JPH09287528A - 筒内噴射式内燃機関 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関

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JPH09287528A
JPH09287528A JP8101672A JP10167296A JPH09287528A JP H09287528 A JPH09287528 A JP H09287528A JP 8101672 A JP8101672 A JP 8101672A JP 10167296 A JP10167296 A JP 10167296A JP H09287528 A JPH09287528 A JP H09287528A
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Hiromichi Yanagihara
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 すすおよびNOxの発生量をほぼ零にする。 【解決手段】 ほぼ圧縮上死点前60度以前の圧縮行程
中又は吸気行程中において燃焼室5内に燃料を噴射し、
このときの噴射燃料の平均粒径を燃料粒子の温度がほぼ
圧縮上死点又は圧縮上死点後にそのときの圧力により定
まる主要燃料成分の沸点に達する粒径以上とする。EG
R通路15内に冷却装置17を配置し、機関高負荷運転
時にEGRガスを冷却装置17により冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は筒内噴射式内燃機関
に関する。
【0002】
【従来の技術】ほぼ圧縮上死点前60度以前の圧縮行程
中又は吸気行程中において燃焼室内に燃料を噴射すると
共に、このときの噴射燃料の平均粒径を燃料粒子の温度
がほぼ圧縮上死点又は圧縮上死点後にそのときの圧力に
より定まる主要燃料成分の沸点に達する粒径以上とし、
噴射後ほぼ圧縮上死点に達するまでは燃料粒子からの沸
騰による燃料の蒸発を阻止すると共にほぼ圧縮上死点後
に燃料粒子の燃料を沸騰蒸発させて燃料を着火燃焼せし
めるようにした圧縮着火式内燃機関が公知である(特開
平7−317588号公報参照)。この圧縮着火式内燃
機関ではすすおよびNOxの発生量がほぼ零となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの圧縮
着火式内燃機関と云えども圧縮行程末期における燃焼室
内の吸入ガスの温度が高くなりすぎるとすすおよびNO
xが発生し、圧縮行程末期における燃焼室内の吸入ガス
の温度が低くなりすぎると良好な着火が行われないため
に未燃HCが発生するという問題を生ずる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに1番目の発明では、ほぼ圧縮上死点前60度以前の
圧縮行程中又は吸気行程中において燃焼室内に燃料を噴
射すると共に、このときの噴射燃料の平均粒径を燃料粒
子の温度がほぼ圧縮上死点又は圧縮上死点後にそのとき
の圧力により定まる主要燃料成分の沸点に達する粒径以
上とし、噴射後ほぼ圧縮上死点に達するまでは燃料粒子
からの沸騰による燃料の蒸発を阻止すると共にほぼ圧縮
上死点後に燃料粒子の燃料を沸騰蒸発させて燃料を着火
燃焼せしめるようにした筒内噴射式内燃機関において、
燃焼室内に吸入された吸入ガスの圧縮行程末期における
温度を低下させるための温度低下手段を具備し、機関負
荷が予め定められた負荷よりも高いときには温度低下手
段によって吸入ガスの圧縮行程末期における温度を低下
させると共に機関負荷が予め定められた負荷よりも低い
ときには温度低下手段による吸入ガスの温度低下作用を
停止するようにしている。即ち、機関負荷が高くなると
圧縮行程末期における燃焼室内の吸入ガスの温度が高く
なりすぎるのでこのときには温度低下手段によって圧縮
行程末期における燃焼室内の吸入ガスの温度が低下せし
められる。
【0005】2番目の発明では1番目の発明において、
吸入された吸入ガスの圧縮行程末期における温度を上昇
させるための温度上昇手段を具備し、機関負荷が予め定
められた設定値よりも高いときには温度上昇手段によっ
て吸入ガスの圧縮行程末期における温度を上昇させると
共に機関負荷が予め定められた設定値よりも低いときに
は温度上昇手段による吸入ガスの温度上昇作用を停止す
るようにしている。即ち、機関負荷が低くなると圧縮行
程末期における燃焼室内の吸入ガスの温度が低くなりす
ぎるのでこのときには温度上昇手段によって圧縮行程末
期における燃焼室内の吸入ガスの温度が上昇せしめられ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】図1から図3は本発明を4ストロ
ーク圧縮着火内燃機関に適用した場合を示している。し
かしながら本発明は火花点火式のガソリン機関にも適用
することができる。図1から図3を参照すると、1は機
関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、
4はピストン、5は燃焼室、6は一対の吸気弁、7は一
対の吸気ポート、8は一対の排気弁、9は一対の排気ポ
ート、10は燃焼室5の頂部中央部に配置された燃料噴
射弁を夫々示す。各吸気ポート7は吸気マニホルド11
を介してエアクリーナ12に連結され、各排気ポート9
