JPH09284722A - 情報信号の再生装置 - Google Patents

情報信号の再生装置

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JPH09284722A
JPH09284722A JP8090776A JP9077696A JPH09284722A JP H09284722 A JPH09284722 A JP H09284722A JP 8090776 A JP8090776 A JP 8090776A JP 9077696 A JP9077696 A JP 9077696A JP H09284722 A JPH09284722 A JP H09284722A
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JP
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signal
field
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frequency
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JP8090776A
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Yoshihiko Shoyama
悦彦 庄山
Takashi Furuhata
隆 降旗
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】走査線数の少ない情報信号の表示に伴う画質妨
害を除去して走査線数が2倍近傍の情報信号と同一の偏
向系で表示できるようにした再生装置を提供する。 【解決手段】再生表示すべき情報信号のフィールドの繰
り返し周波数を2倍にし、かつ表示される走査線数が元
の情報信号の2倍近傍の値になるように変換して、ほぼ
2倍の水平走査周波数で表示できるように構成したた
め、水平走査周波数が2倍近く異なる2つの映像情報信
号を、一つの再生装置で再生し、かつ表示装置の偏向系
を共用して表示できるため、装置全体のコストを低減で
き、表示される画質も大幅に改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、NTSC方式など
の標準テレビジョン信号、あるいはハイビジョン方式な
どの高精細テレビジョン信号が記録された媒体より信号
再生して、一台の表示装置で効率良く、高画質で画像表
示するのに好適な再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現行のテレビジョン方式としては、NT
SC方式(ないしED方式やEDII方式)、PAL(な
いしPALプラス方式)、SECAM方式などの標準テ
レビジョン方式があり、NTSC方式の場合で、フレー
ム当りの走査線数はN1 =525本、フィールド周波数
はfV1=59.94Hz(フレーム周波数にしてfV1/
2=29.97Hz)、水平走査周波数はfH1=15.
73kHz、アスペクト比は4:3に定められている。
【0003】一方、近年テレビジョン方式の改善により
画像の高精細化が進められており、上記標準テレビジョ
ン方式の約2倍の走査線を有し画質を飛躍的に向上させ
たハイビジョン方式やATV方式などの高精細テレビジ
ョン方式(HDTV)が考案され、放送が開始されよう
としている。ハイビジョン方式の場合で、フレーム当り
の走査線数はN2 =1125本、フィールド周波数はf
V2=60.0Hz(フレーム周波数にしてfV2/2=3
0.0Hz)、水平走査周波数はfH2=33.75kH
z、アスペクト比は16:9に定められている。
【0004】このため、将来のテレビジョン方式は、現
行の上記標準テレビジョン方式に加えて、形式の全く異
なる上記高精細テレビジョン方式などが共存する形にな
ると予想され、将来のテレビジョン信号の記録再生装置
とその表示装置は、これらの複数方式のテレビジョン信
号を1つの装置で記録再生でき、あるいは1つの装置で
表示できることが望ましい。
【0005】このようなニーズに対して、記録再生装置
に関し、それを実現する装置の一例、すなわち、上記の
複数方式のテレビジョン信号を記録再生可能な装置が、
発明者等によって特開平4−334289号公報にて提
案されている。また、これに類する装置として、例えば
W−VHSの名称で呼ばれているビデオテープレコーダ
(VTR)などで既に実用化されている。
【0006】また、最近の例では、ハイビジョン受像機
などにおいて、上記標準テレビジョン信号と高精細テレ
ビジョン信号とを選択的に表示する装置などにその実用
例をみることができる。例えば、特開平6−22526
9号公報に記載された「テレビジョン装置」では、ハイ
ビジョン信号に対応したテレビジョン装置において、N
TSC信号は、1フィールド内で2度書きによりノンイ
ンタレース化される。そして、次のフィールドでも2度
書きされるが、走査線は先のフィールドの走査線と互い
に交互となるように走査される。これにより、簡単な構
成でハイビジョン信号およびNTSC信号の両信号共に
表示可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の、標準テレビジョン信号と高精細テレビジョン信号と
を選択的に表示するテレビジョン信号の表示装置では、
信号形式(特に水平走査周波数)が異なる標準テレビジ
ョン信号と高精細テレビジョン信号とを切り換えて表示
するために、これら2つのモードで大きく異なる偏向系
を個別に動作させる必要が生じ、装置の低コスト化を困
難にしていた。
【0008】また、装置のコストが高くなる割には、現
行の標準テレビジョン信号を表示しても従来並みの画質
しか得られず、大型化され高輝度化、高精細化された
(ブラウン管などの)ディスプレイ上では、フリッカー
妨害や走査線妨害など種々の妨害が目立って、逆に画質
を劣化させてコストパフォーマンスを悪くする欠点があ
った。
【0009】また、記録再生装置については、上記のW
−VHSなどの実用化されたVTRでは、標準テレビジ
ョン信号と高精細テレビジョン信号とを個別に選択して
記録できるが、その再生に当たっては、それぞれが別々
に出力されるため、それぞれのテレビジョン方式に対応
した個別の表示装置で表示させなければならず、使い勝
手上、大きな問題があった。
【0010】一方、パソコン用モニタテレビなどのよう
に、高精細化されて高画質表示の可能な汎用のディスプ
レイが広く普及しているが、通常、このディスプレイは
パソコンとだけの接続が考慮されていて、その表示のた
めの水平走査周波数は、例えば20kHz以上の高い周
波数でのみ対応可能となっている。このため、水平走査
周波数が20kHz以下の上記従来例の標準テレビジョ
ン信号を、この高画質ディスプレイで表示させたくても
表示できないという物理的な問題があった。あるいは、
それを表示させるために特殊なインタフェースボードが
必要となり、しかしそれはパソコン上でのみ動作可能の
ため、パソコンがなければ表示させられず、しかもその
画質は必ずしも満足の行くものではなかった。
【0011】このため、これから色々なメディアの画像
サービスが行われる状況を迎える中で、標準テレビジョ
ン信号に限らず、高精細テレビジョン信号などを全て一
つの装置で記録再生でき、あるいは、これらを一つの装
置で表示できるようにし、しかも既に普及している表示
装置とも接続できるようにして、同時に高画質化も達成
できるような装置の実現が強く望まれている。
【0012】本発明の目的は、標準テレビジョン信号と
高精細テレビジョン信号のように、走査線数、水平走査
周波数、アスペクト比などが異なっていても、共に1つ
の装置で効率良く再生でき、それを在来の表示装置でも
表示できるようにし、特に、標準テレビジョン信号の表
示に際しては、種々の妨害を除去して画質を大幅に改善
できる装置を低コストで提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、上記標準テレビジョン信号の再生に当た
っては、次のように構成される。
【0014】フィールド周波数がfV1、1フレームの走
査線数がN1 本であって、各フレームが第1、第2の2
つのフィールドから構成され、その各フィールドでN1
/2本の走査線を有するとともに、該第1フィールドの
m番目のラインと(m+1)番目のラインとの間に該第
2フィールドのn番目のラインが画面上で2:1でイン
タレース表示されるような位相関係を有し、かつ水平走
査周波数がfH1(=N1 ×fV1/2)であるテレビジョ
ン信号の映像情報に基づく情報信号が記録された媒体を
再生する再生装置において、上記媒体より、該媒体に記
録される上記情報信号を再生する再生手段と;上記再生
手段により再生される上記情報信号を、フィールド周波
数fV が上記テレビジョン信号のほぼ2倍(fV ≒2×
fV1)であり、上記テレビジョン信号と同じ1フレーム
の期間内で走査線数Nが上記テレビジョン信号の2倍の
近傍から2倍より大きい範囲の値を有して、その1フレ
ーム期間内で第1、第2、第3、第4の4つのフィール
ドを含み、その4つのフィールドのそれぞれでN/4の
近傍の値の走査線数を有し、水平走査周波数fH が上記
テレビジョン信号の2倍の近傍から2倍より大きな値を
有する表示出力信号に変換する信号変換手段と;上記信
号変換手段からの表示出力信号を、その第1、第2、第
3および第4の各フィールドで画面上で表示される各ラ
インがその各フィールド間で互いに重ならないような位
相関係をもって表示するように構成される同期情報信号
を生成する同期情報生成手段と;を備える。
【0015】また、好ましくは、上記信号変換手段は、
上記テレビジョン信号の第1フィールドのm番目のライ
ンを上記表示出力信号の第1フィールドのh番目のライ
ンと第2フィールドのi番目のラインに関連させ、上記
テレビジョン信号の第2フィールドのn番目のラインを
上記表示出力信号の第3フィールドのj番目のラインと
第4フィールドのk番目のラインに関連させるように変
換する手段を備える。
【0016】さらに、好ましくは、上記同期情報生成手
段は、上記信号変換手段からの表示出力信号を、その第
1フィールドのh番目のラインと(h+1)番目のライ
ンの間に第4フィールドのk番目のラインをほぼ2:1
でインタレースさせるような位相関係をもって、また、
第2フィールドのi番目のラインと(i+1)番目のラ
インの間に第3フィールドのj番目のラインをほぼ2:
1でインタレースさせるような位相関係をもって、か
つ、第1フィールドに対して第2フィールドを、第4フ
ィールドに対して第3フィールドをそれぞれ垂直方向に
走査線間隔のほぼ1/4だけずらしたような1/4ライ
ンオフセットの位相関係をもって表示するように構成さ
れる同期情報信号を生成する手段を備える。
【0017】また、本発明は、好ましくは、次のように
構成される。
【0018】フィールド周波数がfV1、1フレームの走
査線数がN1 本であって、各フレームが第1、第2の2
つのフィールドから構成され、その各フィールドでN1
/2本の走査線を有し、水平走査周波数がfH1(=N1
×fV1/2)である第1のテレビジョン信号の映像情報
に基づく第1の情報信号が記録された媒体を再生する再
