JP4021267B2 - 立体視画像投影用光学エレメント及びそれを組み込んだプロジェクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、立体視画像投影用光学エレメント及びそれを組み込んだプロジェクタに係り、特に、立体視画像をスクリーンに投影することができるコンパクトな立体視画像投影用光学エレメント、及びこの立体視画像投影用光学エレメントを組み込んで立体視画像をスクリーンに投影することができるようにしたプロジェクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の立体視画像をスクリーンに投影するプロジェクタは、例えば、光源から照射された光を偏光ビームスプリッターに入射し、P偏光とS偏光との2つの偏光に分離し、P偏光は右眼用画像を表示した投影液晶パネルを透過して投写レンズに入射させて、投写レンズからスクリーン投影し、S偏光は左眼用画像を表示させた別の投影液晶パネル透過して別の投写レンズに入射させて、投写レンズからスクリーンに投影して、視差画像を同じ場所に表示するものなどが提案されている。そして、偏光眼鏡によってこの視差画像を目視することで、画像を立体視できるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプロジェクタでは、2枚の投影液晶パネルに画像を表示し、2つの投写レンズによって視差画像をスクリーンに投影しているので、装置が大型化する、という問題があった。言い換えれば、従来のプロジェクタは、2台のプロジェクタを用いて行うことに近く、筐体も大きく、高価なものとなり、導入可能な要件となる利便性、携帯可能性、及び普及性等の見地から言うと、実用的とは言い難かった。
【0004】
本発明は、上記問題点を解決すべく成されたもので、プロジェクタにアタッチメントとして取り付けるか、または、プロジェクタ内部に組み込むことによって、立体視を可能とするコンパクトな立体視画像投影用光学エレメント、及び、それを組み込んだコンパクトな立体視画像プロジェクタを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、平面視用の画像情報、または左眼用画像情報及び右眼用画像情報からなる立体視用の画像情報で変調された光から第1の偏光方向の光を分離して射出する直線偏光板と、前記第1の偏光方向の光を透過し、かつ第1の偏光方向と異なる第2の偏光方向の光を反射する作用面を備え、前記直線偏光板から射出された平面視用の画像の半分の画像部分または第1の偏光方向の光の左眼用画像及び右眼用画像の一方の画像部分が入射されるように配置された第1の偏光ビームスプリッタと、立体視用の画像を表示する場合には、前記直線偏光板から射出された第1の偏光方向の光の左眼用画像及び右眼用画像の他方の画像部分の偏光面を回転させて第2の偏光方向の光に変換する半波長板として機能し、平面視用の画像を表示する場合には、前記直線偏光板から射出された第1の偏光方向の光の平面視用の画像の残りの半分の画像部分の偏光面を回転させることなく透過する透過板として機能するように切換可能な第1の液晶光学素子と、前記第1の偏光方向の光を透過し、かつ第1の偏光方向と異なる第2の偏光方向の光を反射する作用面を備え、前記偏光ビームスプリッタの作用面において第1の偏光方向の光の透過方向に反射されるように、前記第1の液晶光学素子から射出された第2の偏光方向の光を反射して前記第1の偏光ビームスプリッタに入射する第2の偏光ビームスプリッタと、第1の偏光ビームスプリッタ及び第2の偏光ビームスプリッタからの光が入射されるように配置され、平面視用の画像を表示する場合には、入射された光の偏光面を回転させて円偏光に変換する1/4波長板として機能し、立体視用の画像を表示する場合には、入射された光の偏光面を回転させることなく透過する透過板として機能するように切換可能な第2の液晶光学素子と、を含んで構成したものである。
【0006】
請求項1の発明によれば、立体視画像を投影する場合には、直線偏光板によって、左眼用画像情報及び右眼用画像情報で変調された光から第1の偏光方向の光が分離され、第1の偏光方向の光の左眼用画像及び右眼用画像の一方の画像部分は偏光ビームスプリッタに入射され、また直線偏光板から射出された第1の偏光方向の光の左眼用画像及び右眼用画像の他方の画像部分は半波長板として機能する第1の液晶光学素子によって偏光面を回転させて第2の偏光方向の光に変換される。第1の偏光方向の光は、偏光ビームスプリッタを透過し、第2の偏光方向の光は、反射面で反射されて、偏光ビームスプリッタの作用面において第1の偏光方向の光の透過方向に反射されるように偏光ビームスプリッタに入射される。
