JPH0929466A - レーザー加工機により所定の深さの模様を彫り込んだ製品を加工する方法 - Google Patents

レーザー加工機により所定の深さの模様を彫り込んだ製品を加工する方法

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JPH0929466A
JPH0929466A JP7185729A JP18572995A JPH0929466A JP H0929466 A JPH0929466 A JP H0929466A JP 7185729 A JP7185729 A JP 7185729A JP 18572995 A JP18572995 A JP 18572995A JP H0929466 A JPH0929466 A JP H0929466A
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JP
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product
metal
plate
pattern
thickness
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JP7185729A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Kaneko
範行 金子
Mikiya Fukazawa
幹哉 深澤
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザー加工機のみを用いて、所定の深さの
模様を彫り込んだ製品、および、製品で層状に異なった
材質を持つものを、簡単にかつ能率良く造ることができ
る加工方法を提供する。 【構成】 図1に示すような、厚さTの金属板3の表面
から深さDの有底の模様2、2を彫り込んだ製品1を造
るに当たり、製品に彫り込む模様の深さDに相当する板
厚を持つ金属製の上板と、製品の厚さTから上板の厚さ
を差し引いた厚さを持つ金属製の下板の2枚を用意し、
初めに、上板に所定の模様をレーザー加工機によりくり
貫き、次に、上板の下に下板を密着するように重ね合わ
せ、上板と下板を同時にレーザー加工機により切断加工
またはスポット照射加工をすることにより、上板と下板
を溶接し、一体物に形成することにより製品1を得るこ
とができる。また、製品で層状に異なった材質を持つも
のを造る場合は、上板と下板の材質を異なる金属板と
し、前述と同様の加工をすることにより、目的の製品を
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー加工機によ
り、所定の深さの模様を彫り込んだ製品、および当該製
品で層状に異なった材質を持つものを加工する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来は、例えば図1に示した様な金属板
3に所定の深さDの模様2、2を彫り込んだ製品1を造
る場合は、鍛造法、鋳造法、放電加工法、機械切削加工
法などで行っていた。しかしながら、鍛造法、鋳造法で
は高価な型が必要で有り、模様を変える毎に型も変えね
ばならず、細かく複雑な模様の加工には適しておらず、
能率も極めて悪い。放電加工法も高価な電極を必要と
し、模様を変える毎に電極を変えるのが一般的で、これ
も極めて能率が悪い。機械切削加工法においては、工具
の選定や加工速度などの条件の設定に時間を要し、また
加工時間そのものも長い時間を要していた。
【0003】また、例えば図8に示すように表面の模様
の方が内部の模様より小さな形状の製品10を得ようと
する場合、鋳造法以外では極めて困難であり、その鋳造
法も前述の如く能率の悪いものであった。
【0004】更に、例えば図3に示す如く、模様を付け
た上側部分の金属製の上板4の材質は硬度の高い金属と
し、模様の付いていない下側部分の金属製の下板5の材
質は靭性の高い金属とするような製品を造ろうとする場
合は、従来技術でやろうとすると、ろう付け工程や溶接
工程が増加するなどその段取りは複雑化するので、製品
を造るのに長時間を要し極めて能率の悪いものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、条件設定
が容易で且つ加工時間が短いという利点を持つレーザー
加工機を使用して目的の製品を得たいのであるが、現存
するレーザー加工機においては、表面にごく浅く線画や
文字様の模様を彫る加工はできるものの、任意に定めた
深さに模様を彫る加工は、深さの制御ができないため極
