JPH09298364A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

Info

Publication number
JPH09298364A
JPH09298364A JP4821097A JP4821097A JPH09298364A JP H09298364 A JPH09298364 A JP H09298364A JP 4821097 A JP4821097 A JP 4821097A JP 4821097 A JP4821097 A JP 4821097A JP H09298364 A JPH09298364 A JP H09298364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
via hole
wiring board
printed wiring
insulating layer
interlayer insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4821097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3202936B2 (ja
Inventor
Yoichiro Kawamura
洋一郎 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP4821097A priority Critical patent/JP3202936B2/ja
Publication of JPH09298364A publication Critical patent/JPH09298364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3202936B2 publication Critical patent/JP3202936B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 絶縁基材や層間絶縁層上に形成される接続パ
ッドの形状に工夫を施すことにより感光性の層間絶縁層
にマスクフィルムを密着させて露光、現像してバイアホ
ールを形成するに際し、パッドとマスクフィルムとの間
で位置ズレが発生した場合においても、良好な接続信頼
性をもってバイアホールとパッドとを安定的に接続する
ことができるプリント配線板を提供する。 【解決手段】 スルーホールランド5が涙滴形状に形成
するとともに、そのスルーホールランド5内でバイアホ
ール10を接続すべく、涙滴形状のスルーホールランド
5とバイアホール10を接続するためのパッドとが一体
に形成されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材に形成された
接続パッドと基材に設けられた層間絶縁層上のパターン
とをバイアホールを介して接続したり、また、層間絶縁
層に形成された接続パッドと別の層間絶縁層上のパター
ンとをバイアホールを介して接続した多層プリント配線
板に関し、特に、基材や層間絶縁層上に形成される接続
パッドの形状に工夫を施すことにより感光性の層間絶縁
層にマスクフィルムを密着させて露光、現像してバイア
ホールを形成するに際し、接続パッドとマスクフィルム
との間で位置ズレが発生した場合においても、バイアホ
ールと接続パッドとを安定的に接続することが可能であ
り接続信頼性に優れた多層プリント配線板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、電子工業の発展により、電子機器
の小型化或いは高速化が進められており、これに伴って
プリント配線板やLSIを実装する各種配線板において
もファインパターン化による高密度化が要求されるよう
になってきている。このような高密度化を行うために
は、所謂、ビルドアップ配線基板と呼称される多層プリ
ント配線板が最も好適である。
【0003】かかる事情の下、従来より、多層プリント
配線板においては、バイアホールを介して接続パッドと
パターンとを順次接続することにより、多層接続構造を
実現している。ここで、従来の多層プリント配線板にお
いて、基材に形成された接続パッドと基材に設けられた
層間絶縁層上のパターンとをバイアホールを介して接続
する接続構造について図12に基づき説明する。図12
は従来の多層プリント配線板にて基材に形成された接続
パッドと層間絶縁層上のパターンとをバイアホールを介
して接続する接続構造を示し、図12(A)は多層プリ
ント配線板の平面図、図12(B)は多層プリント配線
板の断面図である。
【0004】図12(A)、(B)において、多層プリ
ント配線板100は基材となる絶縁基材101を有して
おり、この絶縁基材101にはスルーホール102が形
成されている。スルーホール102の内壁にはスルーホ
ールメッキにより導体層103が形成され、絶縁基材1
01の上下両面にて導体層103に連続する円形のスル
ーホールランド104が設けられている。絶縁基材10
1の上面においてスルーホールランド104は、接続パ
ターン105を介して、円形の接続パッド106に接続
されている。また、絶縁基材101の下面においてスル
ーホールランド104から離間した位置にも接続パッド
106が形成されている。尚、スルーホール102の内
部及び絶縁基材101の両面でスルーホールランド10
4、接続パターン105、接続パッド106と他の回路
パターン間には充填樹脂107が充填されている。
【0005】また、絶縁基材101の上面には層間絶縁
層108が設けられており、かかる層間絶縁層108に
て接続パッド106に対応する位置には、内部に導体層
109が形成されたバイアホール110が設けられると
ともに、導体層109に接続する回路パターン111が
形成されている。これにより、接続パッド106はバイ
アホール110の導体層109を介して回路パターン1
11に接続されている。同様に、絶縁基材101の下面
には層間絶縁層108が形成されており、その層間絶縁
層108にて接続パッド106に対応する位置には、内
部に導体層109を有するバイアホール110が形成さ
れて接続パッド106と導体層109とは相互に接続さ
れている。尚、バイアホール110の導体層109、回
路パターン111の周囲には、無電解メッキ処理を介し
て導体層109、回路パターン111を形成する際に必
要とされるメッキレジスト層112が形成されている。
【0006】次に、層間絶縁層に形成された接続パッド
と別の層間絶縁層上のパターンとをバイアホールを介し
て接続する接続構造について図13に基づき説明する。
図13は従来の多層プリント配線板にて層間絶縁層に形
成された接続パッドと別の層間絶縁層上のパターンとを
バイアホールを介して接続する接続構造を示し、図13
(A)はプリント配線板の平面図、図13(B)はプリ
ント配線板の断面図である。
【0007】図13(A)、(B)において、プリント
配線板120は基材となる絶縁基材121を有してお
り、この絶縁基材121の上面には接続パッド122が
形成され、接続パッド122の周囲には充填樹脂層12
3が設けられている。接続パッド122、充填樹脂層1
23の上面には層間絶縁層124が形成されており、か
かる層間絶縁層124にて接続パッド122に対応する
位置には、内部に導体層125が形成されたバイアホー
ル126が設けられるとともに、導体層125に接続す
る回路パターン127が形成されている。回路パターン
127の端部(図13(A)、(B)中、左端部)に
は、接続パッド128が連続して形成されている。これ
により、絶縁基材121上の接続パッド122は、バイ
アホール126の導体層125、回路パターン127を
介して層間絶縁層124上の接続パッド128に接続さ
れる。尚、バイアホール126の導体層125、回路パ
ターン127、接続パッド128の周囲には、無電解メ
ッキ処理を介して各導体層125、回路パターン12
7、接続パッド128を形成する際に必要とされるメッ
キレジスト層129が形成されている。
【0008】また、層間絶縁層124の上面には、更に
別の層間絶縁層130が設けられており、この層間絶縁
層130にて接続パッド128に対応する位置には、内
部に導体層131が形成されたバイアホール132が設
けられるとともに、導体層131に接続する回路パター
ン133が形成されている。これにより、層間絶縁層1
24の接続パッド128はバイアホール132の導体層
131を介して回路パターン133に接続されている。
尚、バイアホール132の導体層131、回路パターン
133の周囲には、無電解メッキ処理を介して導体層1
31、回路パターン133を形成する際に必要とされる
メッキレジスト層134が形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記プリン
ト配線板100を製造するに際して、層間絶縁層108
にバイアホール110を形成し、導体層109を介して
絶縁基材101上の接続パッド106と層間絶縁層10
8上の回路パターン111とを接続する方法は、次のよ
うに行われる。尚、ここでは説明を簡略化するためプリ
ント配線板100における上側の構成に着目して説明す
ることとする。
【0010】即ち、両面銅張積層板に対してドリル穴明
け、無電解メッキ処理、所定のエッチング処理、樹脂充
填等を行うことにより、絶縁基材101にスルーホール
102、導体層103、スルーホールランド104、接
続パターン105、接続パッド106を形成した後、絶
縁基材101の上面に感光性樹脂を塗布、乾燥して層間
絶縁層108を形成するとともに、バイアホール110
及び回路パターン111に相当する遮光パターンを有す
るマスクフィルム(図示せず)を層間絶縁層108に密
着させた状態で露光する。露光後、マスクフィルムを層
間絶縁層108から剥離して現像を行う。これによりバ
イアホール110が形成される。更に、層間絶縁層10
8上にメッキ触媒核を付与するとともに、メッキレジス
ト層112を形成した後、無電解メッキを行うことによ
り導体層109、回路パターン111を形成する。これ
により、接続パッド106は導体層109を介して回路
パターン111に接続されてプリント配線板100が製
造されるものである。
【0011】また、プリント配線板120において、層
間絶縁層130(上側の層間絶縁層)にバイアホール1
32を形成し、導体層131を介して層間絶縁層124
(下側の層間絶縁層)上の接続パッド128と層間絶縁
層130上の回路パターン133とを接続する場合にお
いても、基本的に前記した方法と同様の方法によって行
われる。
【0012】前記のような方法において、バイアホール
110、132が確実に形成されて接続パッド106、
128が導体層109、131を介して回路パターン1
11、133と良好な信頼性をもって接続されるかどう
かは、マスクフィルムにおけるバイアホール110、1
32、及び、回路パターン111、133に相当する遮
光パターンが、層間絶縁層108、130におけるバイ
アホール形成部、回路パターン形成部に対して、如何に
正確に位置決めされた状態でセットできるかどうかに依
存する。
【0013】しかしながら、前記従来のプリント配線板
100、120における接続パッド106、128の周
縁とバイアホール110、132の外縁との間にはある
程度の許容ズレ範囲が設けられているものの、接続パッ
ド106、128の形状は、バイアホール110、13
2と同様の円形状に形成されていることから、全ての方
向における許容ズレ範囲は同一となる。従って、マスク
フィルムが層間絶縁層108、130に対していずれか
