JPH09290204A - 静電粉体塗装方法 - Google Patents
静電粉体塗装方法Info
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- JPH09290204A JPH09290204A JP13090496A JP13090496A JPH09290204A JP H09290204 A JPH09290204 A JP H09290204A JP 13090496 A JP13090496 A JP 13090496A JP 13090496 A JP13090496 A JP 13090496A JP H09290204 A JPH09290204 A JP H09290204A
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- coating
- coated
- powder
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Abstract
(57)【要約】
【課題】色相が互いに異なる複数種類の粉体塗料を用い
て調色を行なって静電粉体塗装を行なう場合に、粉体塗
料粒子の径を必要以上に小さくすることなく、色ムラの
ない均一な色相の塗膜を形成する。 【解決手段】塗装対象面上に、色相が互いに異なる複数
種類の粉体塗料を、各色相を混色した色相の塗膜が形成
されるように、静電力により順次付着させる。しかる後
に、その塗膜を塗装対象面上に焼き付ける。
て調色を行なって静電粉体塗装を行なう場合に、粉体塗
料粒子の径を必要以上に小さくすることなく、色ムラの
ない均一な色相の塗膜を形成する。 【解決手段】塗装対象面上に、色相が互いに異なる複数
種類の粉体塗料を、各色相を混色した色相の塗膜が形成
されるように、静電力により順次付着させる。しかる後
に、その塗膜を塗装対象面上に焼き付ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉体静電塗装を行
なうための方法に関する。
なうための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境の変化が問題視され、国
際レベルで地球環境を悪化させない努力がなされてきて
いる。塗装技術の分野においても、有機溶剤を含む塗料
は、塗装中の有機溶剤の飛散による公害、揮発性有機物
(VOC)による環境汚染や悪臭が問題になる。そこ
で、塗料のハイソリッド化や水性化、さらには粉体塗装
法が開発されている。特に、粉体塗装法は全く有機溶剤
を含まない粉体塗料を用いるため、有機溶剤による公害
や災害の問題がなく好ましいものである。また、粉体塗
装法は厚塗りが容易で、自動化がし易いという長所を有
する。
際レベルで地球環境を悪化させない努力がなされてきて
いる。塗装技術の分野においても、有機溶剤を含む塗料
は、塗装中の有機溶剤の飛散による公害、揮発性有機物
(VOC)による環境汚染や悪臭が問題になる。そこ
で、塗料のハイソリッド化や水性化、さらには粉体塗装
法が開発されている。特に、粉体塗装法は全く有機溶剤
を含まない粉体塗料を用いるため、有機溶剤による公害
や災害の問題がなく好ましいものである。また、粉体塗
装法は厚塗りが容易で、自動化がし易いという長所を有
する。
【0003】その粉体塗装法の一つとして静電粉体塗装
法がある。これは、粉体塗料を正極または負極に帯電さ
せ、接地した塗装対象面上に吹き付けることで塗膜を形
成するものである。
法がある。これは、粉体塗料を正極または負極に帯電さ
せ、接地した塗装対象面上に吹き付けることで塗膜を形
成するものである。
【0004】しかし、粉体塗装においては、使用する粉
体塗料の色相の数が非常に多くなる。そのため、粉体塗
料の在庫エリアが膨大になる。
体塗料の色相の数が非常に多くなる。そのため、粉体塗
料の在庫エリアが膨大になる。
【0005】また、色相の数に対応する台数の静電粉体
塗装用ガンを保有するのは困難である。そのため、複数
の色相の塗膜を形成する場合、一台の静電粉体塗装用ガ
ンから噴射する粉体塗料を頻繁に交換する必要がある。
しかし、その粉体塗料の交換には時間を要するので、稼
働時間が非常に減少する。
塗装用ガンを保有するのは困難である。そのため、複数
の色相の塗膜を形成する場合、一台の静電粉体塗装用ガ
ンから噴射する粉体塗料を頻繁に交換する必要がある。
しかし、その粉体塗料の交換には時間を要するので、稼
働時間が非常に減少する。
【0006】また、複数の色相の塗膜を形成する場合、
すべての色相の粉体塗料を正確に使用量通り購入できる
ことは稀である。そのため、多くの粉体塗料が使用され
ることなく残存する。その残存した粉体塗料を廃棄する
とコストが増大する。また、その残存した塗料を廃棄す
ることなく貯蔵すると、粉体塗料の帯電性能が劣化す
る。そのため、塗着効率が低下して生産性が低下する。
すべての色相の粉体塗料を正確に使用量通り購入できる
ことは稀である。そのため、多くの粉体塗料が使用され
ることなく残存する。その残存した粉体塗料を廃棄する
とコストが増大する。また、その残存した塗料を廃棄す
ることなく貯蔵すると、粉体塗料の帯電性能が劣化す
る。そのため、塗着効率が低下して生産性が低下する。
【0007】また、粉体塗料の製造に際しては、先ず、
