JPH09291458A - 糸補強不織布及びその製造方法 - Google Patents

糸補強不織布及びその製造方法

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JPH09291458A
JPH09291458A JP1589397A JP1589397A JPH09291458A JP H09291458 A JPH09291458 A JP H09291458A JP 1589397 A JP1589397 A JP 1589397A JP 1589397 A JP1589397 A JP 1589397A JP H09291458 A JPH09291458 A JP H09291458A
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Japan
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yarn
layer
nonwoven fabric
ladder
spiral
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JP1589397A
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Shinichi Kitazawa
進一 北澤
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Japan Vilene Co Ltd
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Japan Vilene Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣料品用芯地に適した糸補強不織布及びその
製法を提供する。 【解決手段】 製法は、支持帯8と、それらと接合し、
互いに平行に配置された等長の複数の糸2とのハシゴ状
構造体9と、長尺状ウェブシート21とから積層体を形
成し;ウェブ層の繊維結合処理を実施し、ハシゴ状構造
体層中の各糸をウェブ層に保持させて複合不織布を形成
し;複合不織布の両端部の支持帯含有領域を、切断除去
することからなる。糸補強不織布は、不織布層と複数補
強糸とを含む長尺状で、各補強糸は不織布層の長手方向
と交差して両側面端部に延び、相互に平行に配置され、
不織布層に保持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸補強不織布及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不織布の種々の用途、特に衣料品の芯地
の用途においては、横張りのある素材、すなわち、芯地
の横方向(背丈方向の直角方向)の寸法安定性が高く、
保形性の優れた素材が求められている。このため、不織
布に種々の素材を組み合わせた複合不織布が考えられた
が、それらは、コスト及び/又は生産速度の点で大量生
産に不適当なものであった。例えば、織物又は編み物
と、不織布との複合不織布は、別々に基布を製造する必
要があるので、作業が煩雑になる欠点があった。また、
ラッセル編機などによって不織布搬送方向の糸縫い加工
を不織布に施し、その編み構造(例えば、チェーンステ
ッチなど)に不織布幅方向(不織布搬送方向の直角方
向)の補強糸を挿入した複合不織布では、不織布搬送方
向の糸縫い加工が必要となるので、作業が煩雑であり、
しかもラッセル編機などによる糸縫い加工を施すため、
生産速度が遅くなる(約1.5m/分)欠点があった。
また、繊維ウェブの搬送方向に引き揃えた補強糸を、繊
維ウェブ上に積層した状態で繊維ウェブを結合させるこ
とによって、不織布内部に補強糸を有する糸補強不織布
を得ることができるが、この糸補強不織布では、挿入さ
れた補強糸の方向が横方向(背丈方向の直角方向)であ
る通常の芯地(すなわち、横張りのある芯地)の大量生
産には、裁断作業が煩雑になるため、不向きであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、横張りのある芯地の大量生産に適する糸補強不織
布、及びその糸補強不織布を速い生産速度で連続的に製
造することができる製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、本発明に
よる、不織布層と複数の補強糸とを含む長尺状の糸補強
不織布であって、前記補強糸の各々の長さはそれぞれ実
質的に等しく、前記補強糸の各々は前記不織布層の一方
の側面端部から他方の側面端部に延び、前記補強糸は相
互に実質的に平行に配置され、前記補強糸の各々は前記
不織布層に保持されていることを特徴とする、前記糸補
強不織布によって達成することができる。
【0005】また、本発明は、(1)(i)実質的に平
行な一対の支持帯と、それらの各支持帯に接合し、少な
くとも前記支持帯間では実質的に平行に配置され、実質
的に等しい長さを有する複数の糸とからなるハシゴ状構
造体と、(ii)長尺状繊維ウェブシートとを、前記ハシ
ゴ状構造体の支持帯が延びる方向と前記長尺状繊維ウェ
ブシートの長手方向とが実質的に一致するように積層し
て、ハシゴ状構造体層と繊維ウェブ層とからなる積層体
