JPH09287010A - 高炉内容物の掻き出し方法 - Google Patents

高炉内容物の掻き出し方法

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JPH09287010A
JPH09287010A JP9820596A JP9820596A JPH09287010A JP H09287010 A JPH09287010 A JP H09287010A JP 9820596 A JP9820596 A JP 9820596A JP 9820596 A JP9820596 A JP 9820596A JP H09287010 A JPH09287010 A JP H09287010A
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blast furnace
furnace
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Withdrawn
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JP9820596A
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English (en)
Inventor
Kenji Ito
健児 伊藤
Yasumasa Yuzukubo
安正 柚久保
Shinichi Tamada
慎一 玉田
Koichi Hoshino
剛一 星野
Yasuo Yoshida
康夫 吉田
Takayuki Sugawara
孝幸 菅原
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間掻き出し作業時間の短縮化、開口部構造
面及び温度管理面の改善による炉体損傷の極小化並びに
鉄皮,耐火物の再利用推進化を図らせる高炉内容物の掻
き出し方法の提供。 【解決手段】 高炉1のサーマルリザーブゾーンCに臨
む炉壁部に、高炉内容物3を機械的に掻き出させるに必
要な最小開口面積を持つ開口部2を一個設けて、開口部
2よりも上方の高炉内容物3を開口部2から散水下で機
械的に排出し、次いで掻き取り機能を有する移送装置4
を高炉1内に投入して、開口部2よりも下方の高炉内容
物3を移送装置4によって掻き取って昇揚し開口部2を
経て炉外に排出させる。その際、開口部2レベル以下の
所定位置に剛構造の中継容器8を配設して、開口部2よ
りも下方の高炉内容物3を移送装置4によって掻き取っ
て昇揚し、一旦、中継容器8に載置した後に開口部2を
経て炉外に排出させることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉における高炉
内容物の掻き出し作業時間の短縮化を図るとともに、鉄
皮及び耐火物の保護を万全に果たすことができる高炉内
容物の掻き出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉の改修を行うには、先ず高炉内容物
を炉外に排出することが不可欠な作業である。高炉が耐
用期限の到来により改修を必要とする場合は勿論である
が、特に、震災や冷え込み等の突発事故によって長期間
の運転停止が突然余儀なくされるような場合には、高炉
内容物の貯留量が極めて多い状況下で復旧し再稼働させ
る必要があり、従って、短時間内に高炉内容物を排出さ
せなければならないのは、高炉の損壊事故を防ぐ上で
も、また生産の復旧を短期間で可能とするためにも正に
喫緊の重要な事柄である。
【0003】従来は、通常内容物を羽口の高さまで降下
させ、吹き止めを行う減尺吹き卸しの後、工程短縮のた
め羽口鉄皮を開口してこの開口から人力及び機械力によ
って掻き出しを行っていた。一方、羽口レベルまで減尺
操業し、鉄皮を開口することなく羽口部からバケット方
式昇降装置及び発破と人力の併用によって高炉内容物を
炉外に排出させることも行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】両従来例のうちで前者
の例は、高炉内容物の排出後に羽口部鉄皮を溶接して旧
に復した場合に、羽口レベルでは操業の熱負荷が高いた
