JPH09299779A - 撹拌用回転子及び撹拌装置 - Google Patents

撹拌用回転子及び撹拌装置

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JPH09299779A
JPH09299779A JP14670796A JP14670796A JPH09299779A JP H09299779 A JPH09299779 A JP H09299779A JP 14670796 A JP14670796 A JP 14670796A JP 14670796 A JP14670796 A JP 14670796A JP H09299779 A JPH09299779 A JP H09299779A
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stirring
bearing
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stirring rotor
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JP14670796A
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Yoshio Kanzaki
吉夫 神崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高粘度液体、粉末をも撹拌することができる
とともに、耐薬品性、作業性に優れた撹拌用回転子及び
撹拌装置を提供する。 【解決手段】 (1)水平に置かれた平衡板2と、
(2)前記平衡板2の下面の中心部に取り付けられ、底
部が回転自在な軸受け3と、(3)前記平衡板2の下面
に回転軸に対してほぼ対称となるように接合された一対
以上の永久磁石4と、(4)前記軸受け3の外側に縦に
設けられた一枚以上の流れ制御板5とからなり、回転磁
場の作用により回転する撹拌用回転子、及び前記攪拌用
回転子と回転磁場発生装置とからなる撹拌装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高粘度液体、粉末等
を撹拌混合するための回転子及び撹拌装置に関し、詳し
くはマグネチックスターラーのような回転磁場発生装置
による回転磁場により反応容器内部で回転し、高粘度液
体、粉末等を撹拌する回転子及び撹拌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】有機高分子の合成工程、塗料製造におけ
る色合わせ配合試験、接着剤の試作等では、高粘度溶
液、粉末の撹拌混合は常時行う作業である。撹拌される
溶液には酸、有機溶剤等が混入されている場合がほとん
どであり、撹拌装置に対して耐薬品性が要求されてい
る。
【0003】従来のマグネチックスターラーの回転子は
フッソ樹脂を塗布して耐薬品性をもたせた棒状又は中央
部を太くし、両末端を細くした菱形状の撹拌用回転子で
ある。これらの回転子は低粘度溶液の撹拌用回転子に適
しているが、高粘度溶液や粉末に対して撹拌力が弱く、
容器全体を撹拌することができない。従って、高粘度溶
液等の撹拌には末端に撹拌用羽根を有するシャフトを用
い、電動機でシャフトを回転させて撹拌を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、容器又は反応
釜中を真空又は加圧を必要とする時、撹拌用羽根のある
シャフトを用いると、回転しているシャフトの部分を密
閉するためのシールが必要となり、装置が複雑になると
ともに、シール部の交換等の補修維持が必要になる。ま
た、大きい反応容器では、それに応じて撹拌装置も大型
になり、取り付け用の架台を設けなければならず、コス
トが上がり、作業性が低下するという問題がある。
【0005】従って、本発明の目的は高粘度液体、粉末
をも撹拌することができるとともに、耐薬品性、作業性
に優れた撹拌用回転子及び撹拌装置を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は一対以上の永久磁石を有する平衡板
と、前記平衡板の下面に取り付けられ、容器底部で回転