生装置において、上記媒体より、該媒体に記録される上
記第1情報信号を再生する再生手段と;上記再生手段に
より再生される第1情報信号を、フィールド周波数fV
が上記第1テレビジョン信号のほぼ2倍(fV ≒2×f
V1)であり、上記第1テレビジョン信号と同じ1フレー
ムの期間内で走査線数Nが上記第1テレビジョン信号の
2倍の近傍から2倍より大きい範囲の値を有して、その
1フレーム期間内で第1、第2、第3、第4の4つのフ
ィールドを含み、その4つのフィールドのそれぞれでN
/4の近傍の値の走査線数を有し、水平走査周波数fH
が上記第1テレビジョン信号の2倍の近傍から2倍より
大きな値を有する第1の表示出力信号に変換する信号変
換手段と;上記信号変換手段からの第1表示出力信号
を、周波数fH1を越える水平走査周波数で偏向表示され
る表示装置に供給する信号供給手段と;を備え、上記表
示装置において、上記信号供給手段からの第1表示出力
信号を水平走査周波数fH に基づき水平偏向し、フィー
ルド周波数fV に基づき垂直偏向して表示するように構
成される。
【0019】また、好ましくは、上記再生手段は、上記
媒体より、フィールド周波数がfV2、1フレームの走査
線数がN2 本(N2 >N1 )であって、水平走査周波数
fH2(=N2 ×fV2/2)が上記第1テレビジョン信号
の水平走査周波数fH1より大きな値(fH2>fH1)を有
する第2のテレビジョン信号の映像情報に基づく第2の
情報信号を再生する手段と;再生される上記第2情報信
号より、フィールド周波数がfV2、1フレームの走査線
数がN2 本であって、水平走査周波数がfH2である第2
の表示出力信号を生成出力する出力手段と;を備え、上
記表示装置において、上記出力手段からの第2表示出力
信号を水平走査周波数fH2に基づき水平偏向し、フィー
ルド周波数fV2に基づき垂直偏向して表示するように構
成される。
【0020】さらに、好ましくは、上記信号変換手段
は、上記第1表示出力信号を、その第1、第2、第3お
よび第4の各フィールドで画面上で表示される各ライン
がその各フィールド間で互いに重ならないような位相関
係をもって表示するように構成される同期情報信号を生
成する同期情報生成手段を備え、上記同期情報生成手段
からの同期情報信号を上記表示装置に供給するように構
成される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、標準テレビジョ
ン方式の映像信号と高精細テレビジョン方式の映像信号
のいずれかを再生する再生装置と、該再生装置からの出
力を画像表示する表示装置とに適用した場合の実施例を
図面を用いて説明する。
【0022】図1は、本発明の一実施例を示す再生装置
100のブロック図である。200は、この再生装置1
00から出力される映像信号を画像表示するためのテレ
ビ受像機やモニターテレビなどの表示装置である。
【0023】この図1の実施例は、標準テレビジョン方
式の映像信号として、走査線数N1=525本、フィー
ルド周波数fV1=59.94Hz、フレーム周波数fV1
/2=29.97Hz、水平走査周波数fH1=15.7
3kHz、インタレース比2:1、アスペクト比4:3
の映像信号(以下、これをSD信号と称する)と、高精
細テレビジョン方式の映像信号として、走査線数N2 =
1125本、フィールド周波数fV2=60.0Hz、フ
レーム周波数fV2/2=30.0Hz、水平走査周波数
fH2=33.75kHz、インタレース比2:1、アス
ペクト比16:9の映像信号(以下、これをHD信号と
称する)とを一台の共通の装置で再生し、その再生出力
を一台の共通の装置で表示可能な情報信号の再生装置と
表示装置の一例を示す。
【0024】図1において、11は、上記2種類の映像
信号(SD信号とHD信号)の少なくともいずれか一方
の映像情報に基づく情報信号が記録されている媒体であ
る。
【0025】この媒体11は、例えばCD(コンパクト
ディスク)、MD(ミニディスク)、あるいはDVD
(ディジタルビデオディスク)などの名称で知られてい
る光ディスクなどが用いられ、例えば、上記情報信号と
して、上記映像情報がいずれもディジタル信号の形式
で、かつ、適宜、MPEG方式やJPEG方式などを用
いてディジタル圧縮されて該媒体11に記録されてい
る。
【0026】また、該媒体11には、少なくとも上記2
種類の映像信号のうちのどの形式の信号が記録されてい
るかを識別する識別情報や、該映像信号に関連して付随
される同期情報や音声情報や付加情報などが、上記情報
信号に多重されて記録されている。
【0027】12は該媒体11から上記情報信号(映像
情報信号、識別情報信号、同期情報信号、音声情報信
号、付加情報信号など)を再生するためのピックアッ
プ、13は該媒体11を回転駆動するモータ、14は該
ピックアップ12と該モータ13を制御するサーボ回路
である。
【0028】上記媒体11から上記ピックアップ12に
より再生される上記情報信号は、再生処理回路15に供
給される。この再生処理回路15において、ディジタル
圧縮されている上記映像情報は、適宜、ディジタル伸長
されてから、例えば、一度、コンポーネント形式の信号
(輝度信号Yと2つの色差信号B−Y,R−Y)にデコ
ードされてディジタル形式で出力される。この再生処理
回路15からの各コンポーネント出力(Y,B−Y,R
−Y)は、それぞれメモリ(16,17,18)を介し
て、走査線数Nが変換されてから、信号処理回路19で
適宜、マトリクス演算が行われて、例えば、3原色信号
(R,G,B)が復号されて、それぞれD/A変換回路
(25,26,27)でアナログ信号に変換されてか
ら、スイッチSW1を介して出力端子(1,2,3)に
それぞれ出力される。
【0029】22はパルス生成回路、23は書込制御回
路、24は読取制御回路である。
【0030】10は第1の外部情報信号の入力端子であ
り、例えば、外部に設けられたVTRなどの他のパッケ
ージメディアから再生出力される情報信号がこの入力端
子10に供給される。
【0031】1’,2’,3’,4’,5’は第2の外
部情報信号の入力端子であり、例えば、外部に設けられ
たパソコンなどから画像表示用として出力される3原色
信号(R,G,B)がこの入力端子(1’,2’,
3’)にそれぞれ供給され、またこれに付随する水平同
期信号Hと垂直同期信号Vとがそれぞれ入力端子
(4’,5’)に供給される。
【0032】20はこの再生装置100の出力モードを
指定するモード指定信号Pの入力端子である。このモー
ド指定信号Pは、例えば、図示しないが再生装置100
の外部などに設けられたモード設定ボタンなどをユーザ
が選択して押すことによってこの再生装置100の中で
適宜生成されて、上記端子20に供給される。
【0033】本発明においては、この出力モードとし
て、例えば、上記媒体11からの再生情報信号に基づく
映像信号を出力する内部モード(P1)と、上記入力端
子10からの第1外部情報信号に基づく映像信号を出力
する外部モード1(P2)と、上記入力端子(1’,
2’,3’,4’,5’)からの第2外部情報信号に基
づく映像信号を出力する外部モード2(P3)とのいず
れかが指定される。
【0034】さらに、上記P1,P2の各モード毎に、
上記標準テレビジョン信号(SD信号)を再生出力する
際には、該標準テレビジョン信号と同じ水平走査周波数
(15.73kHz)で出力する第1モード(Q1)
と、その約2倍の水平走査周波数(30kHz以上)で
出力する第2モード(Q2)のいずれかを選択すること
ができる。また、上記高精細テレビジョン信号(HD信
号)を再生出力する際には、該高精細テレビジョン信号
の水平走査周波数の約1/2(17kHz以下)で出力
する第3モード(Q3)と、上記高精細テレビジョン信
号と同じ水平走査周波数(33.75kHz)で出力す
る第4モード(Q4)のいずれかを選択することができ
る。
【0035】上記P1,P2の各モードが指定された場
合には、上記再生処理回路15において、上記媒体11
からの再生情報信号(あるいは上記端子10からの第1
外部情報信号)に含まれる同期情報信号SYが分離出力
されて、パルス生成回路22に供給される。このパルス
生成回路22において、上記同期情報信号SYに基づ
き、上記出力端子(1,2,3)に出力される映像信号
(この実施例では3原色信号R,G,B)に付随する水
平同期信号Hと垂直同期信号Vとが生成されて、出力端
子4と5にそれぞれ出力される。また、このパルス生成
回路22からは、上記同期情報信号SYに基づき生成さ
れた書込クロックWCPと読取クロックRCPとが出力
されて、それぞれ書込制御回路23と読取制御回路24
に供給される。この書込クロックWCPは、上記再生処
理回路15にも供給されて、該再生処理回路15におけ
るディジタル処理のクロックとして用いられる。また、
この再生処理回路15において、上記再生情報信号(あ
るいは上記端子10からの第1外部情報信号)に含まれ
る識別情報信号Dと上記入力端子20からのモード指定
信号Pとに基づき、上記メモリ(16,17,18)で
の走査変換を制御する制御信号Cが生成出力されて、上
記パルス生成回路22と書込制御回路23と読取制御回
路24に供給される。
【0036】まず、上記P1,P2のいずれかのモード
が指定された場合につき、上記の高精細テレビジョン方
式のHD信号を再生出力する場合(以下、HD再生モー
ドと称する)の動作を説明する。
【0037】このHD再生モードで、上記入力端子20
からのモード指定信号Pに上記内部モード(P1)が指
定された場合は、上記媒体11から再生されるHD信号
が、また上記外部モード1(P2)が指定された場合
は、上記端子10から入力されるHD信号がそれぞれ上
記再生装置100で再生処理されて出力されるが、この
各モードP1とP2で、上記第4モード(Q4)が指定
された場合は、上記メモリ(16,17,18)を介し
ての走査変換を行わないような処理が行われる。
【0038】すなわち、この第4モード(Q4)では、
上記媒体11あるいは上記端子10からのHD信号に含
まれる上記識別情報Dと上記モード指定信号Pとに基づ
き生成される上記制御信号Cに応じて、上記メモリ(1
6,17,18)への書き込みと読み取りを中止して、
上記再生処理回路15からの各コンポーネント出力
(Y,B−Y,R−Y)を上記メモリを介さずに、直
接、上記信号処理回路19に供給するような制御が行わ
れるか、あるいは、該コンポーネント出力(Y,B−
Y,R−Y)を上記メモリを介して、一定時間だけ遅延
してから、上記信号処理回路19に供給するような制御
が行われる。
【0039】したがって、このHD再生モードでは、上
記信号処理回路19において、上記各コンポーネント信
号(Y,B−Y,R−Y)から、直接、あるいは所定時
間遅延してから上記高精細テレビジョン信号の3原色信
号(R,G,B)が復号されて、それぞれD/A変換回
路(25,26,27)でアナログ信号に変換されてか
ら、スイッチSW1を介して出力端子(1,2,3)に
それぞれ出力される。
【0040】一方、このHD再生モードで上記再生処理
回路15から出力される上記同期情報信号SYには、周
波数がそれぞれfH2=33.75kHzの水平同期情報
HS2 と、fV2=60.0Hzの垂直同期情報VS2 と
が含まれる。
【0041】パルス生成回路22にて、この水平同期情
