JPH09285845A - 平版印刷版支持体用アルミニウム合金板の製造方法 - Google Patents

平版印刷版支持体用アルミニウム合金板の製造方法

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JPH09285845A
JPH09285845A JP10046996A JP10046996A JPH09285845A JP H09285845 A JPH09285845 A JP H09285845A JP 10046996 A JP10046996 A JP 10046996A JP 10046996 A JP10046996 A JP 10046996A JP H09285845 A JPH09285845 A JP H09285845A
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mold
aluminum alloy
plate
release agent
casting
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JP10046996A
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Yasushi Ooyama
耕史 大山
Yoshiro Togami
義朗 戸上
Hidemiki Matsumoto
英幹 松本
Hirokazu Sakaki
博和 榊
Yoshinori Hotta
吉則 堀田
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Furukawa Electric Co Ltd
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平版印刷版支持体用アルミニウム合金板を連
続鋳造圧延法で製造する場合、平版印刷版支持体用アル
ミニウム合金板として使用可能な製造方法を見出すこ
と。 【解決手段】 平版印刷版支持体用アルミニウム合金板
の連続鋳造圧延法による製造方法であり、Feを0.8
wt%以下、Siを1.0wt%以下、Cuを0.2w
t%以下を含有し、残部がAlと不可避的不純物とから
なるアルミニウム合金溶湯を可動鋳型間に供給して厚さ
30mm以下の鋳造板に連続鋳造し、これを冷間圧延、
必要に応じて中間焼鈍し、さらに最終冷間圧延する製造
方法において、前記鋳造板に連続鋳造する際、まず可動
鋳型の表面に離型剤をスプレーで塗布し、続いてその塗
布した離型剤をワイパーで均一にしながら、連続鋳造す
ることを特徴とする平版印刷版支持体用アルミニウム合
金板の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版支持体
用アルミニウム合金板の製造方法であり、より詳しくは
この合金板を連続鋳造圧延法によって製造する場合、こ
の連続鋳造条件の改良により平版印刷版支持体用アルミ
ニウム合金板としての使用を可能とする製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般にアルミニウム合金板の製造方法と
しては、アルミニウム合金溶湯を半連続鋳造法により鋳
造したスラブを均質化熱処理後、熱間圧延及び冷間圧延
(必要に応じて焼鈍)を施すか、若しくはアルミニウム
合金溶湯を可動鋳型(図7に示す水冷したドラム4、5
又は図8に示す水冷したベルト8、9)間に連続的に供
給して、板厚30mm以下の鋳造板とし、その後これを
冷間圧延(必要に応じその前、中、後に焼鈍を行う場合
もある)して、所望のサイズおよび性能を有した板材と
するいわゆる連続鋳造圧延法(以下連続鋳造圧延法とい
う)が一般的である。
【0003】しかしながら、平版印刷版支持体に用いら
れるアルミニウム合金板は、上記工程により板にした
後、平版印刷版としての加工工程において、化学的エッ
チング、電気化学的エッチング、および陽極酸化等の表
面処理が施されるため、材料の金属組織の均質性が表面
品質に大きく影響を及ぼす。すなわち金属組織にばらつ
きがあると表面処理後の外観が帯状あるいは斑状に不均
一となり外観不良とともにエッチングピットの不均一に
起因する印刷不良も引き起こす。この金属組織のばらつ
きを引き起こす原因の一つとして、鋳造組織の不均一が
挙げられる。
【0004】例えば半連続鋳造法により鋳造されたスラ
ブの鋳造組織は、一般に鋳肌から内部に移るに従いチル
層、粗大セル層、微細セル層と組織が変化する。ここで
チル層と粗大セル層を併せた部分は一般に額縁と呼ばれ
不安定な金属組織となり表面品質に悪影響を及ぼすた
め、面削により削り落とすことが一般的である。この方
法によるアルミニウム合金板の製造は、このように面削
したスラブを均質化熱処理および熱間圧延し、続いて冷
間圧延(必要により焼鈍)して、所定の板としている。
【0005】また連続鋳造圧延法は、鋳塊の均質化熱処
理および熱間圧延工程が省略され、歩留りおよびエネル
ギー効率の向上等において非常に有効な方法であるとと
もに、溶湯の冷却速度を早くすることができるため合金