1つの方向に許容ズレ範囲を超えて位置ズレを生じた場
合には、層間絶縁層108、130において本来形成さ
れるべき位置にバイアホール110、132が形成され
なくなり、この結果、接続パッド106、128と導体
層109、131との接続が不完全となって十分な接続
信頼性を保持することができず、また、断線してしまう
場合があった。
【0014】特に、一般に、接続パッド106、128
の直径は200μmであるのに対して、バイアホール1
10、132の直径は100μmであり、従って、接続
パッド106、、128とバイアホール110、132
との位置合わせ公差は±50μmしかないこととなり、
これに起因して接続パッド106、128とバイアホー
ル110、132との接続不良の発生する確率が高いも
のであった。
【0015】また、図12から明かなように、スルーホ
ールランド104と接続パッド106は共に円形状であ
り、且つ、スルーホールランド104と接続パッド10
6とは接続パターン105を介して接続されていること
から、スルーホールランド104と接続パターン105
との交差部、及び、接続パッド106と接続パターン1
05との交差部には、常に応力が集中することとなる。
同様に、図13から明かなように、バイアホール126
の導体層125と接続パッド128は共に円形状であ
り、且つ、導体層125と接続パッド128とは回路パ
ターン127を介して接続されていることから、導体層
125と回路パターン127との交差部、及び、接続パ
ッド128と回路パターン127との交差部には、常に
応力が集中することとなる。従って、各交差部に接する
層間絶縁層108、130にはヒートサイクル時にクラ
ックが発生する原因になる虞があった。
【0016】更に、従来の多層プリント配線板100、
120においては、接続パッド106、128は、1つ
のバイアホール110、132のみによって導体層10
9、131と接続されているに過ぎず、従って、プリン
ト配線板100、120に多数存在するバイアホール1
10、132の内の1つでも未接続となった場合には、
プリント配線板100、120自体が不良となってしま
い、歩留まりが悪いという問題があった。
【0017】本発明は前記従来の問題点を解消するため
になされたものであり、絶縁基材や層間絶縁層上に形成
される接続パッドの形状に工夫を施すことにより感光性
の層間絶縁層にマスクフィルムを密着させて露光、現像
してバイアホールを形成するに際し、パッドとマスクフ
ィルムとの間で位置ズレが発生した場合においても、良
好な接続信頼性をもってバイアホールとパッドとを安定
的に接続することができる多層プリント配線板を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に係る多層プリント配線板は、基材にスルーホ
ールを有し、該基材上に層間絶縁層が形成されるととも
に、該層間絶縁層にはバイアホールが形成され、該バイ
アホールとスルーホールとは電気的に接続されてなる多
層プリント配線板において、前記スルーホールのランド
が涙滴形状である構成を有する。また、請求項2に係る
多層プリント配線板は、請求項1の多層プリント配線板
において、前記バイアホールはその涙滴形状のランドの
窄んだ部分で接続してなる構成を有する。
【0019】前記構成を有する請求項1、2の多層プリ
ント配線板では、スルーホールのランドが涙滴形状を有
するとともに、そのスルーホールのランド内でバイアホ
ールが接続されることから、スルーホールのランドとバ
イアホールを接続するためのパッドとが一体にされてお
り、従って、バイアホール底面の接続面積を拡大するこ
とが可能となる。これにより、マスクフィルムを基材上
の層間絶縁層に密着させてマスクフィルムの遮光パター
ンをバイアホール形成部に対応させつつ露光してバイア
ホールの形成を行うに際して、マスクフィルムにおける
遮光パターンのバイアホール形成部に対する許容ズレ範
囲を格段に大きくし、パッドとマスクフィルムとの間で
位置ズレが発生した場合に、涙滴形状のパッドの窄んだ
側方向に位置ズレしてもバイアホールとパッドとを良好
な接続信頼性をもって安定的に接続することが可能とな
る。尚、涙滴形状の窄んだ側とは、図1(A)における
Y側をいう。
【0020】また、前記のように、スルーホールのラン
ドとバイアホールを接続するためのパッドとが一体にさ
れていることから、応力集中を発生する箇所が存在せ
ず、これよりヒートサイクル時においても層間絶縁層に
クラックが発生することを防止し得る。更に、請求項3
に係る多層プリント配線板は、請求項1の多層プリント
配線板において、前記バイアホールは、その涙滴形状の
ランドの窄んだ部分と接続するパッドに接続した構成を
有する(図1(D)参照)。請求項3の多層プリント配
線板では、スルーホールランドの面積が大きいため、ス
ルーホールの孔明位置の許容範囲を大きくすることがで
きる。また、スルーホールランドとそれに接続する配線
パターンとの交差部分の角度を緩やかにすることがで
き、応力集中を防いで、スルーホールや配線パターンと
接触する層間絶縁層やめっきレジストにクラックが発生
することを防止できる。
【0021】請求項4に係る多層プリント配線板は、請
求項1の多層プリント配線板において、前記層間絶縁層
に設けられたバイアホールは、そのランドが涙滴形状で
あり、その涙滴形状のランドの拡がった部分にバイアホ
ールの開口部が形成された構成を有する。かかる請求項
2の多層プリント配線板では、スルーホールのランド及
びバイアホールのランドは共に涙滴形状を有しており、
更に、バイアホールの開口部がそのランドの拡がった部
分に形成されるので、請求項1の場合よりも更にパッド
上でバイアホールの開口部を形成する形成許容範囲が拡
大し、従って、マスクフィルムの遮光パターンのバイア
ホール形成部に対する許容ズレ範囲を格段に大きくし、
パッドとマスクフィルムとの間で位置ズレが発生した場
合においても、位置ズレの方向に拘らず、例えば、涙滴
形状の窄んだ側及び拡がった側のいずれの側であっても
良好な接続信頼性をもってバイアホールとパッドとを安
定的に接続することが可能となる。尚、涙滴形状の拡が
った側とは、図1(A)におけるX側をいう。
【0022】請求項5に係る多層プリント配線板は、請
求項1の多層プリント配線板において、前記層間絶縁層
に設けられたバイアホールは、そのランドが概ね長円形
状であり、長円の長軸方向の一端にバイアホールの開口
部が形成された構成を有する。かかる請求項5の多層プ
リント配線板では、スルーホールのランドが涙滴形状で
あるとともにバイアホールのランドが長円形状であり、
従って、請求項1の場合よりも更にバイアホールの開口
部を形成する形成許容範囲が拡大されてマスクフィルム
の遮光パターンのバイアホール形成部に対する許容ズレ
範囲を格段に大きくし、これによりパッドとマスクフィ
ルムとの間で位置ズレが発生した場合においても、位置
ズレの方向に拘らず、例えば、涙滴形状の窄んだ側及び
拡がった側のいずれの側であっても良好な接続信頼性を
もってバイアホールとパッドとを安定的に接続すること
が可能となる。
【0023】請求項6に係る多層プリント配線板は、請
求項1の多層配線板において、前記層間絶縁層に設けら
れたバイアホールは、そのランドが涙滴形状であり、そ
の拡がった部分にバイアホールの開口部が形成されてな
るとともに、層間絶縁層上に形成された涙滴形状のパッ
ドと電気的に接続してなる構成を有する。かかる請求項
6の多層プリント配線板では、請求項4の構成に加えて
層間絶縁層上でバイアホールのランドと涙滴形状のパッ
ドとを電気的に接続しており、このように層間絶縁層上
に形成されるパッドも涙滴形状を有することから、その
パッドに接続されるバイアホール底面の接続面積を拡大
することが可能となる。これによりマスクフィルムを基
材上の層間絶縁層に密着させてマスクフィルムの遮光パ
ターンをバイアホール形成部に対応させつつ露光してバ
イアホールの形成を行うに際して、マスクフィルムにお
ける遮光パターンのバイアホール形成部に対する許容ズ
レ範囲を格段に大きくし、パッドとマスクフィルムとの
間で位置ズレが発生した場合においても、位置ズレの方
向に拘らず、例えば、涙滴形状の窄んだ側及び拡がった
側のいずれの側であっても良好な接続信頼性をもってバ
イアホールとパッドとを安定的に接続することが可能と
なる。
【0024】請求項7に係る多層プリント配線板は、下
層導体回路が形成された基材上に層間絶縁層が形成さ
れ、その層間絶縁層上にパッドを含む中間層導体回路が
形成され、その中間層導体回路の上に更に層間絶縁層が
形成され、その層間絶縁層上に上層導体回路が形成さ
れ、前記下層導体回路及び上層導体回路は、層間絶縁層
に設けられたバイアホールを介して前記パッドと電気的
に接続してなる多層プリント配線板において、前記パッ
ドは概ね長円形状であり、長円の長軸方向の一端に上層
導体回路と接続するバイアホールを接続し、他方は下層
導体回路と接続するバイアホールのランドの一部とな
り、下層導体回路と接続する構成を有する。また、請求
項8に係る多層プリント配線板は、請求項7の多層プリ
ント配線板において、前記長円形は、楕円又は長方形の
向かい合う辺が外側に向けて円弧を描いた形状である構
成を有する。
【0025】かかる請求項7及び請求項8の多層プリン
ト配線板では、下層導体回路に接続するバイアホールの
ランドと上層導体回路に接続するバイアホールのパッド
とが連続一体化して、楕円又は長方形の向かい合う辺が
外側に向けて円弧を描いた長円形状を形作っており、従
って、応力集中を発生する箇所が存在することなくヒー
トサイクル時においても層間絶縁層にクラックが発生す
ることを防止し得る。また、請求項1の場合と同様に、
バイアホール底面の接続面積を拡大することが可能とな
り、マスクフィルムを基材上の層間絶縁層に密着させて
マスクフィルムの遮光パターンをバイアホール形成部に
対応させつつ露光してバイアホールの形成を行うに際し
て、マスクフィルムにおける遮光パターンのバイアホー
ル形成部に対する許容ズレ範囲を格段に大きくし、パッ
ドとマスクフィルムとの間で位置ズレが発生した場合
に、涙滴形状のパッドの窄んだ側方向に位置ズレしても
バイアホールとパッドとを良好な接続信頼性をもって安
定的に接続することが可能となる。
【0026】請求項9に係る多層プリント配線板は、請
求項7の多層プリント配線板において、前記上層導体回
路と接続するバイアホールは、そのランドが概ね涙滴形
状であり、その涙滴形状のランドの拡がった部分にバイ
アホールの開口部が形成されてなる構成を有する。かか
る請求項9の多層プリント配線板では、中間層導体回路
のパッドは長円形状を有し、且つ、上層導体回路に接続
するバイアホールのランドは涙滴形状を有しており、更
に、バイアホールの開口部がそのランドの拡がった部分
に形成されるので、請求項7の場合よりも更にパッド上
でバイアホールの開口部を形成する形成許容範囲が拡大
し、従って、マスクフィルムにおける遮光パターンのバ
イアホール形成部に対する許容ズレ範囲を格段に大きく
し、パッドとマスクフィルムとの間で位置ズレが発生し
た場合においても、位置ズレの方向に拘らず、例えば、
涙滴形状の窄んだ側及び拡がった側のいずれの側だあっ
ても良好な接続信頼性をもってバイアホールとパッドと
を安定的に接続することが可能となる。
【0027】請求項10に係る多層プリント配線板は、
請求項7の多層プリント配線板において、前記上層導体
回路と接続するバイアホールは、そのランドが概ね長円
形状であり、長円の長軸方向の一端にバイアホールの開
口部が形成されてなる構成を有する。かかる請求項10
の多層プリント配線板では、中間層導体回路のパッドは