めて困難である。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、上記の欠点を解消し、レーザー加工機のみを用い
て、簡単にかつ能率良く目的とする製品を得ることので
きる加工方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、一体
物となっている製品を得るために加工するにあたって、
彫り込み模様の有る上側の部分と、模様のない下側の部
分とを予め分けて加工することを考え、請求項1に記載
の如く、製品に彫り込む模様の深さに相当する板厚を持
つ金属製の上板と、製品の厚さから当該上板の厚さを差
し引いた厚さを持つ金属製の下板の2枚を用意し、初め
に、上板に所定の模様をレーザー加工機によりくり貫
き、次に、上板の下に下板を密着するように重ね合わ
せ、上板と下板を同時にレーザー加工機により切断加工
またはスポット照射加工をすることにより、上板と下板
を溶接し、一体物に形成すれば目的の製品を得ることが
できる。
【0008】また、図8に示すように表面の模様の方が
内部の模様より小さな形状の模様を得ようとする場合
や、段付きの模様の製品を得ようとする場合は、模様を
彫り込む金属板を層状に予め分けて加工することを考
え、請求項2に記載の如く、模様を施す金属板を、複数
枚重ね合わせた金属板で構成し、各々の金属板には同じ
模様または異なる模様をそれぞれレーザー加工機により
くり貫き加工をほどこした後、当該金属板と模様の無い
下板とを密着するように重ね合わせ、それらの全金属板
を同時にレーザー加工機により切断加工またはスポット
照射加工をすることにより、当該全金属板同志を溶接
し、一体物に形成して目的の製品を得ることができる。
【0009】次に、例えば図3に示す如く模様を付けた
上側部分の金属製の上板4の材質は硬度の高い金属と
し、模様の付いていない下側部分の金属製の下板5の材
質は靭性の高い金属とするような製品を造ろうとする場
合は、請求項3に記載の如く、上板と下板の材質を異な
る金属板とし、当該金属板同志を溶接し、一体物に形成
すれば目的の製品を得ることができる。
【0010】更に、例えば図10に示す如く模様を付け
た複数枚の上側部分の金属板16、17の材質をそれぞ
れ異なる材質とし、模様の付いていない下側部分の金属
板19、21も同様に複数の材質のものに分けたような
製品を造ろうとする場合は、請求項4に記載の如く、複
数枚の上板の材質をそれぞれ任意のものとし、更に、下
板に相当する金属板を複数枚重ね合わせた金属板で構成
し、それぞれの金属板の材質を任意のものとし、複数枚
の上板にはそれぞれ同じ模様または異なる模様をそれぞ
れレーザー加工機によりくり貫き加工をほどこした後、
下板に相当する複数枚の金属板を含む全ての金属板を密
着するように重ね合わせ、それらの全金属板を同時にレ
ーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工を
することにより、当該全金属板同志を溶接し、一体物に
形成して目的の製品を得ることができる。
【0011】
【作用】レーザー加工機を用いての加工は、次の2つの
特徴を持っている。第一の特徴は、被加工物である金属
板に任意の模様をくり貫く加工が極めて容易に行えるこ
とである。第二の特徴は、複数枚の金属板を密着するよ
うに重ね合わせた状態でレーザービームを板厚方向に照
射すると、当該複数枚の金属板の互いに接している部分
が、レーザービームを照射した時に発生する熱により溶
解を生じ、それが凝固することにより、当該複数枚の金
属板同志が溶接されることである。本発明は、これらの
レーザー加工機の特徴に着目し、レーザー加工機のみを
使用して、例えば図1に示すような所定の深さDの模様
2、2を持つ製品1を簡単に造ることにある。すなわ
ち、目的の製品1を造るに当たり、被加工物である金属
を、模様のある上側部分と模様の無い下側部分との2枚
に分けて加工する。図2は、被加工物である金属を、模
様の有る上板4と模様の無い下板5に分けた図である。
まず、レーザー加工機により、上板4に模様をくり貫
く。ついで、上板4の下に下板5を密着するように重ね
合わせ、上板4と下板5を同時にレーザー加工機により
切断加工またはスポット照射加工をする。これにより、
前述の第二の特徴で述べた作用により、上板4と下板5
を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得ることがで
きる。
【0012】
【実施例】まず初めに第一の実施例として、請求項1に
記載の発明の実施例について図1、図2、図3、図4、
図5、図6、図7をもちいて説明する。
