JPH09297146A - 液体吸引装置 - Google Patents

液体吸引装置

Info

Publication number
JPH09297146A
JPH09297146A JP8111592A JP11159296A JPH09297146A JP H09297146 A JPH09297146 A JP H09297146A JP 8111592 A JP8111592 A JP 8111592A JP 11159296 A JP11159296 A JP 11159296A JP H09297146 A JPH09297146 A JP H09297146A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
liquid
float
container
reagent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8111592A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaaki Nagai
孝明 長井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex Corp
Original Assignee
Sysmex Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sysmex Corp filed Critical Sysmex Corp
Priority to JP8111592A priority Critical patent/JPH09297146A/ja
Publication of JPH09297146A publication Critical patent/JPH09297146A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器中の液体の残量が一定量まで少なくなっ
たときに空気の吸引を極力少なく抑えることのできる液
体吸引装置を提供する。 【解決手段】 試薬吸引装置D1 は、中継部材3と、吸
引管としてのパイプ4と、吸引部材5とを備えている。
容器1には、液体としての分析用試薬が収納されてい
る。吸引部材5の内部には1本の吸引用通路6が設けら
れている。6aはその下端開口である。吸引部材5の右
側面には、吸引停止手段としてのフロート弁7が取り付
けられている。フロート弁7は、可撓性部材としての方
形板状の弁本体8と、容器1に収納された試薬に浮いて
昇降することのできるフロート9とから構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、容器に収納され
た液体を吸引するための液体吸引装置に関するものであ
り、特に、分析用試薬が収納された容器から試薬を吸引
し、その試薬を供給管を通じて臨床検査装置へ供給する
ために用いられる試薬吸引装置などの液体吸引装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、臨床検査の分野においては、省力
化及び測定精度向上のために自動化が進められてきた。
すなわち、一定量の液体を分注するための分注装置、検
体を一定倍率に稀釈するための稀釈装置、さらには、検
体の定量、試薬の分注から測定に至るまでを全自動で行
う自動分析装置などの臨床検査装置が開発されてきた。
【0003】これらの臨床検査装置では、分析用試薬の
入った容器の開口部に取り付けられた中継部材に可撓性
チューブ等の供給管を接続し、容器内から吸引した試薬
をその供給管を通じて所定箇所へ供給するようにしてい
る。
【0004】一方、容器内には中継部材に接続された可
撓性吸引チューブが配されている。そして、容器内の試
薬はその吸引チューブから吸引され、前記供給管を通じ
て臨床検査装置へ供給されるようになっている。
【0005】また、可撓性吸引チューブに代えて、硬質
の吸引パイプを中継部材に接続したものや、吸引チュー
ブが液体容器内で液面に浮き上がるのを防止するため
に、吸引チューブの先に一定重さの吸引部材を接続しそ
の吸引部材に吸引孔を設けたものも用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、可撓性吸引チ
ューブや硬質の吸引パイプを中継部材に単に接続しただ
けのものや、吸引チューブの先に一定重さの吸引部材を
接続しその吸引部材に吸引孔を設けたものは、容器内の
試薬の残量が少なくなったときに試薬を吸引すると試薬
と空気を同時に吸い込んでしまうため、吸引された試薬
の中に気泡が発生していた。
【0007】発生した気泡のうち大きなものは比較的短
時間で消失するが、微細な気泡は消失するまでにかなり