報HS2 に基づき同じ周波数33.75kHzの水平同
期信号Hが生成され、また、垂直同期情報VS2 に基づ
き同じ周波数60.0Hzの垂直同期信号Vが生成され
る。この水平同期信号Hと垂直同期信号Vは、上記第4
モード(Q4)の高精細テレビジョン信号表示用の同期
信号として、スイッチSW2を介して出力端子4と5に
それぞれ出力される。
【0042】この水平同期信号Hと垂直同期信号Vは、
上記表示装置200の偏向回路202に供給される。ま
た、上記出力端子(1,2,3)からの高精細テレビジ
ョン信号の3原色信号(R,G,B)は、上記表示装置
200の映像駆動回路201に供給される。この表示装
置200において、上記偏向回路202からの高精細テ
レビジョン信号の偏向パルスに基づき、偏向系203に
てfV2=60.0Hzの垂直偏向とfH2=33.75k
Hzの水平偏向が行われて、高精細テレビジョンのカラ
ー画像が表示される。
【0043】次に、上記P1,P2のいずれかのモード
が指定された場合につき、上記の標準テレビジョン方式
のSD信号を再生出力する場合(以下、SD再生モード
と称する)の動作を説明する。
【0044】このSD再生モードで、上記入力端子20
からのモード指定信号Pに上記内部モード(P1)が指
定された場合は、上記媒体11から再生されるSD信号
が、また上記外部モード1(P2)が指定された場合
は、上記端子10から入力されるSD信号がそれぞれ上
記再生装置100で再生処理されて出力されるが、この
各モードP1とP2で、上記第2モード(Q2)が指定
された場合は、上記メモリ(16,17,18)を介し
ての走査変換が行われる。
【0045】すなわち、この第2モード(Q2)では、
上記媒体11あるいは上記端子10からのSD信号に含
まれる上記識別情報Dと上記モード指定信号Pとに基づ
き生成される上記制御信号Cに応じて、上記メモリ(1
6,17,18)への書き込みと読み取りが制御され
て、上記再生処理回路15からの各コンポーネント出力
(Y,B−Y,R−Y)が上記メモリを介して走査変換
される。走査変換された該メモリからの出力は、上記信
号処理回路19に供給されて、上記標準テレビジョン信
号の3原色信号(R,G,B)が復号されて、それぞれ
D/A変換回路(25,26,27)でアナログ信号に
変換されてから、スイッチSW1を介して出力端子
(1,2,3)にそれぞれ出力される。
【0046】一方、このSD再生モードで上記再生処理
回路15から出力される上記同期情報信号SYには、周
波数がそれぞれfH1=15.73kHzの水平同期情報
HS1 と、fV1=59.94Hzの垂直同期情報VS1
とが含まれる。
【0047】上記パルス生成回路22にて、まず第1の
PLL回路により、周波数fH1の上記水平同期情報HS
1 に基づき、周波数が例えば、fW =910×fH1=1
4.32MHzの書込クロック信号WCPが生成され
る。
【0048】このパルス生成回路22にて、第2のPL
L回路により、上記垂直同期情報VS1 に基づき、周波
数が例えば、fV ≒2×fV1=119.88Hzの倍速
垂直同期信号Vと、fH =(1050/2)×fV1=3
1.47kHzの倍速水平同期信号Hが生成される。さ
らに、このパルス生成回路22にて、第3のPLL回路
により、上記倍速水平同期信号Hに基づき、周波数が例
えば、fR =910×fH =28.64MHzの読取ク
ロック信号RCPが生成される。
【0049】なお、この読取クロック信号RCPは、f
R =(1050/525)×fW (=28.64MH
z)の関係が成立することから、周波数fW の上記書込
クロック信号WCPに基づき生成するようにしてもよい
し、あるいは、fR =(910×1050/525)×
fH1(=28.64MHz)の関係が成立することか
ら、周波数fH1の上記水平同期信号HS1 に基づき直接
生成するようにしてもよいし、fR =(1050×45
5)×fV1(=28.64MHz)の関係が成立するこ
とから、周波数fV1の上記垂直同期信号VS1 に基づき
直接生成するようにしてもよい。
【0050】以上のパルス生成回路22の具体的な実施
例については、図5で詳述する。
【0051】上記パルス生成回路22からの上記倍速水
平同期信号Hと倍速垂直同期信号Vは、上記第2モード
(Q2)の標準テレビジョン信号表示用の同期信号とし
て、スイッチSW2を介して出力端子4と5にそれぞれ
出力される。
【0052】上記パルス生成回路22にて生成された上
記書込クロックWCPは、書込制御回路23に供給さ
れ、この書込クロックWCPに基づき上記メモリ(1
6,17,18)への書き込みが制御され、上記再生処
理回路15からのSD信号の各コンポーネント出力
(Y,B−Y,R−Y)は、メモリ(16,17,1
8)に逐次書き込まれる。
【0053】なお、通常は、上記色差信号(B−Y)と
(R−Y)の占有帯域は輝度信号Yのそれよりも狭い
(例えば、1/4の占有帯域を有する)ため、その帯域
比に応じて、上記色差信号(B−Y)と(R−Y)のメ
モリへの書込クロックを輝度信号Yのそれよりも低い周
波数(例えば、fW /4の周波数)で与えるように構成
することができる。この構成によれば、上記メモリ1
7,18の容量をメモリ16のそれより(1/4に)低
減することができる。ただし、この実施例では、説明を
簡略化するために、全て同じ周波数のクロックWCPを
用いた場合を示している。
【0054】上記メモリ(16,17,18)への書き
込みは、上記SD信号の各フィールド毎にライン単位で
行われる。図示しないが、このフィールド毎のライン単
位の書き込みの制御のために、上記パルス生成回路22
から上記水平同期情報HS1と垂直同期情報VS1 が適
宜、上記書込制御回路23に供給される。
【0055】次に、上記パルス生成回路22にて生成さ
れた読取クロックRCPは、読取制御回路24に供給さ
れ、この読取クロックRCPに基づき上記メモリ(1
6,17,18)からの輝度信号Yと色差信号(B−
Y)と(R−Y)の読み取りがそれぞれ制御され、各メ
モリに書込まれた上記SD信号は各フィールド毎にライ
ン単位で逐次読み取られる。図示しないが、このフィー
ルド毎のライン単位の読み取りの制御のために、上記パ
ルス生成回路22から上記倍速水平同期信号Hと倍速垂
直同期信号Vが適宜、上記読取制御回路24に供給され
る。
【0056】ここで、上記の書込クロックWCPと読取
クロックRCPとの周波数の比は、〔数1〕で与えられ
る。
【0057】
【数1】fR /fW =1050/525=2.0 したがって、上記メモリ(16,17,18)からは元
のSD信号をライン単位で1/2に時間軸圧縮した信号
(以下これを倍速SD信号と称する)が出力され、その
水平走査周波数は、上記倍速水平同期信号Hの周波数f
H =(1050/525)×fH1=31.47kHzで
与えられる。
【0058】これより、元の水平走査周波数fH1との比
は、〔数2〕で与えられ、2倍となる。
【0059】
【数2】fH /fH1=1050/525=2.0 この各メモリ(16,17,18)から読み取り出力さ
れた倍速SD信号は、信号処理回路19にて適宜3原色
信号(R,G,B)に復号されてから、それぞれD/A
変換回路(25,26,27)に供給されてアナログ信
号に変換されて、スイッチSW1を介して出力端子
(1,2,3)に倍速化3原色信号として出力される。
【0060】一方、表示装置200において、上記出力
端子4と5からの倍速水平同期信号Hと倍速垂直同期信
号Vは、上記偏向回路202を介して上記偏向系203
に供給される。
【0061】以上により、上記出力端子(1,2,3)
からの元の標準テレビジョン信号に基づく倍速化された
3原色信号(R,G,B)は、上記映像駆動回路201
を介して上記表示器204に供給され、上記偏向回路2
02からの偏向パルスに基づき、上記偏向系203に
て、fV ≒119.88Hzの垂直偏向とfH =31.
47kHzの水平偏向が行われて、標準テレビジョンの
カラー画像が倍速で表示される。
【0062】ここで、本発明の要となる上記メモリ(1
6,17,18)からの各信号の読取り方法について、
図2と図3を用いて以下に詳述する。
【0063】図2は、本発明の上記SD再生モードの第
2モード(Q2)におけるメモリからの信号の読取りの
タイミングを示す図、図3は、これにより得られる倍速
SD信号のフィールド間の走査線の構造を示す図であ
る。
【0064】図2と図3において、数字はライン番号を
示し、(上記の輝度信号Yと2つの色差信号(B−
Y),(R−Y)とから成る)SD信号の波形図を図2
の(a)に示し、このSD信号の走査線の構造を図3
(a)に示す。また、本発明に係る(上記の3原色信号
R,G,Bから成る)倍速SD信号の波形図を図2の
(b)に示し、この倍速SD信号の走査線の構造を図3
(b)に示す。
【0065】まず、上記SD信号は、図2の(a)(と
図3の(a))に示すように、1フレームの期間(1/
30秒)内でN1 =525本、1フィールドの期間(1
/60秒)内でN1 /2=262.5本の走査線を含
む。
【0066】すなわち、SD信号の第1フィールドでは
1から262番目のラインが含まれ、次の第2フィール
ドでは263から525番目のラインが含まれる。
【0067】これに対し、上記倍速SD信号は、図2の
(b)(と図3の(b))に示すように、フィールド周
期が上記SD信号の1/2(1/120秒)に変換さ
れ、その1/120秒の1フィールド期間内で平均して
262.5本の走査線を含み、その4フィールドの期間
(すなわち、上記SD信号の1フレームの期間)では、
走査線N=262.5×4=1050本を含む。
【0068】より具体的には、図2(b)に示すよう
に、この倍速SD信号の第1フィールドの期間では、上
記SD信号の第1フィールドの1から262番目のライ
ンの信号が倍速でメモリから読み取られて#1から#2
62のラインの信号として出力され、それに続く次の第
2フィールドの期間でも、再度上記SD信号の第1フィ
ールドの1から262番目のラインの信号が読み取られ
て#1’から#262’(通し番号で#263から#5
24)のラインの信号として出力される。次の第3フィ
ールドの期間では、上記SD信号の第2フィールドの2
63から525番目のラインの信号が倍速でメモリから
読み取られて#263から#525(通し番号で#52
5から#787)のラインの信号として出力され、それ
に続く次の第4フィールドの期間でも、再度、上記SD
信号の第2フィールドの263から525番目のライン
の信号が読み取られて#263’から#525’(通し
番号で#788から#1050)のラインの信号として
出力される。
【0069】なお、以上の第1フィールドと第2フィー
ルドの境目、第2フィールドと第3フィールドの境目、
第3フィールドと第4フィールドの境目、および第4フ
ィールドと次のフレームの第1フィールドの境目は、い
ずれも画像表示する場合の帰線消去の無効期間になるた
め、これらの境目の前後の1ラインないし複数ラインの
期間に渡って上記メモリからの信号の読み取りを一時的
に休止させるなどして、信号の出力されないいわゆるブ
ランキング期間を形成するようにしてもよい。
【0070】以上の各メモリ(16,17,18)から
のライン単位の読み取りとフィールド間の読み取りの制