【0013】図1は、符号1で示した目的とする製品を
示す斜視図である。この製品1は、厚さTの金属板3の
表面から深さDの有底の模様2、2を彫り込んだもので
あり、その全体の形は、輪郭線7で示されている。深さ
Dは厚さTより小さな値であることは言うまでもない。
【0014】この製品1を、前述のごとき従来の技術の
欠点を解消し、レーザー加工機のみを用いて造るために
は、次に述べるようにすれば良い。
【0015】目的の製品1を造るに当たり、被加工物で
ある金属を、模様のある上側部分と模様の無い下側部分
との2枚に分けて加工することを考えた。
【0016】図2は被加工物である金属製の2枚の板を
示す斜視図である。すなわち、符号4は彫り込む模様
2、2の深さDと同じ厚さt1 を持つ金属製の上板であ
り、符号5は製品1の全体の厚さTから上板4の厚さt
1 を差し引いた厚さt2 を持つ金属製の下板である。ま
ず最初に、被加工物であるこれらの金属製の上板4と下
板5を用意する。
【0017】次に、レーザー加工機により矢印Aの方向
に照射されるレーザービーム6により、上板4に貫通す
る模様2、2をくり貫く。これにより深さDを持つ模様
2、2ができたわけである。
【0018】次に、図3に示すように、上板4と下板5
を密着するように重ね合わせる。
【0019】ついで、図4に示すように、矢印Aの方向
に照射されるレーザービーム6により、切断軌跡を示す
矢印Bの方向に沿って製品1の輪郭線7の通りに切断す
る。この加工により、上板4と下板5は溶接されるた
め、上板4と下板5は一体物に形成され、目的の製品1
を得ることができる。
【0020】なお、図5は、矢印Aの方向に照射され矢
印Cの方向に切断するレーザービーム6により上板4と
下板5を同時に切断する場合において、レーザービーム
が切断する時に発生する熱により、上板4の下縁付近と
下板5の上縁付近に溶解が生じ、それが凝固することに
より上板4と下板5の間に溶着部8ができることを示し
た図である。この作用により上板4と下板5は溶接され
ることになる。
【0021】図6は、スポット照射加工による溶接を示
した斜視図である。上板4と下板5が既に輪郭線7の形
をしていて、前述の切断加工による溶接方法が使えない
ような場合の溶接方法を述べる。すなわち、レーザー加
工機により矢印Aの方向に照射されるレーザービーム6
により、複数のスポット9、9に照射を行う。このスポ
ット照射の熱により前述の切断加工の場合と同様に、ス
ポット照射をした位置の上板4の下縁付近と下板5の上
縁付近に溶解が生じ、それが凝固することにより上板4
と下板5を溶接する事ができる。スポットの数は必要な
強度が保証される数だけ行えば良い。
【0022】図7は、被加工物をひっくり返して裏面か
らスポット照射加工を行っていることを示した斜視図で
ある。図6の様に表面からスポット照射を行うと表面に
スポット照射による痕跡が残る。これを嫌う場合は、図
7に示す様に裏面からスポット照射を行う。この時レー
ザー加工機により矢印Aの方向に照射されるレーザービ
ーム6の強さを下板5は貫通するが上板4は貫通しない
強さに調整することにより表面にスポット照射による痕
跡を残すこと無く上板4と下板5を溶接する事ができ
る。
【0023】第二の実施例として、請求項2に記載の発
明の実施例について図8、図9をもちいて説明する。
【0024】図8は、符号10で示した目的とする製品
を示す断面斜視図である。この製品10は、厚さT1の
金属板15の表面から深さがd1 の模様11と、深さd
1 のところから更に模様全体の深さD1から深さd1 を
差し引いた残りの深さd2 分を彫り込んだ模様12と、
厚さT1の金属板15の表面から深さがd1 の模様13
と、深さd1 のところから更に模様全体の深さD1から
深さd1 を差し引いた深さd2 分を彫り込んだ模様14
とを持つものである。模様12は深さd1 のところから
模様11より横に大きく広がっており、模様14は深さ
d1 のところから模様13より小さく段が付いたように
なっているのが特徴である。
【0025】このような製品を造るのは、従来技術では
極めて困難であったが、次のようにすればレーザー加工
機のみにより簡単に造ることができる。
【0026】この製品10を造るに当たり、模様のほど
こされている深さD1に相当する金属部分を層状に予め
分けて加工することを考え、模様が変化する深さd1 の
ところで2枚の金属板に分け、それぞれ別々に加工する
こととした。
【0027】図9は、被加工物である金属板を、模様の
ほどこされている深さD1に相当する金属板2枚と、下
板に相当する金属板1枚の3枚に分けた状態を示す断面
斜視図である。すなわち、深さd1 と等しい厚さt3 を
