JPH09296747A - 内燃機関の筒内噴射燃料制御装置 - Google Patents

内燃機関の筒内噴射燃料制御装置

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JPH09296747A
JPH09296747A JP8110962A JP11096296A JPH09296747A JP H09296747 A JPH09296747 A JP H09296747A JP 8110962 A JP8110962 A JP 8110962A JP 11096296 A JP11096296 A JP 11096296A JP H09296747 A JPH09296747 A JP H09296747A
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 最新の運転状態を反映させて、過渡運転時の
燃料量を適正化した内燃機関の筒内噴射燃料制御装置を
得る。 【解決手段】 内燃機関の各気筒内に直接に燃料を噴射
するための燃料噴射弁を有し、各燃料噴射弁に対して各
燃料噴射弁の駆動時間に応じたパルス幅の噴射信号を印
加することにより、各気筒の1行程に要求される燃料量
を各気筒内に供給する内燃機関の筒内噴射燃料制御装置
において、各気筒の1行程に印加される噴射信号を3つ
のパルスJ1〜J3に分割するとともに、1行程に要求
される燃料量を3回に分割し、各気筒の燃料噴射弁に対
して、第1回目および第2回目の噴射信号J1およびJ
2をそれぞれ吸気行程で印加し、第3回目の噴射信号J
3を圧縮行程で印加し、第2回目の噴射信号J2により
供給される燃料量を内燃機関の運転状態に応じて補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、筒内に直接に燃
料を噴射する内燃機関の筒内噴射燃料制御装置に関し、
特に過渡運転時の燃料量を容易に適正化することのでき
る内燃機関の筒内噴射燃料制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図7は一般的な内燃機関の筒内噴射燃料
制御装置のシステム全体を示す構成図である。図におい
て、1は内燃機関の本体となる複数の気筒1a〜1dか
らなるエンジン、2はエンジン1の各気筒1a〜1dに
空気を供給する吸気管、3は吸気管2の吸入口に設けら
れたエアクリーナ、4は吸気管2内に設置されて吸入空
気量Qを調整するスロットル弁、5は吸気管2のインテ
ークマニホールド部に形成されたサージタンクである。
【0003】6はスロットル弁4の開度θを検出するス
ロットル弁開度センサ、7はスロットル弁4の開閉を行
うスロットル弁アクチュエータ、8は各気筒1a〜1d
内に直接に燃料を噴射する燃料噴射弁、9は各気筒1a
〜1dに設けられた点火コイルユニット、10は点火コ
イルユニット9を介して放電駆動される各気筒1a〜1
d内の点火プラグである。
【0004】11は運転者により踏み込み操作されるア
クセルペダル、12はアクセルペダル11の踏み込み量
αを検出するアクセル踏み込み量検出センサ、13はエ
ンジン1のクランク軸に設けられてクランク角信号SG
Tを出力するクランク角センサ、14はクランク軸と連
動するカム軸に設けられて気筒識別信号SGCを出力す
る気筒識別センサである。
【0005】15はエンジン1から排出される排気ガス
中の酸素濃度Xを検出する酸素濃度検出センサ、16は
排気ガスを浄化するための触媒である。なお、各センサ
6および13〜15は、運転情報を出力するための各種
センサを構成しており、図示しないが、他のセンサとし
て、吸入空気量Qを検出するためのエアフローセンサや
吸気管圧力センサ等が設けられているものとする。
【0006】20はマイクロコンピュータからなる電子
制御ユニットであり、各種センサ6および13〜15か
らの運転情報θ、SGT、SGCおよびXに基づいて各
種制御量を演算し、制御量に応じた制御信号J、Gおよ
びRによりエンジン1を制御する。
【0007】たとえば、電子制御ユニット20は、アク
セルペダル11の踏み込み量αからスロットル弁4の目
標開度を演算し、開度制御信号Rによりスロットル弁ア
クチュエータ7を制御して、スロットル弁4の開度θが
目標開度と一致するようにフィードバック制御を行う。
【0008】また、電子制御ユニット20は、クランク
角信号SGTからエンジン回転数Neを演算し、エンジ
ン回転数Neおよびアクセル踏み込み量αから目標エン
ジントルクを演算し、エンジン回転数Neおよび目標エ
ンジントルクToから目標燃料噴射量Foを演算し、目
標燃料噴射量Foに応じたデューティの噴射信号Jによ
り燃料噴射弁8を駆動する。
【0009】さらに、電子制御ユニット20は、クラン
ク角信号SGTおよび気筒識別信号SGC等に基づいて
各気筒1a〜1dの点火時期を演算し、点火信号Gによ
り点火コイルユニット9を駆動して点火プラグ10を放
電させる。
【0010】図8は図7内の電子制御ユニット20の具
体的構成を詳細に示すブロック図である。図8におい
て、21は電子制御ユニット20内のマイクロコンピュ
ータ、22および23は各種の運転情報をマイクロコン
ピュータ21内に取り込むための入力I/F、24はマ
イクロコンピュータ21に給電を行う電源回路、25は
