なる商品名で、イー・アイ・
デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社からはゾニ
ルス(Zonyls)なる商品で、又、ファルべベルケ
・ヘキスト社からリコベット(Licowet)VPE
なる商品名でそれぞれ市販されている。
【0059】本発明に使用されるフッ素系カチオン性界
面活性剤とフッ素系アニオン性界面活性剤の合計使用量
は1m2当たり0.1〜1000mgがよく、好ましく
は0.5〜300mg、更に好ましくは1.0〜150
mgが良い。併用する時に、それぞれ2種以上ずつ併用
してもかまわない。
【0060】その他にフッ素系ノニオン性界面活性剤、
フッ素系ベタイン性界面活性剤、炭化水素系のアニオン
性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面
活性剤、ベタイン性界面活性剤を併用してもかまわな
い。
【0061】本発明のフッ素系カチオン性界面活性剤と
フッ素系アニオン性界面活性剤の添加割合は、モル比で
1:10〜10:1が好ましく、更には3:7〜7:3
が好ましい。
【0062】上記化合物は、メタノール、エタノール、
プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類;ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メチレンク
ロライド、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジエ
チルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、
トルエン等の芳香族炭化水素類の溶媒に溶解して用いる
ことができる。
【0063】また、上記化合物は単独で用いてもよい
が、バインダーと併用して用いることもできる。
【0064】X線光電子分光法による表面の元素組成の
測定には励起用X線源としてMg−Kα線を用い、真空
度は5×10-5Pa以下で光電子の検出は試料面に対し
て90度と15度の2通りで行う。
【0065】C1s電子の検出には結合エネルギーが3
00evから270evの範囲をスキャンスピード0.
2ev/秒以下で測定し、F1s電子の検出には結合エ
ネルギーが700evから680evの範囲をスキャン
スピード0.2ev/秒以下で測定する。この際に、励
起用X線の照射でF1s電子の信号は急激に減衰するた
め、X線の照射からF1sピークの測定終了までの所要
時間が50秒を越えないようにする必要ある。ピーク強
度は、ベースラインからピークの最大値までの間隔を測
定することにより求められる。
【0066】この方法で検出角が試料面に対し15度で
の(F1sピーク強度/C1sピーク強度)比、90度
での(F1sピーク強度/C1sピーク強度)比は試料
表面近傍のフッ素と炭素の組成比を表すものである。
【0067】更に、(F1sピーク強度/C1sピーク
強度)比の検出角度15度と90度との比は試料の表面
近傍のより浅いところに存在するフッ素量を相対的に表
すものである。
【0068】本発明のインク受容層に用いられるバイン
ダーとしては、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール及びその変
性物、でんぷん及びその変性物、酸化澱粉、エーテル化
澱粉、酢酸ビニル、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆蛋白、シリル変性ポリビニルアルコ
ール等;無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共
重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等
の共役ジエン系共重合体ラテックス:アクリル酸エステ
ル及びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等の
アクリル系重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重
合体等のビニル系重合体ラテックス;或いはこれらの各
種重合体のカルボキシル基等の官能基含有単量体による
官能基変性重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂
等の熱硬化合成樹脂系等の水性バインダー;ポリメチル
メタクリレート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニ
ルブチラール、アルキッド樹脂等の合成樹脂系バインダ
ーが挙げられ、1種以上で使用される。
【0069】無機粒子としては、特に限定されるもので
はないが、具体的にはアルミナ、シリカゲル、アルミナ
水和物、珪酸ソーダ(水ガラス)、珪酸ソーダのNaの
一部を弱酸でマスキングを施したような無機質酸化物が
好ましく用いられる。
【0070】特に珪酸ソーダ、珪酸ソーダのNaの一部