バインダー用樹脂、硬化剤、その他の添加剤等、および
調色された顔料を、混合機で混合した後に溶融混練りす
る。その混合物を冷却した後に粉砕することで、試験用
の粉体塗料を得る。この粉体塗料を用いて試験塗装を行
なって塗膜を形成する。その塗膜の色相が所望の色相か
らずれていれば、その試験用の粉体塗料に粉体塗料を補
填し、再度試験用の粉体塗料を製造する工程を繰り返
す。また、熱履歴を問題にする場合は、新たなバインダ
ー用樹脂、硬化剤、その他の添加剤等、および新たに調
色された顔料とから試験用の粉体塗料を製造していた。
そのため、粉体塗料の調色には手間と時間を要してい
た。
バインダー用樹脂、硬化剤、その他の添加剤等、および
調色された顔料を、混合機で混合した後に溶融混練りす
る。その混合物を冷却した後に粉砕することで、試験用
の粉体塗料を得る。この粉体塗料を用いて試験塗装を行
なって塗膜を形成する。その塗膜の色相が所望の色相か
らずれていれば、その試験用の粉体塗料に粉体塗料を補
填し、再度試験用の粉体塗料を製造する工程を繰り返
す。また、熱履歴を問題にする場合は、新たなバインダ
ー用樹脂、硬化剤、その他の添加剤等、および新たに調
色された顔料とから試験用の粉体塗料を製造していた。
そのため、粉体塗料の調色には手間と時間を要してい
た。
【0008】そこで、色相が互いに異なる複数種類の粉
体塗料を混合することで調色を行なうことが提案されて
いる(特表平4‐504431号)。
体塗料を混合することで調色を行なうことが提案されて
いる(特表平4‐504431号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、複数種類の粉
体塗料を混合することで調色を行なう場合、各種類の粉
体塗料の平均粒子径を10μm以下にしないと均一な色
相を得られない。すなわち、均一な色相を得る上で、粉
体塗料粒子の径の影響が大きい。これは、各種類の粉体
塗料は、流動性や帯電性能といった物性が互いに異なる
ことから、均一に混合させるのが困難で、そのため混合
後の粉体塗料を均一に帯電させるのが困難であることに
よる。そのため、粉体塗料粒子の径を小さくすること
で、混合後の均一性を向上する必要がある。
体塗料を混合することで調色を行なう場合、各種類の粉
体塗料の平均粒子径を10μm以下にしないと均一な色
相を得られない。すなわち、均一な色相を得る上で、粉
体塗料粒子の径の影響が大きい。これは、各種類の粉体
塗料は、流動性や帯電性能といった物性が互いに異なる
ことから、均一に混合させるのが困難で、そのため混合
後の粉体塗料を均一に帯電させるのが困難であることに
よる。そのため、粉体塗料粒子の径を小さくすること
で、混合後の均一性を向上する必要がある。
【0010】また、各種類の粉体塗料は、一旦混合され
ると分離するのは実質的に不可能である。そのため、一
旦混合された粉体塗料は、異なる色相の塗膜を形成する
ために再利用することができない。
ると分離するのは実質的に不可能である。そのため、一
旦混合された粉体塗料は、異なる色相の塗膜を形成する
ために再利用することができない。
【0011】本発明は、上記問題を解決することのでき
る静電粉体塗装方法を提供することを目的とする。
る静電粉体塗装方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の静電粉体塗装方
法は、塗装対象面上に、色相が互いに異なる複数種類の
粉体塗料を、各色相を混色した色相の塗膜が形成される
ように、静電力により順次付着させ、しかる後に、その
塗膜を塗装対象面上に焼き付けることを特徴とする。
法は、塗装対象面上に、色相が互いに異なる複数種類の
粉体塗料を、各色相を混色した色相の塗膜が形成される
ように、静電力により順次付着させ、しかる後に、その
塗膜を塗装対象面上に焼き付けることを特徴とする。
【0013】本発明方法により形成される塗膜の色相
は、各種類の粉体塗料の色相と塗装対象面上への付着量
の比に応じて定まる。これにより、複数種類の粉体塗料
を混合することなく、目的とする色相の塗膜を形成する
ことができる。よって、均一な色相の塗膜を得る上で、
粉体塗料粒子の径の影響を小さくできる。
は、各種類の粉体塗料の色相と塗装対象面上への付着量
の比に応じて定まる。これにより、複数種類の粉体塗料
を混合することなく、目的とする色相の塗膜を形成する
ことができる。よって、均一な色相の塗膜を得る上で、
粉体塗料粒子の径の影響を小さくできる。
【0014】その複数種類の粉体塗料それぞれは、互い
に異なる塗装位置で塗装対象面上に付着されるのが好ま
しい。これにより、各塗装位置で付着される粉体塗料の
色相を変えることなく、各種類の粉体塗料の塗装対象面
への付着量の比を変更するだけで調色を行なえる。よっ
て、異なる色相の塗膜を容易に得ることができる。ま
た、各塗装位置において塗装対象面上に付着されなかっ
た粉体塗料は、回収することで再利用できる。これによ
り、粉体塗料の無駄をなくすことができる。
に異なる塗装位置で塗装対象面上に付着されるのが好ま
しい。これにより、各塗装位置で付着される粉体塗料の
色相を変えることなく、各種類の粉体塗料の塗装対象面
への付着量の比を変更するだけで調色を行なえる。よっ
て、異なる色相の塗膜を容易に得ることができる。ま
