JPH09288018A - 荷重計 - Google Patents

荷重計

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JPH09288018A
JPH09288018A JP12261196A JP12261196A JPH09288018A JP H09288018 A JPH09288018 A JP H09288018A JP 12261196 A JP12261196 A JP 12261196A JP 12261196 A JP12261196 A JP 12261196A JP H09288018 A JPH09288018 A JP H09288018A
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厚志 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧力の変化に対して大きく変化する信号を
得ることが出来るようにして、判別可能な加圧力の分解
能を高め、加圧力の測定精度を向上させ得るようにす
る。 【解決手段】 コアに付設した検出コイルから加圧力に
対応した信号を検出するようにする一方、励磁コイルに
流す励磁電流の大きさに対応した信号を検出するように
する。それら両信号の差をとり、それを加圧力対応値と
して捕えることにより加圧力の変化に対して大きく変化
する信号を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加圧力の大きさを測
定する為の荷重計に関し、特に溶接用電極の加圧力の測
定に用いることの出来る荷重計に関する。
【0002】
【従来の技術】荷重計としては図4に示されるものがあ
る。図4において、2fはコアで、自体に加えられる加圧
力に応じて透磁率が変化する性質を有する。11f,12f
は該コア2fにおいて加圧力を受ける為の端面である。3f
は上記コア2fを励磁する為の励磁コイル、4fはコア2fの
透磁率の変化に伴うその励磁状態の変化に対応した信号
を取り出す為の検出コイルである。上記構成のものにあ
っては、励磁コイル3fに励磁電流を流すと該コイル3fか
ら磁束が発せられ、その磁束でもってコア2fが励磁され
る。そして検出コイル4fにはコア2fの励磁状態に応じた
信号が取り出される。上記状態においてコア2fの端面11
f,12f相互間に矢印33f,34fで示すように加圧力が
加わると、コア2fの透磁率が変化し、コア2fの励磁状態
が変化する。その変化に応じて検出コイル4fに取り出さ
れる信号が変化する。従って検出コイル4fに取り出され
る信号によって上記コア2fに加わる加圧力の大きさが判
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の荷重
計では図5に示すように、検出コイル4fに取り出される
信号そのものの大きさVaは大きいが、加圧力の変化に対
して検出コイル4fに取り出される信号の変化の大きさVb
が小さい。従って、その出力を判別可能な一定の値で分
割する際の分割数が少なくなる。すると加圧力に関して
は、相互に判別できるステップが大きくなり、分解能が
低くなる。その結果、加圧力の測定精度が悪いという問
題点があった。尚精度の高い測定が出来るようにしよう
とするものとして、加えられる加圧力に応じた変形をす
るようにしたフレームに歪ゲージを貼り付け、該歪ゲー
ジの出力信号によって加圧力を測定するようにしたもの
がある。しかしこのものは歪ゲージの剥がれが生ずるこ
とが時々ある為、信頼性の点で問題があった。
【0004】本件出願の荷重計は上記従来技術の問題点
を解決する為に提供するものである。その目的は、加圧
力の変化に対して大きく変化する信号を得ることが出来
るようにして、それを判別可能な一定の値で分割する際
の分割数を多くできるようにし、その結果、加圧力の大
きさを細かいステップで判別出来るようにし、即ち判別
可能な加圧力の分解能を高め、加圧力の測定精度を向上
させ得るようにすることである。他の目的及び利点は図