【0007】
請求項1の発明の立体視画像投影用光学エレメントをプロジュクタの投影側に取り付け、プロジェクタから左眼用画像及び右眼用画像を並べて投影すれば、偏光ビームスプリッタから射出された第1の偏光方向の光及び第2の偏光方向の光によって、左眼用画像及び右眼用画像からなる視差画像をスクリーンの同じ場所に投影することができる。
【0008】
プロジェクタとしては、投影液晶パネルを備えた液晶プロジェクタ、DMD(デジタルミラーデバイス)を利用したプロジェクタ、及びGLV(グレーティングライトバルブ)を利用したプロジェクタ等を用いることができる。例えば、プロジェクタが投影液晶パネルを備えている場合には、プロジュクタの投影液晶パネル等の表示部に左眼用画像及び右眼用画像を並べて表示し、ランプの光によって左眼用画像及び右眼用画像を照明すれば、ランプの光が表示部を透過する際に表示された左眼用画像及び右眼用画像の各画像情報によって変調され、偏光ビームスプリッタから射出された第1の偏光方向の光及び第2の偏光方向の光によって、左眼用画像及び右眼用画像からなる視差画像をスクリーンの同じ場所に投影することができる。そして、この視差画像を偏光眼鏡を通して目視することにより、表示された画像を立体視することができる。
【0009】
請求項1の発明では、直線偏光板、第1の偏光ビームスプリッタ、第2の偏光ビームスプリッタ、第1の液晶光学素子、及び第2の液晶光学素子の個数が少ない5つの光学部品を用いているので、立体視画像投影用光学エレメントをコンパクトに構成することができる。また、コンパクトな立体視画像投影用光学エレメントを組み込むことにより請求項2記載のコンパクトなプロジェクタを構成することもできる。
【0012】
請求項1の発明によれば、第1の液晶光学素子を半波長板として機能させ、第2の液晶光学素子を透過板として機能させれば、左眼用画像及び右眼用画像からなる視差画像をスクリーンの同じ場所に投影し、この視差画像を偏光眼鏡を通して目視することにより、表示された画像を立体視することができる。
【0013】
一方、第1の液晶光学素子を透過板として機能させ、第2の液晶光学素子を1/4波長板として機能させれば、プロジェクタから投影される画像は半分ずつ偏光ビームッスプリッタの各々を透過するので、スクリーン上に平面視用の画像を表示することができる。
【0014】
請求項1の発明によれば、立体視画像投影用光学エレメントをコンパクトに構成することができると共に、立体視用の画像と平面視用の画像とを切り換えて表示することができる。また、コンパクトな立体視画像投影用光学エレメントを組み込むことにより立体視用の画像と平面視用の画像を切り換えて表示することができる請求項2記載のコンパクトなプロジェクタを構成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。まず、参考例の立体視画像投影用光学エレメントを図1を参照して説明する。参考例は、偏光ビームスプリッタを2個設け、一方の偏光ビームスプリッタの作用面を反射面として使用するようにしたものである。また、以下の実施の形態ではプロジェクタとして液晶プロジェクタを用いた例について説明するが、その他のプロジェクタにも同様に適用することができるものである。
【0016】
図1に示すように、参考例の立体視画像投影用光学エレメントには、プロジェクタの光路中にこの立体視画像投影用光学エレメントA1を挿入する際に、必要な光学的特性を補正するための補正レンズ10が設けられている。なお、この補正レンズは、プロジェクタ側に設けてもよく、プロジェクタの投影レンズをそのまま用いるようにしてもよい。
【0017】
補正レンズ10の光射出側には、入射された光からP偏光を分離して射出する直線偏光板12が配置されている。この直線偏光板12は、液晶プロジェクタ等のプロジェクタの色による偏光を補正するためのものである。すなわち、液晶プロジェクタでは、R,G,Bの3つの基本色を組合せて多色を発生させており、これらの基本色には各々異なった角度の偏光面を備えた部分偏光が含まれている。また、本実施の形態の立体視画像投影用光学エレメントも異なった色に対して僅かに異なった減衰を持つ色特性を有している。
【0018】
この直線偏光板12は、偏光面を調整することによって、入射光の偏光状態、及び立体視画像投影用光学エレメントの色特性の両方を補正する機能を備えている。この直線偏光板12によって調整する偏光面の角度は、3つの基本色に対して色特性が一様になるように調整するのが好ましい。
【0019】
直線偏光板12の光射出側には、入射された光からP偏光を分離して射出する直線偏光板14が直線偏光板12と平行に設けられている。この直線偏光板14は、偏光ビームスプリッタ16を透過する光量が最大になるように偏光面を調整するものである。
