JPH09282754A - カセット式記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きさが異なる２種類のテープカセットをカ
セットステージ内に選択的に挿入する際、何れのテープ
カセットも容易に挿入することができ、かつ、何れのテ
ープカセットもカセットステージ内に正確に位置決めす
ることができること。 【解決手段】 小型テープカセット１をステージセンタ
ーＰ₁₁上で挿入基準位置Ｐ₁₂に位置決めするためのカセ
ットガイド１２ａ及びカセットストッパー１２ｂをそれ
ぞれ有する左右一対のストッパーブロック１２ｂをカセ
ットステージ６の底板６ａの下部に左右一対の支点ピン
４１によって回転自在に取り付け、その際、左右一対の
支点ピン４１をステージセンターＰ₁₁に対して０°〜９
０°の範囲に設定し、これら左右一対のストッパーブロ
ック１２を左右一対の捩りコイルバネ４２によって上方
へ回転付勢させたもの。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばビデオカセ
ットレコーダ等のテープカセットを用いて情報の記録、
再生を行うカセット式記録再生装置に関し、特に、大き
さが異なる複数種類のテープカセットをカセットステー
ジを用いてローディング及びイジェクトする技術の分野
に属するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、ビデオテープレコーダ等のカ
セット式記録再生装置では、図４７に示すように、大き
さＤ₁ 、Ｄ₂ が異なる２種類のテープカセット１、２を
使い分けることができるようにしたものがある。そし
て、この種カセット式記録再生装置では、これら２種類
のテープカセット１、２をフロントパネルのカセット挿
入口（何れも図示せず）からカセット搬送手段であるカ
セットステージ６内に矢印ａ方向から選択的に挿入した
際、これらのテープカセット１、２をカセットステージ
６の左右方向の中央位置であるステージセンターＰ₁₁上
の挿入基準位置Ｐ₁₂に２軸方向において位置決めするよ
うに構成されている。

【０００３】この際、大型テープカセット２について
は、カセットステージ６の左右両側板６ｂによってステ
ージセンターＰ₁₁上に位置決めし、底板６ａの前端に形
成した左右一対のカセットストッパー１１によって挿入
基準位置Ｐ₁₂に位置決めしている。一方、小型テープカ
セット１については、カセットステージ６の底板６ａに
取り付けた左右一対のストッパーブロック１２の左右一
対のカセットガイド１２ａによってステージセンターＰ
₁₁上に位置決めし、左右一対のカセットストッパー１２
ｂによって挿入基準位置Ｐ₁₂に位置決めしている。但
し、左右一対のストッパーブロック１２がカセットステ
ージ６の底板６ａ上に突出されたままでは、大型テープ
カセット２をカセットステージ６内に挿入することがで
きない。そこで、従来は、左右一対のストッパーブロッ
ク１２を左右一対の板バネ１３によってカセットステー
ジ６の底板６ａの下面側に取り付けておき、カセットス
テージ６内に大型テープカセット２が挿入された時に
は、その左右一対のストッパーブロック１２を左右一対
の板バネ１３に抗して底板６ａの下方へ逃がすように構
成していた。

【０００４】そして、このようにしてカセットステージ
６内に選択的に挿入されたテープカセット１、２はカセ
ット圧着部材によってカセットステージ６の底板６ａ上
にクランプされる。そして、このカセット挿入後に、カ
セットステージ６がカセットローディング機構（図示せ
ず）によってカセット挿入位置からカセット引込み位置
まで矢印ａ方向に水平に引き込まれた後、カセット装着
位置まで垂直に下降されて、テープカセット１、２がカ
セット装着位置に設けられている複数のカセット位置決
めピン（図示せず）上にカセット圧着部材のカセット圧
着力によって水平に装着された状態にローディングされ
る。

【０００５】そして、このカセットローディング後に、
テープカセット１、２内の磁気テープがテープローディ
ング機構によってカセット外に引き出されて回転ヘッド
ドラム（何れも図示せず）にローディングされて、情報
の記録、再生が行われる。そして、その記録、再生後に
は、カセットローディング時の逆動作で、カセットステ
ージ６がカセット装着位置からカセット引込み位置を経
由してカセット挿入位置まで移動復帰されて、テープカ
セット１、２がカセット挿入口外へ排出されるように構
成されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、小型
テープカセット１をステージセンターＰ₁₁上の挿入基準
位置Ｐ₁₂とに位置決めするための左右一対のストッパー
ブロック１２を左右一対の板バネ１３によってカセット
ステージ６の底板６ａに取り付けていたので、板バネ１
３の剛性が低いと、小型テープカセット１をカセットス
テージ６内に不用意に強く押し込んだ時に、板バネ１３
が捩れ等によって不規則に変形して、左右一対のカセッ
トガイド１２ａやカセットストッパー１２ｂが正規の位
置からずれてしまい、小型テープカセット１をステージ
センターＰ₁₁上の挿入基準位置Ｐ₁₂に正確に位置決めす
ることができなくなる。そして、テープカセット１、２
のカセットステージ６内での位置が不正確だと、テープ
カセット１、２をカセット装着位置へローディングした
時に、テープカセット１、２を複数のカセット位置決め
ピン上に正確に装着できなくなるカセットローディング
ミスを招いてしまう。

【０００７】一方、左右一対の板バネ１３の板厚や幅を
大きくして、その剛性を必要以上に高くしてしまうと、
これらの板バネ１３の反力であるストッパーブロック１
２によるカセット押上げ力が過大になり過ぎて、大型テ
ープカセット２をカセットステージ６内に挿入する際に
強い力が必要となって、大型テープカセット２は著しく
挿入し難いものとなる。従って、大型テープカセット２
の挿入量が往々にして不足し、大型テープカセット２が
挿入基準位置Ｐ₁₂まで正確に挿入されない状態でローデ
ィングされて、大型テープカセット２をカセット装着位
置の複数のカセット位置決めピン上に正確に装着できな
くなるカセットローディングミスを招き易かった。

【０００８】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、大きさが異なる複数種類のテープ
カセットをカセットステージ内に選択的に挿入する際、
何れのテープカセットも容易に挿入することができ、か
つ、何れのテープカセットもカセットステージ内に正確
に位置決めすることができるようにしたカセット式記録
再生装置を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のカセット式記録再生装置は、大きさが異な
る複数種類のテープカセットをカセットステージ内に選
択的に挿入して、これらのテープカセットをカセットス
テージによってカセット挿入位置とカセット装着位置と
の間で選択的に往復動させるものにおいて、小型テープ
カセットをステージセンター上の挿入基準位置に位置決
めするためのそれぞれカセットガイド及びカセットスト
ッパーをそれぞれ有する左右一対のストッパーブロック
を左右一対の支点ピンによってカセットステージに回転
自在に取り付けて、これらのストッパーブロックをカセ
ットステージ内に出入り自在に構成し、これら左右一対
のストッパーブロックを左右一対の回転付勢手段によっ
てカセットステージ内へ移動付勢させたものである。

【００１０】上記のように構成された本発明のカセット
式記録再生装置は、左右一対のストッパーブロックが左
右一対の支点ピンによってカセットステージに回転自在
に取り付けられているので、これらのストッパーブロッ
クに外力による捩れ等の変形が発生せず、左右一対の回
転付勢手段はこれらのストッパーブロックの自重を支え
る程度の弱い力を発生するだけで良い。従って、カセッ
トステージ内への大型テープカセットの挿入時には、左
右一対のストッパーブロックをカセットステージ外へ容
易に逃がすことができて、その大型テープカセットをカ
セットステージ内に弱い力で容易に挿入することができ
る。一方、カセットステージ内への小型テープカセット
の挿入時に、その小型テープカセットを不用意に強く押
し込んだとしても、左右一対のストッパーブロックに捩
れ等の変形が発生しないので、これらのカセットガイド
及びカセットストッパーはカセットステージ内の正規の
位置からずれることがない。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明をビデオカセットレ
コーダ等に適用したカセット式記録再生装置の実施の形
態を図１〜図４６を参照して説明する。なお、図４７と
同一構造部には同一の符号を付して説明の重複を省く。

【００１２】「本発明の要旨の説明」まず、図１によっ
て、本発明の要旨について説明する。

【００１３】本発明のカセット式記録再生装置は、大き
さＤ₁ 、Ｄ₂ が異なる複数種類のテープカセット１、２
をカセットステージ６内に選択的に挿入して、これらの
テープカセット１、２をカセットステージ６によって後
述するカセット挿入位置Ｐ₁ とカセット装着位置Ｐ₃ と
の間で選択的に往復動させるものにおいて、特に、小型
テープカセット１をカセットステージ６の左右方向の中
央位置であるステージセンターＰ₁₁上の挿入基準位置Ｐ
₁₂に位置決めするための左右一対のストッパーブロック
１２を備えている。そして、これら左右一対のストッパ
ーブロック１２はそれぞれカセットガイド１２ａとカセ
ットストッパー１２ｂとを有していて、これら左右一対
のストッパーブロック１２はこれらの左右方向の外側に
配置された左右一対の水平な支点ピン４１によってカセ
ットステージ６の底板の下部に回転自在に取り付けられ
ている。そして、これら左右一対のストッパーブロック
１２は左右一対の支点ピン４１を中心とした上下方向で
ある矢印ｈ、ｈ′方向の回転運動によってカセットステ
ージ６内に下方から出入り自在に構成されていて、回転
付勢手段である左右一対の捩りコイルバネ４２によって
カセットステージ６内へ矢印ｈ方向に回転付勢されてい
る。この際、左右一対の支点ピン４１はステージセンタ
ーＰ₁₁に対して０°〜９０°の範囲に設定される。

【００１４】そして、後述するフロントパネル３のカセ
ット挿入口４からカセットステージ６内に小型テープカ
セット１が矢印ａ方向から挿入された時には、その小型
テープカセット１を左右一対のストッパーブロック１２
の左右一対のカセットガイド１２ａ間でステージセンタ
ーＰ₁₁上に位置決めし、左右一対のカセットストッパー
１２ｂによって挿入基準位置Ｐ₁₂に位置決めするように
構成されている。一方、カセットステージ６内に大型テ
ープカセット２が矢印ａ方向から挿入された時には、そ
の大型テープカセット２によって左右一対のストッパー
ブロック１２を捩りコイルバネ４２に抗してカセットス
テージ６外へ矢印ｈ′方向に逃がす。そして、その大型
テープカセット２をカセットステージ６の底板６ａの前
端（矢印ａ方向側の端部）に形成されている左右一対の
カセットストッパー１１によって挿入基準位置Ｐ₁₂に位
置決めするように構成されている。