マイクロコンピュータ21からの制御信号R、Jおよび
Gを出力するための出力I/Fである。26は車載のバ
ッテリ、27は起動時にバッテリ26を電子制御ユニッ
ト20に接続するイグニションスイッチである。
【0011】マイクロコンピュータ21は、所定のプロ
グラムにしたがって燃料噴射弁8および点火プラグ9の
制御等を行うCPU31と、クランク角信号SGTから
回転周期を検出するためのフリーランニングのカウンタ
32と、種々の制御用の計時を行うタイマ33と、入力
I/F23からのアナログ信号をデジタル信号に変換す
るA/D変換器34と、CPU31のワークエリアとし
て使用されるRAM35と、CPU31の動作プログラ
ムが記憶されているROM36と、各種の駆動制御信号
J、RおよびG等を出力する出力ポート37と、CPU
31と各構成要素32〜37とを結合するコモンバス3
8とを備えている。
【0012】一方の入力I/F22は、クランク角信号
SGTおよび気筒識別信号SGCを波形整形し、これを
割り込み信号としてマイクロコンピュータ21に入力す
る。マイクロコンピュータ21内のCPU31は、入力
I/F22から割り込み信号が発生すると、カウンタ3
2の値を読み取り、今回値と前回値との差からクランク
角信号SGTのパルス周期を演算し、現在のエンジン回
転数Neに相当する値としてRAM35内に記憶させ
る。
【0013】また、CPU31は、上記割り込みの際
に、気筒識別信号SGCの信号レベルを検出して、今回
検出されたクランク角信号SGTの検出クランク角が、
複数気筒1a〜1dのうちのどの気筒に相当するかを検
出する。
【0014】他方の入力I/F23は、スロットル弁開
度θ、アクセル踏み込み量αおよび酸素濃度X等の検出
信号を、A/D変換器34を介してマイクロコンピュー
タ21内のCPU31に入力する。出力I/F25は、
CPU31から出力ポート37を介して出力される各種
の制御信号を増幅し、スロットル弁アクチュエータ7、
燃料噴射弁8、点火コイルユニット9等に供給する。
【0015】図9は電子制御ユニット20から生成され
る噴射信号Jの制御タイミングを示すタイミングチャー
トであり、気筒識別信号SGCおよびクランク角信号S
GTの各パルス波形と、燃料噴射弁8の燃料噴射時期お
よびエンジン行程(吸気、圧縮、爆発、排気)との関係
を示している。
【0016】図9において、(a)は気筒識別信号SG
Cのパルス波形、(b)はクランク角信号SGTのパル
ス波形、(c)は#1気筒の燃料噴射弁8を駆動するた
めの噴射信号J、(d)は#1気筒のエンジン行程を示
している。なお、点火コイルユニット9に対する点火信
号Gは、点火プラグ10の点火時期すなわちエンジン行
程(d)内の爆発行程の直前に出力される。
【0017】図9の(b)において、T(n−3)は演
算に用いられるクランク角信号SGTの立ち上がりエッ
ジ間の周期であり、#1気筒に対応する今回パルスから
見て、3回前および4回前の各パルス(#3気筒および
#4気筒に対応するパルス)から演算される周期であ
る。また、Iu(i)およびId(i)(i=n、n−
1、n−2、…)は、クランク角信号SGTの立ち上が
りエッジおよび立ち下がりエッジであり、#1気筒の圧
縮行程(点火時期に対応)のタイミングで、i=nとし
ている。
【0018】B5°(TDCの5°手前)は#1気筒の
クランク角信号SGTの立ち下がりエッジId(n)の
クランク角位置、B75°は#1気筒のクランク角信号
SGTの立ち上がりエッジIu(n)のクランク角位
置、B185°は#2気筒のクランク角信号SGTの立
ち下がりエッジId(n−1)のクランク角位置、B2
55°は#2気筒のクランク角信号SGTの立ち上がり
エッジIu(n−1)のクランク角位置である。
【0019】すなわち、クランク角信号SGTの各エッ
ジIu(i)およびId(i)は#1〜#4気筒の基準
クランク角位置を示し、立ち上がりエッジIu(i)は
B75゜、立ち下がりエッジId(i)はB5゜を示し
ている。マイクロコンピュータ21内のCPU31は、
クランク角信号SGTの各エッジでの電圧変化をエッジ
割り込みによって検出して、エンジン1のクランク角位
置を検出する。
【0020】また、図9の(c)において、t1は噴射
信号Jの立ち上がり時刻、t2は噴射信号Jの立ち下が
り時刻、Tinjは時刻t1から時刻t2までの噴射信
号Jのパルス幅すなわち燃料噴射弁8の駆動時間(燃料
噴射時間)である。噴射信号Jの立ち上がり時刻t1
は、燃料供給が吸気行程の前半で行われるようにタイマ
設定される。
【0021】たとえば、CPU31は、クランク角信号
SGTの周期T(n−3)や吸入空気量等Q(n−3)
から、制御対象気筒に噴射する燃料噴射量Foを演算
し、目標燃料量Foを得るための燃料噴射弁8の駆動時
間Tinjを演算する。ここでは、吸気行程において燃
料噴射弁8を駆動時間Tinjの間だけ駆動する場合を
示している。
【0022】電子制御ユニット20内のCPU31は、
気筒識別信号SGCに基づいて、クランク角信号SGT
がどの気筒に対応するかを判断し、制御対象に該当する
気筒の燃料噴射弁8に対して、燃料噴射時期に応じた噴
射信号Jを印加して所要量Foの燃料を噴射する。
【0023】また、CPU31は、制御対象となる気筒
の点火コイルユニット9に対して、点火時期に応じた点
