JPH09296920A - 廃棄物のボイラへの供給方法 - Google Patents

廃棄物のボイラへの供給方法

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JPH09296920A
JPH09296920A JP13256996A JP13256996A JPH09296920A JP H09296920 A JPH09296920 A JP H09296920A JP 13256996 A JP13256996 A JP 13256996A JP 13256996 A JP13256996 A JP 13256996A JP H09296920 A JPH09296920 A JP H09296920A
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boiler
waste
slurry
water
reaction
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JP13256996A
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Tsutomu Higo
勉 肥後
Roberuto Masahiro Serikawa
ロベルト正浩 芹川
Kazuhiro Kondo
和博 近藤
Yoshihiro Omiya
吉博 大宮
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Ube Corp
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Ebara Corp
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料スラリーの昇温とか、排ガスの燃焼に化
石燃料を用いることなく、発生する排水をできるだけ少
なくした廃棄物のボイラへの供給方法を提供する。 【解決手段】 廃棄物1を水の存在下に熱処理してボイ
ラに供給するに際し、前記廃棄物を水の存在下でスラリ
ー3として高温で処理12し、該廃棄物中の構成分子の
化学結合における炭素に対する酸素の含有比率を減ずる
と同時に、含有している分子中の化学結合を含むハロゲ
ン元素を、前記水相中に移行する反応を起こさせた後、
該反応生成物を冷却してから脱水15して、少なくとも
一部が熱媒ボイラ27であるボイラの燃焼部24に供給
すると共に、前記熱媒ボイラ27で加熱した熱媒で前記
スラリーを反応温度まで加熱11することによる廃棄物
のボイラへの供給方法としたものであり、発生する排気
ガスを、前記ボイラの燃焼域に供給して酸化処理するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物のボイラへ
の供給方法に係り、特に、都市ごみやし尿や下水汚泥や
各種産業廃棄物など、有機分を含む廃棄物を水の存在下
で熱処理して燃料化してボイラに供給する方法、更に、
ハロゲン元素を含む又は高含水の廃棄物を燃料化してボ
イラに供給する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物のボイラへの供給方法は、
次のように行っていた。固形物を含む廃棄物は、細破砕
してガラスや瓦礫や金属類などの無機分をできるかぎり
除去したスラリー状態とし、汚泥や廃液など、もともと
細かくて破砕の必要がないか、固形物をほとんど含まな
いものは、必要に応じて、粗大固形物の混入がないよう
にスクリーンを通してスラリーとし、加圧して、廃棄物
の種類によって摂氏250〜350度の適当な温度に昇
温し、通常数十分間保持して水熱反応を起こさせる。な
お、この水熱反応の過程で炭酸ガスを主体とするガスが
発生するが、これを除去すると同時に温度を下げるため
に、反応後、最終的に大気圧まで減圧するフラッシュ操
作を行っている。このような方法で廃棄物を、含有有機
分を脱ハロゲン化や脱炭酸化して、チャーと呼ばれる炭