成分が強制固溶され易く、かつ、第2相粒子が微細にな
り易いので、一般に耐衝撃性、成形性および疲労強度に
優れたアルミニウム合金板が得られ、前述の平版印刷版
用アルミニウム合金支持体の様な表面処理を施すアルミ
ニウム合金板に対しては、光沢性および耐食性の良好な
アルミニウム板が得られるメリットがあるとされている
(例えば特開昭58ー224136)。
【0006】しかしながら、この連続鋳造圧延法は、そ
の製造の基本原理から供給される溶湯に対し鋳型が連続
的に移動するため、鋳造時の溶湯と可動鋳型の接触が不
安定である。このために溶湯の凝固速度にばらつきを生
じ易くこれが原因で鋳造組織が不均一となるという問題
がある。この鋳造板の表面欠陥の代表的な例として一般
に「リップルマーク」若しくは「レベルライン」と呼ば
れているものがある。これは鋳造コイルの長手方向にお
いて数mmピッチで周期的に鋳造組織が変動するため生
ずるものと考えられ周期的な表面欠陥として現れる。ま
た可動鋳型に塗布する離型剤等のばらつきによるものと
も考えられるアットランダムな表面欠陥として現れる場
合もある。本明細書においては、鋳造板のこれらの表面
欠陥を総称してリップルマークということとする。この
鋳造板の表面欠陥の存在する部分は、鋳造板の鋳造組織
も不均一であり、これによって製造された最終製品(圧
延板)においても表面処理で不均一となり外観不良とな
る。この鋳造組織の不均一な部分を半連続鋳造法同様面
削により落とすことは、板厚が30mm以下程度で薄く
工程的にも困難であり、また通常この組織変動は板厚内
部でも数mmの深さ若しくは場合によっては板厚中心部
まで影響しているため、歩留まりを考えると現実的な方
法ではない。
【0007】このように連続鋳造圧延法は、半連続鋳造
法に比べ生産効率および特性の面からは魅力ある方法で
あるが、鋳造組織の不均一が生じこの部分を除去するこ
とも困難であるため、平版印刷版支持体用アルミニウム
合金板のように表面処理を施し、処理後の外観の均一性
が厳しく要求されるアルミニウム合金板の製造へ適用す
ることは適当でないと言うのがこれまでの一般的な見解
であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術の問題点を解決することであり、具体的には化
学的エッチング、電気化学的エッチング、および陽極酸
化等の表面処理を施す平版印刷版支持体用アルミニウム
合金板の連続鋳造圧延法による製造において、この合金
板の製造に適した均一で微細な鋳造組織を有する鋳造板
を得るための鋳造条件を見出し、平版印刷版支持体用ア
ルミニウム合金板として使用可能な製造方法を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の請求項1の発明は、平版印刷版支持体用アルミニウム
合金板の連続鋳造圧延法による製造方法であり、Feを
0.8wt%以下、Siを1.0wt%以下、Cuを
0.2wt%以下含有し、残部がAlと不可避的不純物
とからなるアルミニウム合金溶湯を、可動鋳型間に供給
して厚さ30mm以下の鋳造板に連続鋳造し、これを冷
間圧延、必要に応じて中間焼鈍し、さらに最終冷間圧延
する製造方法において、前記鋳造板に連続鋳造する際、
まず可動鋳型の表面に離型剤をスプレーで塗布し、続い
てその塗布した離型剤をワイパーで均一にしながら、連
続鋳造することを特徴とする平版印刷版支持体用アルミ
ニウム合金板の製造方法であり、
【0010】また、請求項2の発明は、平版印刷版支持
体用アルミニウム合金板の連続鋳造圧延法による製造方
法であり、Feを0.8wt%以下、Siを1.0wt
%以下、Cuを0.2wt%以下含有し、残部がAlと
不可避的不純物とからなるアルミニウム合金溶湯を、可
動鋳型間に供給して厚さ30mm以下の鋳造板に連続鋳
造し、これを冷間圧延、必要に応じて中間焼鈍し、さら
に最終冷間圧延する製造方法において、前記鋳造板に連
続鋳造する際、鋳型表面に接触させた離型剤塗布兼均一
化装置で、可動鋳型の表面に離型剤を塗布、均一にしな
がら、連続鋳造することを特徴とする平版印刷版支持体
用アルミニウム合金板の製造方法であり、
【0011】請求項3の発明は、請求項2の鋳型表面に
接触させた離型剤塗布兼均一化装置が、液状物質の通過
できる空隙を有する部材からなり、その空隙に離型剤を
連続的に供給含浸させ、この含浸させた離型剤が可動鋳
型の表面に塗布、均一にされる構成からなることを特徴
とする請求項2に記載の平版印刷版支持体用アルミニウ
ム合金板の製造方法であり、
【0012】請求項4の発明は、請求項2の鋳型表面に
接触させた離型剤塗布兼均一化装置で離型剤を塗布する
工程の前に、更に離型剤をスプレーで塗布する工程を設
けることを特徴とする請求項2及び請求項3に記載の平
版印刷版支持体用アルミニウム合金板の製造方法であ
り、
【0013】更に請求項5の発明は、可動鋳型の表面に
離型剤を塗布する工程の前に、更に可動鋳型の表面を回
転ブラシで清浄にする工程を設けることを特徴とする請
求項1、2、3、4に記載の平版印刷版支持体用アルミ
