JPH0928075A - 液圧アクチュエータ駆動用電磁ポンプ - Google Patents

液圧アクチュエータ駆動用電磁ポンプ

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JPH0928075A
JPH0928075A JP17368895A JP17368895A JPH0928075A JP H0928075 A JPH0928075 A JP H0928075A JP 17368895 A JP17368895 A JP 17368895A JP 17368895 A JP17368895 A JP 17368895A JP H0928075 A JPH0928075 A JP H0928075A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率に優れ、かつ制御安定性に優れた液圧ア
クチュエータ駆動用電磁ポンプを提供すること。 【解決手段】 液状導体を流す流路1に対して該液状導
体の流れ方向に直交するように磁界9を与えるととも
に、前記液状導体の流れ方向および前記磁界の方向と直
交するように通電するための一対の電極4,5間に通電
を行い、前記液状導体を前記流路に沿って送る導電型電
磁ポンプユニットを複数そなえ、前記導電型電磁ポンプ
ユニットの各々の出力方向が一致するように、該導電型
電磁ポンプユニットの各々の流路を流体力学的に直列接
続し、かつ前記電極を電気的に直列接続してなる液圧ア
クチュエータ駆動用電磁ポンプ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液圧アクチュエー
タを駆動・制御するための液圧を供給する電磁ポンプに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液圧アクチュエータの代表例であ
る油圧アクチュエータは、出力・重量比で電動アクチュ
エータ、空気圧アクチュエータなどの追随を許さぬ高い
数値を有するものであるため、輸送機械、産業機械など
の分野で広範に応用されており、技術的にも完成した動
力伝達方式として確固たる地位を占めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように広く普及し
た油圧システムではあるが、制御の高度化・省エネルギ
ー化などの時代要請に応え切れない次のような面が現れ
始めている。
【0004】第1に、効率の問題がある。すなわち従来
の油圧システムの多くは、1台の油圧ポンプから多数の
アクチュエータに油圧を供給する方式をとっており、一
般にアクチュエータが全部同時に作動しても支障ないよ
うに、油圧ポンプの出力容量を大きめに設定しているた
め、効率が極めて低いエネルギー消費型の動力方式にな
っている。
【0005】第2に、制御系としての問題点がある。す
なわち位置制御・速度制御をするためにサーボバルブを
用いてアクチュエータをフィードバック制御するとき、
応答速度が充分でなくて系が不安定になり易く、またサ
ーボバルブが油中の微細なゴミに対し脆弱である、など
制御方式としての、あるいは機構としての弱点が多い。
【0006】本発明は上述の点を考慮してなされたもの
で、効率に優れ、かつ制御安定性に優れた液圧アクチュ
エータ駆動用電磁ポンプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では、請求項1記載の、液状導体を流す流路に対し
て該液状導体の流れ方向に直交するように磁界を与える
とともに、前記液状導体の流れ方向および前記磁界の方
向と直交するように通電するための一対の電極間に通電
を行い、前記液状導体を前記流路に沿って送る導電型電
磁ポンプユニットを複数そなえ、前記導電型電磁ポンプ
ユニットの各々の出力方向が一致するように、該導電型
電磁ポンプユニットの各々の流路を流体力学的に直列接
続し、かつ前記電極を電気的に直列接続してなる液圧ア
クチュエータ駆動用電磁ポンプ、請求項2記載の、請求
項1記載の電磁ポンプにおける前記導電型電磁ポンプユ
ニットの各々は、前記流路同士が互いに平行になるよう
に配列されて前記流路端部相互間がU字型繋ぎ流路によ
り結合され、かつ前記電極同士はループを形成するよう
に相互に直列接続されてなる液圧アクチュエータ駆動用
電磁ポンプ、請求項3記載の、請求項2記載の電磁ポン
プにおける該電磁ポンプの長手方向中央部に配された一
対の端子間に、相互に直列接続された前記導電型電磁ポ
ンプユニットの各々の一対の電極が接続され、前記流路
は、前記長手方向の一端から他端に向かって連結されて
なる液圧アクチュエータ駆動用電磁ポンプ、および請求
項4記載の、請求項3記載の電磁ポンプにおける該電磁
ポンプに配された一対の端子間に、前記一対の電極同士
および前記流路がそれぞれ直列接続されてなる前記導電
型電磁ポンプユニットの群が偶数段積み重ねられたもの
が接続され、前記偶数段の各々における前記電極および
前記流路は、該電磁ポンプ全体として前記通電された電
流の総和が零になるような位置関係に配置されてなる液
圧アクチュエータ駆動用電磁ポンプ、を提供するもので
ある。