時間がかかる。また、試薬中に界面活性剤が含まれてい
ると、一旦気泡が発生するとなかなか消失しない。
【0008】このため、例えば粒子計数装置で測定試料
中の粒子数を測定する場合、発生した気泡を誤って粒子
として計数してしまい、測定試料中の粒子数が正確に求
められなくなるという問題があった。
【0009】また、吸光度を測定して試料中に存在する
測定対象物の濃度を求めるような装置においては、微細
な気泡により吸光度が変化してしまい、正確な濃度が求
められなくなるという問題があった。
【0010】この発明の課題は、容器中の液体の残量が
一定量まで少なくなったときに液体の吸引を停止するこ
とにより空気の吸引を極力少なく抑えることのできる、
簡単な構成の液体吸引装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、液体
が収納される容器の開口部に取り付けることのできる中
継部材と、この中継部材に接続されて下方へ延びる吸引
管と、この吸引管の下端に接続された吸引部材と、この
吸引部材および吸引管を介して容器内の液体を吸引する
ための吸引手段とを備え、吸引部材の内部に、上端が吸
引管の下端に連通し下端がその吸引部材の側面に開口す
る吸引用通路が設けられ、吸引部材に、容器内の液体の
減少に伴って下降した液面が吸引用通路の下端開口に近
づいたときにその開口を閉鎖し、それによって液体の吸
引を停止させるための吸引停止手段が設けられている液
体吸引装置が提供される。
【0012】中継部材は、公知のものが使用されるが、
容器外部の可撓性チューブ(供給管)を接続するための
チューブ取り付け部と容器内部の吸引管を接続するため
の吸引管取り付け部とを有する蓋材からなり、各取り付
け部の内部には、容器中の液体を流通させるための貫通
孔が設けられているものが好ましい。
【0013】吸引管は、液体による劣化が起こりにくい
もの、すなわち、測定に影響を及ぼすような溶出物−例
えば、粒子分析であれば粒子状物質、吸光度を測定する
場合には測定波長域に吸収を有するような物質−が生じ
にくいものが好ましく使用される。
【0014】例えば、シリコンチューブやテフロンチュ
ーブなどの可撓性チューブあるいは、塩化ビニルパイプ
やステンレスパイプ(SUS316)などの硬質パイプ
が好ましく用いられる。容器内への出し入れを考慮する
と、硬質パイプを用いるのがより好ましい。
【0015】吸引部材についても同様に、液体による劣
化が起こりにくいものが好ましく使用される。例えば、
ポリアセタール樹脂、塩化ビニル樹脂、ステンレス鋼
(SUS316)などからなるものが好ましく用いられ
る。
【0016】吸引手段としては、中継部材に直接、また
は容器外部の可撓性チューブを介して中継部材に接続さ
れ、容器内の液体を自動分析装置などの臨床検査装置へ
供給するための吸引ポンプなどの公知のものが使用され
る。
【0017】吸引部材に設けられる吸引停止手段は、容
器中の液体の残量が少なくなって液面が降下し、空気が
吸引用通路の下端開口−吸引部材の側面における開口−
に吸引される前に液体の吸引を止める。
【0018】吸引停止手段は、吸引部材の外部または内
部に例えばフロート弁として設けられる。このフロート
弁は、容器内の液量が少なくなったときに吸引用通路の
下端開口を閉塞できるように吸引部材の外部または内部
の所定箇所に取り付けられる。フロート弁の弁本体を構
成する材質としては例えば、エチレンプロピレンゴムや
シリコンゴムのようなシート状の可撓性部材やポリアセ
タール板のような硬質部材などが好ましく用いられる。
【0019】このようなフロート弁の一部は、液体に浮
かぶ材質からなるフロートで構成される。液体に浮かぶ
材質としては例えば、エチレンプロピレンゴムやシリコ
ンゴムの発泡材などが挙げられる。
【0020】フロート弁は弁本体を兼ねる球状フロート
を用いることもできる。その材質としては例えば、エチ
レンプロピレンゴムやシリコンゴムの発泡材などが挙げ
られる。球の大きさは、液体の吸引を停止できるよう
に、吸引用通路の他端開口よりも大きな直径を有するも
のを使用するのが好ましい。
【0021】フロート弁は、容器内の液量が十分であれ
ば、フロートの浮力によって弁本体が吸引用通路の下端
開口から離れているので、吸引部材及び吸引管から液体
の吸引を行うことができる。しかし、液量が少なくなっ
て液面が降下して吸引用通路の下端開口に近づくと、弁
本体自身の重みと臨床検査装置の吸引力とによって同開
口が閉鎖される。したがって、吸引部材及び吸引管から
の空気吸引を極力抑えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明における3つの実
施の形態を図面に基づいて説明する。なお、これらによ
ってこの発明が限定されるものではない。