は排気マニホルド13を介して排気管14に連結され
る。排気マニホルド13と吸気マニホルド11の集合部
とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路15に
よって互いに連結され、このEGR通路15内にEGR
制御弁16が配置される。このEGR制御弁16は電子
制御ユニット30の出力信号に基づいて制御される。
【0007】図1に示されるようにEGR通路15内に
はEGRガスを冷却するための冷却装置17が配置され
る。冷却装置17は冷却水流入口18と冷却水流出口1
9とを具備し、冷却水流出口19は返戻導管20を介し
てラジエータ21の冷却水流出通路22に連結される。
一方、ラジエータ21の冷却水流出通路22は供給導管
23を介して電磁切換弁24に連結され、この電磁切換
弁24は一方では冷却装置17を迂回するバイパス導管
25を介して返戻導管20に連結され、他方では冷却水
流入口18に連結される。電磁切換弁24の切換作用に
よって供給導管23が冷却水流入口18に連結されると
冷却水が冷却装置17に供給され、斯くしてEGRガス
の冷却作用が行われる。これに対して電磁切換弁24の
切換作用によって供給導管23がバイパス導管25に連
結されるとEGRガスの冷却作用が停止される。
【0008】一方、図2および図3に示されるように各
吸気ポート7はほぼまっすぐに延びるストレートポート
からなり、従って図1から図3に示す圧縮着火式内燃機
関では吸気ポート7から燃焼室5内に流入する空気流に
よって燃焼室5内にはスワールが発生せしめられない。
図1に示されるように電子制御ユニット30はディジタ
ルコンピュータからなり、双方向性バス31によって相
互に接続されたROM(リードオンリメモリ)32、R
AM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイク
ロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート
36を具備する。排気マニホルド13内には排気ガス中
の酸素濃度から燃焼室5内の空燃比を検出する空燃比セ
ンサ26が配置され、この空燃比センサ26の出力信号
は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入
力される。また、アクセルペダル27はアクセルペダル
27の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷セン
サ28に接続され、この負荷センサ28の出力電圧は対
応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力さ
れる。更に入力ポート35には機関が一定クランク角度
回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ2
9が接続され、このクランク角センサ29の出力パルス
から現在のクランク角と機関回転数とが算出される。一
方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して各
燃料噴射弁10、EGR制御弁16および電磁切換弁2
4に接続される。
【0009】図4は燃料噴射弁10の側面断面図を示し
ている。図4を参照すると、41は噴射弁本体40内に
おいて摺動可能なニードル、42はニードル41の先端
部に一体形成された弁体、43はニードル41の上端部
に取付けられたスプリングリテーナ、44はスプリング
リテーナ43を上方に向けて付勢する圧縮ばね、45は
ニードル41と整列配置されたロッド、46は最大噴射
量時における燃料噴射量の数十倍の容積を有する燃料貯
留室、47は噴射弁本体40内において摺動可能に配置
されたピストン、48はピストン47を駆動するための
ピエゾ圧電素子、49はピストン47をピエゾ圧電素子
48に向けて付勢する皿ばね、50はピストン47の頂
面により画定された可変容積室、51は燃料供給口を夫
々示す。
【0010】燃料供給口51は噴射ポンプ(図示せず)
に連結され、噴射ポンプから吐出された燃料が燃料供給
口51に供給される。燃料供給口51に供給された燃料
は燃料供給口51から燃料貯留室46に向けてのみ流通
可能な逆止弁52を介して燃料貯留室46に供給され
る。燃料貯留室46内に供給された燃料は一方では燃料
通路53を介してニードル41の先端部周りに導びか
れ、他方では燃料貯留室46から可変容積室50に向け
てのみ流通可能な逆止弁54を介して可変容積室50に
供給される。可変容積室50内に供給された燃料はロッ
ド45の頂面55に導びかれ、従って可変容積室50内
の燃料圧がロッド45の頂面55に作用することにな
る。
【0011】図5はニードル41の先端部を示してい
る。図5に示されるようにニードル41の弁体42は円
錐状の噴射燃料案内面42aを有し、この噴射燃料案内
面42aは通常圧縮ばね44(図4)のばね力によりシ
ート面56上に着座している。このとき燃料噴射弁10
からの燃料噴射は停止せしめられている。燃料噴射弁1
0から燃料を噴射すべきときにはピエゾ圧電素子48に
電荷がチャージされる。ピエゾ圧電素子48に電荷がチ
ャージされるとピエゾ圧電素子48が軸方向に伸長する
ためにピストン47が下降せしめられる。ピストン47
が下降せしめられると可変容積室50内の燃料圧が上昇
し、斯くしてロッド45が押し下げられるためにニード