面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかに
なるであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明における荷重計は、加圧力を受ける為の一
対の受部を有しかつ加わる加圧力の大きさに応じて透磁
率が変化する性質を有しているコアを備え、上記コアに
は、該コアを励磁する為の励磁コイルと、コアの励磁状
態に対応した信号を取り出す為の検出コイルとが付設し
てある荷重計において、上記励磁コイルに励磁電流を送
る為の励磁回路には、コアに加圧力が加わったときにお
ける励磁電流の変化を検出する為の検出要素を付設し、
上記検出要素の検出信号と、上記検出コイルの検出信号
とを取り出し、両者の差を加圧力対応値にしているもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本願発明の実施の形態を示す
図面について説明する。図1において、1は機械的な加
圧力(荷重とも呼ばれる)を受けてそれを電気的変量に
変換する為の検出器を示し、コア2とそれに付設した励
磁コイル3、検出コイル4及びバイアスコイル5とから
構成している。6は上記励磁コイル3の励磁回路、7は
上記バイアスコイル5のバイアス回路を示す。8は検出
信号を処理する信号処理回路を示す。
【0007】上記コア2は機械的な加圧力を透磁率の変
化に置き換える為のものであり、該コア2はそれに加え
られる加圧力の大きさに応じて透磁率が変化する性質を
有する。該コア2は上記置き換えが可能な材料、例えば
上記性質が顕著な点からパーマロイ或いはニッケル合金
で形成すると良い。該コア2について更に説明する。1
1,12は加圧力を受ける為の一対の受部を示し、加えら
れる加圧力の大きさの変化に対してコア2の透磁率が出
来るだけ大きく変化する部分に定めている。13はコア2
に対して上記電気的な変量の検出を可能にするための磁
束(本件明細書中においては該磁束を検出用磁束とも呼
ぶ)を加える為の部分を示し、コア2に対して該検出用
磁束を効率良く及ぼすことの出来る部分に定めている。
上記検出用磁束は、上記電気的変量を効率良く検出でき
る周波数の交番磁束であり、例えばその周波数は数KH
zから20KHz程度である。14はコア2の励磁状態検
出用の部分を示し、上記コア2に加えられた検出用磁束
を効率良く検出できる位置に定めている。該検出用の部
分14は上記磁束印加用の部分13と同位置の例を示すが、
上記検出用磁束の検出が可能な別位置に定めても良い。
15はバイアス磁束印加用の部分を示し、コア2に対して
バイアス磁束を効率良く及ぼすことの出来る部分に定め
ている。
【0008】上記励磁コイル3は上記電気的変量の検出
の為にコア2を励磁するようにしたコイルである。詳細
に説明すると、コア2はそれを励磁した場合、その励磁
状態は透磁率の大きさに応じて変わる。従って、上記電
気的変量の検出は、コア2に検出用磁束を加え、その状
態において、コア2の励磁状態に対応した信号を検出す
ることにより行うことが出来る。上記励磁コイル3は、
そのような操作の内、コア2の励磁を行う為のコイルで
あり、励磁電流を受けることにより上記検出用磁束を発
生する。該励磁コイル3は、その発生した検出用磁束を
コア2に加える為に、コア2における上記部分13の周囲
に付設している。
【0009】上記検出コイル4は上記電気的変量の検出
の為の操作の内、コア2の励磁状態に対応した信号を取
り出す為のコイルである。コア2の励磁状態に対応した
信号の取出は、前記電気的変量の検出の一つの例とし
て、コア2に加わる加圧力の大きさに対応した第1の変
化信号を得る為に行う。コア2の励磁状態とコア2を通
る磁束数とは対応するので、コア2の励磁状態に対応し
た信号の取出は、コア2を通る磁束数に対応した信号を
検出することにより行うことが出来る。上記検出コイル
4は、コア2の励磁状態に対応した信号を取り出すため
に、コア2における上記部分14に付設して、コア2を通