【００１５】従って、本発明のカセット式記録再生装置
は、左右一対のストッパーブロック１２が左右一対の支
点ピン４１によってカセットステージ６の底板６ａに回
転自在に取り付けられているので、カセットステージ６
内に小型テープカセット１を不用意に強く押し込んで、
その小型テープカセット１を左右一対のカセットストッ
パー１２ｂに勢いよく当接させる等して、左右一対のス
トッパーブロック１２に強い外力を加えたとしても、こ
れらのストッパーブロック１２には捩れ等の変形が発生
しない。従って、小型テープカセット１をステージセン
ターＰ₁₁上の挿入基準位置Ｐ₁₂に常に正確に位置決めす
ることができる。

【００１６】一方、左右一対のストッパーブロック１２
をカセットステージ６内へ矢印ｈ方向に回転付勢する左
右一対の捩りコイルバネ４２はこれらストッパーブロッ
ク１２の自重を支える程度の弱い力を発生するだけで良
い。従って、カセットステージ６内への大型テープカセ
ット２の挿入時には、これら左右一対のストッパーブロ
ック１２を左右一対の捩りコイルバネ４２に抗してカセ
ットステージ６外へ矢印ｈ′方向に容易に逃がすことが
できると共に、左右一対の捩りコイルバネ４２の反力に
よって発生する左右一対のストッパーブロック１２によ
る矢印ｈ方向のカセット押上げ力も非常に弱くなる。こ
の結果、後述するように、カセット圧着部材によって大
型テープカセット２をカセットステージ６の底板６ａ上
に圧着してクランプするクランプ力も十分に弱くするこ
とができて、カセットステージ６内へのテープカセット
１、２の挿入操作を弱い力で容易に行えると共に、テー
プカセット１、２を挿入基準位置Ｐ₁₂まで容易に挿入し
て正確に位置決めすることができる。

【００１７】「本発明の実施の形態の説明」次に、図２
〜図４６によって、本発明の実施の形態について順次説
明する。

【００１８】「２種類のテープカセットの説明」図２及
び図３に示すように、大きさ（前後方向の奥行き及び左
右方向の幅）Ｄ₁ 、Ｄ₂ 及び厚みＴ₁ 、Ｔ₂ が異なる小
型及び大型テープカセット１、２の内部には、直径が異
なる左右一対のテープリール６１に巻回された磁気テー
プ６２が収納されている。そして、これらの磁気テープ
６２はこれら小型及び大型テープカセット１、２の前端
１ａ、２ａに取り付けられている内外２重構造の前蓋１
Ａ、２Ａの内側に沿ってパスされている。そして、これ
ら小型及び大型テープカセット１、２の左右一対のリー
ル台挿入穴６３が形成されている底板１ｃ、２ｃの前端
１ａ、２ａ側の中央部にはほぼ同一形状の切欠き６４が
形成されている。

【００１９】そして、これら小型及び大型テープカセッ
ト１、２の底板１ｃ、２ｃの切欠き６４の左右両側位置
には、これら小型及び大型テープカセット１、２につい
て共通で、左右一対の位置決め用基準穴１４が形成され
ている。即ち、これら左右一対の位置決め用基準穴１４
はカセットセンターＰ₅ に対して左右方向に同寸法Ｌ₁
に振り分けられ、前端１ａ、２ａから同寸法Ｌ₂ だけ奥
まった位置に形成されている。そして、これら小型及び
大型テープカセット１、２の左右両端側には、これらの
前蓋１Ａ、２Ａから底板１ｃ、２ｃにかけて両側面１
ｂ、２ｂに沿った左右一対のスリット６５がカセットセ
ンターＰ₅ と平行に形成されていて、これらのスリット
６５の奥位置に前蓋１Ａ、２Ａのロックレバー６６が配
置されている。但し、小型テープカセット１は一方のス
リット６５内にのみロックレバー６６が配置されてい
る。そして、これら小型及び大型テープカセット１、２
の前端１ａ、２ａである底板１ｃ、２ｃの前端面には、
後述するカセットステージ６内への挿入位置検出と種類
（大きさ）検出とを同時に行うための左右一対の被検出
部１５、１６が形成されている。但し、これら左右一対
の被検出部１５、１６のうち、図２、図３で右側の被検
出部１５、１６が基準穴１４に対して共通の位置に形成
されていて、左側の被検出部１５、１６は基準穴１４に
対して互いに異なった位置に形成されている。

【００２０】「カセットステージの説明」次に、図２２
〜図２６に示すように、カセットステージ６は、板金等
によって形成されていて、水平な底板６ａと、その底板
６ａの左右両端から上方に垂直に立ち上げられた左右一
対の側板６ｂとによって断面形状が上向きのほぼコ字状
に形成されている。そして、底板６ａの後端（矢印ａ方
向側の端部）の左右両側には大型テープカセット２用の
左右一対のカセットストッパー１１が一体に形成されて
いる。また、この底板６ａ上には、小型テープカセット
１を後述するようにステージセンターＰ₁₁上に誘導して
挿入基準位置Ｐ₁₂に位置決めするための左右一対のスト
ッパーブロック１２が取り付けられている。

【００２１】「カセットローディング機構の説明」次
に、図４〜図７に示すように、カセットローディング機
構７１はフロトパネル３のカセット挿入口４の内側に配
置されていて、このカセットローディング機構７１のシ
ャーシは、板金等によって形成された左右一対の垂直な
シャーシ側板３２の上部間を水平なシャーシ天板３３で
一体に結合して、断面形状が下向きのほぼコ字状に形成
されている。そして、合成樹脂等で上向きのほぼコ字状
に形成された固定部材であるフロントベース３４が左右
一対のシャーシ側板３２の前端（矢印ａ′方向側の端
部）の間に、カセット挿入口４の下縁及び両側縁に沿う
ように水平に架設されている。そして、左右一対のシャ
ーシ側板３２間で、カセット挿入口４の後方位置にカセ
ットステージ６が水平に配置されている。そして、水平
経路７２ａと、その後端から下方に垂下された垂直経路
７２ｂとによってＬ型に形成された左右各一対、合計４
つのＬ型ガイド溝７２が左右一対のシャーシ側板３２に
形成されている。そして、これら左右一対のシャーシ側
板３２の後端側（矢印ａ方向側の端部）の端部の両側面
に平行状に取り付けられたラックガイド板７３の内側面
には上端縁側に沿って水平ガイド溝７４が形成されてい
る。そして、左右一対のシャーシ側板３２の両側面で、
左右一対のラックガイド板７４の内側位置に左右一対の
ラック板７５が平行状に配置されている。そして、これ
らのラック板７５の前後両端（矢印ａ、ａ′方向の両
端）近傍位置の内側及び外側に取り付けられた前後各一
対のガイドローラ７６がＬ型ガイド溝７２の１つの水平
経路７２ａと水平ガイド溝７４とに遊嵌されていて、こ
れらのラック板７５は左右一対のシャーシ側板３２に沿
って前後方向である矢印ａ、ａ′方向に水平にスライド
されるように構成されている。

【００２２】そして、左右一対のラック板７５の前端側
（矢印ａ′方向側）には水平基準に対して所定の角度に
傾斜された前後各一対の傾斜ガイド溝７７が形成されて
いて、これらの傾斜ガイド溝７７が各一対のＬ型ガイド
溝７２に交差されて配置されている。そして、カセット
ステージ６の左右一対の側板６ｂの両側面に取り付けら
れた左右各一対、合計４つのガイドローラ７８が各Ｌ型
ガイド溝７２と傾斜ガイド溝７７との交点において、こ
れらの両方に遊嵌されている。そして、一方のシャーシ
側板３２の後端側の内側にモータホルダー７９を介して
ローディングモータ８０が取り付けられていて、そのロ
ーディングモータ８０によってギアトレイン８１を介し
て正逆回転駆動される駆動軸８２が左右一対のシャーシ
側板３２の上部間に水平に架設されている。そして、そ
の駆動軸８２の左右両端に固着された左右一対のピニオ
ン８３が左右一対のラック板７５の上端縁に沿って水平
に形成されている左右一対のラック７５ａに係合されて
いる。

【００２３】そして、このカセットローディング機構７
１は、ローディングモータ８０によってギアトレイン８
１及び駆動軸８２を介して左右一対のピニオン８３を正
逆回転駆動して、これらのピニオン８３で左右一対のラ
ック板７５のラック７５ａを矢印ａ、ａ′方向に同期し
て駆動すると、これら左右一対のラック板７５がＬ型ガ
イド溝７２の１つの水平経路７２ａと水平ガイド溝７４
とによって案内されて左右一対のシャーシ側板３２に沿
って矢印ａ、ａ′方向に同期して水平移動される。する
と、左右一対のラック板７５の各一対の傾斜ガイド溝７
７によってカセットステージ６の左右各一対のガイドロ
ーラ７８が左右一対のシャーシ側板３２の各一対のＬ型
ガイド溝７２の水平経路７２ａと垂直経路７２ｂに沿っ
て矢印ａ、ｂ方向及び矢印ａ′、ｂ′方向に沿ってＬ型
軌跡で同期して移動される。この結果、カセットステー
ジ６が図５に点線で示すカセット挿入位置Ｐ₁ と、１点
鎖線で示すその後方に水平に引き込まれたカセット引込
み位置Ｐ₂ と、２点鎖線で示すその下方に垂直に下降さ
れたカセット装着位置Ｐ₃ との間で矢印ａ、ｂ方向及び
矢印ａ′、ｂ′方向にＬ型軌跡に沿って往復駆動される
ように構成されている。

【００２４】「カセット圧着機構の説明」次に、図８、
図９、図２８及び図２９に示すように、カセットステー
ジ６の上部にはカセット圧着機構９１が取り付けられて
いる。このカセット圧着機構９１は、フロントパネル３
のカセット挿入口４を内側から開閉する開閉蓋５と、そ
の開閉蓋５を支持して上下に回転するカセット圧着レバ
ー９２とを備えている。そして、カセット圧着レバー９
２は左右一対の側板９２ａと、これらの上端部間を水平
に連結する天板部９２ｂとによって断面形状が下向きの
ほぼコ字状に形成されていて、その天板部９２ｂは後述
するカセット斜め挿入防止ストッパーの載置台に構成さ
れている。そして、このカセット圧着レバー９２は、こ
れらの左右一対の側板９２ａの後端によってカセットス
テージ６の左右一対の側板６ｂの後端に左右一対の水平
な支点ピン９３を介して上下方向である矢印ｄ、ｄ′方
向に回転自在に取り付けられている。そして、このカセ
ット圧着レバー９２は、引張りコイルバネからなる回転
付勢手段である左右一対の圧着バネ９４によってカセッ
ト圧着方向である矢印ｄ′方向に回転付勢されて、カセ
ットステージ６の左右両側板６ｂに一体に形成された左
右一対のストッパー９５上に当接されて停止されるよう
に構成されている。