ニウム合金板の製造方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明について、詳細に説明
する。まず請求項1の発明について説明する。本発明の
各構成要件のうち、Al合金組成を前記の如く限定した
理由は、次のとおりである。合金組成のうちのFeは
0.8wt%以下の範囲とする。好ましくは0.5wt
%以下、より好ましくは0.4wt%以下とする。Fe
は電解粗面化面の均一化の作用を有する。Feはアルミ
ニウム合金中の他の元素と結びつきAlーFe系および
AlーFeーSi系の金属間化合物を形成する元素であ
り、これらの金属間化合物のうち1〜20μmの金属間
化合物は、再結晶粒微細化の効果があるとともに、均一
微細な電解粗面を形成する効果がある。しかし、Feを
前記の範囲とする理由は、0.8wt%を越える含有量
では、20μmを越える粗大化合物の形成により電解粗
面化面が不均一となるからである。
【0015】次に、Siは1.0wt%以下とする。好
ましくは0.5wt%以下、より好ましくは0.2wt
%以下とする。Siは通常不純物として含まれ、1.0
wt%を越えると電解粗面化処理において微視的なエッ
チング不足の斑点が散在する欠陥、いわゆる未エッチン
グ部が出現しやすい傾向を示すので好ましくない。した
がってSiは前記の範囲とする。
【0016】Cuは0.2wt%以下とする。Cuを
0.2wt%以下に限定したのは、不純物としてCuが
0.2wt%を越えると電気化学的粗面化処理によって
生成する凹部(ピット)が粗大になりやすく、また印刷
版として非画像部の耐食性が低下するからである。好ま
しくは0.15%wt以下、より好ましくは0.1wt
%以下がよい。
【0017】その他の不純物としては、通常のアルミニ
ウム地金に含まれているMn、Cr等があるが、これら
は0.05wt%程度以下である場合には特に問題はな
い。また任意的添加元素として、TiおよびBの各0.
1wt%以下の含有は、鋳造時の凝固組織の微細化に有
効である。
【0018】次に、請求項1の発明の鋳造以降の製造条
件について説明する。本発明ではアルミニウム合金を鋳
造するにあたり、溶湯から直接板厚30mm以下の鋳造
板に鋳造する連続鋳造圧延法を用いる。ここで板厚を3
0mm以下とした理由として、前にも述べたように連続
鋳造圧延法では溶湯の冷却速度を早くすることができる
ため合金成分が強制固溶され易く、かつ、第2相粒子が
微細になり易いためこれにより材料特性として各種メリ
ットが得られるが、板厚が30mmを越えると強制固溶
に十分な冷却速度が得られず、金属間化合物が粗大化す
るので好ましくない。また、板厚があまり厚いと下工程
での圧延回数が多くなり経済的でない。したがって板厚
は薄ければ薄いほど良いが、好ましくは15mm以下、
さらに好ましくは10mm以下が良い。
【0019】なお、ここで対象としている連続鋳造圧延
法における連続鋳造は、図7に示す双ドラム4、5を用
いたハンター法、3C 法、図8に示す双ベルト8、9を
用いたヘズレー法等が挙げられるが、本発明ではこれら
のうちの特定の方法に何ら限定されるものではない。
【0020】本発明の連続鋳造について、図1、図7及
び図8を用いて説明する。図1は、請求項1の発明に係
わる説明図であり、双ドラム4、5による可動鋳型表面
に、まず離型剤塗布装置であるスプレー30により離型
剤20を塗布し、次にこれをワイパー40で均一にする
様子を示すものである。
【0021】図7及び図8は、それぞれ双ドラム4、5
及び双ベルト8、9による可動鋳型装置で連続鋳造板6
を製造する一例を示す説明図である。まず所望の合金成
分に調整されたアルミニウム合金溶湯3は、図示しない
溶解保持炉からトラフを通じて一旦湯溜まり(通常ヘッ
ドボックスなどと呼ばれている)1に溜められ、その後
鋳造ノズル2を通って水冷された可動鋳型(ドラム4、
5、ベルト8、9)へと導かれる。なお、6は鋳造板で
ある。溶湯ノズル2から出た溶湯3は、鋳型に接触し冷
却固化されるが、本発明を行うに当たって、この時の溶
湯と鋳型の濡れ性が重要であり、これが不均一であると
鋳造組織変動を起こすことを見出した。すなわち溶湯と
鋳型の濡れ性が不均一の場合、溶湯と鋳型の接触状態が
部分部分で異なってしまうため、これに準じて溶湯の凝
固速度が異なり、これにより鋳造組織のばらつきが生じ
る。
【0022】通常連続鋳造には、前記のごとく鋳造鋳型
としてドラム、ベルトおよびブロック等の連続して鋳造
することを可能にした可動鋳型が用いられており、これ
らの鋳型にはアルミニウムもしくはアルミニウム合金と
の焼き付き防止のために離型剤が塗布される。この離型
剤にはカーボンを主原料とした溶液が一般的に用いられ
ているが、この塗布方法としては遠隔から鋳型に対しス
プレー等を用いて塗布する方法がとられている。
【0023】しかし、この方法では鋳型に塗布された離
型剤は、マクロ的には均一であるとしても、ミクロ的に
みるとスプレーで霧状になった離型剤の粒子がランダム
に配列しているにすぎず、鋳型表面には離型剤が付着し
ている部分と付着していない部分が生じることとなる。
