JPH09284987A - 電源遮断装置及び電気機器 - Google Patents

電源遮断装置及び電気機器

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JPH09284987A
JPH09284987A JP8092635A JP9263596A JPH09284987A JP H09284987 A JPH09284987 A JP H09284987A JP 8092635 A JP8092635 A JP 8092635A JP 9263596 A JP9263596 A JP 9263596A JP H09284987 A JPH09284987 A JP H09284987A
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JP
Japan
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power
vibration
breaker
power cutoff
cutoff
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JP8092635A
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English (en)
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Koji Nojima
浩二 野島
Noboru Mizunuma
昇 水沼
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い衝撃や地震等を検知すると、通電の自動
遮断、電源ケーブルの接続解除を自動的に行って、回路
のショート等を防止できる事務機器等の電気機器を提供
することにある。 【解決手段】 衝撃あるいは振動を検知する検知手段
と、該検知手段からの検知信号に基づいて電源遮断信号
を出力する制御手段と、該制御手段からの電源遮断信号
が入力されると出力側に対する入力電源を遮断する電源
遮断手段とを有する電源遮断装置2を事務機器の電源コ
ード3、4の途中に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源遮断装置、及
び複写機,ファクシミリ装置,パーソナルコンピュータ
等の事務機器等の電気機器に係わり、特に被害を招くよ
うな大きな地震の発生時に電源を自動的に遮断できる電
源遮断装置、及び電気機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】阪神大震災(1995.1.17)にお
いて周知のように、地震が発生するとビル内に設置して
いる事務機器(複写機、ファクシミリ、PC等)等の電
気機器は、振動による影響を受けて電気回路にトラブル
が発生したり、大きく移動したり、また転倒したりす
る。そのため、この様な地震又は過度の衝撃、振動に対
して、図9,10に示す故障防止対策が施されている。
【0003】図9において、本体装置(又は装置本体の
載置台であるペディスタル:Pedestal)30の底面部に
は、ねじ部を有し、装置全体の高さ調整を可能とするア
ジャスタ31が通常配置されている。アジャスタ下部3
5は床面34に対し、適宜な当接力により接地する構成
をとっている。このアジャスタ31の中間部に、アジャ
スタ31に係合し、その1部を床面34にボルト33等
により固定される断面Z型の固定金具(以下Z型金具と
称す)32を設置する事により、本体装置を定位置に固
定する事ができるようにしている。
【0004】また、図10に示すように、本体装置40
がペディスタル41上に配置されている場合では、ペデ
ィスタル41は床面に対し、断面L型の固定金具(以下
L型金具と称す)42,43によって、ボルト42a,
43a等によって固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、地震対策又
は過度の衝撃、振動に対して、本体装置を床面(もしく
は壁面)へ完全に固定することは1見、装置が動かない
ので安全な印象を受けるが、前述のZ型金具及びL型金
具の本体取付け部(例えば底面あるいは正面、サイドカ
バー面)や床面部への衝撃力は強大になり、それらの部
分の破壊、破損となる。
【0006】また、装置内部の機能部分を破損したり、
内部に加わる加速度(本発明者の実験では外部Gに対し
て2.4倍)により、例えば複写機の内部の各種機器を