【0023】実施の形態1:フロート弁の弁本体に可撓
性部材を用いた例 図1において、この発明に係る液体吸引装置としての試
薬吸引装置D1 は、容器1の上部中央に形成された環状
開口部2に取り付けることのできる中継部材3と、中継
部材3に接続されて下方へ略鉛直に延びる円形吸引管と
してのポリ塩化ビニル製パイプ4と、パイプ4の下端に
接続された直方体状の吸引部材5とを備えている。容器
1には、液体としての分析用試薬が収納されている。
【0024】中継部材3は、ポリ塩化ビニルからなり、
平面形状が円形で上方突出部3a及び下方突出部3bを
有する独楽状の部材であり、周縁部で容器1の開口部2
に接触している。
【0025】13は円盤状の固定部材であり、その中央
に中継部材3の上方突出部3aが嵌められる円形開口が
設けられ、周縁部内面に雌ねじが形成されている。開口
部2の外面には雄ねじが形成されている。固定部材13
はその雌ねじで開口部2の雄ねじにねじ合わされてい
る。
【0026】中継部材3の上方突出部3aには、容器1
に収納された試薬を自動分析装置(図示略)の所定箇所
へ供給するための可撓性供給管であるシリコンチューブ
10が取り付けられている。シリコンチューブ10は吸
引手段としての吸引ポンプ(図示略)に接続されてい
る。
【0027】パイプ4は、中継部材3の下方突出部3b
に接着により取り付けられている。パイプ4の長さは、
容器1の大きさに合わせて適宜調整すればよいが、ここ
では、吸引部材5と中継部材3とを接続したときに、吸
引部材5が液体容器の内底部にちょうど到達するような
長さのものである。
【0028】吸引部材5は上下、左右および前後にそれ
ぞれ1つ、略方形の面を有している。吸引部材5の内部
には1本の吸引用通路6が設けられている。この通路6
は、上端がパイプ4の下端に連通し下端がその吸引部材
5の右側面に開口する、縦断面形状がL形のものであ
る。6aはその下端開口である。
【0029】吸引部材5の右側面には、吸引停止手段と
してのフロート弁7が取り付けられている。このフロー
ト弁7は、エチレンプロピレンゴムシートからなる、可
撓性部材としての方形板状の弁本体8と、エチレンプロ
ピレンゴムの発泡体からなり、容器1に収納された試薬
に浮いて昇降することのできる直方体状のフロート9と
から構成されている。
【0030】すなわち、弁本体8は、その裏側面の上部
で吸引部材5の右側面に接着剤により固着されており、
フロート9は、弁本体8の表側面の下部に接着剤により
固着されている。弁本体8は、フロート9の昇降に応じ
て、図1の破線で示すように撓むことができる。
【0031】次に、この試薬吸引装置D1 が容器1に取
り付けられたときの作動状態について説明する。
【0032】容器1に収納された試薬の液面高さが吸引
部材5の下端開口6aよりも高い位置(例えば、図1の
1 の位置)にあるときには、フロート弁7のフロート
9は液面に浮いて図1に示すような高位置を占めるの
で、吸引部材5の吸引用通路6の下端開口6aは開放状
態にある。したがって、吸引ポンプが作動すると、容器
1内の試薬は、吸引部材5の通路6、パイプ4の管路お
よびシリコンチューブ10の管路を通って吸引され、自
動分析装置へ供給される。
【0033】図2は、このときのパイプ4、吸引部材5
およびフロート弁7を示す斜視図である。
【0034】容器1内の試薬の吸引が続くと試薬の液面
が低くなり、フロート弁7のフロート9が下降する。そ
して、この液面が吸引部材5の下端開口6aに近づくに
つれて、フロート弁7の弁本体8がフロート9に伴って
下降し、下端開口6aをその上方から下方へ徐々に閉鎖
するようになる。
【0035】図3は、容器1内の試薬の液面高さが吸引
部材5の下端開口6aの上縁に等しい位置(h2 の位
置)まで低くなったときのフロート弁7の状態を示す。
このとき、吸引部材5の下端開口6aはその全部がフロ
ート弁7の弁本体8によって閉鎖される。
【0036】フロート弁7の弁本体8により吸引部材5
の下端開口6aが一部または全部、閉鎖されると、吸引
ポンプがたとえ作動していても、容器1内の試薬は吸引
部材5の通路6からパイプ4の管路およびシリコンチュ
ーブ10の管路を通って吸引されることがほとんどなく
なり、したがって、試薬と空気とを同時に吸引すること
が極力抑えられ、吸引された試薬の中に気泡が発生する
おそれを有効に防止することができる。
【0037】図4は試薬吸引装置D1 の変形例である試
薬吸引装置D11を示す。すなわち、この試薬吸引装置D
11は、試薬吸引装置D1 における吸引部材5の下面に干
渉防止板11が接着剤により接合されたものである。
【0038】この干渉防止板11は、吸引部材5の奥行
き長さに等しい短辺と吸引部材5の左右長さの約1.6
倍の長辺とからなる長方形の平面形状を有している。そ
