JPH09281900A - 自発光ディスプレイ - Google Patents

自発光ディスプレイ

Info

Publication number
JPH09281900A
JPH09281900A JP118497A JP118497A JPH09281900A JP H09281900 A JPH09281900 A JP H09281900A JP 118497 A JP118497 A JP 118497A JP 118497 A JP118497 A JP 118497A JP H09281900 A JPH09281900 A JP H09281900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
self
luminous display
display
display according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP118497A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Himeshima
義夫 姫島
Shigeo Fujimori
茂雄 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP118497A priority Critical patent/JPH09281900A/ja
Publication of JPH09281900A publication Critical patent/JPH09281900A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】視野角による画質変化を抑制でき、薄く、軽量
であるディスプレイを得る。 【解決手段】蛍光物質を含有する光波長変換シート、光
シャッター機構、電気エネルギーを光に変換する素子か
らなり、電気エネルギーを光に変換する素子から発光し
た光が、光の透過領域および非透過領域を決定する光シ
ャッター機構を通り、光波長変換シートに導かれること
を特徴とする自発光ディスプレイである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光物質を含有す
る光波長変換シート、光シャッター機構、電気エネルギ
ーを光に変換する素子からなる自発光ディスプレイに関
し、特に、セグメント表示またはマトリックス表示を行
うことが可能な自発光ディスプレイに関する。本発明の
自発光ディスプレイは、パーソナルコンピュータ、モニ
ター、ワープロ、携帯情報端末、移動電話、テレビ、ビ
デオカメラ、カセットレコーダー、CDレコーダー、レ
ーザーディスク、ステレオ、ビデオデッキ、カメラ、カ
ーステレオ、カーナビゲーションシステム、カラオケシ
ステムなどOA、家電用民生機器、公共表示機器などに
薄型、軽量のディスプレイとして有用である。
【0002】
【従来の技術】液晶には、高画質、高速応答により動画
表示にまで対応できるTFT液晶、現在かなりの性能向
上が見られるSTN方式の他、強誘電液晶、反強誘電液
晶、二色性色素を用いたゲストホスト液晶などがある。
近年、液晶ディスプレイは、従来のCRTに比較して、
薄型、軽量、低電力消費であるなどの特徴により、急速
に普及している。
【0003】しかし、現在の液晶ディスプレイは、バッ
クライトの光を液晶シャッターで制御しているため、視
野角によって画質変化し、斜めや上下左右方向から見た
場合は画質が大きく低下する。特に、ノートパソコンや
テレビなど高画質が要求されるカラー表示では、視野角
依存性は大きな問題となっている。この問題を解決する
ために、現在、たとえば、分割した画素に異なる配向方
向を与える分割配向法、分割した画素に異なる電圧−透
過率特性を持たせる画素分割法、光学補償板を用いる方
法などいろいろな方法が提案され、透過光を広角度に広
げ、上下左右方向から見た時の反転現象やコントラスト
低下を抑制して画質維持を行っている。
【0004】自発光のディスプレイは、視野角による画
質変化を抑制して視認性を上げるのに有効であり、例え
ば、CRT、エレクトロルミネセントディスプレイ、プ
ラズマディスプレイ、フラットCRT、蛍光表示管、L
EDなど自発光のディスプレイは視認性の良いディスプ
レイとして認められている。しかし、従来の自発光ディ
スプレイは、液晶ディスプレイに比較して様々な欠点が
あり、改良が必要であった。例えば、CRTは、ガラス
を材質としているので重く、奥行きが必要なため場所を
取る欠点があった。また、エレクトロルミネセントディ
スプレイは、駆動電圧が100V以上と極めて高く、高
輝度の青色発光ができなのでフルカラー化が困難であっ
た。さらに、プラズマディスプレイは、消費電力が高
く、20インチ以下の小型ディスプレイでは高精細化が
できなかった。フラットCRTは、従来のCRTに比べ
て薄型ではあるが、大画面では重いという欠点は解決さ
れていない。蛍光表示管は、液晶ディスプレイに比べ、