ル41が下降して弁体42がシート面56から離れる。
その結果、燃料貯留室46内の燃料が弁体42とシート
面56間から噴射される。
【0012】次いでピエゾ圧電素子48にチャージされ
ている電荷がディスチャージされるとピエゾ圧電素子4
8は軸方向に収縮し、ピストン47が上昇する。その結
果、可変容積室50内の燃料圧が低下するためにロッド
45およびニードル41が圧縮ばね44のばね力により
上昇し、弁体42の噴射燃料案内面42aが再びシート
面56上に着座する。斯くして燃料の噴射作用が停止せ
しめられる。
【0013】図5に示されるように燃料噴射時には噴射
燃料Fは弁体42の噴射燃料案内面42aにより案内さ
れてニードル41の先端から、即ち燃料噴射弁10のノ
ズル口から薄膜円錐状に広げられる。図1から図3に示
される実施例では燃料噴射弁10は燃焼室5の頂部中央
部に配置されており、従ってこの実施例では図1に示さ
れるように燃料Fは燃焼室5の頂部中央部から燃焼室5
の周辺部に向けて薄膜円錐状に広がるように噴射され
る。
【0014】次に図6から図9を参照しつつ本発明の基
本となる燃焼方法について説明する。なお、この燃焼方
法については最もすすおよびNOxが発生しやすい高負
荷運転時に焦点をあてて説明する。従来のように燃料粒
子の平均粒径が50μm以下となるように燃料を微粒化
して噴射するようにしている限り噴射時期をいかに設定
しようとも燃料噴射圧をいかに設定しようともすすとN
Oxの同時低減を図ることは困難であり、ましてやすす
およびNOxの発生量を実質的に零にすることは不可能
である。これは従来の燃焼方法に本質的な問題があるか
らである。即ち、従来の燃焼方法においては燃料粒子の
粒径が小さいために燃料が噴射されるや否や一部の燃料
がただちに気化し、この気化した燃料により早期に急激
な燃焼が開始される。このように噴射開始後早期に急激
な燃焼が開始されると後続する噴射燃料が燃焼火炎内に
飛び込むためにこれらの噴射燃料は空気不足の状態で燃
焼せしめられることになり、斯くしてすすが発生するこ
とになる。また噴射燃料が早期に急激に燃焼して燃焼圧
が急激に上昇すると燃焼温度が高くなり、斯くしてNO
xが発生することになる。
【0015】ところが噴射燃料の平均粒径を従来の燃焼
方法において使用されている平均粒径よりも大巾に大き
くし、かつ噴射時期を従来の燃焼方法において通常使用
されている噴射時期よりもかなり早めるとすすおよびN
Oxの発生量を実質的に零まで低減しうることが判明し
たのである。次にこのことについて説明する。図6の曲
線はピストン4の圧縮作用のみによる燃焼室5内の圧力
Pの変化を示している。図6からわかるように燃焼室5
内の圧力Pはほぼ圧縮上死点前BTDC60度を越える
と急速に上昇する。これは吸気弁6の開弁時期とは無関
係であっていかなる往復動式内燃機関であっても燃焼室
5内の圧力Pは図6に示されるように変化する。
【0016】図7の実線で示す曲線は各クランク角にお
ける燃料の沸騰温度、即ち沸点Tを示している。燃焼室
5内の圧力Pが上昇すれば燃料の沸点Tもそれに伴なっ
て上昇するので燃料の沸点Tもほぼ圧縮上死点前BTD
C60度を越えると急速に上昇する。一方図7において
破線は圧縮上死点前BTDCθ0 度において燃料が噴射
されたときの燃料粒子の径の差による燃料粒子の温度変
化の差異を示している。噴射直後の燃料粒子の温度はそ
のときの圧力により定まる沸点Tよりも低く、次いで燃
料粒子は周囲から熱を受けて温度上昇する。このときの
燃料粒子の温度上昇速度は粒径が小さいほど速くなる。
【0017】即ち、燃料粒子の粒径が20μmから50
μm程度であったとすると燃料粒子の温度は噴射後急速
に上昇して圧縮上死点TDCよりもはるか前のクランク
角において沸点Tに達し、燃料粒子からの沸騰による急
激な燃料の蒸発作用が開始される。また、図7からわか
るように燃料粒子の粒径が200μmの場合でも燃料粒
子の温度は圧縮上死点TDCに達する前に沸点Tに達
し、沸騰による急激な燃料の蒸発作用が開始される。こ
のように圧縮上死点TDCに達する前に沸騰による急激
な燃料の蒸発作用が開始されるとこのとき蒸発した燃料
による爆発的な燃焼が生じ、斯くして前述したように多
量のすすおよびNOxが発生することになる。
【0018】これに対して燃料粒子の径が500μm程
度よりも大きくなると燃料粒子の温度の上昇速度が遅く
なるためにほぼ圧縮上死点TDC或いはそれ以後になら
ないと燃料粒子の温度が沸点Tに達しない。従って燃料
粒子の径を500μm程度よりも大きくすればほぼ圧縮
上死点TDCに達する前に沸騰による急激な燃料の蒸発
作用は行われず、ほぼ圧縮上死点TDC或いは圧縮上死
点TDC後に沸騰による急激な燃料の蒸発作用が開始さ
れることになる。従って燃料粒子の径が500μm程度
よりも大きくなると圧縮上死点TDC前の燃料の沸騰蒸
発に基づくすすおよびNOxの発生を阻止できることに
なる。
【0019】なお、実際には燃料は沸点の異なる種々の
成分を含んでおり、燃料の沸点というと多数の沸点が存
在することになる。従って燃料の沸点を考える場合には
主要燃料成分の沸点を考えることが好ましいと云える。
また、噴射燃料の粒径は完全に均一になることはあり得
ないので噴射燃料の粒径を考える場合には噴射燃料の平
均粒径で考えることが好ましいと云える。このように考
えると噴射燃料の平均粒径を燃料粒子の温度がほぼ圧縮
上死点TDC又は圧縮上死点TDC後にそのときの圧力