化物や油である固相や油分に変換すると同時に、水相を
除去し、燃料化することが研究開発途上にある。
【0003】ここにおいて、油分とはヘキサンにより抽
出されるものをさし、水相とは、水溶液の状態のものを
さし、固相とは油分と水相を除いた残りをさす。上記反
応において、反応温度までそのスラリーを昇温する加熱
熱源には、温度条件から蒸気では高圧となり一般的でな
いことから、灯油などの化石燃料油を用いたパッケージ
型の熱媒ボイラから供給される高温熱媒を用いていた。
また、廃棄物から発生する悪臭や、反応で生成するメチ
ルメルカプタンや硫化水素等の悪臭成分を含むガスは、
パッケージ型ボイラで燃焼させるのは、硫酸等を生成し
て腐食の心配があることから好ましくなく、専用の脱臭
炉を設けて灯油などの化石燃料油を用いて燃焼すると
か、薬品洗浄をしたのち活性炭を通して消臭するのが普
通であった。
【0004】反応後のスラリーは、反応前のスラリーと
熱交換させたり、減圧させフラッシュさせることで降温
させるなどしたあとは、冷却水を用いて冷却していた。
これは、油分のほとんどが常温ではタールないしはピッ
チ状の重質油であり、冷却することで油分を固形化して
水相を除去しやすくするためでもあった。燃料化したボ
イラへの供給物である製品は、ダイオキシンに代表され
る有機ハロゲン元素化合物発生や燃焼排ガスによる腐食
をさけるために、反応により廃棄物から水相に移行した
ハロゲン元素が残らぬように、スラリー中の水相を除去
し、さらに水洗してやる必要がある。しかしながら、上
記の方法には次の様な問題点があった。 a)反応温度までスラリーを昇温するのに、灯油などの
化石燃料油を用いることで、廃棄物を燃料化してボイラ
に供給するのに、実際には化石燃料を消費してしまう。
これは、運転費の経済性を損ない、地球温暖化のための
炭酸ガス発生量削減の流れにも逆行していた。
【0005】b)また、悪臭対策として、専用の脱臭炉
を設けて灯油などの化石燃料油を用いて燃焼する場合
は、上記と同様運転費の経済性を損ない、地球温暖化の
ための炭酸ガス発生量削減の流れに逆行することにな
る。薬品洗浄をしたのち活性炭を通して消臭するのも、
悪臭物質の量が少なくはなく、薬品や活性炭の費用と管
理の負担は無視できなかった。 c)反応後のスラリーの冷却水による冷却は、冷却熱量
の分散熱損失となり、全体の熱収支を悪化させる。ま
た、水資源の損失でもある。 d)水洗により洗浄排水が発生するが、この排水には、
当然水溶性有機反応生成物が含まれ、排出には高度の排
水処理を必要とする。地域によっては、排水を出せない
所もあり、余剰水は蒸気処理しなければならない場合も
起こる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解消し、原料スラリーの昇温とか排出ガス
の燃焼に化石燃料を用いることなく、発生する排水もで
きるだけ少なくして、エネルギーを最大限に有効利用で
きる廃棄物のボイラへの供給方法を提供することを課題
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、廃棄物を水の存在下に熱処理してボイ
ラに供給するに際し、前記廃棄物を水の存在下でスラリ
ーとして高温で処理し、該廃棄物中の構成分子の化学結
合における炭素に対する酸素の含有比率を減ずると同時
に、含有している分子中の化学結合を含むハロゲン元素
を、前記水相中に移行する反応を起こさせた後、該反応
生成物を冷却してから脱水して、少なくとも一部が熱媒
ボイラであるボイラの燃焼部に供給すると共に、前記熱
媒ボイラで加熱した熱媒で前記スラリーを反応温度まで
加熱することを特徴とする廃棄物のボイラへの供給方法
としたものである。
【0008】また、本発明の廃棄物のボイラへの供給方
法において、廃棄物を高温処理してボイラへ供給するま
での処理により発生する排気ガスを、前記ボイラの燃焼
域に供給することで酸化処理することができ、また、前
記蒸気を発生させるボイラへの給水と、前記反応後の高
温スラリー又は該スラリーより分離された水蒸気を含む