して、吸引部材5の左右長さの約0.6倍の部分が吸引
部材5の下端開口6aの側へ水平に張り出す張出部11
aにされている。
【0039】この試薬吸引装置D11の他の部分の構成は
試薬吸引装置D1 と同様である。
【0040】試薬吸引装置D11にあっては、張出部11
aを有する干渉防止板11が吸引部材5の下面に接合さ
れているので、試薬の収納された容器1の底面が平らで
ない場合に底面とフロート弁7とが干渉して作動不良を
起こすおそれを防止することができる。
【0041】実施の形態2:フロート弁の弁本体に硬質
部材を用いた例 図5において、試薬吸引装置D2 は、パイプ4の下端に
接続された吸引部材5と、吸引部材5の右側面に上下回
動可能に取り付けられた吸引停止手段としてのフロート
弁17とを備えている。
【0042】フロート弁17は、硬質部材としてのポリ
アセタール樹脂からなる方形板状の弁本体18と、試薬
吸引装置D1 におけるのと同じフロート9とから構成さ
れている。すなわち、吸引部材5の右側面における下端
開口6aの上方には、手前側および奥側に、半円リング
状の一対のフロート保持用部材5b(手前側のみ図示)
が接着剤で取り付けられており、弁本体18は、両部材
5bに通された水平な回動軸部18aで上下回動可能に
保持されている。フロート9は接着剤により弁本体18
に固着されている。
【0043】吸引部材5の下端開口6aの周縁には、環
状のゴムパッキン12が接着剤により固着されている。
これによって、弁本体18が下端開口6aを閉鎖したと
きの弁本体18と吸引部材5との気密性を高めることが
できる。この試薬吸引装置D 2 の他の部分の構成は試薬
吸引装置D1 と同様である。
【0044】図5は、容器(図示略)に収納された試薬
の液面高さが吸引部材5の下端開口6aよりも高い位置
にあるときのフロート弁17の状態を示す。このとき、
吸引用通路6の下端開口6aは開放状態にある。したが
って、吸引ポンプが作動すると、容器内の試薬は、吸引
部材5の通路6、パイプ4の管路およびシリコンチュー
ブ(図示略)の管路を通って吸引され、自動分析装置へ
供給される。
【0045】図6は、容器内の試薬の液面高さが吸引部
材5の下端開口6aの上縁に等しい位置まで低くなった
ときのフロート弁17の状態を示す。このとき、吸引部
材5の下端開口6aは、図5の状態から下方へ回動した
弁本体18によって、その全部が閉鎖される。
【0046】フロート弁17の弁本体18により吸引部
材5の下端開口6aが一部または全部、閉鎖されると、
吸引ポンプがたとえ作動していても、容器内の試薬は吸
引部材5の通路6からパイプ4の管路およびシリコンチ
ューブの管路を通って吸引されることがほとんどなくな
り、したがって、試薬と空気を同時に吸引することが極
力抑えられ、吸引された試薬の中に気泡が発生するおそ
れを有効に防止することができる。
【0047】図7は試薬吸引装置D2 の変形例である試
薬吸引装置D21を示す。すなわち、この試薬吸引装置D
21は、試薬吸引装置D2 における吸引部材5の下面に干
渉防止板11が接着剤により接合されたものである。
【0048】この干渉防止板11は、試薬吸引装置D11
に用いられているものと同じものである。この試薬吸引
装置D21の他の部分の構成は試薬吸引装置D2 と同様で
ある。
【0049】試薬吸引装置D21にあっては、張出部11
aを有する干渉防止板11が吸引部材5の下面に接合さ
れているので、試薬の収納された容器(図示略)の底面
が平らでない場合に底面とフロート弁17とが干渉して
作動不良を起こすおそれを防止することができる。
【0050】実施の形態3:フロート弁のフロートに球
状フロートを用いた例 図8および図9において、試薬吸引装置D3 は、試薬吸
引装置D1 と同一の中継部材3およびパイプ4を備えて
いる。パイプ4の下端には直方体状の吸引部材20が接
続されている。
【0051】吸引部材20は上下、左右および前後にそ
れぞれ1つ、略方形の面を有している。吸引部材20の
内部には、1本の吸引用通路21とこの通路21に連通
する弁室22とが設けられている。通路21は、垂直部
分と水平部分とからなり、上端がパイプ4の下端に連通
し下端が弁室22の左側壁下部に開口する、縦断面形状
がL形のものである。21aはその下端開口である。
【0052】弁室22は、通路21の垂直部分に沿った
縦長の部屋であり、水平断面形状が円形であって、左側
壁下部で通路21の水平部分に連通するとともに、右側
壁下部で吸引部材20の右側面に開口する。22aはそ
の右側開口である。通路21の下端開口21aと弁室2
2の右側開口22aとは、同じ高さで同じ大きさにされ
ている。弁室22の天井には、吸引部材20の上面に開
口する垂直な通孔22bが設けられている。