自在な軸受けとからなる撹拌用回転子を用いれば、従来
のマグネチックスターラー等の回転磁場発生装置にわず
かな変更を加えるだけで、開放容器又は密閉容器内の高
粘度溶液や粉末等を撹拌できることを発見し、本発明を
完成した。
【0007】すなわち、回転磁場の作用により回転する
本発明の撹拌用回転子は、(1)水平に置かれた平衡板
と、(2)前記平衡板の下面の中心部に取り付けられ、
底部が回転自在な軸受けと、(3)前記平衡板の下面に
回転軸に対してほぼ対称となるように接合された一対以
上の永久磁石と、(4)前記軸受けの外側に縦に設けら
れた一枚以上の流れ制御板とからなることを特徴とす
る。
【0008】また、本発明の撹拌装置は回転磁場発生装
置と、上記撹拌用回転子とからなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施態様】以下本発明の実施例による撹拌用回
転子を図面を参照して説明するが、本発明はこれらの図
面の実施例に限定されない。
【0010】本発明の撹拌用回転子1は、図1及び図2
に示すように、水平に置かれた平衡板2と、前記平衡板
の下面の中心部に取り付けられ、容器底面で回転自在な
軸受け3と、前記平衡板の下面に回転軸に対してほぼ対
称となるように接合された一対以上の永久磁石4と、前
記平衡板の下面に前記平衡板の中心に対してほぼ対称と
なるように縦に接合された一枚以上の流れ制御板5とか
らなる。本発明の回転子はマグネチックスターラーのよ
うな回転磁場発生装置上に載置され、回転磁場により回
転子全体が回転して溶液又は粉末の撹拌を行う。なお、
本発明でいう「対称」は鏡面対称及び軸対称を含む。
【0011】耐薬品性を持たせるために、本発明では、
さらに上記磁石を密閉する箱型部材又は上記磁石表面に
コートされて密閉する耐薬品性樹脂層を有するのが好ま
しい。また、前記各部材の少なくとも一つは耐薬品性材
料からなるのが好ましく、前記各部材の少なくとも一つ
は耐薬品性樹脂でコートされてなるのが好ましい。耐薬
品性材料として、ステンレス、セラミック、高分子樹脂
等が挙げられる。又、耐薬品性樹脂として、フッ素樹
脂、ポリエチレン樹脂等が挙げられる。以下は各部材に
ついて詳細に説明する。
【0012】(1)平衡板 平衡板は回転子の平衡を維持する作用と、永久磁石を支
持する作用を有するとともに、磁石によって磁化されて
ヨークとしての作用を有する。平衡板はどんな形でもよ
く、円板、楕円板、多辺形板等とすることができる。平
衡板による撹拌作用を高めるために、平衡板の形状を菱
形、楕円形、長方形等とするのが好ましい。平衡板の材
料は軟磁性材料であれば、特に限定されないが、耐薬品
性を高めるために、軟磁性ステンレススチール等の耐薬
品性金属、フッ素樹脂等の耐薬品性高分子樹脂を用いる
のが好ましく、またフッ素樹脂等の耐薬品性樹脂をコー
トして用いるのが好ましい。
【0013】図1に示すように棒状部材7を介して軸受
け3を平衡板2に取り付ける場合、平衡板2の中心に棒
状部材7を固定する為の貫通孔21が設けられており、
棒状部材7を前記貫通孔21に嵌通し、溶接、接着剤に
よる接着、又はネジによって固定する。貫通孔の形状は
棒状部材7に合わせて、丸、四角、ネジ穴等とすること
ができる。もちろん、棒状部材を用いずに、軸受け3を
直接平衡板2の下面に固着してもよい。
【0014】(2)軸受け 図3に示すように、軸受けの内部隙間38は上部が封止
され下部が開放された環状である。そして、軸受けの玉
33の直径Dは前記内部隙間38の回転軸方向の長さL
より大きい。このような軸受けを用いることにより、軸
受けの玉33が容器底部で回転し、撹拌用回転子と容器
底面との摩擦が小さくなり、回転子が滑らかに回転する
ことができる。
【0015】図3に示す例では、軸受け3は外周円筒部
材31と内周円形部材32と玉33とからなる。外周円
筒部材31は下部に内方環状突起35を有し、内周円形
部材32は下部に外方環状突起36を有する。突起35
と36との間の距離が玉33の直径Dより小さく、回転
子を用い上げたときに、玉が落下しないようにしてい
る。軸受けを組み立てるときには、内周円形部材32に
玉33を配置した後、外周円筒部材を下から上へ嵌め込
んで組み立てる。
