JPH09297125A - 超音波臨界角探傷装置 - Google Patents

超音波臨界角探傷装置

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JPH09297125A
JPH09297125A JP52097A JP52097A JPH09297125A JP H09297125 A JPH09297125 A JP H09297125A JP 52097 A JP52097 A JP 52097A JP 52097 A JP52097 A JP 52097A JP H09297125 A JPH09297125 A JP H09297125A
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ultrasonic
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probes
side probe
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Toru Goto
徹 後藤
Takashi Konishi
隆 小西
Shigeo Masamori
滋郎 正森
Yasuo Kida
泰夫 木田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】超音波臨界角探傷法の精度を完全なものとする
ことは困難であり、且つ装置が複雑である。 【解決手段】集束型超音波探触子から成る送信側探触子
1及び受信側探触子2を、両者の音軸の交点6がそれぞ
れの探触子の焦点と重なるように台座9に配置する。測
定に際しては、該音軸の交点6を測定対象の測定面7上
に来るように、且つ測定面の法線8と両探触子の音軸が
なす角が等しくなるように台座9を設置する。そして、
一部の超音波ビームのみを通過させる超音波マスク3を
台座9と測定対象との間で上下させることで、所望の入
射角の超音波ビームを抽出し、その反射ビームを検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波探傷の分野
に関する。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように、超音波ビーム9を液
体−固体境界面に入射すると、該ビーム9のエネルギー
の一部は固体内へ伝播するが、その大部分は境界面で入
射角と等しい角度を以て反対側に反射する。このとき、
反射ビーム10の強さはほとんど入射角に依存しない
が、ある特定の入射角θでは急激に強度低下が生じ、強
度は最小となる。これは、この特定な角度θで入射した
超音波ビーム9のエネルギーの多くが境界面で固体表面
波11に変換されるために起こる現象であり、このとき
のθを超音波臨界角という。そして、液体における超音
波ビーム9の音速をVL 、固体表面波11の音速をVSW
とすると、超音波臨界角θは次の式で表される。 θ = Sin-1(VL /VSW) (1)
【0003】また、固体中の音速をVt 、ポアソン比を
νとすると、次の式が成立する。 VSW = ((0.874+1.12ν)/(1+ν))Vt (2) そして、固体の剛性率をG、密度をρとすると、次の式
が成り立つ。 Vt = √(G/ρ) (3)
【0004】上記のように、超音波臨界角θは固体の剛
性率G及び密度ρから一意に決まる量であることから、
その値を測定することによって固体の材質が変化したか
否かを検査することができる。なお、この場合の材質の
変化は、例えば、疲労やクリープによる損傷の蓄積や脆
化の進行によって引き起こされる。このように超音波臨
界角θの値によって固体材質の変化を検査する方法を超
音波臨界角探傷法という。
【0005】図5は、超音波臨界角探傷法を行うための
従来技術を示している。同図において、送信側探触子1
2及び受信側探触子13は超音波を平行ビームとするた
めの平面探触子である。そして、両探触子は、音軸(超
音波が伝播する方向の中心)の交点6が液体−固体境界
面上にくるよう配置され、該交点6を通る境界面の法線
8に対して対称となる向きを維持しながら走査される。
【0006】超音波探傷器14及びXYレコーダ15
は、送信側探触子12及び受信側探触子13の向きと受
信側探触子13にて測定された反射波強度との関係を求
め、該反射波強度が最小となるときの超音波ビームの入
射角度を検出する装置である。
【0007】上記のように、超音波臨界角探傷法を行う
に際しては、(イ)送信側探触子12と受信側探触子1
3との音軸の交点6を液体−固体境界面に一致させるこ
と、(ロ)上記(イ)の条件を保ちながら、液体−固体
境界面の法線8に対して送信側探触子12の向き(入射
角)と受信側探触子13の向き(反射角)が等角度とな
るように走査することが必要となる。
【0008】図6(a)は音軸の交点6の位置と反射波
強度の関係を、同図(b)は両探触子12、13の向き
と反射波強度の関係を、超音波臨界角θ=約30.7°
である場合を例にとって示したグラフである。同図
(a)において、音軸の交点6が液体−固体境界面に一
致している場合、即ちd=0の場合には、超音波臨界角
θの位置で入射波強度が急激に低下し、他の入射角にお