高精細化、大画面化、フルカラー化の点で劣っている。
LEDは、面状発光体の作製が困難であり、OA用ディ
スプレイ表示には適用できない。このように従来の自発
光ディスプレイは視認性には優れるものの、ディスプレ
イとして使用する場合には様々な欠点を持っていた。現
在、フラットパネルディスプレイとしては、自発光ディ
スプレイを改良する方向よりも、視野拡大改良型液晶デ
ィスプレイが検討されているケースが多い。
【0005】しかし、従来の液晶ディスプレイの視野角
拡大技術は、高度な微細加工技術が必要で、歩留まりが
悪く、コストが高い。また、現状では視野角を広げても
全ての角度から画面を見ることはできず、根本的な解決
は困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、視野角による
画質変化を抑制できる自発光ディスプレイの長所を生か
し、上述のような従来の自発光ディスプレイの欠点を改
良した新しいタイプのディスプレイが望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために鋭意検討した結果、蛍光物質を含有する
光波長変換シート、光シャッター機構、電気エネルギー
を光に変換する素子かエネルギーを光に変換する素子か
らなり、電気エネルギーを光に変換する素子から発光し
た光が、光の透過領域および非透過領域を決定する光シ
ャッター機構を通り、光波長変換シートに導かれること
を特徴とする自発光ディスプレイは、視野角による画質
変化を抑制でき、軽量で、薄型化が可能であることを見
出し、本発明に到達した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における自発光ディスプレ
イは、蛍光物質を含有する光波長変換シート、光シャッ
ター機構、電気エネルギーを光に変換する素子により構
成される。
【0009】本発明の自発光ディスプレイの基本的構成
を図1に例示した。電気エネルギーを光に変換する素子
から発光した光は、光の透過領域および非透過領域を決
定するための光シャッター機構を通って、ディスプレイ
背面から光波長変換シートに導かれる。光波長変換シー
トには蛍光物質が含まれ、光により励起・発光して、所
定の色に発光する。
【0010】これに対し、従来の液晶ディスプレイは、
背面から導入されたバックライト光を光シャッターで光
透過領域を決定し、カラーフィルターによって色を分離
してカラー表示を行う。本発明の自発光ディスプレイ
は、カラーフィルターのかわりに蛍光物質を含有する光
波長変換シートを使用するので、視野角による画質の変
化がなく、ディスプレイの自発光化が可能となる。
【0011】以下、本発明の詳細について説明する。
【0012】本発明における蛍光物質を含有する光波長
変換シートとは、蛍光物質をシート状にしたものであ
り、光波長変換シートには、一種類以上、好ましくは、
二種類以上の蛍光物質が含まれる。
【0013】本発明における蛍光物質とは、波長200
〜700nmの紫外〜可視光によって可視光を発する物
質であり、各種無機化合物や有機化合物が挙げられる。
【0014】蛍光物質として使用可能な無機化合物とし
て、りん酸塩((Sr,Mg)3 (PO42:Sn
2+(橙赤色))、ゲルマン酸塩(4MgO・GeO2
Mn4+(深赤色))、イットリウム酸塩(Y23:E
3+(赤色))、バナジン酸塩(Y,VO4:Eu
3+(赤色))、ハロけい酸塩(Sr2Si38・2Sr
Cl2:Eu2+(青緑色))、アルミン酸塩((Ba,
Mg)2Al1624:Eu2+(青色);(Ba,Mg)
2Al1624:Eu2+,Mn2+(緑色);Y23・Al
23:Tb3+(黄緑色))などの蛍光水銀ランプ用蛍光
体、ZnS:Ag(青色)、ZnS:Au,Cu,Al
(緑色)、ZnS:Cu,Al(緑色)、Y22S:E
3+(赤)などのCRT用蛍光体、ZnO:Zn
(緑)、ZnS:[Zn]+In23(青)、ZnS:
Cu、Al+In23(黄みの緑)、ZnS:Au、A
l+In23(黄緑)、(Zn0.9,Cd0.1)S:A
u、Al+In23などの蛍光表示管用蛍光体、PrF
3(白)、NdF3(橙)、SmF3(橙赤)、EuF
3(ピンク)、TbF3(緑)、Dy3(黄白)、HoF3
(ピンク)、ErF3(緑)、TmF3(青)、YbF3
(赤)、MnF2(橙赤)などのエレクトロルミネセン
ス用蛍光体、CaWO4:Pb(青)、YSiO5Oe
(青)、Ba,MgAl1423:Eu(青色)、Zn2
SiO4:Mn(緑)、BaAl1219:Mn(緑)、
ZnAl1219:Mn(緑)、CaAl1219:Mn
(緑)、YBO3:Tb(緑)、GdBO3 :Tb
(緑)、ScBO3:Tb(緑)、Sr4Si38
4:Eu(緑)、Y23:Eu(赤)、Y2SiO5
Eu(赤)、Y3Al512Eu(赤)などのプラズマデ
ィスプレイ用蛍光体などが挙げられる。
【0015】蛍光物質として使用可能な有機化合物とし
