JPH09281438A - ディスプレイ装置 - Google Patents

ディスプレイ装置

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JPH09281438A
JPH09281438A JP8086836A JP8683696A JPH09281438A JP H09281438 A JPH09281438 A JP H09281438A JP 8086836 A JP8086836 A JP 8086836A JP 8683696 A JP8683696 A JP 8683696A JP H09281438 A JPH09281438 A JP H09281438A
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convex lens
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Kiyoyuki Kawai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光学系の光軸に垂直な方向に関する結像位置に
拘らずに投射スクリーンとなる凸レンズでの光の透過位
置を一定とすることができ、これにより投射画像位置を
常に一定とすることを可能とする。 【解決手段】液晶パネル8は、ランプ10から発せら
れ、白黒液晶パネル11によって発光領域が制限された
光を用いて表示すべき画像に対応する光像を形成する。
凸レンズ14は、凸レンズ7と協働して、液晶パネル8
と凸レンズ9とを互いに結像関係とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、観察者の両眼視差
を利用して上記観察者による立体視を可能とするもので
あり、かつその立体視を大画面で実現するディスプレイ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は、特開平6-225344号公報に開示
されている従来のディスプレイ装置の概念を示す図であ
る。このディスプレイ装置は、大型凸レンズ1を用い、
観察者2の結像位置に光源3を配置する。また、例えば
液晶パネルなどの空間変調素子4が観察者2と光源3と
の間に、例えば図示の如くに設置される。
【0003】さて、観察者2の顔面の像が結像する位置
に光源3が置かれており、顔面結像の大きさで光源3を
光らせて、それぞれ右目用および左目用として方向性を
持った光を観察者2に照射する。そして光源3の右目用
および左目用の発光を時分割に行いつつ、これに同期し
て空間変調素子4にて右目用および左目用の画像を時分
割に表示すれば、観察者2は表示画像を立体視として見
ることができる。
【0004】ところで上記の構成のディスプレイ装置で
は、画面サイズは大型凸レンズ1および空間変調素子4
の大きさで決定される。空間変調素子4は大型化が困難
であり、非常に高価である。これは、空間変調素子4と
して液晶パネルを用いた場合に特に顕著であり、大画面
を低価格で実現するのは困難である。
【0005】そこで本出願人は、小型の液晶パネルを用
いて大画面を実現することができるディスプレイ装置を
特願平7-341840号として出願した。図15は特願平7-34
1840号にて示したディスプレイ装置の要部構成を模式的
に示す図である。なおこの図では、一人の観察者に対応
する右目用および左目用の2つの画像のうちのいずれか
一方が結像するまでの状態のみを示す。
【0006】このディスプレイ装置は、面光源5、凸レ
ンズ6,7、液晶パネル8および凸レンズ9を有する。
面光源5から発せられた光は、凸レンズ6によって平行
光にされたのちに液晶パネル8に入射される。そして液
晶パネル8を透過した光、すなわち液晶パネル8に表示
された画像に対応した光像は、凸レンズ7によって凸レ
ンズ9に投射され、大画面が実現される。
【0007】ところで面光源5の発光領域は、観察者の
位置に応じて適宜に制御されるものとなっている。この
ため観察者が凸レンズ9の光軸から垂直方向にずれた位
置に存在する場合には、画像がその観察者に結像するま
での状態は例えば図15に破線で示すようなものとな
り、凸レンズ9における光の入射位置が異なる。
【0008】このことから、観察者の位置によってディ
スプレイ面上での画像の表示位置が変化することになっ
てしまう。また、このように観察者の位置によってディ
スプレイ上での画像の表示位置が変化することから、画
像を常に欠落することなく正しく表示するためには、凸
レンズ9を表示すべき画像のサイズよりも十分に大きな
ものとしておかなければならない。
【0009】一方、特願平7-341840号のディスプレイ装
置は、右目用画像および左目用画像を同一とし、かつ放
射可能な光線を全て放射することで、通常の平面視表示
を行うことも可能である。
【0010】しかしながら、右目と左目とは、凸レンズ
9の光軸に対して垂直方向に離間しているので、前述し
たのと同様な事情から右目用の画像と左目用の画像とは
表示位置がずれることになる。このため、右目用画像お
よび左目用画像を同一とした場合には、これらの画像が
ずれた状態で重なって表示されることになり、焦点のぼ
けた画像となってしまう。同様に、ある範囲の全ての観
察者位置に対応してずれた画像が凸レンズ9に投射され
るため、結果的にぼけた画像となる。
【0011】ところで、以上の2つの不具合は凸レンズ
9の光軸に対して垂直方向への結像位置のずれに起因す
るものであったが、凸レンズ9の光軸に沿った方向につ
いては、観察者の最適な位置は光学系の設定値により一
定距離に規定されるため、観察者の前後移動に対応する
ことができない。すなわち、観察者が視認できる画像
は、観察者が凸レンズ9の結像位置から離れるに従って
ぼけてしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来のデ
ィスプレイ装置では、立体視を投射(プロジェクショ
ン)形式で実現するに当たっては以下のような不具合が
あった。 (1) 観察者位置によって投射画像位置が投射スクリーン
(ディスプレイ面)上で変化するため、観察者に違和感
を与えるおそれがある。また投射画像位置が変化しても
画像の欠落が発生しないように、投射スクリーンとなる
凸レンズには必要以上に大きなものを用いなければなら
ず、装置外形の必要以上の大型化および製造コストの増
加を来す。
【0013】(2) 右目用と左目用とで投射画像位置が異
なるため、左右画像を同一とし、かつ放射可能な光線を
全て放射することで通常の平面視表示を行おうとする
と、焦点のぼけた画像となってしまう。
【0014】(3) レンズの指向性を利用して左右の目に
異なる画像を映し出すようにしているため、光学系の光
軸方向に関する観察位置は光学系のパラメータで固定さ
れてしまい、光学系の光軸方向への観察者の移動に対応
することができない。
【0015】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものでありその目的とするところは第1に、光学系の
光軸に垂直な方向に関する結像位置に拘らずに投射スク
リーンとなる凸レンズでの光の透過位置を一定とするこ
とができ、これにより投射画像位置を常に一定とするこ
とができるディスプレイ装置を提供することにある。
【0016】また第2に、観察者が光学系の光軸方向に
移動した場合でも、これに追従して観察位置を適切に変
化させることができ、任意の位置から表示画像の観察を