【0016】軸受け3を棒状部材7を介して平衡板2の
下部に取り付ける場合、内周円形部材32の中心に貫通
孔39が設けられ、棒状部材2を差し込んで、溶接、接
着剤による接着、又はネジによって軸受け3を棒状部材
7の末端に固定する。また、棒状部材をを用いずに、軸
受け3を直接平衡板2の下面に固着してもよい。
【0017】図4に示すように、本発明では、軸受け3
の円筒面37に、前記内部隙間38まで貫通する複数の
循環孔34が形成されていることが好ましい。循環孔3
4を設けることにより、軸受けの内部隙間38内に入り
込んだ溶液を軸受け外に排出することができ、撹拌され
ない死角部分をなくすことができる。循環孔34の形状
は限定されず、円形、楕円、矩形、スリット状等とする
ことができる。また、循環孔34の大きさも限定されな
いが、強度の許す限り大きくしたほうが高粘度溶液が流
れやすくなるので好ましい。循環孔34の数は2個以上
であるのが好ましい。
【0018】外周円筒部材31及び内周円形部材32を
構成する材料は特に限定されないが、耐薬品性の観点か
ら、それぞれステンレス等の耐薬品性金属、フッ素樹脂
等の耐薬品性高分子樹脂等を用いるのが好ましく、また
鉄等の表面にフッ素樹脂等の耐薬品性樹脂をコートして
用いることができる。また、玉33は各種公知の材料を
用いることができるが、耐薬品性を高めるために、ステ
ンレス、フッ素樹脂又はセラミックス等を用いるのが好
ましい。
【0019】(3)永久磁石 永久磁石は平衡板の下面に回転軸に対してほぼ対称とな
るように接合されている。永久磁石の数は偶数とするの
が好ましく、また磁化方向が垂直になるように平衡板2
に固着するのが好ましい。例えば図2の例では、一方の
磁石の下面がN極であると、他方の磁石の下面がS極で
ある。
【0020】マグネチックスターラーの方式で高粘度溶
液の撹拌を行う場合では、回転子の磁石を強力な永久磁
石にするのが好ましい。このような永久磁石として、K
S磁石、NKS磁石、FeCrO磁石、フェライト磁
石、希土類磁石等が挙げられるが、高磁束密度の観点か
ら希土類磁石が好ましい。
【0021】図2は平衡板2を裏から見た平面図であ
る。軸受け3の両側に永久磁石4が平衡板2の下面に固
定されている。二個の永久磁石4は回転軸に対してほぼ
対称であるのが好ましい。
【0022】耐薬品性を高めるためには、永久磁石を箱
型部材を密閉するか、耐薬品性樹脂でコートするのが好
ましい。図5の例では、永久磁石4が箱型部材8内部の
平衡板2の下面に接合され、密閉されている。図6は図
5の回転子の分解図を示す。耐薬品性の箱型部材8は2
種類のステンレス鋼製コの字型部品81と82を組合せ
てなる。そして、永久磁石4は平衡板2の下面に接着剤
で固着される。すべての部品を組みあわせて、箱型部材
の継ぎ合せ部分を溶接又は耐薬品性接着剤で接合し、封
止する。なお、図6の例では、箱型部材8のコの字型部
材81が磁性体であれば、部材81が平衡板2の作用を
代行できるので、平衡板2を省略してもよい。
【0023】図7は個々の永久磁石4をそれぞれ箱型部
材8で密閉する一例の側面図である。箱型部材8が溶接
又は耐薬品性接着剤で平衡板2の下面に接合され、封止
される。これにより、箱型部材8内部の永久磁石4を密
閉する。箱型部材の材料はステンレス等の耐薬品性金
属、フッ素樹脂等の耐薬品性高分子樹脂等を用いるのが
好ましい。また、永久磁石4の磁力を弱めないために、
箱型部材は弱磁性又は非磁性材料からなるのが好まし
い。
【0024】図8は耐薬品性樹脂でコートした永久磁石
4と平衡板2の一例を示す断面図である。永久磁石4を
平衡板2に固着した後、両者ともに耐薬品性樹脂でコー
トすることにより、表面に耐薬品性樹脂層9を形成し、
永久磁石4を密閉する。このような耐薬品性樹脂とし
て、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。又、耐薬品
性樹脂のコート方法として、塗布、静電塗装、電着塗装
等を行った後に塗装表面の加熱乾燥処理、イオンプレー
ティング等が挙げられる。
【0025】なお、永久磁石のN、S極の配向は特に限
定されないが、永久磁石の能力をもっとも発揮できる好
ましい例として、図8に示すように、磁石のN、S極が