を形成する工程; (2)前記積層体に対して前記繊維ウェブ層の構成繊維
結合処理を実施し、前記ハシゴ状構造体層中の各糸を繊
維ウェブ層に保持させて、複合不織布を形成する工程;
及び (3)前記複合不織布の長手方向に平行な両端部の前記
支持帯を含む領域を、前記複合不織布から切断して除去
する工程を含むことを特徴とする、糸補強不織布の製造
方法にも関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の糸補強不織布は、例え
ば、特定の構造を有する「ハシゴ状構造体」と「長尺状
繊維ウェブシート」との積層体から製造することができ
る。前記の「ハシゴ状構造体」は、実質的に平行な一対
の支持帯と、それら各支持帯に両端部又はその近辺で接
合し、少なくとも前記支持帯間では実質的に平行に配置
され、実質的に等しい長さを有する複数の糸とからな
り、より好ましくはその複数の糸の間隔が少なくとも前
記支持帯間においては実質的に一定の間隔を有するもの
であり、例えば、 (a)糸供給手段から連続的に供給される糸を、前記供
給手段に対して相対的に実質的に一定方向にかつ実質的
に一定速度で移動する巻取手段に、螺旋状に巻き取る工
程(以下、巻き取り工程と称する); (b)前記巻取手段上の螺旋状連続糸に、螺旋軸方向に
平行に連続して延び、かつ螺旋状連続糸の構成糸とピッ
チ毎に接合する1又はそれ以上の接合帯を設けて、螺旋
状接合体を形成する工程(以下、接合工程と称する);
及び (c)前記接合帯を、螺旋軸方向に平行な中央切断線に
沿って切断するか、あるいは、接合帯間の各構成糸を、
螺旋軸方向に平行な中央切断線に沿って切断することに
より、前記螺旋状接合体を切断する工程(以下、切断工
程と称する)を含むことを特徴とする、方法によって製
造することができる。
【0007】前記のハシゴ状構造体の製造方法の一態様
であって、前記の接合工程(b)において1つの接合帯
を設ける態様を図1に示す。図1は、前記の(a)巻き
取り工程〔図1の(a)〕、(b)接合工程〔図1の
(b)〕、及び(c)切断工程〔図1の(c)〕の順
に、ハシゴ状構造体9の製造工程を模式的に示す説明図
である。巻き取り工程(a)では、糸供給手段(例え
ば、紡錘)4から連続的に供給される糸2を、巻取手段
(例えば、円筒体)3に、一定の巻き付け角度(円筒体
3の中心軸と糸2とのなす角度)で、螺旋状に巻き取
り、円筒体3上に螺旋状連続糸5を形成する。円筒体3
の直径は一定であるので、巻き付け角度を一定に保つこ
とによって、周回長(螺旋1巻きの長さ)を一定にする
ことができる。
【0008】円筒体3への糸2の巻き取りは、自転しな
い円筒体3の周囲に供給手段4を周回させるか、円筒体
3の周囲を周回しない供給手段4に対して円筒体3を自
転させるかすることにより行うことができる。その際、
更に、供給手段4に対して、円筒体3を実質的に一定方
向かつ実質的に一定速度で相対的に移動させることによ
り、円筒体3の側面上に糸2を螺旋状に巻き取ることが
できる。相対的移動は、固定した供給手段4に対して円
筒体3を矢印Aの方向へ移動する〔図1の(a)〕か、
あるいは固定した円筒体3に対して供給手段4を矢印A
の方向と反対方向へ移動することによって実施すること
ができる。
【0009】接合工程(b)では、前記工程(a)で円
筒体3上に形成した螺旋状連続糸5の上に、円筒体3の
中心軸方向に平行に溶融樹脂を線状に塗布して冷却する
ことによって、帯状樹脂層6を形成し、螺旋状接合体7
を得る。帯状樹脂層6は、螺旋状連続糸5の螺旋軸方向
に平行に連続して延び、かつ螺旋状連続糸5の構成糸と
ピッチ毎に接合する接合帯として機能する。接合帯とし
ては、前記の溶融樹脂からなる帯状樹脂層6の他に、水
溶性樹脂組成物を塗布して乾燥させて形成した帯状樹脂
層、熱硬化性樹脂組成物を塗布して加熱硬化させて形成
した帯状樹脂層又は帯状の感圧接着剤テープを前記の螺
旋状連続糸5の上から貼り付けたものなども使用するこ
とができる。
【0010】なお、接合工程(b)において、帯状樹脂
層を形成する樹脂はフィルム状、ネット状、繊維状、又
は液状などの形態で供給することができる。例えば、フ
ィルム状、ネット状や繊維シート状で供給した場合に
は、樹脂の熱溶融による接着や接着剤を用いた接着によ
り螺旋状連続糸5と接合してもよい。また、補強のため
に糸やテープなどの補強材を、前記の溶融樹脂やフィル
ム状、繊維状、液状などの樹脂を供給する際に同時に、
又は前後して供給してもよい。更には、接合帯6として
紙、ネット、織物、編み物、不織布などのテープ状体を
使用し、螺旋状連続糸に熱接着性のあるものを用いて螺
旋状連続糸の一部又は全部を溶融して両者を接合した
り、接着剤を介してテープ状体と螺旋状連続糸とを接合
してもよい。なお、これら接合手段を適宜組み合わせて
使用することもできる。
【0011】切断工程(c)では、接合帯(例えば、樹
脂層)6を、中央部で螺旋軸方向に平行に、その中央
部、すなわち、図1(b)に示す破線Bに沿って切断す
ることによって、螺旋状接合体7を切断して、ハシゴ状
構造体9を形成する。中央部で切断された接合帯(例え
ば、樹脂層)6は、ハシゴ状構造体9において、通常の
「ハシゴ(梯子)」における両端の支柱に相当する2つ
の支持帯8a,8bとなる。また、螺旋状連続糸5は、
通常の「ハシゴ(梯子)」の階段棒に相当する各糸2と