長円形状を有し、且つ、上層導体回路に接続するバイア
ホールのランドは長円形状を有しており、更に、バイア
ホールの開口部がそのランドの長円の長軸方向の一端に
形成されるので、請求項7の場合よりも更にバイアホー
ルの開口部を形成する形成許容範囲が拡大されてマスク
フィルムにおける遮光パターンのバイアホール形成部に
対する許容ズレ範囲を格段に大きくし、これによりパッ
ドとマスクフィルムとの間で位置ズレが発生した場合に
おいても、位置ズレの方向に拘らず、例えば、涙滴形状
の窄んだ側及び拡がった側のいずれの側であっても良好
な接続信頼性をもってバイアホールとパッドとを安定的
に接続することが可能となる。
【0028】請求項11に係る多層プリント配線板は、
請求項7の多層プリント配線板において、前記上層導体
回路と接続するバイアホールは、そのランドが涙滴形状
であり、その拡がった部分にバイアホールの開口部が形
成されてなるとともに、層間絶縁層上に形成された涙滴
形状のパッドと電気的に接続してなる構成を有する。か
かる請求項11の層プリント配線板では、請求項10の
構成に加えて中間層導体回路のパッドは長円形状を有
し、且つ、上層導体回路に接続するバイアホールのラン
ドは涙滴形状を有するとともにその拡がった部分にバイ
アホールの開口が形成されるので、そのパッドに接続さ
れるバイアホール底面の接続面積を拡大することが可能
となる。これによりマスクフィルムを基材上の層間絶縁
層に密着させてマスクフィルムの遮光パターンをバイア
ホール形成部に対応させつつ露光してバイアホールの形
成を行うに際して、マスクフィルムにおける遮光パター
ンのバイアホール形成部に対する許容ズレ範囲を格段に
大きくし、パッドとマスクフィルムとの間で位置ズレが
発生した場合に、涙滴形状のパッドの窄んだ側方向に位
置ズレしてもバイアホールとパッドとを良好な接続信頼
性をもって安定的に接続することが可能となる。
【0029】請求項12に係る多層プリント配線板は、
下層導体回路が形成された基材上に層間絶縁層が形成さ
れ、その層間絶縁層上に中間層導体回路が形成され、そ
の中間層導体回の上に更に層間絶縁層が形成され、その
層間絶縁層上に上層導体回路が形成され、前記中間層導
体回路には、下層導体回路と接続するバイアホールのラ
ンドと、上層導体回路と接続するパッドが設けられてな
り、前記ランドとパッドは電気的に接続してなる多層プ
リント配線板において、前記パッド及びランドは涙滴形
状であり、その涙滴形状の窄んだ側にて互いに接続して
なる構成を有する。
【0030】請求項12の多層プリント配線板では、中
間層導体回路に形成される上層導体回路に接続されるパ
ッド及び下層導体回路と接続するバイアホールのランド
とは、共に涙滴形状を有しており、各パッドとランドは
その窄んだ側にて互いに接続されているので、パッドに
接続されるバイアホール底面の接続面積を拡大すること
が可能となる。これによりマスクフィルムを基材上の層
間絶縁層に密着させてマスクフィルムの遮光パターンを
バイアホール形成部に対応させつつ露光してバイアホー
ルの形成を行うに際して、マスクフィルムにおける遮光
パターンのバイアホール形成部に対する許容ズレ範囲を
格段に大きくし、パッドとマスクフィルムとの間で位置
ズレが発生した場合に、涙滴形状のパッドの窄んだ側方
向に位置ズレしてもバイアホールとパッドとを良好な接
続信頼性をもって安定的に接続することが可能となる。
また、パッドとランドとを相互に接続する接続部には応
力が集中し難く、これよりヒートサイクル時においても
層間絶縁層にクラックが発生することを防止し得る。
【0031】請求項13に係る多層プリント配線板は、
下層導体回路が形成された基材上に層間絶縁層が形成さ
れ、その層間絶縁層上に上層導体回路が形成され、前記
下層導体回路及び上層導体回路は、層間絶縁層に設けら
れたバイアホールを介して電気的に接続してなる多層プ
リント配線板において、前記バイアホールのランドは涙
滴形状であり、その拡がった部分にバイアホールの開口
部が形成されてなる構成を有する。
【0032】かかる請求項13の多層プリント配線板で
は、バイアホールのランドは涙滴形状を有し、その涙滴
形状の拡がった部分にバイアホールの開口部が形成され
ていることから、マスクフィルムを基材上の層間絶縁層
に密着させてマスクフィルムの遮光パターンをバイアホ
ール形成部に対応させつつ露光してバイアホールの形成
を行うに際して、マスクフィルムにおける遮光パターン
のバイアホール形成部に対する許容ズレ範囲を格段に大
きくし、マスクフィルムの位置ズレが発生した場合にお
いても、位置ズレの方向に拘らず涙滴形状のランドにお
ける拡がった部分にバイアホールの開口部を形成するこ
とが可能となる。また、ランドと上層導体回路の接続部
との部分で応力が集中し難く、これよりヒートサイクル
時においても層間絶縁層にクラックが発生することを防
止し得る。
【0033】請求項14に係る多層プリント配線板は、
請求項1乃至請求項13の多層プリント配線板におい
て、前記バイアホールは、複数集合して形成されてなる
構成を有する。かかる請求項14の多層プリント配線板
によれば、複数個のバイアホールがランドを共有して集
合して形成されていることから、たとえいくつかのバイ
アホールが断線した場合においても、残余のバイアホー
ルを介して確実に接続することが可能となり、断線不良
となる確率を格段に低減することが可能となる。
【0034】更に、請求項1〜13のように、パッドや
ランドを涙滴形状とすることにより、回路パターンとパ
ッドとの交差部におけるレジスト現像時のメッキレジス
ト現像残りを発生し難くできる。また、パッドやランド
の面積を大きくすることができるため、接着面積の増大
により密着強度を向上させることができる。しかも、こ
れらの効果は、配線パターン間のデッドスペースの増大
を招くことなく実現でき、高密度配線板を製造する上で
有利である。請求項15に係る多層プリント配線板は、
基材にスルーホールを有し、該基材上に層間絶縁層が形
成されるとともに、該層間絶縁層にはバイアホールが形
成され、該バイアホールとスルーホールとは電気的に接
続されてなる多層プリント配線板において、前記スルー
ホールのランドは、長円形状であることを特徴とする多
層プリント配線板である。請求項15の多層プリント配
線板では、スルーホールランド形状が、長円形状(図1
(E)参照)であり、スルーホールがそのランドの一方
の端に形成されるため、他方の端にバイアホールが接続
し、バイアホールが接続できる面積が大きくなり、バイ
アホール形成部に対する許容ズレ範囲を大きくすること
ができる。また、長円形状であるため、応力集中しにく
く、スルーホールランドに接触する充填樹脂、めっきレ
ジスト、層間絶縁層にクラックが発生しにくい。請求項
16に係る多層プリント配線板は、下層導体回路が形成
された基材上に層間絶縁層が形成されるとともに、該層
間絶縁層上には上層導体回路が形成され、前記下層導体
回路と上層導体回路は、層間絶縁層に設けられたバイア
ホールを介して電気的に接続されてなる多層プリント配
線板において、前記バイアホールのランドは、長円形状
であることを特徴とする多層プリント配線板である。請
求項16の多層プリント配線板では、バイアホールラン
ド形状が、長円形状(図10(C)参照)であり、バイ
アホールの孔に対する許容ズレ範囲を大きくすることが
できる。また、長円形状であるため、応力集中しにく
く、バイアホールランドに接触するめっきレジスト、層
間絶縁層にクラックが発生しにくい。請求項17に係る
多層プリント配線板は、下層導体回路が形成された基材
上に層間絶縁層が形成されるとともに、該層間絶縁層上
には上層導体回路が形成され、前記下層導体回路と上層
導体回路は、層間絶縁層に設けられたバイアホールを介
して電気的に接続されてなる多層プリント配線板におい
て、前記下層導体回路は、前記倍ホールが接続するパッ
ドを含み、そのパッドは、涙滴形状であることを特徴と
する多層プリント配線板である。請求項17の多層プリ
ント配線板では、バイアホールと接続するパッド形状
が、涙滴形状(図10(D)参照)であり、バイアホー
ル形成部に対する許容ズレ範囲を大きくすることができ
る。また、涙滴形状であるため、応力集中しにくく、バ
イアホールランドに接触するめっきレジスト、層間絶縁
層にクラックが発生しにくい。請求項18に係る多層プ
リント配線板は、下層導体回路が形成された基材上に層
間絶縁層が形成されるとともに、該層間絶縁層上には上
層導体回路が形成され、前記下層導体回路と上層導体回
路は、層間絶縁層に設けられたバイアホールを介して電
気的に接続されてなる多層プリント配線板において、前
記仮想導体回路は、前記バイアホールが接続するパッド
を含み、そのパッドは、長円形状であることを特徴とす
る多層プリント配線板である。請求項18の多層プリン
ト配線板では、バイアホールに接続するパッド形状が、
長円形状(図10(E)参照)であり、バイアホール形
成部に対する許容ズレ範囲を大きくすることができる。
また、長円形状であるため、応力集中しにくく、パッド
に接触するめっきレジスト、層間絶縁層にクラックが発
生しにくい。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る多層プリント
配線板について、本発明を具体化した実施の形態に基づ
き図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、第1実施形
態に係る多層プリント配線板について図1に基づき説明
する。図1は第1実施形態に係る多層プリント配線板に
てコア基材に形成された接続パッドと層間絶縁層上のパ
ターンとをバイアホールを介して接続する接続構造を示
し、図1(A)は多層プリント配線板の平面図、図1
(B)、(C)は多層プリント配線板の断面図である。
【0036】図1(A)、(B)、(C)において、多
層プリント配線板1はコア基材となる基材2を有してお
り、この基材2にはスルーホール3が形成されている。
スルーホール3の内壁にはスルーホールメッキにより導
体層4が形成され、基材2の上下両面にて導体層4に連
続する円形のスルーホールランド5が設けられている。
基材2の上面においてスルーホールランド5は涙滴形状
を有しており、これよりスルーホールランド5の一端部
(図1(A)、(B)、(C)における右端部)は後述
するバイアホール10を接続するための接続パッドを一
体に兼ね備えている。また、基材2の下面においてスル
ーホールランド5から離間した位置には接続パッド6が
形成されている。尚、スルーホール3の内部及び基材2
の両面でスルーホールランド5、接続パッド6と他の回
路パターン間には充填樹脂7が充填されている。
【0037】また、基材2の上面には層間絶縁層8が設
けられており、かかる層間絶縁層8にてスルーホールラ
ンド5の窄んだ部分に対応する位置には、内部に導体層
9が形成されたバイアホール10が設けられるととも
に、導体層9に接続する回路パターン11が形成されて
いる。これにより、スルーホールランド5の窄んだ部分
はバイアホール10の導体層9を介して回路パターン1
1に接続されている。同様に、基材2の下面には層間絶
縁層8が形成されており、その層間絶縁層8にて接続パ
ッド6に対応する位置には、内部に導体層9を有するバ
イアホール10が形成されて接続パッド6と導体層9と
は相互に接続されている。尚、バイアホール10の導体
層9、回路パターン11の周囲には、無電解メッキ処理
を介して導体層9、回路パターン11を形成する際に必
要とされるメッキレジスト層12が形成されている。
【0038】前記プリント配線板1を製造するに際し