のより定まる主要燃料成分の沸点Tに達する粒径以上と
すれば噴射後ほぼ圧縮上死点TDCに達するまでは燃料
粒子からの沸騰による急激な燃料の蒸発は生じず、ほぼ
圧縮上死点TDC後に燃料粒子からの沸騰による急激な
蒸発を生じることになる。
【0020】ところですすおよびNOxの発生量をほぼ
零にするためには燃料粒子の径をほぼ500μm程度よ
りも大きくすることに加え、噴射された燃料粒子を燃焼
室5内に均一に分散させることが必要となる。次にこの
ことについて図8を参照しつつ説明する。なお、図8に
おいてXは夫々燃料粒子を示している。上述したように
圧縮行程の早期に燃料を噴射し、このときの燃料粒子X
の径をほぼ500μm程度よりも大きくするとほぼ圧縮
上死点TDCに達するまでは燃料粒子Xからの沸騰によ
る燃料の蒸発作用が阻止される。しかしながらほぼ圧縮
上死点TDCに達するまでの間でも沸騰によらない燃料
の蒸発作用は行われており、従って燃料が噴射されると
燃料粒子Xの周りには蒸発燃料の層が形成されることに
なる。
【0021】一方、圧縮行程が進むと燃焼室5内の温度
が上昇し、燃焼室5内の温度が一定温度以上になると燃
料粒子X周りの蒸発燃料が酸素と結合して燃焼せしめら
れる。即ち、燃料粒子X周りの蒸発燃料の酸化反応によ
る燃焼が開始される。このとき各燃料粒子X周りの蒸発
燃料の燃焼熱の及ぶ領域が図8の各燃料粒子X周りの破
線Yで示されている。図8(A)に示すように燃料粒子
Xの分散密度が低いときにはこれら領域Yは互いに離れ
ており、図8(B)に示すように燃料粒子Xの分散密度
が高いときには領域Y同士が互いに重なり合う。
【0022】図8(B)に示されるように領域Y同士が
互いに重なると燃料粒子X周りの蒸発燃料の燃焼熱によ
り燃料粒子X間の空間領域の温度が高くなる。このよう
に燃料粒子X間の空間領域の温度が高くなると燃料粒子
Xは高温となり、その結果燃料粒子X内の炭化水素が水
素分子H2 や炭素CやメタンCH4 に熱分解される。そ
の結果、燃焼室5内の温度が上昇するとこの水素分子H
2 が爆発的に燃焼し、それによって燃焼室5内の温度が
極度に高温になるために多量のNOxが発生することに
なる。また、熱分解により炭素Cが発生するとこれら炭
素同士が互いに結合してすすが発生することになる。
【0023】これに対して図8(A)に示されるように
領域Yが互いに離れていると燃料粒子X周りの蒸発燃料
の燃焼熱が他の燃料粒子X周りの領域Yに伝達されず、
その結果、各燃料粒子Xの温度はさほど高くならない。
その結果、燃料粒子X内の炭化水素の熱分解が生じない
ために水素分子H2 による爆発的な燃焼が生じず、従っ
て燃焼室5内の温度が極度に高くなることもないのでN
Oxの発生が阻止されることになる。また、熱分解によ
り炭素Cが発生することもないので炭素同士が互いに結
合してすすまで成長することがなくなる。このように図
8(A)に示される如く燃料粒子Xが均一に分散されて
燃料粒子Xの分散密度が低くなればすすおよびNOxの
発生を阻止できることになる。
【0024】ところで図8(A)に示されるように燃料
粒子Xを燃焼室5内全体に均一に分散させるためには燃
焼室5内の圧力Pが低いときに燃料噴射弁10から燃料
を噴射させなければならない。即ち、燃焼室5内の圧力
Pが高くなると空気抵抗が大きくなるために噴射燃料の
飛行距離が短かくなり、斯くしてこのときには図9
(A)に示されるように燃料粒子が燃焼室5内全体に広
がることができない。前述したように燃焼室5内の圧力
Pはほぼ圧縮上死点前BTDC60度を越えると急速に
上昇して高くなり、事実ほぼ圧縮上死点前BTDC60
度を越えた後に燃料噴射を行うと図9(A)に示される
ように燃料粒子が燃焼室5内に十分に広がらない。これ
に対してほぼ圧縮上死点前BTDC60度以前は燃焼室
5内の圧力Pは低く、従ってほぼ圧縮上死点前BTDC
60度以前に燃料噴射が行われると図9(B)に示され
るように燃料粒子が燃焼室5内の全体に亘って均一に分
散することになる。従って圧縮上死点前BTDC60度
以前に燃料噴射を行うことによってすすおよびNOxの
発生が阻止されることになる。なお、この場合、燃料の
噴射時期はほぼ圧縮上死点前BTDC60度以前であれ
ば圧縮行程時であっても吸気行程時であってもよい。
【0025】この燃焼方法を実行するに当って重要な点
は大きな粒径の燃料を燃料粒子同士の間隔を隔だてつつ
燃焼室5内全体に分散させることであり、従ってハード
の面からみるとこの燃焼方法を実行する上で燃料噴射弁
10が重要な役割を果すことになる。図4はこの燃焼方
法を実行するのに適した燃料噴射弁10の一例を示して
おり、この燃料噴射弁10では燃料粒子の径を大きくし
うるように燃料噴射圧は20MPa 程度の低圧に設定され
ている。
【0026】このように燃料粒子の径を500μm程度
よりも大きくしかつ燃料噴射時期をほぼ圧縮上死点前B
TDC60度以前とすればほぼ圧縮上死点TDC或いは
圧縮上死点TDC後に沸騰による急激な燃料の蒸発作用
が開始されかつ図8(A)に示されるように燃料粒子X
の分散密度が低くなるのですすおよびNOxの発生量を
ほぼ零にすることができる。
【0027】このように圧縮行程の早期に燃料を噴射
し、このときの燃料粒子Xの径を大きくするとすすおよ
びNOxの発生量をほぼ零にすることができる。しかし
ながらこのようにすすおよびNOxの発生量をほぼ零に
することができるのは燃料粒子X周りの蒸発燃料が適切