火信号Gを出力する。これにより、点火コイルユニット
9は、バッテリ電圧を増幅して得られた高電圧を点火プ
ラグ10に印加し、演算された制御タイミングで燃料を
点火して燃焼させる。以上の動作により、各気筒1a〜
1dの筒内に直接に燃料が噴射され、噴射された燃料が
燃焼してエンジン1が動作する。
【0024】次に、図9のタイミングチャートととも
に、図10〜図13の説明図および特性図ならびに図1
4〜図16のフローチャートを参照しながら、図7およ
び図8のように構成された従来の内燃機関の筒内噴射燃
料制御装置の具体的な動作について説明する。
【0025】図10はエンジン回転数Neおよび目標エ
ンジントルクToに対する燃料噴射方式の関係を示して
おり、目標エンジントルクToがToA以下で、且つエ
ンジン回転数NeがNeB以下の領域(図中に斜線で示
す)は、エンジン1が1サイクル中に消費する燃料量が
少ない領域を示している。
【0026】したがって、上記領域においては、燃料噴
射弁8の駆動時間Tinjを短く設定することができ、
エンジン1の圧縮行程中に燃料を噴射する圧縮行程噴射
が行われる。圧縮行程噴射は、各気筒1a〜1d内の一
部(点火プラグ10の近傍)で燃焼が行われ、筒内容積
に対して燃料が少なくて済むので、経済性が向上するう
え、燃焼のための空燃比制御が容易になるという利点を
有している。
【0027】図11は空燃比A/Fとエンジン発生トル
クTeとの関係を示す特性図であり、実線は圧縮行程噴
射時の特性曲線、一点鎖線は吸気行程噴射時の特性曲線
である。図11から明らかなように、圧縮行程噴射によ
れば、理論空燃比(14.7)よりもリーン側において
も、空燃比A/Fに応じたエンジン発生トルクTeの制
御が可能である。
【0028】一方、図10において、目標エンジントル
クToがToAよりも大きくなるか、または、エンジン
回転数NeがNeB以上になると、圧縮行程中に所要燃
料量Foの噴射を終了させることができないので、吸入
行程から圧縮行程までの間に燃料を噴射する吸気行程噴
射が行われる。吸気行程噴射は、吸気ポート付近に燃料
を噴射するエンジン(図示せず)と同様の燃料噴射およ
び燃焼状態となり、筒内容積の全てを用いた燃焼が行わ
れるので、高いエンジン出力が得られるという利点を有
している。
【0029】図12および図13は燃料噴射方式の違い
による各燃焼状態を示す説明図であり、図12は圧縮行
程噴射での燃焼状態、図13は吸気行程噴射での燃焼状
態をそれぞれ模式的に示している。各図において、40
はエンジン1の気筒内の燃焼室、41は燃焼室40をサ
ージタンク5に連通する吸気弁、42は燃焼室40を排
気管に連通する排気弁、50は圧縮行程噴射での燃焼領
域、51は吸気行程噴射での燃焼領域である。
【0030】図12のように、圧縮行程噴射において
は、燃焼室40内に少量の燃料を噴射して、点火プラグ
10の近傍に燃料を集め、点火プラグ10の近傍のみを
濃い混合気の層として燃焼させる(燃焼領域50参
照)。このとき、エンジン1の吸入空気量Qが同じであ
っても、点火プラグ10の近傍に噴射する燃料量によっ
てエンジン1の発生トルクTeが変わるので、燃料噴射
量Foは目標エンジントルクToに応じて変更される。
【0031】一方、図13のように、吸気行程噴射にお
いては、燃料が吸気行程で噴射されて筒内全体に拡散さ
れるので、筒内全体で燃焼することになる(燃焼領域5
1参照)。一般に、混合気の空燃比A/Fが燃焼可能な
理論空燃比(14.7)の近傍に設定されて燃料噴射量
Foが多くなった場合、圧縮行程噴射では、圧縮行程中
に燃料が噴射しきれないうえ燃料を筒内に十分に拡散さ
せることができないので、図13のような吸入行程噴射
が用いられる。
【0032】図14〜図16は実際に燃料噴射弁8を駆
動する際の筒内噴射燃料制御装置の制御処理を示し、図
14はクランク角信号SGTの立ち上がりエッジIu
(n−2)での割り込み処理、図15は噴射信号Jの立
ち上がり時刻t1でのタイマ割り込み処理、図16は噴
射信号Jの立ち下がり時刻t2でのタイマ割り込み処理
である。
【0033】まず、電子制御ユニット20内のCPU3
1は、図14の割り込み処理により、クランク角信号S
GTに同期して、今回の立ち上がりエッジIu(n−
2)の時刻と前回の立ち上がりエッジIu(n−3)の
時刻との時間差から、クランク角信号SGTのパルス周
期T(n−3)(図9参照)を演算する(ステップS
1)。
【0034】続いて、エアフローセンサまたは吸気管圧
力センサ(ともに図示せず)等からの情報に基づいて、
立ち上がりエッジIu(n−3)〜Iu(n−2)間の
周期T(n−3)における吸入空気量Q(n−3)を演
算し(ステップS2)、クランク角信号SGTの周期T
(n−3)および吸入空気量Q(n−3)を含む各種運
転情報(エンジン1のパラメータ)から、燃料噴射量F
o(n−2)を演算する(ステップS3)。
【0035】また、演算された燃料噴射量Fo(n−
2)から燃料噴射弁8の駆動時間Tinjを演算し(ス
テップS4)、燃料の噴射を開始する時刻t1にマイク
ロコンピュータ21のタイマ割り込みが発生するように
タイマを設定(ステップS5)した後、図14のタイマ
割り込み処理を抜け出る。
【0036】次に、CPU31は、図15のタイマ割り
込み処理により、ステップS3〜S5で算出された制御