を弱酸でマスキングした物質は表面制御が容易で細孔径
のコントロールを行い易い。更に低コストで入手でき、
安全性上も問題はない。珪酸ソーダのある種のものは日
本化学工業社から珪酸ソーダ3号、珪酸ソーダ4号等な
る名前で市販されている。
【0071】またNaの一部をマスキングを施させる好
ましい弱酸としては、酢酸、炭酸等が挙げられる。
【0072】アルミナ水和物としては、擬ベーマイト
(AlOOH)が好ましい。ここで擬ベーマイトとはベ
ーマイト結晶(AlOOH)のコロイド粒子の集合体で
ある。
【0073】無機粒子は細孔を有する多孔質体が好まし
く、インクの吸収速度や吸収容量等の関係から平均細孔
直径は40〜1000オングストームが好ましい。そし
て、平均細孔直径が75〜400オングストームの場合
が更に好ましい。
【0074】無機粒子はインクの吸収容量の関係から細
孔直径は1.0〜5.0が好ましく、0.5〜2.5c
cが更に好ましい。
【0075】なお、本発明における細孔径の分布は窒素
吸着法(定流量法)により測定した。インク受容層は平
均細孔径の異なる無機粒子を多層に形成したものを使用
することができる。この場合、下層に平均細孔径が大き
な多孔質体を含有する層を形成し、それにより平均細孔
径の小さな無機粒子を含有する上層を形成するのが好ま
しい。
【0076】インク受容層の厚さは、用いられるインク
やその溶剤の種類、インク量等により厳密には決定され
るが、一般には5〜50μmの程度を採用するのが適当
である。厚さが前記範囲に満たない場合には、吸収性が
不足した像がにじみ、逆に前記範囲を超える場合には、
吸収性が高くなりすぎ色素までも吸収担持してしまい像
を形成しないおそれがあるので、何れも好ましくない。
【0077】最外層にフッ素系界面活性剤を含有する方
がより好ましい。
【0078】無機粒子とバインダーとの使用割合は、バ
インダーの使用量が少なすぎると紙面上に充分微粒子を
付着せしめることができず、逆にあまり多すぎると微粒
子が充分に高精細画質を現出し得なくなるので好ましく
ない。このためバインダーの使用量は微粒子との総量に
対し5〜60重量%程度を、更には20〜40重量%採
用するのが適当である。
【0079】本発明において用いられる支持体として
は、紙、又は熱可塑性樹脂フィルム、合成紙、写真用支
持体のような合成樹脂ラミネート紙、木材繊維や合成繊
維を主体とした不織布の如きシート状物質が挙げられ
る。紙の場合は、内添サイズ剤の添加又は無添加、中性
サイズ剤、ポリマーサイズ剤、酸性サイズ剤等のサイズ
剤の単独又は併用使用、填料の含有又は非含有で良く、
サイズプレスの有無でも何等制限しない。紙支持体の内
添填料、白色顔料として従来公知の顔料が用いられ、単
独域は併用できるが、例えば、軽質炭酸カルシウム、重
質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫
化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウ
ム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、
合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポ
ン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウ
ムのような白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグ
メント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチ
レン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂のよ
うな有機顔料等が挙げられる。更に、該支持体が紙の場
合、中性サイズ剤及び填料を含有し、かつ木材パルプ/
填料の比が90〜70重量%/10〜30重量%であ
り、秤量が60〜120g/m2であることが好ましい
が何等制限を受けるものではない。
【0080】本発明のインクジェット記録シートの作成
方法としては、例えば、パルプ繊維を離解してスラリー
とし、必要に応じて填料やサイズ剤、他の添加剤を添加
し、抄紙機で抄造し乾燥するか、又は抄造後、澱粉や高
分子物質の水溶液等をサイズプレスし、乾燥してマシン
カレンダーをかけ、支持体シートを得た後、塗工装置や
サイズプレス装置を用いて少なくとも1層以上のインク
受容層を設ける。ドライヤーの加熱温度は、最高加熱温
度が少なくとも100℃以上、好ましくは、120℃以
上である。乾燥効率との関係から温度は、高い方が好ま
しいが、特に限定されるものではない。マシンカレンダ
ーは、使用しても使用しなくても良いが、次の塗工工程
での作業性を考慮すると使用した方が好ましい。インク
受容層を設ける方法としては、オンマシンコーター、オ
フマシンコーターの何れでも良い。例えば、従来公知の
エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコータ
ー、ブレードコーター、ゲートロールコーター、バーコ
ーター、ロッドコーター、ロールコーター、ビルブレー
ドコーター、ショートドエルブレードコーターなどが使
用できる。更に、塗工後、マシンカレンダー、スーパー
カレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダーを用いて
仕上げる。
【0081】本発明において、その他の添加剤として、
顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、
離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増
白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、
耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤等を適宜配
合することもできる。
【0082】本発明における記録用シートは、インクジ
ェット記録用シートとしての使用に留まらず、記録時に
液状であるインクを使用するどのような記録用シートと
して用いてもかまわない。例えば、熱溶融性物質、染顔
料などを主成分とする熱溶融性インクを樹脂フィルム、
高密度紙、合成紙などの薄い支持体上に塗布したインク
シートを、その裏面より加熱し、インクを溶融させて転
写する熱転写記録用受像シート、熱溶融性インクを加熱
溶融して微小液滴化、飛翔記録するインクジェット記録
シート、油溶性染料を溶媒に溶解したインクを用いたイ
ンクジェット記録シート、光重合型モノマー及び無色又
は有色の染顔料を内包したマイクロカプセルを用いた感
光感圧型ドナーシートに対応する受像シートなどが挙げ
られる。これらの記録シートの共通点は、記録時にイン
クが液体状態である点である。液状インクは、硬化、固
化又は定着までに、記録シートのインク受容層の深さ方
向又は水平方向に対して浸透又は拡がっていく。上述し
た各種記録シートは、それぞれの方向に応じた吸収性を
必要とするもので、本発明の記録シートを上述した各種
の記録シートとして利用しても何ら構わない。更に、複
写機・プリンター等に広く使用されている電子写真記録
方式のトナーを加熱定着する記録シートとして、本発明
におけるインクジェット記録シートを使用しても構わな
い。
【0083】本発明のインクジェット記録用シートは、
吸収性・色彩性を維持しながら画像濃度の低下を防ぐこ
とができる。更にインクジェット記録用シートそのもの
の白紙の経時保存での耐光性を著しく改良することがで
きる。
【0084】又、本発明のインクジェット記録用シート
は、重色ドットのドット径が単色ドットのドット径とほ
ぼ同程度のドット径となり、2色の滲み出しが著しく少
なくなる。重色ドットのドット径が単色ドットのそれよ
りも大きくなるメカニズムは、明らかでないが、多孔性
無機顔料を使用した従来のインクジェット記録用シート
では、例えば、ブルーの記録の場合、シアンを記録した
直後にマゼンタを記録すると、ブルーが表現できるが、
ブルーの周りに同心円状にマゼンタが滲み出し、単色記
録の場合よりドット径が大きくなっている。その結果、
記録画像の色相が変化し、色再現性が劣り、解像度も低
下するために、画像の鮮鋭性に欠け記録画像の品位が低
下する。しかし、本発明のインクジェット記録用シート
では、重色部分の2色目に滲み出しが殆ど無い。
【0085】また、吸収速度と画像濃度を両立して大幅
に向上することができたが、これは無機粒子、或いはフ
ッ素系アニオン性界面活性剤又はフッ素系カチオン性界
面活性剤を各々単独で、若しくはフッ素系アニオン性界
面活性剤とフッ素系カチオン性界面活性剤とを併用でイ
ンク受像層に含有したインクジェット記録用シートとし
ても、その効果は殆ど皆無であったが、これらを組み合
わせて含有させることにより予想も付かない効果を発揮
し、改良されたものである。更に、耐ブロッキングも改
善されている。
【0086】インクジェット記録適性の測定は、下記の
方法によって行った。
【0087】1)印字濃度 印字濃度は、シャープ製(IO−720)インクジェッ
トプリンターによりブラック、イエロー、マゼンタ、シ
アンの各色単色ベタ印字した記録画像の光学濃度を測定
した。数値は、高い方が濃度が高く良好なことを示す。
例えば、ブラックであれば、1.30以上であれば十分
に良好なことを示す。
【0088】2)印字ドット径 印字ドット径は、シャープ製(IO−720)インクジ
ェットプリンターによりシアンインク単色、マゼンタイ
ンク単色、及びシアンインク+マゼンタインク重色で網
点を印字して得たドットについて、画像解析装置を用い
て、下記に示される計算式にしたがって ドットの円相
当径について算出した。
【0089】式)HD={(4/π)×A}1/2 なお、HDは、円相当径(HeywoodDiamet
er)、Aは、実測面積を示す。
【0090】3)重色にじみ率 重色にじみ率は、マゼンタインク単色ドット径と比較し