て、層間絶縁層8にバイアホール10を形成し、導体層
9を介して基材2上のスルーホールランド5において窄
んだ部分(接続パッドに相当する)と層間絶縁層8上の
回路パターン11とを接続する方法は、次のように行わ
れる。尚、ここでは説明を簡略化するためプリント配線
板1における上側の構成に着目して説明することとす
る。
【0039】即ち、両面銅張積層板に対してドリル穴明
け、無電解メッキ処理、所定のエッチング処理、樹脂充
填等を行うことにより、基材2にスルーホール3、導体
層4、涙滴形状のスルーホールランド5、接続パッド6
(基材2の下面のパッド)を形成した後、基材2の上面
に感光性樹脂を塗布、乾燥して層間絶縁層8を形成する
とともに、バイアホール10及び回路パターン11に相
当する遮光パターンを有するマスクフィルム(図示せ
ず)を層間絶縁層8に密着させた状態で露光する。露光
後、マスクフィルムを層間絶縁層8から剥離して現像を
行う。これによりバイアホール10が形成される。更
に、層間絶縁層8上にメッキ触媒核を付与するととも
に、メッキレジスト層12を形成した後、無電解メッキ
を行うことにより導体層9、回路パターン11を形成す
る。これにより、スルーホールランド5の右端部は、導
体層9を介して回路パターン11に接続されてプリント
配線板1が製造されるものである。尚、基材は、基材2
に層間絶縁層8を多層化したものでもよい(図1(C)
参照)。
【0040】このとき、前記層間絶縁層8を形成するた
めの層間絶縁剤としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、フェノール樹脂な
ど熱硬化性樹脂やこれらを感光化した感光性樹脂、ある
いはポリエーテルスルフォンなどの熱可塑性樹脂、熱可
塑性樹脂と熱硬化性樹脂の複合体、感光性樹脂と熱可塑
性樹脂の複合体を使用できる。また、これらの表面を酸
化剤、酸、アルカリなどで粗化処理してもよい。粗化す
ることにより、この表面に形成される導体回路との密着
を改善できる。
【0041】また、層間絶縁剤は、無電解めっき用接着
剤が望ましい。無電解めっき用接着剤としては、酸ある
いは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂中に酸あるいは酸化剤
に可溶性の耐熱性樹脂粒子が分散されてなるものが最適
である。これは、酸あるいは酸化剤に可溶性の耐熱性樹
脂粒子を粗化して除去することにより、表面に蛸壷状の
アンカーを形成でき、導体回路との密着性を改善できる
からである。
【0042】酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂と
しては、感光化した熱硬化性樹脂や感光化した熱硬化性
樹脂と熱可塑性樹脂の複合体が望ましい。感光化するこ
とにより、露光、現像により、バイアホールを容易に形
成できるからである。また、熱可塑性樹脂と複合化する
ことにより靭性を向上させることができ、導体回路のピ
ール強度の向上、ヒートサイクルによるバイアホール部
分のクラック発生を防止できる。
【0043】具体的には、エポキシ樹脂をアクリル酸や
メタクリル酸などと反応させたエポキシアクリレートや
エポキシアクリレートとポリエーテルスルホンとの複合
体がよい。エポキシアクリレートは、全エポキシ基の2
0〜80%がアクリル酸やメタクリル酸などと反応した
ものが望ましい。
【0044】さらに、前記耐熱性樹脂粒子としては、
平均粒径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、平均粒径
が2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、
平均粒径が2μm〜10μmの耐熱性粉末樹脂粒子と
平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末との混合物、
平均粒径が2μm〜10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に
平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末または無機粉末
のいずれか少なくとも1種を付着させてなる疑似粒子、
の中から選ばれることが望ましい。これらは、より複雑
なアンカーを形成できるからである。
【0045】また耐熱性樹脂粒子としては、エポキシ樹
脂、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン
樹脂)などがよい。なお、エポキシ樹脂は、そのオリゴ
マーの種類、硬化剤の種類、架橋密度を変えることによ
り任意に酸や酸化剤に対する溶解度を変えることができ
る。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂オリゴマ
ーをアミン系硬化剤で硬化処理したものは、酸化剤に溶
解しやすい。しかし、ノボラックエポキシ樹脂オリゴマ
ーをイミダゾール系硬化剤で硬化させたものは、酸化剤
に溶解しにくい。
【0046】本願発明で使用される酸は、リン酸、塩
酸、硫酸、又は蟻酸、酢酸などの有機酸があるが、特に
有機酸が望ましい。粗化処理した場合に、バイアホール
から露出する金属導体層を腐食させにくいからである。
また、酸化剤は、クロム酸、過マンガン酸塩(過マンガ
ン酸カリウムなど)、が望ましい。
【0047】本願発明においては、層間絶縁剤は、複数
層でもよい。複数層にする場合は、次の形態がある。 1)上層導体回路と下層導体回路の間に設けられてなる
層間絶縁剤層において、上層導体回路に近い側を、酸あ
るいは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂中に酸あるいは酸化
剤に可溶性の硬化処理された耐熱性樹脂粒子が分散され
てなる無電解めっき用接着剤とし、下層導体回路に近い
側を酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂とする2層
構造としたもの。この構成では、無電解めっき用接着剤
層を粗化処理しても粗化しすぎて、層間を短絡させてし
まうことがない。
【0048】2)上層導体回路と下層導体回路の間に設
けられてなる層間絶縁剤層において、下層導体回路間に
充填樹脂材を埋め込み、下層導体回路とこの充填樹脂材
の表面を同一平面になるようにし、この上に酸あるいは
酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂層を形成、さらにその上に
酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂中に酸あるいは
酸化剤に可溶性の硬化処理された耐熱性樹脂粒子が分散
されてなる無電解めっき用接着剤を形成した3層構造と
したもの。
【0049】前記のように構成された第1実施形態に係
る多層プリント配線板1では、スルーホールランド5が
涙滴形状を有するとともに、そのスルーホールランド5
内でバイアホール10が接続されることから、スルーホ
ールランド5とバイアホール10を接続するためのパッ
ドとが一体に形成されていることとなり、従って、バイ
アホール10の底面がスルーホールランド5の右端部に
接続する接続面積を拡大することができる。これによ
り、マスクフィルムを基材2上の層間絶縁層8に密着さ
せてマスクフィルムの遮光パターンをバイアホール形成
部に対応させつつ露光してバイアホール10の形成を行
うに際して、マスクフィルムにおける遮光パターンのバ
イアホール形成部に対する許容ズレ範囲を格段に大きく
することができ、スルーホールランド5の右端部とマス
クフィルムとの間で矢印方向(図1(A)参照)に位置
ズレが発生した場合においても、良好な接続信頼性をも
ってバイアホール10とスルーホールランド5の右端部
(パッドに相当する)とを安定的に接続することができ
るものである。また、前記のように、スルーホールラン
ド5とバイアホール10を接続するためのパッドとが一
体にされていることから、応力集中を発生する箇所が存
在することはなく、これよりヒートサイクル時において
も層間絶縁層8にクラックが発生することを確実に防止
することができる。また、図1(D)に示すように、ス
ルーホールのランド形状を涙滴形状とバイアホールを接
続するパッドとを組み合わせた形状にしてもよい。この
場合は、スルーホールの孔明位置の許容ズレ範囲を大き
くすることができる。更に、図1(E)に示すように、
スルーホールのランド形状を長円形状とすることができ
る。この場合は、バイアホール形成部に対する許容ズレ
範囲を大きくすることができる。また、長円形状である
ため、応力集中しにくく、パッドに接触するめっきレジ
スト、層間絶縁層にクラックが発生しにくい。
【0050】次に、第2実施形態に係る多層プリント配
線板について図2に基づき説明する。図2は第2実施例
に係る多層プリント配線板の平面図である。尚、第2実
施形態の多層プリント配線板は、基本的に、前記第1実
施形態の多層プリント配線板1と同一の構成を有してお
り、従って、ここでは前記涙滴形状のスルーホールラン
ド5に対して接続されるバイアホール10の特徴的構成
についてのみ説明することとする。
【0051】図2において、基材2の上面でスルーホー
ル3の周囲に形成された涙滴形状のスルーホールランド
5における窄んだ部分に対応して、層間絶縁層8にはバ
イアホール10が形成されており、そのバイアホール1
0の周囲には涙滴形状を有するバイアホールランド13
が設けられている。そして、バイアホール10の開口部
14は、バイアホールランド13の拡がった部分に形成
されている。
【0052】このように形成された第2実施形態に係る
多層プリント配線板1では、スルーホールランド5及び
バイアホールランド13は共に涙滴形状を有しており、
更に、バイアホール10の開口部14がそのランド13
の拡がった部分に形成されるので、前記第1実施形態の
多層プリント配線板1におけるよりも更にスルーホール
ランド5の右端部上でバイアホール10の開口部14を
形成する形成許容範囲が拡大することとなる。従って、
マスクフィルムの遮光パターンのバイアホール形成部に
対する許容ズレ範囲を格段に大きくすることができ、ス
ルーホールランド5とマスクフィルムとの間で位置ズレ
が発生した場合においても、図2中矢印にて示すように
位置ズレの方向に拘らず良好な接続信頼性をもってバイ
アホール10とスルーホールランド5を安定的に接続す
ることができるものである。
【0053】次に、第3実施形態に係る多層プリント配
線板について図3に基づき説明する。図3は第3実施例
に係る多層プリント配線板の平面図である。尚、第3実
施形態の多層プリント配線板は、基本的に、前記第1実
施形態の多層プリント配線板1と同一の構成を有してお
り、従って、ここでは前記涙滴形状のスルーホールラン
ド5に対して接続されるバイアホール10の特徴的構成
についてのみ説明することとする。
【0054】図3において、基材2の上面でスルーホー
ル3の周囲に形成された涙滴形状のスルーホールランド
5における窄んだ部分に対応して、層間絶縁層8にはバ
イアホール10が形成されており、そのバイアホール1
0の周囲には概ね長円形状を有するバイアホールランド
15が設けられている。そして、バイアホール10の開
口部16は、バイアホールランド13における長円の長
軸方向における一端部分(図3中、左端部分)に形成さ
れている。
【0055】前記第3実施形態に係る多層プリント配線
板1では、スルーホールランド5が涙滴形状であるとと
もに、バイアホール10の周囲におけるバイアホールラ