なる。この場合には、2つの支持帯8の内側にのみ糸が
存在し、外側には構成糸が存在しない。
【0012】前記接合工程(b)で設ける接合帯(例え
ば、樹脂層)6の幅は、切断工程(c)において、接合
帯の中央部で螺旋軸方向に平行に切断し、切断により生
じる一対の支持帯8a,8bを離して広げた際に、支持
帯8a,8bに接合する糸2を充分保持することができ
る長さであることが必要である。なお、前記接合部の幅
の上限は特に限定されるものではないが、支持帯8a,
8bの間に設ける糸2の長さが目的の長さ以上になるよ
うに、個々の製造目的に応じて適宜適当な値を決定する
ことができる。
【0013】前記のハシゴ状構造体の製造方法の別の一
態様であって、前記の接合工程(b)において2本の接
合帯を設ける態様を図2に示す。図2(a)は図1
(a)と同様の巻き取り工程(a)を、図2(b)は接
合工程(b)を、そして、図2(c)は切断工程(c)
を模式的に示す説明図である。図2に示す態様において
も、図1に示す態様と同様の手順により巻き取り工程
(a)を実施することができる。
【0014】接合工程(b)では、前記工程(a)で円
筒体3上に形成した螺旋状連続糸5の上に、円筒体3の
中心軸方向に平行にかつ所定の間隔を設けて、溶融樹脂
を線状に塗布して冷却することによって、2本の帯状樹
脂層6a,6bを形成し、螺旋状接合体7を得る。帯状
樹脂層6a,6bは、螺旋状連続糸5の螺旋軸方向に平
行にかつ所定の間隔をあけて連続して延び、かつ螺旋状
連続糸5の構成糸とピッチ毎に接合する2本の接合帯と
して機能する。接合帯としては、図1に示す態様で用い
ることのできる各種接合帯、例えば、溶融樹脂からなる
帯状樹脂層、水溶性樹脂組成物を塗布して乾燥させて形
成した帯状樹脂層、熱硬化性樹脂組成物を塗布して加熱
硬化させて形成した帯状樹脂層又は帯状の感圧接着剤テ
ープを前記の螺旋状連続糸5の上から貼り付けたものな
どを用いることができる。
【0015】切断工程(c)では、接合帯(例えば、樹
脂層)6a,6bの間の切断帯61における、図2
(b)に破線で示す中央切断線62で、螺旋軸方向に平
行に、螺旋状接合体7を切断して、ハシゴ状構造体9を
形成することができる。本態様においては、接合帯(例
えば、樹脂層)の中央部で切断する必要がなく、切断帯
を構成する各糸(以下、切断帯構成糸63と称する)の
みを切断することによりハシゴ状構造体を形成すること
ができるので、切断工程が簡便になり、生産上のトラブ
ルが生じにくい利点がある。なお、本態様においても、
接合帯6a,6bのいずれかの中央部で、螺旋軸方向に
平行に、螺旋状接合体7を切断して、ハシゴ状構造体9
を形成することもできる。接合帯(例えば、樹脂層)6
a,6bのそれぞれは、そのまま、ハシゴ状構造体9に
おいて、通常の「ハシゴ(梯子)」における両端の支柱
に相当する2つの支持帯8a,8bとなる。また、螺旋
状連続糸5は、通常の「ハシゴ(梯子)」の階段棒に相
当する各糸2となる。また、切断帯構成糸63は、通常
の「ハシゴ(梯子)」において支柱の外側に突出してい
る階段棒の端部に相当する髭糸64となる。
【0016】前記接合工程(b)で設ける各接合帯(例
えば、樹脂層)6a,6bは、切断工程(c)におい
て、接合帯間の中央切断線で螺旋軸方向に平行に切断す
ると、それぞれそのまま、一対の支持帯8a,8bとな
る。従って、各接合帯6a,6bの幅は、支持帯8a,
8bに接合する糸2を充分保持することができる長さで
あることが必要である。なお、前記接合部の幅の上限は
特に限定されるものではないが、支持帯8a,8bの間
に設ける糸2の長さが目的の長さ以上になるように、個
々の製造目的に応じて適宜適当な値を決定することがで
きる。前記接合工程(b)で接合帯(例えば、樹脂層)
6a,6bの間に設ける間隔、すなわち、切断帯61の
幅は、切断工程(c)において、切断帯61の中央切断
線62での切断を容易に実施することができる長さであ
ることが好ましい。なお、切断帯61の幅の上限は特に
限定されるものではないが、支持帯8a,8bの間に設
ける糸2の長さが目的の長さ以上になるように、しか
も、髭糸64の長さが以後の製造工程においてじゃまに
ならない長さであるように、個々の製造目的に応じて適
宜適当な値を決定することができる。
【0017】前記接合工程(b)においては、3本以上
の接合帯を設けることもできる。この場合には、切断工
程(c)において、いずれかの接合帯の中央部で、ある
いは、接合帯間のいずれかの中央切断線で、螺旋軸方向
に平行に螺旋状接合体を切断することによって、ハシゴ
状構造体を形成することができる。切断工程が簡便にな
り、生産上のトラブルが生じにくい点で、接合帯間の中
央切断線で切断することが好ましい。
【0018】前記のハシゴ構造体は、例えば、 (a’)螺旋状に糸を巻き取ることのできる巻取手段の
巻取面上に、螺旋軸方向に平行に連続して延び、かつ前
記巻取面との接触面とは反対側の露出面が、その露出面
に接触する糸と接合することができる1又はそれ以上の
接合帯を設ける工程; (b’)糸供給手段から連続的に供給される糸を、前記
供給手段に対して相対的に実質的に一定方向にかつ実質
的に一定速度で移動する前記接合帯担持巻取手段に、螺
旋状に巻き取り、螺旋状接合体を形成する工程;及び (c)前記接合帯を、螺旋軸方向に平行な中央切断線に
