JPH09291090A - ピペリジノンおよびホモピペリジノン誘導体 - Google Patents

ピペリジノンおよびホモピペリジノン誘導体

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JPH09291090A
JPH09291090A JP10554296A JP10554296A JPH09291090A JP H09291090 A JPH09291090 A JP H09291090A JP 10554296 A JP10554296 A JP 10554296A JP 10554296 A JP10554296 A JP 10554296A JP H09291090 A JPH09291090 A JP H09291090A
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JP
Japan
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homopiperidinone
formula
piperidinone
compound
ethyl
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JP10554296A
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Chika Kikuchi
千佳 菊地
Masao Koyama
正夫 小山
Toyoichi Hiranuma
豊一 平沼
Yoshimasa Fukuda
芳正 福田
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Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】向精神作用を有する新規な医薬品を提供する。 【解決手段】下記の一般式(I)で表される化合物およ
び薬理学上許容されるその塩。 [式中、nは1または2の整数を表し、Xは窒素原子も
しくはCHを表し、Wは下記式(W-1)〜(W-5)で
表される基のいずれかを表す。但し、式(W-1)〜
(W-5)において、Yは水素原子もしくはハロゲン原
子を表す。] 化合物の具体的一例を示すと、6−[2−[4−(1,
2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジ
ニル]エチル]−2−ピペリジノンになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、向精神作用を有す
る化合物および薬理学上許容されるその塩ならびに少な
くともそれらの1種を有効成分として含んでなる向精神
薬(抗分裂病薬、抗不安薬、抗鬱薬など)およびそれら
の中間体に関するものである。
【従来の技術】
【0002】中枢神経系の様々な調節機能の異常によっ
て引き起こされる疾患、例えば精神分裂病は脳内のドー
パミン神経伝達の活性が上昇するためと予測され、分裂
病の「ドーパミン仮説」とされている。この仮説はドー
パミンアゴニストもしくは、ドーパミン放出特性を持つ
薬剤、例えばアンフェタミン、メタンフェタミンが人工
的に精神分裂病の急性症状と良く似た症状をもたらすこ
とで支持されている。
【0003】精神分裂病は従来より神経遮断薬として公
知の薬剤、例えばクロルプロマジンで治療が行われてき
た。クロルプロマジンの治療効果は、ドーパミンD2
セプターに対するアンタゴニスト作用によるものなどで
あり、「ドーパミン仮説」の裏付けとなって信憑性を高
めている。ドーパミンD2のレセプターアンタゴニスト
が精神分裂病に有効であるという事実は他の薬剤、例え
ばハロペリドールの様なD2阻害作用を示す筋弛緩薬が
有効であることでもまた支持されている。
【0004】しかしながら、その有効な抗精神分裂病効
果にもかかわらず従来の薬剤は急性錐体外路障害や、中
枢系の内分泌障害を高率で起こす欠点がある。これらの
障害は脳の線条体領域のドーパミンD2レセプターの遮
断に起因するものと考えられ、D2レセプターアンタゴ
ニストを精神分裂病薬として使用した場合に避けること
が出来ない問題である。
【0005】精神分裂病の治療において、ハロペリドー
ルなどの中枢神経遮断薬は定型(typical)形の精神分
裂病薬ともいわれ、その急性錐体外路系障害を軽減する
目的で、近年、非定型(atypical)の抗精神分裂病薬が
研究、開発されている。これらの非定型抗精神分裂病薬
はD2レセプターの阻害作用と共に、セロトニンレセプ
ターのサブタイプである5-HT2に強い阻害作用を示す
特徴があり、急性錐体外路系の副作用が軽微であること
が、Schizophrenia Research,vol.4,121〜151(199
1)に報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ドーパミンD2レセプ
ターおよびセロトニン5-HT2レセプターに強く結合す
る化合物の創製は抗精神分裂病薬として望まれるもので
あり、また、抗精神分裂病作用に限らず、中枢神経系に
作用する他の薬物の研究として意義ある命題といえる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ある種の
ピペリジノンおよびホモピペリジノン誘導体がセロトニ
ンとドパミンの両レセプターに強く結合することを見出
した。本発明によれば新規なピペリジノンおよびホモピ
ペリジノン誘導体ならびにそれらの少なくとも一種の化
合物を有効成分として含有する中枢神経系の機能調節が
提供されるとともに、それらの化合物を製造するために
有効である中間体が提供される。
【0008】本発明による化合物は、下記一般式(I)
で表される化合物および薬理学上許容されるその塩であ
る。
【化4】 [上記式中、nは1または2の整数を表し、Xは窒素原
子もしくはCHを表し、Wは下記式(W-1)〜(W-
5)で示される基のいずれかを示す。但し、式(W-
1)〜(W-5)において、Yは水素原子もしくはハロ
ゲン原子を表す。]
【化5】
【0009】更に本発明は、上記一般式(I)の化合物
の製造における中間体として下記の一般式(II)
【化6】 [上記式中、nは1または2の整数を表し、Zはアルキ
ルオキシカルボニル基、カルボキシル基、水酸基、ハロ
ゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基およびアリール
スルホニルオキシ基を表す。]で示される化合物を提供
する。
【0010】明細書における「アルキル」なる語は、基
または基の一部における炭素数1〜4の直鎖もしくは分
岐鎖のアルキル基を意味し、ハロゲン原子とはフッ素原
子、塩素原子、臭素原子あるいはヨウ素原子を意味す
る。また、アルキルスルホニルオキシ基とはメタンスル
ホン酸、エタンスルホン酸などの脂肪族スルホン酸のエ
ステルとして活性化された水酸基であり、アリールスル
ホニルオキシ基とはベンゼンスルホン酸、p-トルエンス
ルホン酸などのエステルとして活性化された水酸基を意
味する。
【0011】さらに本発明の好ましい化合物を具体的に
表すと、医薬および医薬組成物としての化合物である6
−[2−[4−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−
イル)−1−ピペラジニル]エチル]−2−ピペリジノ
ン、6−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾ
イソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エ
チル]−2−ピペリジノン、6−[2−[4−(6−フ
ルオロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)−1−ピペ
リジニル]エチル]−2−ピペリジノン、7−[2−
[4−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−3−イ
ル)−1−ピペリジニル]エチル]−2−ホモピペリジ
ノン、7−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベン
ゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]エ
チル]−2−ホモピペリジノン、7−[2−[4−(6
−フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イ
ル)−1−ピペリジニル]エチル]−2−ホモピペリジ
ノン、7−[2−[4−(4−フルオロベンゾイル)−
1−ピペリジニル]エチル]−2−ホモピペリジノンか
ら選択される,一般式(I)の化合物および薬理学上許
容されるその塩およびそれら化合物の合成中間体である
メチル 2−(2−オキソ−6−ピペリジニル)アセテ
ート、6−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピペリジノ
ン、6−(2−ブロモエチル)−2−ピペリジノン、メ
チル 2−(2−オキソ−7−ホモピペリジニル)アセ
テート、7−(2−ヒドロキシエチル)−2−ホモピペ
リジノン、7−(ブロモエチル)−2−ホモピペリジノ
ン、などが挙げられる。
【0012】本発明で提供される医薬および医薬組成物
成分としての化合物は、アミンであり塩基性を示すので
種々の無機塩および有機酸と付加物を形成するのでその
塩とすることができる。例えば、塩酸塩、臭化水素酸
塩、リン酸塩もしくは硫酸塩のような無機酸塩、コハク
酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸のような有機酸
塩、グリシン、フェニルアラニンのようなアミノ酸塩な
どが挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
反応式I
【化7】 反応式Iで示される第一工程においては、式(III)
[上記式中、nは1または2の整数、Aはメチレン基、
エチレン基もしくは−CH2−O−を表す。]で示され
るエナミン類に、式(IV)[上記式中、Yは塩素原子も
しくは臭素原子を表し、Rはメチル基、エチル基などの
アルキル基およびベンジル基などのアラルキル基を表
す。]で示されるハロゲノ酢酸エステルを反応させ、式
(V)[上記式中、Rは式(IV)と同じものを表す。]
で示す化合物を得る。出発物質である式(III)の化合
物は通常合成試薬として入手可能であり、その例として
4-(1-シクロペンテン-1-イル)モルホリンおよびN
-ピロリジノ-1-シクロヘキセンなどが挙げられる。一
方の出発物質である式(IV)の化合物は、いわゆるα-
ハロゲノ酢酸エステルであり、α-ブロモ酢酸メチル、
α-ブロモ酢酸エチル、α-クロロ酢酸メチル、α-ブロ
モ酢酸ベンジルなどがあり、他のα-ハロゲノ酢酸エス
テル類も同じ目的に使用される。反応式Iは、Storkの
エナミン合成として良く知られたものであり、J.Am.Che
m.Soc.,76巻,229頁(1954年)にその詳細が説明され
ている。
【0014】反応式II
【化8】 次に反応式IIで示される第二工程においては、前記第一
工程で製造された式(V)の化合物をヒドロキシルアミ
ンもしくはその酸付加塩と反応させてオキシム中間体
(VI)を得、更に酸触媒下の転移反応により、環状アミ
ド構造を有する化合物(VII)を得る。本工程の反応の
前半は良く知られたケトン類のオキシム化であり、また
後半は、ベックマン転移と称され、広く有機合成反応と
して用いられているものである。
【0015】反応式III
【化9】 次いで反応式 III に示す第三工程においては、エステ
ル基の還元による、アルコールへの変換が実施される。
すなわち式(VII)の化合物を良く知られた還元剤、例
えば水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリ
ウムもしくは水素化ホウ素リチウムを使用し、不活性溶
媒中でエステルを第一アルコールへと還元する。不活性
溶媒の例としては、水素化リチウムアルミニウムを使用
する場合には、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチ
レングリコール、ジメチルエーテルのような非プロトン
性のエーテル系溶媒が好ましく、また水素化ホウ素リチ
ウム、水素化ホウ素ナトリウムを用いる場合は、前記の
溶媒の他、メタノール、エタノールなどのアルコール類
の使用も可能である。
【0016】反応式IV
【化10】 反応式IVで示される第四工程は、式VIIIで示す化合物に