良好に行うことができるディスプレイ装置を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】以上の第1の目的を達成
するために第1の発明は、観測者の右目および左目に、
人間の両眼視差を考慮して生成された右目用画像および
左目用画像をそれぞれ結像することにより前記観測者に
画像を立体視させるディスプレイ装置において、発光す
る領域の位置および大きさを任意に変化させることがで
きる、例えばランプと白黒液晶パネルとからなる光源
と、この光源から発せられた光を用いて所定の画像に対
応する光像を形成する例えば液晶パネルなどの空間変調
素子と、この空間変調素子の画像形成領域よりも大きな
開口を有した例えば凸レンズなどの第1光学素子と、こ
の第1光学素子の所定の領域と前記空間変調素子の画像
形成領域とを結像関係とするように前記空間変調素子か
ら前記第1光学素子への光路中に配置された例えば凸レ
ンズなどの第2光学素子とを備えた。
【0018】また第2の発明は、前記第1の発明におけ
る第1光学素子を、その光軸が第2光学素子の光軸に対
してずれるように配置するとともに、空間変調素子より
出射された光を屈折させることで前記第2光学素子に入
射する光にバイアス角度を与える例えばプリズムなどの
第3光学素子を備えた。
【0019】また第3の発明は、前記第1の発明におけ
る第2光学素子として2つの凸レンズからなる合成レン
ズを用いた。また第4の発明は、前記第1の発明におけ
る空間変調素子を空気の屈折率よりも大きな屈折率を有
する所定の媒体で覆うようにした。
【0020】前記第2の目的を達成するために第5の発
明は、観測者の右目および左目に、人間の両眼視差を考
慮して生成された右目用画像および左目用画像をそれぞ
れ結像することにより前記観測者に映像を立体視させる
ディスプレイ装置において、発光する領域の位置および
大きさを任意に変化させることができる、例えばランプ
と白黒液晶パネルとからなる光源と、この光源から発せ
られた光を用いて所定の画像に対応する光像を形成する
例えば液晶パネルなどの空間変調素子と、この空間変調
素子の画像形成領域よりも大きな開口を有した例えば凸
レンズなどの第1光学素子と、前記空間変調素子により
形成された光像を前記第1光学素子に対して拡大投射す
る例えば凸レンズなどの第5光学素子と、この第5光学
素子により拡大投射された光像の前記第1光学素子によ
る結像位置を変化させるための結像位置可変手段と、前
記第1光学系に対して所定の位置に配置され、それぞれ
観察者を撮像する例えばカメラなどの複数の撮像手段
と、この複数の撮像手段のそれぞれでの撮像結果に基づ
いて前記第1光学系に対する観察者の目の位置を検出
し、その位置に前記第1光学素子による光像の結像位置
を合わせるように前記結像位置可変手段を制御する、例
えば演算部および電圧印加部からなる制御手段とを備え
た。
【0021】また第6の発明は、前記第1乃至第5のい
ずれかの発明における光源から発せられた光を散乱させ
る光散乱板を所定の観察位置に対して結像関係となる位
置に設け、空間変調素子は、前記光散乱板により散乱さ
れた光を用いて所定の画像に対応する光像を形成するよ
うにした。
【0022】また第7の発明は、前記第1乃至第5のい
ずれかの発明における光源から発せられた光を散乱させ
る散乱レンズを所定の観察位置に対して結像関係となる
位置に焦点が位置するように設け、空間変調素子は、前
記散乱レンズにより散乱された光を用いて所定の画像に
対応する光像を形成するようにした。
【0023】また第8の発明は、前記第5の発明に加え
て、所定の観察位置に対して結像関係となる位置に焦点
が位置するように設けられ、光源から発せられた光を散
乱させる散乱レンズを備えるとともに、屈折率を変化さ
せることで散乱レンズの焦点位置を変化させるように配
置した屈折率可変材料を結像位置可変手段として備え、
かつ制御手段は、前記散乱レンズの焦点位置と観察者の
目の位置とを結像関係とするように前記屈折率可変材料
の屈折率を制御するようにした。
【0024】また第9の発明は、前記第8の発明におけ
る屈折率可変材料を、マイクロレンズアレイに設けられ
た多数のマイクロレンズセルのそれぞれに対応して設
け、制御手段は、複数の観察者の目の位置に応じて各屈
折率可変材料の屈折率を個別に変化させ、前記多数のマ
イクロレンズセルのそれぞれの焦点位置を個別に制御す
るようにした。
【0025】第1乃至第4の発明によれば、空間変調素
子により形成された光像が、この空間変調素子よりも大
きな開口を有する第1光学素子に拡大投射されることで
大画面表示が実現されるが、空間変調素子の画像形成領
域と第1光学素子の所定領域(画像表示領域)とは第2
光学手段によって互いに結像関係とされているために、
空間変調素子の画像形成領域を通った光、すなわち光像
を形成する光は、必ず第1光学素子の所定領域を通るこ
とになる。従って、光学系の光軸からずれた位置にいる
観察者に結像される光が傾いた状態で空間変調素子を通
ったとしても、その光は第1光学素子においては所定領
域を必ず透過することになり、第1光学素子での画像表
示位置は観測者の位置に拘らずに所定領域に固定され
る。
【0026】また第5、第8および第9の発明によれ
ば、第1光学素子に対する観察者の目の位置が検出さ
れ、第1光学素子による結像位置が観察者の目の位置と
一致するように自動的に制御される。
【0027】また第6乃至第9の発明によればさらに、
空間変調素子に照射される光は散乱レンズまたは光散乱
板によって散乱されており、ディスプレイ面上での輝度
ムラが低減される。
【0028】なお本発明は、次のような種々の発明を内
在している。 (1) 空間変調素子から第2光学素子に至る光路中に配
置された第6光学素子を有し、第2光学素子は前記第6
光学素子との協働によって前記空間変調素子と第1光学
素子とを結像関係とすることを特徴とする請求項1乃至
請求項7のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【0029】(2) 光源、散乱レンズまたは光散乱板か
ら放射される光を平行光線に変換したのちに空間変調素
子へと入射する第7光学素子を備えたことを特徴とする
請求項1乃至請求項7および上記(1) のいずれかに記載
のディスプレイ装置。
【0030】(3) 光源、散乱レンズまたは光散乱板か
ら放射される光を第7光学素子に集光する第8光学素子
を備えたことを特徴とする上記(2) に記載のディスプレ
イ装置。
【0031】(4) 散乱レンズとしてマイクロレンズ
(複眼レンズ,フライアイレンズ)を用いることを特徴
とする上記(2) または(3) に記載のディスプレイ装置。 (5) 散乱レンズとしてレンチキュラーレンズを用いる
ことを特徴とする上記(2) または(3) に記載のディスプ
レイ装置。
【0032】(6) 光散乱板として擦りガラスを用いる
ことを特徴とする上記(2) または(3) に記載のディスプ
レイ装置。 (7) 空間変調素子は、右目用画像に対応する光像およ
び左目用画像に対応する光像を時分割に形成することを
特徴とする請求項1乃至請求項7および上記(1) 乃至
(6) のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【0033】(8) 空間変調素子は、右目用画像に対応
する光像を形成するための第1の素子と、左目用画像に
対応する光像を形成するための第2の素子とを有してな
ることを特徴とする請求項1乃至請求項7および上記
(1) 乃至(6) のいずれかに記載のディスプレイ装置。
【0034】(9) 空間変調素子は、右目用画像に対応
する光像および左目用画像に対応する光像として同一の