な時期に燃焼せしめられた場合であり、燃料粒子X周り
の蒸発燃料の燃焼開始時期が早くなるとすすおよびNO
xが発生することになる。次にこのことについて図10
を参照しつつ説明する。
【0028】燃料粒子X周りの蒸発燃料は燃焼室5内の
吸入ガスの温度がほぼ270℃に達すると燃焼が開始さ
れる。燃料粒子周りの蒸発燃料の燃焼が開始されると図
10(A)においてGで示されるように熱発生率の小さ
なピークが表われる。次いでこの燃料粒子周りの蒸発燃
料の燃焼開始後10度程度のほぼ一定のクラン角度Δθ
を経過すると全燃料が着火燃焼せしめられ、斯くして図
10(A)においてHで示されるように熱発生率の大き
なピークが表われる。
【0029】ところで上述したように図10(A)にお
いてGで示される燃焼は燃焼室5内の吸入ガスの温度が
ほぼ270℃に達すると開始される。従って圧縮行程の
早い時期に燃焼室5内の吸入ガスの温度がほぼ270℃
に達すると図10(B)に示されるように圧縮行程の早
い時期に燃料粒子周りの燃料蒸気の燃焼Gが開始される
ことになる。しかしながらこのように燃焼Gの開始時期
が早まると全燃料の燃焼Hの時期が早くなり、その結果
すすおよびNOxが発生することになる。そこで本発明
では圧縮行程末期における燃焼室5内の吸入ガスの温度
が高くなる運転状態のときには吸入ガスの温度を低下さ
せ、それによって図10(A)に示されるようにほぼ圧
縮上死点前BTDC10度以後に燃焼Gを開始させるよ
うにしている。
【0030】即ち、図1から図3に示される実施例では
機関の運転状態にかかわらずにEGRガスがEGR通路
15から吸気マニホルド11内に供給されており、機関
負荷が高くなって圧縮行程末期における燃焼室5内の吸
入ガスの温度が高くなるときにはEGRガスを冷却装置
17によって冷却し、それによって燃焼室5内の吸入ガ
スの温度を低下させるようにしている。
【0031】即ち、図11のフローチャートに示される
ようにまず初めにステップ60において機関高負荷運転
時であるか否か、即ちアクセルペダル27の踏込み量L
が設定値L0 よりも大きいか否かが判別される。L>L
0 のときにはステップ61に進んで電磁切換弁24がオ
ンとされる。このとき冷却水が冷却装置17の冷却水流
入口18に供給され、斯くしてEGRガスが冷却装置1
7によって冷却される。これに対してL≦L0 のときに
はステップ62に進んで電磁切換弁24がオフとされ
る。このとき冷却水はバイパス導管25および返戻導管
20を介して返戻され、斯くして冷却装置17によるE
GRガスの冷却作用が停止される。
【0032】このようにこの実施例では圧縮行程末期に
燃焼室5内の吸入ガス温が高くなる高負荷運転時にEG
Rガスが冷却装置17によって冷却される。その結果、
圧縮行程末期における燃焼室5内の吸入ガスの温度が低
下せしめられ、斯くして図10(A)に示されるように
ほぼ圧縮上死点前BTDC10度以後に燃焼Gを開始さ
せることができる。
【0033】図12に別の実施例を示す。図12を参照
するとこの実施例では吸気マニホルド11とエアクリー
ナ12との間に吸入空気を冷却するための冷却装置70
が配置される。この冷却装置70は冷媒流入口71と冷
媒流出口72とを有し、これら冷媒流入口71および冷
媒流出口72は冷却機73に連結される。この実施例で
は図13のフローチャートに示されるようにまず初めに
ステップ80において機関高負荷運転時であるか否か、
即ちアクセルペダル27の踏込み量Lが設定値L0 より
も大きいか否かが判別される。L>L0 のときにはステ
ップ81に進んで冷却機73が作動せしめられる。この
とき冷媒が冷却装置70の冷媒流入口71に供給され、
斯くして吸入空気が冷却装置70によって冷却される。
これに対してL≦L0 のときにはステップ82に進んで
冷却機73が停止され、斯くして冷却装置70による吸
入空気の冷却作用が停止される。
【0034】このようにこの実施例では圧縮行程末期に
燃焼室5内の吸入ガス温が高くなる高負荷運転時に吸入
空気が冷却装置70によって冷却される。その結果、圧
縮行程末期における燃焼室5内の吸入ガスの温度が低下
せしめられ、斯くして図10(A)に示されるようにほ
ぼ圧縮上死点前BTDC10度以後に燃焼Gを開始させ
ることができる。
【0035】以上の説明からわかるように圧縮行程の早
期に燃料を噴射させることによって燃料粒子を均一に分
散させ、このときの燃料粒子の径を500μmよりも大
きくし、更に燃料粒子周りの蒸発燃料の燃焼Gの開始時
期を図10(A)に示されるようにほぼ圧縮上死点前B
TDC10度以後に開始させることによってすすおよび
NOxの発生を阻止することができる。しかしながら実
際には燃料粒子を燃焼室5内に均一に分散させるのは困
難であり、燃焼室5内に燃料粒子を均一に分散できない
とたとえ燃料粒子周りの蒸発燃料の燃焼Gの開始時期を
図10(A)に示されるようにほぼ圧縮上死点前BTD
C10度以後に開始させたとしてもこの燃焼Gによって
すすおよびNOxが発生してしまう。
【0036】即ち、上述したように燃料粒子Xは燃焼室
5内に均一に分散しないので実際には燃焼室5内におい
て燃料粒子Xの分散密度がばらつくことになる。即ち、
燃焼室5内に燃料粒子Xの分散密度が図8(B)のよう
に高い領域と図8(A)のように低い領域とが混在する
ことになる。ところがこのように燃焼室5内に燃料粒子
Xの分散密度が図8(B)のように高い領域が存在する