ける強度に比べて極端に低い値となっているが、音軸の
交点6が液体−固体境界面から離れるに従って、その程
度は鈍くなっている。
【0009】また、同図(b)には、液体−固体境界面
の法線8に対する送信側探触子12の向きと受信側探触
子13の向きがずれてくると、超音波臨界角θにおける
入射波強度の低下の度合いが悪くなっていることが示さ
れている。これらの結果から、正確な測定のためには、
上記(イ)及び(ロ)の条件が必要であることが分か
る。
【0010】なお、図5(a)において、dがプラスと
なっているとき、即ち送信側探触子12及び受信側探触
子13が液体−固体境界面に近付いたときに反射波強度
が大きくなっているのは、液体中での超音波の伝播距離
が短くなって減衰が少なくなることによるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、正確な
測定のためには、上記(イ)及び(ロ)の条件を備えて
いる必要があるが、音軸の交点6は送信側探触子12及
び受信側探触子13の幾何学的配置から決定されるもの
であるため、その精度を完全なものとすることは非常に
困難であった。また、該探触子12、13は液体−固体
境界面を回転の中心として走査させる必要があるため、
その機構は非常に複雑であった。さらに、送信側探触子
12及び受信側探触子13に用いている平面探触子はそ
のビーム径(発信される超音波ビームの直交断面寸法
で、振動子寸法にほぼ等しい)が大きく、最小のもので
も10mm程度であることから、該ビームの入射領域よ
りも小さい面積部分の測定においては対象部分の周辺領
域の情報も重畳されて測定されるため精度のよい測定が
困難であった。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め,本発明は,(a)集束型超音波探触子よりなる送信
側探触子及び受信側探触子と、(b)両探触子の音軸の
交点と両探触子の焦点を一致させる位置及び方向で両探
触子を設置し、該音軸の交点を測定対象の測定面上に定
め、かつ該測定面の法線に対して両探触子の音軸が等角
度をなすように配置される台座と、(c)該台座と測定
対象との間を前記測定面の法線方向に移動し、送信側探
触子から測定対象に入射される超音波の一部のビームと
該ビームが測定対象面で反射したビームのみを通過させ
る超音波マスクとを備えたことを特徴とする。
【0013】上記のように、送信側探触子及び受信側探
触子に集束型超音波探触子を用い、それぞれの音軸の交
点と両探触子の焦点を一致させるように両探触子を台座
に設置し、測定面の法線に対して超音波ビームの入射角
と反射角が等しいように構成することにより、超音波の
受信感度の最も良好な状態で測定が行われることとな
る。さらに、超音波マスクを移動させることにより、両
探触子の位置及び向きを変えることなく、所望の入射角
及び反射角の超音波ビームを抽出し得るようになる。な
お、集束型超音波探触子とは、弧状の振動子または音響
レンズから構成され、超音波を音軸に対して平行ではな
く、音軸に対してある角度をもって集束させる機能をも
つものである。通常、集束型超音波探触子の焦点寸法は
平面探触子のビーム径よりも小さく、直径1mm以下の
ものも存在する。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の超音波臨界角探
触装置の一実施形態の構成図である。同図において、送
信側探触子1及び受信側探触子2は円弧状の凹面を持
ち、その輪郭は円形をなしている。送信側探触子1の中
心を通り該探触子1の面に垂直な線が送信側音軸4であ
り、同様に受信側探触子2の中心を通り該探触子2の面
に垂直な線が受信側音軸5である。そして、送信側探触
子1は送信側音軸4上に、受信側探触子2は受信側音軸
5上にそれぞれ焦点を結ぶようになっている。
【0015】送信側探触子1及び受信側探触子2は台座
16に固定して設けられているが、その位置及び向きは
下記の(A)乃至(D)の条件すべてを満たすように調
整されている。 (A)送信側音軸4と受信側音軸5は交点6で交わって
いる。 (B)上記音軸の交点6は、送信側探触子1の焦点であ
り、且つ受信側探触子2の焦点である。 (C)音軸の交点6は測定対象の境界面(以下、測定面
という)7上に位置する。 (D)音軸の交点6を通る測定面7の法線8と上記2種
類の音軸4及び5とのなす角θは等しい。
【0016】台座16と測定対象の測定面7との間に
は、図2に示すように、超音波遮蔽板から成る超音波マ
スク3が設けられている。そして、該超音波マスク3
は、送信側探触子1からの超音波ビームの一部と、測定
面7にて反射した該ビームの反射ビームのみを通過させ
る窓3’を備えている。この超音波マスク3を図示しな
い移動手段により法線8の方向に移動させることによ
り、所望の角度で測定面に入射する超音波のみを抽出す
ることが可能となる。具体的には、超音波マスク3を測
定面7側へ移動させると入射角及び反射角の大きな超音
波ビームが抽出されるようになり、逆に超音波マスク3
を測定面7から遠ざけると入射角及び反射角の小さな超
音波ビームが抽出される。
【0017】次に、上記装置にて超音波臨界角探傷を行