ものを時分割で形成することができることを特徴とする
請求項1乃至請求項7および上記(1) 乃至(8) のいずれ
かに記載のディスプレイ装置。
【0035】(10) 空間変調素子は、右目用画像に対応
する光像および左目用画像に対応する光像として同一の
画像または2眼式立体視用の別々の画像に同一の画像を
重畳してなる画像に対応するものを必要に応じて形成す
ることができることを特徴とする請求項1乃至請求項7
および上記(1) 乃至(9) のいずれかに記載のディスプレ
イ装置。
【0036】(11) 始動時には、光源の発光領域を強制
的に全面とすることを特徴とする請求項5乃至請求項7
および上記(1) 乃至(10)のいずれかに記載のディスプレ
イ装置。
【0037】(12) 観察者を照明するための補助照明を
備えたことを特徴とする請求項5乃至請求項7および上
記(1) 乃至(10)のいずれかに記載のディスプレイ装置。 (13) 観察者の目の位置を検出できないとき、空間変調
素子に右目用画像に対応する光像および左目用画像に対
応する光像として同一のものを形成させるとともに、光
源の発光領域を全面とすることを特徴とする請求項5乃
至請求項7および上記(1) 乃至(12)のいずれかに記載の
ディスプレイ装置。
【0038】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、図面を参照して本発明の一
実施形態につき説明する。図1は本実施例に係るディス
プレイ装置の要部構成を模式的に示す図である。なお、
図15と同一部分には同一符号を付している。
【0039】図1に示すよう本実施形態のディスプレイ
装置は、凸レンズ6、凸レンズ7、液晶パネル8、凸レ
ンズ9、ランプ10、白黒液晶パネル11、マイクロレ
ンズアレイ12、凸レンズ13および凸レンズ14を有
してなる。
【0040】凸レンズ6と凸レンズ7とは、光軸を互い
に一致させた状態で互いに対向して配置されている。そ
してこの凸レンズ6と凸レンズ7との間には、これらの
凸レンズ6,7のそれぞれに対向し、かつ凸レンズ7に
近接する状態で、空間変調素子としての液晶パネル8が
設置されている。
【0041】凸レンズ9は、得ようとする画面サイズに
相当するサイズを有しており、その位置は液晶パネル8
と凸レンズ7および凸レンズ14による結像関係になる
ように、凸レンズ7に対して液晶パネル8が配置されて
いるのとは反対側に配置される。
【0042】ランプ10は、ランプ光源10aおよび凹
面鏡10bを有している。ランプ光源10aの光を凹面
鏡10bで集光し、平行光線に近い形で凸レンズ6,
7,9およびマイクロレンズアレイ12の光軸方向に出
射する。
【0043】白黒液晶パネル11は、ランプ10が出射
する光が入射するように配置されおり、このランプ10
が出射する光の透過領域を絵素単位で任意に制御する。
マイクロレンズアレイ12は、多数のマイクロレンズセ
ル12aを有しており、各マイクロレンズセル12aの
それぞれに白黒液晶パネル11の各絵素を透過した光が
入射するように白黒液晶パネル11に対向して配置され
ている。なお、このマイクロレンズアレイ12の各マイ
クロレンズセル12aのそれぞれの焦点またはその近傍
に対して凸レンズ13,6,7,14,9によって結像
関係となる位置が観察位置となる。
【0044】凸レンズ13は、マイクロレンズアレイ1
3と凸レンズ6との間に、各マイクロレンズセル12a
から出射した光を凸レンズ6へと集光するように配置さ
れている。
【0045】凸レンズ14は、凸レンズ7との協働によ
り液晶パネル8と凸レンズ9とを結像関係とする位置に
設置される。なお、凸レンズ7を液晶パネル8に近接し
て配置してあるので、凸レンズ7が液晶パネル8に密接
していると見なし、凸レンズ7の効果を無視することも
できる。
【0046】次に以上のように構成されたディスプレイ
装置の動作を説明する。なお立体視を実現するための原
理は特開平6-225344号公報および特願平7-341840号にて
示されたディスプレイ装置と同様であるのでその詳細な
説明は省略し、右目用あるいは左目用の一方についての
みの動作説明を行う。
【0047】まず本実施例のディスプレイ装置では、液
晶パネル8および白黒液晶パネル11の動作を適宜に制
御することで、次の各種表示モードが可能である。 (1) 立体視表示モード:液晶パネル8に左右用の公知の
2眼式立体視用画像を時分割表示するとともに、白黒液
晶パネル11を液晶パネル8の時分割動作に同期して左
右用の透過モードを時分割に切り換える。 (2) 平面視表示モード:左右用の画像として同一の画像
を液晶パネル8に表示させるとともに、白黒液晶パネル
11を左右用の透過モードに時分割に切り換える。 (3) 立体視と平面視の混在モード:左右用の画像として
同一の画像と2眼式立体視用画とを重畳して液晶パネル
8に表示するとともに、白黒液晶パネル11を左右用の
透過モードに時分割に切り換える。 (4) 全面平面視モード:液晶パネル8に左右用の画像と
して同一の画像を表示するとともに、白黒液晶パネル1
1を全面透過モードとする。
【0048】なお、これらの表示モードの切り替えは、
信号源から供給される映像信号が2眼式立体視映像信号
であるか、あるいは平面視画像であるかの情報を受けて
行うことができる。または、与えられる2つの映像信号
が2眼式立体視映像信号であるか、あるいは平面視画像
であるかの判定機能を付加し、その判定結果で行うこと
もできる。また、観察者が立体視観察範囲外にいたり、
制御系が故障した場合にも表示モード切替を使用でき
る。
【0049】さて、ランプ10から出射した光は、白黒
液晶パネル11により観察位置に対応する領域のみが透
過される。この白黒液晶パネル11を透過した光は、そ
の透過した絵素に対応するマイクロレンズセル12aに
入射する。
【0050】マイクロレンズセル12aは、図2に示す
ように平行光(平面波)を散乱光(球面波)に変換する
ことで、液晶パネル8に均一な光を照射する。凸レンズ
13は、虚像で収束点(光源)を拡大して、みかけ上の
光源位置を変換する。すなわちマイクロレンズセル12
aは、ディスプレイ面(凸レンズ9)上での輝度ムラを
低減するべく、白黒液晶パネル11を透過した光を散乱
させる。
【0051】マイクロレンズセル12aから出射された
光は、凸レンズ13によって集光され、凸レンズ6へと
入射する。そして凸レンズ6へと入射した光は、この凸
レンズ6によって平行光とされたのち、液晶パネル8へ
と入射する。これにより液晶パネル8からは、液晶パネ
ル8に表示された画像に対応する光像が出射され、凸レ
ンズ7によって凸レンズ9へと投射される。
【0052】このとき、液晶パネル8と凸レンズ9とが
凸レンズ7および凸レンズ14によって相互に結像する
ように配置されているため、液晶パネル8を透過した光
は、透過した絵素が同一であれば透過時における傾きに
拘らずに必ず凸レンズ9の同一位置に入射する。すなわ
ち液晶パネル8に表示された画像に対応する光像は、凸
レンズ9の一定の位置に必ず投射される。
【0053】そして凸レンズ9に投射された画像は、白
黒液晶パネル11での光の透過領域に対応する観察位置
にて観察者の右目または左目のいずれかに凸レンズ9に
よって結像される。
【0054】従って本実施形態によれば、凸レンズ9の
光軸に対して垂直な方向に対して異なる観察位置から観
察する場合においても、凸レンズ9上、すなわち投射ス
クリーン上での画像投射位置は一定の位置となる。これ
により、観察者が凸レンズ9の光軸に対して垂直な方向
に移動しても、画像の表示位置が変化しない。また、液