る検出用磁束の数に応じた信号が誘起されるようにして
いる。尚該検出コイル4により取り出されて出力される
信号を本件明細書中においては励磁状態対応信号と呼
ぶ。該励磁状態対応信号は励磁電流と同じ周波数の交流
の電圧信号である。検出コイル4はその一端4aが励磁状
態対応信号の出力点となっており、他端4bは励磁回路6
におけるアース回路6aに接続している。又、検出コイル
4は上記励磁コイル3の存在の為に励磁コイル3の周囲
に備えさせているが、検出コイル4を部分14の周囲に付
設し、その検出コイル4の周囲に励磁コイル3を備えさ
せても良い。
【0010】上記バイアスコイル5は検出コイル4の出
力の安定度の向上の為にコア2に磁束のバイアスをかけ
るようにしたコイルである。該バイアスコイル5は、バ
イアス電流の供給を受けることによりバイアス磁束を発
生するようにしたものであり、その発生したバイアス磁
束をコア2に加えるようコア2における部分15の周囲に
付設している。尚該バイアスコイル15は上記出力の安定
度を向上させる必要がある場合に備えられるものであ
り、その必要のないときには用いられぬ場合もある。
【0011】上記励磁回路6は上記励磁コイル3に上記
検出用磁束を発生させる為の励磁電流を供給する回路で
ある。16は励磁電流の供給源である。該供給源16として
は、上記検出用磁束の周波数の交流電流を発生しそれを
励磁コイル3に供給可能な発振器を用いることが出来
る。検出器1における前記電気的変量の検出のもう一つ
の例として、該検出は、上記励磁コイル3に流れる励磁
電流の変化(コア2に加わる加圧力の大きさに応じた変
化)を捕えることにより行うことが出来る。その励磁電
流の大きさの検出により、コア2に加わる加圧力の大き
さに対応した第2の変化信号を得ることができる。この
第2の変化信号は、加圧力の大きさに対して前記第1の
変化信号とは逆の相関で変化する信号である。例えば前
記第1の変化信号が負の相関であるのに対して該第2の
変化信号は正の相関である。17は上記励磁コイル3に流
れる励磁電流の大きさを検出する為に励磁回路6に付設
した検出要素で、上記励磁電流の検出の為に励磁回路6
に直列に介在させている。該検出要素17は自体に励磁電
流が流れることによって生ずる電圧でもって上記励磁電
流の大きさを検出するようにしており、その検出のため
に例えば抵抗器を用いているがコイルやコンデンサを用
いることもできる。上記検出要素17で検出される信号を
本件明細書中では励磁電流信号と呼ぶ。該励磁電流信号
は上記励磁電流と同じ周波数の交流の電圧信号である。
検出要素17はその一端17aが励磁電流信号の出力点とな
っており、他端17bは励磁回路6におけるアース回路6a
に連なっている。
【0012】上記バイアス回路7は上記バイアスコイル
5にバイアス電流を供給する為のものである。バイアス
電流は後述するように検出器の作動領域を僅かにずらす
ためのものであり、その供給はバイアス電流源19でもっ
て行うことが出来る。上記バイアス電流源19としては定
電流の直流供給回路を用いることが出来る。
【0013】次に上記励磁電流信号と励磁状態対応信号
とは、判別可能な加圧力の分解能を高め、加圧力の測定
精度を向上させ得るようにする為に、次のように取り扱
っている。即ち、それらの信号から両者の差を取り、そ
の差を加圧力対応値としている。上記励磁電流信号と励
磁状態対応信号の差を取ることは、前記第1の変化信号
と第2の変化信号の差を取るために行う。それらの変化
信号は前記したように加圧力の大きさに対して相互に逆
の相関を持っている為、両者の差を取ることにより加圧
力の変化に対して大きく変化する信号を得ることが出来
る。上記のように差を加圧力対応値とすることにより、
加圧力対応値は加圧力の変化に対して大きく変化する値
となる。この値の変化幅が大きいと、それを相互に判別
可能な一定の値で分割する際に分割数を大きくできる。
該値の分割数が大きいことは、加圧力に関してはそれを
細かいステップで判別できることである。即ち判別可能
な加圧力の分解能が高まる。その結果、加圧力の測定精