このような鋳型表面のミクロ的な違いでも溶湯と鋳型の
濡れ性を不均一にし、前述の理由により鋳造組織が変動
する。また、鋳造後の鋳型表面には、アルミ粉、離型剤
等が不均一に残っており、これらも鋳型表面の濡れ性を
不均一にする原因となる。
【0024】そこで、請求項1の本発明では、これを解
決するために、可動鋳型にスプレーで離型剤を塗布した
後、これに直接接触させたワイパーを使用する。図1に
示すように、ワイパー40は、スプレー30により鋳型
に離型剤20を塗布した後に用い、これを鋳型表面に接
触させることにより塗布後の離型剤20が均一に伸ばさ
れ、濡れ性が均一な鋳型表面となすことができる。ま
た、このワイパー30は、鋳型に接触しているために、
離型剤を均一に伸ばすとともに鋳型表面に付着した異物
も同時に除去することができ、常に均一な鋳型表面を得
ることができる。
【0025】離型剤を均一に塗布するための調整は、ス
プレー30による塗布部での塗布量を調整するととも
に、ワイパー40の押し付け圧力を調整することで可能
となる。なお、このワイパー40の形状は、鋳型に対し
固定した状態で接触させる形状とするか、又は摩擦によ
る鋳型表面のいたみを軽減するため、ロール状にして鋳
型の移動に併せ回転させる形状としてもよい。この時、
鋳型の移動とロールの回転に相対速度をつけることで、
これらの間に摩擦を生じさせることは、離型剤をより均
一に伸ばすために有効な方法である。また、これらワイ
パー40を鋳型の移動に対し左右に揺動させることは、
濡れ性を均一にするためには、更に有効な方法である。
なお、ワイパー40の材質には、耐熱ゴム等の熱および
摩擦に強いものを使用すればよいが、ネル状の布等に液
体を含浸させたものでもよい。
【0026】次に、請求項2の発明は、鋳造板に連続鋳
造する際、鋳型表面に接触させた離型剤塗布兼均一化装
置で、可動鋳型の表面に離型剤を塗布、均一にしなが
ら、連続鋳造するものであり、また、請求項3の発明
は、前記の請求項2の鋳型表面に接触させた離型剤塗布
兼均一化装置が、液状物質の通過できる空隙を有する部
材からなり、その空隙に離型剤を連続的に供給含浸さ
せ、この含浸させた離型剤が可動鋳型の表面に塗布、均
一にされる構成からなるものである。
【0027】請求項2の発明の連続鋳造方法は、図2に
示す如く、鋳型表面に接触させた離型剤塗布兼均一化装
置50で、可動鋳型の表面に離型剤20を塗布、均一に
しながら、連続鋳造するもので、この塗布兼均一化装置
50の拡大詳細図の一例を図3(イ)、(ロ)に示す。
図3(イ)(ロ)の離型剤塗布兼均一化装置50は、最
初から鋳型表面に接触しており、塗布部51と均一化部
52及び保持枠53からなるものである。塗布部51
は、液状物質の通過できる空隙を有する部材からなり、
その空隙に離型剤20を連続的に供給含浸させ、この含
浸させた離型剤が可動鋳型5の表面に塗布されるように
なっている(請求項3)。なお、ここでいう液状物質の
通過できる空隙を有する部材とは、例えばスポンジのよ
うな海面状の空間を有しているもの、繊維および繊維状
組織を有しているもの、スリットおよび細孔を有してい
るもののことを指している。また、均一化部52は、請
求項1で説明したワイパーの役目をするもので、塗布部
51で塗布した離型剤を、均一にするものである。この
形状は図3(イ)、(ロ)に示す如く、接触摩擦型
(イ)でもよいし、ロール型(ロ)でもよい。材質も請
求項1のワイパーと同様である。
【0028】なお、離型剤塗布兼均一化装置50への離
型剤の供給は、これに限定されるものではないが、その
一例を図4に示す。図4において、50は離型剤塗布兼
均一化装置であり、51はこの装置の塗布部、52は均
一化部である。また、5は可動鋳型、60は離型剤供給
装置、61はタンク、20は離型剤、62はバルブ、6
3はポンプ、64は離型剤供給パイプである。この場合
は、離型剤供給パイプ64で、離型剤20を滴下しなが
ら、塗布部51に供給しているが、このパイプ64を塗
布部に埋め込んだ状態で供給してもよい。
【0029】次に、請求項4の発明は、請求項2の鋳型
表面に接触させた離型剤塗布兼均一化装置で離型剤を塗
布する工程の前に、更に離型剤をスプレーで塗布する工
程を設ける方法である。この方法を図5に示す。即ち、
まずスプレー30で離型剤20を塗布し、次に離型剤塗
布兼均一化装置50で再度塗布、均一にしながら、連続
鋳造するものである。このようにすることにより、より
均一な可動鋳型表面とすることができる。
【0030】また、請求項5の本発明では、可動鋳型の
表面に離型剤を塗布する工程の前に、更に可動鋳型の表
面を回転ブラシで清浄にする工程を設けるもので、図6
に示すように、まず回転ブラシ70で鋳型表面に付着し
た異物を除去して鋳型表面を清浄にした後に、前記請求
項1、2、3、4の方法で可動鋳型の表面に離型剤を塗
布し、その塗布した離型剤を均一にしながら鋳造するも
のである。異物の付着は、鋳型表面の濡れ性を不均一に
することは前述の通りであるが、本発明では、これを回
転ブラシ70により除去することで、更に均一な濡れ性
の鋳型表面を達成することができる。これにより、さら