ては、量子効率が高く化合物の選択も多いことから様々
な物質が知られており、以下にその一例を示すが、本発
明はこれらの化合物に限定されるものではない。本発明
で使用可能な好ましい有機蛍光物質としては、ナフタレ
ン、アントラセン、フェナントレン、クリセン、ペリレ
ン、トリフェニレン、ピレン、アセナフテン、フルオレ
ン、ビフェニル、ターフェニル、ジフェニルベンゼン、
クオーターフェニル、ジフェニルアントラセン、ルブレ
ンおよびその置換体などの芳香族炭化水素系化合物、ジ
アリルエチレン、ジアリルポリエン、アリル置換ビニル
ベンゼン、ジスチリリルベンゼンなどのアリレンおよび
アリルアセチレン系化合物、フラン、チオフェン、ピロ
ール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドールと
それらの誘導体、ポルフィリンとそれらの誘導体、銅フ
タロシアニンに代表される金属フタロシアニン若しくは
無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン誘導体、E
XCITON社で入手できるPYRROMRTHENE
650、546、556、567、580、597に代
表されるジアザボラインダセン誘導体、アリル置換オキ
サゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンゾ
オキサジアゾール、ベンゾチアジアゾールとそれらの誘
導体、アリル置換ピラゾリンとピラゾールとそれらの誘
導体などの五員環複素環化合物、キノリン、イソキノリ
ン、ベンゾキノリン、フェナントリジンとそれらの誘導
体、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、キノキサリ
ン、フェナジン、キナゾリン、フェナントロリンとそれ
らの誘導体などの六員環複素環化合物、フルオレセイ
ン、ジクロロフルオレセイン、ローダミン110、ロー
ダミン6Gテトラフロロボレート、ローダミン6G、ロ
ーダミン6Gパークロレート、ローダミン19パークロ
レート、ローダミンB、スルホローダミンB、スルホロ
ーダミン101などのローダミン誘導体、ピロニン、ベ
ンズキサンテン、ベンゾジオキサンとその誘導体、環に
二つの異なるヘテロ原子を持つオキサジン170パーク
ロレート、オキサジン1パークロレート、ニールブルー
Aパークロレート、ニールレッドに代表されるオキサジ
ン誘導体、フェノチアジン誘導体、フェノオキサジン誘
導体などの酸素含有複素環化合物、α,β−不飽和ケト
ン、アントロン、ベンズアントロン、アントラピリド
ン、オキサゾールアントラピリジン、フルオレノン、ベ
ンゾキノリン、ナフトキノン、アントラキノン、ナフタ
センキノン、ヘプタセンキノン、ピラントロン、クマリ
ン120、クマリン2、クマリン339、クマリン1、
クマリン138、クマリン106、クマリン102、ク
マリン314T、クマリン338、クマリン151、ク
マリン4、クマリン314、クマリン30、クマリン5
00、クマリン307、クマリン334、クマリン7、
クマリン343、クマリン337、クマリン6、クマリ
ン153などのクマリン誘導体、DCMに代表されるピ
ラン系化合物、カルボスチリル、オキサゾロン、インジ
ゴ、チオインジゴとそれらの誘導体、ナフタル酸化合物
として、アセチルアミノナフタル酸、ナフタルイミド、
フェニルヒドラジン、ペリレンテトラカルボン酸、ナフ
トキシレンベンズイミダゾールとそれらの誘導体などの
カルボニル含有化合物、トリス(8−キノリノラト)ア
ルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)ピ
リジノラトアルミニウムなどのキノリノール誘導体、フ
ラボノール誘導体との金属錯体系蛍光材料などを挙げる
ことができる。
【0016】蛍光物質は、適当なバインダー成分中に分
散させることが多いが、自己支持性の蛍光物質の場合
は、バインダー成分を用いないで、蛍光物質のみでシー
ト状にして使用することもできる。
【0017】蛍光物質を分散させるバインダー成分とし
ては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ
カーボネート、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ス
チレン・アクリロニトリル共重合体、ポリビニルクロラ
イド、セルロースアセテートブチレート、セルロースプ
ロピオネート、ポリα−ナフチルメタクリレート、ポリ
ビニルナフタレン、ポリn−ブチルメタクリレート、テ
トラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重
合体、ポリシクロヘキシルメタクリレート、ポリ(4−
メチルペンテン)、エポキシ、ポリスルホン、ポリエー
テルケトン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、環状オレフィン重合体からなる感光性または
