JPH09300759A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JPH09300759A
JPH09300759A JP8120664A JP12066496A JPH09300759A JP H09300759 A JPH09300759 A JP H09300759A JP 8120664 A JP8120664 A JP 8120664A JP 12066496 A JP12066496 A JP 12066496A JP H09300759 A JPH09300759 A JP H09300759A
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roller
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printer
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晃 小薮
Hiroyuki Nakayama
裕之 中山
晋 ▲浜▼
Susumu Hama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単票紙に印刷を行うプリンタにおいて、カット
紙の紙送りを簡単な構造で実現できるプリンタを提供す
る。 【解決手段】インクジェット方式の印字部4によってカ
ット紙200又はカット紙500に印字を行う。カット
紙200の挿入口に配されたローラ23は開閉レバー3
7の一端部に設けられ、ローラ23の開閉と、排出側ロ
ーラ20の開閉は同一の駆動源となるプランジャ104
の作動によって行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単票(カット紙)
印字を行うPOSプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のプリンタとしては、
インパクトドット方式やインクジェット方式によって記
録紙上に印字等を行うものが知られている。
【0003】さらに、この種のPOSプリンタにおいて
は、伝票等の帳票や、小切手等の紙片等の単票の記録紙
(以下、カット紙という。)に対しても印字等を行うこ
とができるものが知られている。そのようなプリンタに
おいては、カット紙の挿入口付近に配置されたローラ
で、カット紙を印字部に送り、印字部で印刷されたカッ
ト紙を排出口付近に配置されたローラで、プリンタ外部
に送り出していた。そして、カット紙を挿入する際に、
挿入口のローラを離間させ、カット紙の挿入を容易にす
る工夫がなされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
プリンタにおいては、次のような問題があった。
【0005】従来、この種のプリンタでは、このように
設置されたカット紙の紙経路を用いて、伝票等の比較的
大きな用紙のほぼ全面に、伝票処理した結果を記録する
とき(以下スリップ印字という)は、スリップ印字用の
挿入口から、用紙を挿入し、印字部を通過した用紙を、
スリップ印字用の排出口から排出するように用紙を搬送
していた。また、例えば、小切手のようなカード状の紙
片の所定範囲に5、6行程度の支払いの確認のための印
刷を行うとき(以下バリデーション印字という)は、逆
に、スリップ印字用の排出口から、印字部の奥まで紙片
を挿入し、再び排出口方向に紙片を送りながら印刷を行
っていた。
【0006】このようなカット紙用の紙経路に各種用紙
を挿入するには、スリップ印字を行うときには、挿入側
のローラを離間させ、バリデーション印字を行うときに
は、排出側のローラを離間させることが望ましいが、従
来カット紙を使用するプリンタの紙送り機構では、カッ
ト紙挿入側のローラの開閉と、カット紙排出側のローラ
の開閉はそれぞれ別の動力源(プランジャ等)で独立し
て行っており、機構が複雑でその制御回路も個別に必要
であった。
【0007】また、このようなPOSプリンタでは、そ
の目的用途に応じた適切な開口部に用紙を挿入しなけれ
ばならないが、用紙の挿入、排出を行うために複数の開
口部を有しており、また、その開口部が、挿入、排出を