【００２５】そして、開閉蓋５は合成樹脂等によって成
形されていて、この開閉蓋５は、その上端の左右両側を
カセット圧着レバー９２の左右一対の側板９２ａの前端
の内側に左右一対の水平な支点ピン７を介して前後及び
上下方向である矢印ｃ、ｃ′方向に回転自在に取り付け
られている。そして、この開閉蓋５は、捩りコイルバネ
からなる閉蓋用の回転付勢手段である左右一対の開閉蓋
バネ９６によって矢印ｃ′方向に回転付勢されて、図８
に示すカセット挿入口４の閉蓋位置にて、この開閉蓋５
が左右一対のアーム部９２ａの前端の内側に一体に形成
されたストッパー９７に当接されて停止されるように構
成されている。

【００２６】そして、このカセット圧着機構９１は、図
８に示すように、カセットステージ６がカセット挿入位
置Ｐ₁ へ矢印ａ′方向から復帰されている時、開閉蓋５
がほぼ垂直状の閉蓋位置まで矢印ｃ′方向に回転され
て、フロントパネル３のカセット挿入口４を内側から閉
塞している。

【００２７】そして、図９に示すように、フロントパネ
ル３のカセット挿入口４からカセットステージ６内に小
型及び大型テープカセット１、２が矢印ａ方向から選択
的に挿入されると、これら小型及び大型テープカセット
１、２によって開閉蓋５が左右一対の開閉蓋バネ９６に
抗して矢印ｃ方向に押し開かれて、この開閉蓋５がこれ
ら小型及び大型テープカセット１、２の上部に乗り上げ
る。この際、その開閉蓋５の矢印ｃ方向への開蓋動作途
中で、その開閉蓋５の背面に一体成形されている複数の
突起５ａがカセット圧着レバー９２の天板部９２ｂに下
方から当接して、そのカセット圧着レバー９２が開閉蓋
５と一緒に左右一対の圧着バネ９４に抗して矢印ｄ方向
に押し上げられる。そして、そのカセット圧着レバー９
２の矢印ｄ′方向の反力であるカセット圧着力によって
開閉蓋５を介して小型及び大型テープカセット１、２が
カセットステージ６の底板６ａ上に圧着されて固定され
るように構成されている。

【００２８】「カセット二重挿入防止機構の説明」次
に、図７〜図１２に示すように、カセット二重挿入防止
機構１０１のカセット二重挿入防止蓋４５がフロントベ
ース３４の後端（矢印ａ方向側の端部）に左右一対の水
平な支点ピン４６を介して上下方向である矢印ｊ、ｊ′
方向に回転自在に取り付けられている。そして、このカ
セット二重挿入防止蓋４５を矢印ｊ、ｊ′方向に開閉駆
動する左右一対の開閉機構４７が左右一対のシャーシ側
板３２の両側面に取り付けられている。これらの開閉機
構４７はシャーシ側板３２に水平な支点ピン１０２を介
して上下方向である矢印ｍ、ｍ′方向に回転駆動される
シーソー方式の駆動レバー１０３と、その駆動レバー１
０３の後端に取り付けられたカム従動ローラ１０４と、
ラック板７５の前端側の下縁に沿って形成されたカム溝
１０５と、駆動レバー１０３を矢印ｍ方向に回転付勢す
る引張りコイルバネからなる回転付勢手段である駆動レ
バーバネ１０６と、駆動レバー１０３の前端に形成され
たほぼＬ型のカム穴１０７と、カセット二重挿入防止蓋
４５の左右両側面に取り付けられて、カム穴１０７内に
遊嵌されたカム従動ローラ１０８によって構成されてい
る。なお、左右一対のカム従動ローラ１０８は左右一対
のシャーシ側板３２に形成された左右一対の開口１０９
を貫通して左右一対のカム溝１０７内に遊嵌されてい
る。

【００２９】そして、このカセット二重挿入防止機構１
０１は、図８に示すように、カセットステージ６がカセ
ット挿入位置Ｐ₁ まで矢印ａ′方向に復帰されている時
には、図１１に示すように、矢印ａ′方向に復帰された
ラック板７５のカム溝１０５からカム従動ローラ１０４
が矢印ａ方向に相対的に抜け出したことによって、駆動
レバー１０３が駆動レバーバネ１０６によって矢印ｍ方
向に回転駆動され、カム穴１０７によってカム従動ロー
ラ１０８が矢印ｍ方向に駆動されることによって、図８
に示すように、カセット二重挿入防止蓋４５が矢印ｊ′
方向に水平位置まで倒されてカセットステージ６の下方
へ退避されている。

【００３０】次に、図９に示すように、カセット挿入口
４からカセットステージ６内に小型及び大型テープカセ
ット１、２が選択的に挿入された後に、カセットステー
ジ６を図５に示したカセット挿入位置Ｐ₁ からカセット
引込み位置Ｐ₂ を経由してカセット装着位置Ｐ₃ まで矢
印ａ、ｂ方向に移動させるべく、カセットローディング
機構７１のラック板７５が矢印ａ方向にスライド駆動さ
れると、図１２及び図１３に示すように、カム従動ロー
ラ１０４がカム溝１０５内を矢印ａ′方向に相対的に通
過し、このカム溝１０５によって駆動レバー１０３が駆
動レバーバネ１０６に抗して矢印ｍ′方向に回転駆動さ
れる。すると、カム穴１０７によってカム従動ローラ１
０８が矢印ｍ′方向に駆動されて、図１０に実線で示す
ように、カセット二重挿入防止蓋４５が矢印ｊ方向に垂
直に立ち上げられて、そのカセット二重挿入防止蓋４５
がカセット挿入口４を内側から閉塞することになる。

【００３１】そして、カセット二重挿入防止蓋４５が図
１０に実線で示す閉蓋位置まで矢印ｊ方向に回転駆動さ
れた時、図１３に示すように、カム従動ローラ１０８が
カム穴１０７の一端１０７ａに達して、そのままロック
されるため、カセット二重挿入防止蓋４５はその閉蓋位
置にてそのままロックされる。即ち、カム穴１０７の一
端１０７ａが支点ピン１０２を中心としたＲ面であるＲ
Ｆに形成されていて、カセット挿入口４からカセット二
重挿入防止蓋４５に矢印ａ方向の外力を与えても、その
外力が支点ピン１０２で受け止められて、カセット二重
挿入防止蓋４５を矢印ｊ′方向に回転させる力が発生し
ないので、カセット二重挿入防止蓋４５を閉蓋位置に強
固にロックすることができる。

【００３２】また、図１０に示すように、カセット二重
挿入防止蓋４５は支点ピン４６の中心に対して開蓋方向
である矢印ｊ′方向側にオフセットＯＦされている。従
って、図１０に１点鎖線で示すように、カセット二重挿
入防止蓋４５の矢印ｊ方向への閉蓋動作途中で、そのカ
セット二重挿入防止蓋４５の先端とシャーシ天板３３と
の間に手指等を不用意に挟んでしまい、その挟んだ手指
等を矢印ａ′方向に引き抜く際、カセット二重挿入防止
蓋４５には開蓋方向である矢印ｊ′方向の逃げ力が働く
ことにより、手指等を矢印ａ′方向に安全に引き抜くこ
とができる。

【００３３】以上のように、このカセット二重挿入防止
機構１０１によれば、カセットステージ６によって小型
及び大型テープカセット１、２をカセット挿入位置Ｐ₁
からカセット装着位置Ｐ₃ へ選択的にローディングした
時に、カセット二重挿入防止蓋４５で、カセット挿入口
４を内側から閉塞することができ、しかも、そのカセッ
ト二重挿入防止蓋４５を閉蓋位置で強固にロックするこ
とができるので、次のテープカセットや異物等をカセッ
ト挿入口４から誤って挿入してしまうようないわゆるカ
セット二重挿入等を未然に防止することができる。な
お、小型及び大型テープカセット１、２をカセット装着
位置Ｐ₃ からカセット挿入位置Ｐ₁ へイジェクトする
と、ローディング時の逆動作で、カセット二重挿入防止
蓋４５を矢印ｊ′方向に回転駆動して、図８に示したカ
セットステージ６の下部位置へ退避させることができ
る。

【００３４】「カセット誤挿入防止機構の説明」次に、
図１４〜図２１に示すように、カセット誤挿入防止機構
１１１は、合成樹脂等によって成形された回転式の左右
一対のカセット判別部材９、カセット挿入ガイド１０及
び制御レバー１２を備えていて、これらカセット判別部
材９、カセット挿入ガイド１０及び制御レバー１１２は
フロントベース３４にそれぞれ支点ピン１１３、４６
（カセット二重挿入防止蓋４５と共通）及び１１４を介
して上下方向である矢印ｎ、ｎ′方向、矢印ｏ、ｏ′方
向及び矢印ｐ、ｐ′方向に回転自在に取り付けられてい
る。そして、カセット判別部材９は捩りコイルバネから
なる回転付勢手段である判別部材バネ１１５によって上
方である矢印ｎ′方向に回転付勢され、カセット挿入ガ
イド１０は板バネからなる回転付勢手段である挿入ガイ
ドバネ１１６によって下方である矢印ｏ方向に回転付勢
され、制御レバー１１２は判別部材バネ１１５より強い
引張りコイルバネからなる回転付勢手段である制御レバ
ーバネ１１７によって下方である矢印ｐ方向に回転付勢
されている。

【００３５】そして、左右一対のカセット判別部材９が
カセット挿入口４の内側の左右両側位置に配置されてい
て、これら左右一対のカセット判別部材９よりカセット
挿入方向側（矢印ａ方向側）に偏位された位置にカセッ
ト挿入ガイド１０と左右一対の制御レバー１１２が配置
されている。そして、左右一対のカセット判別部材９の
間にカセット挿入ガイド１１６が配置され、左右一対の
カセット判別部材９の左右両側位置に左右一対の制御レ
バー１１２が配置されている。そして、左右一対の制御
レバー１１２の左右両側の上端に一体成形された左右一
対のアーム１１２ａに矢印ａ、ａ′方向から当接、離間
される左右一対の突起１１８がカセットステージ６の底
板６ａの前端（矢印ａ′方向側の端部）の左右両側に形
成されていて、これら左右一対の制御レバー１１２と突
起１１８とによって制御手段４４が構成されている。