度を向上させることが出来る。
【0014】上記信号処理回路8は上記検出器1による
検出信号を利用し易い形態に処理する為のものである。
利用し易い形態への処理としては、測定された加圧力の
値の目視を可能にする例を示すが、他には、測定された
加圧力の値を次の連繋する制御への指令信号に変換する
処理であっても良い。該信号処理回路8における21は差
信号算出回路で、上記励磁電流信号と上記励磁状態対応
信号との差を読み取り易くする為の回路である。励磁電
流信号と励磁状態対応信号との差をとってそれを加圧力
対応値とすることは、両信号の値(共にピーク値でも良
い。或いは共に実効値でも良い)を例えば夫々目視によ
り読み取りそれらの差を算出してその差を加圧力対応値
とすることによって行うことが出来る。しかし、上記差
信号算出回路21はその操作を自動的に行うようにするた
めに備えさせたものである。差信号算出回路21は、上記
励磁電流信号と励磁状態対応信号とを夫々直流化するた
めの回路22,23と、それら直流化された両信号から、加
圧力対応値として両者の差信号を得るようにした回路24
例えば差動増幅回路とから構成した例を示す。直流化回
路22,23は、上記励磁電流信号と励磁状態対応信号とが
何れも交流の信号であってしかも両者は位相差を有して
いる為、その位相差の影響を除去して両信号の差を正し
く算出できるようにするためのものであり、夫々励磁電
流信号及び励磁状態対応信号を平坦な直流に変換するよ
うにしている。これらの作用を行う回路22,23は、例え
ば整流用のダイオードと整流された信号を平滑化する為
の平滑回路とで構成することが出来る。
【0015】25は表示回路で、差信号算出回路21からの
差信号から加圧力を読み取ることが出来るようにする為
のものである。上記差信号からの加圧力の読み取りを可
能にする為の手段の一例として、該表示回路25は、上記
差信号をAD変換するA/D変換器26と、AD変換され
た信号を所定の変換テーブルに照合して差信号に対応す
る加圧力の値を演算するCPU27と、演算された加圧力
の値を荷重計の使用者の目に見えるようにする表示器28
とから成る例を示す。上記差信号からの加圧力の読み取
りを可能にする為の手段の他の例としては、上記差信号
を直接にアナログメータに入れ、そのアナログメータの
指針の指示によって加圧力の値を読みとれるようにした
ものであっても良い。
【0016】上記構成の荷重計の動作を説明する。励磁
電流源16から励磁電流が励磁コイル3に流されると、励
磁コイル3は検出用磁束をコア2に及ぼし、コア2は該
検出用磁束によって励磁される。その励磁の状態は、コ
ア2の透磁率に対応している。このとき検出要素17は励
磁電流の大きさを検出し励磁電流信号を出力する。コア
2が検出用磁束によって励磁されると、検出コイル4は
その励磁の状態に応じた励磁状態対応信号を出力する。
上記励磁電流信号とこの励磁状態対応信号は夫々回路2
2,23で直流化され、更にそれらの直流化された信号の
差が差動増幅器24で算出され、差動増幅器24は差信号を
出力する。該差信号は表示回路25に与えられ、AD変換
回路26、CPU27を経て表示器28により加圧力の値が表
示される。この場合、コア2に未だ加圧力が加えられて
いなければ表示は零である。
【0017】上記コア2の受部11,12に加圧力の印加部
材31,32を当てつけ、それらから矢印33,34で示すよう
に加圧力を加えると、コア2はその磁歪効果によって透
磁率が変化する。その透磁率の変化により励磁コイル3
及び検出コイル4のインダクタンスが変化する。その結
果、コア2の励磁状態が変化し、コア2を通る磁束の数
が変化する。又励磁コイル3に流れる励磁電流の大きさ
も変化する。これらの変化により上記励磁電流信号及び
励磁状態対応信号が夫々変化する。従って上記差信号が
変化し、上記表示器28には上記加えた加圧力の値が表示
される。
【0018】上記動作の場合における各信号の大きさに
ついて図2及び図3に基づき説明する。上記動作の際に
おける加圧力と励磁電流信号及び励磁状態対応信号との
