JPH09285917A - 電解加工方法 - Google Patents
電解加工方法Info
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- JPH09285917A JPH09285917A JP9659096A JP9659096A JPH09285917A JP H09285917 A JPH09285917 A JP H09285917A JP 9659096 A JP9659096 A JP 9659096A JP 9659096 A JP9659096 A JP 9659096A JP H09285917 A JPH09285917 A JP H09285917A
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- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23H—WORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
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Abstract
物と電極との間のギャップ内に生ずるスラッジやガスな
どの影響で部分的に生ずる加工量差を軽減する。 【解決手段】 パルス電流Ipを階段状波形にし、被加
工物と電極との間に高電気量を供給した後、それより低
い電気量を供給するようにする。すると、高電気量供給
時に被加工面の酸化被膜が溶出して被加工物の母材が露
出し、その後の低電気量供給時に被加工物の母材が溶出
する。この低電気量の供給時には、母材の溶出量は少な
いので、被加工物と電極との間のギャップに満たされて
いる電解加工液中に生ずるスラッジやガスの量が少なく
なる。このため、電解加工液の流動が軽減され、スラッ
ジやガスの存在量が全体に均一化されるので、被加工物
の各部を通る電気量が均一化され、うねりの少ない精度
の良い加工面に仕上げることができる。
Description
の間に電解加工液を満たして両者間にパルス電流を供給
することにより行う電解加工において、被加工物と電極
との間のギャップ内に生ずるスラッジやガスなどの影響
で部分的に生ずる加工量差を軽減するようにした電解加
工方法に関するものである。
ナトリュウムや塩化ナトリュウムなどの水溶液からなる
電解加工液中でギャップをもって対向させ、この状態で
被加工物と電極との間に直流の加工電流を間欠的に供給
することによって加工(電解)するものである。
次のようなものである。すなわち、加工電流の供給開始
時、被加工物の表面は、酸化被膜により覆われている。
今、被加工物が鉄材であるとして説明を進めると、その
鉄製被加工物は、加工電流の供給開始時、酸化被膜Fe
2O3により覆われており、この酸化被膜は加工電流が
供給されると、酸化被膜溶解反応 Fe2O3+6H+2e→2Fe2++ 3H2O によって電解加工液中に溶解する。そのうち、Fe2+
は電解加工液の分解反応 H2O→OH−+H+ により生ずるOH−と反応してスラッジFe(OH)2
となる。
加工物の表面の酸化被膜が除去されると、被加工物の母
材が表面に現れるので、次にその母材が金属イオンとな
って電解加工液中に溶解し、上述したと同様にしてスラ
ッジとなる。そして、加工電流の供給が停止すると、再
び被加工物の表面に酸化被膜が生じ、これは次の加工電
流の供給初期に生ずる上記酸化被膜溶解反応によって除
去される、ということを繰り返すことによって被加工物
の表面が加工されるのである。
加工電流は特開昭63−167000号公報、特開昭6
3−196321号公報、特開昭63−283818号
公報に見られるように、一般に、一定強さの矩形波状の
単パルスにして供給される。このとき、電解加工の加工
量は被加工物を通過した電気量に比例するが(ファラデ
ーの法則)、酸化被膜は被加工物の母材に比べて電気化
学当量が大きいため、同一電気量で溶解する酸化被膜の
量と被加工物の母材の量とを比較すると、酸化被膜の方