沿って切断するか、あるいは、接合帯間の各構成糸を、
螺旋軸方向に平行な中央切断線に沿って切断することに
より、前記螺旋状接合体を切断する工程を含むことを特
徴とする方法によって製造することもできる。
【0019】すなわち、図1に示す巻取手段(円筒体)
3に、糸2を巻き取る前に、巻取手段(円筒体)3の側
面上に、糸2を巻き取る螺旋軸方向に平行に、例えば、
感圧接着剤テープを1本設ける。前記感圧接着剤テープ
は、接合帯として機能する。この際、感圧接着剤テープ
の接着剤層を外側に向ける。続いて、糸供給手段(例え
ば、紡錘)4から連続的に供給される糸2を、巻取手段
(例えば、円筒体)3に、一定の巻き付け角度(円筒体
3の中心軸と糸2とのなす角度)で、螺旋状に巻き取る
と、円筒体3上に螺旋状接合体が形成される。こうして
得られた螺旋状接合体を、前記と同様に接合帯の中央部
で螺旋軸方向に平行に切断し、ハシゴ状構造体を製造す
ることができる。また、接合帯(例えば、感圧接着剤テ
ープ)を1本設けることにより前記螺旋状接合体を形成
する代わりに、螺旋軸方向に平行でかつ所定の間隔を設
けて接合帯(例えば、感圧接着剤テープ)を2本以上設
けることにより螺旋状接合体を形成することもできる。
この場合には、得られた螺旋状接合体を、接合帯間の中
央切断線で、あるいは、接合帯のいずれかの中央部で、
螺旋軸方向に平行に切断し、ハシゴ状構造体を製造する
ことができる。切断工程が簡便になり、生産上のトラブ
ルが生じにくい点で、接合帯間の中央切断線で切断する
ことが好ましい。
【0020】本発明によるハシゴ状構造体は、例えば、
図3に示す装置によって連続的に製造することができ
る。図3に示す装置20では、それぞれの搬送面が平行
で、かつ両者の外側の搬送面の搬送方向(矢印Cで示す
方向)が同一方向となるように、所定の間隔をあけて2
台のベルトコンベヤー11,11aを配置する。2台の
ベルトコンベヤー11,11aの外側を、ベルトコンベ
ヤー11,11aの搬送方向に垂直な一方向(矢印Dで
示す方向)に周回する回転リング12を、ベルトコンベ
ヤー11,11aの外側搬送面の開始領域の近くに配置
する。回転リング12には、糸供給手段として、糸2を
供給することのできる複数個(図3の場合は4個)の紡
錘4が設けられている。それぞれのベルトコンベヤー1
1,11aの外側搬送面の終点領域には、搬送面上の搬
送物を切断することのできるカッター14が設けられ、
更にその上流には、螺旋状に巻き取られた糸の表面に溶
融樹脂を供給することのできるシール手段15が設けら
れている。
【0021】複数個(図3の場合は4個)の紡錘4から
供給された複数本(図3の場合は4本)の糸2を、糸の
間隔を規定することのできるガイドコーム13に通過さ
せ、一方のベルトコンベヤー11(又は11a)の外側
搬送面に供給する。ベルトコンベヤー11,11aを搬
送方向(矢印Cで示す方向)に回転させ、回転リング1
2を周回方向(矢印Dで示す方向)に回転させると、回
転リング12の上に設けられた紡錘4が、ベルトコンベ
ヤー11,11aの外側を周回し、紡錘4から供給され
た糸2はベルトコンベヤー11,11aの外側搬送面に
巻き付くため、紡錘4から糸が更に供給され、供給され
た糸は2台のベルトコンベヤー11,11aに巻き取ら
れる。この際、同時に、ベルトコンベヤー11,11a
の外側搬送面は、矢印Cの方向に移動するので、複数本
(図3の場合は4本)の糸2は、2台のベルトコンベヤ
ー11,11aに螺旋状に巻き取られていく。ベルトコ
ンベヤー11,11a及び回転リング12の速度を、相
対的に一定方向かつ一定に維持することによって、螺旋
状連続糸5を形成することができる。なお、最初に糸を
適当なガイド手段又は手で、ベルトコンベヤーに案内し
て巻き付けると、それ以後は巻き付きによる摩擦力など
により位置づれが実質的に生じない状態でコンベヤーに
順次巻き付けることができる。また、糸には工程の進行
方向に工程テンションが加わっているため、コンベヤー
に強く押しつけられて移動する。
【0022】螺旋状連続糸5は、ベルトコンベヤー1
1,11aの外側搬送面の移動にあわせて、シール手段
15とベルトコンベヤー11,11aとの間を通過す
る。その際、シール手段15,15aから螺旋状連続糸
5の上にそれぞれ溶融樹脂が帯状に供給され、螺旋状連
続糸5の上に接合帯としての2つの樹脂層6が形成され
る。樹脂層6は、螺旋軸方向に平行に帯状に連続して延
び、螺旋状連続糸5の構成糸とピッチ毎に接合する。図
3に示す態様では、それぞれのベルトコンベヤー11,
11aにシール手段15,15aが設けられているの
で、螺旋状連続糸5には、2個の樹脂層6が形成され
る。しかし、シール手段は、ベルトコンベヤー11,1
1aのいずれか一方にのみ設けてもよい。
【0023】樹脂層6を担持して形成された螺旋状接合
体は、更にベルトコンベヤー11,11aによって搬送
され、ベルトコンベヤー11,11aとカッター14,
14aとの間を通過する際に、その樹脂層6の中央部で
切断される。図3に示す態様では、それぞれのベルトコ
ンベヤー11,11aにカッター14,14aが設けら
れているので、2連のハシゴ状構造体を同時に、しかも
連続的に得ることができる。シール手段を、ベルトコン
ベヤー11,11aのいずれか一方にのみ設ける場合に