非感光性樹脂を用いることができる。
【0018】本発明における光波長変換シートの蛍光物
質の含有量は、個々の蛍光物質によって最適値があるの
で一概には示せないが、一般的には、80重量%以下の
濃度で使用するのが好ましい。蛍光物質の含有量が多す
ぎると、バインダー成分が減少するのでバインダー成分
による自己支持性が低下したり、あるいは、蛍光物質に
よっては、蛍光物質濃度が高すぎると濃度消光現象を起
こし、著しく蛍光強度が弱められる場合がある。しか
し、ふっ素置換9−アミノアクリジンのように高濃度で
強い蛍光を示す化合物やアルミノキノリン錯体の様に自
己支持性のある化合物もあることから、上記含有濃度は
特に限定的なものではない。
【0019】本発明における蛍光物質を含有する光波長
変換シートの厚みは、1cm以下の物が好適に用いるこ
とができる。さらに、薄型、軽量化が求められるフラッ
トパネルディスプレイにおいては2mm以下の厚みにす
ることがより好ましい。
【0020】本発明における光波長変換シートに含有さ
れる蛍光物質は、1種類または、2種類以上の蛍光物質
をブレンドして用いられる。発光色は、特に限定される
わけではないが、光波長変換シートがフルカラー表示の
場合は、赤、青、緑の3原色の発光をする蛍光物質を含
むことが好ましく、光波長変換シートがモノクロ表示や
マルチカラー表示であるときは、紫、青紫、黄緑、オレ
ンジ色に発色する蛍光物質を含むことが好ましい。ま
た、これらの蛍光物質の2つ以上を混合して中間色や白
色の発光を行ってもよい。
【0021】本発明における光シャッター機構は、通常
複数のピクセルの集合体からなる。画面サイズや表示方
式、用途により、ピクセルの数量とサイズおよび配列方
式は変化し、特に一定の値に制限されるものではない。
【0022】さらに、マルチカラーもしくはフルカラー
ディスプレイの場合は、上記蛍光物質の2種類以上を独
立に光変換シートの定められた領域に配置して多色発光
を可能とすることができる。例えば、ノートパソコンの
グラフィック表示やテレビの様な画像表示を行うマトリ
ックス駆動表示カラーディスプレイでは、高純度の赤、
青、緑の3原色発光により、画像表示に必要な表示色が
出される。
【0023】マルチカラー表示の場合、発光領域には、
光シャッター機構のピクセル形状に合わせて、定められ
た色に発光する蛍光物質を配置することが必要である。
蛍光物質を配置する形状としては、情報表示に必要なセ
グメント形状、マトリックス形状が挙げられ、マトリッ
クス形状の中では、ストライプ構造、デルタ構造などが
好ましい形態として挙げることができる。さらに、モノ
クロ表示の場合は、上記の形状の他、均一に発光体を塗
布したものでも本発明の目的を達成することが可能であ
る。
【0024】本発明において発光画素サイズは、特に限
定されるものではなく、用途により最適なものが使用さ
れる。上記ディスプレイ用途では、一画素のサイズは5
00μm角以下が好ましい。さらに、好適な画素サイズ
として、現在実用化されている液晶ディスプレイの単色
一画素サイズである100×300μmを例示すること
ができる。
【0025】また、これら画素の間にはコントラストを
高めるためにブラックマトリックス(BM)と称する黒
色領域が存在することが好ましい。BMは蛍光物質を含
んだ発光領域、すなわち画素間のすきまを黒くし、画像
を見やすくする。BMの材質としては、クロム、炭素、
または炭素またはその他黒色物質を分散した樹脂が用い
られる。
【0026】本発明における光波長変換シートは、光源
からの光を他の波長に変換する光波長変換シートが好ま
しく用いられるが、場合によっては、光源からの光をそ
のまま表示する光波長変換シートも使用することができ
る。さらに、複数の光波長変換シートを組み合わせて使
用することも可能である。
【0027】本発明における光シャッター機構とは、光
波長変換シートを光励起するために、波長200〜70
0nmの紫外〜可視光の一部あるいは全波長の光をスイ
ッチングできるものである。
【0028】本発明における光シャッター機構の数量お
よびサイズについては、目的とするディスプレイによっ
て異なり、一概には示せないが、例えば、上記ディスプ
レイ用途に用いられるディスプレイでは、一画素のサイ
ズは500μm角以下が好ましい。さらに、10インチ
小型フルカラーディスプレイでは、ピクセル数は640
×3×480、サイズは約100×300μmが好まし
い。また、フラットパネルディスプレイにおいては、階
調表示を行うために、電気的制御によりピクセルの光透
過率を任意の値に変化せしめるものが好適に用いること
ができる。光透過率の絶対値や、その変化のコントラス
トと速度応答性は高いほど好ましい。
【0029】光シャッター機構の厚さは5cm以下のも
のが有用であるが、薄型化、軽量化を考慮すれば1cm
以下であることが望ましい。
【0030】これらの要件を満たす光シャッター機構の
例としては、TFT、STN、強誘電、反強誘電、2色