晶パネル8に表示する右目用画像および左目用画像を同
一とするとともに、また白黒液晶パネル11の全域で光
を透過するようにし、これにより平面視表示を行う場合
にも、右目用画像および左目用画像の画像投射位置は互
いに一致するので、ぼけのない鮮明な画像となる。
【0055】(第2の実施の形態)さて前述した第1実
施形態では、液晶パネル8が凸レンズ14で凸レンズ9
に拡大投射されている。このときの拡大倍率kは、図3
に示すように液晶パネル8と凸レンズ14との距離をA
とし、凸レンズ14と凸レンズ9との距離をBとすれ
ば、 k=B/A で表される。
【0056】一方、観察位置とディスプレイ面である凸
レンズ9の中心との角度(観察者視野角)をαとし、液
晶パネル8の中心から凸レンズ14への光の角度(液晶
パネル視野角)をβとすると、 β=tan -1(k・tan α) …(1) となる。
【0057】従って、例えばα<<1であれば、β=k
・αとなる。これは倍率kを大きく設定すると、観察者
視野角を十分に得るためには、液晶パネル視野角は極め
て大きな角度が必要となることを示す。実際には、液晶
パネル8の視野角は限定された能力をもっているが、液
晶パネル8のもつ可能な視野角に対して観察者視野角は
さらに、ほぼ1/kで制限されることになる。
【0058】このように前述の第1実施形態では、凸レ
ンズ14を設けたことにより、観察位置によっては液晶
パネル8を透過する際の光の傾きが大きくなってしま
い、観察者視野角が狭くなってしまう。
【0059】そこで以下に、液晶パネル8を透過する際
の光の傾きを緩和することができる本発明の第2実施形
態につき説明する。図4は本実施形態に係るディスプレ
イ装置の要部構成を模式的に示す図である。なお、図1
と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略
する。
【0060】図4に示すように本実施形態のディスプレ
イ装置は、凸レンズ6、凸レンズ7、液晶パネル8、凸
レンズ9、ランプ10、白黒液晶パネル11、マイクロ
レンズアレイ12、凸レンズ13、凸レンズ14および
プリズム41を有してなる。
【0061】すなわち本実施形態のディスプレイ装置
は、前述した第1実施形態のディスプレイ装置に加え
て、凸レンズ7から出射した光が入射する位置にプリズ
ム41を設け、凸レンズ9の光軸を他の光学系の光軸か
らずらしたものとなっている。
【0062】本実施形態のディスプレイ装置も前述した
第1実施形態のディスプレイ装置と同様に、液晶パネル
8と凸レンズ9とは互いに結像関係にある。液晶パネル
8から出射された光は、プリズム41で角度が変えられ
たのちに凸レンズ14に入射する。従って、観察者視野
角が0の時においても凸レンズ14とプリズム41の間
にはバイアス角度が設定される。
【0063】前記式(1)から、観察者視野角が大きい
とき、観察者視野角の変化量に対する液晶パネル視野角
の変化量は小さくなる。これから類推できるように、あ
らかじめ、凸レンズ14とプリズム41との間に上述の
ようにバイアス角度を設定することで、液晶パネル8の
必要とされる視野角を低く抑えることができる。
【0064】(第3の実施の形態)次に、液晶パネル8
を透過する際の光の傾きを緩和することができる本発明
の第3実施形態につき説明する。
【0065】図5は本実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図である。なお、図1と同一
部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5に示すように本実施形態のディスプレイ装置は、凸
レンズ6、液晶パネル8、凸レンズ9、ランプ10、白
黒液晶パネル11、マイクロレンズアレイ12、凸レン
ズ13、凹レンズ51および凸レンズ群52を有する。
【0066】すなわち本実施形態のディスプレイ装置
は、前述した第1実施形態のディスプレイ装置における
凸レンズ7に代えて凹レンズ51を設けるとともに、凸
レンズ14に代えて凸レンズ群52を設けたものとなっ
ている。
【0067】凹レンズ51は、液晶パネル8を透過する
際の光の傾きを調整するためのものである。凸レンズ群
52は、2枚の凸レンズ52a,52bよりなる。この
2枚の凸レンズ52a,52bの組み合わせは、公知の
ように合成したレンズとして取り扱うことができる。図
5の例では、観察者側の主点SH2-1 は液晶パネル8の位
置になり、かつ液晶パネル8側の主点SH2-2 は凸レンズ
52aと凸レンズ52bとの中間位置になる関係となっ
ている。
【0068】そして凸レンズ52a,52bは、凹レン
ズ51と協働して液晶パネル8と凸レンズ9とを互いに
結像関係とするようにそれぞれ配置されている。また、
マイクロレンズアレイ12の各マイクロレンズセル12
aのそれぞれに対して凸レンズ13,6、凹レンズ51
および凸レンズ52b,52a,9によって結像関係と
なる位置が観察位置となる。
【0069】以上の構成のディスプレイ装置において、
液晶パネル8と主点SH2-2 との距離をA′、主点SH2-1
と凸レンズ9との距離をB′とすれば、液晶パネル8と
凸レンズ9との倍率は、 k=A′/B′ で表される。
【0070】図3では,観察者視野角αと液晶パネル視
野角βは投射倍率kで一義的に決定される。しかしなが
ら、凸レンズ52a,52bの合成レンズを使用して適
当にパラメータを選べば、図5からも判るように、観察
者視野角α′と液晶パネル視野角β′との関係をある程
度の自由度をもって設定できる。すなわち、倍率kを大
きくしても、観測者視野角α′に対して液晶パネル視野
角β′をさほど大きくならないようにできる。
【0071】(第4の実施の形態)次に、液晶パネル8
を透過する際の光の傾きを緩和することができる本発明
の第4実施形態につき説明する。
【0072】図6は本実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図である。なお、図1と同一
部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6に示すように本実施形態のディスプレイ装置は、凸
レンズ6、凸レンズ7、液晶パネル8、凸レンズ9、ラ
ンプ10、白黒液晶パネル11、マイクロレンズアレイ
12、凸レンズ13、凸レンズ14、ケース61および
封入媒体62を有する。
【0073】ケース61は、凸レンズ7とともに液晶パ
ネル8の周囲を囲むように配置されている。封入媒体6
2は、空気の屈折率よりも大きな屈折率を有するもので
あり、凸レンズ7およびケース61により形成された空
間中を封入している。
【0074】すなわち本実施形態のディスプレイ装置
は、前述した第1実施形態のディスプレイ装置における
液晶パネル8の周囲を空気の屈折率よりも大きな屈折率
を有した封入媒体62で覆った構成をなす。
【0075】このような構成とすることにより、凸レン
ズ7からケース61に入射する角度xの光は、封入媒体
62内では角度が y=sin-1{(1/n)sin x} に緩和される。従って、液晶パネル8の必要とされる視
野角が小さくなる。
【0076】(第5の実施の形態)ところで、これまで
の各実施形態では発光領域の制御および画像の表示を、
単一の白黒液晶パネル11および単一の液晶パネル8に
より右目用と左目用とで時分割に行うタイプのディスプ
レイ装置を例示しているが、発光領域の制御および画像
の表示を右目用と左目用とでおのおの異なる系で行うタ
イプのディスプレイ装置においても上記各実施形態と同
様な手段を講じることができる。