【００３６】そして、左右一対の制御レバー１１２の上
端の内側に一体成形された左右一対の係合ピン１１２ｂ
が左右一対のカセット判別部材９の上端の外側にほぼ円
弧状に一体成形された左右一対の係合片９ａに係合さ
れ、これら左右一対のカセット判別部材９の内側に一体
成形された左右一対の係合ピン９ｂがカセット挿入ガイ
ド１０の左右両端にほぼＬ形に一体成形された左右一対
の係合片１０ａに係合されている。なお、カセット挿入
ガイド１０は左右一対の支点ピン４６からカセット排出
方向側（矢印ａ′方向側）に向って突出されていて、そ
のカセット挿入ガイド１０の先端側（矢印ａ′方向側の
端部）の左右両側位置には左右一対の凸部１１９が一体
成形されている。そして、これらの左右一対の凸部１１
９の矢印ａ′方向側の端面がカセットストッパー面１２
０に形成され、これら左右一対の凸部１１９の内側面が
小型テープカセット１をカセットステージ６内のステー
ジセンターＰ₁₁上に誘導するための左右一対のカセット
誘導面１２１に形成されている。

【００３７】そして、このカセット誤挿入防止機構１１
１は、まず、図１６及び図１７に示すように、カセット
ステージ６がカセット挿入位置Ｐ₁ まで矢印ａ′方向に
復帰されると、左右一対の突起１１８が左右一対の制御
レバー１１２のアーム１１２ａに矢印ａ′方向から当接
して、これら左右一対の制御レバー１１２を制御レバー
バネ１１７に抗して上方である矢印ｐ′方向に回転駆動
して、そのままロックする。すると、その左右一対の制
御レバー１１２の係合ピン１１２ｂの矢印ｐ′方向の回
転に伴って左右一対のカセット判別部材９が左右一対の
判別部材バネ１１５によって上方、前方である矢印ｎ′
方向に回転駆動されて、これら左右一対のカセット判別
部材９がカセット挿入空間４３内に下方から入り込ん
で、カセット挿入口４に最も近い位置へ矢印ｎ′方向か
ら突出される。そして、これら左右一対のカセット判別
部材９の左右一対の係合ピン９ｂによってカセット挿入
ガイド１０の左右一対の係合片１０ａを矢印ｎ方向に押
し上げて、カセット挿入ガイド１０が挿入ガイドバネ１
１６に抗して矢印ｏ′方向に回転駆動され、その左右一
対の凸部１１９が左右一対のカセット判別部材９より矢
印ａ方向側に偏位された位置で、カセット挿入空間４３
内に下方から入り込む。従って、カセットステージ６が
カセット挿入位置Ｐ₁ へ復帰されることによって、制御
レバー１１２でカセット判別部材９とカセット挿入ガイ
ド１０とがカセット挿入空間４３内の動作位置へ矢印ｉ
方向に上昇されることになる。

【００３８】すると、図１４に１点鎖線で示し、図１５
に実線で示すように、小型テープカセット１をカセット
挿入口４からカセットステージ６内に矢印ａ方向に挿入
する際、その小型テープカセット１をステージセンター
Ｐ₁₁にほぼ沿って挿入すると、その小型テープカセット
１の左右両側面１ｂがカセット挿入ガイド１０の左右一
対のカセット誘導面１２１間で誘導されて、その小型テ
ープカセット１がステージセンターＰ₁₁上に正しく誘導
され、この小型テープカセット１をカセットステージ６
内の挿入基準位置Ｐ₁₂まで正しく挿入することができ
る。

【００３９】この際、図１４に２点鎖線で示すように、
小型テープカセット１やそれに類似する他のテープカセ
ットをステージセンターＰ₁₁に対して右又は左に大きく
ずれた位置からカセットステージ６内に矢印ａ方向に誤
挿入しようとした場合、この小型テープカセット１によ
って左右一対のカセット判別部材９の何れか一方を矢印
ａ方向に押したとしても、カセット挿入ガイド１０がカ
セット挿入空間４３の下方に引き込まれることがないた
め、その小型テープカセット１はカセット挿入ガイド１
０の左右一対の凸部１１９の何れか一方のカセットスト
ッパー面１２０に当接されて、その小型テープカセット
１や類似する他のテープカセットの誤挿入が未然に防止
される。

【００４０】次に、図１４及び図１５に点線で示すよう
に、大型テープカセット２をカセット挿入口４からカセ
ットステージ６内に矢印ａ方向に挿入する際には、その
大型テープカセット２の左右両側面２ｂがフロントベー
ス３４の左右両側壁３４ａによって案内されて、この大
型テープカセット２はステージセンターＰ₁₁に沿って挿
入される。すると、図１８に示すように、その大型テー
プカセット２が左右一対のカセット判別部材９に矢印ａ
方向から同時に当接されて、これら左右一対のカセット
判別部材９を左右一対の判別部材バネ１１５に抗して矢
印ｎ方向に同時に回転駆動する。すると、これら左右一
対のカセット判別部材９が矢印ｎ方向に僅かに回転され
た瞬間に、これらの左右一対の係合ピン９ｂがカセット
挿入ガイド１０の左右一対の係合片１０ａから同時に矢
印ｎ方向に逃げて、カセット挿入ガイド１０が挿入ガイ
ドバネ１１６によって矢印ｏ方向に回転されて、その左
右一対の凸部１１９がカセット挿入空間４３の下方に瞬
時に引き込まれる。従って、カセット挿入ガイド１０が
大型テープカセット２の挿入を阻害することがなく、大
型テープカセット２をカセットステージ６内の挿入基準
位置Ｐ₁₂まで引き続きスムーズに挿入することができ
る。

【００４１】次に、カセットステージ６内への小型及び
大型テープカセット１、２の選択的な挿入後に、これら
小型及び大型テープカセット１、２をカセット装着位置
Ｐ₃へローディングすべく、カセットステージ６がカセ
ット挿入位置Ｐ₁ から矢印ａ方向に移動開始されると、
図１９及び図２０に示すように、カセットステージ６の
左右一対の突起１１８が左右一対の制御レバー１１２の
アーム１１２ａから矢印ａ方向に離間される。すると、
左右一対の制御レバー１１２が左右一対の制御レバーバ
ネ１１７によって矢印ｐ方向に同時に回転駆動されて、
これら左右一対の係合ピン１１２ｂが左右一対のカセッ
ト判別部材９の左右一対の係合片９ａを矢印ｐ方向に押
す。すると、左右一対のカセット判別部材９が左右一対
の判別部材バネ１１５に抗して矢印ｎ方向に回転駆動さ
れて、カセット挿入ガイド１０が挿入ガイドバネ１１６
によって矢印ｏ方向に回転駆動される。

【００４２】従って、カセットステージ６がカセット挿
入位置Ｐ₁ から矢印ａ方向に移動開始された直後に、左
右一対の制御レバー１１２で左右一対のカセット判別部
材９及びカセット挿入ガイド１０がカセット挿入空間４
３内に上昇されていて動作位置から、カセット挿入空間
４３の下方へ矢印ｉ′方向に下降されて、フロントベー
ス３４内の収納位置に収納される。そして、左右一対の
制御レバー１１２が左右一対の制御レバーバネ１１７に
よって矢印ｐ方向の回転位置にそのままロックされるの
で、これら左右一対のカセット判別部材９及びカセット
挿入ガイド１０がフロントベース３４内の収納位置にそ
のままロックされる。

【００４３】故に、カセットローディング状態では、左
右一対のカセット判別部材９及びカセット挿入ガイド１
０がカセット挿入空間４３の下方に引き込まれて、フロ
ントベース３４内に収納されているので、外観体裁が頗
る良い上に、カセット挿入口４から手指等を不用意に挿
入しても、これらのカセット判別部材９やカセット挿入
ガイド１０に触れ難い。また、左右一対の制御レバー１
１２は左右一対の制御レバーバネ１１２によって下方で
ある矢印ｐ方向に回転付勢されているので、これらの制
御レバー１１２に手指等を不用意に触れたとしても、手
指等を離せば、これらの制御レバー１１２は直ちに矢印
ｐ方向に回転復帰されてしまうので、カセット判別部材
９やカセット挿入ガイド１０をいたずら操作によってカ
セット挿入空間３４内に引き出した状態にロックするこ
とは全くできない。従って、カセットステージ６のイジ
ェクト時に、カセット挿入空間３４内に不用意に引き出
されたカセット判別部材９やカセット挿入ガイド１０に
カセットステージ６が衝突して、これらが相互に破損さ
れるような危険が皆無であり、高い安全性を確保でき
る。

【００４４】そして、このカセット誤挿入防止機構１１
１によれば、図１６及び図１７に示すように、カセット
判別部材９の支点ピン１１３と制御レバー１１２の支点
ピン１１４を別にし、制御レバー１１２の支点ピン１１
４から係合ピン１１２ｂまでの作用点距離Ｌ₁₁をカセッ
ト判別部材９の支点ピン１１３から係合ピン９ｂまでの
作用点距離Ｌ₁₂よりも長く構成してカセット判別部材９
を回転操作するのに必要な制御レバー１１２の回転角を
小さくすることができ、このカセット誤挿入防止機構１
１１全体の矢印ａ、ａ′方向の奥行きスペースを非常に
小さくすることができ、その分だけ、カセットステージ
６の矢印ａ、ａ′方向の奥行き寸法を大きく構成するこ
とができて、特に、大型テープカセット２のローディン
グ及びイジェクト動作を安定良く行える。そして、制御
レバー１１２のアーム１１２ａを短くして、カセットス
テージ６の突起１１８との摩擦面積を小さくできて、耐
摩耗性が向上する。

【００４５】「ストッパーブロックの説明」次に、図２
２〜図２７に示すように、合成樹脂等によって左右対称
形状に成形された左右一対のストッパーブロック１２が
カセットステージ６の底板６ａに形成された左右一対の
開口３５内に挿入されて、ステージセンターＰ₁₁に対し
て左右方向に均一に振り分けられた位置に配置されてい
る。そして、これら左右一対のストッパーブロック１２
の左右方向の外側である左右両側端が左右一対の水平な
支点ピン４１によって底板６ａから下方に垂直に折り曲
げられた一対の突片３６間に上下方向である矢印ｈ、
ｈ′方向に回転自在に取り付けられている。そして、こ
れら左右一対のストッパーブロック１２の上面には左右
一対のカセットガイド１２ａが対称形状に一体成形され
ていて、これら上面で、カセットガイド１２ａの内側位
置におけるカセット挿入方向側（矢印ａ方向側）の端部
には垂直状のリブで構成された左右一対のカセットスト
ッパー１２ｂが一体成形されている。また、これら左右
一対のストッパーブロック１２の上面でカセット排出方
向側（矢印ａ′方向側）の端部には、カセット挿入方向
（矢印ａ方向）に向って次第に上昇される斜面１２ｃが
一体成形されていて、これら左右一対のストッパーブロ
ック１２の下面でカセット排出方向側の端部にはストッ
パー片１２ｄが一体成形されている。