め、復旧後に溶接部から亀裂が屡々発生してそのために
操業不良になる恐れがある。一方、後者の例では、高炉
内容物中に塊状残留物があると、バケットでうまく内容
物を掴み出すことができなくて、作業効率の低下を齎す
し、羽口部では掻き出し口が小さすぎるため、掻き出し
効率が悪くなる問題がある。
【0005】それらの従来例に対して改修期間の短縮化
を図らせるものとして特公平 1−9374号公報により開示
された先行技術がある。これは、減尺吹き卸し後、羽口
よりやや下の部分の炉壁に設けた注水口及びその反対側
の炉壁の最下部に設けた排水口兼用の高炉内容物の排出
口を利用して、注水口から高炉内容物に高圧水を噴射す
ることにより噴射水を排出口より逐次炉外へ流出させな
がら高炉内容物を排出口を経、炉外に掻き出すようにす
るものである。
【0006】しかしこの先行技術の方法でも高炉内容物
の全量排出にはかなりの時間を要するものであり、殊
に、阪神・淡路大震災に見られる如き直下型強震によっ
て操業中の高炉が緊急停止状態に陥った等の不測の事態
に対処するために、その後の復旧再立上げを行わせる場
合の例を考えるとき、高炉内容物の量が改修時の場合と
は比較にならない程膨大な量であること、さらに通常操
業中の場合には内容物のコークスに対する鉄鉱石類の比
が3〜5であり、減尺吹き卸し時の比の1以下と比べて
排出し難い鉱石類や塊状残留物が圧倒的に大きいこと、
出銑口下に大量の残銑(サラマンダー)が存在していて
通常の再立上げの場合とは高炉内容物の態様が異なるこ
と、などの特殊な条件の下にあっては、このような一般
的な高炉改修を前提とした高圧噴射水方式による高炉内
容物排出方法では、非能率的であるだけでなく、高炉内
の耐火物の損傷が大きくなるために凡そ対処し切れない
ことは明らかである。
【0007】このような緊急事態に対応し得るために
は、新設高炉における立上げ操業等とは違って、(1) 多
量のサラマンダーを如何に早く溶解させ得るか、(2) 出
銑口から溶銑滓を如何にスムーズに抽出できるか、を命
題として、工期面では高熱で多量の高炉内容物の掻き出
し作業時間の更なる短縮化、炉体(鉄皮,耐火物)の再
使用面からは掻き出しに伴う炉体損傷の極小化、立上げ
時の円滑操業面からでは掻き出し範囲レベルの最適化、
と言う大きな三つの問題点の解決が必要であるのは言う
までもないことである。
【0008】そこで本発明は、このような問題点の解消
を実現するために成されたものであり、本発明の目的
は、高炉を一日でも短く早期に立上がらせるべく、機械
利用による熱間掻き出し作業時間の短縮化、開口部構造
面及び温度管理面の改善による熱間掻き出しに伴う炉体
損傷の極小化並びに鉄皮,耐火物の再利用推進化を図ら
せることができる高炉内容物の掻き出し方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。すな
わち本発明は、高炉内容物が収容される高炉におけるシ
ャフト下部及びその上下近傍部を含む炉内部の一定中間
温度域に相当するサーマルリザーブゾーンに臨む炉壁部
に、高炉内容物を機械的に掻き出させるに必要かつ十分
な開口面積を持つ開口部を設けて、該開口部よりも上方
の高炉内容物をこの開口部から散水下で機械的に排出
し、次いで、掻き取り機能を有する移送装置を高炉内に
投入して、前記開口部よりも下方の高炉内容物をこの移
送装置によって昇揚し開口部を経て炉外に排出させるこ
とを特徴とする高炉内容物の掻き出し方法である。
【0010】本発明はまた、高炉内容物が収容される高
炉におけるシャフト下部及びその上下近傍部を含む炉内
部の一定中間温度域に相当するサーマルリザーブゾーン
に臨む炉壁部に、高炉内容物を機械的に掻き出させるに
必要かつ十分な開口面積を持つ開口部を設けて、該開口
部よりも上方の高炉内容物をこの開口部から散水下で機
械的に排出し、次いで掻き取り機能を有する移送装置を
高炉内に投入するとともに、シャフト下部から炉底の間
の前記開口部レベル以下の所定位置に高炉内容物を載置
するに足る剛構造の中継容器を配設して、前記開口部よ
りも下方の高炉内容物を移送装置によって昇揚し、一
旦、前記中継容器に載置した後に開口部を経て炉外に排
出させることを特徴とする高炉内容物の掻き出し方法で
ある。