【0020】
直線偏光板14の光射出側には、P偏光を透過し、かつS偏光を反射する作用面を備えた偏光ビームスプリッタ16が、直線偏光板14から射出されたP偏光の一部分、好ましくは半分が入射されると共に、入射面が直線偏光板14と平行になるように配置されている。
【0021】
また、偏光ビームスプリッタ16の近傍には、偏光ビームスプリッタ16と同一構成の偏光ビームスプリッタ22が、偏光ビームスプリッタ16に対して所定角度θ傾斜させて近接配置されている。偏光ビームスプリッタ16と偏光ビームスプリッタ22との間の間隙には、頂角がθのガラスプリズムで構成されたウエッジ24が介在している。ウエッジ24は、偏光ビームスプリッタ16、22間で発生する不必要な反射光を最小限に低減する作用を有している。
【0022】
偏光ビームスプリッタ22の光入射側には、ウエッジ24と同一構成のガラスプリズムで構成されたウエッジ20が設けられている。ウエッジ20の頂角は、偏光ビームスプリッタ22の傾斜角と同一であるので、ウエッジ20の入射面は、直線偏光板14と平行になる。ウエッジ20の光入射側には、偏光面に対する角度を調整して配置することによって、入射された光の偏光面を90°回転するように半波長板18が配置されている。
【0023】
偏光ビームスプリッタ16、22、ウエッジ20、24、及び半波長板18は、接着剤で接着して一体に形成するか、プラスチック等によって一体成形することもできる。
【0024】
偏光ビームスプリッタ16の光射出側には、偏光面に対する角度を調整して配置することによって、偏光ビームスプリッタ16から射出されたP偏光及びS偏光の偏光面を各々45°回転させるように、半波長板26が配置されている。この半波長板26は、通常の偏光眼鏡が偏光方向が水平面に対して45°傾斜した検光子を用いているため、この偏光眼鏡で投影された画像を目視したときに立体視できるように偏光面を回転するためのものである。
【0025】
この立体視画像投影用光学エレメントA1は、図2に示すように、液晶プロジェクタ30の投影レンズの直前にアタッチされて、光路中に挿入される。
【0026】
また、液晶プロジェクタ30のプロジュクション投影面には、偏光保存材料(金属性塗料をビニール布に塗布したもの等)で形成されたスクリーンが配置される。
【0027】
以下、参考例の作用について説明する。まず、3次元レンダリングにより左眼用画像情報データと右眼用画像情報データとを作成し、これらのデータを用いて液晶プロジェクタの投影液晶パネルに左眼用画像と右眼用画像とを並列させて表示する。左眼用画像と右眼用画像との並列方向は、左右方向、上下方向の何れでもよいが、左眼用画像及び右眼用画像の位置に対応させて2つの偏光ビームスプリッタの各々を配置する必要がある。
【0028】
この左眼用画像及び右眼用画像は、液晶プロジェクタに内蔵されている光源により照明される。左眼用画像を透過した光は、左眼用画像情報で強度変調され、補正レンズ10及び直線偏光板12、14を透過してP偏光が分離され、偏光ビームスプリッタ16を透過し、半波長板26によって偏光面が45°回転されてスクリーンに照射される。これによって左眼用画像が投影され、スクリーンに左眼用画像が表示される。
【0029】
右眼用画像を透過した光は、右眼用画像情報で強度変調され、補正レンズ10及び直線偏光板12、14を透過してP偏光に変換され、半波長板18によりS偏光に変換され、ウエッジ20を透過して偏光ビームスプリッタ22に入射される。偏光ビームスプリッタ22に入射された光はS偏光であるため、偏光ビームスプリッタの作用面で偏光ビームスプリッタ16方向に反射され、ウエッジ24を透過して、P偏光が入射された入射面とは異なる入射面から偏光ビームスプリッタ16に入射される。偏光ビームスプリッタ16に入射された光はS偏光であるため、偏光ビームスプリッタの作用面でP偏光の透過方向に反射され、半波長板26によって偏光面が45°回転されてスクリーンに照射され、これによって右眼用画像が投影され、スクリーンに右眼用画像が表示される。
【0030】
これによって、スクリーンには右眼用画像及び左眼用画像からなる視差画像が同じ場所に表示されるので、偏光眼鏡を通して視差画像を目視することにより立体視することができる。
【0031】
上記の偏光ビームスプリッタ22の作用面は、反射面としてのみ作用するので、偏光ビームスプリッタ22に代えて、偏光ビームスプリッタの作用面の位置に反射ミラーを配置してもよい。この場合においても、左眼用画像と右眼用画像との並列方向は、左右方向、上下方向の何れでもよいが、左眼用画像及び右眼用画像の位置に対応させて偏光ビームスプリッタ及び反射ミラーの各々を配置する必要がある。