御は、前記したように、上記パルス生成回路22にて生
成された倍速水平同期信号Hと倍速垂直同期信号Vをも
とに行われるため、確実に、図2の(b)に示したよう
な所望の倍速SD信号を得ることができる。
【0071】この倍速水平同期信号Hと倍速垂直同期信
号Vの波形の一例をそれぞれ図2の(c)と(d)に示
す。この倍速垂直同期信号Vに関しては、(d)に示す
ように、第1フィールドではほぼ262.25ライン分
に相当する周期を有し、第2フィールドではほぼ26
2.5ライン分、第3フィールドではほぼ262.75
ライン分、第4フィールドではほぼ262.5ライン分
に相当する周期を有するというように、各フィールドで
その周期は一定ではないが、1フレームの期間では、1
050ライン分に相当する一定の周期(TF )を有す
る。
【0072】以上の構成により、本発明で得られる倍速
SD信号の水平走査周波数fH とフレーム垂直走査周波
数fF (=1/TF )とフィールド垂直走査周波数fV
の間には、走査線数をNとして、一般に〔数3〕の関係
式が成立する。
【0073】
【数3】fH =N×fF fF =fV1/2 fV ≒4×fF =2×fV1 以上の倍速水平同期信号Hと倍速垂直同期信号Vに基づ
き上記倍速SD信号が偏向走査されると、図3(b)に
示すような走査線構造となる。
【0074】一般に、上記SD信号は、図3(a)に示
すように、第1フィールドのm番目のラインと(m+
1)番目のラインの間に第2フィールドのn番目のライ
ンが2:1でインタレースされる。すなわち、第1フィ
ールドに対して第2フィールドが垂直方向にライン間隔
Lの1/2ずれた位相関係となるため、これを1/2ラ
インオフセットと称する。
【0075】これに対して、上記倍速SD信号では図3
(b)に示すように、上記SD信号の第1フィールドの
m番目のラインに基づく信号が上記倍速SD信号の第1
フィールドのh番目のラインの信号として表示され、上
記SD信号の第2フィールドのn番目のラインに基づく
信号が上記倍速SD信号の第4フィールドのk番目のラ
インの信号として表示されると共に、上記倍速SD信号
の第1フィールドのh番目のラインと(h+1)番目の
ラインの間に上記倍速SD信号の第4フィールドのk番
目のラインが2:1でインタレースされるような位相関
係(すなわち1/2ラインオフセットの位相関係)とな
る。
【0076】続いて、上記SD信号の第1フィールドの
m番目のラインに基づく信号が上記倍速SD信号の第2
フィールドのi番目のラインの信号として表示され、上
記SD信号の第2フィールドのn番目のラインに基づく
信号が上記倍速SD信号の第3フィールドのj番目のラ
インの信号として表示されると共に、上記倍速SD信号
の第2フィールドのi番目のラインと(i+1)番目の
ラインの間に上記倍速SD信号の第3フィールドのj番
目のラインが2:1でインタレース(すなわち1/2ラ
インオフセット)されるような位相関係となる。
【0077】さらに、上記倍速SD信号の第1フィール
ドのh番目のラインと第4フィールドのk番目のライン
の間に上記倍速SD信号の第3フィールドのj番目のラ
インがインタレースされるような位相関係となる。この
垂直方向のずれはライン間隔Lの1/4となるため、こ
れを1/4ラインオフセットと称する。同様に、上記倍
速SD信号の第4フィールドのk番目のラインと第1フ
ィールドの(h+1)番目のラインの間に上記倍速SD
信号の第2フィールドの(i+1)番目のラインがイン
タレース(すなわち1/4ラインオフセット)されるよ
うな位相関係となる。
【0078】このように、この図3(b)の実施例で
は、第1フィールドと第4フィールドの間、および第2
フィールドと第3フィールドの間では、それぞれ互いに
1/2ラインオフセットの位相関係にありながら、第1
フィールドに対して第2フィールドを、第4フィールド
に対して第3フィールドをそれぞれ垂直の同一方向(こ
の実施例では、画面の垂直上部方向)に1/4ラインオ
フセットさせるような位相関係となる。
【0079】ところで、上記SD信号の走査線構造は、
図3の(a)に示すように1/60秒のフィールド間で
垂直方向に1/2ラインオフセットされて2フィールド
で完結するようなインターレース走査構造となるため、
垂直方向の走査線間隔は、L/2=1/525となる。
【0080】これに対し、上記により倍速変換されたS
D信号の走査線構造は図3の(b)に示すように、1/
60秒のフィールド間で垂直方向に1/4ラインオフセ
ットされて1/120秒毎に4フィールドで完結するよ
うな走査構造となるため、垂直方向の走査線間隔は、L
/4=1/1050となり、上記SD信号の場合と比べ
て走査線間隔は1/2に縮められて、倍の密度で表示さ
れることが分かる。
【0081】以下、これを倍密表示と称する。
【0082】この本発明に基づく走査変換は、時間方向
にフィールドを補間して、1フレーム当りのフィールド
繰り返し数を2倍にする一種の時間フィルタの作用効果
をもたらす。さらに、そのフレーム内で垂直方向(この
実施例では垂直の上方)にも走査線の補間を行って1フ
レーム当りのライン数を2倍にして表示する垂直フィル
タの作用効果をもたらす。
【0083】この時間フィルタの作用により、従来のS
D信号の表示で問題になっていたフィールド周期のフリ
ッカー妨害が除去され、特に、ディスプレイを高輝度化
した場合などには、表示画像の大面積部分でのフリッカ
ー妨害などを除去することができ、ちらつきのない安定
した高画質を得ることができる。
【0084】また、従来のSD信号では、インタレース
に伴うラインクローリングやラインフリッカー、走査線
妨害などが画質を劣化させる大きな要因となっていた
が、本発明によれば、上記の走査線補間による垂直フィ
ルタ作用と1/4ラインオフセットによるウォブリング
作用などにより、ラインクローリングやラインフリッカ
ーなどが視覚的に大幅に低減されて、ちらつきの非常に
少ない高画質を得ることができる。しかも、走査線数が
2倍で表示(倍密表示)されるため、走査線妨害が除去
され、特に、ディスプレイを高精細化した場合などで
も、走査線の構造がほとんど目立たなくなって、全体で
非常に滑らかで透明感とつやのある高画質を得ることが
できる。
【0085】さらには、フィールドの繰り返される時系
列順は、元のSD信号のそれと何ら変わらないため、動
きが不自然になったり、動きの解像度を劣化させるよう
なこともなく、画像の動きに対して原画像に高忠実な表
示を行わせることができる。
【0086】また、上記図1の動作説明からも明らかな
ように、上記第2モード(Q2)で上記標準テレビジョ
ン信号を表示する場合でも、上記第4モード(Q4)で
上記高精細テレビジョン信号を表示する場合とほぼ同じ
水平走査周波数による偏向が行われるため、表示装置の
偏向系(203)を両者で共用することが容易となり、
表示装置(200)のコストを低減することが可能とな
る。
【0087】なお、上記図3(b)の実施例では、1/
4ラインオフセットによる走査線の補間を垂直上方に行
う場合を示したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、垂直下方に補間するような構成でもよく、前記同
様の作用、効果を得ることができる。
【0088】そのために、例えば、上記図2(d)の倍
速垂直同期信号Vの代わりに、同図(e)に示すような
タイミングを有する倍速垂直同期V’を用いて、この倍
速垂直同期V’と同図(c)の倍速水平同期信号Hに基
づき、上記倍速SD信号(同図(b))を偏向走査すれ
ば、図4に示すような垂直下方に補間する走査線構造が
得られる。
【0089】すなわち、この図4に示すように、第1フ
ィールドと第4フィールドの間、および第2フィールド
と第3フィールドの間では、それぞれ互いに1/2ライ
ンオフセット(2:1インタレース)の位相関係になる
のに対し、第1フィールドに対して第2フィールドが、
第4フィールドに対して第3フィールドがそれぞれ垂直
の下部方向に1/4ラインオフセットされるような位相
関係が得られる。
【0090】さらに詳細には、上記倍速SD信号の第1
フィールドのh番目のラインと第4フィールドのk番目
のラインの間に第2フィールドのi番目のラインがイン
タレース(1/4ラインオフセット)され、かつ、第4
フィールドのk番目のラインと第1フィールドの(h+
1)番目のラインの間に第3フィールドのj番目のライ
ンがインタレース(1/4ラインオフセット)される。
【0091】なお、この場合の上記倍速垂直同期信号
V’は、図2(e)に示すように、第1フィールドでは
ほぼ262.75ライン分に相当する周期を有し、第2
フィールドではほぼ262.5ライン分、第3フィール
ドではほぼ262.25ライン分、第4フィールドでは
ほぼ262.5ライン分に相当する周期を有し、各フィ
ールドでその周期は一定ではないが、1フレームの期間
では1050ライン分に相当する一定の周期(TF )を
有する。
【0092】以上述べたようなフィールド間相互の垂直
走査の位相関係(ラインオフセット)は、上記の倍速垂
直同期信号(VあるいはV’)のフィールド毎の位相を
調整することによって容易に達成できるが、その具体例
については、図5において後述する。
【0093】本発明においては、以上の作用効果をもた
らす限りにおいて、例えば、上記信号処理回路19にお
いて、さらに画質を向上させるような処理、例えば、水
平方向あるいは垂直方向のレスポンスを改善するような
エンハンス(輪郭強調)処理やノイズを除去するノイズ
リダクション(雑音除去)処理などを行ってもよい。こ
れらの処理は、画質の一層の改善に有効であり、本発明
の範疇に入る。
【0094】また、本発明においては、この信号処理回
路19において上記図3(b)(あるいは上記図4)の
矢印で示すような次の信号処理を行うように構成しても
よく、いずれも本発明の範疇に入る。
【0095】すなわち、その第1の信号処理は、上記図
3(b)において、第1フィールドのh番目のライン
(すなわち上記SD信号の第1フィールドのm番目のラ
イン)と第4フィールドの(k−1)番目のライン(す
なわち上記SD信号の第2フィールドの(n−1)番目
のライン)とを任意の比率a:bで加算平均した信号を
第2フィールドのi番目のラインとして補間し、続い
て、第1フィールドのh番目のラインと第4フィールド
のk番目のライン(すなわち上記SD信号の第2フィー
ルドのn番目のライン)とを任意の比率a’:b’の比
率で加算平均した信号を第3フィールドのj番目のライ
ンとして補間するように構成する。
【0096】あるいは、その第2の信号処理は、上記図
4において、第1フィールドのh番目のライン(すなわ
ち上記SD信号の第1フィールドのm番目のライン)と
第4フィールドのk番目のライン(すなわち上記SD信
号の第2フィールドのn番目のライン)とを任意の比率
a:bで加算平均した信号を第2フィールドのi番目の
ラインとして補間し、続いて、第4フィールドのk番目
のラインと第1フィールドの(h+1)番目のライン
(すなわち上記SD信号の第1フィールドの(m+1)
番目のライン)とを任意の比率a’:b’の比率で加算
平均した信号を第3フィールドのj番目のラインとして
補間するように構成する。
【0097】あるいは、その第3の信号処理は、上記図
3(b)において、フィールド間の差(例えば、上記S