量にしたがって、時刻t1に噴射信号Jを出力して燃料
噴射弁8を駆動する(ステップS6)。続いて、現在の
時刻t1から燃料噴射弁8の駆動時間Tinjだけ経過
した後の噴射終了時刻t2にタイマ割り込みが発生する
ようにタイマを設定(ステップS7)した後、図15の
タイマ割り込み処理を抜け出る。
【0037】最後に、CPU31は、図16のタイマ割
り込み処理により、目標燃料量Fo(n−2)の噴射が
終了する時刻t2に噴射信号Jを終了させ、燃料噴射弁
8の駆動を停止(ステップS8)した後、対象気筒に対
する燃料噴射制御を終了する。
【0038】このように、たとえば#1気筒に対する燃
料噴射量Foを演算するために、図9のように、#1気
筒に充填される吸入空気の時期(すなわち、吸気行程)
とは異なるタイミング(爆発行程〜排気行程)でのクラ
ンク角信号SGTの周期T(n−3)およびエンジン1
の吸入空気量Q(n−3)を用いている。
【0039】この場合、エンジン1の回転数Neや吸入
空気量Qが比較的安定している定常時においては、周期
T(n−3)および吸入空気量Q(n−3)が安定して
いるので、吸入空気量Qの計測時期が実際の空気吸入時
期より早くても、大きな誤差は生じない。
【0040】しかしながら、加速時や減速時等の過渡状
態においては、周期T(n−3)や吸入空気量Qが刻々
と変化するので、早いタイミングで燃料噴射量Foを演
算すると、加速性や減速性を損なうことになる。たとえ
ば、加速時においては、刻々と増大する要求燃料量Fo
に対して実際に供給される燃料量Fが不足するので加速
性が悪化し、減速時においては、スロットル弁4の閉成
によって減少する吸入空気量Qと比べて実際に供給され
る燃料が多くなるので減速しにくくなる。
【0041】また、一般に、エンジン1が冷機状態の場
合には、噴射された燃料が気化しにくいことから燃焼が
不安定になるうえ、エンジン1の始動後の温度上昇によ
って触媒16が活性化するまでは排気ガスが清浄されな
いことから排気ガスが悪化することになる。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関の筒内
噴射燃料制御装置は以上のように、たとえば、制御対象
気筒に対する燃料噴射量Fo(n−2)の演算を、吸気
行程とは異なる前回の爆発行程〜排気行程での周期T
(n−3)および吸入空気量Q(n−3)のみを用いて
いるので、加速時においては実際の燃料噴射量Fの不足
から加速性が悪化し、減速時においては燃料の過剰供給
から減速しにくくなるという問題点があった。
【0043】また、エンジン1が冷機時の場合には、燃
料が気化されにくく燃焼が不安定になるうえ、始動後に
触媒16が高温になって活性化するまでは排気ガスが悪
化してしまうという問題点があった。
【0044】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、筒内噴射エンジンで燃料噴射量
を演算する際に、最新の運転状態(吸入空気量およびク
ランク角周期)を反映させることにより、過渡運転時の
燃料量を適正化した内燃機関の筒内噴射燃料制御装置を
得ることを目的とする。
【0045】また、この発明は、過渡運転時の燃料量を
容易に適正化するとともに、燃料の気化を促進し、且つ
エンジン冷機時の触媒を直ちに活性化することのできる
内燃機関の筒内噴射燃料制御装置を得ることを目的とす
る。また、この発明は、過渡運転時の燃料量を容易に適
正化するとともに、エンジン出力性能を安定化させた内
燃機関の筒内噴射燃料制御装置を得ることを目的とす
る。
【0046】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る内燃機関の筒内噴射燃料制御装置は、内燃機関の各気
筒内に直接に燃料を噴射するための燃料噴射弁を有し、
各燃料噴射弁に対して各燃料噴射弁の駆動時間に応じた
パルス幅の噴射信号を印加することにより、各気筒の1
行程に要求される燃料量を各気筒内に供給する内燃機関
の筒内噴射燃料制御装置において、各気筒の1行程に印
加される噴射信号を3つのパルスに分割するとともに、
1行程に要求される燃料量を3回に分割し、各気筒の燃
料噴射弁に対して、第1回目および第2回目の噴射信号
をそれぞれ吸気行程で印加し、第3回目の噴射信号を圧
縮行程で印加し、第2回目の噴射信号により供給される
燃料量を内燃機関の運転状態に応じて補正するものであ
る。
【0047】これにより、第2回目の噴射の際に最新の
運転状態(吸入空気量およびクランク角周期)を反映さ
せた燃料量の演算が可能となり、第2回目の噴射信号で
燃料量を調整して過渡時での燃料量を適正化することが
できる。
【0048】また、この発明の請求項2に係る内燃機関
の筒内噴射燃料制御装置は、内燃機関の各気筒内に直接
に燃料を噴射するための燃料噴射弁を有し、各燃料噴射
弁に対して各燃料噴射弁の駆動時間に応じたパルス幅の
噴射信号を印加することにより、各気筒の1行程に要求
される燃料量を各気筒内に供給する内燃機関の筒内噴射
燃料制御装置において、各気筒の1行程に印加される噴
射信号を3つのパルスに分割するとともに、1行程に要
求される燃料量を3回に分割し、各気筒の燃料噴射弁に
対して、第1回目の噴射信号を排気行程で印加し、第2
回目の噴射信号を吸気行程で印加し、第3回目の噴射信
号を圧縮行程で印加するものである。