ンド15が長円形状であり、従って、前記第2実施形態
の場合と同様、更にバイアホール10の開口部16を形
成する形成許容範囲を拡大してマスクフィルムにおける
遮光パターンのバイアホール形成部に対する許容ズレ範
囲を格段に大きくすることができる。これによりスルー
ホールランド5とマスクフィルムとの間で位置ズレが発
生した場合においても、図3中矢印にて示すように位置
ズレの方向に拘らず良好な接続信頼性をもってバイアホ
ール10とスルーホールランド5とを安定的に接続する
ことができるものである。
【0056】次に、第4実施形態に係る多層プリント配
線板について図4に基づき説明する。図4は第4実施例
に係る多層プリント配線板の平面図である。尚、第4実
施形態の多層プリント配線板は、基本的に、前記第1実
施形態の多層プリント配線板1と同一の構成を有してお
り、従って、ここでは前記涙滴形状のスルーホールラン
ド5に対して接続されるバイアホール10の特徴的構成
についてのみ説明することとする。
【0057】図4において、基材2の上面でスルーホー
ル3の周囲に形成された涙滴形状のスルーホールランド
5における窄んだ部分に対応して、層間絶縁層8にはバ
イアホール10が形成されており、そのバイアホール1
0の周囲には涙滴形状を有するバイアホールランド17
が設けられている。そして、バイアホール10の開口部
18は、バイアホールランド17の拡がった部分に形成
されている。この構成は第2実施形態における構成と同
一である。また、バイアホールランド17には、回路パ
ターン11を介して、ランド17と同様に涙滴形状を有
する接続パッド19が層間絶縁層8上で電気的に接続さ
れた構成を有する。ここに、接続パッド19は、層間絶
縁層8上に更に形成される別の層間絶縁層(図示せず)
に形成されるバイアホールが接続される。
【0058】前記第4実施形態に係る多層プリント配線
板1では、前記第2実施形態の多層プリント配線板1と
同一の構成に加えて、層間絶縁層8上でバイアホールラ
ンド17と涙滴形状の接続パッド19とを電気的に接続
しており、このように層間絶縁層8上に形成される接続
パッド19も涙滴形状を有する。従って、第2実施形態
の多層プリント配線板1により得られる効果に加えて、
接続パッド19に接続されるバイアホール(層間絶縁層
8の更に上面に形成される層間絶縁層に設けられる)の
底面の接続面積を拡大することができる。これによりマ
スクフィルムを基材2の層間絶縁層8上に更に形成され
る層間絶縁層に密着させてマスクフィルムの遮光パター
ンをバイアホール形成部に対応させつつ露光してバイア
ホールの形成を行うに際して、マスクフィルムにおける
遮光パターンのバイアホール形成部に対する許容ズレ範
囲を格段に大きくすることができ、接続パッド19とマ
スクフィルムとの間で位置ズレが矢印方向(図4参照)
に発生した場合においても、良好な接続信頼性をもって
バイアホールと接続パッド19とを安定的に接続するこ
とができるものである。
【0059】続いて、第5実施形態に係る多層プリント
配線板について図5に基づいて説明する。この多層プリ
ント配線板は、層間絶縁層に形成された接続パッドと別
の層間絶縁層上のパターンとをバイアホールを介して接
続する接続構造を有する。尚、図5は第5実施形態に係
る多層プリント配線板にて層間絶縁層に形成された接続
パッドと別の層間絶縁層上のパターンとをバイアホール
を介して接続する接続構造を示し、図5(A)は多層プ
リント配線板の平面図、図5(B)は多層プリント配線
板の断面図である。
【0060】図5(A)、(B)において、プリント配
線板20は基材21を有しており、この基材21の上面
には下層導体回路22Aの一部を構成する接続パッド2
2が形成されるとともに、接続パッド22の周囲には充
填樹脂層23が設けられている。接続パッド22、充填
樹脂層23の上面には層間絶縁層24が形成されてお
り、かかる層間絶縁層24にて接続パッド22に対応す
る位置には、内部に導体層25が形成されたバイアホー
ル26を包含し、概ね長円形状を有する接続パッド27
が形成されている。尚、基材21は、多層配線板として
もよい。
【0061】ここに、長円形状の接続パッド27は、中
間層導体回路の一部を構成し、また、その長円の長軸方
向一端には、後述する層間絶縁層30上に形成された上
層導体回路34の一部を構成するバイアホール32が接
続されるとともに、その長円の長軸方向の他端は前記バ
イアホール26のバイアホールランド28の一部を構成
している。これにより、基材21上の接続パッド22
は、バイアホール26の導体層25から接続パッド27
に接続される。また、接続パッド27の長円形は、図5
(A)から明かなように、長方形の向かい合う辺が外側
に向けて円弧を描いた形状に形成されており、更に、楕
円の向かい合う辺が外側に向けて円弧を描いた形状であ
ってもよいことは勿論である。尚、バイアホール26の
導体層25を含む接続パッド27の周囲には、無電解メ
ッキ処理を介して各導体層125、接続パッド27を形
成する際に必要とされるメッキレジスト層29が形成さ
れている。
【0062】また、層間絶縁層24の上面には、更に別
の層間絶縁層30が設けられており、この層間絶縁層3
0にて接続パッド27の一端部(図5(A)、(B)
中、右端部)に対応する位置には、内部に導体層31が
形成されたバイアホール32が設けられるとともに、導
体層31に接続する回路パターン33を含む上層導体回
路34が形成されている。これにより、層間絶縁層24
の接続パッド27はバイアホール32の導体層31を介
して回路パターン33に接続されている。尚、バイアホ
ール32の導体層31、回路パターン33の周囲には、
無電解メッキ処理を介して導体層31、回路パターン3
3を形成する際に必要とされるメッキレジスト層35が
形成されている。尚、前記第5実施形態に係る多層プリ
ント配線板20の製造方法については、前記した第1実
施形態の多層プリント配線板の製造方法と基本的に同一
であるので、ここではその説明を省略する。
【0063】前記のように構成された第5実施形態に係
る多層プリント配線板20では、下層導体回路22Aの
接続パッド22に接続するバイアホール26のバイアホ
ールランド28と上層導体回路34におけるバイアホー
ル32のパッドとが連続一体化された接続パッド27を
有しており、かかる接続パッド27は楕円又は長方形の
向かい合う辺が外側に向けて円弧を描いた長円形状を形
作っている。従って、接続パッド27には、応力集中を
発生する箇所が存在することはなく、これよりヒートサ
イクル時においても層間絶縁層24、30にクラックが
発生することを確実に防止することができる。また、前
記第1実施形態の場合と同様、接続パッド27に対する
バイアホール32における底面の接続面積を拡大するこ
とができ、これによりマスクフィルムを基材21上の層
間絶縁層30に密着させてマスクフィルムの遮光パター
ンをバイアホール形成部に対応させつつ露光してバイア
ホール32の形成を行うに際して、マスクフィルムにお
ける遮光パターンのバイアホール形成部に対する許容ズ
レ範囲を格段に大きくして、接続パッド27とマスクフ
ィルムとの間で矢印方向(図5(A)参照)に位置ズレ
が発生した場合においても、良好な接続信頼性をもって
バイアホール32と接続パッド27とを安定的に接続す
ることができるものである。
【0064】次に、第6実施形態に係る多層プリント配
線板について図6に基づき説明する。図6は第6実施形
態に係る多層プリント配線板の平面図である。尚、第6
実施形態の多層プリント配線板は、基本的に、前記第5
実施形態の多層プリント配線板20と同一の構成を有し
ており、従って、ここでは前記長円形状の接続パッド2
7に対して接続されるバイアホール32の特徴的構成に
ついてのみ説明することとする。
【0065】図6において、層間絶縁層24の上面で長
円形状の接続パッド27における右端の円弧部に対応し
て、層間絶縁層24にはバイアホール32が形成されて
おり、そのバイアホール32の周囲には涙滴形状を有す
るバイアホールランド36が設けられている。そして、
バイアホール32の開口部37は、バイアホールランド
36の拡がった部分に形成されている。
【0066】このように形成された第6実施形態に係る
多層プリント配線板21では、接続パッド27の右端が
円弧状に形成されるとともに、バイアホールランド36
が涙滴形状を有しており、更に、バイアホール32の開
口部37がそのランド36の拡がった部分に形成される
ので、前記第5実施形態の多層プリント配線板20にお
けるよりも更に接続パッド27の右端部上でバイアホー
ル32の開口部37を形成する形成許容範囲が拡大する
こととなる。従って、マスクフィルムの遮光パターンの
バイアホール形成部に対する許容ズレ範囲を格段に大き
くすることができ、接続パッド27の右端部とマスクフ
ィルムとの間で位置ズレが発生した場合においても、図
6中矢印にて示すように位置ズレの方向に拘らず良好な
接続信頼性をもってバイアホール32と接続パッド27
を安定的に接続することができるものである。
【0067】次に、第7実施形態に係る多層プリント配
線板について図7に基づき説明する。図7は第7実施形
態に係る多層プリント配線板の平面図である。尚、第7
実施形態の多層プリント配線板は、基本的に、前記第5
実施形態の多層プリント配線板20と同一の構成を有し
ており、従って、ここでは前記長円形状の接続パッド2
7に対して接続されるバイアホール32の特徴的構成に
ついてのみ説明することとする。
【0068】図7において、層間絶縁層24の上面で長
円形状の接続パッド27における右端の円弧部に対応し
て、層間絶縁層24にはバイアホール32が形成されて
おり、そのバイアホール32の周囲には長円形状を有す
るバイアホールランド38が設けられている。そして、
バイアホール32の開口部39は、バイアホールランド
38における長円の長軸方向の一端部分(図7中、左端
部分)に形成されている。
【0069】このように形成された第7実施形態に係る
多層プリント配線板21では、長円形状の接続パッド2
7の右端、及び、長円形状のバイアホールランド38の
左端が、共に円弧状に形成されており、更に、バイアホ
ール32の開口部39がそのランド38の拡がった部分
に形成されるので、前記第5実施形態の多層プリント配
線板20におけるよりも更に接続パッド27の右端部上
でバイアホール32の開口部39を形成する形成許容範
囲が拡大することとなる。従って、マスクフィルムの遮
光パターンのバイアホール形成部に対する許容ズレ範囲
を格段に大きくすることができ、接続パッド27の右端
部とマスクフィルムとの間で位置ズレが発生した場合に
おいても、図7中矢印にて示すように位置ズレの方向に
拘らず良好な接続信頼性をもってバイアホール32と接
続パッド27を安定的に接続することができるものであ
る。
【0070】次に、第8実施形態に係る多層プリント配
線板について図8に基づき説明する。図8は第8実施例
に係る多層プリント配線板の平面図である。尚、第8実
施形態の多層プリント配線板は、基本的に、前記第5実
施形態の多層プリント配線板20と同一の構成を有して
おり、従って、ここでは前記長円形状の接続パッド27
に対して接続されるバイアホール32の特徴的構成につ
いてのみ説明することとする。
【0071】図8において、層間絶縁層24の上面で長
円形状の接続パッド27における右端の円弧部に対応し
て、層間絶縁層24にはバイアホール32が形成されて
おり、そのバイアホール32の周囲には涙滴形状を有す
るバイアホールランド40が設けられている。そして、
バイアホール32の開口部41は、バイアホールランド
40の拡がった部分に形成されている。この構成は第6