【0011】本発明はまた、前項及び前々項に記載の高
炉内容物の掻き出し方法において、炉壁部に設けられた
前記開口部の炉外側に作業台を等レベル的に設けて、こ
の作業台に搭載した高炉内投入前の前記移送装置によっ
て、開口部よりも上方の高炉内容物を該開口部から排出
させることを特徴とするものであり、また、前記移送装
置として、機械式又は油圧式のショベルが用いられるこ
とを特徴とするものである。
【0012】本発明はまた、同じく前述の高炉内容物の
掻き出し方法において、前記移送装置として、機械式又
は油圧式のショベルと、バッグ方式搬送装置とが用いら
れることを特徴とするものであり、更に、高炉内の耐火
物の保護のために、高炉内に散水する際、炉内温度が1
00℃を下回らないその近辺の温度に保持されるように
温度管理を行うことを特徴とする高炉内容物の掻き出し
方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について実施
例に係る高炉が図示される図1乃至図3に基づいて以下
に説明する。高炉1は周知の如く高温・高圧の化学反応
容器であって、炉頂部側から下方に向けて順に、ガス補
集マンテル部、シャフト部、炉腹部、朝顔部、羽口部及
び炉底部が形成されていて、その直径は最大部で16
m、高さは40mにも及ぶ大型のものもある。この高炉
1は、炉内に鉄源として焼結鉱、塊鉱などの鉄鉱石類
を、熱源としてコークスを炉上部より装入すると共に、
炉下部より1200℃の熱風及び微粉炭を吹き込むこと
により高温還元ガスを発生させ、鉄源を還元・溶解して
連続的に1500℃の溶銑を製造することができる。
【0014】高炉1が直下型大震災等の突発的な事故に
より緊急停止状態に陥ったとすると、この停止によって
溶銑,溶滓が順次固化するために、炉内に大量のコーク
スや鉄鉱石類を残したままの状態で、高熱かつ大量(約
2000t〜5000tにも及ぶ場合がある)の高炉内
容物を速やかに除去して再稼働のために立上げなければ
ならず、そのためには、炉体の鉄皮に設けられる開口
は、掻き出しの作業性からすれば数多くの開口部の開設
が望まれるが、反面、掻き出し後の再稼働の問題を考慮
すると、開口部の補修個所での溶接割れ・耐火物の脱落
等が懸念され、炉寿命を縮める要因となることが想定さ
れることから開口部は少ないのに越したことはない。
【0015】そこで本発明は、所定個所の炉壁部に例え
ば1個の開口部2を設けて、この開口部2から高炉内容
物3を機械的に排出し、かつ、短期間に排出完了し得る
ようにしたものである。開口部2を設ける前記所定個所
としては、図3に例示されるようにシャフト下部Aに臨
む炉壁部を選定して、鉄皮、スタンプ及び耐火物を適宜
面積分だけ取り除いて開口する。なお、開口部2を設け
る個所は、シャフト下部A及びその直上方に隣接するシ
ャフト部の一部ならびに直下方に隣接する炉腹部の一部
から成る、所謂、サーマルリザーブゾーンCと称される
炉下部域に臨む炉壁部の適宜個所を選んで設ければよ
い。
【0016】上記サーマルリザーブゾーンCは図3に示
されるが、炉内温度が漸次昇温してくるシャフト上部を
経て、その下方の炉内温度が殆ど変化しなくなる一定中
間温度炉域、即ち、炉腹部の上方に隣接するシャフト下
部及びその上下近傍部を含む個所であって、このサーマ
ルリザーブゾーンCを過ぎた下方部の炉腹部では炉内温
度が更に漸次昇温して、羽口部Bに至って最高温度に達
する温度分布状態を呈することが知られている。
【0017】このように設けられる開口部2は、高炉内
容物3を機械力を利用して排出するのに必要かつ十分な
最小開口面積を有することが要件であって、更に好まし
くは高炉1内に投入させる後記の移送装置4を出し入れ
し得る間口広さを有することである。なお、この鉄皮開
口部2としては、例えば幅(高炉の周方向)3m×高さ
3.5m程度のものを1か所設けることによって、本発
明の所期の目的が達成される。
【0018】上記開口部2を利用して高炉1内に収容さ
れる高炉内容物3を掻き出させる本発明方法について以
下に説明する。高炉1のガス補集マンテル部に設けられ
ている噴水ノズル(図示せず)から炉内の高炉内容物3
に向けて冷却水を散水しながら冷却を開始し、相当時間
の経過と共に炉内部の特にシャフト部における中心,中