おいて水酸基を反応性誘導体として活性化し、医薬とし
て有用な化合物へ変換するための中間体(II)[式中、
Zは前記と同じ意味を示す。]を得るためのもので、ア
ルコールからハライドもしくはアルコールからスルホン
酸エステルへの変換を含む。本工程の目的を達成するた
めの試薬としては、チオニルクロリド、チオニルブロマ
イド、トリフェニルホスフィン存在下の四ハロゲン化炭
素、アルキルスルホン酸無水物、アルキルスルホン酸ハ
ライド、アリールスルホン酸ハライドなどが供される
が、好ましい例を挙げると、トリフェニルホスフィン存
在下の四臭化炭素によるブロマイドへの変換がある。
【0017】反応式V
【化11】 反応式Vに示す式(I)[式中、X、W、Zおよびnは
前記と同じ意味を示す。]の化合物の製造は、本発明の
化合物の内、医薬および医薬組成物の成分として供され
る化合物の合成の最終反応工程であり、式(X)[式
中、Wは式(I)と同じ意味を示す。]で示すピペラジ
ン類もしくはピペリジン類を、不活性溶媒中、酸吸収剤
の存在下で式(II)に示す中間体化合物と反応させ、式
(I)に示す化合物を得るものである。
【0018】反応式Vに示す工程において、反応は不活
性溶媒中において、酸吸収剤の存在下で進行する。用い
られる不活性溶媒の例としては、ジメチルホルムアミ
ド、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラン
などがあり、酸吸収剤の例としては炭酸ナトリウム、炭
酸カリウムなどのアルカリ炭酸塩、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ重炭酸塩、さらに
必要に応じ、ピリジン、コリジン、ジアザビシクロウン
デセン、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミンのご
とき有機塩基の使用がある。反応は通常0〜80℃で行
われるが、好ましい反応の例としてはジメチルホルムア
ミド中、炭酸カリウム存在下20〜30℃、もしくはア
セトニトリル中炭酸カリウム存在下、加熱還流するなど
の条件があげられる。
【0019】反応式I〜Vに示した各工程において、そ
れぞれの反応生成物は、通常の有機合成手段により精製
単離される。精製方法の例を以下に述べると、反応混合
物よりの水と混和しない有機溶媒、例えばベンゼン、ト
ルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、クロロホルム、ジク
ロルメタンによる溶媒抽出および濃縮、蒸留、再結晶に
よる精製、さらに必要に応じてのアルミナ、シリカゲル
などの吸着性担体を用いてのカラムクロマトグラフィー
で分画精製を行うなどの手段も実施される。
【0020】反応式Vに示した工程における一般式
(I)で示す化合物は有機アミンに属し、塩基性を示す
ので、通常の精製・単離の外、酸付加塩による単離・精
製も実施される。酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素
酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩などが無機塩の例であ
り、その他有機酸塩の例としては、フマル酸塩、マレイ
ン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マンデル
酸塩などがあげられ、酸付加塩としての水抽出およびア
ルカリ性下における再度の溶媒抽出を可能としている。
【0021】上記にあげた酸付加塩は、一方で薬理学上
許容される医薬品組成物としての意義があり、医薬品組
成物として、製剤上の利点、また、人体に投与される場
合、分散性、吸収性などの面に有用性を示すものと思わ
れる。
【0022】化合物の用途/医薬組成物 本発明による一般式(I)で表される化合物および薬理
学上許容されるその塩は抗メタンフェタミン作用を有
し、更に抗精神病作用の重要な作用機序と考えられるD
2受容体および欝病・不安・精神分裂病を含めた中枢神
経系の精神・神経疾患と関連するとされている5-HT
受容体との親和性が高い化合物またはそれらの中間体で
ある。従って、本発明による化合物および薬理学上許容
されるその塩は向精神薬またはそれらの中間体として用
いることができる。なお、本明細書中において向精神薬
とは抗精神病薬、抗不安薬、抗欝薬を含むものとする。
【0023】本発明を有効成分とする医薬組成物は、経
口および非経口(例えば、静注、筋注、皮下投与、直腸
投与、経皮投与)のいずれかの投与経路で、ヒトおよび
ヒト以外の動物に投与することができる。従って、本発
明による化合物を有効成分とする医薬組成物は、投与経
路に応じた適当な剤型とされる。
【0024】具体的には、経口剤としては、錠剤、カプ
セル剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤などが挙げられ、非
経口剤としては、静注、筋注などの注射剤、直腸投与
剤、油脂性座剤、水性座剤などが挙げられる。これらの
各種製剤は、通常用いられている賦形剤、崩壊剤、結合
剤、滑沢剤、着色剤などを用いて常法により製造するこ
とができる。
【0025】賦形剤としては例えば乳糖、ブドウ糖、コ
−ンスタ−チ、ソルビット、結晶セルロ−スなどが、崩
壊剤としては例えばデンプン、アルギン酸ナトリウム、
ゼラチン末、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、デ
キストリンなどが、結合剤としては例えばジメチルセル
ロ−ス、ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルエ−テル、
メチルセルロ−ス、エチルセルロ−ス、アラビアゴム、
ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、ポリビニル
ピロリドンなどが、滑沢剤としては例えばタルク、ステ
アリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコ−ル、硬化
植物油などがそれぞれ挙げられる。また、上記注射剤
は、必要により緩衝剤、pH調整剤、安定化剤などを添
加して製造することができる。
【0026】医薬組成物中の本発明による化合物の含有
量は、その剤型に応じて異なるが、通常全組成物中0.