が母材よりも小さい。このような事情を考慮して、加工
電流として供給される矩形波状のパルス電流は、被加工
物の単位面積当たりに流れる電流(電流密度)がパルス
電流の供給期間の前半で酸化被膜を溶解除去し得る電気
量以上となる強さに定められている。
ニズムから理解されるように、被加工物と電極との間に
存在する電解加工液中でスラッジとガスが発生する。こ
のスラッジやガスはパルス電流の休止期間中に、被加工
物と電極との間のギャップに供給される新鮮な電解加工
液によって除去される。しかしながら、パルス電流の供
給期間中はそのような新鮮な電解加工液の供給がないた
め、パルス電流の供給中に行われる電解は被加工物と電
極との間にスラッジやガスが発生する環境下で進行され
ることとなる。
内に満たされている電解加工液はスラッジ、ガスの発生
によって体積増加し、この体積増加により、図11に矢
印Aで示すように、被加工物1と電極2との間のギャッ
プ内に存在する電解加工液が電極2の中央部から端部に
向かう流れを生ずるようになる。この電解加工液の流れ
は電極2の端部付近で最も速く、中央部に近付くに従っ
て遅くなり、中央部ではほとんど流れを生ぜず、停滞し
た状態となる。
スの排出性を考えると、電解加工液の流れの最も速い電
極2の端部ではその排出は良好に行われる。しかしなが
ら、電解加工液の流れが生じ難い電極2の中央部では、
排出性が悪く、スラッジやガスは停滞し勝ちとなる。そ
して、これらスラッジやガスは電気抵抗が大きいため、
被加工物1と電極2との間の電気抵抗はスラッジやガス
が停滞する電極2の中央部では大きく、電極の端部に向
かって次第に小さくなる状態が生ずる。
電気抵抗が電極2の中央部と端部との間で差を生ずる
と、被加工物1を通過する電気量が電極2の端部から中
央部に向かって小さくなる結果、図11に示す被加工物
1の被加工面1aの加工量が電極2の中央部に向かうに
従って少なくなり、被加工面1aがうねりδを生じた中
膨らみの形状になり、加工精度が悪くなってしまう。
のパルス電流の振幅(電流強さ)を小さくしてスラッジ
やガスの発生量を少なくし、これによってスラッジやガ
スの不均一な分布を軽減することが考えられる。しか
し、これでは特に条件の悪い電極中央部で酸化被膜を完
全に溶解できなくなる場合が生じ、やはり加工精度の低
下を招く。
で、その目的は、被膜を部分的に残すことなく溶解除去
できると共に、スラッジやガスの不均一な分布を軽減し
て被加工面を精度良く加工できる電解加工方法を提供す
るにある。
れば、加工電流であるパルス電流により供給される電気
量が高低変化するので、スラッジ、ガスの排出性が悪い
部分でも、高電気量供給時に被加工物の表面の酸化被膜
の溶解にとって必要な電気量が流れるので、酸化被膜が
残ることを防止しつつ母材を溶解できる。そして、パル
ス電流は低電気量を供給する時期を有しているので、全
体としての電気量が減少し、この結果、パルス電流の供
給中に発生するスラッジやガスの量が少なくなる。この
ため、被加工物と電極との間のギャップに満たされてい
る電解加工液がスラッジやガスの発生により体積増加し
て流れを生じても、その体積増加の程度は少ないから、
最も速い流れとなる電極の端部でもその流速は低い。以
上のことから、電解加工液が最も速く流れる電極の端部
と流れをほとんど生じない電極の中央部との流速差は小
さくなり、電極の端部と中央部との間でのスラッジやガ
スの存在量格差が軽減されるので、被加工面の各部を通
る電気量が均一化され、被加工面をうねりの少ない状態
に精度良く加工できる。
が、被加工物と電極との間に高電気量を供給した後、そ
れよりも低い低電気量を供給するように変化するので、
高電気量供給時に被加工物表面の酸化被膜が溶解され、
その後の低電気量供給時に被加工物の母材が溶解され
る。このように、電解加工液中にスラッジやガスが余り
含まれていない時期に酸化被膜の溶解が行われるので、
酸化被膜の溶解除去をより確実に行うことができる。ま
た、その後の被加工物の母材の溶解も供給電気量が低い
状態で行われるので、酸化被膜よりも溶解し易い母材の
溶解量も抑制された状態で行われ、電極の中央部と端部