【0032】
また、上記の実施の形態では、立体視画像投影用光学エレメントを別体に作成して液晶プロジェクタにアタッチする例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予め液晶プロジェクタに組み込んで立体視画像用プロジェクタとして構成するようにしてもよい。
【0033】
次に、立体視画像投影用光学エレメントを予め液晶プロジェクタに組み込んで通常の2次元画像も目視できるようにした本発明の実施の形態について説明する。この実施の形態では、立体視用の画像と平面視用の画像とを切り換えて表示できるようにしている。
【0034】
図3を参照して、本実施の形態の立体視画像投影用光学エレメントA2を説明する。なお、図3において図1と対応する部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0035】
本実施の形態では、第1の実施の形態の補正レンズ10に変えて、2枚の補正レンズ10A、10Bが設けられている。補正レンズ10A、10Bは、補正レンズ10と同様に、光路中に立体視画像投影用光学エレメントを挿入する際に必要な光学特性を補正するためのものである。補正レンズ10Bは、プロジェクタの投影レンズをそのまま用い、必要な光学特性をエレメント側に設けた補正レンズ10Aによって補正するようにしてもよい。
【0036】
また、本実施の形態では、第1の実施の形態の半波長板18に代えて、直線偏光板14とウエッジ20との間に、第1の液晶光学素子32が挿入されている。この第1の液晶光学素子32は、スイッチオンされたときには偏光面を90°回転させる半波長板18と同様の半波長板として機能し、スイッチオフされたときには入射された光をそのまま透過する透明ガラス板と同様に機能するように構成されている。
【0037】
また、偏光ビームスプリッタ22のウエッジ20が配置された面と対向する面には、ウエッジ20と対称に頂角がθのウエッジ34が配置されている。このウエッジ34の頂角は、偏光ビームスプリッタ22の傾斜角と同一であるので、ウエッジ34は、射出面が偏光ビームスプリッタ16の射出面と同一平面上に位置するように配置される。
【0038】
半波長板26と偏光ビームスプリッタ16、22との間には、第2の液晶光学素子36が挿入されている。この第2の液晶光学素子36は、スイッチオンされたときには直線偏光を円偏光に変換する1/4波長板として機能し、スイッチオフされたときには入射された光をそのまま透過する透明ガラス板と同様に機能するように構成されている。
【0039】
本実施の形態の立体視画像投影用光学エレメントA2は、図4に示すように、液晶プロジェクタ30の投影側に組み込まれて液晶プロジェクタが構成される。
【0040】
次に、本実施の形態の作用を説明する。立体視用の画像を表示する場合には、液晶光学素子32をスイッチオンさせて半波長板として機能させ、液晶光学素子36はスイッチオフさせて透明ガラス板として機能させる。この結果、本実施の形態の立体視画像投影用光学エレメントA2は、第1の実施の形態の立体視画像投影用光学エレメントA1と同一の構成になり、上記で説明しあたように画像を立体視することができる。
【0041】
平面視用の画像を表示する場合には、液晶光学素子32をスイッチオフさせて透明ガラス板として機能させ、液晶光学素子36をスイッチオンさせて1/4波長板として機能させる。
【0042】
上記の状態で、液晶プロジェクタの投影液晶パネルに画像を表示して液晶プロジェクタに内蔵されている光源により照明すると、投影液晶パネルに表示された左半分の画像は、補正レンズ10A及び直線偏光板12、14を透過してP偏光に変換され、偏光ビームスプリッタ16を透過し、1/4波長板として機能する液晶光学素子36によって円偏光に変換されて半波長板26に入射される。
【0043】
一方、投影液晶パネルに表示された右半分の画像は、補正レンズ10A及び直線偏光板12、14を透過してP偏光に変換され、透明ガラス板として機能する液晶光学素子32、ウエッジ20、偏光ビームスプリッタ22、及びウエッジ34を透過し、1/4波長板として機能する液晶光学素子36によって円偏光に変換されて半波長板26に入射される。
【0044】
半波長板26に入射された円偏光は、半波長板26によって円偏光が右旋回から左旋回へ、もしくは左旋回から右旋回へ切り換えられ、補正レンズ10Bを介してスクリーンに照射される。右半分の画像は左半分の画像に比べ、液晶光学素子32及びウエッジ20・34を透過する分だけ光量が減少するため、スクリーンに投影された右半分の画像が左半分の画像に比べて暗くなる。
【0045】