兼ねる場合もあり、誤挿入されるおそれがあった。
【0008】更に、カット紙とは別に、ロール状レシー
ト用記録紙(以下ロール紙)に印刷を行いレシートの発
行を行うものも知られている。そのようなPOSプリン
タにおいては、カット紙の紙経路の一部を用いてロール
紙の紙経路とし、共通の印字部に各用紙を搬送して、前
述したように、異なる排出口に各用紙を搬送するように
各紙経路を形成しており、このように、用紙の挿入、排
出を行う開口部を増やすことにより、更に、誤操作、誤
挿入されるおそれが増していた。
【0009】本発明は、このような従来の技術の課題を
解決するためになされたもので、各種用紙を取り扱うプ
リンタにおいて、カット紙を送る際のローラの開閉を一
つの動力で可能にし、各種用紙の挿入を容易にすると共
に、各種用紙の誤挿入を防止したプリンタを提供するこ
とを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、単票紙に印字を行うプリンタにおいて、少なくと
も挿入側と排出側に第1、第2の搬送ローラを配し、前
記第1のローラの開閉動作と、前記第2のローラの開閉
動作は連動し同一駆動源によって行われることを特徴と
する。これにより、複数のローラの開閉を1個の駆動源
で行うことができ、開閉機構及び、その開閉の制御の簡
略化が図れる。
【0011】また、請求項2に記載された発明は、請求
項1記載のプリンタにおいて、前記駆動源によって、前
記第1のローラが開かれた状態では、前記第2のローラ
が閉じた状態で保持し、該第2のローラが開かれた状態
では、前記第1のローラが閉じた状態で保持する連動機
構を備えたことを特徴とする。このような構成により、
例えば、スリップ印字を行う時には、挿入側の第1ロー
ラのみが離間し、スリップ印字用の用紙が挿入可能とな
る。このとき、バリデーション印字用の用紙の挿入口を
兼ねるスリップ印字用の用紙の排出口近傍に設けられた
第2のローラは、閉じた状態で保持されているので、バ
リデーション印字用の用紙が誤ってプリンタ内部に挿入
されることがない。また、逆に、バリデーション印字を
行うときには、第1のローラは閉じ、第2のローラは離
間しているので、スリップ印字用の用紙が誤ってプリン
タに挿入されることもない。
【0012】また、請求項3に記載された発明は、請求
項1もしくは2記載のプリンタにおいて、前記第1のロ
ーラと前記第2のローラの中間に第3のローラを配し、
前記単票紙の印刷を行う印字部を前記第2のローラと、
前記第3のローラの中間に、配置したことを特徴とす
る。
【0013】このような、位置に第3のローラを配置す
ることにより、スリップ印字用の用紙を、挿入した後、
第1のローラを閉じ、第1のローラで搬送し、用紙が第
3のローラ部に達した後は、第3のローラで搬送するこ
とができる。また、更に用紙を搬送し、第2のローラに
達した後は、第1のローラを離間するとともに、第2の
ローラを閉じることにより、用紙を第2のローラで搬送
することができる。すなわち、更に、カット紙の長さ
が、第1のローラから第3のローラまでの距離、もしく
は、第2のローラから第3のローラまでの距離のいずれ
か長い方の距離以上の長さであれば、搬送可能であり、
非常に短い単票(カット紙)でも全面に印刷を行うこと
ができる。また、用紙を同時に挟持し駆動するローラ
は、常に2以下であるので、必要以上に多くのローラに
挟持されて、用紙に皺がよる等の不具合が生じにくく、
確実に用紙を搬送することができる。
【0014】また、請求項4に記載された発明は、請求
項3記載のプリンタにおいて、少なくとも、前記第1の
ローラ側から挿入される単票紙と、第2のローラ側から
第3のローラ近傍まで挿入されるカード状の単票紙と
を、選択的に印刷可能なプリンタであって、前記第2の
ローラ近傍に、前記単票紙が排出され、前記カード状の
単票紙が挿入される共通の開口部を備えたことを特徴と
し、スリップ印字用の排出口とバリデーション印字の挿
入口を兼ねることにより、プリンタの構造自体を簡略化
すると共に、請求項2に記載された発明と同様の効果を
奏する。
【0015】更に、請求項5に記載された発明は、請求
項1記載のプリンタにおいて、更に、紙経路内に突出