1〜50重量%、好ましくは0.1〜20重量%程度で
ある。投与量は患者の年齢、体重、性別、疾患の相違、
症状の程度などを考慮して、個々の場合に応じて適宜決
定されるが、通常成人1日当り1〜1000mg,好ま
しくは1〜300mgであり、これを1日1回または数
回に分けて投与する。
【0027】
【実施例】本発明を以下の参考例、実施例および試験例
により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの参考例
および実施例に限定されるものではない。
【0028】参考例1 メチル 2−(2−オキソシク
ロペンチル)アセテート 4−(1−シクロペンテン−1−イル)モルホリン(2
5ml、156mmol)にブロモ酢酸メチル(15.
4ml、156mmol)を徐々に滴下し、室温下で1
時間撹拌した。更に80℃で17時間撹拌した後、水
(50ml)を加えて100℃で4時間撹拌した。この
反応液に水を加えて、エーテルで抽出した。エーテル層
を飽和食塩水で洗浄し、更に硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去した。残留物を減圧蒸留して上記目
的物を3.43g(22.0mmol、収率14%)得
た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.59−2.77
(9H,m),3.69 (3H,s); MW 1
56.18(C8123);マススペクトル EIM
S,m/z 156(M)+;bp 80−93℃/5m
mHg
【0029】参考例2 メチル 2−(2−ヒドロキシ
イミノシクロペンチル)アセテート メチル 2−(2−オキソシクロペンチル)アセテート
(2.0g、12.8mmol)、ヒドロキシアミン塩
酸塩(980mg、14.1mmol)および酢酸ナト
リウム(1.92g、13.9mmol)をエタノール
(20ml)中、4時間撹拌した。この反応液に水を加
え、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和食
塩水で洗浄し、更に硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒
を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーによって分離精製し、上記目的物を2.1g
(12.0mmol、収率94%)で得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.33−3.32
(9H,m),3.69 (3H,s), 7.37
(1H,brs); MW 171.20(C813
NO3);マススペクトル EIMS,m/z 171
(M)+
【0030】参考例3 メチル 2−(2−オキソシク
ロヘキシル)アセテ−ト 1−ピロリジノシクロヘキセン 25g(0.165m
ol)にメタノ−ル100mlを加え溶解し、更に冷却
しながらブロモ酢酸メチル26.4g(0.175mo
l)を滴下した。反応液を室温で16時間放置したのち
6時間加熱還流し更に水50mlを加え 1時間加熱
した。冷却後、水 100ml及びジイソプロピルエ−
テル 200mlで抽出し、有機層を分離後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。ジイソプロピルエ−テル溶液を
濃縮して得た油状物を減圧蒸留で精製して、標記化合物
11.8g(42%)を得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.25−1.9
5 (6H,m),2.15 (3H,m), 2.3
8 (3H,m), 2.75−2.92(3H,
m), 3.69 (3H,m); MW 170.