た、各塗装位置において塗装対象面上に付着されなかっ
た粉体塗料は、回収することで再利用できる。これによ
り、粉体塗料の無駄をなくすことができる。
【0015】その複数種類の粉体塗料を塗装対象面上に
付着させる前に、塗装対象面を白色に塗装するのが好ま
しい。あるいは、その複数種類の粉体塗料の中で、最初
に塗装対象面上に付着されるものに、白色の粉体塗料を
混入させておくのが好ましい。これにより、塗装対象面
の地色の影響を受けることなく、目的の色相の塗膜を得
ることができる。
付着させる前に、塗装対象面を白色に塗装するのが好ま
しい。あるいは、その複数種類の粉体塗料の中で、最初
に塗装対象面上に付着されるものに、白色の粉体塗料を
混入させておくのが好ましい。これにより、塗装対象面
の地色の影響を受けることなく、目的の色相の塗膜を得
ることができる。
【0016】その複数種類の粉体塗料として、少なくと
も3原色の粉体塗料を含むのが好ましい。これにより、
その3原色の粉体塗料の塗装対象面上への付着量の比に
応じて、任意の色相の塗膜を得ることができる。
も3原色の粉体塗料を含むのが好ましい。これにより、
その3原色の粉体塗料の塗装対象面上への付着量の比に
応じて、任意の色相の塗膜を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
施形態を説明する。
【0018】図1に示す粉体塗装ラインは、第1塗装位
置1と、第2塗装位置2と、第3塗装位置3と、焼付け
位置4とを有する。各位置1、2、3、4に、塗装対象
物5が搬送手段(図示省略)により順次搬送される。そ
の搬送手段としては、例えば、塗装対象物5を吊り下げ
た状態で搬送するコンベアを用いることができる。各塗
装位置1、2、3は粉体飛散防止壁6により囲まれ、そ
の焼付け位置4は防熱壁7により囲まれる。
置1と、第2塗装位置2と、第3塗装位置3と、焼付け
位置4とを有する。各位置1、2、3、4に、塗装対象
物5が搬送手段(図示省略)により順次搬送される。そ
の搬送手段としては、例えば、塗装対象物5を吊り下げ
た状態で搬送するコンベアを用いることができる。各塗
装位置1、2、3は粉体飛散防止壁6により囲まれ、そ
の焼付け位置4は防熱壁7により囲まれる。
【0019】各塗装位置1、2、3に静電粉体塗装装置
10、11、12が配置される。各静電粉体塗装装置1
0、11、12は、搬送ダクト10a、11a、12a
を介して圧力空気により搬送される粉体塗料を、塗装位
置1、2、3に配置された塗装対象物5の塗装対象面5
a上に、静電粉体塗装用ガンGにより吹き付ける。その
静電粉体塗装用ガンGにより粉体塗料が帯電され、その
塗装対象物5が搬送手段を介して接地されることで、粉
体塗料は塗装対象面5a上に付着される。各静電粉体塗
装装置10、11、12は、その粉体塗料の吹き付け量
を制御可能な公知のものを用いることができる。
10、11、12が配置される。各静電粉体塗装装置1
0、11、12は、搬送ダクト10a、11a、12a
を介して圧力空気により搬送される粉体塗料を、塗装位
置1、2、3に配置された塗装対象物5の塗装対象面5
a上に、静電粉体塗装用ガンGにより吹き付ける。その
静電粉体塗装用ガンGにより粉体塗料が帯電され、その
塗装対象物5が搬送手段を介して接地されることで、粉
体塗料は塗装対象面5a上に付着される。各静電粉体塗
装装置10、11、12は、その粉体塗料の吹き付け量
を制御可能な公知のものを用いることができる。
【0020】その塗装対象面5a上に、第1塗装位置1
において付着される粉体塗料の色相はイエローとされ、
第2塗装位置2において付着される粉体塗料の色相はマ
ゼンタとされ、第3塗装位置3において付着される粉体
塗料の色相はシアンとされる。これにより、その塗装対
象面5a上に、色相が互いに異なる複数種類の粉体塗料
を、互いに異なる塗装位置1、2、3で、静電力により
順次付着させることで、塗膜を形成することができる。
その塗膜の色相は、各種類の粉体塗料の色相と塗装対象
面5a上への付着量の比に応じて定まる。本実施形態で
は、各種類の粉体塗料の色相は3原色であるので、任意
の色相の塗膜を形成できる。なお、それら塗料を付着さ
せる順序は、塗料の透明性や、製品への要求に応じて変
更してもよい。
において付着される粉体塗料の色相はイエローとされ、
第2塗装位置2において付着される粉体塗料の色相はマ
ゼンタとされ、第3塗装位置3において付着される粉体
塗料の色相はシアンとされる。これにより、その塗装対
象面5a上に、色相が互いに異なる複数種類の粉体塗料
を、互いに異なる塗装位置1、2、3で、静電力により
順次付着させることで、塗膜を形成することができる。
その塗膜の色相は、各種類の粉体塗料の色相と塗装対象
面5a上への付着量の比に応じて定まる。本実施形態で
は、各種類の粉体塗料の色相は3原色であるので、任意
の色相の塗膜を形成できる。なお、それら塗料を付着さ
せる順序は、塗料の透明性や、製品への要求に応じて変
更してもよい。
【0021】その焼付け位置4に、その塗装対象面5a
上に付着した塗膜の加熱手段が設けられる。これによ
り、その塗膜を塗装対象面5a上に焼き付けることがで
きる。その加熱手段としては、例えば、赤外線ヒーター
や電気炉等を用いることができる。
上に付着した塗膜の加熱手段が設けられる。これによ