実施形態における構成と同一である。また、バイアホー
ルランド40には、回路パターン33を介して、ランド
40と同様に涙滴形状を有する接続パッド42が層間絶
縁層30上で電気的に接続された構成を有する。ここ
に、接続パッド42は、層間絶縁層30上に更に形成さ
れる別の層間絶縁層(図示せず)に形成されるバイアホ
ールが接続される。
【0072】前記第8実施形態に係る多層プリント配線
板20では、前記第6実施形態の多層プリント配線板2
0と同一の構成に加えて、層間絶縁層30上でバイアホ
ールランド32と涙滴形状の接続パッド42とを電気的
に接続しており、このように層間絶縁層30上に形成さ
れる接続パッド42も涙滴形状を有する。従って、第6
実施形態の多層プリント配線板20により得られる効果
に加えて、接続パッド42に接続されるバイアホール
(層間絶縁層30の更に上面に形成される層間絶縁層に
設けられる)の底面の接続面積を拡大することができ
る。これによりマスクフィルムを層間絶縁層30上に更
に形成される層間絶縁層に密着させてマスクフィルムの
遮光パターンをバイアホール形成部に対応させつつ露光
してバイアホールの形成を行うに際して、マスクフィル
ムにおける遮光パターンのバイアホール形成部に対する
許容ズレ範囲を格段に大きくすることができ、接続パッ
ド42とマスクフィルムとの間で位置ズレが矢印方向
(図8参照)に発生した場合においても、良好な接続信
頼性をもってバイアホールと接続パッド42とを安定的
に接続することができるものである。
【0073】続いて、第9実施形態に係る多層プリント
配線板について図9に基づいて説明する。この多層プリ
ント配線板は、前記第5実施形態の多層プリント配線板
20と同様、層間絶縁層に形成された接続パッドと別の
層間絶縁層上のパターンとをバイアホールを介して接続
する接続構造を有する。尚、図9は第9実施形態に係る
多層プリント配線板にて層間絶縁層に形成された接続パ
ッドと別の層間絶縁層上のパターンとをバイアホールを
介して接続する接続構造を示し、図9(A)は多層プリ
ント配線板の平面図、図9(B)は多層プリント配線板
の断面図である。
【0074】図9(A)、(B)において、プリント配
線板50は基材51を有しており、この基材51の上面
には下層導体回路52Aの一部を構成する円形の接続パ
ッド52が形成されるとともに、接続パッド52の周囲
には充填樹脂層53が設けられている。接続パッド5
2、充填樹脂層53の上面には層間絶縁層54が形成さ
れており、かかる層間絶縁層54にて接続パッド52に
対応する位置には、内部に導体層55が形成されたバイ
アホール56を包含し、バイアホール56の周囲にて涙
滴形状のバイアホールランド56Aを有するとともに、
バイアホールランド56Aの窄んだ側の部分から回路パ
ターン56Bを介して接続された涙滴形状の接続パッド
57を備えた中間層導体回路58が設けられている。接
続パッド57は、バイアホールランド56Aと同様、そ
の涙滴形状の窄んだ側にて回路パターン56Bに接続さ
れている。尚、基材51は、多層配線板であってもよ
い。
【0075】ここに、涙滴形状の接続パッド57は、中
間層導体回路58の一部を構成し、また、後述する層間
絶縁層60上に形成された上層導体回路64の一部を構
成するバイアホール62が接続される。これにより、基
材51上の接続パッド52は、バイアホール56の導体
層55から接続パッド57に接続される。尚、バイアホ
ールランド56A、回路パターン56B、及び接続パッ
ド57の周囲には、無電解メッキ処理を介して各導体層
55を含むバイアホールランド56A、回路パターン5
6B、接続パッド57を形成する際に必要とされるメッ
キレジスト層59が形成されている。
【0076】また、層間絶縁層54の上面には、更に別
の層間絶縁層60が設けられており、この層間絶縁層6
0にて接続パッド57に対応する位置には、内部に導体
層61が形成されたバイアホール62が設けられるとと
もに、導体層61に接続する回路パターン63を含む上
層導体回路64が形成されている。これにより、層間絶
縁層54の接続パッド57はバイアホール62の導体層
61を介して回路パターン33に接続されている。尚、
バイアホール62の導体層61、回路パターン63の周
囲には、無電解メッキ処理を介して導体層61、回路パ
ターン63を形成する際に必要とされるメッキレジスト
層65が形成されている。尚、前記第9実施形態に係る
多層プリント配線板50の製造方法については、前記し
た第1実施形態の多層プリント配線板の製造方法と基本
的に同一であるので、ここではその説明を省略する。
【0077】前記のように構成された第9実施形態に係
る多層プリント配線板50では、中間層導体回路58に
形成され上層導体回路64に接続される接続パッド57
及び下層導体回路52Aの接続パッド52と接続するバ
イアホールランド56Aとは、共に涙滴形状を有してお
り、各接続パッド57とスルーホールランド56Aはそ
の窄んだ側にて互いに接続されているので、接続パッド
57に接続されるバイアホール62における底面の接続
面積を拡大することができる。これによりマスクフィル
ムを基材51上の層間絶縁層60に密着させてマスクフ
ィルムの遮光パターンをバイアホール形成部に対応させ
つつ露光してバイアホール62の形成を行うに際して、
マスクフィルムにおける遮光パターンのバイアホール形
成部に対する許容ズレ範囲を格段に大きくすることがで
き、接続パッド57とマスクフィルムとの間で矢印方向
(図9参照)に位置ズレが発生した場合においても、良
好な接続信頼性をもってバイアホール62と接続パッド
57とを安定的に接続することが可能となる。また、接
続パッド57とバイアホールランド56Aとを相互に接
続する接続部には応力が集中し難く、これよりヒートサ
イクル時においても層間絶縁層54、60にクラックが
発生することを防止することができる。
【0078】次に、第10実施形態に係る多層プリント
配線板について図10に基づき説明する。図10は第1
0実施形態に係る多層プリント配線板にて基材上の接続
パッドと層間絶縁層上のパターンとをバイアホールを介
して接続する接続構造を示し、図10(A)は多層プリ
ント配線板の平面図、図10(B)は多層プリント配線
板の断面図である。
【0079】図10(A)、(B)において、プリント
配線板70は基材71を有しており、この基材71の上
面には下層導体回路72Aの一部を構成する円形の接続
パッド72が形成されるとともに、接続パッド72の周
囲には充填樹脂層73が設けられている。接続パッド7
2、充填樹脂層73の上面には層間絶縁層74が形成さ
れており、かかる層間絶縁層74にて接続パッド72に
対応する位置には、内部に導体層75が形成されたバイ
アホール76を包含し、バイアホール76の周囲にて涙
滴形状のバイアホールランド76Aを有するとともに、
バイアホールランド76Aの窄んだ側の部分から回路パ
ターン76Bが接続された中間層導体回路77が設けら
れている。これにより、基材71上の接続パッド72
は、バイアホール76の導体層75から回路パターン7
6Bに接続される。また、バイアホール76の開口部7
9は、図10から明かなように、涙滴形状のバイアホー
ルランド76Aの拡がった部分に形成されている。尚、
バイアホールランド76A、回路パターン76Bの周囲
には、無電解メッキ処理を介して各導体層75を含むバ
イアホールランド76A、回路パターン76Bを形成す
る際に必要とされるメッキレジスト層78が形成されて
いる。ここに、基材71は、多層配線板であってもよ
い。
【0080】前記のように構成された第10実施形態に
係る多層プリント配線板70では、バイアホールランド
76Aは涙滴形状を有し、その涙滴形状の拡がった部分
にバイアホール76の開口部79が形成されていること
から、マスクフィルムを基材71上の層間絶縁層74に
密着させてマスクフィルムの遮光パターンをバイアホー
ル形成部に対応させつつ露光してバイアホール76の形
成を行うに際して、マスクフィルムにおける遮光パター
ンのバイアホール形成部に対する許容ズレ範囲を格段に
大きくすることができ、マスクフィルムの位置ズレが矢
印方向(図10参照)発生した場合においても、涙滴形
状のランド76Aにおける拡がった部分にバイアホール
76の開口部79を形成することができる。また、バイ
アホールランド76Aと上層導体回路77の回路パター
ン76Bとの接続部分では応力が集中し難く、これより
ヒートサイクル時においても層間絶縁層74にクラック
が発生することを確実に防止することができる。また、
図10(C)に示すように、バイアホールのランド形状
を長円形状にすることができる。バイアホールの孔に対
する許容ズレ範囲を大きくすることができる。また、長
円形状であるため、応力集中しにくく、バイアホールラ
ンドに接触するめっきレジスト、層間絶縁層にクラック
が発生しにくい。更に、図10(D)、(E)に示すよ
うに、バイアホールと接続するパッドの形状を涙滴形状
や長円形状にすることができる。また、バイアホール形
成部に対する許容ズレ範囲を大きくすることができる。
また、長円形状、涙滴形状いずれも応力集中しにくく、
パッドに接触するめっきレジスト、層間絶縁層にクラッ
クが発生しにくい。
【0081】次に、第11実施形態に係る多層プリント
配線板について図11に基づき説明する。この第11実
施形態に係る多層プリント配線板は、基本的に、前記第
5実施形態の多層プリント配線板20と同一の構成を有
しており、層間絶縁層に形成された接続パッドと別の層
間絶縁層上のパターンとをバイアホールを介して接続す
る接続構造を有する。尚、図11は第11実施形態に係
る多層プリント配線板にて層間絶縁層に形成された接続
パッドと別の層間絶縁層上のパターンとをバイアホール
を介して接続する接続構造を示し、図11(A)は多層
プリント配線板の平面図、図11(B)は多層プリント
配線板の断面図である。
【0082】図11(A)、(B)において、プリント
配線板80は基材81を有しており、この基材81の上
面には下層導体回路82Aの一部を構成する接続パッド
82が形成されるとともに、接続パッド82の周囲には
充填樹脂層83が設けられている。接続パッド82、充
填樹脂層83の上面には層間絶縁層84が形成されてお
り、かかる層間絶縁層84にて接続パッド82に対応す
る位置には、内部に導体層85が形成された複数個(図
11中では、3個)のバイアホール86を包含し、概ね
長円形状を有する接続パッド87が形成されている。
【0083】ここに、長円形状の接続パッド87は、中
間層導体回路の一部を構成し、また、その長円の長軸方
向一端には、後述する層間絶縁層90上に形成された上
層導体回路94の一部を構成する複数個(図11中で
は、3個)のバイアホール92が接続されるとともに、
その長円の長軸方向の他端は前記バイアホール86のバ
イアホールランド88の一部を構成している。これによ
り、基材81上の接続パッド82は、複数の各バイアホ
ール86の導体層85から接続パッド87に接続され
る。また、接続パッド87の長円形は、図11(A)か
ら明かなように、長方形の向かい合う辺が外側に向けて
円弧を描いた形状に形成されており、更に、楕円の向か
い合う辺が外側に向けて円弧を描いた形状であってもよ
いこと勿論である。尚、各バイアホール86の導体層8
5を含む接続パッド87の周囲には、無電解メッキ処理
を介して各導体層85、接続パッド87を形成する際に
必要とされるメッキレジスト層89が形成されている。
【0084】また、層間絶縁層84の上面には、更に別
の層間絶縁層90が設けられており、この層間絶縁層9