との間でのスラッジやガスの存在量格差が軽減された状
況下で母材の加工が行われるようになる。請求項3記載
の発明では、上述のような供給電気量が高低変化するパ
ルス電流を、単パルスの組み合わせにより容易に得るこ
とができる。
との間のギャップが、スラッジやガスの停滞し勝ちな中
央部では小さく、逆にスラッジやガスの排出され易い端
部では大きいので、被加工物と電極との間の電気抵抗が
全体に均一化されるようになり、このため、被加工物に
供給される電気量が全体に均一化される傾向になって加
工精度が向上する。
との間のギャップを封止部材で封止するので、スラッジ
やガスの発生により電解加工液の体積が増加しても、電
解加工液の流れが生じないようになる。このため、被加
工物全体に均一な電気量が供給される傾向になって加工
精度が向上する。
電気量を供給した後、低電気量を供給するように変化す
ると共に、被加工物と電極との間のギャップを中央部よ
りも端部の方が大きくなるようにしたので、被加工物全
体に一層均一な電気量を供給でき、一層精度の良い加工
を行うことができる。
電気量を供給した後、低電気量を供給するように変化す
ると共に、被加工物と電極との間のギャップを封止部材
で封止するようにしたので、被加工物全体に一層均一な
電気量を供給でき、一層精度の良い加工を行うことがで
きる。
的に説明する。図1〜図4は本発明の第1実施例を示
す。図2に示すように、電解加工装置11は、電解加工
液タンク12に循環路13を介して連結された加工槽1
4、上下動可能なテーブル15、このテーブル15に対
して上下動可能な加工ヘッド16を備えている。上記テ
ーブル15は電気絶縁性の高いセラミックスなどによ
り、水平面上で直交2方向に移動可能なX−Yテーブル
として構成されており、このテーブル15には被加工
物、例えば熱処理された特殊鋼により所望の形状に形成
された金型17が固定される。
金型17の被加工面である凹部17aの内面に合った形
状の電極面18aを有した電極18が固定される。そし
て、テーブル15のX,Y方向の移動により、金型17
の凹部17aと電極18との位置合わせがなされ、加工
ヘッド16の下降により、電極18が金型17の凹部1
7a内に侵入するようになっている。
の正負の両出力端子に接続されている。この加工電源装
置19は図3に示すように、直流電源20、充放電部2
1、充放電制御部22を備え、充放電部21は充放電制
御部22により、直流電源20から直流電流の供給を受
けて充電する行程と充電により蓄えた電荷を直流のパル
ス電流(加工電流)として金型17から電極18へと流
す行程とを繰り返し行うように制御される。
7と電極18との間のギャップ内に硝酸ナトリウムや塩
化ナトリウムなどの水溶液からなる電解加工液が満たさ
れた状態で供給される。このために、電解加工に際して
は、タンク12内の電解加工液が循環路13に設けられ
たポンプ23によって加工槽14内に供給され、金型1
7と電極18とは加工槽14内に溜められた電解加工液
中に浸漬される。そして、電解加工中、加工槽12内に
溜められた電解加工液はポンプ23により上記循環路1
3を介して循環され、その循環途中でフィルタ24によ
ってスラッジなどが除去されるようになっている。
置25は図2に示すように、前記加工電源装置19を制
御する加工条件制御部26、前記加工ヘッド16の駆動
モータを制御する駆動制御部27、前記ポンプ23およ
びこのポンプ23から圧送されてくる電解加工液を金型
17と電極18との間のギャップに供給する電磁弁(図
示せず)を制御する電解加工液制御部28を備えてお
り、そのうち、加工条件制御部26および駆動制御部2
7には入力装置29から被加工物の材質、被加工面の表
面積などのデータが入力される。
入力データに基づいて、パルス電流の強さ、パルス電流
の供給回数などの加工条件を設定する。駆動制御部27
は入力装置29からの入力データに基づいて、金型17
の加工進行による加工ヘッド16の間欠的な下降動作量
などを設定し、加工条件制御部26からの信号によりパ
ルス電流の1回供給毎に、或いは数回供給毎に、加工ヘ