持つ金属板16と、深さd2 と等しい厚さt4 を持つの
金属板17と厚さt5 の金属板18である。
【0028】まず最初に、これら3枚の金属板を用意
し、レーザー加工機により金属板16に模様11、13
をくり貫き、同様に金属板17に模様12、14をくり
貫く。
【0029】次に、金属板16、17、18を密着する
ように重ね合わせ、前述と同様にレーザー加工機により
切断加工またはスポット照射加工をすることにより、金
属板16、17、18を溶接し、一体物に形成して目的
の製品10を得ることができる。
【0030】第三の実施例として、請求項3に記載の発
明の実施例について図1、図2をもちいて説明する。
【0031】図1に示す製品1は、同一金属で造られて
いるものである。これを層状に別々の金属とすることが
できれば、製品の機械的性質を向上させることができる
し、また、材料の金属の価格が高い場合は下側の金属に
価格の安い金属を使用してコストを低減させることもで
きる。
【0032】これを従来技術でやろうとすると、ろう付
け工程や溶接工程が増加するなど、その段取りは複雑化
するので、製品を造るのに長時間を要し極めて能率が悪
い。この欠点を解消し、レーザー加工機のみで、層状に
別々の材質の金属を持った製品を造るためには、次に述
べるようにすれば良い。
【0033】すなわち本発明によれば、前に述べたよう
に、上板4と下板5を予め用意して上板4に模様をくり
貫いた後、上板4と下板5を密着するように重ね合わ
せ、上板4と下板5を同時にレーザー加工機により切断
加工またはスポット照射加工をすることにより、上板4
と下板5を溶接し、一体物に形成して目的の製品1を得
ることができる。従って、上板4の材質と下板5の材質
を、例えば上板4の材質は硬度の高い金属とし、下板5
の材質は靭性の高い金属としたい場合は、予めそれぞれ
の材質の板を用意しさえすれば良い。後は前述の加工方
法をなんら変えることなく、全く同じ加工方法で簡単に
層状に別々の材質の金属を持った目的の製品を得ること
ができる。
【0034】第四の実施例として、請求項4に記載の発
明の実施例について図9、図10をもちいて説明する。
【0035】図10は、層状の複数の金属板で構成さ
れ、それぞれの金属板が任意の材質で造られていること
を特徴とする製品20を示す断面斜視図である。
【0036】この製品20に求められる目的は、種々考
えられる。例えば1例として、模様のある部分は硬くし
模様の無いベースに当たる部分を柔らかくして衝撃に耐
えるような機械的性質を持った型を得たい場合、また2
例として、模様の有る部分の金属は耐食性の有る価格の
比較的高い金属を使うが模様の無いベースに当たる部分
は価格の安い材料を使うなどして製品全体の価格を下げ
た製品を得たい場合などである。
【0037】このような製品を造るのは、従来技術では
極めて困難であったが、次のようにすればレーザー加工
機のみにより簡単に造ることができる。
【0038】まず、製品20のそれぞれの目的に合うよ
うなきめ細かな材質の選定ができるように、金属板の層
をふやす。すなわち、図9で示した厚さt5 の金属板1
8を、更に図10に示すように厚さt6 の金属板19と
厚さt7 の金属板21に分ける。そうして、製品20の
それぞれの目的に合った材質を選定し、金属板16、1
7、19、21の材質をそれぞれ決める。
【0039】次に、レーザー加工機により金属板16に
模様11、13をくり貫き、同様に金属板17に模様1
2、14をくり貫く。ついで、金属板16、17、1
9、21を密着するように重ね合わせ、前述と同様にレ
ーザー加工機により切断加工またはスポット照射加工を
することにより、金属板16、17、19、21を溶接
し、一体物に形成して目的の製品20を得ることができ
る。
【0040】第五の実施例を、図11、12、13をも
ちいて説明する。
【0041】図11は、符号30で示した目的とする製
品を示す斜視図である。この製品30は、厚さT2の金
属板24の表面から深さd3 の模様22と深さd4 の模
様23を彫り込んだものである。深さd3 、d4 は厚さ
T2より小さな値である。この製品の特徴は、それぞれ
深さの異なる複数の模様が彫り込まれていることであ
る。
【0042】目的の製品30を造るに当たり、被加工物
である金属を、模様のある上側部分と模様の無い下側部
分とに分けて加工するわけであるが、この分け方に図1
2に示す分け方と図13に示す分け方がある。それぞれ
について説明する。
【0043】まず、図12について説明する。模様の有
る被加工物の金属板25を、模様22の有る部分と模様
23の有る部分とに分けて考える。すなわち、模様22