に均一微細な鋳造組織を得ることができる。ブラシ材質
は、スチールワイヤー、ステンレスワイヤー、ナイロン
等の鋳型表面にキズを付けることなく異物のみを落とす
ものを用いれば何ら問題なく本発明の効果を得ることが
できる。
【0031】なお、鋳造速度、鋳型の冷却温度および鋳
型ギャップ等のその他の鋳造条件は、目的とする製品サ
イズ、特性および設備能力等を考慮して設定すればよ
く、本発明では何ら規定するものではない。
【0032】上記のように鋳造された鋳造板6は、必要
に応じてその直後で圧延が行われるか若しくはそのまま
コイルに巻取られる。さらにその後冷間圧延により所望
のサイズまで圧延されるが、必要に応じてその前、中、
後において1 〜数回の焼鈍を行い所定の板、条とされ
る。また、上記冷間圧延途中においてアルカリ洗浄を行
うことは、連続鋳造圧延時に鋳造板表面に形成される酸
化被膜およびその他の表面異物の除去に効果的であり、
より均一な粗面を得ることができる。
【0033】平版印刷版支持体用アルミニウム合金板
は、平版印刷版支持体として使用する場合、化学エッチ
ング、電解エッチング、陽極酸化処理等の各種の表面処
理が実施されるが、その場合に板表面に前記のリップル
マーク、ストリーク等が発生しなく外観が均一であるこ
と、均一な粗面が得られること等が必要であり、前記の
ごとく製造した本発明に係る平版印刷版支持体用アルミ
ニウム合金板は、後に記す実施例でも明らかなごとく、
前記の特性に優れており平版印刷版支持体として充分に
使用できるものである。
【0034】次に、本発明の平版印刷版支持体用アルミ
ニウム合金板を平版印刷版支持体(PS版、Pre−s
ensitized Printing Plate)
として実際に使用する場合の各種表面処理方法につい
て、詳細に説明する。板表面の目立て方法としては、塩
酸または硝酸電解液中で電気化学的に目立てする電気化
学的目立て方法、およびアルミニウム表面を金属ワイヤ
ーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨
剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン
法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラ
シグレイン法のよう機械的砂目立て法を用いることがで
き、上記いずれかの目立て方法は、単独あるいは組み合
わせて用いることもできる。このように目立て処理した
アルミニウム合金板は、酸またはアルカリにより化学的
にエッチングされる。酸をエッチング剤として用いる場
合は、微細構造を破壊するのに時間がかかり、工業的に
は不利であるが、アルカリをエッチング剤として用いる
ことにより改善できる。
【0035】好適に用いられるアルカリ剤は、苛性ソー
ダ、炭酸ソーダ、アルミン酸ソーダ、メタケイ酸ソー
ダ、リン酸ソーダ、水酸化カリウム、水酸化リチウム等
を用い、濃度と温度の好ましい範囲はそれぞれ1〜50
wt%、20〜100℃であり、Alの溶解量が5〜2
0g/m2 となるような条件が好ましい。エッチングの
後表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸
洗浄が行われる。用いられる酸は硝酸、硫酸、リン酸、
クロム酸、フッ酸およびホウフッ化水素酸などが用いら
れる。特に電気化学的粗面化処理後のスマット除去処理
には好ましくは特開昭53ー12739号公報に記載さ
れているような50〜90℃の温度の15〜65wt%
の硫酸と接触させる方法および特開昭48ー28123
号公報に記載されているアルカリエッチングする方法で
ある。
【0036】以上のようにして処理されたアルミニウム
合金板は、平版印刷版用支持体として使用することがで
きるが、必要に応じてさらに陽極酸化処理、苛性処理等
の処理を施すことが望ましい。陽極酸化処理は、この分
野で従来より行われている方法で行うことができる。具
体的には、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルフ
ァミン酸、ベンゼンスルフォン酸等あるいはこれらの二
種以上を組み合わせた水溶液または非水溶液中でアルミ
ニウムに直流または交流を流すとアルミニウム支持体表
面に陽極酸化皮膜を形成することができる。陽極酸化の
条件は、使用される電解液によって種々変化するので一
概に決定され得ないが、一般的には電解液濃度が1〜8
0wt%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アン
ペア/dm2 、電圧1〜100V、電解時間10〜10
0秒の範囲が適当である。
【0037】これらの陽極酸化皮膜処理の内でも特に、
英国特許第1,412,768号明細書に記載されてい
る発明で使用されている硝酸中で高電流密度で陽極酸化
する方法、および米国特許第3,511,661号明細
書に記載されているリン酸を電解浴として陽極酸化する
方法が好ましい。陽極酸化されたアルミニウム板はさら
に、米国特許第2,714,066号および第3,18