て、シアンインクとマゼンタインクの重なったドット径
が何倍になっているかで、良否を判定した。数値が小さ
い程、単色ドットと重色ドットの差が小さく、画像品位
が良好になることを示す。1〜1.2倍であれば良好で
あるが、それを超えると画像品位は低下して見える。
【0091】4)耐光性 耐光性は、シャープ製(IO−720)で、黒(Bk)
・黄(Y)・マゼンタ(M)・シアン(C)の各単色ベ
タ印字をしたインクジェット記録シートを、キセノンフ
ェードメーターで20時間光照射した前後の光学濃度残
存率で示した。数値の高い方が残存率が高く、良好なこ
とを示す。
【0092】5)インク吸収性 インク吸収性は、シャープ製(IO−720)インクジ
ェットプリンターを用いて、赤印字(マゼンタ+イエロ
ー)の重色ベタ印字直後(約1秒後)に紙送りして、指
に接触させ、インクがインク受容層内部に取り込まれて
指に付着しなくなるか否かで判断した。付着しない場合
を○、付着する場合を×、その中間を△とした。
【0093】6)耐ブロッキング性 イエロー、シアン、マゼンタの3色をフルドットに記録
してから記録面に温風(100℃、風速1m/秒)を1
0秒間あてた後、記録画像に40g/cm2の圧力でク
リアポケット(ライオン製、ポリプロピレンフィルム)
を積層した時に、このフィルムが容易に剥離できる場合
を○、剥離にかなりの力を要する場合を×、その中間を
△とした。
【0094】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されない。
【0095】実施例1 リファイナーによリカナダスタンダードフリーネス(J
IS P―8121―76)250ccまで叩解した針
葉樹晒亜硫酸塩法パルプ(NBSP)20%と、同フリ
ーネス280ccまで叩解した広葉樹晒亜硫酸塩法パル
プ(LBSP)80%とを混合して製紙原料とした。
【0096】抄紙用添加剤を対パルプ絶乾重量に対し、
下記の通りの量で使用した。
【0097】 カチオン化澱粉 2.0% アルキルケテンダイマー樹脂 0.4% アニオン性ポリアクリルアミド樹脂 0.1% ポリアミドポリアミシエピクロールヒドリン樹脂 0.7% 水酸化ナトリウムでpH7.5に調節 上記添加剤を含む製紙原料を長網マシンで抄紙し、これ
にサイズプレス、マシンカレンダーを施し、米坪量17
0g/m2、緊度1.0、水分8%の原紙を製造した。
【0098】サイズプレス処理剤として、カルボキシル
変性PVKと塩化ナトリウムとを2:lの比率で水に溶
解して調製した5%サイズ液を用い、これを原紙の両面
に2.2g/m2の塗布量で塗布した。
【0099】得られた原紙の表裏両面にコロナ放電を施
し、その表面には押出しコーティング法により15%ア
ナターゼ型二酸化チタンを含む高密度ポリエチレン(比
重0.94、MI=6.8)から成る厚さ30μmの樹
脂被覆層を形成し、又、その裏面には以下に示す組成及
び条件で、共押出しコーティング法により上・下2層構
造のポリエチレン樹脂被覆層を形成し、得られた積層体
を20℃のマット面を有するクーリングロールに対して
20kg/cmの線圧で抑圧し、支持体を製造した。
【0100】このようにして得られた支持体は、ポリエ
チレン樹脂に対する酸化チタン顔料の重量濃度が15%
であった。
【0101】以上の様にして得た支持体上に以下に示す
層を酸化チタンを含有するポリエチレン樹脂被覆層の側
に塗設した。
【0102】〈インク受容層の作成〉アルミナゾル(商
品名アルミナゾル−100、日産化学工業社製、固形分
10重量%、結晶形が無定形のカチオン性アルミナ水和
物の水分散コロイド溶液)の90重量部と、カルボン酸
変性ポリビニルアルコールKL―318(クラレ社製)
の10重量%の水溶液の10重量部を混合し、これらの
コンプレックスが形成されて溶液が形成されてゲル化し
たところで、これに水100重量部を加え、激しく撹拌
し、コンプレックスの分散溶液を塗工液として得た。
【0103】支持体上に上記インク受容層用塗工液を乾
燥後の膜厚が30μmになるようにバーコーター法によ
り塗工し、110℃、5分間の条件で乾燥させ、試料1
を得た。
【0104】更に、表1に示すように、フッ素系アニオ
ン性界面活性剤、フッ素系カチオン性界面活性剤を添加
する以外は処方、塗布方法は試料1と同様に塗布して、
試料2〜10を作成した。
【0105】
【表1】
【0106】評価結果を表2に示す。
【0107】
【表2】
【0108】上記表から分かるように、本発明の構成と
することにより、優れたインク受容性と画質を示すこと
が分かる。
【0109】実施例2 支持体を実施例1と同様な方法で作成し、以下に示す層
を酸化チタンを含有するポリエチレン樹脂被覆層の側に
塗設した。
【0110】〈インク受容層の作成〉珪酸ソーダ(商品
名珪酸ソーダ4号、日本化学工業社製、固形49.5重
量%溶液)80重量部とカルボン酸変性ポリビニルアル
コールKL―318(クラレ社製)の20重量%水溶液
を20重量部加えて撹拌混合し、ゾルを作成した。これ
をゼラチン溶液(固形分4重量%)10重量部に加え、
更に表3に示すフッ素系アニオン性界面活性剤とフッ素