(CH25FN 2OS);マススペクトル EIMS,m
/z 170(M)+
【0031】実施例1 メチル 2−(2−オキソ−6
−ピペリジニル)アセテート メチル 2−(2−ヒドロキシイミノシクロペンチル)
アセテート(2.1g、12.0mmol)、メタンス
ルホニルクロライド(0.93ml、12.0mmo
l)およびトリエチルアミン(1.7ml、12.0m
mol)を無水テトラヒドロフラン(20ml)中、0
℃で1時間半撹拌した後、水(20ml)を加え室温下
で2時間半撹拌した。溶媒を減圧留去した後クロロホル
ムで希釈し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後溶媒を減圧留去した。乾燥後、得られた結晶を
砕いてジイソプロピルエーテルで洗浄し、上記目的物を
得た。さらに母液を濃縮して得られた残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで分離して上記目的物を得
た。前述の物質と併せて1.40g(8.18mmo
l、収率68%)を得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.25−2.91
(8H,m),3.71 (3H,s), 3.79
−3.90 (1H,m,), 6.35(1H,br
s); MW 171.20(C813NO3);マスス
ペクトルEIMS,m/z 171 (M)+
【0032】実施例2 6−(2−ヒドロキシエチル)
−2−ピペリジノン メチル 2−(2−オキソ−6−ピペリジニル)アセテ
ート(600mg、3.5mmol)を無水テトラヒド
ロフラン(12ml)に溶解した後、水素化ホウ素リチ
ウムのテトラヒドロフラン溶液(2.0M、12mmo
l)を加え2時間撹拌した。この反応液に酢酸エチル
(15ml)を加え、さらにシリカゲル(2g)を加え
て撹拌した。反応混合物を濾過し、残留物をクロロホル
ム/メタノール(10/1、220ml)で洗浄した。
母液を合わせて濃縮した後、残留物をシリカゲルクロマ
トグラフィーにより精製することにより上記目的物を5
47mg(3.82mmol、収率100%)得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.17−2.80
(8H,m),3.56−3.93 (3H,m),
6.81 (1H,brs); MW143.19
(C713NO2);マススペクトル EIMS,m/z
143(M)+
【0033】実施例3 6−(2−ブロモエチル)−2
−ピペリジノン 6−(ヒドロキシエチル)−2−ピペラジノン(180
mg、1.3mmol)、トリフェニルホスフィン(4
29mg、1.6mmol)および四臭化炭素(625
mg、1.88mmol)をアセトニトリル(2ml)
中、0℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製
し、上記目的物を120mg(0.58mmol、収率
46%)得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.40−1.48
(1H,m),1.72−2.06 (5H,m),
2.27−2.44 (2H,m),3.45 (2
H,t,J=6.7Hz), 3.61−3.70
(1H,m), 5.79 (1H,brs); MW
206.08(C712BrNO);マススペクトル
SIMS,m/z 206:208(強度比=1:
1)(M)+
【0034】実施例4 6−[2−[4−(1,2−ベ
ンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]
エチル]−2−ピペリジノン 6−(2−ブロモエチル)−2−ピペリジノン(120
mg、0.58mmol)、1−(1,2−ベンゾイソ
チアゾール−3−イル)ピペラジン(134mg、0.
61mmol)および炭酸カリウム(121mg、0.
88mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(3m
l)中、40−60℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧留
去後、水を加え、ジクロロメタンで抽出した。無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、上記目
的物を119mg(0.34mmol、収率59%)得
た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.37−1.44
(1H,m),1.68−1.93 (5H,m),
2.23−2.44 (2H,m),2.54−2.
66 (4H,m), 2.73−2.82 (2H,
m),3.47−3.55 (1H,m), 3.58
−3.68 (4H,m),7.18 (1H,br
s), 7.35 (1H,ddd,J=8.0,6.
9,1.1Hz), 7.46 (1H,ddd,J=
8.0,6.9,1.1Hz) 7.81 (1H,d
d,J=8.0,1.1Hz), 7.89 (1H,
dd,J=8.0,1.1Hz); MW 344.4
7 (C1824 4OS);マススペクトル EIM
S, m/z 344(M)+
【0035】実施例5 6−[2−[4−(6−フルオ
ロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−1
−ピペリジニル]エチル]−2−ピペリジノン 1−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペ
ラジンに代えて4−(6−フルオロ−1,2−ベンゾイ
ソオキサゾール−3−イル)ピペリジンを用いた以外
は、実施例4と同様の方法で合成した(収率80%)。1 H NMR (CDCl3) δ 1.32−2.43
(14H,m),2.52−2.64 (2H,
m), 2.95−3.01 (1H,m),3.10
−3.23 (2H,m), 3.45−3.55
(1H,m),7.11 (1H,ddd,J=8.
6,2.3,5.1Hz), 7.22(1H,dd,
J=8.6,2.3Hz), 7.85−7.93
(1H,brs), 7.90 (1H,dd,J=
8.4,5.1Hz); MW 345.42 (C19
24FN32);マススペクトル EIMS,m/z
345 (M)+
【0036】実施例6 6−[2−[4−(6−フルオ
ロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)−1−ピペリジ
ニル]エチル]−2−ピペリジノン 1−(1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペ
ラジンに代えて4−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフ
ェン−3−イル)ピペリジンを用いた以外は、実施例4
と同様の方法で合成した(収率63%)。1 H NMR (CDCl3) δ 1.34−2.43
(14H,m),2.50−2.63 (2H,
m), 2.84−2.93 (1H,m),2.97
−3.03 (1H,m), 3.19−3.25
(1H,m),3.44−3.52 (1H,m),
7.10 (1H,s), 7.12(1H,ddd,
J=8.6,9.0,2.3Hz), 7.50 (1
H,brs), 7.53 (1H,dd,J=8.