ガスとを熱交換し、ボイラへの給水の予熱とスラリー又
はスラリーからのガスの冷却を同時に行うこととしたも
のである。本発明においては、反応生成物の冷却は、該
スラリー状の反応生成物を圧力を低下させることによっ
て水蒸気を発生させることで、低下後の圧力における水
の飽和蒸気圧温度近傍まで冷却させて行い、反応によっ
て発生したガス相物質は、前記発生蒸気に同伴させて気
相として分離し、分離した気相を冷却して得た凝縮水
を、前記脱水後の反応生成物の水洗の洗浄水として用い
ることとしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の方法に詳細に説明
する。反応前のスラリーの昇温は、反応後のスラリーと
熱交換させることで、反応後のスラリーの冷却も兼ねる
ため都合がよいが、反応温度まで昇温することはできな
い。このため、どうしても反応温度よりも高い均一加熱
熱源が、スラリーの最終段の昇温や反応器の温度維持に
必要となる。蒸気では、150気圧前後以上の高圧が必
要となるため、熱源の圧力を下げられるよう、ダウサム
等合成油系の熱源を用いる。燃料化した製品を用いるボ
イラは、蒸気ボイラと熱源ボイラを独立して設けるので
はなく、熱源ボイラにて燃料化した製品を燃焼させて得
た熱媒ボイラの排ガスを、廃熱蒸気ボイラに通すとか、
蒸気ボイラにて燃料化した製品を燃焼させて、その燃焼
ガスの高温域に熱媒ボイラの伝熱管を挿入するなど、蒸
気ボイラと熱媒ボイラの組み合わせとする。これによっ
て、燃焼部を一体化して設備を簡素化し、熱媒温度が高
いために排ガスの熱回収が十分に行えない問題を解決し
て、高いボイラ効率を容易にする。
【0010】さらに、ボイラの効率を高めるために、給
水加熱のエコノマイザや燃焼空気の空気予熱器を併用
し、燃焼排ガス排出温度を摂氏100度代とするのが好
ましい。もちろん、蒸気の必要があまりない場合には、
蒸気ボイラは省略してもよいが、燃焼空気の予熱等で排
ガスからの廃熱回収を行わないと、ボイラの効率が悪く
なることになる。必要蒸気量が少ない場合、熱媒の熱で
水を蒸発させ、蒸気を発生するいわゆるスチームコンバ
ータを用いる方法もある。蒸気ボイラと熱媒ボイラの組
み合わせでは、熱媒の形での熱利用と蒸気の利用とが常
にバランスする訳ではないため、いずれか片方が余剰又
は不足となる。普通、熱媒の熱供給能力を過剰としてお
き、熱媒の余剰熱を、蒸気発生のための給水加熱に用い
るとか、蒸気過熱とか、ボイラの燃焼空気の予熱とかに
用いるというようにして、熱媒の放熱器を組み込み、蒸
気発生に役立てるようにすると、全体として無駄のない
融通のきくものとすることができる。
【0011】もちろん、この反応によって得た製品は、
全てこのボイラで消費する必要はなく、余剰の製品は他
のボイラ等の燃料や、化学プロセスの炭素源に使えばよ
い。ただし、廃棄物の含水率が高い場合など、逆に燃料
が不足することもあり得るが、その場合は、補助燃料と
して化石燃料を併用するのではなく、製品収率の高いも
のを混ぜて処理することで対応できる。このようにすれ
ば、化石燃料不要の運転が可能となる。廃棄物は、悪臭
を持つものや腐敗性のものが含まれれば、それらを貯留
搬送する所では当然悪臭がするため、局所換気を行い悪
臭空気を処理しなければならない。反応の過程から発生
するガスなどは、メチルメルカプタンや硫化水素を含む
炭酸ガス主体のガスで、強い悪臭を持っている。また、
反応後に抜いた水相を蒸発乾固処理する場合、その際の
排気も特有の異臭がある。これらの排気は、悪臭成分が
可燃性のものであるため、ボイラの燃焼域に供給するこ
とで高温酸化処理することができる。
【0012】なお、反応の過程から発生するガスや蒸発
乾固処理の際の排気は、高温で飽和蒸気を同伴している
ためにそのまま供給するのは、いたずらに排ガス風量を
増加させ、ボイラ効率を下げる。このため、極力冷却
し、水分を凝縮水として除去してやることが望ましい。
排気中の腐食性成分は、従来の熱媒加熱用の小容量パッ
ケージ型ボイラと異なり、伝熱管の肉厚を厚くするな