間,周辺部分の各温度を測定して、それらの全てが10
0℃を下回らないその近辺の温度に達したことを確認し
た後に散水を一旦中止する。このように炉内散水を最小
限(炉内温度≧100℃)に抑えるのは、耐火物への浸
水を回避するためと、更に後述する如き炉内における機
械力による高炉内容物3の排出に際し適切な作業環境を
確保するためとの二つの理由に他ならない。
【0019】散水中止後、サーマルリザーブゾーンCに
臨む炉壁部の所定個所の鉄皮を開口することによって前
記開口部2を開設する。次いで図1に示されるように、
該開口部2に介設した移送装置4例えば油圧式ショベル
によって、先ず開口部2よりも上方の炉内に存在する高
炉内容物3を掻き取って開口部2から炉外に排出させ
る。その際、高炉内容物3の上方から噴水ノズル6によ
って高圧水を高炉内容物3の層に噴射して、100℃を
下回らないその近辺の温度に保持しながら高炉内容物3
の排出を行わせるようにすることは好ましい手段であ
る。
【0020】排出作業が進行して高炉内容物3の層のレ
ベルが開口部2の下縁部と略等レベルまたは若干下目の
レベルなると、この油圧式ショベル4を炉内に投入して
高炉内容物3の層上に搭載し、同様にして高炉内容物3
を掻き取って開口部2から炉外に排出する。その際、図
2に示すように開口部2の外側にも小型の移送装置5の
例えば油圧式ショベルを配置して両ショベルによる連携
作業で機械的な排出を行わせる。高炉1の大きさによっ
ては、炉内に投入した小型の油圧式ショベル4のみによ
って開口部2よりも下方に存在する残りの高炉内容物3
の全量排出が十分可能である。
【0021】ところで、高炉1が大型であると、高炉内
容物3の減量に伴って小型の油圧式ショベル4が開口部
2から相当低い位置に下がってくると、この油圧式ショ
ベル4ではアームが届かなくなって底部に残っている高
炉内容物3を開口部2から炉外に排出させることが不可
能となる場合があるが、そのときには、シャフト下部か
ら炉底の間の前記開口部2レベル以下の炉内所定位置に
高炉内容物3を載置するに足る剛構造の中継容器8(図
4参照)を配設して、残りの高炉内容物3を前記油圧式
ショベル4によって掻き取って昇揚し、一旦、前記中継
容器8に載置した後に開口部2を経て、例えば油圧式シ
ョベルにて炉外に排出させればよく、これによって高炉
内容物3の機械的な排出が効率良く、かつ短時間に行わ
れる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照しながら説明する。なお、図1及び図2に示される本
発明の実施例に係る高炉1の構造の概要については、前
掲の〔発明の実施の形態〕の項において述べたのでここ
では重複を避けて説明を省略するが、高炉の構造は、最
外面から鉄皮、スタンプ、炉内側の耐火物で構成され、
耐火物の脱落防止及び保護のために水冷の冷却盤又はス
テーブを配設している。特に、熱負荷の大きい炉底部に
は高熱伝導率のカーボンレンガを用いている。これらの
炉体(鉄皮、耐火物)は再稼働時には再使用しなければ
ならないため、熱間掻き出しに伴う炉体損傷は最小限度
に抑える必要がある。
【0023】図1及び図2に示される高炉1は、開口部
2の炉外側に作業台9が等レベル的に設けられていて、
高炉1内に投入させるための移送装置4例えば0.25
3バケットタイプの油圧式ショベル4をこの作業台9
に搭載させている。そして該油圧式ショベル4を作業台
9上及び開口部2の下縁部上に移動させながら掻き出し
作業させることによって、開口部よりも上方の高炉内容
物3を該開口2を介して炉外に排出させるようになって
いる。高炉内容物3のレベルが下がってきて作業台9と
略等レベルになると、、この油圧式ショベル4を高炉1
内に投入し、その後は、別の移送装置5例えば0.18
3 バケットタイプの油圧式ショベル5を追加して作業
台9に搭載し、両ショベル4,5の連携作業によって高
炉内容物3の高能率排出が可能である。なお、作業台9
の下方部には作業床10が設けられていて、作業台9か
ら落とされた高炉内容物3を該床10上に一旦受止する
ようになっている。この受止した高炉内容物3は作業床
10に搭載される小型ブルドーザ11によって集積した
後、下方の床面に落とされ、更に待機中の中型ブルドー