とこの領域においてすすやNOxが発生することにな
る。この場合、このようなすすやNOxの発生を阻止す
るためには燃料粒子X周りの蒸発燃料の酸化反応を抑制
すればよく、そのためには燃料粒子X周りの酸素の密度
を低下させてやればよいことになる。
【0037】そこで本発明による実施例では燃料粒子X
周りの酸素の密度を低下させるために排気ガス再循環率
(EGRガス量/(EGRガス量+吸入空気量))、即
ちEGR率をほぼ40パーセント以上に設定するように
している。即ちEGR率をほぼ40パーセント以上に設
定すると燃料粒子X周りの酸素の密度は低くなり、斯く
して燃料粒子X周りの蒸発燃料の酸化反応が抑制され
る。斯くして燃料粒子X内の炭化水素の熱分解作用が抑
制され、従って水素分子H2 や炭素Cの生成量が少なく
なるために図8(B)に示されるように燃料粒子Xの分
散密度が高い場合であってもすすおよびNOxの発生が
阻止されることになる。
【0038】図14は機関高負荷運転時におけるNOx
発生量とEGR率との関係を示している。図14から、
EGR率がほぼ40パーセント以上になるとNOx発生
量は極めて少なくなり、EGR率がほぼ50パーセント
になるとNOx発生量はほぼ零になることがわかる。な
お、EGR率がほぼ50パーセントになるとすすもほと
んど零になることが判明している。
【0039】そこで本発明による実施例では図15に示
されるようにあらゆる機関負荷に対してEGR率をほぼ
50パーセントに維持するようにしている。なお、図1
5(A)は機関負荷、即ちアクセルペダル27の踏込み
量LとEGR率との関係を示しており、図15(B)は
空気過剰率λとアクセルペダル27の踏込み量Lとの関
係を示している。上述したようにこの実施例では図15
(A)に示されるようにアクセルペダル27の踏込み量
Lとは関係なく、常にEGR率がほぼ50パーセントに
維持されている。
【0040】また、この実施例では図15(B)からわ
かるように機関高負荷運転時には、即ちアクセルペダル
27の踏込み量Lが大きいときには空気過剰率λがほぼ
1.0とされる。即ち、言い換えると燃焼室5内におけ
る燃料量と空気量との比である空燃比がほぼ理論空燃比
とされる。なお、もう少し具体的に言うとこのとき2パ
ーセントから3パーセントの空気が過剰となるように空
気過剰率λが制御される。空気過剰率λがほぼ1.0に
されると燃料粒子Xの周りの酸素の密度は更に低下せし
められ、斯くして燃料粒子Xの周りの蒸発燃料の酸化反
応が更に抑制されることになる。その結果、すすおよび
NOxの発生を更に抑制できることになる。
【0041】また、この実施例ではアクセルペダル27
の踏込み量LにかかわらずにEGR率がほぼ50パーセ
ントに維持されるので図15(B)に示されるように空
気過剰率λはアクセルペダル27の踏込み量Lが小さく
なるにつれて増大する。即ち、機関負荷が低くなるほど
NOx発生量が少なくなるのでこの実施例では機関負荷
が低くなるほど空気過剰率λが大きくなるようにしてい
る。
【0042】なお、この実施例ではEGR率がほぼ50
パーセントに設定されているが図15(A)に示される
ようにEGR率はほぼ40パーセントからほぼ60パー
セントの間の任意の値に設定することができる。図16
は別の実施例を示している。この実施例では図16
(B)に示されるようにアクセルペダル27の踏込み量
Lにかかわらずに空気過剰率λがほぼ1.0に制御さ
れ、即ち空燃比がほぼ理論空燃比に制御され、従って1
6図(A)に示されるようにEGR率はアクセルペダル
27の踏込み量Lが小さくなるほど増大せしめられる。
【0043】これらの実施例では空気過剰率λが図15
(B)又は図16(B)に示される空気過剰率となるよ
うに燃料噴射量が定められており、この燃料噴射量Qは
アクセルペダル27の踏込み量Lおよび機関回転数Nの
関数として図17に示すマップの形で予めROM32内
に記憶されている。また、図18(B)に示されるよう
に燃料噴射開始時期θSはアクセルペダル27の踏込み
量Lが増大するほど、即ち機関負荷が高くなるほど早め
られる。この燃料噴射開始時期θSはアクセルペダル2
7の踏込み量Lと機関回転数Nの関数として図18
(A)に示すマップの形で予めROM32内に記憶され
ている。
【0044】一方、この実施例では排気マニホルド13
内の背圧と吸気マニホルド11内の圧力との差圧によっ
てEGRガスがEGR通路15から吸気マニホルド11
内に供給され、このときのEGRガス量はEGR制御弁
16によって制御される。EGR率を図15(A)又は
図16(A)に示されるEGR率とするのに必要なEG
R制御弁16の開度、即ちEGR制御弁16の駆動パル
スのデューティー比は予め実験により求められており、
この目標デューティー比DUOはアクセルペダル27の
踏込み量Lおよび機関回転数Nの関数として図19に示
すマップの形で予めROM32内に記憶されている。
【0045】また、空気過剰率λが図15(B)又は図
16(B)に示す目標空気過剰率となるように空燃比セ
ンサ26の出力信号に基づいて目標デューティー比DU
Oが補正係数Kにより補正される。即ち、空燃比センサ
26は図20に示されるように空気過剰率λに応じた電
流Iを発生し、従ってこの電流値Iから実際の空燃比が
検出される。一方、図15(B)および図16(B)に
示される目標空気過剰率λOはアクセルペダル27の踏
込み量Lおよび機関回転数Nの関数として図21に示す