上下になるように配置し、かつ二つの磁石のN、S極が
互いに異なるように配置する。このような配向とするこ
とにより、磁性体の平衡板2が磁化されてヨークとして
作用するので、両磁石4の磁束が回転子上部への逸脱が
なくなり、すべて下部のマグネチックスターラーに働
く。
【0026】(4)流れ制御板 回転子軸受底部の溶液及び環状の内部隙間中の溶液の循
環を促進する為に、本発明の回転子は軸受けの外側に縦
に設けられた一枚以上の流れ制御板を有する。特に粉末
を撹拌する場合、軸受け底部近辺の粉末を遠心力で外に
排出し、撹拌循環を促進する作用を有する。
【0027】図1及び図2には流れ制御板5の一例を示
す。この例では一対の流れ制御板5はL型アングルの一
面を平衡板2の下面に接合してなる。本発明では、流れ
制御板5の数は一枚以上であるが、回転子のバランスを
保つために、流れ制御板は偶数枚であるのが好ましく、
回転軸に対してほぼ対称となるように配置するのが好ま
しい。
【0028】流れ制御板5の形状は板状に限らず、任意
な形状とすることができる。また、流れ制御板5の長さ
は特に限定されず、平衡板2からはみ出しでもよい。
【0029】流れ制御板5は軸受け3に近接して設けら
れる。本発明では、流れ制御板5と軸受け3との間の距
離Pは小さい方がよい。具体的には、流れ制御板5と軸
受け3との間の距離Pを10mm以下にするのが好まし
い。流れ制御板5と軸受け3との間の距離Pが10mm
を超えると、軸受け3の隙間内の流れが形成されず、撹
拌させない部分が生じるため好ましくない。流れ制御板
5と軸受け3との間の距離Pを5mm以下にするのが特
に好ましい。
【0030】なお、図2に示すように、流れ制御板5の
延長線51と軸受け3との交点における円筒表面37の
切線52と、線51との角度θが90°である必要がな
く、任意の角度とすることができる。
【0031】図5及び図6は流れ制御板5のもう一例を
示す。この例では流れ制御板5が永久磁石4を密閉する
箱型部材8の底面に接合される。
【0032】流れ制御板の材料は特に限定されないが、
耐薬品性を高めるために、ステンレス等の耐薬品性金
属、フッ素樹脂等の耐薬品性高分子樹脂を用いるのが好
ましく、またフッ素樹脂等の耐薬品性樹脂をコートして
用いるのが好ましい。
【0033】回転子が回転する時に、流れ制御板の回転
により軸受け外側の液体が回転し、遠心力により回転中
心から離れるような流れが生じ、それに従って軸受け隙
間内の溶液が流出し、軸受け下部の溶液が軸受け隙間内
に入り込む。このようにして、軸受け内に溶液の流れが
生じ、すべての溶液をもれなく撹拌することができる。
【0034】(5)撹拌部材 上述した本発明の撹拌用回転子は各種溶液、粉体を撹拌
できるが、粘度の特に高い溶液を撹拌する場合、さらに
撹拌部材を有することが好ましい。
【0035】図9及び図10には撹拌部材の一例を示
す。撹拌部材は箱型部材81の上面に縦に固着した二枚
の板状部材61からなる。箱型部材のない回転子では、
撹拌部材は平衡板2の上面に固着する。撹拌部材は回転
軸に対して放射状に、かつ対称となるように配置するの
が好ましい。撹拌部材の形状は板状のほかにプロペラ状
等任意の形状とすることができる。また、撹拌部材の長
さは限定されず、箱型部材8又は平衡板2をはみ出して
もよい。
【0036】撹拌部材の数は二枚に限らず、任意の数と
することができる。しかし、回転子の回転時のバランス
を考慮すると、撹拌部材の数は偶数であるのが好まし
い。撹拌部材が一枚のみ用いる場合、この一枚の撹拌部
材の中心がほぼ回転中心にあるように配置するのが好ま
しい。
【0037】撹拌部材は溶接、接着材による接着、又は
ネジによって箱型部材81又は平衡板2の上面に固定す
る。撹拌部材の材料は特に限定されないが、耐薬品性を
高めるために、ステンレス等の耐薬品性金属、フッ素樹
脂等の耐薬品性高分子樹脂を用いるのが好ましく、また
フッ素樹脂等の耐薬品性樹脂をコートして用いるのが好
ましい。
【0038】図11には撹拌部材のもう一例を示す。撹
拌部材62は円筒部材の周囲に撹拌用の羽根を取り付け
てなる。撹拌部材7の中心に貫通孔が設けられ、棒状部
材7を差し込んで、溶接、接着材による接着、又はネジ
によって棒状部材の上部に固定する。棒状部材7の下部