ロックする解除用レバー、フック類が解除位置へ移動
し、内部ユニットが扉、カバー等を押し開き、外部へ突
き出し、災害時における避難路や通路をふさぐ等の問題
が発生する。
【0007】さらに、装置の高さが高く、重心位置が上
部に在る機器では、従来例の様に下部を固定する事によ
って、装置の転倒や上部ユニット(例えばスキャナー部
や原稿処理装置など)の脱落現象が発生し、ユニット間
の接続ケーブルや電源供給ケーブルを引きちぎる虞もあ
る。
【0008】したがって、地震、又は過度の衝撃等によ
って電気機器はケーブル類が断線してショートし、回路
を破壊する虞もある。
【0009】そのため、装置にストーブ等で使用されて
いる振動検知式のブレーカーを装備し、地震、又は過度
の衝撃等によるケーブル類のショートを防止することが
考えられるが、複写機等の事務機器においては、使用者
が装置を頻繁に操作することが予想される。そのため操
作時の振動、衝撃によって振動検知式のブレーカーが誤
動作する可能性がある。
【0010】本出願に係わる第1の発明の目的は、強い
衝撃や地震等を検知すると自動的に通電を遮断できる電
源遮断装置を提供することにある。
【0011】本出願に係わる第2の発明の目的は、強い
衝撃や地震等を検知すると、通電の自動遮断、電源ケー
ブルの接続解除を自動的に行って、移動、転倒等に伴う
電源コードの引きちぎれ等によるショートによって生じ
る回路の破壊を防止できる事務機器等の電気機器を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本出願に係わる第1の発
明の目的を実現する構成は、衝撃あるいは振動を検知す
る検知手段と、該検知手段からの検知信号に基づいて電
源遮断信号を出力する制御手段と、該制御手段からの電
源遮断信号が入力されると出力側に対する入力電源を遮
断する電源遮断手段とを有することを特徴とする電源遮
断装置にある。本出願に係わる第1の発明の目的を実現
する第2の構成は、電源の通電状態を遮断する電源遮断
器と、一定値を越える外力を検出すると該電源遮断器を
遮断側に動作させる外力検出手段とを有することを特徴
とする電源遮断装置にある。
【0013】本出願に係わる第1の発明の目的を実現す
る第3の構成は、衝撃あるいは振動を検知する検知手段
と、該検知手段からの検知信号に基づいて電源遮断信号
を出力する制御手段と、該制御手段からの電源遮断信号
が入力されると出力側に対する入力電源を遮断する電源
遮断手段と、電源の通電状態を遮断する電源遮断器と、
一定値を越える外力を検出すると該電源遮断器を遮断側
に動作させる外力検出手段とを有することを特徴とする
電源遮断装置にある。
【0014】上記した第1または第3の構成において、
前記制御手段は、前記振動検知手段からの検知信号が一
定の加速度以上を示している時に電源遮断信号を出力す
ることを特徴とする。
【0015】上記した第2または第3の構成において、
前記外力検出手段は電源コードの張力を検出することを
特徴とする。
【0016】上記した第2、第3または第5の構成にお
いて、遮断側に動作した電源遮断器を通電側に復帰させ
る復帰手段を有することを特徴とする。
【0017】上記した各構成において、前記制御手段
は、前記検知手段が検出した検出信号のパターンと特定
のパターンとを比較し、その結果に基づいて電源遮断信
号を出力することを特徴とする。
【0018】本出願に係わる第2の発明の目的を実現す
る構成は、上記した各構成の電源遮断装置を機器本体の
電源入力系に設けたことを特徴とする電気機器にある。
【0019】本出願に係わる第2の発明の目的を実現す
る第2の構成は、上記した各構成の電源遮断装置を機器
本体とは別にして電源入力系に設けたことを特徴とする
電気機器にある。
【0020】上記した本出願に係わる第2の発明の目的
を実現する第2の構成の電気機器において、電源遮断装
置は、機器本体を載置する載置台が置かれる床面に取り
付けたことを特徴とする。
【0021】上記した本出願に係わる第2の発明の目的
を実現する第2の構成の電気機器において、電源遮断装
置は、壁面に取り付けたことを特徴とする。
【0022】上記した各構成の電気機器において、機器
本体は事務用機器であることを特徴とする。
【0023】これらの構成の電気機器において、電源遮
断装置を事務機器等の機器の内部、又は外部に別体に設
置する。そして事務機器等の電気機器の外部に別体に設
置する場合は、装置の操作を含めた周囲の日常的な作業
によって振動、又は衝撃を受けない場所に設置する。ま
た装置の内部に装備する場合は、操作時の振動波、又は