ッド16を一旦上昇させて金型17と電極18との間の
スラッジやガスなどが排除され易くした後、加工進行に
応じた位置まで下降動作させるようになっている。ま
た、電解加工液制御部28は加工条件制御部26からの
信号によりパルス電流の供給停止直後から供給開始直前
までの間、前述した電磁弁を開動作させて電解加工液を
金型17と電極18との間のギャップ内に供給するよう
に制御する。なお、ポンプ23は電解加工中、運転状態
のままにされている。
パルス発生部31を備えており、CPU30は間欠的に
制御信号を出力し、パルス発生部31はその制御信号が
与えられる毎に図1(a)に示す2段の階段状パルス信
号(電圧)Spを加工電源装置19の充放電制御部22
に出力するようになっている。
を有し、充放電制御部22はパルス発生部31から与え
られるパルス信号Spのうち、高電圧部分Sp1 に同期
して充放電部21の一方の充電器から同図(b)にIp
1 で示す高電流の矩形波状パルス電流を一定時間t1 流
し、次にパルス信号Spのうち、低電圧部分Sp2 に同
期して充放電部21の他方の充電器からIp2 で示す低
電流の矩形波状パルス電流Ip2 を一定時間t2 、例え
ば上記t1 と同一時間流す。この結果、加工電流たるパ
ルス電流Ipは高電気量(単位時間当り)の矩形波状単
パルス電流Ip1 と低電気量(単位時間当り)の矩形波
状単パルス電流Ip2 とを合わせた階段状の電流波形と
なる。
の単パルス電流Ip1 によって供給される電気量は金型
17の凹部17aの内面の生じた酸化被膜を溶解し得る
程度に大きく設定され、後期の単パルス電流Ip2 によ
って供給される電気量はそれよりも小さく、金型17の
母材を適当量溶解させるに足る程度の電気量に設定され
ている。
解加工方法を説明する。金型17の仕上げ加工を行うべ
く、予め所望形状に形成された金型17をテーブル15
に固定すると共に、加工ヘッド16の下端に電極18を
固定し、加工ヘッド16を下降させて電極面18aを金
型17の凹部17a内面に所定のギャップをもって対向
させる。この状態で金型17と電極18とを一体的に加
工槽14内に下降させ、ポンプ23を駆動して電解加工
液を加工槽14内に供給し、金型17と電極18を電解
加工液中に浸漬する。この状態で電解加工が開始され
る。
制御下で、加工電源装置19により金型17から電極1
8に流れる図1(b)に示すパルス電流Ipを間欠的に
供給することによって行われる。ここで、1つのパルス
電流Ipが供給される場合、そのパルス電流Ipの供給
期間の前期では高い電気量(高電流)が供給され、後期
ではそれよりも低い電気量(低電流)が供給される。
金型17の凹部17a表面の酸化被膜が電解加工液中に
溶解する。これにより、金型17の凹部17a表面の酸
化被膜が除去されて金型17の母材が露出する状態とな
る。この後、パルス電流Ipが高電気量供給状態Ip1
から低電気量供給状態Ip2 に変化し、金型17の母材
の溶解が行われる。
と、電極18が若干上昇して金型17とのギャップが拡
大する。この状態で電解加工液を噴射する電磁弁が開か
れ、ポンプ23から圧送されてくる電解加工液が金型1
7と電極18とのギャップに供給され、当該ギャップ内
のスラッジやガスなどが排出される。そして、次のパル
ス電流Ipが供給されるまでに、電磁弁が閉じられると
共に、電極18が下降して金型17との間のギャップを
小とする。そして、次のパルス電流Ipが供給され、こ
のパルス電流Ipにより、パルス電流Ipの供給停止時
に金型17の凹部17a表面に付着した酸化被膜が溶解
すると共に、金型17の凹部17a表面に露出した母材
が溶解する。なお、電磁弁の開期間を図1(c)に示し
た。
間において、酸化被膜が溶解した後の金型17の母材が
溶解する後期では、供給される電気量が低くなるため、
金型17と電極18との間のギャップに満たされている
電解加工液中で発生するスラッジやガスの量は少なくな
る。もちろん、高電気量が供給される前期も、その電気
量のほとんどは電気化学当量の大なる酸化被膜の溶解に
費やされるため、スラッジやガスの発生量はそれ程多く