【0077】以下、発光領域の制御および画像の表示を
右目用と左目用とでおのおの異なる系で行うタイプのデ
ィスプレイ装置に、前述した第3実施形態と同様な手段
を講じた本発明の第5実施形態につき説明する。
【0078】図7は本実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図である。なお、図1および
図5と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は
省略する。
【0079】図7に示すように本実施形態のディスプレ
イ装置は、凸レンズ6-R ,6-L 、液晶パネル8-R ,8-L
、凸レンズ9、ランプ10-R,10-L、白黒液晶パネル11-
R,11-L、マイクロレンズアレイ12-R,12-L、凸レンズ1
3-R,13-L、凹レンズ51-R,51-L、凸レンズ群52およ
びハーフミラー71を有する。
【0080】凸レンズ6-R 、液晶パネル8-R 、凸レンズ
9、ランプ10-R、白黒液晶パネル11-R、マイクロレンズ
アレイ12-R、凸レンズ13-R、凹レンズ51-Rおよび凸レン
ズ群52は、前述した第3実施形態のディスプレイ装置
における凸レンズ6、液晶パネル8、凸レンズ9、ラン
プ10、白黒液晶パネル11、マイクロレンズアレイ1
2、凸レンズ13、凹レンズ51および凸レンズ群52
と同様な位置関係にあるが、凹レンズ51から凸レンズ
群52への光路中には、凹レンズ51から凸レンズ群5
2へと向かう光をそのまま透過する状態でハーフミラー
71が配置されている。
【0081】一方、凸レンズ6-L 、液晶パネル8-L 、ラ
ンプ10-L、白黒液晶パネル11-L、マイクロレンズアレイ
12-L、凸レンズ13-Lおよび凹レンズ51-Lは、機能および
互いの位置関係は前述した第3実施形態のディスプレイ
装置における凸レンズ6、液晶パネル8、ランプ10、
白黒液晶パネル11、マイクロレンズアレイ12、凸レ
ンズ13および凹レンズ51と同様であるが、それらの
光軸が凸レンズ6-R 、液晶パネル8-R 、凸レンズ9、ラ
ンプ10-R、白黒液晶パネル11-R、マイクロレンズアレイ
12-R、凸レンズ13-R、凹レンズ51-Rおよび凸レンズ群5
2がなす光軸とは90度異ならせてあり、凹レンズ51
から出射される光がハーフミラー71で反射されて凸レ
ンズ群52に入射されるように配置されている。
【0082】そして、凸レンズ群52と凹レンズ51-Rと
の協働により液晶パネル8-R と凸レンズ9とが結像関係
になっているとともに、凸レンズ群52と凹レンズ51-L
との協働により液晶パネル8-L と凸レンズ9とが結像関
係になっている。またマイクロレンズアレイ12-Rの各マ
イクロレンズセル12aのそれぞれに対して凸レンズ13
-R,6-R 、凹レンズ51-R、凸レンズ群52および凸レン
ズ9によって結像関係となる位置が右目用の観察位置と
なり、マイクロレンズアレイ12-Lの各マイクロレンズセ
ル12aのそれぞれに対して凸レンズ13-L,6-L 、凹レ
ンズ51-L、凸レンズ群52および凸レンズ9によって結
像関係となる位置が左目用の観察位置となる。以上のよ
うな構成によっても、前述した第3実施形態のディスプ
レイ装置と同様な効果を達成することができる。
【0083】(第6の実施の形態)さて、これまでの各
実施形態では光学系の光軸に対して垂直な方向について
の観察者の移動に対処するためのものであったが、これ
らの各実施形態に加えて以下のような手段を講じること
で、光学系の光軸方向への観察者の移動に対処可能とな
る。
【0084】そこで以下に、前述した第1実施形態のデ
ィスプレイ装置を基礎として光学系の光軸方向への観察
者の移動にも対処可能な本発明の第6実施例につき説明
する。
【0085】図8は本実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図である。なお、図1と同一
部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8に示すように本実施形態のディスプレイ装置は、凸
レンズ6、凸レンズ7、液晶パネル8、凸レンズ9、ラ
ンプ10、白黒液晶パネル11、凸レンズ13、凸レン
ズ14、可変屈折率光学素子81、カメラ82(82-1〜
82-4)、演算部83および電圧印加部84を有する。
【0086】すなわち本実施形態のディスプレイ装置
は、前述した第1実施形態のディスプレイ装置における
マイクロレンズアレイ12に代えて屈折率可変光学素子
81を設けるとともに、カメラ82(82-1〜82-4)、演
算部83および電圧印加部84を設けたものとなってい
る。
【0087】屈折率可変光学素子81は、マイクロレン
ズアレイ811とガラス板812とで多数の屈折率可変
材料813を挟み、かつ、マイクロレンズアレイ811
と屈折率可変材料813との間に透明電極814を、ガ
ラス板812と屈折率可変材料813との間に透明電極
815をそれぞれ形成した構成となっている。
【0088】マイクロレンズアレイ811は、マイクロ
レンズアレイ12と同様に、多数のマイクロレンズセル
811aを有しており、各マイクロレンズセル811a
のそれぞれに白黒液晶パネル11の各絵素を透過した光
が入射するように白黒液晶パネル11に対向して屈折率
可変光学素子81が配置される。
【0089】屈折率可変材料813は、透明電極814
と透明電極815との間に発生する電界の強度に応じて
屈折率n(誘電率)が変化する周知のものであり、マイ
クロレンズセル811aのそれぞれに対応して設けられ
ている。なお屈折率nは、マイクロレンズセル811a
の屈折率とは異ならせる。
【0090】透明電極814と透明電極815との間に
は電圧印加部84が接続されており、この電圧印加部8
4により屈折率可変材料813毎に印加電圧が制御され
る。カメラ82は、図10に示すように凸レンズ9の4
隅にそれぞれ配置されており、観察者を撮像するように
配置されている。カメラ82はそれぞれ、所定の撮像範
囲を撮像して生成した映像信号を演算部83へと与え
る。なお本実施形態では、カメラ82は通常用いられる
カメラ同様に30フレーム/ 秒(fps)を想定する。
ただし、これらのカメラ情報は本発明のディスプレイと
して、観察者の移動に追随できる時間解像度があればよ
いので30fps以下であってもよい。
【0091】演算部83は、カメラ82から与えられる
映像信号に基づいて観察位置を判定し、その観察位置に
画像を結像するべく電圧印加部84を制御する。電圧印
加部84は、演算部83による制御に応じて透明電極8
14と各透明電極815との間に印加する電圧を変化
し、透明電極814と各透明電極815との間に生じる
電界の強度を変化させる。
【0092】次に以上のように構成されたディスプレイ
装置の動作を説明する。本実施形態のディスプレイ装置
も、基本的な動作は前述した第1実施形態のディスプレ
イと同様である。しかしながら本実施形態のディスプレ
イ装置では、以下のようにして観察位置の制御を行って
いる。
【0093】まず、屈折率可変光学素子81の屈折率可
変材料813は、両端に設けられた透明電極811と透
明電極812との間に生じる電界の強度に応じて屈折率
n(誘電率)が変化する。そして透明電極811と透明
電極812との間に生じる電界の強度は、透明電極81
1と透明電極812との間に印加される電圧の大きさに
応じて変化する。
【0094】このため、マイクロレンズセル811aか
ら出射した光の焦点は、透明電極811と透明電極81
2との間に印加する電圧を変化させることで、例えば図