は平衡板2及び軸受け3に中心に設けられた貫通孔に挿
入して固着する。撹拌用羽根の形状は公知のものでよ
く、図11に示す撹拌部材62のほかに、図12に示す
ような撹拌部材63等の形状とすることができる。撹拌
部材の材料は特に限定されないが、耐薬品性を高めるた
めに、ステンレス等の耐薬品性金属、フッ素樹脂等の耐
薬品性高分子樹脂を用いるのが好ましく、またフッ素樹
脂等の耐薬品性樹脂をコートして用いるのが好ましい。
【0039】棒状部材7は撹拌用回転子の回転軸とな
る。棒状部材の材料は特に限定されないが、耐薬品性を
持たせるために、ステンレス棒、フッ素樹脂棒等の耐薬
品性材料、またフッ素樹脂等をコートした鉄棒等からな
るのが好ましい。棒状部材は丸棒でもよく、角棒でもよ
い。
【0040】(6)回転子の使用方法 まず、本発明の撹拌用回転子を、空の容器に静かに入れ
る。上記容器をマグネチックスターラーのような回転磁
場発生装置の台の中心に置き、本発明の回転子が容器底
面の中心に位置していることを確認する。容器とマグネ
チックスターラーとを固定し、容器が動かないようにす
る。次にマグネチックスターラーを始動させ、回転数を
除々に上昇させ、それにしたがって容器中の回転子が回
転する。回転子を回転させながら、撹拌しようとする液
体又は粉末を容器に入れる。
【0041】そして、マグネチックスターラーの回転数
を除々に上昇させ、それにしたがって容器中の回転子も
同時に回転数が除々に上昇する。容器の中の高粘度溶液
又は粉末の撹拌状態は回転子の回転方向と回転による遠
心力よって容器の縁より回転軸方向への見掛け上2種類
の液の流れが見られ、効果的な撹拌を行うことができる
る。
【0042】回転子軸受底部の溶液及び軸受けの隙間内
の溶液については、軸受け外側に設置された流れ制御板
の回転により発生する遠心力より、軸受けの循環孔を通
して溶液の流れが形成され、循環が促進される。
【0043】なお、溶液を撹拌する場合、あらかじめ溶
液を容器に入れた後、回転子を入れてもよいが、粉末を
撹拌する場合、粉末を入れた後回転子を入れると、軸受
けの内部隙間が粉末で充填され、回転子がうまく回転で
きない。また、容器の固定が不十分な場合、容器自体が
回転子の回転にしたがって回り出す可能性があり、撹拌
不十分になるので好ましくない。
【0044】通常のマグネチックスターラーでは磁力が
不十分な場合、マグネチックスターラーの磁石をより強
力なものに変えるとよい。また、マグネチックスターラ
ーの磁石を電磁石に替えてもよい。電磁石にすることに
より、使用しないときには回転子とマグネチックスター
ラーとの間には磁力がなく、容器をマグネチックスター
ラーにセットまたは外す時に回転子がマグネチックスタ
ーラーの磁力によって移動又は傾斜し、容器に衝突する
ことが起こらないので、より安全に回転子を扱うことが
できる。
【0045】以上は具体例を挙げて本発明を説明した
が、本発明はそれに限定されず、本発明の趣旨を逸脱し
ない限り、種々の変更を加えることができる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の撹拌用回
転子は永久磁石、撹拌部材を有し、マグネチックスター
ラーによって駆動されるため、回転子と外部と接続する
部材はなく、取り扱いが容易であるとともに、真空、加
圧等の条件下での撹拌を容易に行えるようになる。ま
た、構造が簡単であるため、使用後の洗浄が簡単であ
る。軸受け等のすみの洗浄はブラシで簡単に洗浄が可能
である。さらに、本発明の回転子を耐薬品性材料で構成
すれば、酸、アルカリ等腐食性成分の存在する高粘度溶
液の攪件にも容易に適応することができる。本発明の撹
拌用回転子及び撹拌装置は各種溶液、粉体の混合、撹
拌、及び加圧、真空、雰囲気等の各種条件での混合、撹
拌に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による撹拌用回転子の一例を示す側面図
である。
【図2】図1の撹拌用回転子を下から見た平面図であ
る。
【図3】軸受けの一例を示す断面図である。
【図4】軸受けのもう一例を示す側面図である。
【図5】本発明による撹拌用回転子一例を示す側面図で
ある。
【図6】図5の撹拌用回転子の分解図である。