【0049】これにより、第1回目に噴射された燃料が
排気ガスで暖められて燃料の気化が促進するとともに、
そのまま排出された一部の燃料が燃焼して触媒を加熱活
性化するので、特に冷機時のエンジン性能を確保するこ
とができる。
【0050】また、この発明の請求項3に係る内燃機関
の筒内噴射燃料制御装置は、請求項2において、第2回
目の噴射信号により供給される燃料量を内燃機関の運転
状態に応じて補正するものである。これにより、エンジ
ンの運転状態に応じた出力性能を得ることができ、過渡
時での燃料量を適正化することができる。
【0051】また、この発明の請求項4に係る内燃機関
の筒内噴射燃料制御装置は、請求項1または請求項2に
おいて、第3回目の噴射信号により供給される燃料量を
一定値に設定したものである。これにより、エンジンの
出力性能を安定化することができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図につ
いて説明する。なお、この発明の実施の形態1のシステ
ムの全体構成については、図7および図8と同様であ
り、前述した通りなので、ここでは説明を省略する。
【0053】図1はこの発明の実施の形態1による燃料
噴射方法を示すタイミングチャートであり、前述と同様
に、#1気筒の圧縮行程に対応したクランク角信号SG
Tの立ち上がりエッジをIu(n)とし、#1気筒の燃
料噴射に注目した場合を示している。ここでは、図1の
(c)の噴射信号JがJ1〜J3に3分割されている点
のみが図9と異なる。
【0054】J1は吸気行程での第1回目の噴射信号、
J2は吸気行程での第2回目の噴射信号、J3は圧縮行
程での第3回目の噴射信号である。また、t1a、t
3、t5は、各噴射信号J1〜J3の立ち上がり時刻、
t2a、t4、t6は、各噴射信号J1〜J3の立ち下
がり時刻、Tinj1〜Tinj3は各噴射信号J1〜
J3のパルス幅(燃料噴射弁8の各駆動時間)である。
【0055】次に、図7および図8とともに、図2〜図
5のフローチャートを参照しながら、3分割された噴射
信号J1〜J3を用いたこの発明の実施の形態1による
燃料噴射処理動作について説明する。
【0056】図2はクランク角信号SGTの立ち上がり
エッジIu(n−2)での割り込み処理を示すフローチ
ャートであり、S1〜S3は前述と同様のステップであ
る。また、図3は第1回目の噴射を行う時刻t1aでの
タイマ割り込み処理を示すフローチャート、図4は第2
回目の噴射を行う時刻t3でのタイマ割り込み処理を示
すフローチャート、図5は第3回目の噴射を行う時刻t
5でのタイマ割り込み処理を示すフローチャートであ
る。
【0057】図2の割り込み処理は、Iu(n−2)の
みならず、次のクランク角信号SGTの立ち上がりエッ
ジIu(n−1)およびIu(n)においても、逐次に
実行される。
【0058】まず、CPU31(図8参照)は、クラン
ク角信号SGTの立ち上がりエッジIu(n−2)で割
り込みが発生した場合、前述と同様に、今回および前回
の割り込み発生時刻Iu(n−2)およびIu(n−
3)から、クランク角信号SGTの前回の周期T(n−
3)を演算する(ステップS1)。
【0059】続いて、吸入空気量Q(n−3)を演算し
(ステップS2)、クランク角信号SGTの周期T(n
−3)および吸入空気量Q(n−3)から燃料噴射量F
o(n−2)を演算する(ステップS3)。さらに、目
標燃料噴射量Fo(n−2)を3分割した燃料噴射量に
相当する各噴射信号J1〜J3のパルス幅(駆動時間)
Tinj1(n−2)〜Tinj3(n−2)を、以下
の(1)〜(3)式のように演算する(ステップS1
4)。
【0060】 Tinj1(n−2)=0.8×Tinj(n−2) …(1) Tinj2(n−2)=0.2×Tinj(n−2)−τ …(2) Tinj3(n−2)=τ …(3)
【0061】すなわち、第1回目の噴射信号J1は、目
標燃料量Fo(n−2)の80%を供給し、第2回目お
よび第3回目の噴射信号J2およびJ3は、残りの20
%の燃料量を供給することになる。なお、第3回目の燃
料噴射時間Tinj3(n−2)は、前述と同様の一定
値τである。
【0062】また、3回の駆動時間Tinj1(n−
2)〜Tinj3(n−2)の和として、燃料噴射弁8
の総合駆動時間Tinj(n−2)を、以下の(4)式
のように演算する。
【0063】 Tinj(n−2)=Tinj1(n−2)+Tinj2(n−2)+Tin j3(n−2) …(4)
【0064】こうして、ステップS14において、目標
燃料量Fo(n−2)に相当する総合駆動時間Tinj
(n−2)および目標燃料量Fo(n−2)の3分割に
相当する駆動時間Tinj1(n−2)〜Tinj3
(n−2)を設定し、立ち上がりエッジIu(n−2)
の割り込み処理(図2)を抜け出る。
【0065】次に、CPU31は、時刻t1aのタイマ
割り込み処理(図3)により、第1回目の燃料噴射を実
行する。すなわち、#1気筒の吸気行程初期の時刻t1
aから第1回目の噴射信号J1を立ち上げることによ
り、燃料噴射弁8を駆動開始する(ステップS15)。
【0066】続いて、第1回目の噴射信号J1の立ち下
がり時刻t2a(燃料噴射弁8の駆動停止時刻)を設定
し(ステップS16)、時刻t1aのタイマ割り込み処
理(図3)を抜け出る。ここで、第1回目の噴射終了時