衝撃波と地震波を比較して見分ける等、なんらかの誤検
知防止手段を電源遮断装置に付加することで、誤動作を
防止することもできる。
【0024】さらに電源遮断装置の電気的機能部分が正
常に動作しなかった場合を考慮して、事務機器の移動、
又は転倒によって事務機器の電源ケーブルに張力が加わ
った時に電源ケーブルの接続が機械的動作で自動的に解
除される。
【0025】また、電源遮断装置は操作時の振動、衝撃
等によって誤動作することがなく、地震等による建物の
振動によってのみ作動する。
【0026】さらに、電源遮断装置が正常に動作しない
場合でも、事務機器の移動、又は転倒によって電源との
接続を解除することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)図1および図2は本発明の第1の
実施の形態を示す。
【0028】図1はペディスタル上に載置された複写機
等の事務機器本体と、ペディスタル下方の床面上に設置
された振動検知式のブレーカーを示したものである。
【0029】図1において、1はペディスタル19の上
に載置された複写機等の事務機器本体である。ペディス
タル19は、その底面にキャスター8を有すると共に、
床面に対してL型金具6とボルト18によって固定され
ている。またペディスタル19は、その底面部に従来例
に示したものと同様な図示されていない高さ調整アジャ
スタを持つ。そしてそれらは従来例と同様にZ型金具に
よって床面に固定されている。
【0030】事務機器本体1の電源は、ACコード3,
4、コネクタ26とACコード4,3と1体になった振
動検知式ブレーカー2、コネクタ26と嵌合する電源プ
ラグ27を介してコンセント7から供給される。
【0031】振動検知式ブレーカー2は、固定金具5に
よって床面に固定されており、通常時はコンセント7か
らの電流を事務機器本体1に中継通電している。また振
動検知式ブレーカー2は、本実施の形態では地震等によ
って床面が震度5以上(80gal以上の加速度)の強
さで振動した時に、その内部に有する振動検知センサに
よって振動を検知し、事務機器本体1への電流を遮断す
る役割を果たす。
【0032】図2に振動検知式ブレーカーの内部構造を
示す。図2において、10は鋼球、11と12,13は
圧電素子等の圧力検知センサー、15と16,17は圧
力検知センサーに鋼球10を押圧するバネである。
【0033】52は、ACコード3が振動検知センサー
から離れる方向に一定以上の力で引かれた時に、ACコ
ードの接続を自動的に解除する機械式電気接点装置であ
る。図3はこの機械式電気接点装置の内部構造を示す。
50はACコード3を振動検知式ブレーカーの一部を構
成する機械式電気接点装置52の中に導入するケーブル
穴(但し、ケーブル3はケーブル穴に対して固定されて
いない)、53はリセットスイッチで、バネ53aによ
り一定位置に保持されている。52aは揺動軸52eを
中心に揺動可能な移動電極、52bは固定電極、52c
は移動電極52aを固定電極52bに付勢するバネで、
バネ52cの一端側は移動電極52aを有する揺動アー
ムに対して固定点52fで固定され、バネ52cの他端
が機械式電気接点装置52の基板に固定されてトグル動
作を行うトグルスイッチを構成する。
【0034】前記ケーブル穴を通して機械式接点52の
内部に導入された2相用のACコード3は、機械式電気
接点装置52の内部でケーブル3a、ケーブル3bの2
本に分けられる。そしてケーブル3bは、トグルスイッ
チの可動スイッチを構成する移動電極52aに接続され
る。移動電極52aは、通常は固定電極52bと接触し
ていて通電状態にあるが、ACコード3を一定以上の力
で図中右方向(振動検知ブレーカーから離れる方向)に
引くと、バネ52cの固定点52fが揺動軸52eより
も図中右方向に移動し、固定電極52bとの接触を解除
する構成となっている。またその時、リセットスイッチ
を構成するプッシュロッド53を図中左方向にバネ53
aのバネ力に抗した一定以上の力で押すと、固定点52
fが揺動軸52eよりも図中左方向に移動して移動電極
52aと固定電極52bが接触し、再び通電状態となる
構成となっている。
【0035】圧力検知センサー11,12,13は、周
囲の振動によって鋼球10に加えられた互いに直交する
3軸方向であるX,Y,Z方向の加速度を電気信号に変
換し、ケーブル23a,23b,23cを介して信号を
コントローラー基板22に入力している。
【0036】またリレー21は、機械式電気接点装置5
2とACコード4を中継していて通常はONとなってお
り、ACコード3とACコード4を中継している。