は、そのシール手段の下流側にカッターを設け、1連の
ハシゴ状構造体を連続的に得ることができる。
【0024】螺旋状連続糸5の上に、螺旋軸方向に平行
に帯状に連続して延び、かつ螺旋状連続糸5の構成糸と
ピッチ毎に接合する1本の樹脂層6を形成することので
きるシール手段15,15aに代えて、螺旋状連続糸5
の上に、螺旋軸方向に平行にかつ所定の間隔を設けて帯
状に連続して延び、かつ螺旋状連続糸5の構成糸とピッ
チ毎に接合する2本の樹脂層6a,6bを形成すること
のできるシール手段を設けることができる。この場合に
は、2本の樹脂層を担持して形成された螺旋状接合帯
が、ベルトコンベヤー11,11aで搬送され、ベルト
コンベヤー11,11aとカッター14,14aとの間
を通過する際に、樹脂層6a,6bとの間の切断帯にお
ける中央切断線で切断することができるように、ベルト
コンベヤー11,11aにカッター14,14aを設け
る。樹脂層の中央部で切断する必要がなく、切断帯構成
糸のみを切断するだけでハシゴ状構造体を得ることがで
きるので、切断工程が簡便になり、生産上のトラブルが
生じにくい。
【0025】なお、前記のシール手段などの樹脂層を形
成する手段及びカッターなどの切断手段は、必ずしも糸
を巻き取るためのベルトコンベヤー11又は11aに設
けられている必要はなく、ベルトコンベヤー11と11
aとの中間の領域に設けられてもよい。例えば、図4に
示すように、別途設けたベルトコンベヤー11bを糸条
群に接触させて、そのベルトコンベヤーにシール手段及
びカッターなどの切断手段を設けてもよい。この場合、
ベルトコンベヤー11bは、糸を巻き取るためのベルト
コンベヤー11及び11aと、同方向に同速度で移動し
ていることが望ましい。
【0026】また、前記の例では糸を巻き取るためのベ
ルトコンベヤーを2台使用する場合を示したが、3台以
上を使用することもできる。例えば、図5に示すよう
に、ベルトコンベヤーを4台使用することもできる。2
台のベルトコンベヤーを使用した場合、巻き取った糸
が、逆方向に移動するベルトコンベヤーの内側ベルトの
端部と接触して、損傷を受けたり、位置がずれて隣の糸
と絡んだりすることがないように注意して操作する必要
があるが、糸を巻き取るためのベルトコンベヤーを3台
以上使用すると、巻き取った糸がベルトコンベヤーの内
側ベルトの端部と接触することはない。ベルトコンベヤ
ーを3台以上使用する場合にも、2台の場合と同様に各
ベルトコンベヤーの外側搬送面の移動方向と移動速度は
同じにすることが望ましい。
【0027】なお、上記のハシゴ状構造体はカッター1
4などの切断手段で樹脂層6を切断して、そのまま広げ
た場合、樹脂層を切断することにより形成された支持帯
の延びる方向と糸の方向とは直交しておらず、糸は斜め
に並んでいる。このため、特に糸の方向と支持帯の延び
る方向(生産方向)を直交させたい場合には、ハシゴ状
構造体を適切にガイドすることなどにより、支持帯の位
置をずらせて糸の並びを変えることができる。例えば、
図6に示すように、糸が斜めに並んでいるハシゴ状構造
体を、支持帯8a,8bと直交する方向に配置した第1
の一対のロール30に通し、次いで斜めに並んでいる糸
と同じ角度に傾けた第2の一対のロール31へハシゴ状
構造体をガイドすることにより、支持帯8bの移動距離
が支持帯8aの移動距離より長くなり、支持帯の位置が
ずれて、糸の並びを支持帯と直交する方向に変化させる
ことができる。
【0028】こうして得られたハシゴ状構造体は、直接
にラインを経て後述の積層工程に送るか、あるいは後述
の積層工程に用いるまで適当なロールに巻き取って保存
しておくことができる。図3で示した樹脂層6の代わり
に、接合帯として粘着テープを使用することもできる。
更に、図3では、糸供給手段である紡錘を4個使用する
場合を示したが、紡錘は1個又は複数個であることがで
きる。また、糸供給手段として整経クリールを用いて、
多数の糸を平行に同時供給することもできる。
【0029】本発明による糸補強不織布は、例えば、前
記のハシゴ状構造体を使用して、製造することができ
る。糸補強不織布の製造方法は、例えば、 (1)(i)ハシゴ状構造体と、(ii)長尺状繊維ウェ
ブシートとを、前記ハシゴ状構造体の支持帯が延びる方
向と前記長尺状繊維ウェブシートの長手方向とが実質的
に一致するように積層して、ハシゴ状構造体層と繊維ウ
ェブ層とからなる積層体を形成する工程〔以下、積層工
程と称する〕; (2)前記積層体に対して前記繊維ウェブ層の構成繊維
結合処理を実施し、前記ハシゴ状構造体層中の各糸を繊
維ウェブ層に保持させて、複合不織布を形成する工程
〔以下、結合工程と称する〕;及び (3)前記複合不織布の両端部において前記複合不織布
の長手方向に前記支持帯を含む領域を、前記複合不織布
から切断して除去する工程〔以下、除去工程と称する〕
を含む。
【0030】積層工程(1)では、図7に示すように、
予め別々に製造しておいたハシゴ状構造体9と長尺状繊
維ウェブシート21とをハシゴ状構造体9の支持帯8が
延びる方向と前記長尺状繊維ウェブシート21の長手方
向とが一致するように積層し、ハシゴ状構造体層と長尺
状繊維ウェブ層とからなる積層体を得る。この際、ハシ
ゴ状構造体9の構成糸の配列角度、すなわち、ハシゴ状
構造体9の構成糸の方向(矢印Eで示す方向)と前記長
尺状繊維ウェブシート21の長手方向(矢印Fで示す方