はない。
ップ内の電解加工液の体積増加程度は少なくなり、電極
18の端部での電解加工液の流れも比較的緩やかなもの
となる。この結果、電極18の中央部で電解加工液が停
滞し勝ちであっても、電極18の中央部と端部の間での
スラッジやガスの量に余り大きな格差が生じなくなる。
このため、金型17の被加工面の各部を通過する電気
量、ひいては金型17の母材の溶解量(加工量)が電極
18の中央部分と周縁部分との間で差をあまり生じなく
なり、金型17の被加工面である凹部17a内面をうね
りの少ない状態に精度良く加工することができる。
供給した場合と、本発明の階段状パルスIpを供給する
場合とで、被加工面のうねりの大小を比較実験した結果
を示すものである。同図から明らかなように、本発明に
よる方法が被加工面のうねりを抑制する上で優れている
ことが理解される。
うな2段の階段状波形のものに限られず、図5に示すよ
うに単位時間当りの電気量(電流強さ)の異なる3つ、
或いはそれ以上の矩形波状の単パルス電流を組み合わせ
て3段、或いはそれ以上の多段化された階段状波形のも
のであっても良い。また、組み合わせるパルス電流の波
形としては、矩形波に限られず、図6に示すようにのこ
ぎり波と矩形波との組み合わせにより形成するようにし
ても良い。ちなみに、図5および図6のパルス電流では
t1 の高電気量供給時に酸化被膜を溶解させ、t2 の低
電気量供給時に母材を溶解させるものである。また、電
気量が高低変化するパルス電流は、低電気量のパルス電
流(パルス幅大)に低電気量のパルス電流(パルス幅
小)を重畳して得るようにしても良い。
る。これは、金型32の被加工面である凹部32aの内
面のうち、底面が例えば平坦であるのに対し、電極33
は下端面の端部が例えば円弧面33aに形成されいて金
型32の凹部32aの底面との間のギャップが電極33
の中央部から端部に向かって次第に大きくなるように構
成したものである。
膜を溶解する電気量以上となる一定強さの矩形波状のパ
ルス電流を供給すると、そのパルス電流の供給初期に酸
化被膜が溶解し、次いで金型32の母材が溶解する。こ
のとき、酸化被膜の溶解および母材の溶解により金型3
2と電極33との間のギャップに満たされている電解加
工液中にスラッジやガスが発生する。このスラッジやガ
スの発生により上記ギャップ内の電解加工液が体積増加
して電極33の中央部から端部に向かう流れを生ずる。
33とのギャップは、電解加工液の流れによってスラッ
ジやガスが排出され易い電極33の端部側の方が電極3
3の中央部側よりも大きくなっているため、金型32と
電極33との間の電気抵抗は電極33の中央部から端部
まで均一化される傾向となり、パルス電流の供給開始時
から終了時まで金型32の被加工面を流れる電気量ひい
ては加工量が各部均一化されるようになって、うねりの
少ない精度の良い加工面に仕上げることができる。
するために、図8(a)に示す本発明の電極(下端面の
端部を幅2mm、高さ0.1mmだけ切欠いてある)と
同図(b)に示す従来の電極(切欠なし)を用いて金型
の円形穴の内面を電解加工して同円形穴の底面のうねり
の大小を比較実験した。この実験結果を図9に示すが、
同図から明らかなように本実施例による加工方法の方が
うねりを抑制する上で優れ、精度良く加工できることが
理解される。
との間に供給するパルス電流は、上記第1実施例で説明
した図1のような波形、或いは図5、図6で説明したよ
うな波形のものであっても良く、このように、パルス電
流により供給される電気量が大小異なるようにした場合
には、より一層うねり少ない精度の良い加工面に仕上げ
ることができる。なお、電極33の下端面を円錐面状に
形成し、金型32と電極33との間のギャップが電極3
3の中央部から端部に向かって次第に増大するように構
成することがより好ましい。
は、電極34に電気絶縁性に優れた材料で形成した封止
部材35を設け、電極34と金型36との間のギャップ
の上端を封止するようにしたものである。この場合、電
極34は封止部材35に対して摺動できるようになって