11にf1,f2で示すように変化することになる。マ
イクロレンズアレイ811はは前述した第1実施形態の
ディスプレイ装置におけるマイクロレンズアレイ12に
対応しており、本実施形態においてもマイクロレンズセ
ル811aの焦点が、これ以降の光学系によって観察位
置に結像される。従って、マイクロレンズセル811a
から出射した光の焦点が上述のように変化することによ
り、観察位置が変化することになる。
【0095】ここで、屈折率可変材料813は一般に、
屈折率を大幅に変化させることは困難であり、マイクロ
レンズセル811aから出射した光の焦点を変化させる
ことができる量は限られる。しかしながら本実施形態で
は、屈折率可変光学素子81から出射した光は以降の光
学系によって凸レンズ9に拡大投射されるので、図12
に示すように、マイクロレンズセル811aから出射し
た光の焦点の変化は、拡大されて観察位置の変化として
現れることになり、観察位置を十分に変化させることが
できる。
【0096】なお図12は、マイクロレンズセル811
aから出射した光の焦点がPaであるときの観察位置が
Pa1、マイクロレンズセル811aから出射した光の
焦点がPbであるときの観察位置がPb1、またマイク
ロレンズセル811aから出射した光の焦点がPcであ
るときの観察位置がPc1となることを示している。
【0097】さて本実施例において演算部83は、上述
の性質を利用して以下のように観察位置の制御を行う。
すなわち演算部83はまず、カメラ82-1〜82-4のそれぞ
れが出力する映像信号の取り込み(図13中のステップ
ST1)を行う。
【0098】次に演算部83は、雑音低減や各カメラか
らの信号のレベル調整等を行うとともに輪郭抽出を行う
などの前処理(ステップST2)を行ったのち、この前
処理の結果に基づいて、位相(トポロジー)的特徴や幾
何的特徴の抽出などの特徴抽出(ステップST3)を行
う。
【0099】続いて演算部83は、観察者の顔および人
数や、各観察者の左目および右目の部分の識別(ステッ
プST4)を行い、識別した観察者のそれぞれについて
左目および右目の位置を凸レンズ1を基準とした3次元
位置ベクトル(以下、位置ベクトルと称する)として検
出するための位置ベクトル検出(ステップST5)を行
う。
【0100】そして演算部83は、検出した位置ベクト
ルが示す位置を観察位置とするように屈折率可変光学素
子81の屈折率可変材料813の状態を設定するための
制御情報を作成してこれを電圧印加部84へと与える屈
折率制御(ステップST6)を行う。電圧印加部84で
は上記制御情報を受けると、屈折率可変光学素子81の
各屈折率可変材料813の屈折率を制御情報が示す状態
とすべく、透明電極814と各透明電極815との間に
印加する電圧をそれぞれ制御する。
【0101】演算部83は、カメラ82-1〜82-4から1フ
レーム分の映像信号が出力される度に以上の処理を繰り
返す。ただし、ステップST3の特徴抽出およびステッ
プST4の識別は時間方向での間引き処理をしてもよ
い。例えば、3fps程度の処理速度としても全体の動
作としてはさほどの不自然さは発生しない。
【0102】以上の図13に太線で示したアルゴリズム
はフィードフォワード制御であり、本質的には、ディス
プレイ装置を構成する光学系や液晶パネル8等の誤差や
設計と製造とのずれによる製品ばらつき等の誤差の影響
を受ける。しかしこれは、予め製造時において誤差を補
正するように組み込んでおくことで影響を少なくでき
る。
【0103】しかし、図13に細線で示すアルゴリズム
によるフィードバック制御を実行することにより、光学
系の誤差や製造誤差等を改善することができる。すなわ
ち、演算部84は、ステップST1にて入力した映像信
号とステップST5にて検出した位置ベクトルとに基づ
いて、ディスプレイからの照射光が各観察者の左目およ
び右目にそれぞれあたって反射した光の情報を分離する
ための左右光分離(ステップST7)を行う。なお、こ
こではステップST1にて入力した映像信号を参照して
いるが、ステップST2での前処理の結果を参照するこ
ともできる。
【0104】さて左右光分離は、本実施形態のように右
目用の画像と左目用の画像とを時分割に表示するように
しているのであれば、この表示の時分割動作に同期して
容易に左目および右目で反射した光の情報を分離するこ
とができる。しかし、前述した第5実施形態のように右
目用の画像と左目用の画像とが同時に合成される場合に
は、時分割動作では左目および右目で反射した光の情報
を分離することはできない。そこでこの場合には、凸レ
ンズ1に投射する光の左目用と右目用の偏光を直交関係
に設定するとともに、例えばカメラ82-1,82-2に左目用
のの偏光成分を透過する偏光板を、またカメラ82-3,82
-4に右目用の偏光成分を透過する偏光板それぞれ装着す
ればよい。このとき、本ディスプレイ装置が照射する光
以外の自然光による観察者からの反射光はどの偏光成分
も均等であると考えられる。従って、カメラ82-1,82-2
の出力信号とカメラ82-3,82-4の出力信号との差分をと
れば、自然光の信号はほぼ0になりディスプレイ照射光
の反射成分が残る。そして差分の極性に応じて、例えば
正極信号が左目用照射光の反射成分、負極信号が右目用
照射光の反射成分として分離抽出できる。
【0105】続いて演算部84は、上記左右光分離の結
果に基づいて各観察者への左目および右目への照射状況
の検出(ステップST8)を行い、その結果をステップ
ST6における屈折率制御にフィードバックする。この
ときステップST6における屈折率制御において演算部
84は、各観察者への左目および右目への照射状況にず
れが生じていれば、そのずれを補正して最適となるよう
に調整を行う。
【0106】ところで、観察者が何らかの照明のもとに
あればカメラ82により撮像データが得られシステムが
始動するが、暗闇の中では始動に問題がある。そこで、
システム始動時においては白黒液晶パネル11を全面透
過状態とし、観察者に対して本実施形態のディスプレイ
装置から光を照射するようにすれば、始動性を確保でき
る。あるいは、補助用の照明を別途装着することで、始
動性を確保することもできる。
【0107】なお、観測者の位置を確定できない場合に
は、左右用の画像として同一の画像を表示するととも
に、白黒液晶パネル11を全面透過モードにして平面視
を実現する全面平面視表示モードに動作モードを強制的
に切り替えるようにすれば、画像表示を実行できる。
【0108】なお、ここで説明した観察位置の制御は、
光学系の光軸方向についての観察者の移動にのみ対処す
るためのものである。光学系の光軸に垂直な方向につい
ての観察者の移動に対処するためには、特願平7-341840
号にて示されるような光源の発光領域の制御、すなわち
本実施形態では白黒液晶パネル11での光の透過領域の
制御によってなされる。
【0109】以上のように本実施形態によれば、前述し
た第1実施形態と同様な効果を得られる上に、光学系の
光軸方向に観察者が移動しても、常に観察者の目の位置
に観察位置を制御することができ、光学系の光軸方向に
ついての観察者の移動に対処可能となる。
【0110】なお本発明は前記各実施形態に限定される
ものではない。例えば前記第3実施形態では、凹レンズ
51での動作説明を行なっているが、凹レンズ51を凸
レンズに置き換えても同様な効果が得られる。
【0111】前記第5実施形態では、2眼式のディスプ
レイ装置を示したが、図7においてL,Rの添字をした
構成要素をm(整数)系統設けて同様な合成を行えば容
易に多眼式(m眼式)が実現できるのはいうまでもな