し、前記第1のローラ側から挿入された単票紙の先端の
位置決めを行うフォームストッパが、待避可能に設けら
れ、該フォームストッパの突出・待避動作が、前記第1
のローラの開閉動作と連動し同一駆動源によって行われ
ることを特徴とし、スリップ印字時の用紙の位置決めを
行うフォームストッパの動作も、ローラの開閉動作と連
動し、同一駆動源で行われるため、更に機構を簡略化で
きる。
【0016】また、請求項6記載の発明のように、請求
項1記載のプリンタにおいて、更に、ロール状の記録紙
を搬送するための紙経路と、前記単票紙と前記ロール状
の記録紙に印字を行う共通の印字部を有するように構成
しても同様の効果が期待できる。
【0017】また、請求項7記載の発明のように、請求
項6記載のプリンタにおいて、前記ロール紙に印字を行
うときは、前記第1のローラが開かれた状態に、前記第
2のローラが閉じた状態に保持することにより、ロール
紙の印刷時には、第2のローラ側は、閉じられ、また、
第1のローラは、開かれているものの、フォームストッ
パが突出した状態にあるため、印字部へカット紙を挿入
することができない。このように、ロール紙の印刷時
は、カット紙の紙経路は第1のローラ側、第2のローラ
側共に閉鎖された状態にあるので、誤って、カット紙を
挿入することがない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプリンタの好
ましい一実施の形態を図1〜図8を参照して詳細に説明
する。
【0019】図1及び図2は、本実施の形態のプリンタ
1の全体構成を示すものであり、図1は、内部構成を示
す概略構成図、図2はプリンタ1の内部を正面方向から
見た斜視図である。
【0020】図1に示すように、本実施の形態のプリン
タ1においては、例えば、樹脂等からなる本体カバー2
の内部の後方にロール紙Sが配置され、その前方側にロ
ール紙を搬送するための紙搬送部3が設けられる。
【0021】一方、紙搬送部3の前方側には、ロール紙
S等に印字等を行うためのインクジェット方式による印
字部4が紙搬送部3に隣接して配置され、この印字部4
は、樹脂等からなる本体前カバー5によって覆われてい
る。
【0022】なお、上述のロール紙S、紙搬送部3及び
印字部4は、金属等からなる本体フレーム6に取り付け
られる。
【0023】本実施の形態における印字部4は、公知の
インクジェット方式により印字を行うものであり、図2
に示すように、印字部4は、本体フレーム6に取り付け
られたガイドレール7に沿って本体フレーム6の両側部
間を移動自在となるように構成される。
【0024】そして、図1に示すように、この印字部4
は、印字を行うためのインクジェットヘッド4aが紙搬
送部3に設けられたプラテン部8と対向するように配置
される。
【0025】また、図2に示すように、紙搬送部3に隣
接する位置にはキャップ装置4bが設けられる。このキ
ャップ装置4bは、一定時間以上印字を行わない場合
に、印字部4を移動してインクジェットヘッド4aのノ
ズルを覆うように構成される。これにより、長時間印字
を行わない場合であっても、ノズルの乾きを防止するこ
とができる。
【0026】一方、ロール紙Sは、巻芯部9と平行に配
置された一対の支持ローラ10、11によって回転自在
に支持され、装置本体の下方側から上方に向かってその
先端部が引き出されるように構成される。
【0027】紙搬送部3においては、ロール紙Sの搬送
経路が形成される。すなわち、紙搬送部3は、紙案内部
12及び搬送ローラ13によってロール紙Sの送り方向
を反転し、搬送ローラ14により、本体上カバー15に
設けられた排出口16から印字後のロール紙Sを排出す
るように構成される。後述するカット紙が挿入されてい
ないときは、このロール紙S上に印刷を行うことが可能
である。
【0028】図1に示すように、本体上カバー15は、
支軸17を中心として回動自在に取り付けられ、ロール
紙Sの挿入を容易にするため、本体上カバー15の開閉
に伴ってプラテン部8がインクジェットヘッド4aから
接近したり離れたりするように構成されている。即ち、
プラテン部8、搬送ローラ14は、搬送ローラ13の軸
を中心に回動可能に支持されており、これらを支持する