マップの形で予めROM32内に記憶されている。な
お、図16に示す実施例においてはこの目標空気過剰率
λOは機関の運転状態にかかわらずにほぼ1.0とな
る。
【0046】次に図22に示される運転制御ルーチンに
ついて説明する。図22を参照するとまず初めにステッ
プ100において図17に示すマップから燃料噴射量Q
が算出される。次いでステップ101では図18(A)
に示すマップから燃料噴射開始時期θSが算出される。
次いでステップ102では燃料噴射量Q、燃料噴射開始
時期θSおよび機関回転数Nから燃料噴射完了時期θE
が算出され、これら燃料噴射開始時期θSおよび燃料噴
射完了時期θEに基づいて燃料噴射弁10からの燃料噴
射作用が行われる。
【0047】次いでステップ103では図19に示すマ
ップから目標デューティー比DUOが算出され、次いで
ステップ104では図21に示すマップから目標空気過
剰率λOが算出される。次いでステップ105では空燃
比センサ26の出力信号から現在の空気過剰率λが算出
される。次いでステップ106では現在の空気過剰率λ
が目標空気過剰率λOよりも大きいか否かが判別され
る。λ>λ0のときにはステップ107に進んで補正係
数Kに一定値αが加算され、次いでステップ109に進
む。これに対してλ≦λOのときにはステップ108に
進んで補正係数Kから一定値αが減算され、次いでステ
ップ109に進む。ステップ109では目標デューティ
ー比DUOに補正係数Kを乗算することによって最終的
なデューティー比DU(=K・DUO)が算出され、こ
のデューティー比DUに基づいてEGR制御弁16が制
御される。
【0048】即ち、実際の空気過剰率λが目標空気過剰
率λOよりも大きくなるとデューティー比DUが増大せ
しめられる。その結果EGR制御弁16の開度が大きく
なるためにEGR率が増大せしめられ、斯くして空気過
剰率λが減少せしめられる。これに対して実際の空気過
剰率λが目標空気過剰率λOよりも小さくなるとデュー
ティー比DUが減少せしめられる。その結果EGR制御
弁16の開度が小さくなるためにEGR率が減少せしめ
られ、斯くして空気過剰率λが増大せしめられる。この
ようにしてEGR率をほぼ目標EGR率に維持しつつ空
気過剰率λが目標空気過剰率λOに制御される。図23
に更に別の実施例を示す。この実施例では大量のEGR
ガスの再循環作用を容易になしうるように吸気マニホル
ド11とエアクリーナ12間の吸気ダクト120内にス
ロットル弁121が配置されている。このスロットル弁
121はステップモータ122により機関の運転状態に
応じた開度に制御される。ところがこのようにスロット
ル弁121を設けた場合においてスロットル弁121の
開度が小さくなると圧縮始めの燃焼室5内の圧力が低下
するために圧縮行程末期における燃焼室5内の吸入ガス
の温度が低下してしまう。特に発生熱量の少ない機関低
負荷運転時には圧縮行程末期における燃焼室5内の吸入
ガスの温度がかなり低下し、良好な燃焼が得られなくな
る。
【0049】そこでこの実施例では吸気ダクト120内
に吸入空気を加熱するための電気ヒータ装置123を取
付け、機関負荷が低いときには電気ヒータ装置123を
作動せしめるようにしている。即ち、図24のフローチ
ャートに示されるようにまず初めにステップ130にお
いて機関高負荷運転時であるか否か、即ちアクセルペダ
ル27(図1)の踏込み量Lが設定値L1 よりも大きい
か否かが判別される。L>L1 のときにはステップ13
1に進んで電磁切換弁24がオンとされる。このとき冷
却水が冷却装置17の冷却水流入口18に供給され、斯
くしてEGRガスが冷却装置17によって冷却される。
これに対してL≦L1 のときにはステップ132に進ん
で電磁切換弁24がオフとされる。このとき冷却水はバ
イパス導管25および返戻導管20を介して返戻され、
斯くして冷却装置17によるEGRガスの冷却作用が停
止される。
【0050】次いでステップ133では機関低負荷運転
時であるか否か、即ちアクセルペダル27の踏込み量L
が設定値L2 (L2 <L1 )よりも小さいか否かが判別
される。L<L2 のときにはステップ134に進んで電
気ヒータ123がオンとされる。その結果、吸入空気が
加熱され、斯くして圧縮行程末期における燃焼室5内の
吸入ガスの温度が上昇せしめられる。これに対してL≧
2 のときにはステップ135に進んで電気ヒータ12
3がオフとされる。
【0051】図25に更に別の実施例を示す。この実施
例では吸気弁6又は排気弁8の開弁時期を制御すること
によって機関低負荷運転時に圧縮行程末期における燃焼
室5内の吸入ガス温を上昇させるようにしている。この
実施例では吸気弁6駆動用カムシャフト140の位相制
御装置141と排気弁8駆動用カムシャフト142の位
相制御装置143とを具備し、これら位相制御装置14
1,143によって吸気弁6および排気弁8の開弁期間
が制御される。
【0052】即ち、図26のフローチャートに示される
ようにまず初めにステップ150において機関高負荷運
転時であるか否か、即ちアクセルペダル27(図1)の
踏込み量Lが設定値L1 よりも大きいか否かが判別され
る。L>L1 のときにはステップ151に進んで電磁切
換弁24がオンとされる。このとき冷却水が冷却装置1
7の冷却水流入口18に供給され、斯くしてEGRガス
が冷却装置17によって冷却される。これに対してL≦
1 のときにはステップ152に進んで電磁切換弁24