ザ12に積み込まれた後に集積場等に搬送されるように
なっている。
【0024】油圧式ショベル4による高炉内容物3の排
出に際して、羽口部Bよりも上部の高炉内容物3は全量
掻き出しとし、それよりも下部のものについては、例え
ば壁面部は約300mmの残厚を残して掻き出すこととし
た。また、炉底部は出銑口レベルまで掻き出しとし、出
銑口レベルよりも下部はその内容物が残銑滓であること
からこの掻き出しには発破を多用する必要があり、炉底
レンガの損傷が懸念されることから、発破を行わずに出
銑口前の部分のみを掘り下げ、再稼働後の出銑口前の湯
溜まりの確保のみに留めるようにすることは、炉体損傷
のミニマム化を図る見地からすればより好ましい手段で
ある。
【0025】図4には本発明の他実施例に係る高炉が示
されるが、この図に示される例は、バッグ方式搬送装置
7と中継容器8の少なくとも一方が、上記移送装置4に
加えて配設されてなる構成を特徴としている。中継容器
8は、移送装置4であるショベルの1回当たり移送量の
例えば数回分を貯留するに足る収納容積を有する耐熱・
耐荷重の剛構造の容器に形成されていて、シャフト下部
から炉底の間の前記開口部2レベル以下の所定位置にお
ける炉内壁に沿わせて溶接等の手段によって取り付けら
れる。この中継容器8は、高炉1内に投入されたショベ
ル4のバケット内に積み込まれ昇揚される高炉内容物3
を、該容器8内に受け取って一旦貯留しておくためのも
のであって、貯留されている高炉内容物3は、作業台9
に搭載された油圧式ショベル5によって取り出された
後、炉外に排出されるようになっている。
【0026】一方、バッグ方式搬送装置7は、高炉1の
頂部に設けられるクレーン(図示せず)から垂下した鋼
製のワイヤ14によって耐熱・耐荷重の剛構造のバッグ
13を昇降可能に吊り下げた構成であり、ショベル4の
1回当たり移送量の例えば数回分をバッグ13内に収納
し得るようになっている。高炉1内の高炉内容物3が羽
口部Bよりも下がって少量になると、中継容器8を利用
しての掻き出しが困難になるため、高炉内容物3上にバ
ッグ13を降ろしてショベル4が掻き出し掬い上げた高
炉内容物3をバッグ13内に一旦貯留させ、その後、こ
れを開口部2まで吊り上げて、バッグ内の高炉内容物3
を作業台9上に放出させるようにするものである。この
ようにすることによって、炉底部の高炉内容物3を能率
的かつ簡単に排出させることが可能である。
【0027】このようにして、高炉内容物3の機械的な
掻き出しによって全量の排出が完了すると、移送装置
4、バッグ方式搬送装置7及び中継容器8を炉外に撤去
させた後、開口部2の鉄皮閉塞、レンガ積み及び吹き付
けを行って高炉内容物掻き出しの一連の工程が終了する
が、このような機械力利用による方法を採用することに
よって、短期間の内容物掻き出し処理作業が実現されて
熱間掻き出しに伴う炉体損傷の極小化を果たし、高炉の
再立ち上げに十分備えさせることが可能である。なお、
羽口部よりも下方の炉底部に残る高炉内容物3を機械的
に掻き出し排出するに際して、鉄皮を開口することなく
羽口部からコンベヤ装置を炉内に介挿して、移送装置4
に協動させて高炉内容物3の排出を行わせるようにして
も良い。
【0028】
【発明の効果】本発明は以上述べた通りの構成を有する
とともに、作用を成すものであって、炉内に投入される
移送装置によって高炉内容物を機械的に掻き出し排出す
ることにより、全量排出に要する作業期間の大幅な短縮
化が実現され、高炉の早期立上げが可能となる。
【0029】また本発明は、羽口部の鉄皮開口を回避し
て、一定中間温度域に相当するサーマルリザーブゾーン
に臨む炉壁部に設けられる一個所のみの鉄皮開口で掻き
出しを行わせることにより、高熱負荷部である羽口レベ
ルでの鉄皮亀裂の危険をなくすることが可能で、熱間掻
き出しに伴う炉体損傷のミニマム化が達成される。
【0030】さらに、炉内温度が100℃を下回らない
その近辺の温度に保持されるように温度管理しながら高
炉内への散水を行うことにより、耐火物の劣化を防止し
て復旧再立上げに対応し得ると同時に、移送装置による
機械的な掻き出し作業の良環境維持も図れる効果が奏さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る高炉の断面図であり、