性色素を用いたゲストホスト、ポリマー分散型であるP
DN方式などの透過型液晶光シャッター機構や酸化タン
グステン、酸化イリジウム、プルシアンブルー、ビオロ
ーゲン誘導体、TTF−ポリスチレン、希土類金属−ジ
フタロシアニン錯体、ポリチオフェン、ポリアニリンな
どに代表されるエレクトクロミック、ケミカルクロミッ
クなどが挙げられるが、中でも液晶モジュールは、薄
型、軽量、低消費電力を特徴とし、セグメントの高密度
化も可能であることから好適に用いられる。
【0031】本発明における電気エネルギーを光に変換
する素子とは、電気エネルギーによって、光波長変換シ
ートに含まれる蛍光物質を光励起するための光を放出す
る素子であり、面状発光する光源のみならず、光源と光
拡散のための導光板などが組み合わされた疑似面状発光
素子などが含まれる。このような電気エネルギーを光に
変換する素子が放出する放出光は、中心波長が200〜
700nmの紫外〜可視光、好ましくは、200〜50
0nmの光であり、主たる波長領域が300〜500n
mの光がより好ましい。
【0032】さらに、フラットパネルディスプレイにお
いては、電気エネルギーを光に変換する素子のうち、均
一な面状光を放出する素子が特に有用である。均一な面
状光を放出する素子としては、素子そのものが1つ以上
の面発光源で形成されている素子のみならず、1つ以上
の任意の形状の光源から取り出された光を、導光や拡
散、反射などの適当な手法を用いて面状光に変換する素
子も含まれる。また、これらの手法を組み合わせた素子
を使用することもできる。フラットパネルディスプレイ
用の電気エネルギーを光に変換する素子の厚さは、実用
的見地から5cm以下であることが好ましい。
【0033】電気エネルギーを光に変換する素子のう
ち、電気エネルギーを面状の光に変換する素子として
は、例えば、無機真性EL素子、有機EL素子、小型平
面蛍光ランプ、無機半導体を利用した面発光LEDなど
が挙げられる。
【0034】また、電気エネルギーを光に変換する素子
のうち、光源から取り出された光を面状光に変換する素
子は、光源と面状発光への変換機構により構成される。
【0035】光源から取り出された光を面状光に変換す
る素子の光源としては、例えば、ハロゲンランプ、水銀
ランプ、水素放電管、ネオンランプ、キセノンランプ、
低圧ナトリウムランプ、蛍光ランプなど様々なランプ
や、無機半導体LEDや有機EL素子などのエレクトロ
ルミネッセント光源などが挙げられる。特に、水銀の低
圧放電から発生する紫外光によって蛍光物質を発光させ
る蛍光ランプは、蛍光物質を選ぶことにより様々な波長
スペクトルが得られることから自由度が大きく、比較的
電力消費が少なく、かつ小型であることから特に好まし
い。
【0036】光源から取り出された光の面状発光への変
換機構は、石英板、ガラス板、アクリル板などの導光板
と、Alシート、各種金属蒸着膜など反射機構と、Ti
2系化合物を用いたパターン、光拡散シート、光拡散
プリズムなど光拡散機構が、単独、好ましくは複数を組
み合わせられたものから成る。特に、導光板、反射板、
拡散板からなる面状光への変換機構は、本発明において
好適に用いられ、液晶ディスプレイ用途などで使用され
ている変換機構も好適に使用することができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。
【0038】実施例1 電気エネルギーを光に変換する素子として、中心波長3
80nmの近紫外光を発生する市販の蛍光ランプの前方
に光拡散シートを置いたものを用意した。光シャッター
機構として、紫外光吸収剤を含まない偏光フィルムを用
いたTN透過型液晶モジュールを用意した。さらに、光
波長変換シートとして、蛍光物質であるアルミニウムキ
ノリノール錯体のクロロホルム溶液をガラスに塗布して
乾燥させた1mm厚のシートを用意した。
【0039】上述の蛍光ランプの前方に光拡散シートを
置き、その上に、上述のTN透過型液晶モジュールを設
置した。さらにその上に、上述の光波長変換シートを設
置して、この系を動作させたところ、明瞭な緑色自発光
による視野角依存性のないパターンの表示を行うことが
できた。
【0040】実施例2 光波長変換シートに含まれる蛍光物質として、アルミニ
ウムキノリノール錯体とジメチルアミノフェニルエチニ
ルメチルピランイリデンプロパンジニトリルをモル比1
00:1で混合した物を用い、それ以外は、実施例1と
同様にして表示実験を行ったところ、明瞭な赤色発光に
よる視野角依存性のないパターンの表示を行うことがで
きた。
【0041】実施例3 光波長変換シートに含まれる蛍光物質としてテトラフェ
ニルブタジエンを用いた以外は、実施例1と同様にして
表示実験を行ったところ、明瞭な青色発光による視野角
依存性のないパターンの表示を行うことができた。
【0042】実施例4 光シャッター機構として、2枚の偏光子をノーマリーブ
ラックの配置し、それ以外は、実施例1と同様にして表
示実験を行ったところ、明瞭な緑色発光による視野角依