1,461号の各明細書に記載されているようなアルカ
リ金属シリケート、例えば珪酸ナトリウムの水溶液で浸
漬等の方法により処理したり、米国特許第3,860,
426号明細書に記載されているように、水溶性金属塩
(例えば、酢酸亜鉛など)を含む親水性セルロース(例
えば、カルボキシメチルセルロース)の下塗層を設ける
こともできる。
【0038】本発明による平版印刷版用支持体の上に
は、感光層として従来より知られている感光層を設けて
感光性平版印刷版(PS版)を得ることができ、これを
製版処理して得られた平版印刷版は優れた性能を有して
いる。上記感光層の組成物としては次のようなものが含
まれる。 1.ジアゾ樹脂系とバインダーからなる感光層 米国特許第2,063,631号および同1,667,
415号各明細書に開示されているジアゾニウム塩とア
ルドールやアセタールのような反応性カルボニル基を含
有する有機縮合剤との反応生成物であるジフェニルアミ
ンーpージアゾニウム塩とホルムアルデヒドとの縮合生
成物(いわゆる感光性ジアゾ樹脂)が好適に用いられ
る。この他の有用な縮合ジアゾ化合物は特公昭48ー4
8001号、同49ー45322号の各公報等に開示さ
れている。これらの型の感光性ジアゾ化合物は通常水溶
性無機塩の型で得られ、したがって水溶液で塗布するこ
とできる。また、これらの水溶性ジアゾ化合物を特公昭
47ー1167号公報に開示された方法により一個また
はそれ以上のフェノール性水酸基、スルホン酸基または
その両者を有する芳香族または脂肪酸族化合物と反応さ
せ、その反応生成物である実質的に水溶性の感光性ジア
ゾ樹脂を使用することもできる。また特開昭56ー12
1031号公報に記載されているようなジアゾ樹脂も好
ましい。
【0039】2.oーキノンジアジド化合物からなる感
光層 特に好ましいoーキノンジアジド化合物は、oーナフト
キノンジアジド化合物であり、例えば米国特許第2,7
66,118号、同第2,767,092号、同第2,
772,972号、同第2,859,112号、同第
2,907,665号、同第3,046,110号、同
第3,046,111号、同第3,046,115号、
同第3,046,118号、同第3,046,119
号、同第3,046,120号、同第3,046,12
0号、同第3,046,121号、同第3,046,1
22号、同第3,046,123号、同第3,061,
430号、同第3,102,809号、同第3,10
6,465号、同第3,635,709号、同第3,6
47,443号をはじめ多数の刊行物に記載されてお
り、これらはいずれも好適に使用することができる。
【0040】3.アジド化合物とバインダー(高分子化
合物)からなる感光層 例えば、英国特許第1,235,281号、同第1,4
95,861号、特開昭51ー32331号、同第51
ー36128号に記載されているアジド化合物と水溶性
またはアルカリ可溶性高分子化合物からなる組成物の
他、特開昭50ー5102号、同第50ー84302
号、同第50ー84303号、同第53ー12984号
に記載されているアジド基を含むポリマーとバインダー
としての高分子化合物からなる組成物が含まれる。
【0041】4.その他の感光性樹脂層 例えば、特開昭52ー96696号に開示されているポ
リエステル化合物、英国特許第112,277号、同第
1,313,309号、同第1,431,004号、同
第1,377,747号等に記載のポリビニルシンナメ
ート系樹脂、米国特許第4,072,528号、同第
4,072,527号の各明細書等に記載されている光
重合型フォトポリマー組成物が含まれる。
【0042】なお、支持体上に形成される感光層の量
は、約0.1〜7g/m2 、好ましくは0.5〜4g/
2 の範囲である。PS版は画像露光された後、常法の
現像を含む処理によって樹脂画像が形成される。例えば
ジアゾ樹脂とバインダーとからなる前記感光層1.を有
するPS版の場合は画像露光後、未露光部分の感光層が
現像により除去されて平版印刷版が得られる。また前記
感光層2.を有するPS版の場合には画像露光後、アル
カリ水溶液で現像することにより露光部分が除去されて
平版印刷版が得られる。
【0043】
【実施例】
(実施例1)表1に示す組成のアルミニウム合金溶湯
を、ハンター法により、表1の本発明例、比較例及び従
来例に示すように、板厚7mmと10mmの鋳造板とし
た。なお、比較例のNo.11だけは、ヘズレー法によ
り板厚35mmの鋳造板とした。また、これらの鋳造を
行うにあたり、可動鋳型への離型剤塗布、均一化の方法
は、回転ブラシ、スプレー装置、ワイパー装置、塗布兼
均一化装置を表1に示すように組み合わせ、本発明例、
比較例、従来例とした。なお、表1中の装置の組み合わ
せ、ブラシ、スプレー、ワイパーは、可動鋳型表面をこ
の順序で処理し、可動鋳型に溶湯を供給することを意味
している。上記以外の鋳造条件は、以下のとおりであ
る。 ・離型剤 :微粉カーボンを水に溶いた溶液 ・鋳造板の板幅:1300mm ・溶湯温度 :700℃ ・鋳造速度 :1000mm/min. ・冷却速度 :300〜700℃/sec. これら鋳造板を表1に示した条件で、冷間圧延および一