う手順について述べる。上記のように、超音波臨界角探
傷法は、材質が既知の基準材(例えば、測定対象材と同
一組成で材質変化の生じていないもの)と測定対象材と
の超音波臨界角の違いから測定対象材の材質の変化を評
価するものであるため、測定に際して測定対象材の超音
波臨界角を把握できていないのが通常である。そこで、
本装置で超音波臨界角探傷を行う場合には、測定対象材
の超音波臨界角θC が基準材の超音波臨界角θC0と等し
いと仮定して測定する。具体的には、図3に示すように
測定側音軸4及び受信側音軸5と測定面の法線8とのな
す角が基準材の超音波臨界角θC0となるように送信側探
触子1及び受信側探触子2並びに台座16を設定する。
【0018】上記のように基準材の超音波臨界角θC0
基づいて送信側探触子1及び受信側探触子2の位置等を
設定しても、本装置では、超音波マスク3を法線8に沿
って移動させ送信側探触子1からの入射ビームの角度を
θC0−α乃至θC0+αに変化させることができるため、
θC0−α≦θC ≦θC0+αであれば測定対象材の超音波
臨界角θC を検出することが可能となる。
【0019】なお、測定対象材の超音波臨界角θC がθ
C0−α乃至θC0+αの範囲内にない場合はその角度を検
出することができなくなるため、予め寸法の大きな送信
側探触子1及び受信側探触子2を使用しαを大きめに設
定しておくとよい。αは、送信側探触子1及び受信側探
触子2の直径Dと焦点距離Lとから次の式にて求めるこ
とができる。 α(度) = Tan-1(D/2L) (4)
【0020】
【発明の効果】本発明では、探触子を予め適正な位置及
び方向に設置していることから、超音波の受信感度の最
も良好な状態を容易に作りだすことができ、測定の精度
を完全なものとすることが可能になる。また、上記構成
に加え、超音波マスクを採用したことにより、探触子の
位置及び向きを変えることなく所望の入射角及び反射角
の超音波ビームを抽出し得るようになるため、複雑な走
査機構が不要になる。さらに、集束型超音波探触子を採
用したことにより、ビーム径の小さい超音波ビームを入
射することが可能となるため、微小領域に対しても精度
の高い測定ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる送信側探触子及び
受信側探触子並びに台座の構成図。
【図2】本発明の一実施形態にかかる超音波マスクの移
動状態を示す図。
【図3】本発明の一実施形態にかかる超音波臨界角の検
出に関する説明図。
【図4】超音波臨界角探傷法の概念を示す図。
【図5】超音波臨界角探傷を行うための従来装置の構成
図。
【図6】超音波臨界角探傷法における測定状態と反射波
強度との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1,12 送信側探触子 2,13 受信側探触子 3 超音波マスク 3’ 超音波マスクの窓 4 送信側音軸 5 受信があ音軸 6 音軸の交点 7 測定対象の測定面 8 測定面の法線 9 入射ビーム 10 反射ビーム 11 固体表面波 14 超音波探傷器 15 XYレコーダー 16 台座
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 泰夫 兵庫県神戸市兵庫区和田崎超1丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)集束型超音波探触子よりなる送信側
    探触子及び受信側探触子と、(b)両探触子の音軸の交
    点と両探触子の焦点を一致させる位置及び方向で両探触
    子を設置し、該音軸の交点を測定対象の測定面上に定
    め、かつ該測定面の法線に対して両探触子の音軸が等角
    度をなすように配置される台座と、(c)該台座と測定
    対象との間を前記測定面の法線方向に移動し、送信側探
    触子から測定対象に入射される超音波の一部のビームと
    該ビームが測定対象面で反射したビームのみを通過させ
    る超音波マスクとを備えたことを特徴とする超音波臨界
    角探傷装置。
JP52097A 1997-01-07 1997-01-07 超音波臨界角探傷装置 Expired - Lifetime JP2883051B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10877002B2 (en) 2016-02-10 2020-12-29 Ihi Corporation Ultrasonic flaw detection device and ultrasonic flaw detection method

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10877002B2 (en) 2016-02-10 2020-12-29 Ihi Corporation Ultrasonic flaw detection device and ultrasonic flaw detection method

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Effective date: 19990112