6,2.3Hz), 7.70(1H,dd,J=9.
0,5.1Hz); MW 360.49 (C20 25
FN2OS);マススペクトル EIMS,m/z 3
60(M)+
【0037】実施例7 メチル 2−(2−オキソ−7
−ホモピペリジニル)アセテート 参考例3で得られたエステル5.1g(0.030mo
l)にメタノ−ル50ml及びヒドロキシルアミン塩酸
塩2.2g(0.031mol)及び炭酸水素ナトリウ
ム2.52gを加えて室温で 1時間かきまぜた。反応
液を更に 2時間加熱還流したのちに冷却、酢酸エチル
100ml、水50mlで抽出した。酢酸エチル相を
分離、乾燥したのちに減圧下に濃縮すると、標記化合物
6gが得られた。 得られた粗製のオキシム化合物6
gを無水テトラヒドロフラン50mlに溶解し、トリエ
チルアミン4.5mlを加えた。氷冷した反応液にメタ
ンスルホニルクロライド2.31mlを滴下したのち、
室温で 1時間かきまぜた。反応液に水30mlを加
え、更に 2時間かきまぜた後に酢酸エチル 150m
lと水30mlを加えて抽出した。酢酸エチル層を分
液、乾燥後、減圧濃縮して得られた固形物をジイソプロ
ピルエ−テル20mlで洗い、標記化合物 2.53g
(45%)を得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.65−2.0
0 (6H,m),2.50 (4H,m), 3.7
1 (3H,s), 3.80 (1H,m), 5.
85 (3H,br s); MW 185. (CH
25FN2OS);マススペクトル EIMS,m/z
185(M)+
【0038】実施例8 7−(2−ヒドロキシエチル)
−2−ホモピペリジノン 実施例7で得たエステル825mg(4.4mmol)
を無水テトラヒドロフラン20mlに溶解し、2.0M
水素化ホウ素リチウム/テトラヒドロフラン溶液
6.0mlを加え室温で 1日反応させた。反応液に酢
酸エチル20ml及びシリカゲル粉末4.0gを少しず
つ加え、 1時間かきまぜた後、シリカゲル粉末を濾過
しクロロホルム/メタノ−ル混液 (10:1)100
mlで洗った。濾液と洗液を合わせ、減圧下に濃縮して
得た残留物をシリカゲルクロマトグラフィ−で精製して
標記化合物540mgを得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.40−1.6
0 (3H,m),1.70−1.85 (5H,
m), 1.99 (1H,m), 2.44(2H,
m), 3.29 (1H,s), 3.56 (1
H,m), 3.80 (2H,m), 6.74
(1H,br s); MW 158. (CH25FN
2OS);マススペクトル FD,m/z 158(M)
+
【0039】実施例9 7−(ブロモエチル)−2−ホ
モピペリジノン 7−(ヒドロキシエチル)−2−ホモピペリジノン(5
00mg、3.18mmol)、トリフェニルホスフィ
ン(1.08g、4.13mmol)および四臭化炭素
(1.58g、4.77mmol)をアセトニトリル
(10ml)中、0℃で3時間撹拌した。溶媒を減圧留
去後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
よって精製し、上記目的物を410mg(1.87mm
ol、収率59%)得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.41−1.65
(3H,m),1.78−2.07 (5H,m),
2.42−2.56 (2H,m),3.46 (2
H,t,J=6.5Hz), 3.56−3.64
(1H,m), 5.51 (1H,brs); MW
220.11(C814BrNO);マススペクトル
FAB,m/z 220:222(強度比=1:1)
(M)+
【0040】実施例10 7−[2−[4−(6−フル
オロ−1−ベンゾチオフェン−3−イル)−1−ピペリ
ジニル]エチル]−2−ホモピペリジノン 7−ブロモエチル−2−ホモピペリジノン(47mg、
0.21mmol)、4−(6−フルオロ−1−ベンゾ
チオフェン−3−イル)ピペリジン(64mg、0.2
4mmol)および炭酸カリウム(74mg、0.54
mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(2ml)
中、室温で7時間撹拌した。溶媒を減圧留去後、水を加
え、酢酸エチルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで分離精製し、上記目的物を45mg
(0.12mmol、収率57%)得た。1 H NMR (CDCl3) δ 1.22−2.25
(16H,m),2.43−2.57 (4H,
m), 3.07−3.17 (2H,m),3.42
−3.50 (1H,m), 7.10 (1H,
s), 7.12(1H,ddd,J=9.0,8.