部中間焼鈍を行い、さらに冷間圧延を施して0.3mm
のアルミニウム合金板を製造した。
【0044】
【表1】
【0045】次に、これらのアルミニウム合金圧延板
を、パミストンと水の懸濁液中の回転ナイロンブラシで
砂目立てしたのち、苛性ソーダ20wt%水溶液を用い
てアルミニウムの溶解量が5g/m2 となるように化学
的エッチングをした。これを流水で充分に洗った後、2
5wt%硝酸水溶液で酸洗いし、水洗して基板を用意し
た。このようにして用意した基板を特開昭54ー146
234号公報に記載されているように、硝酸1.5wt
%を含む電解液中で電流密度20A/dm2 の交流で電
解エッチングした。引き続き15%硫酸の50℃水溶液
に3分間浸清して表面を洗浄したのち20wt%の硫酸
を主成分とする電解液中で浴温30℃で3g/m2 の陽
極酸化被膜を設けた。以上のようにして作成したアルミ
ニウム合金板について、上記各表面処理後の外観の均一
性及び粗面の均一性について、以下の要領で評価した。
なお、リップルマークの有無、鋳造組織の均一性は、鋳
造板について以下の要領で評価した。
【0046】評価方法は、以下の通りである。 (1)鋳造板についてのリップルマークの有無 鋳造板の表面状態を目視にて観察した。 (2)鋳造組織の均一性 鋳造板の表面および長手方向断面について、研磨後エッ
チングし、鋳造組織の均一性を顕微鏡で観察し、均一性
が優れているもの◎、良好なもの○、やや劣っているも
の△、劣っているもの×として判定を行った。 (3)化学エッチング後の外観の均一性 苛性ソーダによるエッチング後の外観の均一性が優れて
いるもの◎、良好なもの○、やや劣っているもの△、劣
っているもの×として判定を行った。 (4)電解エッチング粗面の均一性 表面状態を走査型電子顕微鏡にて観察し、ピットの均一
性を評価し優れたものを○印、良好なものを△印、劣る
ものを×印で示した。 (5)陽極酸化処理後の外観の均一性 陽極酸化処理後の外観の均一性が優れているもの◎、良
好なもの○、やや劣っているもの△、劣っているもの×
として判定を行った。 (6)ストリークの発生状況 陽極酸化後の表面状態を目視にて観察し、ストリーク欠
陥の認められないものを○印、わずかに認められるもの
を△印、顕著に認められるものを×印で示した。これら
の試験結果を表2に記した。
【0047】
【表2】
【0048】表2から明らかなように、本発明範囲の条
件で製造したアルミニウム合金板は、表面および組織欠
陥がなく、外観の均一性、粗面の均一性の点でも優れて
おり、平版印刷版支持体用アルミニウム合金板として使
用可能であることが確認された。
【0049】(実施例2)耐刷試験を行うため、実施例
1、表1の試料No.6のアルミニウム合金板につい
て、前記実施例1と同様な条件で化学的エッチング、電
解エッチング、陽極酸化処理を行った後、下記の配合の
感光層を乾燥時の塗布量が2.5g/m2 となるように
設けた。 ナフトキノンー1、2ージアジドー5ースルホニルクロライドとヒロガロール 、アセトン樹脂とのエステル化合物(米国特許第3,635,709号明細書に 記載されているもの) 0.75g クレゾールノボラック樹脂 2.00g オイルブルー#630(オリエント化学製) 0.04g エチレンジクロライド 16g 2ーメトキシエチルアセテート 12g
【0050】かくして得られた感光性平版印刷版を透明
陽画に密着させて1mの距離からPSライト(東芝メタ
ルハイライドランプMU2000ー2ー0L型3KWの
光源を有し、富士写真フイルム( 株) より発売されてい
るもの)で30秒露光を行った後珪酸ナトリウム5%水
溶液に1分間浸漬して現像し、水洗、乾燥し、試料を作
成した。この試料について、10万枚印刷試験をしたと
ころ、耐刷性にも問題がないことが確認された。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
よれば化学的エッチング、電気化学的エッチングおよび
陽極酸化等の表面処理を施す平版印刷版支持体用アルミ
ニウム合金板を連続鋳造圧延法で製造しても、この合金
板の製造に適した均一で微細な鋳造組織を有する鋳造板
を得ることが出来、従って平版印刷版支持体用アルミニ
ウム合金板としての使用を可能とするもので、工業上顕
著な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】双ドラムによる可動鋳型4、5の表面に、離型
剤20をスプレー30で塗布し、次にこれをワイパー4
0で均一にしながら連続鋳造する様子を示す説明図であ
る。
【図2】双ドラムによる可動鋳型4、5の表面に、離型
剤塗布兼均一化装置50で、離型剤20を塗布、均一に
しながら連続鋳造する様子を示す説明図である。
【図3】図2に示す離型剤塗布兼均一化装置50の拡大
説明図であり、この装置は塗布部51、均一化部52、
保持枠53からなる。(イ)の装置はその一例であり、
(ロ)の装置は他の例である。
【図4】離型剤塗布兼均一化装置50へ、離型剤20を
供給する方法の一例を示す説明図である。