刻t2aは、図2内のステップS14で演算した第1回
目の駆動時間Tinj1(n−2)を用いて、以下の
(5)式のように演算される。
【0067】 t2a=t1a+Tinj1(n−2) …(5)
【0068】以下、第1回目の噴射信号J1の立ち下が
り時刻t2aにおいて、前述(図16参照)と同様に、
時刻t2aでのタイマ割り込み処理(図示せず)を実行
し、燃料噴射弁8の駆動を停止させる。
【0069】続いて、クランク角信号SGTの立ち上が
りエッジIu(n−1)において、図2と同様の割り込
み処理を実行し、クランク角周期T(n−2)および吸
入空気量Q(n−2)を求めた後、上記(2)〜(4)
式と同様に、燃料噴射弁8の第k回目(k=1、2、
3)の駆動時間Tinjk(n−1)を、以下の(6)
〜(8)式のように演算する。
【0070】 Tinj1(n−1)=0.8×Tinj(n−1) …(6) Tinj2(n−1)=0.2×Tinj(n−1)−τ …(7) Tinj3(n−1)=τ …(8)
【0071】(6)〜(8)式は、上記(1)〜(3)
式内の演算処理タイミング(n−2)が今回タイミング
(n−1)に置き換わっているのみである。また、今回
の目標燃料量Fo(n−1)に相当する総合駆動時間T
inj(n−1)は、(6)〜(8)式で得られた各駆
動時間Tinj1(n−1)〜Tinj3(n−1)の
和となる。
【0072】次に、CPU31は、時刻t3でのタイマ
割り込み処理(図4)により、第2回目の燃料噴射を実
行する。すなわち、#1気筒の吸気行程後半の時刻t3
から第2回目の噴射信号J2を立ち上げることにより、
燃料噴射弁8を駆動開始する(ステップS17)。
【0073】続いて、運転状態の変化に応じた燃料量を
設定して過渡時の燃料噴射量Fの補正を行うために、前
回の総合駆動時間Tinj(n−2)と今回の総合駆動
時間Tinj(n−1)との時間偏差ΔTinj(n−
1)を、以下の(9)式のように演算する(ステップS
18)。
【0074】 ΔTinj(n−1)=Tinj(n−1)−Tinj(n−2)…(9)
【0075】また、上式から演算された駆動時間偏差Δ
Tinj(n−1)を用いて、第2回目の噴射信号J2
による燃料噴射弁8の駆動時間Tinj2(n−2)
を、以下の(10)式のように補正し、新規の第2回目
の駆動時間Tinj2(n−1)とする(ステップS1
9)。
【0076】 Tinj2(n−1)=Tinj2(n−2)+ΔTinj(n−1) …( 10)
【0077】続いて、第2回目の噴射信号J2の立ち下
がり時刻t4(燃料噴射弁8の駆動停止時刻)を、以下
の(11)式のように設定し(ステップS20)、時刻
t3のタイマ割り込み処理(図4)を抜け出る。
【0078】 t4=t3+Tinj2(n−1) …(11)
【0079】こうして、第2回目の噴射信号J2のタイ
マ設定が終了すると、時刻t4において、前述と同様
に、噴射信号J2を立ち下げるためのタイマ割り込み処
理(図示せず)が実行される。
【0080】次に、CPU31は、時刻t5のタイマ割
り込み処理(図5)により、第3回目の燃料噴射を実行
する。すなわち、時刻t5から第3回目の噴射信号J3
を立ち上げることにより、燃料噴射弁8を駆動開始する
(ステップS21)。
【0081】続いて、第3回目の噴射信号J3の立ち下
がり時刻t6(燃料噴射弁8の駆動停止時刻)を、以下
の(12)式のように設定し(ステップS22)、時刻
t5のタイマ割り込み処理(図5)を抜け出す。
【0082】t6=t5+τ …(12)
【0083】このように、制御対象気筒に対して、3分
割された噴射信号J1〜J3を用い、第1回目の噴射信
号J1を吸気行程の前半で出力し、第2回目の噴射信号
J2を吸気行程の後半で出力し、第3回目の噴射信号J
3を圧縮行程で出力することにより、第2回目の噴射信
号J2による燃料噴射開始時においては、最新のクラン
ク角周期T(n−1)および吸入空気量Q(n−1)等
から演算された最新の燃料噴射量Fo(n−1)を演算
することができる。
【0084】ここで、第1回目の噴射信号J1(パルス
幅Tinj1)により噴射される燃料量F1は前回の運
転状態に応じた既知値であり、第3回目の噴射信号J3
(パルス幅τ)により噴射される燃料量F3は一定値で
あるが、第2回目の噴射信号J2により噴射される燃料
量F2を今回の運転状態に応じて調整することにより、
総合燃料噴射量Fを最新のエンジン状態に見合う目標燃
料量Foに一致させることができる。
【0085】したがって、加減速時の過渡運転状態にお
いても、最新のエンジン状態を反映させることができ、
加速不足や減速性悪化等を解消することができる。ま
た、圧縮行程において、第3回目の噴射信号J3により
燃料を噴射するので、比較的濃い混合気の層が点火プラ
グ10の周辺に形成されて(図12参照)、燃料への着
火が確実且つ容易になる。
【0086】さらに、圧縮行程での第3回目の燃料噴射
量F3が変動すると、エンジン1の発生トルク等の性能
変動に著しく影響を与えることになるが、第3回目の噴
射信号J3のパルス幅Tinj3を一定値τに設定した
ので、圧縮行程での噴射量F3が変動せず、圧縮行程で
のエンジン1の燃焼性に影響を与えることはない。した
がって、吸気行程で噴射される第1回目の燃料量F1お
よび第2回目の燃料量F2(特に、補正制御される第2