フレームに係着したレバー46に取り付けられたバネに
より、搬送ローラ14及びプラテン部8は、インクジェ
ットヘッド4aから待避する方向に付勢されている。こ
の機構により、本体上カバー15を閉じたときには、本
体カバー15内側に固着された押さえレバー47が、レ
バー46上部を押圧し、プラテン部8は、インクジェッ
トヘッド4aに接近した印字可能な状態に保持される。
一方、ロール紙をセットするために、本体上カバー15
を開けると、レバー46と押さえレバー47の圧接状態
が解除されるため、プラテン部8は、レバー46に取り
付けられたバネのバネ力により、インクジェットヘッド
4aから待避した状態となり、挿入されたロール紙Sの
先端は、印字部を経て、排出口16にスムーズに案内さ
れる。
【0029】また、本体の上部中央には、本体上カバー
15と本体前カバー5とによって、スリップ印字された
カット紙200を排出するための排出口18が形成され
る。なお、後述するように、この排出口18は、バリデ
ーション印字時の挿入口も兼ねている。この排出口18
の近傍には、一対の搬送ローラ19、20(第2のロー
ラ)が設けられる。さらに、紙搬送部3と印字部4との
間に一対の搬送ローラ21、22(第3のローラ)が設
けられるとともに、印字部4の下方に一対の搬送ローラ
23、24(第1のローラ)が設けられる。そして、こ
れらの搬送ローラ23、24と一対のガイド部材25、
26によってカット紙200の搬送経路が形成され、図
2に示すように、スリップ印字を行う際には、紙挿入口
27からカット紙200が挿入されるように構成され
る。
【0030】図3及び図4は、本実施の形態における紙
搬送部3を示すものである。
【0031】図3及び図4に示すように、上述の搬送ロ
ーラ13、14は、金属製のコ字状の支持フレーム28
に取り付けられ、この支持フレーム28は、紙搬送路を
形成するための金属製の搬送フレーム29に取り付けら
れる。ここで、ロール紙Sの搬送方向を反転させるため
の搬送ローラ13は、例えば、ゴム等の滑りにくい材料
からなり、その駆動軸30が図示しない駆動モータに連
結されている。そして、搬送ローラ13と搬送ローラ1
4とは、図示しない歯車機構によって同方向に回転する
ように構成される。
【0032】また、本実施の形態においては、支持フレ
ーム28が搬送ローラ13の駆動軸を中心として回動自
在となるように取り付けられる。
【0033】一方、図3に示すように、カット紙200
を搬送するための第1の搬送ローラ23a、23bは、
開閉レバー37に回動自在に取り付けられたシャフト3
1に設けられ、また、第2の搬送ローラ21a、21b
は、搬送フレーム29に回動自在に取り付けられたシャ
フト100に設けられる。
【0034】そして、図4に示すように、第1の搬送ロ
ーラ23a、23bは、図示しないモータによって駆動
される駆動プーリ32、ベルト33及び従動プーリ34
を介して駆動されるように構成される。また、第2の搬
送ローラ21a、21bは、上述のモータによって駆動
される歯車35及びこの歯車35と噛み合う歯車36に
よって駆動される。なお、開閉レバー37は一方の端に
駆動プーリ32が、他端に歯車35が取り付けられたシ
ャフト32aを中心として回動自在に構成される。
【0035】更に図5及び図6を用いてスリップ印字時
のカット紙の搬送機構及び動作を詳述する。尚、図5及
び図6には図1で示したロール紙の搬送機構は省略して
ある。
【0036】紙挿入口27は上下のガイド部材26、2
5で形成されカット紙200を案内している。カット紙
200の挿入の際には、搬送ローラ23a、23bはロ
ーラ24a,24bと離間しており、カット紙200の
挿入を妨げない。カット紙200が挿入されるとフォー
ムストッパ101の先端部101aがバネ103のバネ
力によって下ガイド部材25から突出しており、カット
紙200はこのフォームストッパ101の位置で止めら
れる。このフォームストッパ101の先端部101aと
ほぼ同位置には紙検出器102が設けられており、カッ
ト紙200の挿入を検知する。この検出器は、カット紙
の終端検出も兼ねており、ボトムマージンの設定の際に
も利用できる。なお、図5に示すように、搬送ローラ2