【図7】本発明による撹拌用回転子の箱型部材の一例を
示す側面図である。
【図8】本発明による撹拌用回転子の耐薬品性樹脂コー
ト層の一例を示す断面図である。
【図9】本発明による撹拌用回転子のの一例を示す側面
図である。
【図10】図9の撹拌用回転子の分解図である。
【図11】本発明による撹拌用回転子の一例を示す側面
図である。
【図12】本発明による撹拌用回転子の撹拌部材の一例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・撹拌用回転子 2・・・平衡板 3・・・軸受け 4・・・永久磁石 5・・・流れ制御板 7・・・棒状部材 8、81、82・・・箱型部材 9・・・樹脂層 31・・・軸受けの外周円筒部材 32・・・軸受けの内周円形部材 33・・・軸受けの玉 34・・・循環孔 35・・・内方環状突起 36・・・外方環状突起 37・・・外周円筒表面 61、62、63・・・撹拌部材

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転磁場の作用により回転する撹拌用回
    転子であって、前記回転子は(1)水平に置かれた平衡
    板と、(2)前記平衡板の下面の中心部に取り付けら
    れ、底部が回転自在な軸受けと、(3)前記平衡板の下
    面に回転軸に対してほぼ対称となるように接合された一
    対以上の永久磁石と、(4)前記軸受けの外側に縦に設
    けられた一枚以上の流れ制御板とからなることを特徴と
    する撹拌用回転子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の撹拌用回転子におい
    て、前記平衡板の上方に更に撹拌部材を有することを特
    徴とする撹拌用回転子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の撹拌用回転子に
    おいて、前記平衡板は軟磁性材料からなることを特徴と
    する撹拌用回転子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の撹拌用
    回転子において、前記軸受けの内部隙間は上部が封止さ
    れて、下部が開放されており、前記軸受けの玉の直径は
    前記内部隙間の回転軸方向の長さより大きいことを特徴
    とする撹拌用回転子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の撹拌用
    回転子において、前記軸受けの玉はステンレス、セラミ
    ックス、フッ素樹脂のいずれかからなることを特徴とす
    る撹拌用回転子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいすれかに記載の撹拌用
    回転子において、前記永久磁石は箱型部材によって覆わ
    れて密閉されていることを特徴とする撹拌用回転子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の撹拌用
    回転子において、前記各部材が耐薬品性材料からなるこ
    とを特徴とする撹拌用回転子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の撹拌用
    回転子において、少なくとも前記永久磁石が耐薬品性樹
    脂でコートされてなることを特徴とする撹拌用回転子。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の撹拌用
    回転子において、前記撹拌用回転子は開放容器又は密閉
    容器内の撹拌に用いられることを特徴とする撹拌用回転
    子。
  10. 【請求項10】 回転磁場発生装置と、請求項1〜9の
    いずれかに記載の撹拌用回転子とからなることを特徴と
    する撹拌装置。
JP14670796A 1996-05-16 1996-05-16 撹拌用回転子及び撹拌装置 Pending JPH09299779A (ja)

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