8,2.3Hz), 7.24 (1H,brs),
7.53 (1H,dd,J=8.8,2.3Hz),
7.70(1H,dd,J=8.8,5,0Hz);
MW 374.52 (C21 274OS);マスス
ペクトル ESI,m/z 375(M+H)+
【0041】得られたフリー体を塩酸飽和メタノールに
溶解することによって、塩酸塩を得た。 MW 410.98 (C2128ClN4OS);マス
スペクトル EPI,m/z 375(M+H−HC
l)+
【0042】実施例11 7−[2−[4−(6−フル
オロ−1,2−ベンゾイソチアゾール−3−イル)−1
−ピペリジニル]エチル]−2−ホモピペリジノン 4−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−3−イ
ル)ピペリジンに代えて4−(6−フルオロ−1,2−
ベンゾイソチアゾール−3−イル)ピペリジンを用いた
以外は、実施例10と同様の方法で合成した(収率43
%)。1 H NMR (CDCl3) δ 1.23−2.22
(16H,m),2.42−2.55 (4H,
m), 3.02−3.26 (2H,m),3.42
−3.52 (1H,m), 7.02 (1H,br
s), 7.18 (1H,ddd,J=8.8,9.
0,2.4Hz), 7.57 (1H,dd,J=
8.2,2.4Hz), 7.99 (1H,dd,J
=9.0,4.7Hz); MW 375.50 (C
2026FN3OS);マススペクトル EIMS,m/
z 375(M)+
【0043】得られたフリー体を塩酸飽和メタノールに
溶解することによって、塩酸塩を得た。 MW 411.96 (C2026FN3OS);マスス
ペクトル EIMS,m/z 375(M−HCl)+
【0044】実施例12 7−[2−[4−(6−フル
オロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イル)−
1−ピペリジニル]エチル]−2−ホモピペリジノン 4−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−3−イ
ル)ピペリジンに代えて4−(6−フルオロ−1,2−
ベンゾイソオキサゾール−3−イル)ピペリジンを用い
た以外は、実施例10と同様の方法で合成した(収率8
7%)。1 H NMR (CDCl3) δ 1.38−1.87
(6H,m),1.95−2.23 (8H,m),
2.43−2.58 (4H,m),3.00−3.
14 (3H,m), 3.41−3.49 (1H,
m),7.07 (1H,ddd,9.0,8.6,
2.4Hz), 7.20 (1H,dd,J=8.
6,2.4Hz), 7.58 (1H,br s),
7.84 (1H,dd,J=8.6,5.1Hz);
MW 359.44 (C 202632);マススペ
クトル EIMS,m/z 359(M)+
【0045】得られたフリー体を塩酸飽和メタノールに
溶解することによって、塩酸塩を得た。 MW 395.90 (C2027ClN32);マスス
ペクトル EIMS,m/z 359(M−HCl)+
【0046】実施例13 7−[2−[4−(4−フル
オロベンゾイル)−1−ピペリジニル]エチル]−2−
ホモピペリジノン 4−(6−フルオロ−1−ベンゾチオフェン−3−イ
ル)ピペリジンに代えて4−(6−フルオロベンゾイ
ル)ピペリジンを用いた以外は、実施例10と同様の方
法で合成した(収率56%)。1 H NMR (CDCl3) δ 1.33−1.98
(12H,m),2.05−2.16 (2H,
m), 2.37−2.47 (4H,m),2.90
−2.99 (2H,m), 3.14−3.22
(1H,m),3.37−3.45 (1H,m),
6.73 (1H,br s), 7.11 (2H,d
d,J=8.8,9.0Hz), 7.93 (2H,
dd,J=9.0,5.3Hz); MW 346.4
4 (C2027FN22);マススペクトル EIM
S,m/z 346(M)+
【0047】得られたフリー体を塩酸飽和メタノールに
溶解することによって、塩酸塩を得た。 MW 382.90 (C2027ClN32);マスス
ペクトル EIMS,m/z 359(M−HCl)+
【0048】試験例1 ドパミン−D2受容体との結合
親和性 ラット脳線条体P2画分を用いてD2受容体に対する本発
明化合物の親和性を検討した。ラット脳線条体を10倍
量の0.32Mシュークロース中でホモジナイズし、9
00×g,10分間の遠心分離により得られた上清をさ
らに11,500×gで20分間遠心分離した。得られ
た沈渣にインキュベート緩衝液(50mM Tris,
120mM NaCl,5mM KCl,1mM Mg
Cl2,1mM CaCl2,pH 7.4)を加えてさ
らに39,900×gで20分間遠心分離して得られた
沈渣をP2画分とした。これを[3H]スピペロン0.1
nMおよび各濃度の本発明化合物を含む緩衝液中で37
℃で30分間インキュベートし、反応後ワットマンGF
/Bグラスフィルターで集めて、結合[3H]スピペロン
量を液体シンチレーションカウンターにより測定した。
非特異的結合量は10-5Mスルピリド共存下で測定し、
本発明化合物10-7Mにおける[3H]スピペロンのD2
受容体への結合阻害率を求めた。結果は表1に示される
通りであり、本発明化合物はドーパミンD2受容体への
親和性がクロルプロマジンと同等である。
【0049】
【表1】
【0050】試験例2 セロトニン−5-HT2受容体と
の結合親和性 ラット脳大脳皮質の5-HT2受容体に対する本発明化合