ど、少々の腐食性成分には耐えられる設計となっている
こと、燃焼空気に占める割合はわずかであることなどか
ら、問題とならない。また、反応後のスラリーや、フラ
ッシュするなどして分離した飽和水蒸気を含むガスの冷
却は、蒸気ボイラやスチームコンバータなどへの蒸気に
変ずる水である給水との熱交換により、給水の予熱にな
り、全体としては、熱損失とはならず、ボイラ効率を高
める。脱気器給水の場合は脱気用蒸気の節約になり、エ
コノマイザ給水の場合は給水予熱用蒸気の節約になる。
【0013】また、反応生成物の固相や油分への洗浄
は、ハロゲン元素化合物を含まない粘性の少ない液体で
あればよい。反応後のスラリーのフラッシュ操作によっ
て、分離した気相を冷却することで得た凝縮水であれ
ば、アンモニアや低沸点有機物を含んでいる可能性は高
いが支障はなく、これを使うことで、この工程で増加し
てしまう他からの流入水をなくすことになる。この水
は、他の凝縮水でもよい。反応後の抜いた水相を蒸発乾
固処理する場合、その際の排気を同様に冷却することで
得た凝縮水でも全く問題ない。
【0014】次に、本発明を図面を参照にして詳細に説
明する。図1に、本発明の廃棄物のボイラへの供給方法
の全体工程図を示す。図1において、有機固形物を含む
廃棄物1は、投入コンベヤ2から、コンベヤ速度を調節
することで、投入量を湿式破砕機3内の破砕物懸濁水の
破砕物濃度がなるべく一定となるように調節されなが
ら、湿式破砕機3に投入される。そして、数mm以下に
細かく破砕され湿式破砕機3から出たところで異物分離
器4にて慣性分離により砂や金属を分離された後、目の
粗いベルトフィルター5への供液位置のヘッダからの距
離を調節され、水をハンドリング上問題ない範囲に留ま
るように、適当な含水率の廃棄物スラリーに調整された
状態で、タンク6に貯留される。このベルトフィルター
5でのろ液は湿式破砕機3に流下して戻る。ここで、異
物分離器4の慣性分離性能が出るよう、異物分離器4で
の破砕物懸濁水の一部を湿式破砕機3に戻すことで、流
速が低下しないようにしている。
【0015】また、タンク6は水熱反応によってpHの
上昇するものを貯留するアルカリ物タンク6aとpHの
下降するものを貯留する酸性物タンク6bの2つ設け、
切り換えシュート7で切り換えて蛋白質や台所厨芥の多
い有機物を受け入れて処理したときは、アルカリ物タン
ク6aに貯め、廃プラスチックなどの多い有機物を受け
入れて処理したときは、酸性物タンク6bに貯めるよう
にする。タンク6に貯めれらた廃棄物スラリーは高圧ポ
ンプ8にて170気圧程度に加圧され、フラッシュ蒸気
にてまず間接加熱9され、次に反応後の廃棄物スラリー
にて間接加熱10され、最後に熱媒11により反応温度
の摂氏325度前後に昇温され、反応器12にて数十分
間その温度を維持される。液圧はその温度の蒸気圧より
も高いものとして沸騰を防いでいる。熱媒の温度は、廃
棄物スラリーの反応器12における温度が設定値となる
ように調節する。
【0016】pHは、反応器の出口の廃棄物スラリーの
pHが弱酸性のpH4〜6となるように、アルカリ物タ
ンク6aからの廃棄物スラリー供給弁開度と酸性物タン
ク6bからの廃棄物スラリー供給弁開度を調節し、それ
で調節しきれないときや、pHを範囲内に抑えるために
増やさなければならない側のタンクが空になった場合、
塩酸又は苛性ソーダの注入で対応する。そして、反応後
の廃棄物スラリーを次に述べるフラッシュ13による脱
ガスを行う前に、苛性ソーダを注入してpHが8前後と
なるように調節する。少なくとも、伝熱面を介しての冷
却10においては、廃棄物スラリーはpH4〜6程度の
弱酸として高温高圧部におけるスケーリングを防止す
る。
【0017】反応前の廃棄物スラリーとの熱交換器10
を出た後、反応後の廃棄物スラリーは、フラッシュタン
ク13にて急激に減圧され、含有している窒素や炭酸ガ
スとかメチルメルカプタン、硫化水素などのガスをその
際発生した蒸気とともに分離する。これは、一段でな
く、反応前廃棄物スラリーとフラッシュ蒸気との熱交換