【0053】弁室22には球状フロート23が1つ収納
されている。このフロート23は、弁室22の内径より
わずかに小さい直径を有しており、容器1に収納されて
弁室22に流入した試薬に浮いて弁室22内を昇降する
ことができる。
【0054】このように、試薬吸引装置D3 には、弁室
22と球状フロート23とを備えてなる、吸引停止手段
としてのフロート弁24が設けられている。この試薬吸
引装置D3 の他の部分の構成は試薬吸引装置D1 と同様
である。
【0055】次に、この試薬吸引装置D3 が容器1に取
り付けられたときの作動状態について説明する。
【0056】容器1に収納された試薬の液面高さが吸引
部材20の下端開口21aよりも高い位置(例えば、図
8の破線の位置)にあるときには、フロート弁24のフ
ロート23は弁室22の天井に接して図8の破線で示す
ような高位置を占めるので、吸引部材20の吸引用通路
21の下端開口21aは開放状態にある。したがって、
吸引ポンプが作動すると、容器1内の試薬は、吸引部材
20の通路21、パイプ4の管路およびシリコンチュー
ブ10の管路を通って吸引され、自動分析装置へ供給さ
れる。
【0057】容器1内の試薬の吸引が続くと試薬の液面
が低くなり、弁室22内のフロート23が下降する。そ
して、この液面が吸引部材20の下端開口21aに近づ
くにつれて、フロート23が通路21の下端開口21a
をその上方から下方へ徐々に閉鎖するようになる。
【0058】図8は、容器1内の試薬の液面高さが吸引
部材20の下端開口21aの上縁に等しい位置(実線の
位置)まで低くなったときのフロート23の状態を示
す。このとき、吸引部材20の下端開口21aはその全
部がフロート23によって閉鎖される。
【0059】フロート23により吸引部材20の下端開
口21aが一部または全部、閉鎖されると、吸引ポンプ
がたとえ作動していても、容器1内の試薬は吸引部材2
0の通路21からパイプ4の管路およびシリコンチュー
ブ10の管路を通って吸引されることがほとんどなくな
り、したがって、試薬と空気を同時に吸引することが極
力抑えられ、吸引された試薬の中に気泡が発生するおそ
れを有効に防止することができる。
【0060】ここで、球状フロート23にエチレンプロ
ピレンゴムやシリコンゴムの発泡材のように柔軟な材料
を用いると、フロート23により吸引部材20の下端開
口21aが閉鎖されたときの気密性を容易に高めること
ができる。
【0061】
【発明の効果】この発明に係る液体吸引装置は上記のよ
うに構成されているので、次のような顕著な効果を奏す
る。
【0062】請求項1記載の発明によれば、吸引部材の
内部に、上端が吸引管の下端に連通し下端がその吸引部
材の側面に開口する吸引用通路が設けられ、吸引部材
に、容器内の液体の減少に伴って下降した液面が吸引用
通路の下端開口に近づいたときにその開口を閉鎖し、そ
れによって液体の吸引を停止させるための吸引停止手段
が設けられているので、容器内の液体が少なくなったと
きに液体と空気とを同時に吸引することを極力抑えるこ
とができ、吸引された試薬の中に気泡が発生するおそれ
を有効に防止する。
【0063】請求項2記載の発明によれば、吸引停止手
段が、容器内の液体に浮いて昇降できるフロートと、こ
のフロートに連なって設けられフロートの下降によって
吸引用通路の他端開口を閉鎖することのできる弁本体と
を備えたフロート弁であるので、簡単な構成でありコス
ト的にも有利なフロート弁を用いて、請求項1記載の液
体吸引装置が奏する前記効果を確保することができる。
【0064】請求項3記載の発明によれば、フロート弁
の弁本体が、フロートの昇降に応じて撓むことのできる
可撓性部材からなるので、よりいっそう簡単な構成のフ
ロート弁を用いて、請求項2記載の液体吸引装置が奏す
る前記効果を確保することができる。
【0065】請求項4記載の発明によれば、フロート弁
の弁本体が、フロートの昇降に応じて撓むことなく回動
することのできる硬質部材からなるので、よりいっそう
簡単な構成のフロート弁を用いて、請求項2記載の液体
吸引装置が奏する前記効果を確保することができる。
【0066】請求項5記載の発明によれば、吸引停止手
段が、吸引部材の内部に吸引用通路と連通する状態に設
けられた弁室と、この弁室に容器内の液体に浮いて昇降
できる状態に収納されその下降によって吸引用通路の他
端開口を閉鎖することのできる球状フロートとを備えた
フロート弁であるので、簡単な構成でありコスト的にも
有利なフロート弁を用いて、請求項1記載の液体吸引装
置が奏する前記効果を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る液体吸引装置の実施の形態1を
示す垂直断面図である。
【図2】図1の液体吸引装置の主要部を示す斜視図であ
る。