向)との角度は特に限定されるものではないが、好まし
くは45〜135度であり、より好ましくは60〜12
0度である。更には、図7(平面図)及び図8(断面
図)、又は図9(断面図)に示すように、ハシゴ状構造
体9の構成糸の方向と前記長尺状繊維ウェブシート21
の長手方向とが実質的に直交(構成糸の配列角度=90
度)するように積層すると、横張りのある糸補強不織布
を得ることができるので特に好ましい。
【0031】結合工程(2)では、繊維ウェブから不織
布を製造する場合に使用することのできる通常の結合方
法を使用することによって、繊維ウェブ層の構成繊維相
互を結合させて繊維ウェブ層を不織布層とすると同時
に、繊維ウェブ層の構成繊維とハシゴ状構造体層の構成
糸(梯子の階段棒に相当する各糸)とを結合させ、ハシ
ゴ状構造体層の構成糸を、繊維ウェブ層(不織布層)に
保持させ、複合不織布を形成することができる。このよ
うな結合方法としては、例えば、機械的絡合(例えば、
水流絡合若しくはニードルパンチ)、部分熱融着、接着
剤による接着、又は繊維ウェブ層の構成繊維及び/又は
ハシゴ状構造体糸による繊維接着などを挙げることがで
きる。
【0032】前記の結合方法として、機械的絡合(例え
ば、水流絡合若しくはニードルパンチ)方法を用いる場
合には、少なくともハシゴ状構造体層1層と繊維ウェブ
層1層とから積層体を形成するのが好ましい。また、前
記の結合方法として、部分熱融着方法を用いる場合に
は、中間層としてのハシゴ状構造体層1層を、外層とし
ての繊維ウェブ層2層で挟んだ構造の積層体を形成する
のが好ましい。結合方法として、上記の機械的絡合方法
や部分熱融着方法を用いた場合、ハシゴ状構造体層の構
成糸は、繊維ウェブ層の構成繊維に直接結合されるので
なく、繊維ウェブ層の構成繊維が絡んだり、繊維ウェブ
層内部に埋設されることにより、繊維ウェブ層に保持さ
れるため、構成糸は完全に固定されず、ある限られた範
囲で繊維ウェブ層の構成繊維と独立して動く自由度を持
つ。このため、これらの方法によれば融通性があり、ソ
フトな風合いの糸補強不織布を得ることができる。な
お、ハシゴ状構造体層と繊維ウェブ層の各々の積層数や
積層順序、あるいは結合方法は、用途や要求される物性
に応じて適宜選択して組み合わせることができる。例え
ば、糸補強不織布に要求される物性に応じて、構成糸の
配列角度が異なる2種類以上のハシゴ状構造体層と1又
は2種類以上の繊維ウェブ層とを積層することができ
る。また、各工程で加わる張力などを考慮して、繊維ウ
ェブ層を形成する長尺状繊維ウェブシートとして、予め
構成繊維が公知の結合手段により結合されている長尺状
繊維ウェブシートを用いることができる。
【0033】続いて、除去工程(3)では、前記の結合
工程(2)で得られた前記の複合不織布の長手方向に平
行な両端部において前記支持帯8を含む領域を、図7の
破線Gに沿って切断し、両端側を前記複合不織布から切
断して除去し、目的とする本発明の糸補強不織布を得る
ことができる。一般に、機械的絡合や部分熱融着などに
よって製造した不織布では、中央部に比べて両端部の品
質が劣るため、前記の除去工程(3)において、品質の
劣る両端部を同時に切断により除去することができる。
【0034】こうして得られた本発明の糸補強不織布
は、不織布層と複数の補強糸とを含む長尺状の糸補強不
織布であり、前記補強糸の各々の長さはそれぞれ実質的
に等しくなる。また、前記補強糸の各々は前記不織布層
の一方の側面端部から他方の側面端部に、より好ましく
は前記不織布層の長手方向と実質的に直角方向に延び
る。更に、前記補強糸は相互に実質的に平行に、より好
ましくは実質的に一定の間隔で前記不織布層の長手方向
に配置される。そして、前記補強糸の各々は前記不織布
層に保持されている。すなわち、例えば、機械的絡合又
は部分熱融着により、不織布層の構成繊維によって不織
布層の内部に保持されている。水流絡合不織布層又はニ
ードルパンチ不織布層を含む糸補強不織布では、絡まり
あった不織布層の構成繊維により、その表面に近い不織
布の内部に補強糸が保持される。また、部分熱融着によ
り得られた不織布層(例えば、ポイントシール不織布
層)を含む糸補強不織布では、2層の不織布層の間に挟
まれた状態で、補強糸が保持される。
【0035】本発明による糸補強不織布は、種々の用
途、例えば、敷物、壁装材、自動車用内装材、パップ材
用基布、土木用基布、プリプレグ用基布、又は複合材
(FRP)用基布などに用いることができ、特には衣料
品用の芯地として用いることができる。
【0036】本発明の糸補強不織布において、不織布層
として使用することのできる不織布の構成繊維は、特に
限定されるものではないが、一般にはポリエステル繊
維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン系繊
維などの合成繊維や、レーヨンなどの半合成繊維、綿、
又は羊毛などの天然繊維であることができる。本発明の
糸補強不織布を衣料品用の芯地として用いる場合には、
前記の不織布の構成繊維は、特に限定されるものではな
いが、一般には上記の合成繊維、半合成繊維、天然繊維
のうち、繊度が0.1〜5デニール、より好ましくは
0.5〜3デニールのものが使用される。前記の不織布
層は、前記の結合手段によって形成され、従って、水流