器9と、反応後廃棄物スラリーのフラッシュタンク13
の組合せを複数用意して、おのおのを直列に並べる多段
とすると、より脱ガスが徹底し、フラッシュ蒸気によっ
て昇温される反応前廃棄物スラリーも、高い温度まで昇
温することが出来る。ここで、冷却前に既に弱アルカリ
性に中和されているために、フラッシュ蒸気に塩酸が含
まれることはないが、アンモニアガスが含まれることは
ある。
【0018】フラッシュによって、100度まで冷却さ
れた反応後廃棄物スラリーは、ボイラの給水14にてさ
らに冷却され、ベルトフィルター15にかけられて、水
相を絞り取られ、フラッシュ蒸気をボイラ給水16で凝
縮した水にて洗浄されたのち、再度ベルトフィルターで
脱水される。絞り取られた水相は、ドラム式乾燥機18
にて蒸気により蒸発乾固されて塩になる。ドラム式乾燥
機18の排気をボイラ給水19により冷却することで得
たドレン水20は、反応後廃棄物スラリー脱水相物15
の洗浄水や異物分離器39での除去異物洗浄水として使
用する。これらの洗浄廃水40は、湿式破砕機3に送ら
れる。なお、生成した油分は、チャーなどの固相のもの
にたいして少なく、かつ冷えてピッチ状に固化してお
り、固相が吸着同伴する形で固相とともに水相より分離
される。
【0019】得られた油分〜固相である原燃料は、ボイ
ラ投入コンベヤ21により運ばれ、一旦フィーダホッパ
22に受けられ、フィーダ23から流動層24に投入さ
れ、燃焼する。フラッシュ蒸気の冷却排ガスやドラム式
乾燥機18の冷却排ガス、湿式破砕機換気などは、悪臭
防止のためにボイラ燃焼空気として押込送風機25より
蒸気ボイラ26に供給され、悪臭成分は酸化分解する。
ボイラの火炉に挿入した形で熱媒の加熱管(熱媒ボイラ
伝熱器)27が設けられており、ボイラ給水との熱交換
器35への流量を調節することによって熱媒の放熱量を
調節し熱媒温度を調節している。なお、熱媒を液相のみ
にて利用する場合には、熱媒の温度変動による熱媒体積
膨張を吸収させる等のために、図のように膨張タンク4
1を用意する。
【0020】流動層で発生した燃焼排ガスは、スーパー
ヒーター28やボイラバンク部29の伝熱管群により熱
回収されたあと、さらにエコノマイザ30で冷やされ、
バグフィルタ31で集塵した後誘引送風機32を経て、
煙突33より排気される。ボイラ給水は、反応後廃棄物
スラリー14やそのフラッシュ蒸気16や、ドラム式乾
燥機排気19を冷却することで予熱されてからエコノマ
イザ30を通り、熱媒との熱交換器35を通ってボイラ
ドラム29に入る。ボイラで発生した蒸気は、スーパー
ヒーター28で加熱されてから抽気タービン36にて発
電機37を駆動し、コンデンサ38で復水し、ボイラ給
水タンク34に戻る。抽気タービン36の抽気は、ドラ
ム式乾燥機18にて水相を蒸発乾固し、復水してボイラ
給水タンク34に戻る。
【0021】原燃料がボイラの必要量よりも過剰の場
合、過剰量をボイラへは送らずに抜き出して、貯留する
とか運び出して他のボイラの燃料とする。この際、湿式
粉砕機にかけてCOMやCWMとすれば、貯留や搬送な
どハンドリング上好ましい。原燃料に含まれる灰分は、
すべて火炉から燃焼排ガスに同伴されバグフィルタにて
捕集、排出される。一部の、ボイラ底部やエコノマイザ
下部など煙道に沈降した灰は、ニューマブロワにより空
気輸送され、流動層底より流動層に戻される戻し灰とす
る。これにより戻し灰中の未燃カーボンのほとんどは燃
え尽き、燃焼効率の向上がはかれる。なお、本発明は、
この図1に限定されるものではない。
【0022】
【発明の効果】以上の様に、本発明によれば、都市ごみ
や産業廃棄物は、固形物・汚泥・廃液などの状態にかか
わらず受入れて、水熱反応により脱ハロゲン元素化し脱
水して、発熱量の高いものにしてボイラに供給し、高効
率に燃焼させることができる。また、本発明によれば、
原料スラリーを反応温度まで加熱するのに必要であった
化石燃料を不要とし、悪臭を特別な設備なしに酸化処理
し、反応生成物の冷却水を不要とすると同時に冷却水に
