JPH09282984A - 柱上ガス開閉器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作特性のばらつきをなくして調整作業を不
要にし、容器に歪が生じても、軸のこじれ及び連結部の
外れをなくし、安定した品質を確保する。 【解決手段】 絶縁性ガスが密封された容器２１内にベ
ース２３を設け、ベース２３に、操作器２，主軸４，駆
動レバー５，駆動ピン６，開閉部７を設け、手動軸１０
に回転自在に設けられた手動軸用軸受２５の内側端部２
６をベース２３の側板に装着し、外側端部２９をパッキ
ン３０を介して容器１の側板に気密に装着し、指針軸１
５が回転自在に設けられた指針軸用軸受３３の内側端部
３４をベース２３の底板に装着し、外側端部３６をパッ
キン３０を介して容器２１の底板に気密に装着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性ガスを密封
した容器内の開閉部を開閉し、その開閉表示を行う柱上
ガス開閉器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種柱上ガス開閉器につき、切
断正面図を示した図５、容器の斜視図を示した図６、一
部の拡大切断正面図を示した図７、他の一部の拡大切断
正面図を示した図８を参照して説明する。

【０００３】それらの図において、１は所定圧力の絶縁
性ガスが密封された柱上ガス開閉器の容器であり、図６
に示すように、断面が多角形状になっている。２は容器
１内の左側に設けられた操作器、３は容器１内の右側に
立設された支持体、４は操作器２の駆動により回転する
左右方向の主軸であり、左端部が操作器２内に導入さ
れ、右端部が支持体３に回転自在に支持されている。５
は主軸４に固着された３相の駆動レバー、６は主軸４に
貫設された上下方向の駆動ピンであり、駆動ピン６及び
駆動レバー５は主軸４の回転により回転する。７は各駆
動レバー５の回転により開閉する各相の開閉部である。

【０００４】８は容器１の底板及び側板に透設された透
孔、９は側板の透孔８に溶接により固着された手動軸用
軸受、１０は軸受９に回転自在に設けられた手動軸、１
１は手動軸１０の外周と軸受９との間に設けられたＯリ
ングからなるパッキン、１２は手動軸１０の内側端に固
着され，操作器２に連結された連結片、１３は手動軸１
０の外側端部に装着されたハンドルであり、ハンドル１
３を回転することにより手動軸１０及び連結片１２を介
して操作器２が駆動される。

【０００５】１４は容器１の底板の透孔８に溶接により
固着された指針軸用軸受、１５は軸受１４に回転自在に
設けられた指針軸、１６は指針軸１５の外周と軸受１４
との間に設けられたパッキン、１７は基部が指針軸１５
の内側端に固着された可動片、１８は可動片１７の先端
部に形成された長孔であり、長孔１８に駆動ピン６が貫
通し、駆動ピン６の回転により可動片１７を介して指針
軸１５が回転する。１９は指針軸１５の外側端にボルト
２０により固着された開閉部７の開閉表示用の指針であ
り、主軸４の回転により、駆動ピン６，可動片１７，指
針軸１５を介して指針１９が回転し、開閉部７の開，閉
を容器１外において表示している。

【０００６】そして、容器１は、絶縁性ガスの封入圧力
に対して歪を最小にするため、断面を多角形状にして一
面の受圧面積を小さくしている。また、必要によって容
器１の板厚を厚くしたり、補強を追加したりしている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従来の柱上ガス開閉器
の場合、容器１に、操作器２，主軸４の支持体３，手動
軸用軸受９を介して手動軸１０及び指針軸用軸受１４を
介して指針軸１５が、個々に取り付けられているため、
各々の部品を接続する際、寸法が合わなかったり、動作
特性にばらつきが生じたりする。

【０００８】したがって、動作特性のばらつきを吸収す
るため、各部の調整機構が必要になり、かつ、調整作業
に多大の時間を必要とする。

【０００９】さらに、容器１に絶縁性ガスが所定圧力で
密封され、その上、容器１に両軸受９，１４が溶接によ
り取り付けられているため、容器１に歪を生じやすく、
歪による軸のこじれ及び連結部の外れが発生する。