関係の一例は図2に示す通りである。前記したようにこ
れらの信号から両者の差信号を取ることにより、図3に
示す如く、加圧力の変化に対して上記励磁電流信号及び
励磁状態対応信号よりも著しく大きく変化する信号を得
ることが出来る。このように大きな変化の信号からは細
かい分解能で加圧力を得ることが出来、加圧力の測定精
度を向上させることが出来る。又この場合、上記励磁電
流信号や励磁状態対応信号に外乱(例えば誘導によるノ
イズなど)が加わっても、その外乱は上記両信号の差を
とる段階でキャンセルされる。従ってSN比の高い高品
質の差信号を得ることが出来、この点でも測定精度の向
上を図ることが出来る。
【0019】次に荷重計に上記バイアスコイル5が備え
られていてそのバイアスコイル5を作動させた場合につ
いて説明する。この場合はバイアス電流源19から一定の
バイアス電流がバイアスコイル5に流され、バイアスコ
イル5からはバイアス電流に対応する大きさの磁束のバ
イアスがコア2に加えられる。このような磁束のバイア
スを加えると、検出コイル4から得る励磁状態対応信号
の安定度を向上させることが出来、励磁状態対応信号の
ばらつきを小さく抑えることが出来る。上記磁束のバイ
アスの有る場合と無い場合とで励磁状態対応信号のばら
つきを測定した結果を示せば次の表1の通りである。供
試品におけるバイアスコイル5の巻数は100ターン、
バイアス電流源19の電圧は直流の5Vであり、その電流
源19から470Ωの抵抗を通してバイアスコイル5にバ
イアス電流を供給した。測定は各加圧力を加えた状態で
DC化回路23の出力電圧を電圧計で読み取る操作を、各
加圧力について夫々5回ずつ繰り返すことによって行っ
た。そして表1にはその測定値の最大値と最小値を示し
た。
【0020】
【表1】
【0021】上記測定結果から、励磁状態対応信号の値
のばらつきの比率は、バイアスの無い場合は約0.3%
であったのに対し、バイアスの有る場合は0.1%とな
った。これは加圧力の測定値に変換処理すると、バイア
スの無い場合は約5%の誤差になるのに対し、バイアス
の有る場合は約2%となる。これは例えば3%の高い精
度が要求される需要に対しても対応が可能になる精度で
ある。
【0022】次に、上記荷重計はコア2の磁歪効果を利
用して加圧力の測定を行うものなので、構造的に堅牢で
あって信頼性が高く、又過負荷耐力に富み、更に測定の
際の変位も極めて小さくて加圧力測定精度をより向上さ
せ得る特長もある。更に、前記図4の構成のものでは、
図5における変化分Vb以下の部分Vcは加圧力の大きさに
拘わらず変化しないので加圧力の大小を表す信号として
利用できぬ。従って加圧力の大小を表す実質的な出力は
上記変化分Vbのみとなる。このことは加圧力の変化に対
してその相違を表す出力は小さな値のものとなってい
た。これに対して上記構成のものは、前記動作説明から
明らかな如く、図3に示すように加圧力の変化に対して
その相違を表す出力として大きな値の出力を得ることが
出来ている。
【0023】次に上記荷重計を溶接用電極の加圧力測定
装置として利用する場合を説明する。この場合は上記部
材31,32を溶接装置の溶接用電極と見なす。上記加圧力
の測定は、検出器1を一対の溶接用電極31,32の間に介
在させ、それらの電極を受部11,12に当接させてそこに
加圧力を加えることにより行う。この場合、溶接用電極
31,32間に万が一溶接用の電圧が加わっていた場合の危
険を回避する為に、少なくとも一方の受部(例えば受部
11)に短絡防止用の絶縁材36を備えさせ、その絶縁材を
介して溶接用電極を受部に当接させると良い。上記状態
において荷重計は前記した説明のように作動し、溶接用
電極31,32相互間の加圧力の大きさを表示する。
【0024】次に、前記励磁電流信号と励磁状態対応信
号とからの加圧力対応値の自動的な算出を行う差信号算
出回路21は、次のような構成であっても良い。その一例
としては、上記符号22,23で示される回路を、入力信号
の位相を移相させる為の移相回路とする。該移相回路は
何れか一方のみがあればよい。その移相回路により上記