系カチオン性界面活性剤をそれぞれ添加し、支持体上に
上記インク受容層用塗工液を乾燥後の膜厚30μmにな
るようにバーコーター法により塗工し、110℃、5分
間の条件で乾燥させ、それぞれ試料21〜23を得た。
評価結果を表4に示す。
【0111】
【表3】
【0112】
【表4】
【0113】上記表から分かるように、本発明の構成と
することにより、優れたインク受容性と高画質を示すこ
とが分かる。
【0114】実施例3 実施例1の試料1に用いたインク受容層用塗工液をAと
し、実施例2のインク受容層塗工液で未だフッ素系界面
活性剤を含有しない塗工液をBとし、表5に示す界面活
性剤をそれぞれに添加し、実施例1で用いた支持体と同
様の支持体上の酸化チタンを含有するポリエチレン樹脂
被覆層側に各インク受容層塗工液を乾燥後の膜厚が表5
に示すように、総インク受容層が30μmとなるように
塗工し、110℃、5分間の条件で乾燥させ、それぞれ
試料31〜34を得た。評価結果を表6に示す。
【0115】
【表5】
【0116】
【表6】
【0117】上記表のように、上下層に無機粒子を含有
した本発明インクジェット記録用シートは優れたインク
受容性を示し、フッ素系界面活性剤を表面側(最外側)
に添加した方が更に高画質を示すことが分かる。
【0118】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
の実施例で得られたインクジェット記録用シートは、特
にインクの受容性(吸水性)、乾燥性、画像濃度、鮮明
性に優れ、ブロッキング、重色滲み等の発生がなく、従
来のインクジェット記録用シートにない、高品位で高画
質なインクジェット記録用シートを提供するものであ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層以上のインク
    受容層を設けてなるインクジェット記録用シートにおい
    て、該インク受容層にフッ素系アニオン性界面活性剤と
    フッ素系カチオン性界面活性剤を含有し、更に該両フッ
    素系界面活性剤含有インク受容層及び/又は該フッ素系
    界面活性剤含有インク受容層以外のインク受容層に無機
    粒子を含有するインクジェット記録用シート。
  2. 【請求項2】 前記インク受容層のうち支持体より最も
    離れた距離に位置する層にフッ素系アニオン性界面活性
    剤とフッ素系カチオン性界面活性剤を含有することを特
    徴とする請求項1記載のインクジェット記録用シート。
  3. 【請求項3】 前記フッ素系アニオン性界面活性剤が、
    下記一般式(1)に示すフッ素系アニオン性界面活性剤
    で、更に前記フッ素系カチオン性界面活性剤が下記一般
    式(2)に示すフッ素系カチオン性界面活性剤であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記
    録用シート。 【化1】 〔式中、R1は水素原子若しくは炭素原子1〜5のアル
    キル基を表す。Bは2価の連結基を表す。DはCOOM
    又はSO3Mを表す。Mはアルカリ金属若しくは第4級
    アンモニウム塩を表す。xは3〜20、yは0〜10を
    表す。〕 【化2】 〔式中、R2は水素若しくは炭素原子数1〜5のアルキ
    ル基を表す。R3、R4、R5はそれぞれ同一でも異なっ
    てもよく、水素原子若しくは炭素数1〜5のアルキル基
    若しくはヒドロキシアルキル基を表す。Xは四級アンモ
    ニウムの対イオンを表す。nは1〜10の整数、mは1
    〜6の整数、lは0か1、kは0〜5の整数を表す。〕
  4. 【請求項4】 表面の元素分析をX線光電子分光法で調
    べたときに、検出角90度で(F1sピーク強度/C1
    sピーク強度)比が0.2〜2.0の範囲であることを
    特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェット記
    録用シート。
  5. 【請求項5】 表面の元素分析をX線光電子分光法で調
    べたときに、(F1sピーク強度/C1sピーク強度)
    比の検出角度15度と90度との比が2.0〜4.0の
    範囲であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記
    載のインクジェット記録用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007508462A (ja) * 2003-10-08 2007-04-05 エム−リール オサケ ユキチュア ユルキネン 優れた印刷適性を有する天然紙
JP2010214902A (ja) * 2009-03-18 2010-09-30 Ricoh Co Ltd 前処理液、カートリッジ、インクジェット記録装置及び記録方法、インク記録物

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