偏光ビームスプリッタ16及び偏光ビームスプリッタ22の各々を透過した光が拡大されてスクリーン上に投影される際、正しく重ね合わさるように、偏光ビームスプリッタ22は偏光ビームスプリッタ16に対して傾斜して配置されている。また、偏光ビームスプリッタ22に対する入射光と射出光とは光路が平行にずれるがずれ量は僅かであるので画像に対する影響は無視することができる。
【0046】
本実施の形態では、静止画像を立体視することができる他、プロジェクタに動画像を投影させるようにすればムービーにも同様に適用して立体視することができる。また、TV局が将来立体放送することも予想されるが、この場合、TV受像回路を搭載して左眼用画像及び右眼用画像を左右に分けて動画で表示することにより、立体視動画の放送も立体視することができる。また、左眼用画像及び右眼用画像データは、ソフトウエアを利用してコンピュータで形成することができるが、二眼デジタルカメラや二眼ビデオカメラで形成することもできる。さらに、本実施の形態の光学エレメントを小型のTV受像基盤と共にプロジェクタに組み込むことにより、2次元の画像を3次元の画像とを切り換えて視聴することができるTV受像機を構成することができる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、プロジェクタに取り付けることで立体視するための画像を表示することができるコンパクトな立体視画像投影用光学エレメントを提供することができる、という効果が得られる。
【0048】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の立体視画像投影用光学エレメントを組み込むことでコンパクトにした立体視画像用プロジェクタを提供することができる、という効果が得られる。
【0049】
なお、請求項1の発明の立体視画像投影用光学エレメントを組み込んだ場合には、通常の平面視用の画像を投影するように簡単に切り換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例の立体視画像投影用光学エレメントを示す概略図である。
【図2】上記参考例の実施の形態の立体視画像投影用光学エレメントをプロジェクタに取り付けた状態を示す概略図である。
【図3】本発明の実施の形態の立体視画像投影用光学エレメントを示す概略図である。
【図4】上記本実施の形態の立体視画像投影用光学エレメントをプロジェクタ内部に組み込んだ状態を示す概略図である。
【図5】上記本実施の形態において平面視画像を表示するときの光路を説明するための概略図である。
【符号の説明】
10 補正レンズ
16、22 偏光ビームスプリッタ
18、26 半波長板
Claims (2)
- 平面視用の画像情報、または左眼用画像情報及び右眼用画像情報からなる立体視用の画像情報で変調された光から第1の偏光方向の光を分離して射出する直線偏光板と、
前記第1の偏光方向の光を透過し、かつ第1の偏光方向と異なる第2の偏光方向の光を反射する作用面を備え、前記直線偏光板から射出された平面視用の画像の半分の画像部分または第1の偏光方向の光の左眼用画像及び右眼用画像の一方の画像部分が入射されるように配置された第1の偏光ビームスプリッタと、
立体視用の画像を表示する場合には、前記直線偏光板から射出された第1の偏光方向の光の左眼用画像及び右眼用画像の他方の画像部分の偏光面を回転させて第2の偏光方向の光に変換する半波長板として機能し、平面視用の画像を表示する場合には、前記直線偏光板から射出された第1の偏光方向の光の平面視用の画像の残りの半分の画像部分の偏光面を回転させることなく透過する透過板として機能するように切換可能な第1の液晶光学素子と、
前記第1の偏光方向の光を透過し、かつ第1の偏光方向と異なる第2の偏光方向の光を反射する作用面を備え、前記偏光ビームスプリッタの作用面において第1の偏光方向の光の透過方向に反射されるように、前記第1の液晶光学素子から射出された第2の偏光方向の光を反射して前記第1の偏光ビームスプリッタに入射する第2の偏光ビームスプリッタと、
第1の偏光ビームスプリッタ及び第2の偏光ビームスプリッタからの光が入射されるように配置され、平面視用の画像を表示する場合には、入射された光の偏光面を回転させて円偏光に変換する1/4波長板として機能し、立体視用の画像を表示する場合には、入射された光の偏光面を回転させることなく透過する透過板として機能するように切換可能な第2の液晶光学素子と、
を含む立体視画像投影用光学エレメント。 - 投影レンズの入射側もしくは出射側の光路中に請求項1項記載の立体視画像投影用光学エレメントを備えたプロジェクタ。
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