3が、ローラ24と離間した状態では、搬送ローラ20
と搬送ローラ19は、圧接した状態にあり、排出口18
側から、カット紙を挿入することはできない。
【0037】カット紙200がフォームストッパ101
の位置で停止し紙検出器によりカット紙がセットされた
ことを検出すると、コントローラ部(不図示)は、プラ
ンジャ104の鉄芯が矢印A方向に作動するように通電
する。これにより、レバー105および106を介して
排出用の搬送ローラ20をローラ19と離間させると同
時に、バネ107が、開閉レバー37のピン37aを押
圧し、シャフト32aを中心に開閉レバー37が矢印C
方向に回動するので、、搬送ローラ23a,bは、カッ
ト紙200を挟んでローラ24a,bに圧接した状態と
なる。このとき、開閉レバー37の矢印C方向の動きに
連動し、フォームストッパ101はバネ103のバネ力
に抗して回動し、先端部101aは下ガイド部材25よ
り下方に下げられる。その後、搬送ローラ23、24を
駆動し、カット紙200を印字ヘッド前方へ送り出す。
なお、搬送ローラ23の回転は、シャフト32aに設け
られた駆動プーリ32の回転をベルト33を介して搬送
ローラ23と同軸の従動プーリ34へ伝達することによ
って行われる。懸架されたベルト33の張力調整は開閉
レバー37の一部に設けられた調整プーリ37bによっ
て行われる。ローラ23、24の回転によってカット紙
200が進行すると中間に配された搬送ローラ21、2
2の間に導かれる。この中間の搬送ローラ21、22は
常時圧接状態にあり、不図示の駆動モータの回転力が、
駆動軸であるシャフト32aからギヤ35、36を介し
て常に伝わるように構成されている。ローラ21、2
2、23、24によって送られたカット紙200はガイ
ド部材39とヘッド4aの間に導かれ、所望の印字処理
がなされる。即ち、搬送ローラを駆動する不図示の駆動
モータを停止した状態で、インクジェットヘッド4aを
ガイドレール7方向に移動しながら1行分の印字を行っ
た後、再び搬送ローラを駆動し、所定量(改行分)搬送
ローラを駆動し、再びインクジェットヘッド4aにて印
字を行うという動作を繰り返す。
【0038】ガイド部材39とヘッド4aの間を通過し
たカット紙は、排出用の搬送ローラ19、20の離間ス
ペースに導かれる。カット紙200がフォームストッパ
101の先端部101aに当接した位置から排出用搬送
ローラ19、20の間に到達するまでの送り量は、これ
らの搬送ローラを駆動するモータのコントローラ部に、
事前に設定されている。設定された値により所定量搬送
されると、カット紙200が搬送ローラ19、20の間
に到達する。このタイミングで、プランジャ104の鉄
芯が矢印B方向に作動するように通電すると、レバー1
05、106を介してローラ20はローラ19に圧接
し、カット紙200の先端部分がローラ19、20に挟
持され、ローラ19、20によって搬送可能な状態とな
る。この時の圧接力はバネ108のバネ力によって決定
されている。プランジャ104の鉄芯が矢印B方向に作
動すると、レバー105の当接部105aによってバネ
107は押し上げられ、開閉レバー37のピン37aと
の係合が解かれ、開閉レバー37はシャフト32aを中
心に矢印D方向に回動する。これにより搬送ローラ23
とローラ24との圧接状態は解除され離間する。この状
態では、カット紙は、2対の搬送ローラ19、20、2
1、22の回転によって送られる。また、この時、フォ
ームストッパ101はバネ103によりその先端部10
1aが下ガイド部材25から紙通路へ突出しようとする
が、バネ103のバネ力は非常に弱くカット紙200を
押し上げたり貫くことはなく、カット紙200の進行を
妨げない。
【0039】以上説明したように、スリップ印字を行う
際は、カット紙の挿入時直後は、搬送ローラ23、24
でカット紙を搬送し、カット紙の先端が、搬送ローラ2
1、22を通過した後は、2対の搬送ローラ23、2
4、21、22で搬送し、カット紙の先端が搬送ローラ
19、20に達した後は、2対の搬送ローラ20、1
9、21、22で搬送し、カット紙の後端部が搬送ロー
ラ21、22を通過した後は、搬送ローラ19、20の
みで、カット紙の搬送を行う。このようにして、搬送を