り、その塗膜を塗装対象面5a上に焼き付けることがで
きる。その加熱手段としては、例えば、赤外線ヒーター
や電気炉等を用いることができる。
【0022】各塗装位置1、2、3それぞれの下方には
回収槽21、22、23が配置される。各回収槽21、
22、23に、各塗装工程それぞれにおいて塗装対象面
5aに付着されなった粉体塗料が落下することで回収さ
れる。各回収槽21、22、23に回収された粉体塗料
は、回収ダクト21a、22a、23aを介してブロア
21b、22b、23bにより各静電粉体塗装装置1
0、11、12に循環され、再使用可能とされている。
回収槽21、22、23が配置される。各回収槽21、
22、23に、各塗装工程それぞれにおいて塗装対象面
5aに付着されなった粉体塗料が落下することで回収さ
れる。各回収槽21、22、23に回収された粉体塗料
は、回収ダクト21a、22a、23aを介してブロア
21b、22b、23bにより各静電粉体塗装装置1
0、11、12に循環され、再使用可能とされている。
【0023】本実施形態では、上記塗装ラインにおいて
塗装を行なう前に、塗装対象面5aを白色に塗装する。
例えば、塗装対象物5がスチール板である場合、脱脂し
た塗装対象面5aの金属面を白色塗料により被覆する。
なお、その白色塗装の方法は特に限定されない。その白
色塗料により被覆された塗装対象面5a上に、第1塗装
工程でイエローの粉体塗料を付着させ、第2塗装工程で
マゼンタの粉体塗料を付着させ、第3塗装工程でシアン
の粉体塗料を付着させる。第4工程で、その塗装対象面
5a上に付着された粉体塗料により構成される塗膜を、
例えば約200℃で加熱して硬化させることで塗装対象
面5a上に焼付ける。しかる後に、塗装対象物5を焼付
け位置から搬出し、冷却する。これにより、塗装対象面
5a上に所望の色相の塗装を施す。
塗装を行なう前に、塗装対象面5aを白色に塗装する。
例えば、塗装対象物5がスチール板である場合、脱脂し
た塗装対象面5aの金属面を白色塗料により被覆する。
なお、その白色塗装の方法は特に限定されない。その白
色塗料により被覆された塗装対象面5a上に、第1塗装
工程でイエローの粉体塗料を付着させ、第2塗装工程で
マゼンタの粉体塗料を付着させ、第3塗装工程でシアン
の粉体塗料を付着させる。第4工程で、その塗装対象面
5a上に付着された粉体塗料により構成される塗膜を、
例えば約200℃で加熱して硬化させることで塗装対象
面5a上に焼付ける。しかる後に、塗装対象物5を焼付
け位置から搬出し、冷却する。これにより、塗装対象面
5a上に所望の色相の塗装を施す。
【0024】上記静電粉体塗装方法によれば、塗装対象
面5a上に形成される塗膜の色相は、各種類の粉体塗料
の色相と塗装対象面5a上への付着量の比に応じて定ま
る。各種類の粉体塗料の塗装対象面5a上への付着量の
比は、各静電粉体塗装装置10、11、12による粉体
塗料の吹き付け量を制御することで変更できる。これに
より、複数種類の粉体塗料を混合することなく、目的と
する色相の塗膜を形成することができる。よって、均一
な色相の塗膜を得る上で、粉体塗料粒子の径の影響を小
さくできる。例えば、粉体塗料粒子の平均粒径が10μ
m以上であっても、各種類の粉体塗料の溶融開始温度、
溶融時の粘度が略同じで、硬化開始温度が近ければ、色
むらのない均一な色相の塗膜を得ることができる。その
各種類の粉体塗料の溶融開始温度の差は10℃以内であ
ることが好ましく、また、溶融時の粘度の差は300c
p以内であることが好ましく、また、硬化開始温度の差
は10℃以内であるのが好ましい。
面5a上に形成される塗膜の色相は、各種類の粉体塗料
の色相と塗装対象面5a上への付着量の比に応じて定ま
る。各種類の粉体塗料の塗装対象面5a上への付着量の
比は、各静電粉体塗装装置10、11、12による粉体
塗料の吹き付け量を制御することで変更できる。これに
より、複数種類の粉体塗料を混合することなく、目的と
する色相の塗膜を形成することができる。よって、均一
な色相の塗膜を得る上で、粉体塗料粒子の径の影響を小
さくできる。例えば、粉体塗料粒子の平均粒径が10μ
m以上であっても、各種類の粉体塗料の溶融開始温度、
溶融時の粘度が略同じで、硬化開始温度が近ければ、色
むらのない均一な色相の塗膜を得ることができる。その
各種類の粉体塗料の溶融開始温度の差は10℃以内であ
ることが好ましく、また、溶融時の粘度の差は300c
p以内であることが好ましく、また、硬化開始温度の差
は10℃以内であるのが好ましい。
【0025】また、各種類の粉体塗料それぞれは、互い
に異なる塗装位置1、2、3で塗装対象面5a上に付着
されるので、各塗装位置1、2、3で付着される粉体塗
料の色相を変えることなく、各種類の粉体塗料の塗装対
象面への付着量の比を変更するだけで調色を行なえる。
よって、異なる色相の塗膜を容易に得ることができる。
また、各塗装位置1、2、3において塗装対象面5a上
に付着されなかった粉体塗料は、回収することで再利用
できる。これにより、粉体塗料の無駄をなくすことがで
きる。
に異なる塗装位置1、2、3で塗装対象面5a上に付着
されるので、各塗装位置1、2、3で付着される粉体塗
料の色相を変えることなく、各種類の粉体塗料の塗装対
象面への付着量の比を変更するだけで調色を行なえる。
よって、異なる色相の塗膜を容易に得ることができる。
また、各塗装位置1、2、3において塗装対象面5a上
に付着されなかった粉体塗料は、回収することで再利用
できる。これにより、粉体塗料の無駄をなくすことがで
きる。
【0026】また、各種類の粉体塗料を塗装対象面5a
上に付着させる前に、その塗装対象面5aを白色に塗装
するので、その塗装対象面5aの地色の影響を受けるこ
となく、目的の色相の塗膜を得ることができる。
上に付着させる前に、その塗装対象面5aを白色に塗装
するので、その塗装対象面5aの地色の影響を受けるこ
となく、目的の色相の塗膜を得ることができる。
【0027】さらに、その複数種類の粉体塗料として3
原色の粉体塗料を含むことで、各粉体塗料の塗装対象面
5a上への付着量の比に応じて、任意の色相の塗膜を得
ることができる。これにより、多種類の粉体塗料の在庫
を保有する必要が無く、また、長期在庫による劣化の問
題、更には劣化に伴う廃棄の問題が解消され、ロスが無
く効率良く粉体塗料を使用できる。また、従来は塗装の
色相が変わる度に、静電粉体塗装用ガンから吹き付ける
粉体塗料の色替えが必要であるため、多大の色替えのた
めの時間を要していた。これに対し上記構成によれば、
各種類の粉体塗料の塗装対象面5a上への付着量の比を
変えるだけで所望の色相が得られるので、その色替えの
ための時間を短縮できる。これにより、要望する色相の
塗料を入手するまでに長い日数を要するという問題や、
その色相の粉体塗料が少量ロットである場合は割高な価
格となるという問題も解消できる。
原色の粉体塗料を含むことで、各粉体塗料の塗装対象面
5a上への付着量の比に応じて、任意の色相の塗膜を得
ることができる。これにより、多種類の粉体塗料の在庫
を保有する必要が無く、また、長期在庫による劣化の問
題、更には劣化に伴う廃棄の問題が解消され、ロスが無
く効率良く粉体塗料を使用できる。また、従来は塗装の
色相が変わる度に、静電粉体塗装用ガンから吹き付ける
粉体塗料の色替えが必要であるため、多大の色替えのた
めの時間を要していた。これに対し上記構成によれば、
各種類の粉体塗料の塗装対象面5a上への付着量の比を
変えるだけで所望の色相が得られるので、その色替えの
ための時間を短縮できる。これにより、要望する色相の
塗料を入手するまでに長い日数を要するという問題や、
その色相の粉体塗料が少量ロットである場合は割高な価
格となるという問題も解消できる。
【0028】本発明において用いられる各種類の粉体塗
料それぞれは、従来と同様の方法により製造されたもの
を用いることができる。例えば、バインダー用樹脂、硬
化剤、その他の添加剤等、および複数種類の粉体塗料と
を、混合機で混合した後に溶融混練りし、その混合物を
冷却した後に粉砕分級することで製造できる。また、重
合用モノマーに硬化剤、その他添加剤等、数種類の粉体
塗料を加え、分散後に溶液重合、懸濁重合によって得ら
れる粉体塗料を用いても良い。均一な色相の塗膜を得る
上では、塗料の平均粒径は小さい程好ましい。
料それぞれは、従来と同様の方法により製造されたもの
を用いることができる。例えば、バインダー用樹脂、硬
化剤、その他の添加剤等、および複数種類の粉体塗料と
を、混合機で混合した後に溶融混練りし、その混合物を
冷却した後に粉砕分級することで製造できる。また、重
合用モノマーに硬化剤、その他添加剤等、数種類の粉体
塗料を加え、分散後に溶液重合、懸濁重合によって得ら
れる粉体塗料を用いても良い。均一な色相の塗膜を得る
上では、塗料の平均粒径は小さい程好ましい。
【0029】本発明方法において用いられる静電粉体塗
装用ガンGとしては、図2、図3に示すものが好まし
い。
装用ガンGとしては、図2、図3に示すものが好まし
い。
【0030】すなわち、図2に示す静電粉体塗装用ガン
Gは、筒状の本体102に入口103から圧力空気によ
り搬送される粉体塗料が導入され、その本体102内に
おいて帯電された粉体塗料が出口104から圧力空気と
共に噴出する。その噴出された粉体塗料が塗装対象に吹
き付けられることで塗膜が形成される。その本体102
は、絶縁性材料から形成されるか、若しくは、ゴム等の
絶縁性材料により被覆されるのが好ましい。
Gは、筒状の本体102に入口103から圧力空気によ
り搬送される粉体塗料が導入され、その本体102内に
おいて帯電された粉体塗料が出口104から圧力空気と
共に噴出する。その噴出された粉体塗料が塗装対象に吹
き付けられることで塗膜が形成される。その本体102
は、絶縁性材料から形成されるか、若しくは、ゴム等の
絶縁性材料により被覆されるのが好ましい。
【0031】その本体102の内部は粉体塗料の搬送路
105とされている。この搬送路105の入口側は、出
口側に向かうに従い径の小さくなる円錐面に囲まれ、出
口側は、円筒面108により囲まれる。
105とされている。この搬送路105の入口側は、出
口側に向かうに従い径の小さくなる円錐面に囲まれ、出
口側は、円筒面108により囲まれる。
【0032】その搬送路105の内周の円筒面108に
より、複数のリング形支持部材120が、粉体塗料の搬
送方向に沿って並列するように支持されている。各支持
部材120の内周により、メッシュ状部材111が保持
されている。そのメッシュ状部材111の目の大きさ
は、その粉体塗料を構成する粉体粒子よりも大きくされ
ている。これにより、その搬送路105に配置された各
メッシュ状部材111は、搬送中の粉体塗料と接触可能
とされている。
より、複数のリング形支持部材120が、粉体塗料の搬
送方向に沿って並列するように支持されている。各支持
部材120の内周により、メッシュ状部材111が保持
されている。そのメッシュ状部材111の目の大きさ
は、その粉体塗料を構成する粉体粒子よりも大きくされ
ている。これにより、その搬送路105に配置された各
メッシュ状部材111は、搬送中の粉体塗料と接触可能
とされている。
【0033】各メッシュ状部材111を貫通するシャフ
ト121が、本体102に取り付けられている。そのシ
ャフト121の先端には、粉体塗料の拡散部材126が
取り付けられている。
ト121が、本体102に取り付けられている。そのシ
ャフト121の先端には、粉体塗料の拡散部材126が
取り付けられている。
【0034】そのメッシュ状部材111に電荷を印加す
るための電源112が設けられている。すなわち、その
電源112は、一方の極がシャフト121に接続され、
他方の極が接地される。そのメッシュ状部材111とシ
ャフト121と支持部材120とは導電性材料により形
成される。これにより、各メッシュ状部材111に、後
述の摩擦による粉体塗料の帯電を助長する電荷を付与す
る。
るための電源112が設けられている。すなわち、その
電源112は、一方の極がシャフト121に接続され、
他方の極が接地される。そのメッシュ状部材111とシ
ャフト121と支持部材120とは導電性材料により形
成される。これにより、各メッシュ状部材111に、後
述の摩擦による粉体塗料の帯電を助長する電荷を付与す
る。
【0035】各メッシュ状部材111の材質は、粉体塗
料との摩擦により静電気を発生させることで粉体塗料を
帯電させることが可能な導電性物質とされ、例えば導電
性粒子を含有する有機高分子体や金属によって構成でき
る。これにより、帯電した粉体塗料が出口104から噴
出する。そのメッシュ状部材111の寸法や数は、必要
とされる粉体塗料の噴出流量を確保できるように設定さ
れる。
料との摩擦により静電気を発生させることで粉体塗料を
帯電させることが可能な導電性物質とされ、例えば導電
性粒子を含有する有機高分子体や金属によって構成でき
る。これにより、帯電した粉体塗料が出口104から噴
出する。そのメッシュ状部材111の寸法や数は、必要
とされる粉体塗料の噴出流量を確保できるように設定さ
れる。
【0036】図3に示す静電粉体塗装用ガンGは、筒状
の本体202に入口203から圧力空気により搬送され
る粉体塗料が導入され、その本体202内において帯電
された粉体塗料が出口204から圧力空気と共に噴出す
る。その噴出された粉体塗料が塗装対象に吹き付けられ
ることで塗膜が形成される。その本体202は、絶縁性
材料から形成されるか、若しくは、ゴム等の絶縁性材料
により被覆されるのが好ましい。
の本体202に入口203から圧力空気により搬送され
る粉体塗料が導入され、その本体202内において帯電
された粉体塗料が出口204から圧力空気と共に噴出す
る。その噴出された粉体塗料が塗装対象に吹き付けられ
ることで塗膜が形成される。その本体202は、絶縁性
材料から形成されるか、若しくは、ゴム等の絶縁性材料
により被覆されるのが好ましい。
【0037】その本体202の内部は粉体塗料の搬送路
205とされている。この搬送路205の入口側の内面
に、粉体塗料を分散させるための分散翼206が取り付
けられ、出口側は円筒面208により囲まれる。その円
筒面208は、その本体202の内周に貼り付けられた
円筒部材209の内周により構成される。
205とされている。この搬送路205の入口側の内面
に、粉体塗料を分散させるための分散翼206が取り付
けられ、出口側は円筒面208により囲まれる。その円
筒面208は、その本体202の内周に貼り付けられた
円筒部材209の内周により構成される。
【0038】その円筒面208により撓み可能に片持ち
支持された複数の第1線状部材211が、その搬送路2
05に向かい突出され、ブラシ状とされている。これに
より、その搬送路205に配置された各第1線状部材2
11は、搬送中の粉体塗料と接触可能とされている。各
第1線状部材211の突出方向は、その円筒面208の
径方向とされている。その円筒部材209は、例えばゴ
ム等の可撓性を有する4角形板材を、円筒形に湾曲する
ことで形成される。各第1線状部材211は、その湾曲
前の円筒部材209に取り付けられる。各第1線状部材
211の長さは、本実施形態では後述の第2線状部材2
22が設けられるので、円筒面208に囲まれる搬送路
205の半径よりも短くされている。
支持された複数の第1線状部材211が、その搬送路2
05に向かい突出され、ブラシ状とされている。これに
より、その搬送路205に配置された各第1線状部材2
11は、搬送中の粉体塗料と接触可能とされている。各
第1線状部材211の突出方向は、その円筒面208の
径方向とされている。その円筒部材209は、例えばゴ
ム等の可撓性を有する4角形板材を、円筒形に湾曲する
ことで形成される。各第1線状部材211は、その湾曲
前の円筒部材209に取り付けられる。各第1線状部材
211の長さは、本実施形態では後述の第2線状部材2
22が設けられるので、円筒面208に囲まれる搬送路