D信号の第1フィールドと第2フィールドとの差、ある
いは第2フィールドと次のフレームの第1フィールドと
の差)あるいはフレーム間の差(例えば、上記SD信号
の第1フィールドと次のフレームの第1フィールドとの
差、あるいは第2フィールドと次のフレームの第2フィ
ールドとの差)に基づき画像の動きを検出し、動きの検
出されない静止画部に対しては、第1フィールドのh番
目のライン(すなわち上記SD信号の第1フィールドの
m番目のライン)を第2フィールドのi番目のラインと
して補間し、あるいは、第4フィールドのk番目のライ
ン(すなわち上記SD信号の第2フィールドのn番目の
ライン)を第3フィールドのj番目のラインとして補間
するように構成する。また、動きが検出された動画部に
対しては、第1フィールドのh番目のラインと第4フィ
ールドの(k−1)番目のライン(すなわち上記SD信
号の第2フィールドの(n−1)番目のライン)とを任
意の比率a:bで加算平均した信号を第2フィールドの
i番目のラインとして補間し、あるいは、第1フィール
ドのh番目のラインと第4フィールドのk番目のライン
とを任意の比率a’:b’の比率で加算平均した信号を
第3フィールドのj番目のラインとして補間するように
構成する。
【0098】なお、以上の加算平均の比率は任意でよ
く、例えば、a=a’=b=b’=1/2として、a:
b=a’:b’=1/2:1/2で加算平均するように
構成してもよい。
【0099】次に、上記パルス生成回路22で用いたP
LL回路の一実施例を図5に示す。
【0100】図5において、(a)は上記の第1PLL
回路の一実施例を示し、(b)は上記の第2PLL回路
と第3PLL回路の一実施例を示す。
【0101】同図(a)において、101は上記水平同
期情報HS1 の入力端子、102は上記書込クロック信
号WCPの出力端子、111は位相比較器、112は1
4.32MHzで発振する第1の電圧制御発振器(VC
O)、113は分周器である。発振器112からの出力
は、分周器113で1/910に分周されてから、位相
比較器111で端子101からの水平同期情報HS1 と
位相比較される。この位相比較器111からの出力によ
り、発振器112は電圧制御され、その結果、発振器1
12からは、周波数がfW =910×fH1で上記水平同
期情報HS1 に位相同期した書込クロック信号WCPが
生成され、端子102に出力される。
【0102】同図(b)においては、第2の電圧制御発
振器212で構成される第2のPLL回路と第3の電圧
制御発振器312で構成される第3のPLL回路とを縦
続に接続して構成した場合を示す。まず、周波数12
5.87kHzで発振される発振器212からの出力
は、分周器213で1/1050に分周され、さらにそ
の出力が分周器214で1/2に分周されてから、位相
比較器211で端子201からの上記垂直同期情報VS
1 と位相比較される。この位相比較器211からの出力
により、発振器212は電圧制御され、その結果、発振
器212からは、周波数が4×fH で上記垂直同期情報
VS1 に位相同期した信号が生成される。したがって上
記分周器213からは、周波数が4×fH /1050=
119.88Hzの信号が生成され、その出力は位相調
整器215において、端子201からの上記垂直同期情
報VS1 に位相同期化され、かつ適宜位相調整されてか
ら、上記の図2(d)に示したタイミングの倍速垂直同
期信号V(あるいは(e)に示した倍速垂直同期信号
V’)が生成されて端子202に出力される。
【0103】この倍速垂直同期信号Vは、前記図3の
(b)に示したような走査線構造(すなわち、フィール
ド間のラインオフセット位相関係)を得るために、次に
示すように、1フレームの期間内で第1から第4フィー
ルドで個別に調整された位相を有するパルス信号を基に
生成される。
【0104】すなわち、この位相調整器215におい
て、上記図2の(d)に示すように、上記倍速SD信号
の(第1フィールドの)例えば#1のライン位置で第1
の位相のパルス信号が生成され、この位相を基準(その
位相を0とする)にして、(第1フィールドと第2フィ
ールドの境目の)#263のライン位置で0.25h近
傍(ただし、1hは上記倍速SD信号の1ラインの周期
で、1h=1/fH で与えられる)の位相の第2のパル
ス信号と、(第2フィールドと第3フィールドの境目
の)#525のライン位置で0.75h近傍の位相の第
3のパルス信号と、(第3フィールドと第4フィールド
の境目の)#788のライン位置で0.5h近傍の位相
の第4のパルス信号とが生成されて、上記倍速垂直同期
信号Vとして端子202に出力される。
【0105】次に、上記発振器212からの出力は、分
周器216で1/4に分周される。したがって、この分
周器216からは周波数がfH の信号、すなわち上記し
た倍速水平同期信号Hが生成され、その出力は位相調整
器217にて、上記位相調整器215からの第1の位相
のパルス信号に同期化され、かつ適宜位相調整されてか
ら端子203に出力される。
【0106】続いて、周波数28.64MHzで発振さ
れる発振器312からの出力は、分周器313で1/9
10に分周されてから、位相比較器311で上記分周器
216からの出力と位相比較される。この位相比較器3
11からの出力により、発振器312は電圧制御され、
その結果、発振器312からは、周波数がfR =910
×fH で上記倍速水平同期信号Hに同期した読取クロッ
ク信号RCPが生成され、端子302に出力される。
【0107】ところで、上記実施例では、倍速SD信号
の走査線数NがN=1050となるように走査変換した
場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。本発明においては、この倍速SD信号の走査線数N
は、上記標準SD信号の走査線数N1 の2倍の近傍の任
意の整数であればよいが、上記図3(b)の垂直上方に
1/4ラインオフセットさせる場合、あるいは上記図4
の垂直下方に1/4ラインオフセットさせる場合におい
て、任意の整数Mに対して、特に、N=4M+2(例え
ば、N=1050あるいは1126など)に選べば、上
記倍速垂直同期信号(VあるいはV’)の各フィールド
での周期変動幅を最小にすることができる。このよう
に、上記倍速垂直同期信号の周期変動幅を最小にするこ
とにより、上記位相調整器215での位相調整のバラツ
キやこの倍速SD信号を表示させる受像機セットでの偏
向系のバラツキの影響などを低減して、上記図3(b)
あるいは図4に示した所望の位相関係をもって表示させ
ることができる。
【0108】次に、本発明に係る上記SD再生モードの
第2モード(Q2)における他の実施例を、図6と図8
のタイミング図、およびそれぞれに対応する図7と図9
の走査線構造図を用いて説明する。
【0109】この図6と図8において(a)は走査変換
する前の上記SD信号を示し、(b)は上記第2モード
(Q2)で他の実施例に基づき走査変換された倍速SD
信号を示し、(c)と(d)は、それぞれこの倍速SD
信号を画像表示する際に生成される倍速水平同期信号H
と倍速垂直同期信号Vの他の実施例を示す。
【0110】なお、この図6と図8の実施例では、上記
メモリ(16,17,18)での本発明に係る走査変換
の動作は、上記図2の場合のタイミングが少し異なるだ
けで、上記図1の再生装置100と表示装置200がそ
のまま適用できる。
【0111】まず、図6と図7の実施例は、タイミング
的には、上記図2と図4の実施例のフィールド時系列順
1,2,3,4を1,2,4,3に入れ替えたものに相
当しており、かつ、フレーム当たりの走査線数Nを奇
数、例えば、この実施例では、N=1051となるよう
に走査変換した場合を示す。
【0112】この構成によれば、図6の(d)に示すよ
うに、上記倍速垂直同期信号Vの第1から第4の各フィ
ールドの周期を一定(この実施例では、262.75ラ
イン分の一定周期)にすることができる。
【0113】すなわち、図6の実施例では、上記SD信
号の第1フィールドのm番目のラインを倍速SD信号の
第1フィールドのh番目のラインと第2フィールドのi
番目のラインに関連させ、上記SD信号の第2フィール
ドのn番目のラインを該倍速SD信号の第3フィールド
のj番目のラインと第4フィールドのk番目のラインに
関連させるような走査変換が行われる。そして、この倍
速SD信号(図6(b))を上記倍速水平同期信号H
(図6(c))と倍速垂直同期信号V(図6(d))で
表示させることにより、図7に示すような走査線構造、
すなわち、該倍速SD信号の第1フィールドのh番目の
ラインと(h+1)番目のラインの間に第3フィールド
のj番目のラインが2:1でインタレースされ、また、
第2フィールドのi番目のラインと(i+1)番目のラ
インの間に第4フィールドのk番目のラインが2:1で
インタレースされ、かつ第1フィールドに対して第2フ
ィールドが、第3フィールドに対して第4フィールドが
それぞれ垂直方向に1/4ラインオフセットされるよう
な位相関係が得られる。
【0114】さらに詳細には、該倍速SD信号の第1フ
ィールドのh番目のラインと第3フィールドのj番目の
ラインの間に第2フィールドのi番目のラインがインタ
レース(1/4ラインオフセット)され、かつ、第3フ
ィールドのj番目のラインと第1フィールドの(h+
1)番目のラインの間に第4フィールドのk番目のライ
ンがインタレース(1/4ラインオフセット)される。
【0115】なお、この実施例では、上記倍速垂直同期
信号Vの周期を一定にするために、任意の整数Mに対し
て、N=4M+3(N=1051あるいは1127な
ど)に定めて垂直下方に1/4ラインオフセットさせる
場合を示すが、これに限らず、N=4M+1(N=10
49あるいは1125など)に定めて垂直上方に1/4
ラインオフセットさせるような位相関係で表示させるよ
うに構成してもよい。
【0116】次に、図8と図9の実施例は、タイミング
的には、上記図2と図4の実施例のフィールド時系列順
1,2,3,4を1,4,2,3に入れ替えたものに相
当しており、フレーム当たりの走査線数NはN=105
0となるように走査変換した場合を示す。この構成で
は、図8の(d)に示すように、倍速垂直同期信号Vの
各フィールドでの周期は一定ではない(この実施例で
は、第1フィールドではほぼ262.5ライン分に相当
する周期を有し、第2フィールドではほぼ262.25
ライン分、第3フィールドではほぼ262.5ライン
分、第4フィールドではほぼ262.75ライン分に相
当する周期を有する)が、上記のフィールド入れ替えに
より、フレーム周期の時間フィルタが作用するため、フ
レーム周期のフリッカ妨害を除去することができる。し
たがって、特に、フィールド間で動きを伴うようなフレ
ーム静止画に対してはフリッカーフリーとなり、走査線
千本表示と相まって、フリッカーを全く感じない透明感
のある静止画表示が可能となる。
【0117】この図8の実施例では、上記SD信号の第
1フィールドのm番目のラインを倍速SD信号の第1フ
ィールドのh番目のラインと第3フィールドのj番目の
ラインに関連させ、上記SD信号の第2フィールドのn
番目のラインを該倍速SD信号の第2フィールドのi番
目のラインと第4フィールドのk番目のラインに関連さ
せるような走査変換が行われる。そして、この倍速SD
信号(図8(b))を上記倍速水平同期信号H(図8