【００４６】そして、左右一対の支点ピン４１の軸線Ｐ
₁₃はカセット挿入方向であるステージセンターＰ₁₁に対
して０°〜９０°の範囲に設定されるが、ここでは、左
右一対の支点ピン４１の軸線Ｐ₁₃をステージセンターＰ
₁₁に対してカセット挿入方向（矢印ａ方向）に向って先
すぼまりのテーパー角θ₁₁に設定している。従って、こ
れら左右一対のストッパーブロック１２はカセットステ
ージ６内に底板６ａの下方から矢印ｈ、ｈ′方向に出入
り自在に構成されている。そして、左右一対の支点ピン
４１の外周に挿入して取り付けられた回転付勢手段であ
る左右一対の捩りコイルバネ４２によって、これら左右
一対のストッパーブロック１２が図２４に示すようにカ
セットステージ６内に矢印ｈ方向から入り込み、ストッ
パー片１２ｄを底板６ａに下方から当接させて止まるよ
うに構成されている。従って、これら左右一対のストッ
パーブロック１２がカセットステージ６内に矢印ｈ方向
から入り込んだ状態では、左右一対のカセットストッパ
ー１２ｂが左右一対の支点ピン４１に対して上方にオフ
セットＯＦ₁ されている。

【００４７】左右一対のストッパーブロック１２は以上
のように構成されていて、図２４に示すように、カセッ
トステージ６内へのカセット挿入前では、左右一対のス
トッパーブロック１２は左右一対の捩りコイルバネ４２
によってカセットステージ６内に矢印ｈ方向から入り込
んでいて、これらのカセットストッパー１２ｂが底板６
ａの上方に所定の高さＨ₁₁に突出されている。なお、こ
の高さＨ₁₁は図３１に示すように、小型テープカセット
１がカセット装着位置Ｐ₃ の複数のカセット位置決めピ
ン８上にローディングされてカセットステージ６の底板
６ａに対して上方に浮き上がる時の高さよりも高く設定
されている。即ち、小型テープカセット１がカセット装
着位置Ｐ₃ にローディングされて底板６ａに対して上方
に浮き上った時、カセットストッパー１２ｂが小型テー
プカセット１の底板１ｃより下方に外れてしまうと、カ
セットイジェクト時に、小型テープカセット１を底板６
ａ上に再度着地する時に、カセットストッパー１２ｂが
小型テープカセット１の底板１ｃの元の係合位置に復帰
できない可能性が生じるが、このように高さＨ₁₁をＨ₁
より高くしておけば、このような不都合が全く発生しな
い。

【００４８】次に、図２２及び図２５に示すように、小
型テープカセット１がカセットステージ６内のほぼステ
ージセンターＰ₁₁上に矢印ａ方向から挿入されると、左
右一対のストッパーブロック１２が小型テープカセット
１の底板１ｃで押されて左右一対の捩りコイルバネ４２
に抗して矢印ｈ′方向に少し回転されて、カセットガイ
ド１２ａ及びカセットストッパー１２ｂがほぼ垂直な姿
勢となったところで止まる。そして、左右一対のカセッ
トガイド１２ａが小型テープカセット１の左右両側面１
ｂを案内して、この小型テープカセット１をステージセ
ンターＰ₁₁上に位置決めすると共に、左右一対のカセッ
トストッパー１２ｂが小型テープカセット１の左右一対
のスリット６５内に矢印ａ′方向に相対的に挿入され
て、小型テープカセット１の前端１ａを挿入基準位置Ｐ
₁₂に位置決めする。なお、この際、一方のカセットスト
ッパー１２ｂが小型テープカセット１のロックレバー６
６を矢印ａ′方向に押して、前蓋１Ａのロックを解除す
る。

【００４９】この際、左右一対のストッパーブロック１
２がステージセンターＰ₁₁に対して０°〜９０°の範囲
に設定された左右一対の支点ピン４１によって底板６ａ
に回転自在に取り付けられている上に、カセットストッ
パー１２ｂが支点ピン４１に対して上方にオフセットＯ
Ｆ₁ されているので、左右一対のカセットストッパー１
２ｂに小型テープカセット１が矢印ａ方向から勢いよく
衝突したとしても、これらのカセットストッパー１２ｂ
は下方である矢印ｈ′方向に逃げることがなく、しか
も、その小型テープカセット１を強力に受け止めること
ができる。従って、小型テープカセット１の前端１ａを
挿入基準位置Ｐ₁₂に常に精度良く位置決めすることがで
きる。この際、左右一対の支点ピン４１を図２２に示す
ように、カセット挿入方向（矢印ａ方向）に向って先す
ぼまりのテーパー角θ₁₁に設定しておくと、小型テープ
カセット１が左右一対のカセットストッパー１２ｂに矢
印ａ方向から当接されて、左右一対のストッパーブロッ
ク１２に矢印ａ方向のスラスト力が働いた時、左右一対
のストッパーブロック１２は左右一対の支点ピン４１部
分におけるガタ分だけ互いに近づく方向に引き寄せられ
て、左右一対のカセットガイド１２ａが小型テープカセ
ット１の左右両側面１ｂを左右両側から挟み付けるよう
になって、小型テープカセット１をステージセンターＰ
₁₁上に精度良く位置決めすることができる。

【００５０】次に、図２３及び図２５に示すように、大
型テープカセット２がカセットステージ６内に矢印ａ方
向から挿入された時には、その先端２ａが左右一対のス
トッパーブロック１２の斜面１２ｃに乗り上げて、左右
一対のストッパーブロック１２が左右一対の捩りコイル
バネ４２に抗して底板６ａの下方に沈み込む位置まで矢
印ｈ′方向に大きく逃げる。従って、左右一対のストッ
パーブロック１２は大型テープカセット２の挿入の障害
物に全くならず、大型テープカセット２をカセットステ
ージ６内に矢印ａ方向にスムーズに挿入することができ
る。なお、この時、底板６ａ上に形成されている左右一
対のカセットガイド３７が大型テープカセット２の左右
一対のスリット６５内に矢印ａ′方向から相対的に挿入
されて、大型テープカセット２がステージセンターＰ₁₁
上に位置決めされ、その大型テープカセット２の前端２
ａが底板６ａ上の左右一対のカセットストッパー１１に
当接されて挿入基準位置Ｐ₁₂に位置決めされた時、左右
一対のカセットガイド片３７が左右一対のロックレバー
６６を矢印ａ′方向に相対的に押して前蓋２Ａのロック
が解除される。

【００５１】従って、左右一対のストッパーブロック１
２を矢印ｈ方向に回転付勢する左右一対の捩りコイルバ
ネ４２は、これらのストッパーブロック１２の自重を支
える程度の弱い力を発生するだけで良いので、これらの
捩りコイルバネ４２の反力によって左右一対のストッパ
ーブロック１２が小型及び大型テープカセット１、２を
矢印ｈ方向に押し上げる力を非常に弱くすることができ
て、前述したように、カセット圧着レバー９２によって
小型及び大型テープカセット１、２を底板６ａ上に圧着
して固定するクランプ力も十分に弱くすることができ
る。従って、カセットステージ６内への小型及び大型テ
ープカセット１、２の挿入操作を弱い力で容易に行える
と共に、小型及び大型テープカセット１、２を挿入基準
位置Ｐ₁₂まで容易に挿入して正確に位置決めすることが
できる。

【００５２】「カセット斜め挿入防止機構の説明」次
に、図２８〜図３１に示すように、カセット斜め挿入防
止機構４９は、合成樹脂等によって成形されたカセット
斜め挿入防止ストッパー４８及び前蓋開閉レバー１３１
を有している。そして、前蓋開閉レバー１３１がカセッ
トステージ６の左右両側板６ｂに左右一対の水平な支点
ピン１３２を介して上下方向である矢印ｋ、ｋ′方向に
回転自在に取り付けられていて、カセット斜め挿入防止
ストッパー４８の後端（矢印ａ方向側の端部）４８ａが
前蓋開閉レバー１３１の上端１３１ａに左右一対の水平
な支点ピン１３３を介して上下方向である矢印ｑ、ｑ′
方向に回転自在に構成されている。

【００５３】そして、前蓋開閉レバー１３１の下端側で
中央寄りの位置には小型及び大型テープカセット１、２
の前蓋１Ａ、２Ａに下方から共通に係合されるフック部
１３１ｂが一体成形されている。そして、カセット斜め
挿入防止ストッパー４８の前端（矢印ａ′方向側の端
部）にはストッパー支え部であるカセット圧着レバー９
２の天板部９２ｂ上への係合用の複数の突起４８ａが左
右方向に間隔を隔てて一体成形されていて、これら複数
の突起４８ａからカセット挿入防止ストッパー４８の下
面にかけて複数のガイド面４８ｂが形成され、このカセ
ット斜め挿入防止ストッパー４８の上面にはストッパー
押え部であるシャーシ天板３３の下面に当接される複数
の半円形状の突起４８ｃが左右方向に間隔を隔てて一体
成形されている。

【００５４】そして、図２８及び図３０に示すように、
カセットステージ６内へのカセット挿入前では、カセッ
ト斜め挿入防止ストッパー４８及び前蓋開閉レバー１３
１が自重で矢印ｋ′方向に回転されて、カセット斜め挿
入防止ストッパー４８の複数の突起４８ａが天板部９２
ｂ上に載置されている。そこで、図３０に示すように、
カセット挿入口４から小型及び大型テープカセット１、
２を矢印ａ方向に選択的に挿入して、これらのテープカ
セット１、２によって開閉蓋５を矢印ｃ方向に押し開き
ながら、これらのテープカセット１、２をカセットステ
ージ６内に矢印ａ方向に選択的に挿入する際、これら小
型及び大型テープカセット１、２を実線で示す水平基準
に対して１点鎖線で示すように前上り傾斜θ₁ で斜めに
挿入しようとすると、これら小型及び大型テープカセッ
ト１、２の前蓋１Ａ、２Ａがカセット斜め挿入防止スト
ッパー４８の複数のガイド面４８ｃに下方から斜めに当
接されて、そのカセット斜め挿入防止ストッパー４８を
矢印ｑ′方向に押し上げようとすると、そのカセット斜
め挿入防止ストッパー４８の複数の突起４８ｄがシャー
シ天板３３の下面に矢印ｑ′方向から当接されて、その
カセット斜め挿入防止ストッパー４８の矢印ｑ′方向の
浮き上りが防止される。

【００５５】そして、これら小型及び大型テープカセッ
ト１、２の前蓋１Ａ、２Ａが複数のガイド面４８ａで案
内されて、前方下方である矢印ｒ方向に押え込まれるこ
とになって、小型及び大型テープカセット１、２のカセ
ットステージ６内への斜め挿入を未然に防止することが
できる。そして、カセットステージ６内に選択的に挿入
された小型及び大型テープカセット１、２はカセット圧
着レバー９２のカセット圧着力によって底板６ａ上に水
平に圧着されて固定される。そして、このカセット挿入
後に、カセットステージ６によって小型及び大型テープ
カセット１、２をカセット挿入位置Ｐ₁ からカセット引
込み位置Ｐ₂ まで矢印ａ方向に水平に引き込んだ後、図
３１に示すように、カセット装着位置Ｐ₃ へ矢印ｂ方向
から選択的にローディングすると、図４〜図６に示すよ
うに一方のラックガイド板７３に一体成形されて定位置
に固定されている前蓋開閉板１３４によって前蓋開閉レ
バー１３１が矢印ｂ′方向に相対的に突き上げられて、
この前蓋開閉レバー１３１が矢印ｋ方向に回転駆動され
る。