0にて接続パッド87の一端部(図11(A)、(B)
中、右端部)に対応する位置には、内部に導体層91が
形成された3個のバイアホール92が設けられるととも
に、導体層91に接続する回路パターン93を含む上層
導体回路94が形成されている。これにより、層間絶縁
層84の接続パッド87は各バイアホール92の導体層
91を介して回路パターン93に接続されている。
【0085】尚、バイアホール92の導体層91、回路
パターン93の周囲には、無電解メッキ処理を介して導
体層91、回路パターン93を形成する際に必要とされ
るメッキレジスト層95が形成されている。また、上層
導体回路94は、図11から明かなように、前記各バイ
アホール92が形成される長円形状の接続部96及び接
続部96から連続する回路パターン93から構成されて
いる。尚、前記第11実施形態に係る多層プリント配線
板80の製造方法については、前記した第1実施形態の
多層プリント配線板1の製造方法と基本的に同一である
ので、ここではその説明を省略する。
【0086】前記のように構成された第11実施形態に
係る多層プリント配線板80では、基材81上の接続パ
ッド82と層間絶縁層84上の接続パッド87とを接続
する場合、及び、接続パッド87と層間絶縁層90上の
上層導体回路94における接続部96とを接続する場合
のそれぞれにおいて、複数個のバイアホール86及び9
2を介して接続しており、このように複数個のバイアホ
ール86、92が集合してランドを共有して形成されて
いることから、たとえいくつかのバイアホール86、9
2が断線した場合においても、残余のバイアホール8
6、92を介して確実に接続することができる。これに
より、多層プリント配線板80が断線不良となる確率を
格段に低減することができるものである。尚、本発明は
前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である
ことは勿論である。例えば、メッキレジスト層29、3
5、65、78は、フルアディティブ法を採用した場合
は、多層プリント配線板に残存するが、セミアディティ
ブ法の場合は、回路パターン、バイアホール、導体層、
接続パッド等を電解めっきで形成した後、除去される。
本願発明では、フルアディティブ法、セミアディティブ
法のいずれを採用してもよい。フルアディティブ法を採
用する場合は、回路パターン33、63、76B、バイ
アホール26、76A、導体層25、31、61、接続
パッド27などの導体回路の上面に粗化層を設けること
が望ましい。また、セミアディティブ法の場合は、これ
ら導体回路の側面を含む表面に粗化層を設けることが望
ましい。層間絶縁層との密着を改善してヒートサイクル
に起因するクラックを防止するためである。粗化層とし
ては、銅−ニッケル−リンからなる針状合金粗化層、酸
化(黒化)−還元処理による粗化層がよい。
【0087】
【発明の効果】以上説明した通り本発明は、絶縁基材や
層間絶縁層上に形成される接続パッドの形状に工夫を施
すことにより感光性の層間絶縁層にマスクフィルムを密
着させて露光、現像してバイアホールを形成するに際
し、パッドとマスクフィルムとの間で位置ズレが発生し
た場合においても、良好な接続信頼性をもってバイアホ
ールとパッドとを安定的に接続することができるプリン
ト配線板を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る多層プリント配線板にてコ
ア基材に形成された接続パッドと層間絶縁層上のパター
ンとをバイアホールを介して接続する接続構造を示し、
図1(A)は多層プリント配線板の平面図、図1(B)
は多層プリント配線板の断面図である。
【図2】第2実施例に係る多層プリント配線板の平面図
である。
【図3】第3実施例に係る多層プリント配線板の平面図
である。
【図4】第4実施形態に係る多層プリント配線板の平面
図である。
【図5】第5実施形態に係る多層プリント配線板にて層
間絶縁層に形成された接続パッドと別の層間絶縁層上の
パターンとをバイアホールを介して接続する接続構造を
示し、図5(A)は多層プリント配線板の平面図、図5
(B)は多層プリント配線板の断面図である。
【図6】第6実施形態に係る多層プリント配線板の平面
図である。
【図7】第7実施形態に係る多層プリント配線板の平面
図である。
【図8】第8実施形態に係る多層プリント配線板の平面
図である。
【図9】第9実施形態に係る多層プリント配線板にて層
間絶縁層に形成された接続パッドと別の層間絶縁層上の
パターンとをバイアホールを介して接続する接続構造を
示し、図9(A)は多層プリント配線板の平面図、図9
(B)は多層プリント配線板の断面図である。
【図10】第10実施形態に係る多層プリント配線板に
て基材上の接続パッドと層間絶縁層上のパターンとをバ
イアホールを介して接続する接続構造を示し、図10
(A)は多層プリント配線板の平面図、図10(B)は
多層プリント配線板の断面図である。
【図11】第11実施形態に係る多層プリント配線板に
て層間絶縁層に形成された接続パッドと別の層間絶縁層
上のパターンとをバイアホールを介して接続する接続構
造を示し、図11(A)は多層プリント配線板の平面
図、図11(B)は多層プリント配線板の断面図であ
る。
【図12】従来の多層プリント配線板にてコア基材に形
成された接続パッドと層間絶縁層上のパターンとをバイ
アホールを介して接続する接続構造を示し、図12
(A)は多層プリント配線板の平面図、図12(B)は
多層プリント配線板の断面図である。
【図13】従来の多層プリント配線板にて層間絶縁層に
形成された接続パッドと別の層間絶縁層上のパターンと
をバイアホールを介して接続する接続構造を示し、図1
3(A)はプリント配線板の平面図、図13(B)はプ
リント配線板の断面図である。
【符号の説明】
1、20、50、70、80 多層プリント配線
板 2、21、51、71、81 基材 3 スルーホール 5 スルーホールラン
ド 8、24、30、54、60 74、84、90 層間絶縁層 10、26、32、56、62、 76、86、92 バイアホール 13、15、17、36、38、40、56A、76
A、88 バイアホールランド 14、16、18、37、39、41
開口部 19、27、57、72、82 接続パッド

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材にスルーホールを有し、該基材上に
    層間絶縁層が形成されるとともに、該層間絶縁層にはバ
    イアホールが形成され、該バイアホールとスルーホール
    とは電気的に接続されてなる多層プリント配線板におい
    て、 前記スルーホールのランドが涙滴形状であることを特徴
    とする多層プリント配線板。
  2. 【請求項2】 前記バイアホールは、その涙滴形状の窄
    んだ部分で接続してなる請求項1に記載の多層プリント
    配線板。
  3. 【請求項3】 前記バイアホールは、その涙滴形状のラ
    ンドの窄んだ部分と接続するパッドに接続してなる請求
    項1に記載の多層プリント配線板。
  4. 【請求項4】 前記層間絶縁層に設けられたバイアホー
    ルは、そのランドが涙滴形状であり、その涙滴形状のラ
    ンドの拡がった部分にバイアホールの開口部が形成され
    てなる請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の多
    層プリント配線板。
  5. 【請求項5】 前記層間絶縁層に設けられたバイアホー
    ルは、そのランドが概ね長円形状であり、長円の長軸方
    向の一端にバイアホールの開口部が形成されてなる請求
    項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の多層プリント
    配線板。
  6. 【請求項6】 前記層間絶縁層に設けられたバイアホー
    ルは、そのランドが涙滴形状であり、その拡がった部分
    にバイアホールの開口部が形成されてなるとともに、層
    間絶縁層上に形成された涙滴形状のパッドと電気的に接
    続してなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のい
    ずれか1つに記載の多層プリント配線板。
  7. 【請求項7】 下層導体回路が形成された基材上に層間
    絶縁層が形成され、その層間絶縁層上にパッドを含む中
    間層導体回路が形成され、その中間層導体回路の上に更
    に層間絶縁層が形成され、その層間絶縁層上に上層導体
    回路が形成され、前記下層導体回路及び上層導体回路
    は、層間絶縁層に設けられたバイアホールを介して前記
    パッドと電気的に接続してなる多層プリント配線板にお
    いて、 前記パッドは概ね長円形状であり、長円の長軸方向の一
    端に上層導体回路と接続するバイアホールを接続し、他
    方は下層導体回路と接続するバイアホールのランドの一
    部となり、下層導体回路と接続することを特徴とする多
    層プリント配線板。
  8. 【請求項8】 前記長円形は、楕円又は長方形の向かい
    合う辺が外側に向けて円弧を描いた形状である請求項7
    に記載の多層プリント配線板。
  9. 【請求項9】 前記上層導体回路と接続するバイアホー
    ルは、そのランドが概ね涙滴形状であり、その涙滴形状
    のランドの拡がった部分にバイアホールの開口部が形成
    されてなる請求項7に記載の多層プリント配線板。
  10. 【請求項10】 前記上層導体回路と接続するバイアホ
    ールは、そのランドが概ね長円形状であり、長円の長軸
    方向の一端にバイアホールの開口部が形成されてなる請
    求項7に記載の多層プリント配線板。
  11. 【請求項11】 前記上層導体回路と接続するバイアホ
    ールは、そのランドが涙滴形状であり、その拡がった部
    分にバイアホールの開口部が形成されてなるとともに、
    層間絶縁層上に形成された涙滴形状のパッドと電気的に
    接続してなる請求項7に記載の多層プリント配線板。
  12. 【請求項12】 下層導体回路が形成された基材上に層
    間絶縁層が形成され、その層間絶縁層上に中間層導体回
    路が形成され、その中間層導体回の上に更に層間絶縁層
    が形成され、その層間絶縁層上に上層導体回路が形成さ
    れ、前記中間層導体回路には、下層導体回路と接続する
    バイアホールのランドと、上層導体回路と接続するパッ
    ドが設けられてなり、前記ランドとパッドは電気的に接
    続してなる多層プリント配線板において、 前記パッド及びランドは涙滴形状であり、その涙滴形状
    の窄んだ側にて互いに接続してなることを特徴とする多
    層プリント配線板。
  13. 【請求項13】 下層導体回路が形成された基材上に層
    間絶縁層が形成され、その層間絶縁層上に上層導体回路
    が形成され、前記下層導体回路及び上層導体回路は、層
    間絶縁層に設けられたバイアホールを介して電気的に接
    続してなる多層プリント配線板において、 前記バイアホールのランドは涙滴形状であり、その拡が
    った部分にバイアホールの開口部が形成されてなること
    を特徴とする多層プリント配線板。
  14. 【請求項14】 前記バイアホールは、複数集合して形
    成されてなる請求項1乃至請求項13のいずれか1つに
    記載の多層プリント配線板。
  15. 【請求項15】 基材にスルーホールを有し、該基材上
    に層間絶縁層が形成されるとともに、該層間絶縁層には