炉上部側での掻き出し方法が示される。
【図2】図1と同じく高炉の断面図であり、炉下部側で
の掻き出し方法が示される。
【図3】本発明の実施例に係る炉内温度分布状態が併せ
て示される高炉の部分断面図である。
【図4】本発明の他実施例に係る高炉の断面図である。
【符号の説明】
1…高炉 2…開口部 3…高炉内容物 4…移送装置 5…移送装置 6…噴水ノズル 7…バッグ方式搬送装置 8…中継容器 9…作業台 10…作業床 11…小型ブルドーザ 12…中型ブルドーザ 13…バッグ 14…ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 剛一 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内 (72)発明者 吉田 康夫 兵庫県神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会 社神戸製鋼所神戸製鉄所内 (72)発明者 菅原 孝幸 兵庫県加古郡播磨町新島37−4 神鋼メッ クス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉内容物が収容される高炉におけるシ
    ャフト下部及びその上下近傍部を含む炉内部の一定中間
    温度域に相当するサーマルリザーブゾーンに臨む炉壁部
    に、高炉内容物を機械的に掻き出させるに必要かつ十分
    な開口面積を持つ開口部を設けて、該開口部よりも上方
    の高炉内容物をこの開口部から散水下で機械的に排出
    し、次いで掻き取り機能を有する移送装置を高炉内に投
    入して、前記開口部よりも下方の高炉内容物をこの移送
    装置によって昇揚し開口部を経て炉外に排出させること
    を特徴とする高炉内容物の掻き出し方法。
  2. 【請求項2】 高炉内容物が収容される高炉におけるシ
    ャフト下部及びその上下近傍部を含む炉内部の一定中間
    温度域に相当するサーマルリザーブゾーンに臨む炉壁部
    に、高炉内容物を機械的に掻き出させるに必要かつ十分
    な開口面積を持つ開口部を設けて、該開口部よりも上方
    の高炉内容物をこの開口部から散水下で機械的に排出
    し、次いで掻き取り機能を有する移送装置を高炉内に投
    入するとともに、シャフト下部から炉底の間の前記開口
    部レベル以下の所定位置に高炉内容物を載置するに足る
    剛構造の中継容器を配設して、前記開口部よりも下方の
    高炉内容物を移送装置によって昇揚し、一旦、前記中継
    容器に載置した後に開口部を経て炉外に排出させること
    を特徴とする高炉内容物の掻き出し方法。
  3. 【請求項3】 炉壁部に設けられた前記開口部の炉外側
    に作業台を等レベル的に設けて、この作業台に搭載した
    高炉内投入前の前記移送装置によって、開口部よりも上
    方の高炉内容物を該開口部から排出させる請求項1また
    は2に記載の高炉内容物の掻き出し方法。
  4. 【請求項4】 前記移送装置として、機械式又は油圧式
    のショベルが用いられる請求項1または2に記載の高炉
    内容物の掻き出し方法。
  5. 【請求項5】 前記移送装置として、機械式又は油圧式
    のショベルと、バッグ方式搬送装置とが用いられる請求
    項1または2に記載の高炉内容物の掻き出し方法。
  6. 【請求項6】 高炉内の耐火物の保護のために、高炉内
    に散水する際、炉内温度が100℃を下回らないその近
    辺の温度に保持されるように温度管理を行う請求項1乃
    至請求項5のいずれかに記載の高炉内容物の掻き出し方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108642221A (zh) * 2018-08-01 2018-10-12 本钢板材股份有限公司 一种特大型高炉大修快速扒炉系统及方法
CN109813125A (zh) * 2019-03-18 2019-05-28 彭武星 一种带均匀透风装置的烧结矿立式冷却窑

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