【００５６】すると、この前蓋開閉レバー１３１によっ
てカセット斜め挿入防止ストッパー４８が矢印ｋ方向に
押し出されて、このカセット斜め挿入防止ストッパー４
８がガイド面４８ｂによってカセット圧着レバー９２の
天板部９２ｂ上に矢印ｋ方向から押し上げられると同時
に、前蓋開閉レバー１３１のフック部１３１ｂによって
小型及び大型テープカセット１、２の前蓋１Ａ、２Ａの
一部が下方から引っ掛けられて、これらの前蓋１Ａ、２
Ａが矢印ｋ方向に開蓋される。即ち、前蓋開閉レバー１
３１はカセット斜め挿入防止ストッパー４８を前蓋１
Ａ、２Ａの開閉スペースＳ₁ 内から後方、上方へ矢印ｋ
方向に退避させながら、前蓋１Ａ、２Ａをスムーズに開
蓋することができる。そして、カセット装着位置Ｐ₃ へ
矢印ｂ方向から選択的にローディングされた小型及び大
型テープカセット１、２は、そのカセット装着位置Ｐ₃
の複数のカセット位置決めピン８上にこれらの共通の基
準穴１４によって選択的に係合されて、これら小型及び
大型テープカセット１、２がカセットステージ６の底板
６ａの上方に高さＨ₁ だけ押し上げられる（浮き上るこ
と）と共に、カセット圧着レバー９２のカセット圧着力
によってこれら小型及び大型テープカセット１、２が複
数のカセット位置決めピン８上に正確に圧着されて水平
に固定されることになる。なお、図３０において、シャ
ーシ天板３３の下部に、カセット斜め挿入防止ストッパ
ー４８を下方に弾性的に押圧することができる板バネ部
材等を取り付けておくことによって、小型及び大型テー
プカセット１、２のカセットステージ６内への前上り傾
斜による斜め挿入をより一層効果的に防止することがで
きる。

【００５７】「カセット挿入及び種類検出機構の説明」
次に、図３２〜図４１に示すように、カセットステージ
６内に選択的に挿入される小型及び大型テープカセット
１、２の挿入位置及び種類を検出するカセット挿入及び
種類検出機構１４１は、カセットステージ６の底板６ａ
の下部に取り付けられている。そして、このカセット挿
入及び種類検出機構１４１は、図２及び図３で示したよ
うに、小型及び大型テープカセット１、２に形成されて
いる左右各一対の被検出部１５、１６のうち、一端側に
おける共通の被検出部１５、１６は共通の１つの検出レ
バー５１によって検出され、他端側において互いに異な
った位置に配置されている第１及び第２被検出部は第１
及び第２検出レバー５１、５２からなる二重レバー機構
５５によって検出されるように構成されている。なお、
左右対称状の２つの検出レバー５１は板金等によって形
成されていて、二重レバー機構５５側の第２検出レバー
５２は合成樹脂等によって成形されている。

【００５８】ここで、１つの検出レバー５１と、二重レ
バー機構５５の第１及び第２の２つの検出レバー５１、
５２はカセットステージ６の底板６ａの下部の左右両端
近傍位置にそれぞれ垂直な支点ピン１４２を介して水平
面内で矢印ｅ、ｅ′方向に対称状に回転自在に取り付け
られている。従って、二重レバー機構５５の第１及び第
２検出レバー５１、５２は共通の支点ピン１４２に回転
自在に取り付けられている。そして、左右両側の２つの
検出レバー５１は回転付勢手段である左右一対の引張り
コイルバネ１４４によって矢印ｅ′方向に回転付勢さ
れ、二重レバー機構５５の第２検出レバー５２は回転付
勢手段である捩りコイルバネ１４５によって矢印ｅ′方
向に回転付勢されている。そして、１つの検出レバー５
１側には光反射方式の１組の光センサー２２が底板６の
下部に下向けに取り付けていて、二重レバー機構５５側
には第１及び第２検出レバー５１、５２をそれぞれ位置
検出する光反射方式の２組の光センサー２２、２３が底
板６ａの下部に下向けに取り付けられている。そして、
合計３つの検出レバー５１、５２にはそれぞれ光反射板
５６、５７が取り付けられていて、二重レバー機構５５
における第２検出レバー５２には第１検出レバー５１を
矢印ｅ方向に押し動かす突起５３と、第１検出レバー５
１の位置を検出する光センサー２２の動作を禁止する光
シャッター５４とが一体に形成されている。なお、光シ
ャッター５４は光センサー２２と光反射板５６との間の
スペースで矢印ｅ、ｅ′方向に移動できるように構成さ
れている。そして、左右両側の２つの検出レバー５１の
内側端である一端５１ａが検出部に構成されていて、二
重レバー機構５５における第２検出レバー５２は突起５
３が検出部に構成されている。そして、２つの検出レバ
ー５１の一端５１ａと、第２検出レバー５２の突起５８
がカセットステージ６の底板６ａの前端（矢印ａ方向側
の端部）より前方位置で、カセットステージ６内へ垂直
状に突出されている。

【００５９】そして、このカセット挿入及び種類検出機
構１４１は、図３２、図３５及び図３８に示すように、
カセットステージ６内へのカセット挿入前の状態では、
合計３つの検出レバー５１、５２が引張りコイルバネ１
４４及び捩りコイルバネ１４５によって矢印ｅ′方向に
回転復帰されている。そして、図３３、図３６及び図３
９に示すように、カセットステージ６内のステージセン
ターＰ₁ 上で挿入基準位置Ｐ₁₂まで小型テープカセット
１が矢印ａ方向から正しく挿入されると、左右一対の検
出レバー５１の検出部である一端５１ａにその小型テー
プカセット１の左右一対の被検出部１５が矢印ａ方向か
ら当接されて、これら左右一対の検出レバー５１が引張
りコイルバネ１４５に抗して矢印ｅ方向に回転される。
すると、これら左右一対の検出レバー５１の左右一対の
光反射板５６が左右一対の光センサー２２下へ移動され
て、これら左右一対の光センサー２２がＯＮとなり、こ
れら左右一対の検出レバー５１の回転位置がその左右一
対の光センサー２２で検出されて、挿入されたカセット
が小型テープカセット１であると言う種類検出と、その
小型テープカセット１が挿入基準位置まで正しく挿入さ
れたと言う挿入位置検出とが同時に行われる。

【００６０】次に、図３４、図３７及び図４０に示すよ
うに、カセットステージ６内のステージセンターＰ₁₁上
で、挿入基準位置Ｐ₁₂まで大型テープカセット２が矢印
ａ方向から正しく挿入されると、１つの検出レバー５１
の検出部である一端５１ａと、二重レバー機構５５の第
２検出レバー５２の検出部である突起５３にその大型テ
ープカセット２の左右一対の被検出部１６が矢印ａ方向
から当接される。すると、１つの検出レバー５１は前述
同様に矢印ｅ方向に単純に回転されて、一方の光センサ
ー２２がＯＮとなるにの対して、二重レバー機構５５で
は、まず、第２検出レバー５２が捩りコイルバネ１４５
に抗して共通の支点ピン１４２の周りに矢印ｅ方向に回
転される。

【００６１】そして、その第２検出レバー５２の光シャ
ッター５４が光センサー２２と光反射板５６との間のス
ペース内で、その光センサー２２下に先行して移動し
て、その光センサー２２の動作を禁止する（ＯＦＦから
ＯＮへの移行を禁止して、ＯＦＦ状態にロックするこ
と）と同時に、その第２検出レバー５２の突起５３が第
１検出レバー５１の突起５８に矢印ｅ方向から当接し
て、その第１検出レバー５１を共通の支点ピン１４２を
中心に引張りコイルバネ１４４に抗して矢印ｅ方向に押
し動かす。そして、その第２検出レバー５２の光反射板
５７が光センサー２３下へ移動されて、その光センサー
２３がＯＮとなり、その第２検出レバー５２の回転位置
が光センサー２３によって検出される。一方、矢印ｅ方
向に押し動かされた第１検出レバー５１の光反射板５６
も光センサー２２下へ移動するが、光センサー２２下に
は先行移動した光シャッター５４が既に止まっており、
光センサー２２はＯＦＦ状態をそのまま保つ。

【００６２】従って、カセットステージ６内のステージ
センターＰ₁₁上で挿入基準位置Ｐ₁₂まで大型テープカセ
ット２が正しく挿入された時には、２つの光センサー２
２と２３がＯＮとなり、挿入されたカセットが大型テー
プカセット２であると言う種類検出と、その大型テープ
カセット２が挿入基準位置Ｐ₁₂まで正しく挿入されたと
言う挿入位置検出とが同時に行われる。しかも、この時
には、第１検出レバー５２の突起５３によって第２検出
レバー５１が矢印ｅ方向に押し動かされるために、図３
７及び図４０に示すように、第１検出レバー５１の矢印
ｅ方向の回転角が大きくなって、その一端５１ａが大型
テープカセット２の前蓋２Ａから矢印ａ方向に離間され
て、これら両者の間には隙間２４が形成される。従っ
て、このカセット挿入後に、大型テープカセット２がカ
セット装着位置Ｐ₃ へローディングされて前蓋２Ａが開
蓋される時、或いは大型テープカセット２がカセット装
着位置Ｐ₃ からイジェクトされて前蓋２Ａが閉蓋される
時に、その前蓋２Ａが第１検出レバー５１の一端５１ａ
と干渉されることなくスムーズに開閉することができ
る。

【００６３】このカセット挿入位置及び種類判別機構１
４１によれば、二重レバー機構５５の第１及び第２検出
レバー５１、５２によって小型及び大型テープカセット
１、２の挿入位置検出と種類検出とを相互に兼用させて
行うことができるので、部品点数及び組立工数を削減し
て、省スペース化と低コスト化とを確保できる。しか
も、第２検出レバー５２が大型テープカセット２の挿入
位置検出及び種類検出を行う際に、小型テープカセット
１の挿入位置検出及び種類検出を行う第１検出レバー５
１用の光センサー２２の動作を第２検出レバー５１の光
シャッター５４によって禁止させるので、第１及び第２
検出レバー５１、５２の位置を検出する２つの光センサ
ー２２、２３の動作が明確となり、組立て時の面倒な調
整作業を行う必要もなくなる。また、大型テープカセッ
ト２が挿入された時に、第２検出レバー５２の突起５３
で第１検出レバー５１を押し動かして、第１検出レバー
５１の一端５１ａを大型テープカセット２の前蓋２Ａか
ら強制的に離間させるので、その前蓋２Ａを第１検出レ
バー５１の一端５１ａに干渉させることなく、スムーズ
に開閉することができる。なお、このカセット挿入及び
種類検出機構１４１に用いる光センサー２２、２３は光
反射型の光センサーに限られることなく、光透過型の光
センサーを用いることも可能である。