物の親和性を次のように評価した。試験例1と同様の方
法によりP2画分を調製した。これを[3H]ケタンセリ
ン1nMおよび各濃度の本発明化合物を含む50mM
Tris/HCl緩衝液(pH 7.4)中で37℃,
15分間インキュベートし、反応後結合[3H]ケタンセ
リン量を測定した。非特異的結合量は10-5Mケタンセ
リン共存下で測定し、本発明化合物濃度10-8Mにおけ
る[3H]ケタンセリンの5-HT2受容体への結合阻害率
を求めた。結果は表2に示される通りであり、本発明化
合物は5-HT2受容体への親和性がクロルプロマジンと
同等である。
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】前記化合物は、ドーパミンD2 レセプタ
ーおよびセロトニン−5−HT2 レセプターの両方に作
用する事により、向精神に有効であり、急性錐体外路系
の副作用を軽減できる医薬を提供できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 211/76 C07D 211/76 405/12 211 405/12 211 409/12 211 409/12 211 413/12 211 413/12 211 (72)発明者 福田 芳正 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式 会社 薬品総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(I)で表される化合物およ
    び薬理学上許容されるその塩。 【化1】 [上記式中、nは1または2の整数を表し、Xは窒素原
    子もしくはCHを表し、Wは下記式(W-1)〜(W-
    5)で表される基のいずれかを表す。但し、式(W-
    1)〜(W-5)において、Yは水素原子もしくはハロ
    ゲン原子を表す。] 【化2】
  2. 【請求項2】下記に示す6−[2−[4−(1,2−ベ
    ンゾイソチアゾール−3−イル)−1−ピペラジニル]
    エチル]−2−ピペリジノン、6−[2−[4−(6−
    フルオロ−1,2−ベンゾイソオキサゾール−3−イ
    ル)−1−ピペリジニル]エチル]−2−ピペリジノ
    ン、6−[2−[4−(6−フルオロ−1−ベンゾチオ
    フェン−3−イル)−1−ピペリジニル]エチル]−2
    −ピペリジノン、7−[2−[4−(6−フルオロ−1
    −ベンゾチオフェン−3−イル)−1−ピペリジニル]
    エチル]−2−ホモピペリジノン、7−[2−[4−
    (6−フルオロ−1,2−ベンゾイソチアゾール−3−
    イル)−1−ピペリジニル]エチル]−2−ホモピペリ
    ジノン、7−[2−[4−(6−フルオロ−1,2−ベ
    ンゾイソオキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニ
    ル]エチル]−2−ホモピペリジノン、7−[2−[4
    −(4−フルオロベンゾイル)−1−ピペリジニル]エ
    チル]−2−ホモピペリジノンから選択される,請求項
    1に記載の化合物および薬理学上許容されるその塩。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の一般式(I)の化合物お
    よび薬理学上許容されるその塩のうち、少なくとも1種
    の化合物を有効成分として含んでなる医薬。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の一般式(I)の化合物お
    よび薬理学上許容されるその塩のうち、少なくとも1種
    の化合物を有効成分として含んでなる向精神薬。
  5. 【請求項5】下記の一般式(II) 【化3】 [上記式中、nは1または2の整数を表し、Zはアルキ
    ルオキシカルボニル基、カルボキシル基、水酸基、ハロ
    ゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基およびアリール
    スルホニルオキシ基を表す]で示される化合物。
  6. 【請求項6】下記に示すメチル 2−(2−オキソ−6
    −ピペリジニル)アセテート、6−(2−ヒドロキシエ
    チル)−2−ピペリジノン、6−(2−ブロモエチル)
    −2−ピペリジノン、メチル 2−(2−オキソ−7−
    ホモピペリジニル)アセテート、7−(2−ヒドロキシ
    エチル)−2−ホモピペリジノン、7−(ブロモエチ
    ル)−2−ホモピペリジノン、から選択される,請求項
    5に記載の化合物。
JP10554296A 1996-04-25 1996-04-25 ピペリジノンおよびホモピペリジノン誘導体 Pending JPH09291090A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100373485B1 (ko) * 1999-09-28 2003-02-25 한국과학기술연구원 신규한 이소옥사졸 피페라진 유도체 및 그 제조방법

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KR100373485B1 (ko) * 1999-09-28 2003-02-25 한국과학기술연구원 신규한 이소옥사졸 피페라진 유도체 및 그 제조방법

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