の有る部分の板厚を模様22の深さd3 と等しい厚さt
8 とし、模様23の有る部分の板厚を模様23の深さd
4 と等しい厚さt9 となるように、予め金属板25を図
12に示すような段付き加工をして、用意しておく。一
方、模様の無い金属板26は、金属板25とぴったり重
なり合うように、金属板25の厚さt8 の部分と重なり
合う部分の板厚を製品30の厚さT2から金属板25の
厚さt8 を差し引いた厚さt10 とし、金属板25の厚
さt9 の部分と重なり合う部分の板厚を製品30の厚さ
T2から金属板25の厚さt9 を差し引いた厚さt11
となるように、予め図12に示すように段付き加工をし
て、用意しておく。
【0044】次に、レーザー加工機により、金属板25
に、厚さt8 の部分に模様22を、厚さt9 の部分に模
様23を、くり貫き加工する。ついで、金属板25の下
に金属板26を密着するように重ね合わせ、金属板25
と金属板26を同時にレーザー加工機により切断加工ま
たはスポット照射加工をすることにより、金属板25と
金属板26を溶接し、一体物に形成して目的の製品30
を得ることができる。
【0045】図13について説明する。図12の実施例
においては、予め段付き加工をほどこした金属板25と
金属板26を用意したが、図13の実施例においては、
金属板25と金属板26とを更に複数の金属板に分ける
ことにより、段付き加工をせず、全てフラットな板厚の
金属板の組み合わせで目的とする製品30を得ることが
できる。
【0046】すなわち、図13に示すごとく、厚さt8
の金属板27、厚さt9 の金属板28、厚さt12 の金
属板29、厚さt13 の金属板31、厚さt14 の金属
板32の5枚の金属板を用意する。金属板27の厚さt
8 は、模様22の深さd3 と等しい。金属板28の厚さ
t9 は、模様23の深さd4 と等しい。また、それぞれ
の金属板の厚さには次の関係がある。厚さt8 、t12
、t14 をたした値は、製品30の厚さT2と同じ値
である。厚さt9 、t13 、t14 をたした値は、製品
30の厚さT2と同じ値である。更に、金属板32は、
金属板27、28、29、31のベースとなるものであ
り、これらの全金属板同志は、ぴったりと重ね合わせる
ことが出来る大きさになっている。
【0047】次に、レーザー加工機により、金属板27
に模様22を、金属板28に模様23をくり貫き加工す
る。ついで、金属板27の下に金属板29を、金属板2
8の下に金属板31を密着するように重ね合わせ、更に
金属板32を金属板29、31の下に密着するように重
ね合わせ、これらの全金属板を同時にレーザー加工機に
より切断加工またはスポット照射加工をすることによ
り、当該全金属板同志を溶接し、一体物に形成して目的
の製品30を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レーザー加工機のみを用いて、所定の深さの模様を彫り
込んだ製品、および当該製品で層状に異なった材質を持
つものを簡単にかつ能率良く造ることができる。 (1)第一の効果として、所定の深さの模様を彫り込ん
だ製品を造る場合について述べる。当該製品を、従来技
術である鍛造法、鋳造法、放電加工法などで造る場合
は、鍛造法、鋳造法では高価な型が必要で有り、模様を
変える毎に型も変えねばならず、細かく複雑な模様の加
工には適しておらず、能率も極めて悪いし、放電加工法
も高価な電極を必要とし、模様を変える毎に電極を変え
るのが一般的で、これも極めて能率が悪い。機械切削加
工法においては、工具の選定や加工速度などの条件の設
定に時間を要し、また加工時間そのものも長い時間を要
していた。これに対し、本発明では、条件設定が容易で
且つ加工時間が短いという利点を持つレーザー加工機の
みを使用して、目的の製品を極めて能率良く造ることが
できる。特に模様が複雑になればなるほど、その利点は
発揮される。 (2)第二の効果として、当該製品で層状に異なった材
質を持つものを造る場合について述べる。これを従来技
術でやろうとすると、ろう付け工程や溶接工程が増加す
るなど、その段取りは複雑化するので、製品を造るのに
長時間を要し極めて能率が悪い。これに対し、本発明で
は、層状に構成されている金属板の材質を任意に選定す
ることができ、その加工法も極めて簡単で能率の良いも
のである。従って、模様のある部分は硬くし模様の無い
ベースに当たる部分を柔らかくして衝撃に耐えるような
機械的性質を持った製品得たい場合や、模様の有る部分
の金属は耐食性の有る価格の比較的高い金属を使うが模
様の無いベースに当たる部分は価格の安い材料を使うな
どして製品全体の価格を下げた製品を得たい場合など