絡合不織布、ニードルパンチ不織布、熱可塑性繊維を多
数の点状の熱融着部で部分熱融着させたポイントシール
不織布(部分融着不織布)、繊維接着不織布、又は樹脂
エマルジョンを含浸し、乾燥させた接着剤結合不織布な
どからなる。本発明の糸補強不織布を衣料品用の芯地と
して用いる場合には、目付10〜100g/m2 、より
好ましくは10〜50g/m2 の水流絡合不織布、ポイ
ントシール不織布などが特に適している。
【0037】本発明の糸補強不織布に含まれる補強糸と
しては、通常使用される糸、例えば、モノフィラメン
ト、マルチフィラメント、不撚糸、撚糸、又は加工糸
(例えば、捲縮糸、若しくはクリンプ)などを使用する
ことができる。本発明の糸補強不織布を衣料品用の芯地
として用いる場合には、横張りや風合いの点で繊度15
〜150デニール、より好ましくは30〜150デニー
ルのマルチフィラメントを使用することが望ましく、特
に仮より又は無よりの加工糸からなるマルチフィラメン
トが好ましい。加工糸を使用すると工程通過性の点でト
ルクが少なく、風合いのソフトな不織布が得やすく、無
よりの加工糸を使用すると、不織布と結合しやすく、し
かも風合いも良好となる。
【0038】本発明の糸補強不織布に含まれる補強糸の
間隔とは、実質的に直線状に不織布の内部に保持された
補強糸が形成する直線と、それに隣接する相当する直線
との間の距離を意味する。補強糸の間隔が狭いと、単位
幅当たりに含まれる前記直線の数(以下、補強糸密度と
称する)は高くなり、補強糸の間隔が広いと、補強糸密
度は低くなる。糸補強不織布の特性(特には寸法安定
性)は、一本の直線を構成する糸の太さ又は本数による
よりも、むしろ補強糸の間隔に大きく左右される。補強
糸の間隔は、糸補強不織布の用途又は要求される特性な
どに応じて適宜選択することができるが、一般には、通
常0.1mm〜10mm、好ましくは0.3mm〜5m
mの範囲である。例えば、衣料品用の芯地として用いる
場合には、0.2mm〜3mm、好ましくは0.3mm
〜3mmの範囲である。3mmを越えると保形性が充分
でなく、0.2mm未満では芯地の風合いが硬くなるか
らである。
【0039】本発明の糸補強不織布は長尺状であり、長
手方向の長さは一般に限定されない。また、その幅方向
の長さは、用途に応じて適宜選択することができるが、
例えば、衣料品用の芯地に用いる場合には、通常0.5
m〜2m、好ましくは0.9m〜1.8mの範囲であ
る。糸補強不織布に含まれる補強糸の方向は、不織布の
長手方向と交差しており、好ましくは実質的に直交して
いる。また、補強糸の長さは、補強糸の方向が不織布の
長手方向と実質的に直交する場合、糸補強不織布又はそ
れを構成する不織布の幅と実質的に等しく、補強糸の端
部と不織布の端部とが一致する。また、必要に応じてハ
シゴ状構造体と繊維ウェブとの積層体に、繊維ウェブの
搬送方向に引き揃えた複数の糸からなる層を更に積層し
てもよい。これによって、直交する2方向に補強糸を有
する糸補強不織布を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、糸補強不織布を製造す
る際の繊維ウェブシートの搬送方向と交差する方向(幅
方向)に、好ましくは等間隔で並んだ補強糸を不織布の
構成繊維それ自体により保持して含む糸補強不織布を、
速い生産速度(約30m/分以上)で連続的に製造する
ことができる。本発明の糸補強不織布は、特に横張りの
ある衣料品用芯地を裁断して製造するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の糸補強不織布を製造する際に用いるハ
シゴ状構造体の製造方法の一態様の各工程を模式的に示
す説明図である。
【図2】本発明の糸補強不織布を製造する際に用いるハ
シゴ状構造体の製造方法の別の一態様の各工程を模式的
に示す説明図である。
【図3】本発明の糸補強不織布を製造する際に用いるハ
シゴ状構造体の連続的製造方法の一態様を模式的に示す
説明図である。
【図4】本発明の糸補強不織布を製造する際に用いるハ
シゴ状構造体の連続的製造方法の別の一態様を模式的に
示す説明図である。
【図5】本発明の糸補強不織布を製造する際に用いるハ
シゴ状構造体の連続的製造方法の更に別の一態様を模式
的に示す平面図である。
【図6】本発明の糸補強不織布を製造する際に用いるハ
シゴ状構造体の補強糸の配列を変更する方法の一態様を
模式的に示す説明図である。
【図7】本発明の糸補強不織布の製造方法における積層
工程の一態様を模式的に示す部分平面図である。
【図8】図7のVII−VII線断面図である。
【図9】本発明の糸補強不織布を製造における積層工程
の別の一態様を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1・・糸補強不織布;2・・糸;3・・円筒体;4・・
紡錘;5・・螺旋状連続糸;6・・樹脂層;7・・螺旋
状接合体;8・・支持帯;9・・ハシゴ状構造体;11
・・ベルトコンベヤー;12・・回転リング;13・・
ガイドコーム;14・・カッター;15・・シール手
段;21・・繊維ウェブ;61・・切断帯;62・・中
央切断線;63・・切断帯構成糸;64・・髭糸

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布層と複数の補強糸とを含む長尺状