    バイアホールが形成され、該バイアホールとスルーホー
    ルとは電気的に接続されてなる多層プリント配線板にお
    いて、 前記スルーホールのランドは、長円形状であることを特
    徴とする多層プリント配線板。
  16. 【請求項16】 下層導体回路が形成された基材上に層
    間絶縁層が形成されるとともに、該層間絶縁層上には上
    層導体回路が形成され、前記下層導体回路と上層導体回
    路は、層間絶縁層に設けられたバイアホールを介して電
    気的に接続されてなる多層プリント配線板において、 前記バイアホールのランドは、長円形状であることを特
    徴とする多層プリント配線板。
  17. 【請求項17】 下層導体回路が形成された基材上に層
    間絶縁層が形成されるとともに、該層間絶縁層上には上
    層導体回路が形成され、前記下層導体回路と上層導体回
    路は、層間絶縁層に設けられたバイアホールを介して電
    気的に接続されてなる多層プリント配線板において、 前記下層導体回路は、前記バイアホールが接続するパッ
    ドを含み、そのパッドは、涙滴形状であることを特徴と
    する多層プリント配線板。
  18. 【請求項18】 下層導体回路が形成された基材上に層
    間絶縁層が形成されるとともに、該層間絶縁層上には上
    層導体回路が形成され、前記下層導体回路と上層導体回
    路は、層間絶縁層に設けられたバイアホールを介して電
    気的に接続されてなる多層プリント配線板において、 前記下層導体回路は、前記バイアホールが接続するパッ
    ドを含み、そのパッドは、長円形状であることを特徴と
    する多層プリント配線板。
JP4821097A 1996-03-04 1997-03-03 多層プリント配線板 Expired - Lifetime JP3202936B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4821097A JP3202936B2 (ja) 1996-03-04 1997-03-03 多層プリント配線板

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7529796 1996-03-04
JP8-75297 1996-03-04
JP4821097A JP3202936B2 (ja) 1996-03-04 1997-03-03 多層プリント配線板

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000190748A Division JP2001044640A (ja) 1996-03-04 2000-06-26 多層プリント配線板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09298364A true JPH09298364A (ja) 1997-11-18
JP3202936B2 JP3202936B2 (ja) 2001-08-27

Family

ID=26388445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4821097A Expired - Lifetime JP3202936B2 (ja) 1996-03-04 1997-03-03 多層プリント配線板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3202936B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6392898B1 (en) 1997-10-17 2002-05-21 Ibiden Co., Ltd. Package substrate
EP1845761A1 (en) * 2005-02-02 2007-10-17 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed wiring board
JP2009038390A (ja) * 2008-09-29 2009-02-19 Ibiden Co Ltd 多層プリント配線板の製造方法
US7525190B2 (en) 1998-05-19 2009-04-28 Ibiden Co., Ltd. Printed wiring board with wiring pattern having narrow width portion
US7737366B2 (en) 1998-02-26 2010-06-15 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed wiring board with filled viahole structure

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE41242E1 (en) 1997-10-17 2010-04-20 Ibiden Co., Ltd. Package substrate
US6411519B2 (en) 1997-10-17 2002-06-25 Ibiden Co., Ltd. Package substrate
US6487088B2 (en) 1997-10-17 2002-11-26 Ibiden Co., Ltd. Package substrate
US6490170B2 (en) 1997-10-17 2002-12-03 Ibiden Co., Ltd. Package substrate
EP1030365A4 (en) * 1997-10-17 2007-05-09 Ibiden Co Ltd SUBSTRATE OF A HOUSING
US6392898B1 (en) 1997-10-17 2002-05-21 Ibiden Co., Ltd. Package substrate
USRE41051E1 (en) 1997-10-17 2009-12-22 Ibiden Co., Ltd. Package substrate
US8987603B2 (en) 1998-02-26 2015-03-24 Ibiden Co,. Ltd. Multilayer printed wiring board with filled viahole structure
US8115111B2 (en) 1998-02-26 2012-02-14 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed wiring board with filled viahole structure
US7737366B2 (en) 1998-02-26 2010-06-15 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed wiring board with filled viahole structure
US8018046B2 (en) 1998-05-19 2011-09-13 Ibiden Co., Ltd. Printed wiring board with notched conductive traces
US7525190B2 (en) 1998-05-19 2009-04-28 Ibiden Co., Ltd. Printed wiring board with wiring pattern having narrow width portion
US8629550B2 (en) 1998-05-19 2014-01-14 Ibiden Co., Ltd. Printed wiring board with crossing wiring pattern
EP1845761A4 (en) * 2005-02-02 2009-11-25 Ibiden Co Ltd MULTILAYER CONDUCTOR PLATE
EP1845761A1 (en) * 2005-02-02 2007-10-17 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed wiring board
JP2009038390A (ja) * 2008-09-29 2009-02-19 Ibiden Co Ltd 多層プリント配線板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3202936B2 (ja) 2001-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100822542B1 (ko) 다층 프린트 배선판
TWI475938B (zh) 多層配線板及其製造方法
WO1997025839A1 (fr) Tableau d'interconnexions imprime et son procede de fabrication
US20060258053A1 (en) Method for manufacturing electronic component-embedded printed circuit board
TWI407869B (zh) 製造電路化基板之方法
WO1999060831A1 (en) Printed circuit board and method of production thereof
US20110296682A1 (en) Multilayer printed wiring board and method of manufacturing multilayer printed wiring board
US20110100698A1 (en) Wiring board and method for manufacturing the same
JP3577421B2 (ja) 半導体装置用パッケージ
US20090294164A1 (en) Printed circuit board including landless via and method of manufacturing the same
JP5191074B2 (ja) 多層プリント配線板
JP2005236067A (ja) 配線基板と配線基板の製造方法、および半導パッケージ
JP2002314253A (ja) z軸相互接続を有するプリント配線基板構造
JP3317652B2 (ja) 多層プリント配線板
US8546698B2 (en) Wiring board and method for manufacturing the same
JPH09298364A (ja) 多層プリント配線板
JP2001044640A (ja) 多層プリント配線板
JP4480207B2 (ja) 樹脂パッケージ基板
JP2005236220A (ja) 配線基板と配線基板の製造方法、および半導パッケージ
KR101523840B1 (ko) 프린트 배선판 및 프린트 배선판의 제조 방법
JP3143408B2 (ja) プリント配線板の製造方法
JP2005203457A (ja) 部品内蔵配線板の製造方法
JP2004152935A (ja) 印刷配線板
JP2013021374A (ja) 多層プリント配線板
JP2002271027A (ja) 多層プリント配線板

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080622

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term