【図3】図1の液体吸引装置により吸引が停止される状
態を示す垂直断面図である。
【図4】図1の液体吸引装置の変形例を示す斜視図であ
る。
【図5】この発明に係る液体吸引装置の実施の形態2を
示す垂直断面図である。
【図6】図5の液体吸引装置により吸引が停止される状
態を示す垂直断面図である。
【図7】図5の液体吸引装置の変形例を示す斜視図であ
る。
【図8】この発明に係る液体吸引装置の実施の形態3を
示す垂直断面図である。
【図9】図8の液体吸引装置の主要部を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 容器 2 開口部 3 中継部材 4 パイプ(吸引管) 5 吸引部材 6 吸引用通路 6a 下端開口 7 フロート弁 8 弁本体 9 フロート 10 シリコンチューブ 11 干渉防止板 12 ゴムパッキン 13 固定部材 17 フロート弁 18 弁本体 18a 回動軸部 20 吸引部材 21 吸引用通路 21a 下端開口 22 弁室 22a 右側開口 22b 通孔 23 球状フロート 24 フロート弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体が収納される容器の開口部に取り付
    けることのできる中継部材と、 この中継部材に接続されて下方へ延びる吸引管と、 この吸引管の下端に接続された吸引部材と、 この吸引部材および吸引管を介して容器内の液体を吸引
    するための吸引手段とを備え、 吸引部材の内部に、上端が吸引管の下端に連通し下端が
    その吸引部材の側面に開口する吸引用通路が設けられ、 吸引部材に、容器内の液体の減少に伴って下降した液面
    が吸引用通路の下端開口に近づいたときにその開口を閉
    鎖し、それによって液体の吸引を停止させるための吸引
    停止手段が設けられている液体吸引装置。
  2. 【請求項2】 吸引停止手段が、容器内の液体に浮いて
    昇降できるフロートと、このフロートに連なって設けら
    れフロートの下降によって吸引用通路の他端開口を閉鎖
    することのできる弁本体とを備えたフロート弁である請
    求項1記載の液体吸引装置。
  3. 【請求項3】 フロート弁の弁本体が、フロートの昇降
    に応じて撓むことのできる可撓性部材からなる請求項2
    記載の液体吸引装置。
  4. 【請求項4】 フロート弁の弁本体が、フロートの昇降
    に応じて撓むことなく回動することのできる硬質部材か
    らなる請求項2記載の液体吸引装置。
  5. 【請求項5】 吸引停止手段が、吸引部材の内部に吸引
    用通路と連通する状態に設けられた弁室と、この弁室に
    容器内の液体に浮いて昇降できる状態に収納されその下
    降によって吸引用通路の他端開口を閉鎖することのでき
    る球状フロートとを備えたフロート弁である請求項1記
    載の液体吸引装置。
JP8111592A 1996-05-02 1996-05-02 液体吸引装置 Pending JPH09297146A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8111592A JPH09297146A (ja) 1996-05-02 1996-05-02 液体吸引装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8111592A JPH09297146A (ja) 1996-05-02 1996-05-02 液体吸引装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09297146A true JPH09297146A (ja) 1997-11-18

Family

ID=14565279

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8111592A Pending JPH09297146A (ja) 1996-05-02 1996-05-02 液体吸引装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09297146A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1568998A1 (en) * 2004-02-25 2005-08-31 Sysmex Corporation Liquid suction device
US8017092B2 (en) 2003-12-16 2011-09-13 Sysmex Corporation Analyzer and reagent container
WO2012144333A1 (ja) 2011-04-22 2012-10-26 シスメックス株式会社 試薬容器