(c))と倍速垂直同期信号V(図8(d))で表示さ
せることにより、図9に示すような走査線構造、すなわ
ち、該倍速SD信号の第1フィールドのh番目のライン
と(h+1)番目のラインの間に第2フィールドのi番
目のラインが2:1でインタレースされ、また、第3フ
ィールドのj番目のラインと(j+1)番目のラインの
間に第4フィールドのk番目のラインが2:1でインタ
レースされ、かつ第1フィールドに対して第3フィール
ドが、第2フィールドに対して第4フィールドがそれぞ
れ垂直方向に1/4ラインオフセットされるような位相
関係が得られる。
【0118】さらに詳細には、該倍速SD信号の第1フ
ィールドのh番目のラインと第2フィールドのi番目の
ラインの間に第3フィールドのj番目のラインがインタ
レース(1/4ラインオフセット)され、かつ、第2フ
ィールドのi番目のラインと第1フィールドの(h+
1)番目のラインの間に第4フィールドのk番目のライ
ンがインタレース(1/4ラインオフセット)される。
【0119】なお、この実施例では、上記倍速垂直同期
信号Vの周期変動幅を最小にするために、任意の整数M
に対して、N=4M+2(N=1050あるいは112
6など)に定めて垂直下方に1/4ラインオフセットさ
せる場合を示すが、これに限らず、N=4M(N=10
48あるいは1124など)に定めて垂直上方に1/4
ラインオフセットさせるような位相関係で表示させるよ
うに構成してもよい。
【0120】このように、この後者の図8、図9の実施
例では、N=4M+2,あるいはN=4Mとなるように
走査変換することにより、上記倍速垂直同期信号Vの各
フィールドでの周期変動幅を最小にできるため、この場
合にも、上記位相調整器215での位相調整や受像機セ
ットのバラツキの影響などを低減することができる。
【0121】また、前者の図6、図7の実施例では、N
=4M+1,あるいはN=4M+3となるように走査変
換することにより、上記倍速垂直同期信号Vの各フィー
ルドでの周期変動幅を零(一定周期)にできるため、上
記位相調整器215での位相調整を不要にでき、あるい
は受像機セットのバラツキの影響などを無くすことがで
きる。
【0122】以上述べたように、本発明によれば上記S
D再生モードの第2モード(Q2)と上記HD再生モー
ドの第4モード(Q4)のいずれにおいても、水平偏向
周波数をほぼ同じか近接した値にできるため、上記表示
装置200をこの両モードQ2とQ4で共用させること
が容易となる。
【0123】ただし、その表示装置として、上記実施例
では30kHz以上で動作する水平偏向系が必要になる
ため、このままでは、在来のテレビ受像機のように20
kHz以下でしか動作しないような表示装置とは接続で
きない問題を生ずる。
【0124】しかし、本発明によれば、このような在来
の表示装置とも接続できて画像表示させることが容易と
なり、この問題を解決することができる。
【0125】以下に、その実施例を、上記図1に適用し
た場合について説明する。
【0126】まず、上記図1の実施例で、上記SD再生
モードにおいて上記第1モード(Q1)が指定された場
合の動作を説明する。
【0127】上記各モードP1とP2で、この第1モー
ド(Q1)が指定された場合は、上記第4モード(Q
4)と同様に、上記メモリ(16,17,18)を介し
ての走査変換は行わないような処理が行われる。
【0128】すなわち、この第1モード(Q1)では、
上記媒体11あるいは上記端子10からのSD信号に含
まれる上記識別情報Dと上記モード指定信号Pとに基づ
き生成される上記制御信号Cに応じて、上記メモリ(1
6,17,18)への書き込みと読み取りを中止して、
上記再生処理回路15からの各コンポーネント信号
(Y,B−Y,R−Y)を上記メモリを介さずに、直
接、上記信号処理回路19に供給するような制御が行わ
れる。この信号処理回路19において、上記標準SD信
号の3原色信号(R,G,B)が復号されて、D/A変
換回路(25,26,27)とスイッチSW1を介して
端子(1,2,3)に出力される。
【0129】一方、この第1モード(Q1)では、上記
パルス生成回路22において、上記再生処理回路15か
らの同期情報信号SYに含まれる上記水平同期情報HS
1 と垂直同期情報VS1 に基づき、それぞれ同じ周波数
fH1=15.73kHzの水平同期信号HとfV1=5
9.94Hzの垂直同期信号Vとが生成されて、スイッ
チSW2を介して端子4,5にそれぞれ出力される。
【0130】したがって、この第1モード(Q1)で
は、上記表示装置200において、周波数fH1=15.
73kHzの水平偏向とfV1=59.94Hzの垂直偏
向が行われて、上記標準SD信号のカラー画像が表示さ
れる。
【0131】次に、上記HD再生モードにおいて上記第
3モード(Q3)が指定された場合の動作を説明する。
【0132】上記各モードP1とP2で、この第3モー
ド(Q3)が指定された場合は、上記メモリ(16,1
7,18)を介しての走査変換が行われる。
【0133】すなわち、この第3モード(Q3)では、
上記媒体11あるいは上記端子10からのHD信号に含
まれる上記識別情報Dと上記モード指定信号Pとに基づ
き生成される上記制御信号Cに応じて、上記メモリ(1
6,17,18)への書き込みと読み取りが制御され
て、上記再生処理回路15からの各コンポーネント信号
(Y,B−Y,R−Y)が上記メモリを介して、ライン
単位の間引き処理が行われる。
【0134】具体的には、例えば、上記HD信号の各フ
ィールド毎に、奇数番目のラインのみを上記メモリに書
き込んでから、そのライン毎に時間軸を2倍に伸長して
読み取るような処理が行われる。この処理により上記メ
モリから出力される半速化されたHD信号は、上記信号
処理回路19において、3原色信号(R,G,B)が復
号されて、D/A変換回路(25,26,27)とスイ
ッチSW1を介して端子(1,2,3)に出力される。
【0135】一方、この第3モード(Q3)では、上記
パルス生成回路22において、上記再生処理回路15か
らの同期情報信号SYに含まれる上記水平同期情報HS
2 と垂直同期情報VS2 に基づき、それぞれ周波数fH2
/2=16.87kHzの水平同期信号HとfV2=5
9.94Hzの垂直同期信号Vとが生成されて、スイッ
チSW2を介して端子4,5にそれぞれ出力される。
【0136】したがって、この第3モード(Q3)で
は、上記表示装置200において、周波数fH2/2=1
6.87kHzの水平偏向とfV2=59.94Hzの垂
直偏向が行われて、上記の半速化されたHD信号のカラ
ー画像が表示される。
【0137】このように、本発明によれば、上記SD再
生モードの第1モード(Q1)と上記HD再生モードの
第3モード(Q3)のいずれにおいても、水平偏向周波
数をほぼ同じか近接した値にできるため、上記表示装置
200をこの両モードQ1とQ3で共用させることが容
易となり、しかも、その偏向系の動作周波数を20kH
z以下にできるため、在来の表示装置とも接続できて画
像表示させることが容易となる。
【0138】なお、本発明においては、以上の構成によ
り、表示装置200には任意のテレビ端末を用いること
ができるが、特に、最近、市場に急速に普及拡大されつ
つあるパソコン用のモニタテレビと接続することも容易
となる特徴がある。
【0139】このモニタテレビの多くは、ウィンドウズ
対応などに例を見るように、パソコン専用となってお
り、いわゆるマルチスキャン型のタイプが広く普及して
いる。このマルチスキャン型モニタテレビは、通常は、
水平走査周波数が20kHz程度以上の映像信号のみを
対象としており、このため、水平走査周波数がそれより
低い従来の標準テレビジョン信号(上記実施例では、f
H1=15.73kHz)を表示させることができず、画
像表示として高い能力を有しながら、しかも高価なモニ
タテレビを有効に活用できないという問題があった。
【0140】このために、従来は、パソコン上で動作さ
せる特別のインタフェースボードが必要となり、しか
し、表示すべき標準テレビジョン信号の走査方式(特
に、走査線数やフィールド駒数)がパソコン上の(ウィ
ンドウズなどの)表示システムの有する走査方式と大き
く異なるため、表示させる映像信号の走査線数やフィー
ルド駒数を間引くなどの粗い処理が強いられ、このた
め、大きな画質劣化を生じ、画面全体(フルスクリー
ン)で表示させることが困難となり、サイズを小さくし
た小画面でしか映すことができないなど、満足の行く表
示ができない本質的な問題があった。
【0141】しかし、本発明によれば、上記したよう
に、これらの標準テレビジョン信号を画質改善を図りな
がら走査変換して、水平走査周波数を20kHz以上に
変換するため、これまで表示させることのできなかった
従来の標準テレビジョン信号でも容易に、かつ高画質で
フルスクリーンで表示できるようになり、しかもそのた
めの格別のインタフェースボードも必要ではなくなるた
め、その経済的波及効果も極めて大きい。
【0142】また、本発明によれば、こうした従来のパ
ソコンなどの外部機器と上記表示装置200とを接続さ
せることも容易となる。
【0143】すなわち、上記図1の実施例において、上
記パソコンなどの外部機器からの映像出力、例えば、3
原色信号(R,G,B)とそれに付随する水平同期信号
と垂直同期信号とをそれぞれ上記入力端子(1’,
2’,3’,4’,5’)に供給して、上記入力端子2
0からのモード指定信号Pに上記の外部モード2(P
3)を指定して、このモード指定信号(P3)に基づき
上記再生処理回路15にて生成されるスイッチ信号SW
により、上記スイッチSW1とSW2とを切り換えて上
記入力端子(1’,2’,3’,4’,5’)からの信
号を上記出力端子(1,2,3,4,5)にそれぞれ出
力するように構成すれば、上記外部機器からの映像出力
を上記表示装置200に供給して画像表示させることが
できる。
【0144】また、上記したように、上記図1の実施例
で、外部入力端子10に接続される機器から供給される
映像信号も同様に走査変換されるため、上記同様にこの
モニタテレビで表示させることが容易となり、従来必要
であった上記インタフェースボードにも代替させること
ができるようになる。
【0145】特に、この外部入力端子10に上記パソコ
ンなどの外部装置からの出力を供給するように接続すれ
ば、該外部装置から出力される画像情報などの種々の情
報信号を走査変換して一層の高画質で表示させることも
容易となり、再生装置としての付加価値を大いに高める
ことができる。
【0146】上記外部装置から出力される情報信号の水
平走査周波数が比較的高く、例えば上記標準テレビジョ
ン信号の水平走査周波数の2倍近傍の値を有する場合
は、上記モード指定信号Pに上記第4モード(Q4)を
指定して、上記メモリを介しての走査変換を行わないよ
うにすれば、上記HD再生モードの第4モード(Q4)
とほぼ同じか近傍の水平走査周波数を有する表示信号出
力を上記端子(1,2,3,4,5)に得ることができ
る。
【0147】また、上記外部装置から出力される情報信
号の水平走査周波数が比較的低く、例えば、上記標準テ
レビジョン信号の水平走査周波数と同じか、それに近傍
の値を有する場合は、上記モード指定信号Pに上記第2
モード(Q2)を指定して、上記メモリを介しての走査
変換を行うようにすれば、上記SD再生モードの第2モ