い。このとき観察者の視野角に応じて多眼式の対応する
映像を表示してやればよい。
【0112】前記第6実施形態では、第1実施形態のデ
ィスプレイ装置の構成を基本としてなるものを例示して
おり、凸レンズ14を有しているが、この凸レンズ14
は省略してもよい。
【0113】前記第6実施形態では、屈折率可変材料8
13を用いてマイクロレンズセル811aの焦点を変化
させることで、光学系の光軸方向についての観察位置の
変化を可能としているが、各実施形態において設けられ
ている各種のレンズのうちのいずれかの位置を例えば機
械的な移動機構によって移動させてそのレンズの焦点を
移動させることによっても光学系の光軸方向についての
観察位置の変化を可能とすることができる。なおこの場
合には、凸レンズ14あるいはレンズ群52の位置も変
化させて液晶パネル8と凸レンズ9とを結像関係に保つ
必要がある。ただしこの場合には、1人の観察者にしか
対応できなくなってしまう。
【0114】前記第6の実施形態では、カメラ82を4
台用いているが、カメラ82は最低2台あればよい。た
だし、カメラ82の台数を増やすほど観察者の位置の検
出制度が向上するので、多い方が望ましい。
【0115】前記各実施形態では、液晶パネル8および
白黒液晶パネル11は透過型を用いて説明したが、反射
型を用いても実現できるのは自明である。また、空間変
調が行える素子であれば、液晶パネルに限定されるもの
ではない。
【0116】前記各実施形態にて用いられる各種のレン
ズは、複数のレンズを組み合わせたもので実現してもよ
いのは当然である。また上記各実施形態にて用いられる
各種のレンズは、同様の効果をもつ反射鏡で置き換えて
もよい。また上記各実施形態にて用いられる各種のレン
ズは、通常のガラスレンズのほかにプラスチックレンズ
でもよいし、フレネルレンズや非球面レンズでもよい。
【0117】前記各実施形態におけるランプ10および
白黒液晶パネル11の代えて高輝度ブラウン管を使用し
てもよい。前記各実施形態では、散乱レンズとしてマイ
クロレンズアレイ12,811を用いているが、レンチ
キュラーレンズ等を使用することもできる。また、散乱
レンズの代りに、すりガラスや光拡散材料などの光散乱
板を使用することもできる。
【0118】前記各実施形態では、マイクロレンズアレ
イ12,811は凸レンズタイプとしているが、凹レン
ズタイプとしてもほぼ同様に機能する。またマイクロレ
ンズセル12,811が形成された側の向きを逆として
もほぼ同様に機能する。
【0119】また、凸レンズ6,7,13は、必ずしも
用いることなくても本発明の基本的な効果は得られる。
このほか、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形
実施が可能である。
【0120】
【発明の効果】第1の発明は、観測者の右目および左目
に、人間の両眼視差を考慮して生成された右目用画像お
よび左目用画像をそれぞれ結像することにより前記観測
者に画像を立体視させるディスプレイ装置において、発
光する領域の位置および大きさを任意に変化させること
ができる、例えばランプと白黒液晶パネルとからなる光
源と、この光源から発せられた光を用いて所定の画像に
対応する光像を形成する例えば液晶パネルなどの空間変
調素子と、この空間変調素子の画像形成領域よりも大き
な開口を有した例えば凸レンズなどの第1光学素子と、
この第1光学素子の所定の領域と前記空間変調素子の画
像形成領域とを結像関係とするように前記空間変調素子
から前記第1光学素子への光路中に配置された例えば凸
レンズなどの第2光学素子とを備えた。
【0121】また第2の発明は、前記第1の発明におけ
る第1光学素子を、その光軸が第2光学素子の光軸に対
してずれるように配置するとともに、空間変調素子より
出射された光を屈折させることで前記第2光学素子に入
射する光にバイアス角度を与える例えばプリズムなどの
第3光学素子を備えた。
【0122】また第3の発明は、前記第1の発明におけ
る第2光学素子として2つの凸レンズからなる合成レン
ズを用いた。また第4の発明は、前記第1の発明におけ
る空間変調素子を空気の屈折率よりも大きな屈折率を有
する所定の媒体で覆うようにした。
【0123】これらにより、空間変調素子の画像形成領
域を通った光、すなわち光像を形成する光は、必ず第1
光学素子の所定領域を通ることになる。従って、光学系
の光軸からずれた位置にいる観察者に結像される光が傾
いた状態で空間変調素子を通ったとしても、その光は第
1光学素子においては所定領域を必ず透過することにな
り、第1光学素子での画像表示位置は観測者の位置に拘
らずに所定領域に固定されることになり、光学系の光軸
に垂直な方向に関する結像位置に拘らずに投射スクリー
ンとなる凸レンズでの光の透過位置を一定とすることが
でき、これにより投射画像位置を常に一定とすることが
できるディスプレイ装置となる。
【0124】一方、第5の発明は、観測者の右目および
左目に、人間の両眼視差を考慮して生成された右目用画
像および左目用画像をそれぞれ結像することにより前記
観測者に映像を立体視させるディスプレイ装置におい
て、発光する領域の位置および大きさを任意に変化させ
ることができる、例えばランプと白黒液晶パネルとから
なる光源と、この光源から発せられた光を用いて所定の
画像に対応する光像を形成する例えば液晶パネルなどの
空間変調素子と、この空間変調素子の画像形成領域より
も大きな開口を有した例えば凸レンズなどの第1光学素
子と、前記空間変調素子により形成された光像を前記第
1光学素子に対して拡大投射する例えば凸レンズなどの
第5光学素子と、この第5光学素子により拡大投射され
た光像の前記第1光学素子による結像位置を変化させる
ための結像位置可変手段と、前記第1光学系に対して所
定の位置に配置され、それぞれ観察者を撮像する例えば
カメラなどの複数の撮像手段と、この複数の撮像手段の
それぞれでの撮像結果に基づいて前記第1光学系に対す
る観察者の目の位置を検出し、その位置に前記第1光学
素子による光像の結像位置を合わせるように前記結像位
置可変手段を制御する、例えば演算部および電圧印加部
からなる制御手段とを備えた。
【0125】また第6の発明は、前記第1乃至第5のい
ずれかの発明における光源から発せられた光を散乱させ
る光散乱板を所定の観察位置に対して結像関係となる位
置に設け、空間変調素子は、前記光散乱板により散乱さ
れた光を用いて所定の画像に対応する光像を形成するよ
うにした。
【0126】また第7の発明は、前記第1乃至第5のい
ずれかの発明における光源から発せられた光を散乱させ
る散乱レンズを所定の観察位置に対して結像関係となる
位置に焦点が位置するように設け、空間変調素子は、前
記散乱レンズにより散乱された光を用いて所定の画像に
対応する光像を形成するようにした。
【0127】また第8の発明は、前記第5の発明に加え
て、所定の観察位置に対して結像関係となる位置に焦点
が位置するように設けられ、光源から発せられた光を散
乱させる散乱レンズを備えるとともに、屈折率を変化さ
せることで散乱レンズの焦点位置を変化させるように配
置した屈折率可変材料を結像位置可変手段として備え、
かつ制御手段は、前記散乱レンズの焦点位置と観察者の
目の位置とを結像関係とするように前記屈折率可変材料
の屈折率を制御するようにした。
【0128】また第9の発明は、前記第8の発明におけ
る屈折率可変材料を、マイクロレンズアレイに設けられ
た多数のマイクロレンズセルのそれぞれに対応して設
け、制御手段は、複数の観察者の目の位置に応じて各屈
折率可変材料の屈折率を個別に変化させ、前記多数のマ