よる熱損失を無くし、排水の発生を抑えることができ
る。このため、実験開発段階にあった水熱反応による廃
棄物のボイラへの供給方法を実用化のレベルまでおしす
すめたという意義を持つ。従って、本発明は、廃棄物の
ヒートリサイクルに大きく貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による廃棄物のボイラへの供給方法の全
体工程図。
【符号の説明】
1:廃棄物、2:投入コンベヤ、3:湿式破砕機、4:
異物分離器、5:ベルトフィルター、6a:アルカリ物
タンク、6b:酸化物タンク、7:切り換えシュート、
8:高圧ポンプ、9、10、11:熱交換器、12:反
応器、13:フラッシュタンク、14、16:熱交換
器、15:ベルトフィルター、17:気液分離器、1
8:ドラム式乾燥機、19:冷却器、20:ドレン水タ
ンク、21:ボイラ投入コンベヤ、22:フィーダホッ
パ、23:フィーダ、24:流動層、25:押込送風
機、26:蒸気ボイラ、27:加熱管(熱媒ボイラ伝熱
器)、28:スーパーヒーター、29:ボイラバンク
部、30:エコノマイザ、31:バグフィルタ、32:
誘引送風機、33:煙突、34:給水タンク、35:熱
交換器、36:抽気タービン、37:発電機、38:コ
ンデンサ、39:異物分離器、40:洗浄廃水、41:
膨張タンク、
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23G 7/04 601 F23G 7/04 601K (72)発明者 近藤 和博 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 大宮 吉博 山口県宇部市西本町1丁目12番32号 宇部 興産株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を水の存在下に熱処理してボイラ
    に供給するに際し、前記廃棄物を水の存在下でスラリー
    として高温で処理し、該廃棄物中の構成分子の化学結合
    における炭素に対する酸素の含有比率を減ずると同時
    に、含有している分子中の化学結合を含むハロゲン元素
    を、前記水相中に移行する反応を起こさせた後、該反応
    生成物を冷却してから脱水して、少なくとも一部が熱媒
    ボイラであるボイラの燃焼部に供給すると共に、前記熱
    媒ボイラで加熱した熱媒で前記スラリーを反応温度まで
    加熱することを特徴とする廃棄物のボイラへの供給方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の廃棄物のボイラへの供給
    方法において、廃棄物を高温処理してボイラへ供給する
    までの処理により発生する排気ガスを、前記ボイラの燃
    焼域に供給することで酸化処理することを特徴とする廃
    棄物のボイラへの供給方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の廃棄物のボイラへの供給
    方法において、前記蒸気を発生させるボイラへの給水
    と、前記反応後の高温スラリー又は該スラリーより分離
    された水蒸気を含むガスとを熱交換し、ボイラへの給水
    の予熱とスラリー又はスラリーからのガスの冷却を同時
    に行うことを特徴とする廃棄物のボイラへの供給方法。
  4. 【請求項4】 前記反応生成物の冷却は、該スラリー状
    の反応生成物を圧力を低下させることによって水蒸気を
    発生させることで、低下後の圧力における水の飽和蒸気
    圧温度近傍まで冷却させて行い、反応によって発生した
    ガス相物質は、前記発生蒸気に同伴させて気相として分
    離し、分離した気相を冷却して得た凝縮水を、前記脱水
    後の反応生成物の水洗の洗浄水として用いることを特徴
    とする請求項1記載の廃棄物のボイラへの供給方法。
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