ード(Q2)とほぼ同じ水平走査周波数を有する表示信
号出力を上記端子(1,2,3,4,5)に得ることが
できる。
【0148】このように、本発明によれば、一台の再生
装置100で様々な機器に対応させることが容易とな
り、利便性を大いに高めることのできる作用効果が得ら
れる。
【0149】次に、本発明の他の実施例として、例えば
上記実施例図1のSD再生モードにおいて、N1 =52
5本のNTSC信号を、その2倍の近傍の値として、上
記高精細テレビジョン信号の走査線数N2 と同じ値のN
=1125に定めて、1フレーム当り1125本の倍速
信号に変換してから表示するように構成してもよい。
【0150】この場合には、走査線が1050本から1
125本に増加されるが、その増分の75本のラインに
ついては無信号のブランキング期間(例えば、垂直ブラ
ンキング期間)として補間してから表示するようにして
もよい。
【0151】この場合に得られるフレーム垂直走査周波
数fF は、上記と変わらずfF =29.97Hzで与え
られるが、水平走査周波数fH の方は、fH =33.7
2kHzに増え、上記高精細テレビジョン信号の水平走
査周波数fH2=33.75kHzとほぼ同じ値にでき、
両者の整合性をさらに高めることができる。
【0152】なお、この例のように、元の信号のアスペ
クト比が4:3で走査線数が元の2倍を越えるように変
換した倍速信号を、アスペクト比が4:3の表示器20
4で表示したとすると、図10の(a)に示すように、
その増分に応じて画面の上下が欠けて図形が上下にゆが
んで表示される。この歪みを無くすために、例えば、上
記偏向系203にて画面中心から上下の垂直方向に拡大
するような偏向(いわゆるオーバースキャン)を行え
ば、同図(b)に示すように図形歪を生じないで忠実な
画像を再生することができる。あるいは、上記75本分
のラインをブランキング期間として補間する代わりに、
上記メモリを介した回路19での信号処理により垂直方
向に拡大するようなライン補間の処理を行えば、図形歪
を除去できるばかりでなく、垂直解像度の低下をも防止
できる。
【0153】同様に、この倍速信号を、アスペクト比が
16:9の表示器204で表示したとすると、今度は図
10の(c)に示すように、画面の上下が欠けた上、図
形が左右に大きくゆがんで表示される。この上下の無画
部(ブランキング部)を無くすためには、上記の垂直方
向に拡大する偏向ないし信号処理が有効であることは言
うまでもない。あるいは、上記偏向系203にて、例え
ば、画面中心から上下の垂直方向に拡大し左右の水平方
向に縮小するような偏向を行えば、同図(d)に示すよ
うに上下の無画部を無くし、かつ垂直と水平の両方向の
ゆがみを軽減することができる。あるいは、上記メモリ
を介した回路19での信号処理により垂直方向に拡大す
るようなライン補間の処理を行い、同時に水平方向に圧
縮するような時間軸処理を行えば、図形歪を除去できる
ばかりでなく、垂直解像度の低下をも防止することがで
きる。
【0154】さらには、現在、図11の(a)に示すよ
うに、アスペクト比4:3の標準テレビジョン方式に準
拠するED方式やEDII方式などで検討されているよう
な、いわゆるレターボックス形式のアスペクト比16:
9のワイド画像を表示する場合にも、本発明を適用でき
ることは言うまでもない。すなわち、走査線数N1 が5
25本で与えられるED方式やEDII方式などのレター
ボックス形式のワイド画像の(無画部を除く)有効部分
のライン数N0 は525×3/4≒390本で与えられ
るが、これに本発明を適用すれば、その有効部分のライ
ン数をその2倍の約780本で表示させることができ
る。これに、上記のオーバースキャンなどによる垂直偏
向拡大を適用すれば、同図の(b)に示すように、無画
部の表示されない16:9のワイド画面を得ることがで
きる。あるいは、これにさらに上記の回路19での信号
処理により垂直方向に拡大するようなライン補間の処理
を行い、例えば、特開平4−334289号公報などに
も開示されているような3ライン毎に1ライン補間して
4ラインに変換するような処理を行えば、垂直方向に4
/3倍に拡大することができ、したがってこの場合に
は、780×4/3≒1040本で表示させることも可
能となる。
【0155】以上図1の実施例では、上記倍速信号を得
るのに上記媒体11からの再生情報信号を復号してコン
ポーネント形式の信号(Y,B−Y,R−Y)を得てか
ら、その各コンポーネント信号毎に上記の倍速変換の処
理を行った場合を示したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、上記再生情報信号から3原色信号(R,
G,B)を復号してから倍速変換の処理を行うように構
成してもよく、あるいは上記再生情報信号のままで上記
の倍速変換の処理を行ってから、その倍速化された情報
信号を上記信号処理回路19で復号してコンポーネント
形式の信号(Y,B−Y,R−Y)あるいは3原色信号
(R,G,B)を得るように構成してもよい。この後者
の方法によれば、上記メモリ(16,17,18)の容
量を低減することができ、低コスト化に有利となる。
【0156】また、上記図1の実施例では、3原色信号
(R,G,B)をもって、上記表示装置200とインタ
フェースさせた場合を示したが、これに限らず、上記コ
ンポーネント形式の信号(Y,B−Y,R−Y)をもっ
てインタフェースさせるように構成してもよい。
【0157】なお、上記第1モード(Q1)あるいは第
3モード(Q3)において、図示しないが、上記3原色
信号(R,G,B)ないしはコンポーネント信号(Y,
B−Y,R−Y)を、一度、コンポジット形式の信号、
すなわち、いわゆるNTSC信号に変換してから、この
NTSC信号を出力する端子を個別に設けて、この出力
端子と通常のテレビ受像機とを接続するように構成して
もよい。このNTSC信号は、上記2つの色差信号(B
−Y)と(R−Y)とを色副搬送波で直交多重変調して
生成した色信号Cを、上記輝度信号Yに周波数多重して
得られる。あるいは、この色信号Cと輝度信号Yとを、
例えば、S端子として実用化されている出力端子などか
ら個別に出力して、同じくS端子を有するテレビ受像機
に供給するように構成してもよい。
【0158】また、本発明の対象とする標準テレビジョ
ン信号は、上記のNTSC信号に限定されるものではな
く、例えば、日本国内で放送が開始されているED方
式、欧州などで現在放送されているPAL方式(あるい
はPALプラス方式)やSECAM方式、さらには米国
などで現在放送開始されているディジタル放送方式など
に基づく任意の標準テレビジョン信号に適用できるもの
である。
【0159】この内、1フレーム当りの走査線数がN1
=625本のPAL方式やSECAM方式などの標準テ
レビジョン信号を再生表示する場合には、図示はしない
が、上記図1に類似する本発明の実施例に基づき、例え
ば、これらの標準テレビジョン信号を、その1フレーム
当りの走査線数NがN1 の2倍の近傍の値(例えば、N
=2×625=1250)となるような倍速信号に変換
してから表示してもよく、本発明の上記同様の作用効果
を得ることができる。
【0160】あるいは、テレビゲームなどに例があるよ
うに、1フレームの走査線数N1 を偶数(例えば、N1
=524)にし、各フレーム毎に2つのフィールドで構
成して、その各フィールドで走査線数が丁度整数(N1
/2=262)含まれるような、いわゆる順次走査形式
に変形された情報信号に対しても本発明を適用すること
ができる。この場合にも、上記同様に、この順次走査形
式の情報信号を、その1フレーム当りの走査線数NがN
1 の2倍の近傍の値(例えば、N=2×524=104
8)となるような倍速信号に変換してから表示すること
により、上記同様の作用効果を得ることができる。
【0161】さらに、上記のED方式やPALプラス方
式やディジタル放送方式などの改良された標準テレビジ
ョン方式に基づく信号を再生表示する場合には、これら
の信号を予め復号してから、その復号した信号に上記の
倍速変換の処理を行ってから表示するようにしてもよ
い。これらいずれの場合においても、得られる効果は同
じであり、全て本発明の範疇に含まれるものである。
【0162】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、従
来の標準テレビジョン信号と次世代の高精細テレビジョ
ン信号のように、水平走査周波数が2倍近く異なる2つ
の映像情報信号を、一つの装置で再生系を共用し、か
つ、表示装置の偏向系も共用して表示できるようになる
ため、装置のコストを低減でき、しかも、走査線数の少
ない従来の映像情報信号をあたかも高精細テレビジョン
のように表示でき、従来問題になっていた種々の妨害を
除去して、画質を大幅に改善できる装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報信号の再生装置の一実施例を
示す図。
【図2】図1における情報信号の波形とタイミングを示
す図。
【図3】図2に基づき表示される情報信号の走査線の構
造例を示す図。
【図4】図2に基づき表示される情報信号の走査線の他
の構造例を示す図。
【図5】本発明に係るPLL回路の一実施例を示す図。
【図6】本発明に係る再生装置の他の実施例に基づく情
報信号の波形とタイミングを示す図。
【図7】図6に基づき表示される情報信号の走査線の構
造例を示す図。
【図8】本発明に係る再生装置の他の実施例に基づく情
報信号の波形とタイミングを示す図。
【図9】図8に基づき表示される情報信号の走査線の構
造例を示す図。
【図10】本発明に係る表示方法の一例を示す図。
【図11】本発明に係る表示方法の他の実施例を示す
図。
【符号の説明】
100…再生装置、 11…媒体、 12…ピックアップ、 13…モータ、 14…サーボ回路、 15…再生処理回路、 16,17,18…メモリ、 19…信号処理回路、 22…パルス生成回路、 23…書込制御回路、 24…読取制御回路、 25,26,27…D/A変換回路、 200…表示装置、 201…映像駆動回路、 202…偏向回路、 203…偏向系、 204…表示器。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィールド周波数がfV1、1フレームの走
    査線数がN1 本であって、各フレームが第1、第2の2
    つのフィールドから構成され、その各フィールドでN1
    /2本の走査線を有するとともに、該第1フィールドの
    m番目のラインと(m+1)番目のラインとの間に該第
    2フィールドのn番目のラインが画面上で2:1でイン
    タレース表示されるような位相関係を有し、かつ水平走
    査周波数がfH1(=N1 ×fV1/2)であるテレビジョ
    ン信号の映像情報に基づく情報信号が記録された媒体を
    再生する再生装置において、 上記媒体より、該媒体に記録される上記情報信号を再生
    する再生手段と;上記再生手段により再生される上記情
    報信号を、フィールド周波数fV が上記テレビジョン信
    号のほぼ2倍(fV ≒2×fV1)であり、上記テレビジ
    ョン信号と同じ1フレームの期間内で走査線数Nが上記
    テレビジョン信号の2倍の近傍から2倍より大きい範囲
    の値を有して、その1フレーム期間内で第1、第2、第