【0037】ここで、地震等によって床面が振動した時
のコントロール基板22の動作を図4に示すフローチャ
ートに基づいて説明する。
【0038】電源がオンされると(STEP1)、圧力
検知センサー15,16,17が鋼球10に加えられた
X,Y,Z方向の加速度を検知して、その検知結果を例
えばマイクロコンピュータ等を実装したコントローラー
基板22に入力する(STEP2)。そして振動による
加速度の絶対値が80gal以上(震度5以上)である
と(STEP3)、コントローラー基板22はリレー2
1をOFFにして事務機器本体1への電流を遮断するよ
うになっている(STEP4)。
【0039】このように、本実施の形態では、床面が一
定以上の強さで振動した時に、事務機器本体への電源を
遮断することができる。
【0040】また振動検知式ブレーカー2は、ACコー
ド3に一定以上の張力がかかると、移動電極52aと固
定電極52bが離間して、電源を遮断する構成になって
いる。従って、地震時に圧力検知センサー、又はコント
ローラー基板、リレー等が作動不良を起こした場合で
も、事務機器本体の転倒、又は移動によってACコード
に張力が加われば、機械的に電源を遮断することができ
る。なお、この時、振動検知式ブレーカー2の取り付け
強度はACコード3の切断強度よりも高く設定し、振動
検知式ブレーカー2が床面から外れないようにしてい
る。
【0041】一方、振動検知式ブレーカーには鋼球と接
触しているボタンスイッチ(図示せず)が設けられてお
り、このボタンスイッチによって振動検知式ブレーカー
の動作を点検することができる。このボタンスイッチを
一定以上の力で押して鋼球に力を加えると、振動検知セ
ンサーは衝撃、又は振動を加えられたものと判断して電
源を遮断するようになっている。
【0042】以上述べてきたように、本実施の形態では
床面が一定以上の強さで振動した時に、事務機器本体へ
の電源を遮断することができるため、地震、又は過度の
衝撃等によるACコードケーブル類の切断、ショート
と、それによって引き起こされる回路の破壊を防止する
ことが可能である。
【0043】また振動検知式ブレーカー2がペディスタ
ル19の下側に設置されているため、装置の操作を含め
た周囲の日常的な作業による誤動作を防止することがで
きる。また圧力検知センサー、又はコントローラー基板
22、リレー21等が作動不良を起こした場合でも、事
務機器本体の転倒、又は移動によって電源を遮断するこ
とができる。
【0044】さらに、振動検知式ブレーカー2に鋼球と
接触しているボタンスイッチを設けることで、振動検知
式ブレーカーの機能を簡易に点検できるようになってい
るため、地震時における振動検知式ブレーカーの故障を
未然に防止することができる。
【0045】なお、本実施の形態では振動によってのみ
作動するブレーカーを提示したが、振動検知手段を漏電
ブレーカー等と組み合わせて多機能ブレーカー(振動だ
けでなく、機器の漏電によっても作動する)とすること
も可能である。
【0046】(第2の実施の形態)図5は本発明の第2
の実施の形態を示す。本実施の形態では、振動検知式ブ
レーカー2が壁面の上方に取り付けられている。それ以
外の構成は第1の実施の形態と全く同一である。
【0047】第1の実施の形態のように振動検知式ブレ
ーカーを床面に取り付けた場合は、重い荷物などが周囲
を通過した時に生ずる床面の振動によって振動検知式ブ
レーカーが誤動作をする可能性があった。本実施の形態
では、振動検知式ブレーカーが本体とは別に壁面の上方
に取り付けられているため、床面の振動によって作動し
ない。したがって、地震などによって壁面が振動した場
合においてのみ作動する。
【0048】(第3の実施の形態)図6は第3の実施の
形態を示す。本実施の形態では振動検知式ブレーカー2
0は事務機器本体の外部ではなく、内部に取り付けら
れ、振動検知式ブレーカー20から延びる出力側電源コ
ードの下流に、該出力側電源コードからの電力の供給を
受けた図示しない各電力消費手段が設けられている。
【0049】事務機器本体1の電源は、電源プラグ28
を介してコンセント7から供給されている。また振動検
知式ブレーカー20の内部構造は第1の実施の形態に示
したものと同様である。但し、そのコントローラー基板
は振動の強さだけでなく、一定値以上の振動がどの位の
時間間隔で発生するかを判断する機能を有している。図
7にその動作のフローチャートを示す。以下に動作の説
明をする。
【0050】まず、事務機の電源が入れられると(ST
EP10)、コントローラ基板は圧力センサーからの信
号値を捉えてX,Y,Z方向の加速度の絶対値を算出す