【００６４】「カセット排出機構の説明」次に、図３２
〜図４６に示すように、カセット排出機構では、左右一
対の検出レバー５１、５２がカセット排出レバーに兼用
されていて、以下、これらの検出レバー５１、５２につ
いてカセット排出レバー５１、５２と記載する。そし
て、これら左右一対のカセット排出レバー５１、５２を
駆動する左右一対のカム従動レバー２８がカセットステ
ージ６におけるカセット圧着レバー９２の左右一対の両
側板部９２ａに左右一対の水平な支点ピン２９を介して
垂直面内で矢印ｇ、ｇ′方向に回転自在に取り付けられ
ている。そして、これら左右一対のカム従動レバー２８
は左右一対の支点ピン２９の下方に垂下されていて、図
３〜図７に示した左右一対のシャーシ側板３２の内側
で、左右一対のカム従動レバー２８の下端２８ａの矢印
ａ、ａ′方向の水平移動軌跡内にローラで構成された左
右一対のカム３１が回転自在に取り付けられている。

【００６５】この際、図４６に示すように、左右一対の
カム従動レバー２８は合成樹脂によって成形されてい
て、カム３１に当接される下端２８ａの内側位置にカセ
ット排出レバー５１の他端５１ｂへの当接部３９が一体
成形され、その当接部３９の矢印ｇ方向側の側面から上
方に向けてほぼ波形に弯曲された板バネ部３８が一体成
形され、更に、その板バネ部３８の上端には支点ピン２
９の軸方向と平行なストッパーピン３８ａが一体成形さ
れ、これら左右一対のカム従動レバー２８の上端に支点
ピン２９への取付穴２８ｂが成形されている。そして、
これら左右一対のカム従動レバー２８が左右一対の支点
ピン２９を介して回転自在に取り付けられているカセッ
ト圧着レバー９２の左右一対の側板９２ａの下端縁で、
支点ピン２９の周囲の２箇所にストッパーピン３８ａを
一定範囲内で位置規制する２つのストッパー４０ａ、４
０ｂが形成されている。そして、これら板バネ部３８、
ストッパーピン３８ａ及び２つのストッパー４０ａ、４
０ｂによってカム従動レバー２８をその揺動範囲の中間
位置で、しかも、一定範囲内に自由度を持たせて位置規
制するための制御手段５０が構成されている。

【００６６】即ち、図４５に示す揺動範囲θ₁₁が、矢印
ａ、ａ′方向に相対的に水平移動されるカム３１に対し
てカム従動レバー２８の下端２８ａが適切なオーバーラ
ップ量ＯＶを確保でき、しかも、矢印ａ、ａ′方向に相
対的に水平移動されるカム３１によってカム従動レバー
２８を矢印ｇ、ｇ′方向にスムーズに回転駆動すること
が可能な揺動範囲であり、この揺動範囲θ₁₁内の中間位
置で、しかも、一定の範囲θ₁₂内に自由度を持たせて位
置規制するための制御手段５０である。

【００６７】そして、このカセット排出機構は、まず、
図３３及び図３４に示すように、カセットステージ６内
の挿入基準位置Ｐ₁₂まで小型及び大型テープカセット
１、２が矢印ａ方向から選択的に挿入された時、左右一
対のカセット排出レバー５１が矢印ｅ方向に対称状に回
転され、これら小型及び大型テープカセット１、２がカ
セット圧着レバー９２によるカセット圧着力によってカ
セットステージ６の底板６ａ上に圧着されて固定される
ことによって、左右一対のカセット排出レバー５１がそ
の矢印ｅ方向の回転位置で停止される。

【００６８】そして、この時、図４３で実線で示す位置
までカム従動レバー２８が矢印ｇ′方向に回転すると、
ストッパーピン３８ａが一方のストッパー４０ｂに当接
して、それ以上矢印ｇ′方向へのカム従動レバー２８の
自由回転を規制されて、カム従動レバー２８がその実線
で示す位置で停止される。そして、このカム従動レバー
２８の実線で示す停止位置が図４５に実線で示した自由
度を有する揺動範囲θ₁₂の矢印ｇ′方向側の最大値とな
り、この時、図４３に示すように、カム従動レバー２８
の当接部３９とカセット排出レバー５１の他端５１ｂと
の間には一定の隙間２７が確保されるように設定されて
いる。

【００６９】次に、図４３に１点鎖線で示す位置までカ
ム従動レバー２８を矢印ｇ方向に回転すると、ストッパ
ーピン３８ａが他方のストッパー４０ａに当接して、そ
れ以上矢印ｇ方向へのカム従動レバー２８の自由回転が
規制されて、カム従動レバー２８がその１点鎖線で示す
位置で停止される。そして、このカム従動レバー２８の
１点鎖線で示す位置が図４５に１点鎖線で示した自由度
を有する揺動範囲θ₁₂の矢印ｇ方向側の最大値となるよ
うに構成されている。

【００７０】そこで、図４３に示すように、カセットス
テージ６内に選択的に挿入された小型及び大型テープカ
セット１、２をカセット装着位置Ｐ₃ へローディングす
べく、カセットステージ６をカセット挿入位置Ｐ₁ から
矢印ａ方向に水平移動させると、その移動途中で、カム
３１がカム従動レバー２８の下端２８ａに矢印ａ′方向
から相対的に当接されて、このカム従動レバー２８が実
線で示す停止位置から１点鎖線で示す停止位置まで矢印
ｇ方向に回転される。そして、引き続きのカム３１の矢
印ａ′方向への相対移動によってカム従動レバー２８が
カム３１上を乗り越えるべく１点鎖線で示す停止位置か
ら更に矢印ｇ方向に回転され、この時に、板バネ部３８
が弾性に抗して撓み、その板バネ部３８にカム従動レバ
ー２８の矢印ｇ′方向の復帰力がチャージされる。

【００７１】そして、カム従動レバー２８が矢印ａ′方
向に相対移動されるカム３１を乗り越えた瞬間に、その
板バネ部３８にチャージされた復帰力によってカム従動
レバー２８が矢印ｇ′方向に回転復帰される。しかし、
カム従動レバー２８が１点鎖線の停止位置を矢印ｇ′方
向に通過した瞬間にストッパーピン３８ａがストッパー
４０ａから矢印ｇ′方向に離れて、その瞬間に板バネ部
３８によるカム従動レバー２８の矢印ｇ′方向への復帰
力は消滅してしまうので、カム従動レバー２８の矢印
ｇ′方向への反動回転力は非常に弱く、カム従動レバー
２８が実線に示す停止位置まで矢印ｇ′方向に回転し
て、ストッパーピン３８ａがストッパー４０ｂに当接し
た瞬間にカム従動レバー２８はその実線に示す停止位置
に安定良く停止される。

【００７２】従って、矢印ｇ′方向に反動回転されたカ
ム従動レバー２８の当接部３９とカセット排出レバー５
１の他端５１ｂとの間には隙間２７が確保され、カム従
動レバー２８の当接部３９はカセット排出レバー５１の
他端５１ｂに矢印ｇ′方向から当接されない。なお、万
一、当接部３９が他端５１ｂに矢印ｇ′方向から当接さ
れたとしても、その時の衝撃は極めて弱く、「パチン」
と言う不快な衝突音は全く発生しない。

【００７３】従って、カム従動レバー２８の当接部３９
がカセット排出レバー５１の他端５１ｂに矢印ｇ′方向
から強く衝突したために、カセットローディング途中
で、カセット排出レバー５１がカセット排出方向である
矢印ｅ′方向に不用意に回転駆動されて、カセットステ
ージ６内の小型及び大型テープカセット１、２が矢印
ａ′方向に不用意にずらされて、これら小型及び大型テ
ープカセット１、２のローディングミスを招くようなこ
とを未然に防止できる。そして、カム従動レバー２８の
当接部３９がカセット排出レバー５１の他端５１ｂに矢
印ｇ′方向から強く衝突されることがないので、カム従
動レバー２８やカセット排出レバー５１の寿命を増大す
ることができ、特に、カム従動レバー２８を合成樹脂等
によって容易に、かつ、安価に製造することが可能にな
った。

【００７４】次に、図４４に示すように、カセットステ
ージ６によって小型及び大型テープカセット１、２をカ
セット装着位置Ｐ₃ からカセット挿入位置Ｐ₁ へイジェ
クトすべく、カセットステージ６をカセット挿入位置Ｐ
₁ へ矢印ａ′方向に水平移動させると、その移動途中
で、カム３１がカム従動レバー２８の下端２８ａに矢印
ａ方向から相対的に当接されて、このカム従動レバー２
８が図４３に実線で示す停止位置から図４４に示す位置
まで矢印ｇ′方向に回転駆動される。すると、そのカム
従動レバー２８の当接部３９がカセット排出レバー５１
の他端５１ｂを矢印ｇ′方向に強く押し、図３３及び図
３４に示すように、左右一対のカセット排出レバー５１
が矢印ｅ′方向に同時に回転駆動され、カセットステー
ジ６内の小型及び大型テープカセット１、２が矢印ａ′
方向に一定距離だけ排出される。なお、この時の小型及
び大型テープカセット１、２の矢印ａ′方向への排出ス
トロークはこれらのテープカセット１、２の厚みＴ₁ 、
Ｔ₂ 等に関連して、小型テープカセット１の排出ストロ
ークが大きく、大型テープカセット２の排出ストローク
が小さくなるように設定されている。そして、図４４に
示すように、カム従動レバー２８が矢印ｇ′方向に回転
駆動される際、板バネ部３８が弾性に抗して撓み、その
板バネ部３８にカム従動レバー２８の矢印ｇ方向への復
帰力がチャージされる。そして、カム従動レバー２８が
カム３１上を矢印ａ′方向に乗り越えた瞬間に、上記復
帰力によってカム従動レバー２８が矢印ｇ方向に回転復
帰される。

【００７５】以上、本発明の実施の形態に付き述べた
が、本発明は上記した実施の形態に限定されることな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能で
ある。例えば、本発明はビデオカセットレコーダに限定
されることなく、その他の各種のカセット式記録再生装
置に適用可能である。