励磁電流信号又は励磁状態対応信号の位相を移相させ、
両信号の位相を揃わせる。そして、それら位相が揃った
信号を差動増幅器24に入力し、それらの両信号の差信号
を得るようにする。他の例としては、上記符号22,23で
示される回路を、入力信号のピーク値をホールドする為
のピークホールド回路とする。それらのピークホールド
回路22,23に上記励磁電流信号及び励磁状態対応信号を
入力してそれらの信号の夫々のピーク値を個別にホール
ドする。そしてそれらホールドされたピーク値の差を差
動増幅器24で算出する。
【0025】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、加圧
力を測定する場合、励磁電流の検出要素17の検出信号
と、検出コイル4の検出信号とを取り出し、両者の差を
加圧力対応値とするので、加圧力対応値としては加圧力
の変化に対して大きく変化する信号を得ることが出来る
特長がある。このように大きく変化する信号を得ること
が出来ると、判別可能な加圧力の分解能が高まり、その
結果、加圧力の測定精度を大きく向上させられる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】荷重計の検出器及び回路を略示する図。
【図2】加圧力と励磁電流信号及び励磁状態対応信号と
の関係を示すグラフ。
【図3】加圧力と差信号算出回路の出力との関係を示す
グラフ。
【図4】従来の荷重計を略示する斜視図。
【図5】従来の荷重計の加圧力と検出コイルの出力との
関係を示すグラフ。
【符号の説明】
2 コア 3 励磁コイル 4 検出コイル 6 励磁回路 17 検出要素

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧力を受ける為の一対の受部を有しか
    つ加わる加圧力の大きさに応じて透磁率が変化する性質
    を有しているコアを備え、上記コアには、該コアを励磁
    する為の励磁コイルと、コアの励磁状態に対応した信号
    を取り出す為の検出コイルとが付設してある荷重計にお
    いて、上記励磁コイルに励磁電流を送る為の励磁回路に
    は、コアに加圧力が加わったときにおける励磁電流の変
    化を検出する為の検出要素を付設し、上記検出要素の検
    出信号と、上記検出コイルの検出信号とを取り出し、両
    者の差を加圧力対応値にしていることを特徴とする荷重
    計。
  2. 【請求項2】 上記検出要素の検出信号と検出コイルの
    検出信号との差を算出する為の差信号算出回路と、上記
    差信号算出回路で算出された差信号に基づいて加圧力を
    表示する表示回路とを備えることを特徴とする請求項1
    の荷重計。
  3. 【請求項3】 上記差信号算出回路は、上記検出要素の
    検出信号を直流化するための回路と、上記検出コイルの
    検出信号を直流化するための回路と、それら両回路から
    の信号の差を演算するための回路とから成ることを特徴
    とする請求項2の荷重計。
  4. 【請求項4】 上記差信号算出回路は、上記検出要素の
    検出信号又は上記検出コイルの検出信号の位相を、それ
    ら両信号の位相が揃うように移相するための回路と、そ
    れら位相が揃った両信号の差を演算するための回路とか
    ら成ることを特徴とする請求項2の荷重計。
  5. 【請求項5】 上記差信号算出回路は、上記検出要素の
    検出信号のピーク値をホールドするための回路と、上記
    検出コイルの検出信号のピーク値をホールドするための
    回路と、それら両回路からの信号の差を演算するための
    回路とから成ることを特徴とする請求項2の荷重計。
  6. 【請求項6】 上記コアに対して、磁束のバイアスをか
    ける為のバイアスコイルを付設したことを特徴とする請
    求項1の荷重計。
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