がオフとされる。このとき冷却水はバイパス導管25お
よび返戻導管20を介して返戻され、斯くして冷却装置
17によるEGRガスの冷却作用が停止される。
【0053】次いでステップ153では機関低負荷運転
時であるか否か、即ちアクセルペダル27の踏込み量L
が設定値L2 (L2 <L1 )よりも小さいか否かが判別
される。L≧L2 のときにはステップ155に進んで吸
気弁6および排気弁8の開弁時期が図27(A)に示す
通常の開弁時期に制御される。これに対してL<L2
ときにはステップ154に進んで吸気弁6および排気弁
8の開弁時期が図27(B)に示す開弁期間か又は図2
7(C)に示す開弁期間に制御される。
【0054】即ち、図27(B)に示される場合には排
気弁8の開弁期間が早められる。排気弁8の開弁期間が
早められると燃焼室5内に残留する高温の既燃ガス量が
増大するために燃焼室5内の吸入ガス温が上昇せしめら
れる。これに対して図27(C)に示される場合には吸
気弁6の開弁期間が遅らされる。吸気弁6の開弁期間が
遅らされると吸気弁6が開弁したときに吸入空気が急激
に燃焼室5内に流入し、このとき吸入空気の慣性過給作
用により燃焼室5内の吸入空気が断熱圧縮されるので燃
焼室5内の吸入ガス温が上昇せしめられる。
【0055】なお、その他燃焼室5内の圧縮比を制御
し、機関低負荷運転時に燃焼室5内の圧縮比を高めるよ
うにすることもできる。
【0056】
【発明の効果】すすおよびNOxの発生量をほぼ零にす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮着火式内燃機関の全体図である。
【図2】圧縮着火式内燃機関の側面断面図である。
【図3】図2のシリンダヘッドの底面図である。
【図4】燃料噴射弁の側面断面図である。
【図5】燃料噴射弁の先端部の拡大側面断面図である。
【図6】ピストンの圧縮作用のみによる燃焼室内の圧力
変化を示す図である。
【図7】沸点と燃料粒子の温度変化とを示す図である。
【図8】燃料粒子の分布を示す図である。
【図9】燃料粒子の分布を示す図である。
【図10】熱発生率を示す図である。
【図11】冷却制御を行うためのフローチャートであ
る。
【図12】別の実施例を示す圧縮着火式内燃機関の全体
図である。
【図13】冷却制御を行うためのフローチャートであ
る。
【図14】NOx発生量とEGR率との関係を示す図で
ある。
【図15】EGR率と空気過剰率とを示す図である。
【図16】EGR率と空気過剰率とを示す図である。
【図17】燃料噴射量のマップを示す図である。
【図18】燃料噴射開始時期を示す図である。
【図19】目標デューティー比のマップを示す図であ
る。
【図20】空燃比センサの発生電流を示す図である。
【図21】目標空気過剰率を示す図である。
【図22】機関運転を制御するためのフローチャートで
ある。
【図23】更に別の実施例を示す圧縮着火式内燃機関の
全体図である。
【図24】吸入ガス温制御を行うためのフローチャート
である。
【図25】更に別の実施例を示す圧縮着火式内燃機関の
全体図である。
【図26】吸入ガス温制御を行うためのフローチャート
である。
【図27】吸気弁および排気弁のリフト曲線を示す図で
ある。
【符号の説明】
11…吸気マニホルド 13…排気マニホルド 15…EGR通路 16…EGR制御弁 17…冷却装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02B 3/08 F02B 3/08 F02D 13/02 F02D 13/02 J 21/08 301 21/08 301D 41/02 380 41/02 380E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ圧縮上死点前60度以前の圧縮行程
    中又は吸気行程中において燃焼室内に燃料を噴射すると
    共に、このときの噴射燃料の平均粒径を燃料粒子の温度
    がほぼ圧縮上死点又は圧縮上死点後にそのときの圧力に
    より定まる主要燃料成分の沸点に達する粒径以上とし、
    噴射後ほぼ圧縮上死点に達するまでは燃料粒子からの沸
    騰による燃料の蒸発を阻止すると共にほぼ圧縮上死点後
    に燃料粒子の燃料を沸騰蒸発させて燃料を着火燃焼せし
    めるようにした筒内噴射式内燃機関において、燃焼室内
    に吸入された吸入ガスの圧縮行程末期における温度を低
    下させるための温度低下手段を具備し、機関負荷が予め
    定められた負荷よりも高いときには該温度低下手段によ
    って吸入ガスの圧縮行程末期における温度を低下させる
    と共に機関負荷が予め定められた負荷よりも低いときに
    は該温度低下手段による吸入ガスの温度低下作用を停止
    するようにした筒内噴射式内燃機関。
  2. 【請求項2】 燃焼室内に吸入された吸入ガスの圧縮行
    程末期における温度を上昇させるための温度上昇手段を
    具備し、機関負荷が予め定められた設定値よりも高いと
    きには該温度上昇手段によって吸入ガスの圧縮行程末期
    における温度を上昇させると共に機関負荷が予め定めら
    れた設定値よりも低いときには該温度上昇手段による吸
    入ガスの温度上昇作用を停止するようにした請求項1に
    記載の筒内噴射式内燃機関。
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