EP2040083A3 (en) * 2007-09-19 2013-01-09 Sysmex Corporation Specimen analyzer and liquid suction assembly
WO2013136987A1 (ja) 2012-03-15 2013-09-19 シスメックス株式会社 生体試料分析装置用の試薬容器及び試薬容器の製造方法
EP1998181B1 (de) * 2007-05-31 2019-06-19 F. Hoffmann-La Roche AG Flüssigkeitsbehälter mit variablem kamin

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8017092B2 (en) 2003-12-16 2011-09-13 Sysmex Corporation Analyzer and reagent container
EP1568998A1 (en) * 2004-02-25 2005-08-31 Sysmex Corporation Liquid suction device
US7296590B2 (en) 2004-02-25 2007-11-20 Sysmex Corporation Liquid suction device
EP1998181B1 (de) * 2007-05-31 2019-06-19 F. Hoffmann-La Roche AG Flüssigkeitsbehälter mit variablem kamin
EP2040083A3 (en) * 2007-09-19 2013-01-09 Sysmex Corporation Specimen analyzer and liquid suction assembly
WO2012144333A1 (ja) 2011-04-22 2012-10-26 シスメックス株式会社 試薬容器
WO2013136987A1 (ja) 2012-03-15 2013-09-19 シスメックス株式会社 生体試料分析装置用の試薬容器及び試薬容器の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7296590B2 (en) Liquid suction device
US20050118061A1 (en) Analyzer, assay cartridge and analyzing method
JP2011257386A (ja) 自動分析装置
JP7369036B2 (ja) 容器の内容物を混合するためのシステムおよび関連する使用方法
WO2014042079A1 (ja) 自動分析装置
JPH09297146A (ja) 液体吸引装置
JP6368536B2 (ja) 自動分析装置および分析方法
JPH11295321A (ja) 検体検査装置の検体容器支持装置
JP2011106828A (ja) 分注装置、自動分析装置及び分注方法
JP7489366B2 (ja) 粒子画像解析装置
JP3776234B2 (ja) 試薬容器の傾斜設置装置
US11745185B2 (en) Reagent container and automatic analyzing system
JP4178122B2 (ja) 分注装置及びそれを備えた自動分析装置
JP2000214171A (ja) 溶液安定化部材及び溶液の安定化方法
JP2003075344A (ja) 濁度センサ
JP2005291840A (ja) 分析装置
JPH08278235A (ja) 液体吸引装置
JP2007047001A (ja) 自動分析装置
JP2005308731A (ja) 攪拌方法、セルおよびこれを用いた測定装置、測定方法
JP2005291846A (ja) 分析装置および測定ユニット
JP3776236B2 (ja) 検体検査装置における試薬容器の口部密閉装置
CN216211101U (zh) 除泡容器及在线计数装置
JP2005291835A (ja) 分析装置および測定ユニット
JP2009058322A (ja) 液体容器、及び自動分析装置
JPS6222830Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080803

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080803

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090803

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees