JPH09288189A - すくい管制御装置 - Google Patents

すくい管制御装置

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JPH09288189A
JPH09288189A JP8120803A JP12080396A JPH09288189A JP H09288189 A JPH09288189 A JP H09288189A JP 8120803 A JP8120803 A JP 8120803A JP 12080396 A JP12080396 A JP 12080396A JP H09288189 A JPH09288189 A JP H09288189A
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JP
Japan
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signal
motor
rake
motor speed
command signal
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Application number
JP8120803A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeji Haniyuda
武二 羽生田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 すくい管の位置変動を抑える。 【解決手段】 制御器121は、すくい管位置指令信号
aとすくい管位置信号cに基づくすくい管位置信号bと
の偏差に所定の演算をしてモータ速度指令信号sを出力
し、ACサーボモータ制御器130はすくい管駆動モー
タ速度信号iとモータ速度指令信号sとの偏差をトルク
基準信号lとしてモータ駆動部131へ出力して、得ら
れる駆動信号によってACサーボモータ133を駆動し
流体継手104の結合度を増減させ、モータ駆動系統の
異常時モータを停止し、すくい管の位置変動を最小限に
抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、BWR(沸騰水
型)原子力発電プラントにおいて、原子炉出力を調整す
る一手段である原子炉再循環流量制御系に備える可変周
波数電源装置の流体継手のすくい管の位置制御をするす
くい管制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉出力の制御手段には、制御捧の位
置を変化させることにより原子炉内の中性子反応度を制
御する方法と、再循環流量により減速材(軽水)中の気
泡(ボイド)量を調節して中性子反応度を制御する方法
がある。
【0003】原子炉再循環流量を流体継手のすくい管の
位置制御をするすくい管制御装置の場合の構成例を図1
4に示す。
【0004】原子炉101には、ドライウェル111内
に制御棒100が配置される一方、再循環ポンプ102
に連動する再循環ポンプ用電動機106が配置されてい
る。原子炉再循環流量は、原子炉再循環流量制御装置1
10と、すくい管制御装置107により制御され、図1
4において、原子炉101内で定常的に発生しているボ
イドが原子炉の出力上昇と共に増加すると、水の密度が
低下し中性子の減速が悪くなり核分裂の連鎖反応が抑制
されて出力が低下する。再循環ポンプ102は、原子炉
内のボイドを攪拌し水の密度を増加させて、中性子の減
速を良くし核分裂の連鎖反応を円滑にして、原子炉内の
中性子の反応度を回復させる。
【0005】再循環ポンプ102は、再循環ポンプ用電
動機106により駆動され、再循環ポンプ用電動機10
6は、M一Gセットと称する一定速度で回転する電動機
(M)103と交流発電機(G)105およびM一Gセ
ット間の流体継手104により回転数が制御される。原
子炉再循環流量制御装置110は、MG速度検出器(M
PV)116からMG速度信号gを取込み目標原子炉出
力に応じてすくい管制御装置107へ交流発電機105
のMG速度相当のすくい管位置指令信号aを出力する。
【0006】すくい管制御装置107は、MG速度相当
のすくい管位置指令信号aを入力すると共に、すくい管
位置検出器115によって検出されるすくい管位置信号
cを入力してすくい管位置指令信号aがすくい管位置信
号cとなるようにすくい管駆動信号fを出力して、すく
い管駆動ユニット109のアームロッド125を駆動さ
せる。流体継手104は、アームロッド125によって
内部の流体(油)の密度をすくい管と呼ばれる調節機構
の位置を変化させることにより、電動機103と交流発
電機105間の回転軸の結合度(伝達係数)を調節する
ものである。
【0007】すなわち、流体継手104は、図15に示
すように、入力軸104aにより回転されるインペラ1
04bと、出力軸104cによって回転されるランナ1
04dとが向かい合った構成になっており、インペラ1
04bとランナ104dとの間には機械的な接触はな
い。流体継手104の流体はインペラ104bによりエ
ネルギーを与えられて、ランナ104dに送り込まれ、
ランナ104dにエネルギーを与えて速度を失い再びイ
ンペラ104bに戻る。通常、流体には油を使用する。
油の一部はすくい管により流体継手104外に取出さ
れ、外部で冷却されて油ポンプにより再び流体継手10
4内に運ばれる。
【0008】流体継手104内の油は、運転中は遠心力
により周方向に集められているが、すくい管の油取入口
よりも内周側の油はすくい管に抜き取られた状態になっ
ている。従って、アームロッド125に連動するスクー
プチューブ104eを動作させすくい管の位置を変える
ことにより流体継手内の油量を変化させることができ
る。
【0009】流体継手内に油が満たされているときに
は、インペラ104bにより流体に与えられたエネルギ
ーは、大部分がランナ104d内で消費される。従っ
て、入力軸104aと出力軸104cの間にはほとんど
すべりを生じない。すくい管の取入口が継手内の外周方
向に挿入され、継手内の油量が減じると、ランナ104
d内で消費されるエネルギーの割合が少なくなり、入出
力軸間のすべりが大きくなる。
【0010】流体継手104内のすくい管位置は、すく
い管駆動ユニット109内のすくい管駆動モータの回転
をギアで減速後、モータの回転運動を直線運動に変換す
る機構により制御される。すくい管制御装置107は、
流体継手104内のすくい管の位置を、すくい管駆動ユ
ニット109の回転軸に取り付けられたすくい管位置検
出器(RVDT)115を介して検出し、再循環流量制
御装置110からのMG速度相当のすくい管位置指令信
号aに合致するように、すくい管駆動モータを制御す
る。
【0011】図16に、従来のすくい管制御装置の構成
例を示す。
【0012】すくい管制御装置107では、すくい管位
置指令信号aを入力する一方、すくい管位置検出器11
5により検出されたすくい管位置信号cをMG速度相当
に換算する関数発生器(FNG)120へ入力し、MG
速度相当のすくい管位置bに変換後に、すくい管位置指
令信号aと突き合わせ演算して得られるすくい管位置偏
差信号dを制御器121へ入力する。
【0013】すくい管位置偏差信号dは、制御器121
によって指令値に変換された後、すくい管駆動モータ指
令信号eとしてすくい管駆動モータ制御器122へ入力
する。すくい管駆動モータ制御器122は、すくい管駆
動モータ指令信号eの極性と大きさに応じて、パルス幅
と間隔を増減させた正方向と逆方向に回転させるモータ
駆動信号fを出力する。これによって、誘導モータ12
3の回転数と回転方向とを制御する。
【0014】誘導モータ123の回転は、減速機124
によって、1/N(Nはギア数)に減速され最終段のギ
ヤ部では約90°の回転となる。この約90°の回転運
動を図17に示すようなアームロッド機構により直線運
動に変換して流体継手104内のすくい管位置を変化さ
せる。例えば、誘導モータ123は正転方向に回転する
と、アームロッド125を流体継手内に挿入する方向に
駆動し、流体継手104の結合度を増加させ交流発電機
105の速度を増加させる。逆に、誘導モータ123が
反転方向に回転すると、アームロッド125を流体継手
から引き抜く方向に動作させて、流体継手104の結合
度を減少させ交流発電機105の速度を減少させる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
すくい管制御装置107は、次のように信頼性の面で解
決すべき問題があった。
【0016】第1に、原子力発電プラントの場合、常時
定格原子炉出力で運転されるケースが多く、原子炉内の
中性子束レベルは定格原子炉出力付近では約100%で
ある。このような運転状況で、万一、すくい管が原子炉
出力増加方向に急速に駆動された場合、原子炉再循環流
量が急増し原子炉内の反応度(中性子束レベル)が急激
に増加する可能性がある。この中性子束レベルはすくい
管駆動モータの速度、すなわち、再循環流量の変化が速
い程短時間で増加する。
【0017】一方、定格原子炉出力付近では、核計装系
が炉心保護のために中性子束高を検出する設定値と運転
中の中性子レベルとの間にあまり差が無い。そのため、
定格出力付近ですくい管の位置が出力増加方向に急に変
化し、中性子束レベルが急増して中性子高検出レベルに
到達してしまうと、核計装系側の炉心保護インターロッ
クにより瞬時にプラント運転停止等の処置が講じられ
る。従って、すくい管制御装置の信頼性がプラントの稼
動率に大きく寄与することになる。このように、すくい
管制御装置には、装置故障等によりすくい管位置を出力
増加方向に急激に駆動させないための高い信頼性が要求
される。
【0018】しかし、従来のすくい管制御装置107で
は、制御装置の故障を検出してすくい管駆動モータの電
源を遮断しすくい管位置を現状維持とするロック操作機
能やすくい管位置の出力増加方向への急激な変化を検出
する診断機能を備えていなかった。
【0019】第2に、近年、原子炉内の燃料を効率良
く、かつ、炉内構造物を損傷させないように運転するた
めに、再循環流量と炉出力との関係が最適な領域(安定
運転領域)内で運用することが一般的となっている。同
時に、炉心流量と炉出力の関係が安定運転領域を逸脱す
る可能性がある場合には、炉心保護の観点から、再循環
流量を所定流量まで減少させるランバック機能が重要視
されてきている。
【0020】従って、すくい管制御装置には、急激な出
力変動を防止するための信頼性と同時にランバック要求
等のプラント出力変更要求に対して速やかに追従してす
くい管位置を所定位置まで制御可能な稼働率に関する信
頼性も要求されてきている。
【0021】しかしながら、従来のすくい管制御装置1
07は、図16に示すように一重構成とされていた。こ
れは、すくい管システムが機能性に現状維持であること
から、制御装置故障時には、すくい管をロックして対応
することで問題はなかったためである。
【0022】以上のように原子力プラントは、ベースロ
ードとして運用されるため、プラント出力の安定維持が
重要であり、制御装置としては出力変動要因を極力滅少
させる設計とする必要がある。一方、前述のような炉心
保護のためのランバック機能の遂行が重要になってくる
と、プラント出力変更要求に速やかに対応し、すくい管
位置を所定位置へ制御可能な稼働率に関する信頼性が、
従来以上に要求されている。従って、従来の診断機能や
すくい管ロック機能だけでは、すくい管制御装置への信
頼性のニーズに十分応えることができなくなってきてい
た。
【0023】そこで、本発明は、上記に鑑み成されたも
ので、すくい管のプラント出力増加方向への急激な変動
を阻止してプラントの出力変動を防止できる信頼性と炉
心保護のランバック等の運転要求にも追従可能とするす
くい管制御装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、再循
環ポンプを回転駆動するポンプ用電動機へ可変周波数の
電源を供給する発電機と、この発電機を回転させる駆動
エネルギーとなる電動機と、この電動機の回転軸に接続
する一方の継手と発電機の回転軸に接続する他方の継手
とを有し、すくい管の位置によって充填される流体量を
増減させ一方の継手と他方の継手の結合度を変えて一方
の継手から他方の継手へ駆動エネルギーを伝達する流体
継手とからなる可変周波数電源装置のすくい管の位置を
表すすくい管位置信号がすくい管位置指令信号となるよ
うにすくい管の位置を変えるモータを制御するすくい管
制御装置において、すくい管位置指令信号とすくい管位
置信号との偏差信号に基づくモータ速度指令信号に対し
てモータのモータ速度信号が追従するようにフィードバ
ック制御するモータ制御手段を設けるようにしたもので
ある。この手段によれば、モータ速度信号がモータ速度
指令信号に追従されてフィードバック制御がされるが、
この場合にモータ回転量に対して、すくい管の位置変化
が小さいので、モータ駆動系統の異常があればモータを
停止し、すくい管の位置変動を最小限に抑え急激にすく
い管の位置を変えることを回避できる。従って、従来の
ようにすくい管位置信号の変化量で制御するのに比べモ
ータの回転量を加味して制御するからすくい管の位置が
大きく変化する前にモータの回転量を増減させて結果的
にすくい管の位置変動を抑えることができる。
【0025】請求項2の発明は、再循環ポンプを回転駆
動するポンプ用電動機へ可変周波数の電源を供給する発
電機と、この発電機を回転させる駆動エネルギーとなる
電動機と、この電動機の回転軸に接続する一方の継手と
発電機の回転軸に接続する他方の継手とを有し、すくい
管の位置によって充填される流体量を増減させ一方の継
手と他方の継手の結合度を変えて一方の継手から他方の
継手へ駆動エネルギーを伝達する流体継手とからなる可
変周波数電源装置のすくい管の位置を表すすくい管位置
信号がすくい管位置指令信号となるようにすくい管の位
置を変えるモータを制御するすくい管制御装置におい
て、すくい管位置指令信号とすくい管位置信号との偏差
信号に基づいてモータ速度指令信号を生成出力する手段
と、モータの回転軸に取付けられ第1モータ速度信号を
出力する第1モータ検出器と第2モータ速度信号を出力
する第2モータ検出器と、モータ速度指令信号と第1モ
ータ速度信号との第1偏差信号に基づく信号によって第
1モータ駆動信号を出力する第1モータ制御手段とモー
タ速度指令信号と第2モータ速度信号との第2偏差信号
に基づく信号によって、第2モータ駆動信号を出力する
第2モータ制御手段と、第1モータ駆動信号と第2モー
タ駆動信号とのいずれか一方へ切替え、モータへ駆動信
号を出力する切替遮断器とを設けるようにしたものであ
る。この手段によれば、第1モータ制御手段と第2モー
タ制御手段との二重化構成によって一方のモータ制御手
段に異常があれば他方のモータ制御手段へ切替えができ
る。また、モータ速度信号を2つのモータ検出器で検出
しているので、両モータ速度信号の偏差が大きければモ
ータ速度の検出系に異常のあることが直ちに診断でき
る。さらに、モータ速度の検出系が正常のときに第1偏
差信号と第2偏差信号のいずれかに大きな偏差があれば
偏差の大きい方が異常と直ちに診断できる。従って、す
くい管の位置を大きく変動させる前に正常な制御手段へ
切替えができ、信頼性を向上させることができる。
【0026】請求項3の発明は、請求項2記載のすくい
管制御装置において、切替遮断器の切替状態を示す切替
状態信号と第1偏差信号と第2偏差信号と第1モータ速
度信号と第2モータ速度信号との速度偏差信号とに基づ
いて、第1モータ制御手段と第2モータ制御手段との故
障診断をする手段と、この手段によって、故障が診断さ
れたとき故障側のモータ駆動電源を遮断する手段を付加
するようにしたものである。この手段によれば、第1モ
ータ制御手段と第2モータ制御手段とのいずれかに故障
があれば、人手を介することなく故障診断され故障側の
モータ駆動電源が遮断される。従って、すくい管の位置
信号へ大きな影響を与える前にモータを停止してすくい
管の位置を急激に変動させることを阻止できる。
【0027】請求項4の発明は、請求項1記載のすくい
管制御装置において、すくい管位置指令信号が定格原子
炉出力以上のとき高負荷領域検出信号を出力する高負荷
領域検出器と、循環流量を増加させる方向へのモータ速
度指令信号を所定値に制限して制限信号を出力するモー
タ指令制限器と、高負荷領域検出信号が入力したときモ
ータ速度指令信号に代えてモータ指令制限器からの制限
信号をモータへ出力する手段を付加するようにしたもの
である。この手段によれば、高負荷領域検出信号が入力
しているときモータ速度指令信号の循環流量を急増させ
る信号が制限され、すくい管の位置の急激な変化が阻止
され、ランバック等の減少時には迅速にモータ速度指令
信号に追従できる。
【0028】請求項5の発明は、請求項2記載のすくい
管制御装置において、第1モータ制御手段への第1駆動
電源用遮断器の第1開閉状態信号と第2モータ制御手段
への第2駆動電源用遮断器の第2開閉状態信号と切替遮
断器の切替状態信号とから切替遮断器を正常側の第1モ
ータ制御手段または第2モータ制御手段へ切替える手段
を付加するようにしたものである。この手段によれば、
故障診断の結果と切替遮断器の切替え状態とから正常側
のモータ制御手段へ人手を介することなく切替えられ、
すくい管の位置変動を抑え、オペレータの負担を軽減さ
せる。
【0029】請求項6の発明は、請求項2記載のすくい
管制御装置において、第1モータ速度信号が所定過速度
値以上のとき第1過速度信号を出力する第1過速度検出
器と、第2モータ速度信号が所定過速度値以上のとき第
2過速度信号を出力する第2過速度検出器と、第1モー
タ制御手段へ駆動電源を供給する第1駆動電源用遮断器
と第2モータ制御手段へ駆動電源を供給する第2駆動電
源用遮断器と、第1過速度信号または第2過速度信号の
状態に基づいて第1駆動電源用遮断器または第2駆動電
源用遮断器を開く手段を付加するようにしたものであ
る。この手段によれば、第1モータ速度信号および第2
モータ速度信号がいずれかが故障の場合に対応するモー
タ制御手段への駆動電源が遮断され、すくい管の位置の
急激な変動が抑制できる。
【0030】請求項7の発明は、請求項6記載のすくい
管制御装置において、すくい管位置指令信号が定格原子
炉出力以上のとき高負荷領域検出信号を出力する高負荷
領域検出器と、起動領域用設定値信号を所定過速度値と
する一方、高負荷領域検出信号が入力されたとき定格出
力領域設定値信号を所定過速度値とする手段を付加する
ようにしたものである。この手段によれば、モータ速度
信号が過速度か否かの所定の過速度値が高負荷領域と起
動領域に区別され、プラントの運転に応じて過速度か否
かを検出し、プラント運転に即したすくい管の位置制御
ができる。
【0031】請求項8の発明は、請求項7記載のすくい
管制御装置において、循環流量を増加させる方向への第
1モータ速度指令信号を所定制限値に制限して第1制限
信号を出力する第1制限器と、第2モータ速度指令信号
を所定制限値に制限して第2制限信号を出力する第2制
限器と、高負荷領域検出信号が入力したとき第1モータ
速度指令信号に代えて第1制限信号を出力すると共に、
第2モータ速度指令信号に代えて第2制限信号を出力す
る手段とを付加するようにしたものである。この手段に
よれば、高負荷領域では循環流量を増加させる方向のモ
ータ速度指令信号が制限され、急激なすくい管の位置の
増加が阻止され、高負荷領域以外では、モータ速度指令
信号によってモータが駆動されランバック等の出力減に
即座に追従させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0033】図1は、本発明の第1実施の形態を示すす
くい管制御装置の構成図であって、従来例を示す図16
と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図1に
おいては、図16に示すすくい管駆動モータ制御器12
2と誘導モータ123の代わりにACサーボモータ制御
器130とACサーボモータ133とモータ速度検出器
134とを設け、モータ速度検出器134のすくい管駆
動モータ速度信号iをフィードバックさせて、すくい管
の位置変動を最小限とするようにした点に特徴を有す
る。
【0034】ここで、ACサーボモータ制御器130
は、制御器121のモータ速度指令信号sを入力して、
ACサーボモータ133のすくい管駆動モータ速度信号
iとの偏差信号をトルク基準信号lとしてモータ駆動部
131へ入力して得られる信号によってACサーボモー
タ133を駆動するものである。
【0035】次に、本発明の第1実施の形態の作用を説
明する。
【0036】まず、すくい管位置指令信号aとすくい管
位置検出器115によって検出されたすくい管位置信号
cを関数発生器120で変換したすくい管位置信号bと
が図示符号で加算され、得られるすくい管位置信号bが
制御器121へ入力される。制御器121では、所定の
演算がされモータ速度指令信号sを出力する。一方、A
Cサーボモータ133に取付けられるモータ速度検出器
134により検出されたモータ速度信号iとモータ速度
指令信号sとがACサーボモータ制御器130内で図示
符号で加算され、得られるトルク基準信号lがモータ駆
動部131へ出力され、得られる駆動信号によってAC
サーボモータ133が駆動される。ACサーボモータ1
33の回転は、減速機124によって減速されアームロ
ッド125を図17に示したように駆動させ流体継手1
04の結合度を増減させる。この場合、モータ速度信号
iに異常が見つけられたとき、モータ駆動電源遮断器1
35を開いて停止させる。
【0037】このように本発明の第1実施の形態によれ
ば、モータ速度信号がモータ速度指令信号に追従されて
フィードバック制御がされ、この場合にモータ回転量に
対して、すくい管の位置変化が小さいので、モータ駆動
系統の異常があればモータを停止し、すくい管の位置変
動を最小限に抑え急激にすくい管の位置を変えることを
回避できる。従って、従来のようにすくい管位置信号の
変化量で制御するのに比べモータの回転量を加味して制
御するためにすくい管の位置が大きく変化する前にモー
タの回転量を増減させて結果的にすくい管の位置変動を
抑えることができる。
【0038】図2は、本発明の第2実施の形態を示すす
くい管制御装置の構成図であって、従来例を示す図16
と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図2に
おいては、図16に示すすくい管駆動モータ制御器12
2と誘導モータ123の代わりに2台のACサーボモー
タ制御器130a,130bとACサーボモータ133
と同軸に取付けられる2台のモータ速度検出器134
a,134bとを設け、さらに、切替遮断器136と速
度制御偏差検出器151と速度制御偏差検出器152と
速度偏差検出器153とインタロック回路154とを追
設し、モータ制御手段とモータ検出手段を二重化構成と
すると共に、故障があるとモータ駆動電源遮断器135
a,135bを開いてACサーボモータ133を停止す
る点に特徴を有する。
【0039】以上の構成からなる本発明の第2実施の形
態の作用について図5,図6を参照して、ACサーボモ
ータ制御器130a側を1系、ACサーボモータ制御器
130b側を2系と称して説明する。
【0040】まず、時刻t1以前に1系側が選択中に2
系側のモータ速度検出器134bまたは、速度検出ライ
ンに回路故障等が発生したとする。この場合に、モータ
速度信号i2が変化しない故障が発生したとする。
【0041】通常、原子力プラントはベースロードとし
て運用され出力一定運転のため、すくい管位置は変化し
ないので、モータ速度指令信号sおよびモータ速度信号
i1,i2共に零一定であり、図4に示す速度制御偏差
検出器151と速度制御偏差検出器152において、速
度制御偏差信号D1またはD2がOFFで、また、モー
タ速度偏差信号D3もOFFである。すなわち、図4に
示す速度制御偏差検出器151,速度制御偏差検出器1
52へは、零のモータ速度指令信号sと零のすくい管駆
動のモータ速度信号i1,i2が入力されており、出力
側からの速度制御偏差信号D1および速度制御偏差信号
D2がOFFとなっている。
【0042】また、図3に示すインタロック回路154
では、速度制御偏差信号D1および速度制御偏差信号D
2がOFFで、モータ速度偏差信号D3もOFFで1系
主回路遮断器切信号ja、2系主回路遮断器切信号jb
もOFFとなっている。これによって、出力一定の場合
にはモータ速度信号iが変化しない故障は検出されな
い。
【0043】その後に、図5の時刻t1にて、すくい管
位置指令信号aが、すくい管位置増方向に入力され、す
くい管位置がA1位置からA2位置へ駆動されると、正
常な1系のモータ速度信号i1はモータ速度指令信号s
の変化に追従して変化する。このときは、速度制御偏差
検出器151から速度制御偏差信号D1は出力されな
い。
【0044】一方、2系の速度検出系に故障があるとし
て、モータ速度信号i2が変化しない2系側は、図4に
示す速度制御偏差検出器152内で、モータ速度指令信
号sとモータ速度信号i2の絶対値偏差αがβ以上とな
り、所定時間T2後に第二の出力がONし、速度制御偏
差信号D2がONする。また、モータ速度偏差信号D3
もONし、図3のインタロック回路154において、2
系側の2系主回路遮断器切信号jbがONして、2系側
のモータ駆動電源遮断器135bが切りとなる。
【0045】次に、通常運転中に、図5に示す時刻t3
時点で2系側のモータ速度信号に、負側方向に−Erp
m一定となる故障が発生した場合について説明する。
【0046】この場合、図4の速度制御偏差検出器15
2において、モータ速度指令信号sが変化していないと
きに、モータ速度i2が変化したことが検出され、T1
時間後に第一の出力がONし速度制御偏差D2がONす
る。そして、図3に示すインタロック回路154におい
て、速度偏差信号D3および速度制御偏差信号D2がO
Nするために、前記同様2系の主回路遮断器切り指令j
bがONして、2系のモータ駆動電源遮断器135bが
切りとなる。
【0047】次に、ACサーボモータ駆動部ラインの回
路故障により、すくい管駆動モータの速度が変化したケ
ースについて図6を参照して説明する。
【0048】まず、時刻t1にて、すくい管位置指令信
号a、すくい管位置信号bおよびモータ速度指令信号s
が一定の時に、1系,2系のモータ速度信号i1、i2
が変化した場合、図4に示す速度制御偏差検出器15
1,速度制御偏差検出器152にて速度制御偏差信号D
1,D2がONとして出力される。これは、モータ速度
指令信号sが変化していない(s=0)時に、モータ速
度i1,i2が変化(i>0)していることを検出して
所定時間T1経過後に第一の出力がONとなり、速度制
御偏差信号D1,D2がONするためである。
【0049】図3に示すインタロック回路154には、
速度偏差信号D3がOFF(i1=i2)で入力され、
速度制御偏差信号D1,D2が共にONが入力される。
このため、実際にACサーボモータ133が変化したと
判断され、ACサーボモータ133を駆動するACサー
ボモータ制御器130aが選択されている系、すなわ
ち、本説明の場合には1系が選択中であるから、1系側
を故障と判定し、1系主回路遮断器切信号jaがONす
る。この結果、1系主回路遮断器切信号jaにより、1
系側の駆動モータ電源遮断器135aが切りとなり、モ
ータの駆動が停止する。
【0050】この構成によって、2つのモータ速度信号
と、モータ速度指令信号と各モータ速度信号との制御偏
差とを組み合わせることにより、モータ速度信号ライン
の回路故障、モータ駆動ラインの回路故障いずれの場合
にも、故障が検出でき、かつ、どちらが故障したかを判
定することができ、故障側ACサーボモータ制御器への
モータ駆動電源を遮断することができる。
【0051】図7は、本発明の第3実施の形態を示すす
くい管制御装置の構成図であって、第1実施の形態を示
す図2と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、
図7においては、インタロック回路155を追設して、
正常側のACサーボモータ制御器130a,130bへ
切替遮断器136を切替えるようにする点に特徴を有す
る。
【0052】インタロック回路155は、図8に示すよ
うに、主回路遮断器135aの1系主回路遮断器切信号
jaと、主回路遮断器135bの2系主回路遮断器切信
号jbおよび、切替遮断器136の接点状態である1系
選択中信号および2系選択中信号の各条件を入力して、
切替遮断器136を切替える出力であるで電磁コイル励
磁信号n1,電磁コイル無励磁信号n2を出力するもの
である。
【0053】電磁コイル励磁信号n1がONした時に
は、図示せぬ切替遮断器用の電磁コイルのセットコイル
が励磁されて、切替遮断器136の接点をA側とし、電
磁コイル無励磁信号n2がONしたときは、電磁コイル
のセットコイルを無励磁として電磁コイルのリセットコ
イルを励磁して、切替遮断器136の接点をB側へ切り
替えるようにしている。また、両方の主回路遮断器が入
りで電源投入された初期状態では、切替遮断器136の
電磁コイルのセットコイルを励磁して、1系側選択、す
なわち、ACサーボモータ制御器130a側の出力をA
Cサーボモータ133と接続すると共に、両系の主回路
遮断器が切りで、1系主回路遮断器切信号ja,2系主
回路遮断器切信号jbのNOT成立時、シングルショッ
ト出力がされ、電磁コイルのセットコイルを励磁してA
側へ切替えるようにしている。
【0054】以上の構成で、図3、図4、図7および図
8を用いて、1系側を選択中に1系側が故障して、2系
側へ切り替える例を説明する。
【0055】まず、1系側のACサーボモータ駆動ライ
ンの回路故障によりモータ速度信号i1が変化したとす
ると、図4に示す速度制御偏差検出器151では、モー
タ速度指令信号sが変化していないにも拘らず、モータ
速度信号i1,i2が変化しているため、速度制御偏差
信号D1,D2共にONとなる。
【0056】続いて、図3に示すインタロック回路15
4では、速度偏差信号D3がOFFとなり、速度制御偏
差信号D1,速度制御偏差信号D2が共にONの状態で
入力され、1系選択中信号のONの条件から1系主回路
遮断器切指令信号jaがONとなり、1系側の駆動モー
タ電源遮断器135aが切りとなる。
【0057】そして、図8に示すインタロック回路15
5では、1系選択中信号がONのときに1系主回路遮断
器切信号jaがONし、電磁コイル無励磁信号n2がO
Nとなる。従って、切替遮断器136の電磁コイルのリ
セットコイルが励磁され、切替遮断器136の接点がB
側、即ち2系側に切替わる動作が行われる。
【0058】なお、1系選択中信号に2系の回路故障を
検出して、2系の主回路遮断器が切り(2系主回路遮断
器切信号jbがON)となった場合では、図8におい
て、電磁コイル励磁信号n1,電磁コイル無励磁信号n
2共にOFFであるため、切替遮断器136の接点は、
1系側選択の状態が維持され切替えは行われない。
【0059】このように本発明の第3実施の形態にれ
ば、装置故障により駆動モータが異常となった場合、自
動的に正常側のACサーボモータ制御器に切替わり、す
くい管位置制御が継続されるために、万一ランバック等
の炉心保護のための出力急変要求が発生した場合にも、
迅速に所定位置まですくい管位置を駆動することができ
る。
【0060】図9は、本発明の第4実施の形態を示すす
くい管制御装置の構成図であって、第1実施の形態を示
す図1と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、
図9は、図1に高負荷領域検出器126とすくい管駆動
モータ指令制限器127と切替スイッチ128を設け、
高負荷領域のとき急激なモータ速度指令信号sの増加を
制限する一方、高負荷領域以外のときモータ速度指令信
号sにモータ速度信号iが追従するようにした点に特徴
を有する。
【0061】ここで、高負荷領域検出器126は、すく
い管位置指令信号aが定格原子炉出力以上のとき高負荷
領域検出信号hを出力する。すくい管駆動モータ指令制
限器127は、循環流量を増加する方向のモータ速度指
令信号sを制限する制限信号を出力する。切替スイッチ
128は、高負荷領域検出信号hが入力されるとB側へ
切替える。
【0062】以上の構成で、定格原子炉出力付近以上で
運転中に、すくい管位置指令信号aまたはすくい管位置
指令信号aがすくい管位置増加方向に急激に変化したケ
ースを例に説明する。
【0063】まず、すくい管位置指令信号aが原子炉定
格出力付近以上のときは、高負荷領域検出信号hがON
し、切替スイッチ128の接点がB側、すなわち、制限
後のモータ速度指令信号s’側を選択する。この状態
で、何らかの要因により、すくい管位置指令信号aが増
加方向に急激に変化すると、すくい管位置偏差信号dが
すくい管位置を増加する方向に変化する。
【0064】この場合、すくい管駆動モータ指令制限器
127により、モータ速度指令信号sが制限され、実際
のモータ速度指令信号sが急激に増加しないように制御
される。
【0065】このように本発明の第4実施の形態によれ
ば、定格原子炉出力領域では、万一、すくい管位置指令
入力ラインや、すくい管位置検出ラインに回路故障が発
生し、モータ速度指令信号sがすくい管位置増加方向へ
急激に変化してもモータ速度指令信号sに対して適切な
制限が与えらるので、すくい管駆動モータの速度が抑制
されてすくい管位置は緩やかな増加となる。中性子束の
変化も緩やかとなり、中性子束の変化が緩やかである
と、中性子束高検出点に到達するまでに時間を要するた
めに、この時間の間に適切な診断回路を付加することに
より、すくい管の駆動を停止する等の処置を講ずること
が可能となる。
【0066】なお、図9に示す第4実施の形態から高負
荷領域検出器126と切替スイッチ128を除去し、す
くい管駆動モータ指令制限器127のみでも、ほぼ同様
に実施することができる。
【0067】図10は、本発明の第5実施の形態を示す
すくい管制御装置の構成図であって、第2実施の形態を
示す図2と同一符号は、同一部分または相当部分を示
し、図10において、過速度検出器132a,132b
を設け、過速度が検出されたとき対応する側のACサー
ボモータ制御器130a,130bのモータ駆動電源遮
断器135a,135bを開くようにする点に特徴を有
する。
【0068】ここで、過速度検出器132a,132b
は、モータ速度信号i1,i2が所定の過渡値以上のと
き、1系主回路遮断器切信号ja,2系主回路遮断器切
信号jbを出力する。
【0069】以上の構成で、モータ速度指令信号sまた
はモータ駆動部131の回路故障により、ACサーボモ
ータ133がすくい管位置増加方向へ急激に駆動し、A
Cサーボモータ133が、最大回転数maで回転した場
合、すくい管位置信号bの変化により、短時間に中性子
束高検出レベル迄に、中性子束が増加してしまう。この
ようなすくい管位置信号bが出力増加方向へ変化するモ
ータ回転に対して、過速度検出器132により異常が検
出され、モータ駆動電源遮断指令信号ja,jbが開か
れ、ACサーボモータ133が停止される。この結果、
中性束高検出点到達前にすくい管の駆動が阻止される。
【0070】すなわち、過速度検出器132が所定の過
速度以上を検出すると、信号ja,jbが出力されてモ
ータ駆動電源遮断器135a,135bが切りとなり、
ACサーボモータ133の駆動が停止する。ACサーボ
モータ133の停止迄の時間は、モータが最大回転数m
aで回転した場合に中性子束高レベル迄到達する時間よ
り短い時間となるようにマージンを見て設定されている
ので、中性子束レベルは高検出点には到達しない。
【0071】図11は、本発明の第6実施の形態を示す
すくい管制御装置の構成図であって、第5実施の形態を
示す図10と同一符号は、同一部分または相当部分を示
し、図11においては、高負荷領域検出器126と過速
度検出器132’a,132’bを設け、高負荷領域と
起動領域とを区別してすくい管位置指令信号aに応じて
過速度の検出を異なるようにする点に特徴を有する。
【0072】ここで、高負荷領域検出器126は、すく
い管位置指令信号aが定格原子炉出力以上のとき高負荷
領域検出信号hを出力する。過速度検出器132’a,
132’bは、所定の過速度値以上のとき1系主回路遮
断器切信号ja,2系主回路遮断器切信号jbを出力す
る。
【0073】以上の構成で、過速度検出器132’a,
132’bは、図12に示すように高負荷領域検出器1
26からの高負荷領域検出信号hがONのとき、高負荷
領域用設定値信号mdが所定の過速度設定である判定値
信号mとして選択出力される一方、高負荷領域検出信号
hがOFFのとき常時低負荷領域用設定値信号Lが判定
値信号mとして選択出力される。そして、すくい管駆動
モータ速度信号i1,i2が判定値信号mと比較され、
すくい管駆動モータ速度信号i1,i2が判定値信号m
より大きいとき1系主回路遮断器切信号ja,2系主回
路遮断器切信号jbを出力する。
【0074】ここで、常時低負荷領域用設定値信号L
は、回路正常時に駆動される最大回転数(モータの定格
回転数であり、物理的に回転可能な最大回転数より小さ
い)以上に設定されている。従って、高負荷領域検出信
号hがOFFのとき常時低負荷領域用設定値信号Lが判
定値信号mとして選択出力され1系主回路遮断器切信号
ja,2系主回路遮断器切信号jbがOFF信号となっ
てモータ駆動電源遮断器135a,135bをOFFと
しない。
【0075】このように第6実施の形態によれば、高負
荷領域での運転時にはすくい管位置を出力増加方向に急
激に変化させる運用をしないが、それ以外の低負荷領域
ではすくい管位置を増加方向に急激に変化させることが
ある。高負荷領域以外では、過速度検出器132の判定
値信号mを定格出力領域用設定信号mdの代わりに、常
時低負荷領域用設定値信号Lとしたので、高負荷領域以
外で過速度検出され駆動モータ電源を遮断してしまうこ
とがない。
【0076】図13は本発明の第7実施の形態を示すす
くい管制御装置の構成図であって、第6実施の形態を示
す図11と同一符号は、相当部分または同一部分を示
し、図13においては、トルク制限器137a,137
bと切替スイッチ129a,129bとを設け、高負荷
領域検出信号hが入力しているとき、循環流量の増方向
のトルク基準信号la,lbに制限をする特徴を有する
点である。
【0077】ここで、トルク制限器137a,137b
は、トルク基準信号la,lbを制限した信号を出力す
る。切替スイッチ129a,129bは、高負荷領域検
出信号hが入力するとB側へ切替えトルク制限器137
a,137bからの制限した信号を出力する。
【0078】以上の構成で、駆動モータ速度検出ライン
の回路故障が発生し、モータ速度信号i1,i2が負側
(すくい管位置減少方向)に急変した場合、トルク基準
信号la,lbがモータ速度増加方向に出力されて、A
Cサーボモータ133がすくい管位置増加方向に駆動さ
れる。過速度検出器132’a,132’bは、モータ
速度信号i1,i2が正側、すなわち、すくい管位置増
加方向での定格出力領域用設定信号md以上のとき過速
度を検出する。この結果、モータ速度信号i1,i2が
負側に急変した場合には動作しない。この場合、高負荷
領域であれば、トルク基準信号la,lbがトルク制限
器137a,137bにより制限されて、すくい管位置
増加方向への急激なモータ駆動が抑制される。
【0079】なお、第8実施の形態における高負荷領域
検出器126と切替スイッチ128を除いてもほぼ同様
に実施できる。図9に示す第4実施の形態では、1重構
成で説明したが、2重化構成時のすくい管位置指令の出
力増加方向への急激な変化防止用としても同様に適用可
能である。
【0080】また、第1実施の形態から第7実施の形態
は、同期モータとACサーボモータ制御器の構成で説明
したが、誘導モータと誘導モータの速度信号をフィード
バックして速度制御を行う誘導モータ制御器の構成とし
ても同様である。即ち、誘導モータ制御の場合には、す
べりの誤差はあるが、本発明の実施の形態では、モータ
の速度信号そのものの精度は問題にせず、モータの異常
を検出するための手段としてモータ速度を監視するの
で、すべり誤差は影響がない。従って、同期モータとA
Cサーボモータ制御器の構成の場合と全く同様に説明で
き、同等の効果を得ることができる。
【0081】このように本発明の実施の形態によれば、
制御装置内に回路故障が発生した場合に、速やかにモー
タ駆動を停止させすくい管位置変化を最小限に抑制する
適切な手段を講じることができるので、ベースロードと
しての原子力プラントの出力変動を防止し、出力の安定
供給に貢献できる。また、制御装置を冗長化して、再循
環流量制御装置と共に装置切替え手段を付加した構成と
したことにより、健全側の装置ですくい管の駆動を継続
することができ、稼動率を向上させたので、ランバック
発生時の再循環流量減少方向のすくい管位置指令に対し
て、確実にすくい管位置を減少させる制御が可能とな
り、炉心の健全性維持にも貢献することができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、モータ速度信号をモータ速度指令信号に追従させ
るようにフィードバック制御をするので、すくい管の位
置変化が大きく表れる前にモータ駆動系統の異常があれ
ばモータを停止し、すくい管の位置変動を最小限に抑え
急激にすくい管の位置を変えることを回避できる。従っ
て、従来のようにすくい管位置信号の変化量で制御する
のに比べモータの回転量を加味して制御するので、すく
い管の位置が大きく変化する前にモータの回転量を増減
させて結果的にすくい管の位置変動を抑えることができ
る。
【0083】請求項2の発明によれば、第1モータ制御
手段と第2モータ制御手段との二重化構成によって一方
のモータ制御手段に異常があれば他方のモータ制御手段
へ切替えができ、モータ速度信号を2つのモータ検出器
で検出しているので、両モータ速度信号の偏差が大きけ
ればモータ速度の検出系に異常のあることが直ちに診断
でき、モータ速度の検出系が正常のときに第1偏差信号
と第2偏差信号のいずれかに大きな偏差があれば偏差の
大きい方が異常と直ちに診断できる。従って、すくい管
の位置を大きく変動させる前に正常な制御手段へ切替え
でき、信頼性を向上することができる。
【0084】請求項3の発明によれば、第1モータ制御
手段と第2モータ制御手段とのいずれかに人手を介する
ことなく診断して故障側のモータ駆動電源を遮断するの
で、すくい管の位置信号へ大きな影響を与える前にモー
タを停止してすくい管の位置を急激に変動させることを
阻止できる。
【0085】請求項4の発明によれば、高負荷領域のと
きモータ速度指令信号の循環流量を急増させる信号を制
限し、すくい管の位置の急激な変化を阻止し、ランバッ
ク等の減少時には迅速にモータ速度指令信号に追従させ
ることができる。
【0086】請求項5の発明によれば、故障診断の結果
と切替遮断器の切替え状態とから正常側のモータ制御手
段へ人手を介することなく切替えるので、すくい管の位
置変動を抑え、オペレータの負担を軽減することができ
る。
【0087】請求項6の発明によれば、第1モータ速度
信号および第2モータ速度信号がいずれかの故障の場合
に対応するモータ制御手段への駆動電源を遮断して、す
くい管の位置の急激な変動を抑制することができる。
【0088】請求項7の発明によれば、モータ速度信号
の過速度か否かを高負荷領域と起動領域に応じて検出す
るので、プラント運転に即したすくい管の位置制御がで
きる。
【0089】請求項8の発明によれば、高負荷領域では
循環流量を増加させる方向のモータ速度指令信号を制限
し、急激なすくい管の位置の増加を阻止し、高負荷領域
以外では、モータ速度指令信号に追従するようにモータ
を駆動するので、ランバック等の出力減に即座に追従さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示すすくい管制御装
置の構成図である。
【図2】本発明の第2実施の形態を示すすくい管制御装
置の構成図である。
【図3】本発明の第2実施の形態のすくい管制御装置に
備えるインターロック回路図である。
【図4】本発明の第2実施の形態のすくい管制御装置に
備えるロジック回路図である。
【図5】本発明の第2実施の形態のすくい管制御装置の
第1作用を示す説明図である。
【図6】本発明の第2実施の形態のすくい管制御装置の
第2作用を示す説明図である。
【図7】本発明の第3実施の形態を示すすくい管制御装
置の構成図である。
【図8】本発明の第3実施の形態のすくい管制御装置に
備えるインターロック回路図である。
【図9】本発明の第4実施の形態を示すすくい管制御装
置の構成図である。
【図10】本発明の第5実施の形態を示すすくい管制御
装置の構成図である。
【図11】本発明の第6実施の形態を示すすくい管制御
装置の構成図である。
【図12】本発明の第6実施の形態を示すすくい管制御
装置に備える過速度検出器の構成図である。
【図13】本発明の第7実施の形態を示すすくい管制御
装置の構成図である。
【図14】流体継手すくい管を有する再循環流量制御装
置の全体図である。
【図15】流体継手を示す原理図
【図16】従来のすくい管制御装置の構成図である。
【図17】流体継手の動作を説明する図。
【符号の説明】
104 流体継手 105 交流発電機 106 再循環ポンプ用電動機 107 すくい管制御装置 108 駆動ユニット 109 すくい管駆動ユニット 110 再循環流量制御装置 115 すくい管位置検出器 120 関数発生器 121 制御器 122 すくい管駆動モータ制御器 123 誘導モータ 126 高負荷領域検出器 127 すくい管駆動モータ指令制限器 128,129 切替スイッチ 130 ACサーボモータ制御器 131 モータ駆動部 132a,132b 過速度検出器 133 ACサーボモータ 134a,134b モータ速度検出器 135a,135b モータ駆動電源遮断器 136 切替遮断器 137a,137b トルク制限器 151,152 速度制御偏差検出器 153 速度偏差検出器 154 判定ロジック回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再循環ポンプを回転駆動するポンプ用電
    動機へ可変周波数の電源を供給する発電機と、この発電
    機を回転させる駆動エネルギーとなる電動機と、この電
    動機の回転軸に接続する一方の継手と前記発電機の回転
    軸に接続する他方の継手とを有し、すくい管の位置によ
    って充填される流体量を増減させ前記一方の継手と前記
    他方の継手の結合度を変えて前記一方の継手から前記他
    方の継手へ駆動エネルギーを伝達する流体継手とからな
    る可変周波数電源装置の前記すくい管の位置を表すすく
    い管位置信号がすくい管位置指令信号となるように前記
    すくい管の位置を変えるモータを制御するすくい管制御
    装置において、 前記すくい管位置指令信号と前記すくい管位置信号との
    偏差信号に基づくモータ速度指令信号に対して前記モー
    タのモータ速度信号が追従するようにフィードバック制
    御するモータ制御手段を備えることを特徴とするすくい
    管制御装置。
  2. 【請求項2】 再循環ポンプを回転駆動するポンプ用電
    動機へ可変周波数の電源を供給する発電機と、この発電
    機を回転させる駆動エネルギーとなる電動機と、この電
    動機の回転軸に接続する一方の継手と前記発電機の回転
    軸に接続する他方の継手とを有し、すくい管の位置によ
    って充填される流体量を増減させ前記一方の継手と前記
    他方の継手の結合度を変えて前記一方の継手から前記他
    方の継手へ駆動エネルギーを伝達する流体継手とからな
    る可変周波数電源装置の前記すくい管の位置を表すすく
    い管位置信号がすくい管位置指令信号となるように前記
    すくい管の位置を変えるモータを制御するすくい管制御
    装置において、 前記すくい管位置指令信号と前記すくい管位置信号との
    偏差信号に基づいてモータ速度指令信号を生成出力する
    手段と、 前記モータの回転軸に取付けられ第1モータ速度信号を
    出力する第1モータ検出器と第2モータ速度信号を出力
    する第2モータ検出器と、 前記モータ速度指令信号と前記第1モータ速度信号との
    第1偏差信号に基づく信号によって第1モータ駆動信号
    を出力する第1モータ制御手段と前記モータ速度指令信
    号と前記第2モータ速度信号との第2偏差信号に基づく
    信号によって、第2モータ駆動信号を出力する第2モー
    タ制御手段と、前記第1モータ駆動信号と前記第2モー
    タ駆動信号とのいずれか一方へ切替え、前記モータへ駆
    動信号を出力する切替遮断器とを備えることを特徴とす
    るすくい管制御装置。
  3. 【請求項3】 前記切替遮断器の切替状態を示す切替状
    態信号と前記第1偏差信号と前記第2偏差信号と前記第
    1モータ速度信号と前記第2モータ速度信号との速度偏
    差信号とに基づいて、前記第1モータ制御手段と前記第
    2モータ制御手段との故障診断をする手段と、この手段
    によって、故障が診断されたとき故障側のモータ駆動電
    源を遮断する手段を付加することを特徴とする請求項2
    記載のすくい管制御装置。
  4. 【請求項4】 前記すくい管位置指令信号が定格原子炉
    出力以上のとき高負荷領域検出信号を出力する高負荷領
    域検出器と、循環流量を増加させる方向への前記モータ
    速度指令信号を所定値に制限して制限信号を出力するモ
    ータ指令制限器と、前記高負荷領域検出信号が入力した
    とき前記モータ速度指令信号に代えて前記モータ指令制
    限器からの制限信号を前記モータへ出力する手段を付加
    することを特徴とする請求項1記載のすくい管制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1モータ制御手段への第1駆動電
    源用遮断器の第1開閉状態信号と前記第2モータ制御手
    段への第2駆動電源用遮断器の第2開閉状態信号と前記
    切替遮断器の切替状態信号とから前記切替遮断器を正常
    側の第1モータ制御手段または第2モータ制御手段へ切
    替える手段を付加することを特徴とする請求項2記載の
    すくい管制御装置。
  6. 【請求項6】 前記第1モータ速度信号が所定過速度値
    以上のとき第1過速度信号を出力する第1過速度検出器
    と、前記第2モータ速度信号が所定過速度値以上のとき
    第2過速度信号を出力する第2過速度検出器と、前記第
    1モータ制御手段へ駆動電源を供給する第1駆動電源用
    遮断器と前記第2モータ制御手段へ駆動電源を供給する
    第2駆動電源用遮断器と、前記第1過速度信号または前
    記第2過速度信号の状態に基づいて前記第1駆動電源用
    遮断器または前記第2駆動電源用遮断器を開く手段を付
    加することを特徴とする請求項2記載のすくい管制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記すくい管位置指令信号が定格原子炉
    出力以上のとき高負荷領域検出信号を出力する高負荷領
    域検出器と、起動領域用設定値信号を前記所定過速度値
    とする一方、前記高負荷領域検出信号が入力されたとき
    定格出力領域設定値信号を前記所定過速度値とする手段
    を付加することを特徴とする請求項6記載のすくい管制
    御装置。
  8. 【請求項8】 循環流量を増加させる方向への前記第1
    モータ速度指令信号を所定制限値に制限して第1制限信
    号を出力する第1制限器と、前記第2モータ速度指令信
    号を所定制限値に制限して第2制限信号を出力する第2
    制限器と、前記高負荷領域検出信号が入力したとき前記
    第1モータ速度指令信号に代えて前記第1制限信号を出
    力すると共に、前記第2モータ速度指令信号に代えて前
    記第2制限信号を出力する手段とを付加することを特徴
    とする請求項7記載のすくい管制御装置。
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