回目の噴射信号J2による燃料量F2)によって、エン
ジン1の出力を制御することができる。
【0087】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、3分割した噴射信号J1〜J3のうち、第1回目の
噴射信号J1および第2回目の噴射信号J2を吸気行程
において出力したが、図6に示すように、第1回目の噴
射信号J1を排気行程で出力し、第2回目の噴射信号J
2のみを吸気行程で出力するようにしてもよい。
【0088】図6はこの発明の実施の形態2による燃料
噴射動作を示すタイミングチャートであり、図6の
(c)において、#1気筒の燃料噴射弁8に対する噴射
信号Jは、各制御行程毎に3つの噴射信号J1〜J3に
分割されており、このうち、第1回目の噴射信号J1は
排気行程で出力される。他の動作については前述(図1
〜図5参照)と同様であり、第2回目の噴射信号J2は
吸気行程で出力され、第3回目の噴射信号J3は圧縮行
程で出力される。
【0089】この場合、排気行程で出力される第1回目
の噴射信号J1は、クランク角周期T(n−3)で演算
した燃料噴射量F1を噴射し、吸気行程で出力される第
2回目の噴射信号J2は、クランク角周期T(n−2)
で演算した最新の燃料量を考慮して燃料量F2の補正を
行い、圧縮行程で出力される第3回目の噴射信号J3は
一定パルス幅τに基づく一定燃料量F3を噴射する。こ
れにより、前述と同様に、第2回目の噴射信号J2によ
り燃料量を補正することができる。
【0090】また、第1回目の噴射信号J1を排気行程
で出力することにより、排気行程で噴射した燃料が排気
ガスで暖められ、燃料の気化が促進されるので、特にエ
ンジン1が冷機状態での燃焼性を向上させることができ
る。さらに、排気行程に噴射した燃料の一部が、気筒内
に留まらずにそのまま排出ポートから排気管に排出され
た場合、未燃ガスが触媒16の付近で燃焼して触媒16
が加熱されるため、冷機時における始動後の触媒16の
活性化を促進することができる。
【0091】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、各気筒1a〜1dの1行程に印加される噴射信号J
を3つのパルスJ1〜J3に分割するとともに、1行程
に要求される燃料量Foを3回に分割し、各気筒1a〜
1dの燃料噴射弁8に対して、第1回目および第2回目
の噴射信号J1およびJ2をそれぞれ吸気行程で印加
し、第3回目の噴射信号J3を圧縮行程で印加し、第2
回目の噴射信号J2により供給される燃料量F2をエン
ジン1の運転状態に応じて補正し、総合燃料噴射量Fを
最新のエンジン状態に見合う目標燃料量Foと一致させ
るようにしたので、加減速での過渡運転状態においても
最新のエンジン状態を燃料噴射量Fに反映させることが
でき、燃料量Fを適正化して加速不足や減速性悪化を解
消することができる。
【0092】また、この発明の請求項2によれば、各気
筒1a〜1dの1行程に印加される噴射信号Jを3つの
パルスJ1〜J3に分割するとともに、1行程に要求さ
れる燃料量Foを3回に分割し、各気筒1a〜1dの燃
料噴射弁8に対して、第1回目の噴射信号J1を排気行
程で印加し、第2回目の噴射信号J2を吸気行程で印加
し、第3回目の噴射信号J3を圧縮行程で印加するよう
にしたので、燃料の気化が促進されてエンジン冷機状態
での燃焼性を向上させるとともに、排気行程噴射された
燃料の一部が触媒16の付近で燃焼して冷機時始動後の
触媒16の活性化を促進することができる。
【0093】また、この発明の請求項3によれば、請求
項2において、第2回目の噴射信号J2により供給され
る燃料量F2をエンジン1の運転状態に応じて補正する
ようにしたので、エンジン状態に応じた出力性能を得る
ことができ、過渡時での燃料量Fを適正化することがで
きる。
【0094】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1または請求項2において、第3回目の噴射信号J3
により供給される燃料量を一定値に設定したので、エン
ジン1の燃焼状態に影響を与えることがなく、エンジン
出力性能を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による燃料噴射処理
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図2】 この発明の実施の形態1による燃料噴射処理
のクランク角信号の立ち上がりエッジでの割り込み処理
動作を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による燃料噴射処理
の時刻t11でのタイマ割り込み処理動作を示すフロー
チャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1による燃料噴射処理
の時刻t3でのタイマ割り込み処理動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】 この発明の実施の形態1による燃料噴射処理
の時刻t5でのタイマ割り込み処理動作を示すフローチ
ャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2による燃料噴射処理