に、簡単に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製品1を示す斜視図、
【図2】被加工物である2枚の金属板を示す斜視図、
【図3】被加工物である2枚の金属板を重ね合わせた状
態を示す斜視図、
【図4】製品1の輪郭線に沿って切断している状態を示
す斜視図、
【図5】金属板同志を溶接している状態を示す斜視図、
【図6】スポット加工による溶接をしている状態を示す
斜視図、
【図7】裏面からスポット加工による溶接をしている状
態を示す斜視図、
【図8】製品10を示す断面斜視図、
【図9】製品10を構成する金属板を層状に分けたこと
を示す断面斜視図、
【図10】製品20を示す断面斜視図、
【図11】製品30を示す斜視図、
【図12】被加工物を2枚の金属板に分けたことを示す
斜視図、
【図13】被加工物を5枚の金属板に分けたことを示す
斜視図である。
【符号の説明】
1、10、20、30:製品 2、11、12、13、14、22、23:模様 3、4、5、15、16、17、18、19、21、2
4、25、26、27、28、29、31、32:被加
工物である金属板 6:レーザービーム 7:製品1の輪
郭線 8:溶着部 9:スポット A:レーザービームの照射方向 B:切断軌跡 C:切断する方向 D、D1、d1 、d2 、d3 、d4 :模様の深さ T、T1、T2、t1 、t2 、t3 、t4 、t5 、t6
、t7 、t8 、t9 、t10 、t11 、t12 、t13
、t14 :金属板の厚さ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品に彫り込む模様の深さに相当する板
    厚を持つ金属製の上板と、製品の厚さから当該上板の厚
    さを差し引いた厚さを持つ金属製の下板の2枚を用意
    し、初めに、上板に所定の模様をレーザー加工機により
    くり貫き、次に、上板の下に下板を密着するように重ね
    合わせ、上板と下板を同時にレーザー加工機により切断
    加工またはスポット照射加工をすることにより、上板と
    下板を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得る加工
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の上板に相当する金属板
    を、複数枚重ね合わせた金属板で構成し、各々の金属板
    には同じ模様または異なる模様をそれぞれレーザー加工
    機によりくり貫き加工をほどこした後、当該金属板と請
    求項1に記載の下板とを密着するように重ね合わせ、そ
    れらの全金属板を同時にレーザー加工機により切断加工
    またはスポット照射加工をすることにより、当該全金属
    板同志を溶接し、一体物に形成して目的の製品を得る加
    工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の上板と下板の材質を異
    なる金属板としたことを特徴とする請求項1記載の加工
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載されている複数枚の上板
    の材質をそれぞれ任意のものとし、更に、請求項1記載
    の下板に相当する金属板を複数枚重ね合わせた金属板で
    構成し、それぞれの金属板の材質を任意のものとし、複
    数枚の上板にはそれぞれ同じ模様または異なる模様をそ
    れぞれレーザー加工機によりくり貫き加工をほどこした
    後、下板に相当する複数枚の金属板を含む全ての金属板
    を密着するように重ね合わせ、それらの全金属板を同時
    にレーザー加工機により切断加工またはスポット照射加
    工をすることにより、当該全金属板同志を溶接し、一体
    物に形成して目的の製品を得る加工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011145481A1 (ja) * 2010-05-18 2011-11-24 三菱電機株式会社 ビーム溶接方法、真空包装方法、及びその真空包装方法により製造した真空断熱材
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CN109640532A (zh) * 2019-01-29 2019-04-16 深圳光韵达光电科技股份有限公司 一种fpc治具制作方法

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