存性のないパターンの表示を行うことができた。
【0043】
【発明の効果】本発明の蛍光物質を含有する光波長変換
シート、光シャッター機構、電気エネルギーを光に変換
する素子からなる自発光ディスプレイは、視野角依存性
がない薄型、軽量のモノクロならびにフルカラーディス
プレイとして、パーソナルコンピュータ、モニター、ワ
ープロ、携帯情報端末、移動電話、テレビ、ビデオカメ
ラ、カセットレコーダー、CDレコーダー、レーザーデ
ィスク、ステレオ、ビデオデッキ、カメラ、カーステレ
オ、カーナビゲーションシステム、カラオケシステムな
どOA、家電用民生機器、公共表示機器などに薄型、軽
量のディスプレイとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自発光ディスプレイの構成例を模式的
に示した図である。
【符号の説明】
1、光波長変換シート 2、光シャッター機構 3、電気エネルギーを光に変換する素子 4、光の透過領域 5、光の非透過領域

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光物質を含有する光波長変換シート、
    光シャッター機構、電気エネルギーを光に変換する素子
    からなり、電気エネルギーを光に変換する素子から発光
    した光が、光の透過領域および非透過領域を決定する光
    シャッター機構を通り、光波長変換シートに導かれるこ
    とを特徴とする自発光ディスプレイ。
  2. 【請求項2】 光波長変換シートに、二種類以上の蛍光
    物質を含有することを特徴とする請求項1に記載の自発
    光ディスプレイ。
  3. 【請求項3】 光波長変換シートの画素の間に黒色領域
    が存在することを特徴とする請求項1に記載の自発光デ
    ィスプレイ。
  4. 【請求項4】 光シャッター機構の一画素のサイズが5
    00μm角以下であることを特徴とする請求項1に記載
    の自発光ディスプレイ。
  5. 【請求項5】 光シャッター機構が液晶物質からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の自発光ディスプレイ。
  6. 【請求項6】 電気エネルギーを光に変換する素子が放
    出する放射光の中心波長が、200〜500nmの光か
    ら選ばれることを特徴とする請求項1に記載の自発光デ
    ィスプレイ。
  7. 【請求項7】 電気エネルギーを光に変換する素子が放
    出する放射光の主たる波長領域が、300〜500nm
    であることを特徴とする請求項1に記載の自発光ディス
    プレイ。
  8. 【請求項8】 電気エネルギーを光に変換する素子が面
    状発光することを特徴する請求項1に記載の自発光ディ
    スプレイ。
  9. 【請求項9】 電気エネルギーを光に変換する素子がラ
    ンプであることを特徴する請求項1に記載の自発光ディ
    スプレイ。
  10. 【請求項10】 ランプが放射する光の中心波長領域が
    200〜500nmであることを特徴する請求項9に記
    載の自発光ディスプレイ。
  11. 【請求項11】 電気エネルギーを光に変換する素子が
    光源と面状光への変換機構を持つことを特徴する請求項
    1に記載の自発光ディスプレイ。
JP118497A 1996-01-08 1997-01-08 自発光ディスプレイ Pending JPH09281900A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP118497A JPH09281900A (ja) 1996-01-08 1997-01-08 自発光ディスプレイ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-762 1996-01-08
JP76296 1996-01-08
JP118497A JPH09281900A (ja) 1996-01-08 1997-01-08 自発光ディスプレイ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09281900A true JPH09281900A (ja) 1997-10-31

Family

ID=26333817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP118497A Pending JPH09281900A (ja) 1996-01-08 1997-01-08 自発光ディスプレイ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09281900A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003092081A1 (fr) * 2002-04-25 2003-11-06 Nichia Corporation Dispositif electroluminescent utilisant une substance fluorescente