【図5】離型剤をスプレー30で塗布した後、離型剤塗
布兼均一化装置50で再塗布し、均一化する様子を示す
説明図である。
【図6】可動鋳型表面に離型剤を塗布する前に、鋳型表
面を回転ブラシ70で清浄にする様子を示す説明図であ
る。
【図7】双ドラムによる可動鋳型装置(ハンター法)
で、連続鋳造板を製造する一例を示す説明図である。
【図8】双ベルトによる可動鋳型装置(ヘズレー法)
で、連続鋳造板を製造する一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 湯溜まり(ヘッドボックス) 2 鋳造ノズル 3 溶湯 4、5 ドラム(可動鋳型) 6 鋳造板 8、9 ベルト(可動鋳型) 10〜13 ローラ 20 離型剤 30 スプレー装置 40 ワイパー装置 50 離型剤塗布・均一化装置 51 塗布部 52 均一化部 53 保持枠 60 離型剤の供給装置 61 タンク 62 バルブ 63 ポンプ 64 供給パイプ 70 回転ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 11/00 B22D 11/00 E 11/04 312 11/04 312Z 43/00 8719−4K 43/00 G B41N 1/08 B41N 1/08 C22C 21/02 C22C 21/02 C22F 1/043 C22F 1/043 (72)発明者 松本 英幹 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 榊 博和 静岡県榛原群吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 堀田 吉則 静岡県榛原群吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平版印刷版支持体用アルミニウム合金板
    の連続鋳造圧延法による製造方法であり、Feを0.8
    wt%以下、Siを1.0wt%以下、Cuを0.2w
    t%以下含有し、残部がAlと不可避的不純物とからな
    るアルミニウム合金溶湯を可動鋳型間に供給して厚さ3
    0mm以下の鋳造板に連続鋳造し、これを冷間圧延、必
    要に応じて中間焼鈍し、さらに最終冷間圧延する製造方
    法において、前記鋳造板に連続鋳造する際、まず可動鋳
    型の表面に離型剤をスプレーで塗布し、続いてその塗布
    した離型剤をワイパーで均一にしながら、連続鋳造する
    ことを特徴とする平版印刷版支持体用アルミニウム合金
    板の製造方法。
  2. 【請求項2】 平版印刷版支持体用アルミニウム合金板
    の連続鋳造圧延法による製造方法であり、Feを0.8
    wt%以下、Siを1.0wt%以下、Cuを0.2w
    t%以下含有し、残部がAlと不可避的不純物とからな
    るアルミニウム合金溶湯を可動鋳型間に供給して厚さ3
    0mm以下の鋳造板に連続鋳造し、これを冷間圧延、必
    要に応じて中間焼鈍し、さらに最終冷間圧延する製造方
    法において、前記鋳造板に連続鋳造する際、鋳型表面に
    接触させた離型剤塗布兼均一化装置で、可動鋳型の表面
    に離型剤を塗布、均一にしながら、連続鋳造することを
    特徴とする平版印刷版支持体用アルミニウム合金板の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の鋳型表面に接触させた離型剤
    塗布兼均一化装置は、液状物質が通過できる空隙を有す
    る部材からなり、その空隙に離型剤を連続的に供給含浸
    させ、この含浸させた離型剤が可動鋳型の表面に塗布、
    均一にされる構成からなることを特徴とする請求項2に
    記載の平版印刷版支持体用アルミニウム合金板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2の鋳型表面に接触させた離型剤
    塗布兼均一化装置で離型剤を塗布する工程の前に、更に
    離型剤をスプレーで塗布する工程を設けることを特徴と
    する請求項2及び請求項3に記載の平版印刷版支持体用
    アルミニウム合金板の製造方法。
  5. 【請求項5】 可動鋳型の表面に離型剤を塗布する工程
    の前に、更に可動鋳型の表面を回転ブラシで清浄にする
    工程を設けることを特徴とする請求項1、2、3、4に
    記載の平版印刷版支持体用アルミニウム合金板の製造方
    法。
JP10046996A 1996-04-22 1996-04-22 平版印刷版支持体用アルミニウム合金板の製造方法 Pending JPH09285845A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007069601A (ja) * 2005-08-12 2007-03-22 Fujifilm Corp 平版印刷版用支持体および平版印刷版原版
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