205の半径よりも短くされている。
【0039】その搬送路205内における円筒面208
の中心軸を通る支持部材221が、本体202に取り付
けられている。その支持部材221により撓み可能に片
持ち支持された複数の第2線状部材222が、その搬送
路205に向かい突出されている。これにより、その搬
送路205に配置された各第2線状部材222は、搬送
中の粉体塗料と接触可能とされている。各第2線状部材
222の突出方向は、その円筒面208の径方向とされ
ている。各第2線状部材222と上記第1線状部材21
1とは干渉しないように相対配置される。各第2線状部
材222の長さは、円筒面208の半径よりも短くされ
ている。各第2線状部材222と円筒面208との間の
隙間よりも、上記各第1線状部材211の長さが長くさ
れている。これにより、第2線状部材222と円筒面2
08との間の隙間を通る粉体塗料を、第1線状部材21
1に接触させることができる。各第1線状部材211の
先端を支持部材221に接触させ、各第2線状部材22
2の先端を円筒面208に接触させてもよい。その支持
部材221の先端には、粉体塗料の拡散部材226が取
り付けられ、この拡散部材226にも第2線状部材22
2が取り付けられている。
の中心軸を通る支持部材221が、本体202に取り付
けられている。その支持部材221により撓み可能に片
持ち支持された複数の第2線状部材222が、その搬送
路205に向かい突出されている。これにより、その搬
送路205に配置された各第2線状部材222は、搬送
中の粉体塗料と接触可能とされている。各第2線状部材
222の突出方向は、その円筒面208の径方向とされ
ている。各第2線状部材222と上記第1線状部材21
1とは干渉しないように相対配置される。各第2線状部
材222の長さは、円筒面208の半径よりも短くされ
ている。各第2線状部材222と円筒面208との間の
隙間よりも、上記各第1線状部材211の長さが長くさ
れている。これにより、第2線状部材222と円筒面2
08との間の隙間を通る粉体塗料を、第1線状部材21
1に接触させることができる。各第1線状部材211の
先端を支持部材221に接触させ、各第2線状部材22
2の先端を円筒面208に接触させてもよい。その支持
部材221の先端には、粉体塗料の拡散部材226が取
り付けられ、この拡散部材226にも第2線状部材22
2が取り付けられている。
【0040】各線状部材211、222の材質は、粉体
塗料との摩擦により静電気を発生させることで粉体塗料
を帯電させることが可能なものとされ、例えば有機高分
子体や金属等の導電性物質により構成できる。各線状部
材211、222の径や本数は、必要とされる粉体塗料
の噴出流量を確保できるように設定される。
塗料との摩擦により静電気を発生させることで粉体塗料
を帯電させることが可能なものとされ、例えば有機高分
子体や金属等の導電性物質により構成できる。各線状部
材211、222の径や本数は、必要とされる粉体塗料
の噴出流量を確保できるように設定される。
【0041】上記各静電粉体塗装用ガンGは、摩擦によ
り発生する静電気によって粉体塗料を帯電させるもので
あるため、オゾンによる臭気発生がなく、塗装対象の凹
部への粉体塗料の入り込み性が良く、塗膜にクレーター
やピンホールが生じ難い。これにより、表面が滑らかで
均一な塗膜を得やすく、また、塗膜へのゴミ付着も少な
い。その静電気は、搬送路105、205における線状
部材211、222と粉体粒子との接触、あるいは、メ
ッシュ状部材111と粉体塗料との接触により発生させ
ることができる。その接触機会は、線状部材211、2
22の数、メッシュ状部材111の目の数に比例して多
くなる。これにより、小粒径の粉体粒子であっても帯電
効率を大幅に向上することができる。その帯電効率の向
上により、粉体塗料の最大噴出量を多くし、塗着効率を
高くすることで、塗装対象の面積が大きい場合でも短時
間での塗装を可能にする。
り発生する静電気によって粉体塗料を帯電させるもので
あるため、オゾンによる臭気発生がなく、塗装対象の凹
部への粉体塗料の入り込み性が良く、塗膜にクレーター
やピンホールが生じ難い。これにより、表面が滑らかで
均一な塗膜を得やすく、また、塗膜へのゴミ付着も少な
い。その静電気は、搬送路105、205における線状
部材211、222と粉体粒子との接触、あるいは、メ
ッシュ状部材111と粉体塗料との接触により発生させ
ることができる。その接触機会は、線状部材211、2
22の数、メッシュ状部材111の目の数に比例して多
くなる。これにより、小粒径の粉体粒子であっても帯電
効率を大幅に向上することができる。その帯電効率の向
上により、粉体塗料の最大噴出量を多くし、塗着効率を
高くすることで、塗装対象の面積が大きい場合でも短時
間での塗装を可能にする。
【0042】なお、本発明は上記実施形態に限定されな
い。例えば、粉体塗料の色相は3原色に限定されず、任
意の色相でよく、混合される粉体塗料も3種類に限定さ
れず、2種類あるいは4種類以上であってもよい。ま
た、その複数種類の粉体塗料の中で、最初に塗装対象面
上に付着されるものに、白色の粉体塗料を混入させるこ
とで、塗装対象面5aの地色を隠蔽してもよい。また、
静電粉体塗装用ガンとして、粉体塗料の出口のコロナ電