る(STEP11)。そしてそれらの内、1方向だけで
も80gal(震度5相当)を上回る場合は(STEP
12)、その時の時刻をt1としてメモリーに格納する
(STEP13)。
【0051】その後、コントローラー基板は再びX,
Y,Z方向の加速度の絶対値を算出し(STEP1
4)、1方向だけでも80gal(震度5相当)を上回
る場合は(STEP15)、その時の時刻をt2として
メモリーに格納する(STEP16)。
【0052】次に、コントローラー基板はt1とt2の
時間差を算出し、その値が1秒以上、かつ60秒以下で
ある場合(STEP17)、リレーをOFF(電源OF
F)にする(STEP19)。そうでない場合はt2の
値をt1としてメモリーに格納し(STEP18)、同
じ動作を繰り返す。
【0053】以上で説明した制御によれば、80gal
以上の加速度が発生する時間間隔を測定することができ
る。そして、その値が一定の範囲内である時に事務機器
の電源を遮断するようになっている。そのため、事務機
器の操作時等において突発的に加えられる単発の衝撃
と、図8に示すような繰り返して発生する衝撃(地震等
の振動波)を見分け、事務機器の操作等による誤動作を
防止できる。
【0054】なお、単発の衝撃と地震等の振動波を見分
ける方法として、80gal以上の加速度の発生回数が
一定時間内に一定数以上である時に地震であると判断す
る方法もある。まずカウント数Nを1とし、上記と同様
な方法でt1とt2を測定する。そして、その差が1秒
以上、かつ60秒以下である場合に、カウント数Nを1
つずつ増加させれば、80gal以上の加速度の発生回
数を測定することができる。そして一定時間内(例えば
60秒以内)に一定数以上(例えば3回以上)の回数が
測定された時に事務機器の電流を遮断するようにすれ
ば、上記例と同様に事務機器等による誤動作を防止でき
る。
【0055】上記した各実施の形態において、事務機の
移動や転倒を電源ケーブルの引っ張りで検知している
が、例えば事務機を設置している床面や壁と移動電極と
の間に紐などを取り付け、この紐に所定の張力が加わる
と遮断動作を行うようにしてもよい。この場合、通常時
に、電源コードに足を引っかけたりしても電源が遮断さ
れることがない。
【0056】
【発明の効果】請求項1、2、3、4、5、6に係わる
発明によれば、衝撃あるいは振動を検知すると、その衝
撃力や振動の強さが例えば振動5を越えるような地震の
場合、電源を自動的に遮断することができる。
【0057】また,電源コードが引っ張られたりする等
の外力が加わった場合にも電源が自動的に遮断できる。
【0058】更に、電源遮断器が動作しても、復帰手段
によって通電状態に復帰させることができる。
【0059】請求項7に係わる発明によれば、大きな震
度の地震等の場合だけ、電源の遮断を行うことができ、
通常の使用状態等の場合に生じる衝撃や振動で遮断する
のが防止できる。
【0060】また、請求項8、9、1011、12に係
わる発明の電気機器によれば、電源遮断装置を事務機器
等の機器の内部、又は外部に別体に設置する。そして事
務機器等の電気機器の外部に別体に設置する場合は、装
置の操作を含めた周囲の日常的な作業によって振動、又
は衝撃を受けない場所に設置する。また装置の内部に装
備する場合は、操作時の振動波、又は衝撃波と地震波を
比較して見分ける等、なんらかの誤検知防止手段を電源
遮断装置に付加することで、誤動作を防止することもで
きる。
【0061】さらに電源遮断装置の電気的機能部分が正
常に動作しなかった場合を考慮して、事務機器の移動、
又は転倒によって事務機器の電源ケーブルに張力が加わ
った時に電源ケーブルの接続が機械的動作で自動的に解
除される。
【0062】また、電源遮断装置は操作時の振動、衝撃
等によって誤動作することがなく、地震等による建物の
振動によってのみ作動する。
【0063】さらに、電源遮断装置が正常に動作しない
場合でも、事務機器の移動、又は転倒によって電源との
接続を解除することができる。
【0064】このように、本発明によれば、災害時にお
ける故障防止手段として極めて、安全性、汎用性の高い
電気機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す概略斜視図。
【図2】図1に示す振動検知式ブレーカーの内部構造の
概略斜視図。
【図3】機械式電気接点装置の断面図。
【図4】第1の実施の形態の動作を示すフローチャー
ト。
【図5】第2の実施の形態を示す概略斜視図。
【図6】第3の実施の形態を示す概略斜視図。