    の糸補強不織布であって、前記補強糸の各々の長さはそ
    れぞれ実質的に等しく、前記補強糸の各々は前記不織布
    層の一方の側面端部から他方の側面端部に延び、前記補
    強糸は相互に実質的に平行に配置され、前記補強糸の各
    々は前記不織布層に保持されていることを特徴とする、
    前記糸補強不織布。
  2. 【請求項2】 前記補強糸の各々は前記不織布層の長手
    方向と実質的に直角方向に配置されている、請求項1に
    記載の糸補強不織布。
  3. 【請求項3】 前記補強糸が、機械的絡合又は部分熱融
    着により不織布層の構成繊維で不織布層内部に保持され
    ている、請求項1又は請求項2に記載の糸補強不織布。
  4. 【請求項4】 (1)(i)実質的に平行な一対の支持
    帯と、それらの各支持帯に接合し、少なくとも前記支持
    帯間では実質的に平行に配置され、実質的に等しい長さ
    を有する複数の糸とからなるハシゴ状構造体と、(ii)
    長尺状繊維ウェブシートとを、前記ハシゴ状構造体の支
    持帯が延びる方向と前記長尺状繊維ウェブシートの長手
    方向とが実質的に一致するように積層して、ハシゴ状構
    造体層と繊維ウェブ層とからなる積層体を形成する工
    程; (2)前記積層体に対して前記繊維ウェブ層の構成繊維
    結合処理を実施し、前記ハシゴ状構造体層中の各糸を繊
    維ウェブ層に保持させて、複合不織布を形成する工程;
    及び (3)前記複合不織布の長手方向に平行な両端部の前記
    支持帯を含む領域を、前記複合不織布から切断して除去
    する工程を含むことを特徴とする、糸補強不織布の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 ハシゴ状構造体層1層と繊維ウェブ層1
    層とから積層体を形成し、その積層体に対する前記繊維
    ウェブ層の構成繊維結合処理を機械的絡合によって実施
    する、請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 中間層としてのハシゴ状構造体層1層
    を、外層としての繊維ウェブ層2層で挟んだ構造の積層
    体を形成し、その積層体に対する前記繊維ウェブ層の構
    成繊維結合処理を部分熱融着によって実施する、請求項
    4に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 実質的に平行な一対の支持帯と、それら
    の各支持帯に接合し、少なくとも前記支持帯間では実質
    的に平行に配置され、実質的に等しい長さを有する複数
    の糸からなることを特徴とする、ハシゴ状構造体。
  8. 【請求項8】 (a)糸供給手段から連続的に供給され
    る糸を、前記供給手段に対して相対的に実質的に一定方
    向にかつ実質的に一定速度で移動する巻取手段に、螺旋
    状に巻き取る工程; (b)前記巻取手段上の螺旋状連続糸に、螺旋軸方向に
    平行に連続して延び、かつ螺旋状連続糸の構成糸とピッ
    チ毎に接合する1又はそれ以上の接合帯を設けて、螺旋
    状接合体を形成する工程;及び (c)前記接合帯を、螺旋軸方向に平行な中央切断線に
    沿って切断するか、あるいは、接合帯間の各構成糸を、
    螺旋軸方向に平行な中央切断線に沿って切断することに
    より、前記螺旋状接合体を切断する工程を含むことを特
    徴とする、ハシゴ状構造体の製造方法。
  9. 【請求項9】 (a’)螺旋状に糸を巻き取ることので
    きる巻取手段の巻取面上に、螺旋軸方向に平行に連続し
    て延び、かつ前記巻取面との接触面とは反対側の露出面
    がその露出面に接触する糸と接合することができる1又
    はそれ以上の接合帯を設ける工程; (b’)糸供給手段から連続的に供給される糸を、前記
    供給手段に対して相対的に実質的に一定方向にかつ実質
    的に一定速度で移動する前記接合帯担持巻取手段に、螺
    旋状に巻き取り、螺旋状接合体を形成する工程;及び (c)前記接合帯を、螺旋軸方向に平行な中央切断線に
    沿って切断するか、あるいは、接合帯間の各構成糸を、
    螺旋軸方向に平行な中央切断線に沿って切断することに
    より、前記螺旋状接合体を切断する工程を含むことを特
    徴とする、ハシゴ状構造体の製造方法。
JP1589397A 1996-02-26 1997-01-13 糸補強不織布及びその製造方法 Pending JPH09291458A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008106387A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Nipro Corp 不織布の製造装置

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JP2008106387A (ja) * 2006-10-24 2008-05-08 Nipro Corp 不織布の製造装置

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