US7733002B2 (en) 2004-10-19 2010-06-08 Nichia Corporation Semiconductor light emitting device provided with an alkaline earth metal boric halide phosphor for luminescence conversion
JP2016114949A (ja) * 1998-04-01 2016-06-23 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー 量子ドットコロイド及びそれを備える発光デバイス

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016114949A (ja) * 1998-04-01 2016-06-23 マサチューセッツ インスティテュート オブ テクノロジー 量子ドットコロイド及びそれを備える発光デバイス
WO2003092081A1 (fr) * 2002-04-25 2003-11-06 Nichia Corporation Dispositif electroluminescent utilisant une substance fluorescente
EP1503428A1 (en) * 2002-04-25 2005-02-02 Nichia Corporation LIGHT−EMITTING DEVICE USING FLUORESCENT SUBSTANCE
US7432642B2 (en) 2002-04-25 2008-10-07 Nichia Corporation Semiconductor light emitting device provided with a light conversion element using a haloborate phosphor composition
EP1503428A4 (en) * 2002-04-25 2009-12-09 Nichia Corp ELECTROLUMINESCENT DEVICE USING A FLUORESCENT SUBSTANCE
US7733002B2 (en) 2004-10-19 2010-06-08 Nichia Corporation Semiconductor light emitting device provided with an alkaline earth metal boric halide phosphor for luminescence conversion

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100504543C (zh) 显示装置以及含有该显示装置的手机、计算机和电视机
WO2013021941A1 (ja) 蛍光体基板、表示装置および電子機器
US20120162573A1 (en) Liquid crystal display
WO2019146519A1 (ja) 赤色積層基板、カラーフィルター基板、画像表示装置およびディスプレイ用基板
JP2002063988A (ja) 発光素子
JPH02280187A (ja) 多色表示装置
TWI534484B (zh) 顯示裝置
CN111699220A (zh) 用于显示装置的方酸内鎓盐化合物
CN102023464A (zh) 一种投影显示装置及制作方法
JPH10207395A (ja) 自発光ディスプレイ
JPH09281900A (ja) 自発光ディスプレイ
JPS61121033A (ja) 液晶カラ−表示装置
JP2001083501A (ja) 自発光ディスプレイ
JPH02262186A (ja) 記録要素を備えた光伝導―電場発光型単色表示装置
US20180088262A1 (en) Color filter and display panel
JP2010121036A (ja) 発光素子及び画像表示装置および新規有機化合物
JPH10282494A (ja) 液晶表示装置
TWI249631B (en) Liquid crystal color picture screen
JPH10233191A (ja) 面状発光体
CN103472588B (zh) 3d显示装置及3d显示方法
JP5634159B2 (ja) 新規有機化合物およびそれを有する有機発光素子
US20060077315A1 (en) Backlight unit and liquid crystal display device using the same
JPH10253959A (ja) 液晶表示装置
KR102130553B1 (ko) 액정표시장치
JPS6191629A (ja) 液晶カラ−表示装置