行えば、カット紙200の長さはローラ23、24から
ローラ21、22までの距離、またはローラ21、22
からローラ19、20までの距離のいずれか長い方の距
離以上の長さを有していれば、非常に短い単票(カット
紙)でも精度良く搬送することができる。また、カット
紙を同時に挟持し駆動するローラは、常に2対以下であ
るので、必要以上に多くのローラに挟持されて、用紙に
皺がよる等の不具合が生じにくく、確実に用紙を搬送す
ることができる。
【0040】次に、バリデーション印字時のカット紙の
搬送機構及び動作を詳述する。本発明のプリンタのバリ
デーション印字は、以下の手順で行う。即ち、搬送ロー
ラ18、19が離間した状態で、小切手等の紙片を、ス
リップ印字時の排出口18から、搬送ローラ21、22
近傍まで挿入し、紙片をセットした後、特定のコマンド
またはキー操作によって、プランジャ104に通電し、
搬送ローラ19、20を圧接させ、紙片を挟持した後、
印刷ヘッド4aにより紙片に印刷を行いながら、適宜、
搬送ローラ20、19を駆動し、再び紙片を排出口より
排出する方向に搬送する。
【0041】このように、バリデーション印字に用いる
紙片を挿入可能な状態では、搬送ローラ23、24は閉
じた状態にあるので、誤ってスリップ印字用の用紙を挿
入口27より挿入されるおそれはない。
【0042】図7、図8は、中間の搬送ローラ付近の斜
視図であり、図7は、バリデーション用の紙片500が
挿入された状態、図8は、スリップ印字用のカット紙2
00が挿入されている状態を示すものである。
【0043】中間の搬送ローラ22と同軸上に、複数の
バリデーションストッパ222が、回動可能に軸支され
ている。各バリデーションストッパ222は、バネ22
3の比較的弱いバネ力により、凸部222bが紙案内に
設けられた窓251に当接する方向に付勢されており、
上面222aにより、紙経路が塞がれている。
【0044】図7に示すように、ローラ19、20を離
間させた状態で、排出口18側からバリデション印字用
の紙片500を挿入すると、バリデーションストッパ2
22の上面222aに紙片500の先端が当接し位置決
めされる。このとき、紙片の先端部は、搬送ローラ2
1、22に接触することはない。以降はプランジャ10
4に通電し、搬送ローラ20、19を圧接させ、適宜、
搬送ローラ20、19を駆動し、紙片500に印刷を行
う。
【0045】図8に示すように、スリップ印字用のカッ
ト紙200が、搬送される場合は、搬送ローラ21、2
2を通過したカット紙200の先端部が、バリデーショ
ンストッパの凸部222bを押し上げ、紙経路が開く方
向に、バリデーションストッパ222が回動する。これ
により、カット紙200を、更に上部の方向に搬送する
ことが可能となる。また、本実施例のように、バリデー
ションストッパ222を搬送ローラ21もしくは22と
同軸上に形成すれば、カット紙が搬送ローラ21、22
に挟持される部分から、バリデーションストッパ222
に当接する部分までの距離が短く、非常に腰の弱い紙で
も、容易に通過可能であり、スリップ印字時の搬送に支
障を来すことはない。
【0046】尚、上記実施例に示されるプランジャは、
自己保持型のプランジャを用いることが好ましい。これ
により、鉄心の吸引、復帰は一定時間のみ通電すればよ
く、消費電力の低減が可能である。
【0047】また、ロール紙Sに印刷を行うときは、搬
送ローラ23、24を開かれた状態に、搬送ローラ1
9、20を閉じた状態に保持することが好ましい。これ
により、ロール紙の印刷時には、搬送ローラ19、20
側は、閉じられ、バリデーション印字用の紙片を印字部
へ挿入することはできない。また、また、搬送ローラ2
3、24は、開かれているものの、フォームストッパ1
01の先端101aが紙経路に突出した状態にあるた
め、スリップ印字用のカット紙も、印字部に挿入するこ
とができない。このように、ロール紙の印刷時に、カッ
ト紙の紙経路の挿入口27と排出口18と印字部とを共
に閉鎖された状態にすることにより、ロール紙の印字中
に、誤って、カット紙が挿入されることがない。
【0048】また、本発明の構造によれば、プランジャ
を特定のコマンドまたはキー操作によって作動させ、ロ