【００７６】

【発明の効果】以上のように構成された本発明のカセッ
ト式記録再生装置は、次のような効果を奏する。

【００７７】請求項１は、左右一対ののストッパーブロ
ックが左右一対の支点ピンによってカセットステージに
回転自在に取り付けられているので、これらストッパー
ブロックに外力による捩れ等の変形が発生せず、左右一
対の回転付勢手段はこれらのストッパーブロックの自重
を支える程度の弱い力を発生するだけで良く、カセット
ステージ内への大型テープカセットの挿入時には、左右
一対のストッパーブロックをカセットステージ外へ容易
に逃がすことができて、その大型テープカセットをカセ
ットステージ内に弱い力で容易に挿入することができる
ようにし、カセットステージ内への小型テープカセット
の挿入時に、その小型テープカセットを不用意に強く押
し込んだとしても、左右一対のストッパーブロックに捩
れ等の変形が発生しないので、これらのカセットガイド
及びカセットストッパーがカセットステージ内の正規の
位置からずれることがないようにしたので、大きさが異
なる複数種類のテープカセットをカセットステージ内に
選択的に挿入する際に、何れのテープカセットも容易に
挿入することができ、かつ、何れのテープカセットもカ
セットステージ内に正確に位置決めすることができ、こ
れら複数のテープカセットのローディングミス等を未然
に防止することができる。

【００７８】請求項２は、左右一対のストッパーブロッ
クの支点ピンを挿入方向に対して０°〜９０°の範囲に
設定したので、小型テープカセットを左右一対のカセッ
トストッパーによって挿入基準位置に位置決めする際
に、これら左右一対のストッパーブロックが逃げにく
く、小型テープカセットを精度良く位置決めすることが
できる。

【００７９】請求項３は、左右一対のストッパーブロッ
クに大型テープカセットに対する逃げ用の斜面を形成し
たので、回転付勢手段の力を弱くできることと相俟っ
て、カセットステージ内への大型テープカセットの挿入
を弱い力で容易に挿入することができる。

【００８０】請求項４は、左右一対のストッパーブロッ
クをこれらの左右方向の外側に配置した左右一対の支点
ピンによってカセットステージの底板の下部に回転自在
に取り付け、これら左右一対のストッパーブロックのカ
セットガイド及びカセットストッパーを左右一対の回転
付勢手段によって底板の上方に突出させた状態で、これ
らカセットガイド及びカセットストッパーが左右一対の
支点ピンより上方にオフセットされるように構成したの
で、小型テープカセットを左右一対のストッパーブロッ
クのカセットガイドによって挿入基準位置に位置決めす
る際に、これら左右一対のストッパーブロックが上方へ
回転付勢されて、下方へは逃げないので、小型テープカ
セットを精度良く位置決めすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明をビデオカセットレコーダ等のカセット
式記録再生装置に適用した実施の形態における発明の要
旨を説明する図面である。

【図２】小型テープカセットの底面、正面及び側面を示
した図面である。

【図３】大型テープカセットの底面、正面及び側面を示
した図面である。

【図４】カセットローディング機構の平面図である。

【図５】図４の側面図である。

【図６】図４の正面図である。

【図７】カセット二重挿入防止機構を説明する図４の一
部切欠き平面図である。

【図８】同上のカセット二重挿入防止蓋の収納状態を説
明する断面側面図である。

【図９】図８でカセットステージ内にテープカセットが
挿入された時の様子を示した断面側面図である。

【図１０】カセット二重挿入防止蓋によってカセット挿
入口を閉塞した時の断面側面図である。

【図１１】カセット二重挿入防止蓋を開閉駆動する開閉
機構の開蓋時点を示した一部切欠き側面図である。

【図１２】同上の開閉機構の閉蓋直前の時点を示した一
部切欠き側面図である。

【図１３】同上の開閉機構の閉蓋時点を示した一部切欠
き側面図である。

【図１４】カセット誤挿入防止機構を説明する一部切欠
き平面図である。

【図１５】図１４の正面図である。

【図１６】カセットステージがカセット挿入位置へ復帰
されたことによって制御レバーでカセット判別部材がカ
セット挿入空間内の動作位置へ移動された様子を説明す
る一部切欠き側面図である。

【図１７】同上のカセット判別部材によってカセット挿
入ガイドがカセット挿入空間内の動作位置へ移動された
様子を説明する一部切欠き側面図である。

【図１８】同上のカセット判別部材が大型テープカセッ
トを判別してカセット挿入ガイドがカセット挿入空間外
へ逃がされた様子を説明する一部切欠き側面図である。

【図１９】カセットステージがカセット挿入位置からカ
セット装着位置側へ移動されたことによって制御レバー
でカセット判別部材をカセット挿入空間外の収納位置へ
移動させる様子を説明する一部切欠き側面図である。

【図２０】同上のカセット判別部材によってカセット挿
入ガイドがカセット挿入空間外の収納位置へ移動された
様子を説明する一部切欠き側面図である。

【図２１】同上のカセット誤挿入防止機構を示した一部
切欠き斜視図である。

【図２２】カセットステージ内に挿入された小型テープ
カセットをストッパーブロックによってステージセンタ
ー上で挿入基準位置に位置決めする様子を示した底面図
である。

【図２３】カセットステージ内に挿入された大型テープ
カセットをステージセンター上で挿入基準位置に位置決
めする様子を示した底面図である。

【図２４】ストッパーブロックがカセットステージ内に
下方から最大限に入り込んでいる様子を示した正面図で
ある。

【図２５】カセットステージ内に挿入された小型テープ
カセットをストッパーブロックによってステージセンタ
ー上に位置決めする様子を示した正面図である。

【図２６】カセットステージ内に挿入された大型テープ
カセットによってストッパーブロックがカセットステー
ジの下方に逃がされた様子を示した正面図である。

【図２７】ストッパーブロックを説明する斜視図であ
る。

【図２８】カセットステージのカセット圧着機構とカセ
ット斜め挿入防止機構を説明する一部切欠き側面図であ
る。

【図２９】図２８のカセットステージの平面図である。

【図３０】カセット斜め挿入防止機構によってカセット
ステージ内へのテープカセットの斜め挿入を防止する様
子を示した一部切欠き側面図である。

【図３１】テープカセットがカセット装着位置へローデ
ィングされた時にカセット斜め挿入防止ストッパーをカ
セットステージの前方、上方へ逃がす様子を示した一部
切欠き側面図である。

【図３２】カセットステージに取り付けられたカセット
挿入及び種類検出機構を説明する底面図である。

【図３３】カセットステージ内に挿入された小型テープ
カセットの挿入位置検出及び種類検出の様子を説明する
底面図である。

【図３４】カセットステージ内に挿入された大型テープ
カセットの挿入位置検出及び種類検出の様子を説明する
底面図である。

【図３５】同上のカセット挿入及び種類検出機構におけ
る二重レバー機構を説明する底面図である。

【図３６】同上の二重レバー機構が小型テープカセット
の挿入位置検出及び種類検出を行う様子を示した底面図
である。

【図３７】同上の二重レバー機構が大型テープカセット
の挿入位置及び種類検出を行う様子を示した底面図であ
る。

【図３８】図３５の平面図である。

【図３９】図３６の平面図である。

【図４０】図３７の平面図である。

【図４１】図３２の正面図である。

【図４２】カセット排出機構を説明する側面図である。

【図４３】カセットローディング途中にカセット排出機
構のカムでカム従動ピンレバーが駆動される様子を示し
た側面図である。

【図４４】カセットイジェクト途中でカセット排出機構
のカムによってカム従動レバーが駆動される様子を示し
た側面図である。

【図４５】同上のカム従動レバーのカムによって駆動さ
れる揺動範囲と、自由度を持たせた揺動範囲を説明する
図面である。

【図４６】同上のカム従動レバーを説明する斜視図であ
る。

【図４７】従来のカセット式記録再生装置におけるカセ
ットステージの小型テープカセット位置決め用のストッ
パーブロックを説明する平面図及び正面図である。

【符号の説明】

１は小型テープカセット、２は大型テープカセット、３
はフロントパネル、４はカセット挿入口、６はカセット
ステージ、６ａはカセットステージの底板、１２はスト
ッパーブロック、１２ａはストッパーブロックのカセッ
トガイド、１２ｂはストッパーブロックのカセットスト
ッパー、４１は支点ピン、４２は捩りコイルバネ（回転
付勢手段）、Ｐ₁₁はステージセンター、Ｐ₁₂は挿入基準
位置である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】大きさが異なる複数種類のテープカセット
   と、 フロントパネルに形成されたカセット挿入口と、 上記複数種類のテープカセットが上記カセット挿入口か
   ら選択的に挿入されるカセット挿入位置と、その挿入さ
   れた複数種類のテープカセットを記録、再生するカセッ
   ト装着位置との間で往復動されるカセットステージと、 上記カセット挿入口から上記カセットステージ内に選択
   的に挿入される複数種類のテープカセットのうち、小型
   テープカセットをそのステージセンター上の挿入基準位
   置に位置決めするためのカセットガイド及びカセットス
   トッパーを有するそれぞれ左右一対のストッパーブロッ
   クと、 上記左右一対のストッパーブロックを上記カセットステ
   ージに回転自在に取り付けて、これらのストッパーブロ
   ックをカセットステージ内に出入り自在に構成した左右
   一対の支点ピンと、 上記カセット挿入口から上記カセットステージ内への小
   型テープカセットの挿入時には上記左右一対のストッパ
   ーブロックをそのカセットステージ内へ移動させてお
   き、上記カセット挿入口から上記カセットステージ内へ
   の大型テープカセットの挿入時には上記左右一対のスト
   ッパーブロックをそのカセットステージ外へ逃がす左右
   一対の回転付勢手段とを備えたことを特徴とするカセッ
   ト式記録再生装置。
2. 【請求項２】上記左右一対のストッパーブロックの支点
   ピンをカセット挿入方向に対して０°〜９０°の範囲内
   に設定したことを特徴とする請求項１記載のカセット式
   記録再生装置。
3. 【請求項３】上記左右一対のストッパーブロックには上
   記カセットステージ内に挿入される大型テープカセット
   で押されることにより、上記回転付勢手段に対してカセ
   ットステージ外へ逃がすための斜面が形成されているこ
   とを特徴とする請求項１記載のカセット式記録再生装
   置。
4. 【請求項４】上記左右一対のストッパーブロックをこれ
   らの左右方向の外側に配置した上記左右一対の支点ピン
   によって上記カセットステージの底板の下部に上下方向
   へ回転自在に取り付け、上記左右一対のストッパーブロ
   ックの上記カセットガイド及びカセットストッパーを上
   記回転付勢手段によって上記底板より上方に突出させた
   状態で、これらカセットガイド及びカセットストッパー
   が上記支点ピンより上方にオフセットされるように構成
   したことを特徴とする請求項２記載のカセット式記録再
   生装置。