【００１０】その上、容器１が多角形状であるため、大
きな金型を用いて製作する必要があり、コスト高になる
とともに、強度を確保するため容器１の板厚が厚くなっ
てしまうという問題点がある。

【００１１】本発明は、前記の点に留意し、動作特性の
ばらつきをなくして調整作業を不要にし、容器に歪が生
じても、軸のこじれ及び連結部の外れ等をなくし、安定
した品質を確保できる柱上ガス開閉器を提供することを
目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の柱上ガス開閉器は、絶縁性ガスが密封され
た容器と、容器内に設けられたベースと、ベースに設け
られた操作器と、ベースに回転自在に支持され，操作器
の駆動により回転する主軸と、主軸に固着され，主軸の
回転により回転する駆動レバー及び駆動ピンと、駆動レ
バーの回転により開閉する開閉部と、内側端部がベース
の側板に装着され，外側端部がパッキンを介して容器の
側板に気密に装着された手動軸用軸受と、内側端部がベ
ースの底板に装着され，外側端部がパッキンを介して容
器の底板に気密に装着された指針軸用軸受と、手動軸用
軸受に回転自在に設けられ，内側端部が操作器に連結さ
れ，操作器を駆動する手動軸と、手動軸の外側端部に装
着されたハンドルと、指針軸用軸受に回転自在に設けら
れた指針軸と、指針軸の内側端部に装着され，駆動ピン
の回転により回転する可動片と、指針軸の外側端部に装
着された開閉部の開閉表示用の指針とを備えたものであ
る。

【００１３】従って、ベースに、操作器，主軸の支持
体，手動軸用軸受を介して手動軸及び指針軸用軸受を介
して指針軸が取り付けられているため、組み合わせの寸
法のばらつき、動作特性のばらつきが少なくなり、無調
整化が図られ、安定した品質が確保される。

【００１４】さらに、容器とベースとが手動軸用軸受及
び指針軸用軸受によって接続されているため、絶縁性ガ
スの密封による容器の歪の発生が防止され、歪による軸
のこじれ及び連結部の外れが防止される。

【００１５】その上、容器の板厚を、腐食量を考慮した
最少板厚にすることができるとともに、形状を単純にす
ることができ、補強の必要がなく、大型の金型が不要に
なり、コストが低減される。

【００１６】

【発明の実施の形態】実施の１形態につき、切断正面図
を示した図１、図１の容器の斜視図を示した図２、図１
の一部の拡大切断正面図を示した図３、図１の他の一部
の拡大切断正面図を示した図４を参照して説明する。そ
れらの図において、図５ないし図８と同一符号は同一も
しくは相当するものを示し、異なる点はつぎのとおりで
ある。

【００１７】２１は図２に示すように、断面が四角形状
の容器、２２は容器２１の底板及び側板に透設された透
孔、２３は容器２１内に設けられ，必要強度を持ったベ
ースであり、ベース２３に操作器２が取り付けられると
ともに、支持体３が一体に形成され、主軸４，駆動レバ
ー５，駆動ピン６，開閉部７が組み付けられている。２
４はベース２３の底板及び側板に透設された透孔、２５
は手動軸用軸受、２６は軸受２５の内側端部であり、ボ
ルト２７によりベース２３の側板に装着され、内側端２
８が側板の透孔２４に挿通されている。２９は軸受２５
の外側端部であり、Ｏリングからなるパッキン３０を介
して容器２１の側板の内面に当接している。３１は軸受
２５の外側端であり、容器２１の側板の透孔２２に挿通
され、外面に螺溝が形成されている。３２は外側端３１
に螺合したナットであり、ナット３２により軸受２５と
容器２１とが装着されている。