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】 一般的な内燃機関の筒内噴射燃料制御装置の
全体を示す構成図である。
【図8】 図7内の電子制御ユニットの具体的な構成例
を示すブロック図である。
【図9】 従来の内燃機関の筒内噴射燃料制御装置によ
る燃料噴射処理動作を説明するためのタイミングチャー
トである。
【図10】 一般的なエンジン回転数および目標エンジ
ントルクと燃料噴射方式との関係を示す説明図である。
【図11】 一般的な圧縮行程噴射時および吸気行程噴
射時における空燃比とエンジン発生トルクとの関係を示
す特性図である。
【図12】 一般的な圧縮行程噴射時の燃焼状態を模式
的に示す説明図である。
【図13】 一般的な吸気行程噴射時の燃焼状態を模式
的に示す説明図である。
【図14】 従来の内燃機関の筒内噴射燃料制御装置に
よる燃料噴射処理のクランク角信号の立ち上がりエッジ
での割り込み処理動作を示すフローチャートである。
【図15】 従来の内燃機関の筒内噴射燃料制御装置に
よる燃料噴射処理の時刻t1でのタイマ割り込み処理動
作を示すフローチャートである。
【図16】 従来の内燃機関の筒内噴射燃料制御装置に
よる燃料噴射処理の時刻t2でのタイマ割り込み処理動
作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)、1a〜1d 気筒、8 燃
料噴射弁、J1〜J3噴射信号、Tinj 総合駆動時
間、Tinj1、Tinj2、Tinj3駆動時間(パ
ルス幅)、τ 一定値、S1 クランク角信号の周期を
演算するステップ、S2 吸入空気量を演算するステッ
プ、S3 燃料噴射量を演算するステップ、S14 駆
動時間を演算するステップ、S15 第1回目の噴射信
号を立ち上げるステップ、S16 第1回目の噴射信号
の停止時刻を設定するステップ、S17 第2回目の噴
射信号を立ち上げるステップ、S18 前回値と今回値
との偏差を演算するステップ、S19 第2回目の噴射
信号を補正するステップ、S20 第2回目の噴射信号
の停止時刻を設定するステップ、S21 第3回目の噴
射信号を立ち上げるステップ、S22 第3回目の噴射
信号の停止時刻を設定するステップ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒内に直接に燃料を噴射
    するための燃料噴射弁を有し、前記各燃料噴射弁に対し
    て前記各燃料噴射弁の駆動時間に応じたパルス幅の噴射
    信号を印加することにより、前記各気筒の1行程に要求
    される燃料量を前記各気筒内に供給する内燃機関の筒内
    噴射燃料制御装置において、 前記各気筒の1行程に印加される噴射信号を3つのパル
    スに分割するとともに、前記1行程に要求される燃料量
    を3回に分割し、 前記各気筒の燃料噴射弁に対して、第1回目および第2
    回目の噴射信号をそれぞれ吸気行程で印加し、第3回目
    の噴射信号を圧縮行程で印加し、 前記第2回目の噴射信号により供給される燃料量を前記
    内燃機関の運転状態に応じて補正することを特徴とする
    内燃機関の筒内噴射燃料制御装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の各気筒内に直接に燃料を噴射
    するための燃料噴射弁を有し、前記各燃料噴射弁に対し
    て前記各燃料噴射弁の駆動時間に応じたパルス幅の噴射
    信号を印加することにより、前記各気筒の1行程に要求
    される燃料量を前記各気筒内に供給する内燃機関の筒内
    噴射燃料制御装置において、 前記各気筒の1行程に印加される噴射信号を3つのパル
    スに分割するとともに、前記1行程に要求される燃料量
    を3回に分割し、 前記各気筒の燃料噴射弁に対して、第1回目の噴射信号
    を排気行程で印加し、第2回目の噴射信号を吸気行程で
    印加し、第3回目の噴射信号を圧縮行程で印加すること
    を特徴とする内燃機関の筒内噴射燃料制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2回目の噴射信号により供給され
    る燃料量を前記内燃機関の運転状態に応じて補正するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の筒内噴射燃
    料制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第3回目の噴射信号により供給され
    る燃料量を一定値に設定したことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の内燃機関の筒内噴射燃料制御装
    置。
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US7314036B2 (en) 2002-09-12 2008-01-01 Daimlerchrysler Ag Methods for operating a spark-ignition internal combustion engine

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