イクロレンズセルのそれぞれの焦点位置を個別に制御す
るようにした。
【0129】これらにより、第1光学素子に対する観察
者の目の位置が検出され、第1光学素子による結像位置
が観察者の目の位置と一致するように自動的に制御され
ることになり、観察者が光学系の光軸方向に移動した場
合でも、これに追従して観察位置を適切に変化させるこ
とができ、任意の位置から表示画像の観察を良好に行う
ことができるディスプレイ装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図。
【図2】図1中のマイクロレンズアレイ12の作用を説
明する図。
【図3】本発明の第1実施形態において生じ得る不具合
を説明する図。
【図4】本発明の第2実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図。
【図5】本発明の第3実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図。
【図6】本発明の第4実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図。
【図7】本発明の第5実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図。
【図8】本発明の第6実施形態に係るディスプレイ装置
の要部構成を模式的に示す図。
【図9】図8中の可変屈折率光学素子81の具体的な構
成例を示す図。
【図10】カメラ82の配置状態の一例を示す図。
【図11】図9に示す可変屈折率光学素子81での焦点
の変化の様子を示す図。
【図12】図9に示すマイクロレンズセル811aから
出射した光の焦点の変化に対する観察位置の変化の様子
を示す図。
【図13】図8中の演算部の処理のアルゴリズムを示す
フローチャート。
【図14】従来のディスプレイ装置の構成を示す図。
【図15】従来のディスプレイ装置の構成を示す図。
【符号の説明】
6,6-R ,6-L …凸レンズ 7…凸レンズ 8,8-R ,8-L …液晶パネル 9…凸レンズ 10,10-R,10-L…ランプ 11,11-R,11-L…白黒液晶パネル 12,12-R,12-L…マイクロレンズアレイ 13,13-R,13-L…凸レンズ 14…凸レンズ 41…プリズム 51,51-R,51-L…凹レンズ 52…凸レンズ群 61…ケース 62…封入媒体 71…ハーフミラー 81…可変屈折率光学素子 811…マイクロレンズアレイ 812…ガラス板 813…屈折率可変材料 814…透明電極 815…透明電極 82(82-1〜82-4)…カメラ 83…演算部 84…電圧印加部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観測者の右目および左目に、人間の両眼
    視差を考慮して生成された右目用画像および左目用画像
    をそれぞれ結像することにより前記観測者に画像を立体
    視させるディスプレイ装置において、 発光する領域の位置および大きさを任意に変化させるこ
    とができる光源と、 この光源から発せられた光を用いて所定の画像に対応す
    る光像を形成する空間変調素子と、 この空間変調素子の画像形成領域よりも大きな開口を有
    した第1光学素子と、 この第1光学素子の所定の領域と前記空間変調素子の画
    像形成領域とを結像関係とするように前記空間変調素子
    から前記第1光学素子への光路中に配置された第2光学
    素子とを具備したことを特徴とするディスプレイ装置。
  2. 【請求項2】 第1光学素子を、その光軸が第2光学素
    子の光軸に対してずれるように配置するとともに、 空間変調素子より出射された光を屈折させることで前記
    第2光学素子に入射する光にバイアス角度を与える第3
    光学素子を備えたことを特徴とする請求項1に記載のデ
    ィスプレイ装置。
  3. 【請求項3】 第2光学素子として2つの凸レンズから
    なる合成レンズを用いることを特徴とする請求項1に記
    載のディスプレイ装置。
  4. 【請求項4】 空間変調素子を空気の屈折率よりも大き
    な屈折率を有する所定の媒体で覆ったことを特徴とする
    請求項1に記載のディスプレイ装置。
  5. 【請求項5】 観測者の右目および左目に、人間の両眼
    視差を考慮して生成された右目用画像および左目用画像
    をそれぞれ結像することにより前記観測者に映像を立体
    視させるディスプレイ装置において、 発光する領域の位置および大きさを任意に変化させるこ
    とができる光源と、 この光源から発せられた光を用いて所定の画像に対応す
    る光像を形成する空間変調素子と、 この空間変調素子の画像形成領域よりも大きな開口を有
    した第1光学素子と、 前記空間変調素子により形成された光像を前記第1光学
    素子に対して拡大投射する第5光学素子と、 この第5光学素子により拡大投射された光像の前記第1
    光学素子による結像位置を変化させるための結像位置可
    変手段と、 前記第1光学系に対して所定の位置に配置され、それぞ
    れ観察者を撮像する複数の撮像手段と、 この複数の撮像手段のそれぞれでの撮像結果に基づいて
    前記第1光学系に対する観察者の目の位置を検出し、そ
    の位置に前記第1光学素子による光像の結像位置を合わ
    せるように前記結像位置可変手段を制御する制御手段と
    を具備したことを特徴とするディスプレイ装置。
  6. 【請求項6】 所定の観察位置に対して結像関係となる
    位置に焦点が位置するように設けられ、光源から発せら
    れた光を散乱させる散乱レンズを備え、 空間変調素子は、前記散乱レンズにより散乱された光を
    用いて所定の画像に対応する光像を形成することを特徴
    とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のディス
    プレイ装置。
  7. 【請求項7】 所定の観察位置に対して結像関係となる
    位置に設けられ、光源から発せられた光を散乱させる光
    散乱板を備え、 空間変調素子は、前記光散乱板により散乱された光を用
    いて所定の画像に対応する光像を形成することを特徴と
    する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のディスプ
    レイ装置。
  8. 【請求項8】 所定の観察位置に対して結像関係となる
    位置に焦点が位置するように設けられ、光源から発せら
    れた光を散乱させる散乱レンズを備えるとともに、 屈折率を変化させることで前記散乱レンズの焦点位置を
    変化させるように配置した屈折率可変材料を結像位置可
    変手段として備え、 かつ制御手段は、前記散乱レンズの焦点位置と観察者の
    目の位置とを結像関係とするように前記屈折率可変材料
    の屈折率を制御することを特徴とする請求項5に記載の
    ディスプレイ装置。
  9. 【請求項9】 屈折率可変材料は、散乱レンズに設けら
    れた多数の散乱レンズセルのそれぞれに対応して設けら
    れ、 制御手段は、複数の観察者の目の位置に応じて各屈折率
    可変材料の屈折率を個別に変化させ、前記多数の散乱レ
    ンズセルのそれぞれの焦点位置を個別に制御することを
    特徴とする請求項8に記載のディスプレイ装置。
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