    3、第4の4つのフィールドを含み、その4つのフィー
    ルドのそれぞれでN/4の近傍の値の走査線数を有し、
    水平走査周波数fH が上記テレビジョン信号の2倍の近
    傍から2倍より大きな値を有する表示出力信号に変換す
    る信号変換手段と;上記信号変換手段からの表示出力信
    号を、その第1、第2、第3および第4の各フィールド
    で画面上で表示される各ラインがその各フィールド間で
    互いに重ならないような位相関係をもって表示するよう
    に構成される同期情報信号を生成する同期情報生成手段
    と;を備えたことを特徴とする情報信号の再生装置。
  2. 【請求項2】上記信号変換手段は、 上記テレビジョン信号の第1フィールドのm番目のライ
    ンを上記表示出力信号の第1フィールドのh番目のライ
    ンと第2フィールドのi番目のラインに関連させ、上記
    テレビジョン信号の第2フィールドのn番目のラインを
    上記表示出力信号の第3フィールドのj番目のラインと
    第4フィールドのk番目のラインに関連させるように変
    換する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    情報信号の再生装置。
  3. 【請求項3】上記同期情報生成手段は、 上記信号変換手段からの表示出力信号を、その第1フィ
    ールドのh番目のラインと(h+1)番目のラインの間
    に第4フィールドのk番目のラインをほぼ2:1でイン
    タレースさせるような位相関係をもって、また、第2フ
    ィールドのi番目のラインと(i+1)番目のラインの
    間に第3フィールドのj番目のラインをほぼ2:1でイ
    ンタレースさせるような位相関係をもって、かつ、第1
    フィールドに対して第2フィールドを、第4フィールド
    に対して第3フィールドをそれぞれ垂直方向に走査線間
    隔のほぼ1/4だけずらしたような1/4ラインオフセ
    ットの位相関係をもって表示するように構成される同期
    情報信号を生成する手段を備えたことを特徴とする請求
    項2に記載の情報信号の再生装置。
  4. 【請求項4】上記信号変換手段は、 上記表示出力信号の走査線数Nが、N=4M+2(ただ
    し、Mは整数)を満たすように変換する手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項3に記載の情報信号の再生装置。
  5. 【請求項5】上記同期情報生成手段は、 垂直走査に関連する垂直同期信号を生成する信号生成手
    段と、 上記表示出力信号の各フィールド間の垂直走査の位相を
    調整するように、該垂直同期信号の位相を調整する位相
    調整手段と、 を備えたことを特徴とする請求項3に記載の情報信号の
    再生装置。
  6. 【請求項6】上記同期情報生成換手段は、 上記信号変換手段からの表示出力信号を、その第1フィ
    ールドのh番目のラインと(h+1)番目のラインの間
    に第3フィールドのj番目のラインをほぼ2:1でイン
    タレースさせるような位相関係をもって、また、第2フ
    ィールドのi番目のラインと(i+1)番目のラインの
    間に第4フィールドのk番目のラインをほぼ2:1でイ
    ンタレースさせるような位相関係をもって、かつ、第1
    フィールドに対して第2フィールドを、第3フィールド
    に対して第4フィールドをそれぞれ垂直方向に走査線間
    隔のほぼ1/4だけずらしたような1/4ラインオフセ
    ットの位相関係をもって表示するように構成される同期
    情報信号を生成する手段を備えたことを特徴とする請求
    項2に記載の情報信号の再生装置。
  7. 【請求項7】上記信号変換手段は、 上記表示出力信号の走査線数Nが、N=4M+1、ある
    いは、N=4M+3(ただし、Mは整数)を満たすよう
    に変換する手段を備えたことを特徴とする請求項6に記
    載の情報信号の再生装置。
  8. 【請求項8】上記信号変換手段は、 上記テレビジョン信号の第1フィールドのm番目のライ
    ンを上記表示出力信号の第1フィールドのh番目のライ
    ンと第3フィールドのj番目のラインに関連させ、上記
    テレビジョン信号の第2フィールドのn番目のラインを
    上記表示出力信号の第2フィールドのi番目のラインと
    第4フィールドのk番目のラインに関連させるように変
    換する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    情報信号の再生装置。
  9. 【請求項9】上記同期情報生成換手段は、 上記信号変換手段からの表示出力信号を、その第1フィ
    ールドのh番目のラインと(h+1)番目のラインの間
    に第2フィールドのi番目のラインをほぼ2:1でイン
    タレースさせるような位相関係をもって、また、第3フ
    ィールドのj番目のラインと(j+1)番目のラインの
    間に第4フィールドのk番目のラインをほぼ2:1でイ
    ンタレースさせるような位相関係をもって、かつ、第1
    フィールドに対して第3フィールドを、第2フィールド
    に対して第4フィールドをそれぞれ垂直方向に走査線間
    隔のほぼ1/4だけずらしたような1/4ラインオフセ
    ットの位相関係をもって表示するように構成される同期
    情報信号を生成する手段を備えたことを特徴とする請求
    項8に記載の情報信号の再生装置。
  10. 【請求項10】上記信号変換手段は、 上記表示出力信号の走査線数Nが、N=4M、あるい
    は、N=4M+2(ただし、Mは整数)を満たすように
    変換する手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載
    の情報信号の再生装置。
  11. 【請求項11】上記同期情報生成手段は、 垂直走査に関連する垂直同期信号を生成する信号生成手
    段と、 上記表示出力信号の各フィールド間の垂直走査の位相を
    調整するように、該垂直同期信号の位相を調整する位相
    調整手段と、 を備えたことを特徴とする請求項9に記載の情報信号の
    再生装置。
  12. 【請求項12】フィールド周波数がfV1、1フレームの
    走査線数がN1 本であって、各フレームが第1、第2の
    2つのフィールドから構成され、その各フィールドでN
    1 /2本の走査線を有し、水平走査周波数がfH1(=N
    1 ×fV1/2)である第1のテレビジョン信号の映像情
    報に基づく第1の情報信号が記録された媒体を再生する
    再生装置において、 上記媒体より、該媒体に記録される上記第1情報信号を
    再生する再生手段と;上記再生手段により再生される第
    1情報信号を、フィールド周波数fV が上記第1テレビ
    ジョン信号のほぼ2倍(fV ≒2×fV1)であり、上記
    第1テレビジョン信号と同じ1フレームの期間内で走査
    線数Nが上記第1テレビジョン信号の2倍の近傍から2
    倍より大きい範囲の値を有して、その1フレーム期間内
    で第1、第2、第3、第4の4つのフィールドを含み、
    その4つのフィールドのそれぞれでN/4の近傍の値の
    走査線数を有し、水平走査周波数fH が上記第1テレビ
    ジョン信号の2倍の近傍から2倍より大きな値を有する
    第1の表示出力信号に変換する信号変換手段と;上記信
    号変換手段からの第1表示出力信号を、周波数fH1を越
    える水平走査周波数で偏向表示される表示装置に供給す
    る信号供給手段と;を備え、上記表示装置において、上
    記信号供給手段からの第1表示出力信号を水平走査周波
    数fH に基づき水平偏向し、フィールド周波数fV に基
    づき垂直偏向して表示するように構成したことを特徴と
    する情報信号の再生装置。
  13. 【請求項13】上記再生手段は、 上記媒体より、フィールド周波数がfV2、1フレームの
    走査線数がN2 本(N2 >N1 )であって、水平走査周
    波数fH2(=N2 ×fV2/2)が上記第1テレビジョン
    信号の水平走査周波数fH1より大きな値(fH2>fH1)
    を有する第2のテレビジョン信号の映像情報に基づく第
    2の情報信号を再生する手段と;再生される上記第2情
    報信号より、フィールド周波数がfV2、1フレームの走
    査線数がN2 本であって、水平走査周波数がfH2である
    第2の表示出力信号を生成出力する出力手段と;を備
    え、上記表示装置において、上記出力手段からの第2表
    示出力信号を水平走査周波数fH2に基づき水平偏向し、
    フィールド周波数fV2に基づき垂直偏向して表示するよ
    うに構成したことを特徴とする情報信号の再生装置。
  14. 【請求項14】上記信号変換手段は、 上記第1表示出力信号を、その第1、第2、第3および
    第4の各フィールドで画面上で表示される各ラインがそ
    の各フィールド間で互いに重ならないような位相関係を
    もって表示するように構成される同期情報信号を生成す
    る同期情報生成手段を備え、上記同期情報生成手段から
    の同期情報信号を上記表示装置に供給するように構成し
    たことを特徴とする請求項12に記載の情報信号の再生
    装置。
  15. 【請求項15】上記信号供給手段は、 上記信号変換手段から出力される第1表示出力信号と外
    部装置から出力される第3の表示出力信号とのいずれか
    を切り換えて上記表示装置に供給出力する手段を備えた
    ことを特徴とする請求項12に記載の情報信号の再生装
    置。
  16. 【請求項16】上記信号変換手段は、 外部から第3の情報信号を入力する入力手段と;上記入
    力手段により入力される第3情報信号と上記再生手段に
    より再生される第1情報信号とのいずれかを切り換えて
    該信号変換手段に供給する手段と;を備えたことを特徴
    とする請求項12に記載の情報信号の再生装置。
JP8090776A 1996-04-12 1996-04-12 情報信号の再生装置 Pending JPH09284722A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008521062A (ja) * 2004-11-19 2008-06-19 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 空間的にオフセットされたサブフレームの生成及び表示

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008521062A (ja) * 2004-11-19 2008-06-19 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 空間的にオフセットされたサブフレームの生成及び表示

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