おり、加工電流の供給停止時に上記ギャップ内に電解加
工液を供給して当該ギャップ内のスラッジやガスを除去
するために電極34が上昇する際には、封止部材35は
電極34と共に上昇してギャップの封止を解き、電極3
4が加工された量だけ下がる場合には、封止部材35を
金型36に当接させたまま電極34だけが単独で下降で
きるように構成されている。
電流の供給時、ギャップ内の電解加工液中にスラッジや
ガスが生じても、ギャップが封止部材36によって封止
されているので、当該ギャップ内の電解加工液が流動す
ることがなく、スラッジやガスはギャップの各部におい
て均等に存在する状態で電解されることとなる。このた
め、加工面はうねりの少ない高精度に加工されるように
なる。
と同様の矩形波状の単パルス電流でも、上記第1実施例
で説明した図1、図5および図6のような波形のパルス
電流であっても良く、図1、図5および図6のような波
形のパルス電流にして供給される電気量が大小変化する
ようにした場合には、より一層うねり少ない加工面に仕
上げることができる。
ス電流、電磁弁の開閉関係のタイムチャート
示す断面図
すブロック図
面図
工ヘッド、17は金型(被加工物)、18は電極、32
は金型(被加工物)、33,34は電極、35は封止部
材、36は金型(被加工物)である。
Claims (7)
- 【請求項1】 被加工物と電極を対向させ、両者間のギ
ャップに電解加工液を満たした状態で前記被加工物と電
極との間にパルス電流を供給して被加工物を加工する電
解加工において、 前記パルス電流により供給される電気量を高低変化させ
ながら加工を行うことを特徴とする電解加工方法。 - 【請求項2】 前記パルス電流を、高電気量を供給した
後それよりも低い電気量を供給するように変化させて、
前記高電気量供給時に前記被加工物の母材表面の被膜を
溶解し、その後の低電気量供給時に前記被膜が除去され
た前記被加工物の母材を溶解することを特徴とする請求
項1記載の電解加工方法。 - 【請求項3】 前記パルス電流は、高電気量の単パルス
と、それよりも低電気量の単パルスを合わせて形成され
ることを特徴とする請求項1または2記載の電解加工方
法。 - 【請求項4】 被加工物と電極を対向させ、両者間のギ
ャップに電解加工液を満たした状態で前記被加工物と電
極との間にパルス電流を供給して被加工物を加工する電
解加工において、 前記被加工物と電極との間のギャップを、前記電極の中
央部よりも端部の方が大きくなるようにして加工するこ
とを特徴とする電解加工方法。 - 【請求項5】 被加工物と電極を対向させ、両者間のギ
ャップに電解加工液を満たした状態で前記被加工物と電
極との間にパルス電流を供給して被加工物を加工する電
解加工において、 前記被加工物と電極との間に電気絶縁材製の封止部材を
設け、この封止部材により前記被加工物と電極との間の
ギャップを封止した状態で加工を行うことを特徴とする
電解加工方法。 - 【請求項6】 前記被加工物と電極との間のギャップ
を、前記電極の中央部よりも端部の方が大きくなるよう
にして加工することを特徴とする請求項1ないし3のい
ずれかに記載の電解加工方法。 - 【請求項7】 前記被加工物と電極との間に封止部材を
設け、この封止部材により前記被加工物と電極との間の
ギャップを封止した状態で加工することを特徴とする請
求項1ないし3のいずれかに記載の電解加工方法。
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---|---|---|---|
JP09659096A JP3750188B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 電解加工方法 |
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JP09659096A JP3750188B2 (ja) | 1996-04-18 | 1996-04-18 | 電解加工方法 |
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