【００１８】３３は指針軸用軸受、３４は軸受３３の内
側端部であり、ボルト２７によりベース２３の底板に装
着され、内側端３５が底板の透孔２４に挿通されてい
る。３６は軸受３３の外側端部であり、手動軸用軸受２
５の外側端部２９と同様、パッキン３０を介して容器２
１の底板の内面に当接している。３７は軸受３３の外側
端であり、容器２１の底板の透孔２２に挿通され、外面
に螺溝が形成され、外側端３７にナット３２が螺合し、
ナット３２により軸受３３と容器２１とが装着されてい
る。

【００１９】そして、前記形態の場合、容器２１の材料
に耐食性に優れた高価なステンレス材を用いているが、
板厚を薄くすることで材料費の価格低減が可能になり、
形状も従来に比して単純になり、大型の金型が不要にな
る。

【００２０】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、つぎに記載する効果を奏する。本発明の柱
上ガス開閉器は、絶縁性ガスが密封された容器２１内に
ベース２３を設け、ベース２３に、操作器２，主軸４，
駆動レバー５，駆動ピン６，開閉部７を設け、手動軸１
０が回転自在に設けられた手動軸用軸受２５の内側端部
２６をベース２３の側板に装着し、外側端部２９をパッ
キン３０を介して容器２１の側板に気密に装着し、指針
軸１５が回転自在に設けられた指針軸用軸受３３の内側
端部３４をベース２３の底板に装着し、外側端部３６を
パッキン３０を介して容器２１の底板に気密に装着する
ようにしたため、ベース２３に、操作器２，主軸４の支
持体３，手動軸用軸受２５を介して手動軸１０及び指針
軸用軸受３３を介して指針軸１５を取り付けることによ
り、組み合わせの寸法のばらつき、動作特性のばらつき
を少なくすることができ、無調整化を図ることができ、
安定した品質を確保することができる。

【００２１】さらに、容器１とベース２３とが手動軸用
軸受２５及び指針軸用軸受３３に接続されているため、
絶縁性ガスの密封による容器１の歪の発生を防止するこ
とができ、歪による軸のこじれ及び連結部の外れを防止
することができる。

【００２２】その上、容器１の板厚を、腐食量を考慮し
た最少板厚にすることができるとともに、形状を単純に
して補強の必要性をなくすことができ、大型の金型を不
要にすることができ、コストを低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の１形態の切断正面図である。

【図２】図１の容器の斜視図である。

【図３】図１の一部の拡大切断正面図である。

【図４】図１の他の一部の拡大切断正面図である。

【図５】従来例の切断正面図である。

【図６】図５の容器の斜視図である。

【図７】図５の一部の拡大切断正面図である。

【図８】図５の他の一部の拡大切断正面図である。

【符号の説明】

２ 操作器 ４ 主軸 ５ 駆動レバー ６ 駆動ピン ７ 開閉部 ２１ 容器 ２３ ベース ２５ 手動軸用軸受 ２６ 内側端部 ２９ 外側端部 ３０ パッキン ３３ 指針軸用軸受 ３４ 内側端部 ３６ 外側端部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁性ガスが密封された容器と、 この容器内に設けられたベースと、 このベースに設けられた操作器と、 前記ベースに回転自在に支持され，前記操作器の駆動に
   より回転する主軸と、 この主軸に固着され，前記主軸の回転により回転する駆
   動レバー及び駆動ピンと、 前記駆動レバーの回転により開閉する開閉部と、 内側端部が前記ベースの側板に装着され，外側端部がパ
   ッキンを介して前記容器の側板に気密に装着された手動
   軸用軸受と、 内側端部が前記ベースの底板に装着され，外側端部がパ
   ッキンを介して前記容器の底板に気密に装着された指針
   軸用軸受と、 前記手動軸用軸受に回転自在に設けられ，内側端部が前
   記操作器に連結され，前記操作器を駆動する手動軸と、 この手動軸の外側端部に装着されたハンドルと、 前記指針軸用軸受に回転自在に設けられた指針軸と、 この指針軸の内側端部に装着され，前記駆動ピンの回転
   により回転する可動片と、 前記指針軸の外側端部に装着された前記開閉部の開閉表
   示用の指針とを備えたことを特徴とする柱上ガス開閉
   器。