【図7】第3の実施の形態の動作を示すフローチャー
ト。
【図8】第3の実施の形態の動作を示す地震等の繰り返
し発生する衝撃の波形図。
【図9】従来の地震対策を施した事務機の断面図。
【図10】従来の地震対策を施した事務機の斜視図。
【符号の説明】
1…事務機器本体 2…振動検知式センサ 6…L型金具 10…鋼球 11,12,13…圧力検知センサ 19…ペディスタル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衝撃あるいは振動を検知する検知手段
    と、該検知手段からの検知信号に基づいて電源遮断信号
    を出力する制御手段と、該制御手段からの電源遮断信号
    が入力されると出力側に対する入力電源を遮断する電源
    遮断手段とを有することを特徴とする電源遮断装置。
  2. 【請求項2】 電源の通電状態を遮断する電源遮断器
    と、一定値を越える外力を検出すると該電源遮断器を遮
    断側に動作させる外力検出手段とを有することを特徴と
    する電源遮断装置。
  3. 【請求項3】 衝撃あるいは振動を検知する検知手段
    と、該検知手段からの検知信号に基づいて電源遮断信号
    を出力する制御手段と、該制御手段からの電源遮断信号
    が入力されると出力側に対する入力電源を遮断する電源
    遮断手段と、電源の通電状態を遮断する電源遮断器と、
    一定値を越える外力を検出すると該電源遮断器を遮断側
    に動作させる外力検出手段とを有することを特徴とする
    電源遮断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または3において、前記制御手
    段は、前記振動検知手段からの検知信号が一定の加速度
    以上を示している時に電源遮断信号を出力することを特
    徴とする電源遮断装置。
  5. 【請求項5】 請求項2または3において、前記外力検
    出手段は電源コードの張力を検出することを特徴とする
    電源遮断装置。
  6. 【請求項6】 請求項2、3または5において、遮断側
    に動作した電源遮断器を通電側に復帰させる復帰手段を
    有することを特徴とする電源遮断装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1つにおい
    て、前記制御手段は、前記検知手段が検出した検出信号
    のパターンと特定のパターンとを比較し、その結果に基
    づいて電源遮断信号を出力することを特徴とする電源遮
    断装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1つに記載
    の電源遮断装置を機器本体の電源入力系に設けたことを
    特徴とする電気機器。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし7のいずれか1つに記載
    の電源遮断装置を機器本体とは別にして電源入力系に設
    けたことを特徴とする電気機器。
  10. 【請求項10】 請求項9において、電源遮断装置は、
    機器本体を載置する載置台が置かれる床面に取り付けた
    ことを特徴とする電気機器。
  11. 【請求項11】 請求項9において、電源遮断装置は、
    壁面に取り付けたことを特徴とする電気機器。
  12. 【請求項12】 請求項8、9、10または11におい
    て、機器本体は事務用機器であることを特徴とする電気
    機器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007000161A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Nikkiso Co Ltd 拘束装置
JP2007094265A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Kyocera Mita Corp 機器の支持機構及び画像形成装置の安全装置
JP2012242769A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Kyocera Document Solutions Inc 画像形成装置
JP2014161213A (ja) * 2013-01-22 2014-09-04 Yamakiyo:Kk 感震遮断装置

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