ーラ19、20の離間、圧接を行うことにより、共通の
印字部と、スリップ印字を行う紙経路の一部を用いて、
カット紙排出側から別のカット紙を挿入して印字を行う
バリデーション印字も可能であり、様々な用途、紙種に
応じた印刷形態を提供でき、かつ、各印刷モード時に、
異なる印字モードの用紙が誤挿入されるおそれがない。
【0049】なお、本発明は上述の実施の形態に限られ
ることなく、種々の変更を行うことができる。
【0050】例えば、上述の実施の形態においては、印
字ヘッドとしてインクジェット方式を用いたプリンタに
適用した場合を説明したが、本発明はこれに限られるこ
となく、ドットインパクト方式等の種々の印字ヘッドを
用いたプリンタに適用しうる。
【0051】さらに、本発明は伝票の印刷、小切手の確
認のための印刷を行うプリンタに限られず、種々のプリ
ンタに適用することができるものである。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の発明
によれば、単票紙に印字を行うプリンタにおいて、少な
くとも挿入側と排出側に第1、第2の搬送ローラを配
し、前記第1のローラの開閉動作と、前記第2のローラ
の開閉動作は連動し同一駆動源によって行うことによ
り、開閉機構及び、その開閉の制御の簡略化が図れる。
【0053】また、請求項2に記載された発明によれ
ば、前記駆動源によって、前記第1のローラが開かれた
状態では、前記第2のローラが閉じた状態で保持し、該
第2のローラが開かれた状態では、前記第1のローラが
閉じた状態で保持する連動機構を備えることにより、例
えば、スリップ印字を行う時には、挿入側の第1ローラ
のみが離間し、スリップ印字用の用紙が挿入可能とな
る。このとき、バリデーション印字用の用紙の挿入口を
兼ねるスリップ印字用の用紙の排出口近傍に設けられた
第2のローラは、閉じた状態で保持されているので、バ
リデーション印字用の用紙が誤ってプリンタ内部に挿入
されることがない。また、逆に、バリデーション印字を
行うときには、第1のローラは閉じ、第2のローラは離
間しているので、スリップ印字用の用紙が誤ってプリン
タに挿入されることもない。
【0054】また、請求項3に記載された発明によれ
ば、前記第1のローラと前記第2のローラの中間に第3
のローラを配し、前記単票紙の印刷を行う印字部を前記
第2のローラと、前記第3のローラの中間に、配置する
ことにより、カット紙の長さが、第1のローラから第3
のローラまでの距離、もしくは、第2のローラから第3
のローラまでの距離のいずれか長い方の距離以上の長さ
であれば、搬送可能であり、非常に短い単票(カット
紙)でも全面に印刷を行うことができる。また、用紙を
同時に挟持し駆動するローラは、常に2以下であるの
で、必要以上に多くのローラに挟持されて、用紙に皺が
よる等の不具合が生じにくく、確実に用紙を搬送するこ
とができる。
【0055】また、請求項4に記載された発明によれ
ば、少なくとも、前記第1のローラ側から挿入される単
票紙と、第2のローラ側から第3のローラ近傍まで挿入
されるカード状の単票紙とを、選択的に印刷可能なプリ
ンタであって、前記第2のローラ近傍に、前記単票紙が
排出され、前記カード状の単票紙が挿入される共通の開
口部を備えることにより、スリップ印字用の排出口とバ
リデーション印字の挿入口を兼ねることにより、プリン
タの構造自体を簡略化すると共に、各用紙の誤挿入を防
止することができる。
【0056】また、更に、請求項5に記載された発明に
よれば、請求項1記載のプリンタに、更に、紙経路内に
突出し、前記第1のローラ側から挿入された単票紙の先
端の位置決めを行うフォームストッパが、進退可能に設
けられ、該フォームストッパの突出・待避動作が、前記
第1のローラの開閉動作と連動し同一駆動源によって行
われることにより、スリップ印字時の用紙の位置決めを
行うフォームストッパの動作も、ローラの開閉動作と連
動し、同一駆動源で行われるため、更に機構を簡略化で
きる。
【0057】また、請求項6記載の発明のように、請求
項1記載のプリンタにおいて、更に、ロール状の記録紙
を搬送するための紙経路と、前記単票紙と前記ロール状
の記録紙に印字を行う共通の印字部を有するように構成