極に、高電圧発生装置を用いて例えば70〜100KV
の高電圧を印加し、そのコロナ電極から放電を行なうこ
とで、粉体塗料を帯電させる静電粉体塗装用ガンや、粉
体塗料の搬送路を囲む搬送面と粉体塗料との間の摩擦に
より静電気を発生させることで、その粉体塗料を帯電さ
せる静電粉体塗装用ガンを用いてもよい。
い。例えば、粉体塗料の色相は3原色に限定されず、任
意の色相でよく、混合される粉体塗料も3種類に限定さ
れず、2種類あるいは4種類以上であってもよい。ま
た、その複数種類の粉体塗料の中で、最初に塗装対象面
上に付着されるものに、白色の粉体塗料を混入させるこ
とで、塗装対象面5aの地色を隠蔽してもよい。また、
静電粉体塗装用ガンとして、粉体塗料の出口のコロナ電
極に、高電圧発生装置を用いて例えば70〜100KV
の高電圧を印加し、そのコロナ電極から放電を行なうこ
とで、粉体塗料を帯電させる静電粉体塗装用ガンや、粉
体塗料の搬送路を囲む搬送面と粉体塗料との間の摩擦に
より静電気を発生させることで、その粉体塗料を帯電さ
せる静電粉体塗装用ガンを用いてもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、色相が互いに異なる複
数種類の粉体塗料を用いて調色を行なって静電粉体塗装
を行なう場合に、粉体塗料粒子の径を必要以上に小さく
することなく、色ムラのない均一な色相の塗膜を形成で
きる。また、粉体塗料の無駄をなくすことができる。
数種類の粉体塗料を用いて調色を行なって静電粉体塗装
を行なう場合に、粉体塗料粒子の径を必要以上に小さく
することなく、色ムラのない均一な色相の塗膜を形成で
きる。また、粉体塗料の無駄をなくすことができる。
【図1】本発明の実施形態の静電粉体塗装ラインの構成
説明用斜視図
説明用斜視図
【図2】本発明の実施形態の静電粉体塗装方法の実施に
用いられる静電粉体塗装用ガンの断面図
用いられる静電粉体塗装用ガンの断面図
【図3】本発明の実施形態の静電粉体塗装方法の実施に
用いられる静電粉体塗装用ガンの断面図
用いられる静電粉体塗装用ガンの断面図
1、2、3 塗装位置 4 焼付け位置 5a 塗装対象面 10、11、12 静電粉体塗装装置
Claims (5)
- 【請求項1】 塗装対象面上に、色相が互いに異なる複
数種類の粉体塗料を、各色相を混色した色相の塗膜が形
成されるように、静電力により順次付着させ、しかる後
に、その塗膜を塗装対象面上に焼き付けることを特徴と
する静電粉体塗装方法。 - 【請求項2】 その複数種類の粉体塗料それぞれは、互
いに異なる塗装位置で塗装対象面上に付着されることを
特徴とする請求項1に記載の静電粉体塗装方法。 - 【請求項3】 その複数種類の粉体塗料を塗装対象面上
に付着させる前に、その塗装対象面を白色に塗装する請
求項1に記載の静電粉体塗装方法。 - 【請求項4】 その複数種類の粉体塗料の中で、最初に
塗装対象面上に付着されるものに、白色の粉体塗料を混
入させておくことを特徴とする請求項1に記載の静電粉
体塗装方法。 - 【請求項5】 その複数種類の粉体塗料として、少なく
とも3原色の粉体塗料を含む請求項1に記載の静電粉体
塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13090496A JPH09290204A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 静電粉体塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13090496A JPH09290204A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 静電粉体塗装方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09290204A true JPH09290204A (ja) | 1997-11-11 |
Family
ID=15045452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13090496A Pending JPH09290204A (ja) | 1996-04-25 | 1996-04-25 | 静電粉体塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09290204A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6946202B1 (en) | 1996-03-12 | 2005-09-20 | Nippon Paint Co., Ltd. | Powder coating |
-
1996
- 1996-04-25 JP JP13090496A patent/JPH09290204A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6946202B1 (en) | 1996-03-12 | 2005-09-20 | Nippon Paint Co., Ltd. | Powder coating |
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