しても同様の効果が期待できる。
【0058】また、請求項7記載の発明のように、請求
項6記載のプリンタにおいて、前記ロール紙に印字を行
うときは、前記第1のローラが開かれた状態に、前記第
2のローラが閉じた状態に保持することにより、ロール
紙の印刷時には、第2のローラ側は、閉じられ、また、
第1のローラは、開かれているものの、フォームストッ
パが突出した状態にあるため、カット紙の紙経路は第1
のローラ側、第2のローラ側共に、印字部に対し閉鎖さ
れた状態にあり、誤って、カット紙を挿入することがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタの一実施の形態の全体内
部構成を示す概略構成図である。
【図2】同実施の形態の内部を正面方向から見た斜視図
である。
【図3】同実施の形態における紙搬送部を示す斜視図で
ある。
【図4】同実施の形態におけるカット紙搬送用の搬送ロ
ーラの駆動機構を示す斜視図である。
【図5】同実施の形態におけるカット紙搬送系の動作を
示す側面図である。
【図6】同実施の形態におけるカット紙搬送系の他の動
作を示す側面図である。
【図7】同実施の形態におけるバリデーションストッパ
の動作を示す側面図である。
【図8】同実施の形態におけるバリデーションストッパ
の他の動作を示す側面図である。
【符号の説明】
4a インクジェットヘッド 19、20 排出側搬送ローラ 21、22 中間搬送ローラ 23、24 挿入側搬送ローラ 37 開閉レバー 101 フォームストッパ 104 プランジャ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単票紙に印字を行うプリンタにおいて、少
    なくとも挿入側と排出側に第1、第2の搬送ローラを配
    し、前記第1のローラの開閉動作と、前記第2のローラ
    の開閉動作は連動し同一駆動源によって行われることを
    特徴とするプリンタ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプリンタにおいて、前記駆
    動源によって、前記第1のローラが開かれた状態では、
    前記第2のローラが閉じた状態で保持し、該第2のロー
    ラが開かれた状態では、前記第1のローラが閉じた状態
    で保持する連動機構を備えたことを特徴とするプリン
    タ。
  3. 【請求項3】請求項1もしくは2記載のプリンタにおい
    て、前記第1のローラと前記第2のローラの中間に第3
    のローラを配し、前記単票紙の印刷を行う印字部を前記
    第2のローラと、前記第3のローラの中間に、配置した
    ことを特徴とするプリンタ。
  4. 【請求項4】請求項3記載のプリンタにおいて、少なく
    とも、前記第1のローラ側から挿入される単票紙と、第
    2のローラ側から第3のローラ近傍まで挿入されるカー
    ド状の単票紙とを、選択的に印刷可能なプリンタであっ
    て、前記第2のローラ近傍に、前記単票紙が排出され、
    前記カード状の単票紙が挿入される共通の開口部を備え
    たことを特徴とするプリンタ。
  5. 【請求項5】請求項1記載のプリンタにおいて、更に、
    紙経路内に突出し、前記第1のローラ側から挿入された
    単票紙の先端の位置決めを行うフォームストッパが、待
    避可能に設けられ、該フォームストッパの突出・待避動
    作が、前記第1のローラの開閉動作と連動し同一駆動源
    によって行われることを特徴とするプリンタ。
  6. 【請求項6】請求項1記載のプリンタにおいて、更に、
    ロール状の記録紙を搬送するための紙経路と、前記単票
    紙と前記ロール状の記録紙に印字を行う共通の印字部を
    有することを特徴とするプリンタ。
  7. 【請求項7】請求項6記載のプリンタにおいて、前記ロ
    ール紙に印字を行うときは、前記第1のローラが開かれ
    た状態に、前記第2のローラが閉じた状態に保持するこ
    とを特徴とするプリンタ。
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