【0008】上記各構成により次のような作用が行なわ
れる。請求項1記載の構成により、各ポンプユニット
は、液状導体の通流方向が一致するように直列接続され
ているから、電磁ポンプ全体としては各ポンプユニット
における液状導体の作用力が相加わった総計作用力が電
磁ポンプ出力となる。
【0009】請求項2記載の構成により、U字型繋ぎ流
路により結合され互いに平行に配された複数のポンプユ
ニットの流路全体の両端間にある液状導体に電磁作用が
行われ、それに応じた電磁ポンプ出力が生じる。
【0010】請求項3記載の構成により、電磁ポンプの
長手方向中央部に配された一対の端子間に、相互に直列
接続された前記ポンプユニットの各一対の電極が接続さ
れており、電流が電磁ポンプの長手方向に関して中央部
から2方向に対称に流れ出て中央部に戻ってくる往復電
流である。そして、この往復電流は等価・逆向きである
から磁界と作用し合う電流の総和が零になって電機子反
作用が生じない。
【0011】請求項4記載の構成により、電磁ポンプに
配された一対の端子間に、ポンプユニットの各一対の電
極が相互に直列接続されて複数段積み重ねられたものが
接続され、偶数段各段とも等価・逆向きの往復電流が流
れるから磁界と作用し合う電流の総和が零になって電機
子反作用が生じない。また、各段の流路は、長手方向の
一端から他端に向かい、かつ偶数段の各段端部で相互に
連結されて各段同一の流路を形成する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図を参照して説明する。 基本的構成 図1は、本発明の導電型電磁ポンプの基本的構成におけ
る一部破断正面図、図2は、図1のI −I 線に沿う一部
破断上面図であり、図2のII−II線に沿う一部破断状態
が図1に示されている、という両図相互間の関係にあ
る。
【0013】これら図1および図2において、流路1は
電極4、電極5および絶縁板6によって囲んで形成した
矩形断面の空間であり、その内部を液状導体で満たして
ある。
【0014】ここで液状導体とは、使用温度において液
状であって導電性を有する物質であり、高い導電率と化
学的安定性を満足させ得るものが望ましく、その一例と
して液体金属がある。液体金属は、液圧システムの作動
油と較べて粘性抵抗値が格段に低く、同一流量では本発
明による液圧システムの方が一般の液圧システムより管
路損失が少ない。また、純金属では、水銀、ルビジウ
ム、カリウムなど、また合金では、ナトリウム・カリウ
ム合金(NaK)などがこれに該当する。導電率が低い
領域では、水溶性電解液あるいは有機電解液もあるが、
効率などの実用性に課題がある。
【0015】図1および図2において、磁束Φは、N磁
極7からS磁極8に向かって通り、継鉄10を経てN磁
極7へ戻る磁気回路を形成する。ここで、電極4、電極
5の流路1に関する軸方向寸法をL、厚みをD、両電極
の間隔をC、磁界の磁束密度をBとする。
【0016】いま、電極4から電極5へ向かって電流を
流した場合、電流密度i=I/L・Dとなり、流路1中
の液状導体は直交する磁界と電流とで発生する電磁力に
よる駆動を受け、ポート3からポート2に向かって圧力
Pを発生する。 P=B・i・L (1) 電流密度i=2[A/mm2 ]、磁束密度B=1[T]
とすると、圧力PはP=10[MPa]すなわち102
[Kgf/cm2 ]を発生するには、必要な軸方向寸法
LはL=5[m]となる。
【0017】そして、流路1の幅C=10[mm]、厚
みD=5[mm]とすると、電流I=50000[A]
となる。また、液状導体の流速vをv=10[m/S]
とすると、出力W=5[KW]となる。このとき、電極
間の逆起電力Eは、 E=B・v・C (2) であってE=0.1[V]となる。
【0018】なお、導電率σをσ=6.2[μΩ・c
m]とすると、抵抗による電圧降下VrはVr=0.0
0124[V]、また端子電圧VtはVt=E+Vr=
0.10124[V]で、抵抗損失は1.22%とな
る。
【0019】以上の数値例に見られるように、高圧力・
小流量の導電型電磁ポンプは、極低インピーダンスの電
気負荷である。パワーアンプから効率良く電力を取り出
すためには、パワーアンプとその負荷とのインピーダン
ス整合をとる必要があるが、上記数値例のような負荷に
適用できるパワーアンプは、現在の技術では実現困難で
ある。
【0020】図1、図2に示した導電型電磁ポンプの基
本的構成における符号間の関係を、次のように定義す
る。電極4から電極5に向かって電流が流れるとき、液
状導体はポート3からポート2に向かって駆動される。
電極5から電極4に向かって電流が流れるとき、液状導
体はポート2からポート3に向かって駆動される。
【0021】本発明の基本的構成を、図3によって説明
する。上記数値例では、L=5[m]の1台の長大な導
電型電磁ポンプであるが、これをN等分してN個のポン
プ・ユニットとなし、これらを図3に示すように集合し
て、流体力学的に直列で電気的にも直列に接続したポン
プ・ユニット群にすることにより、長大な導電型電磁ポ
ンプと同等の電磁ポンプを構成することができる。
【0022】すなわち、このように構成しても、流体力
学的には同一特性であって、電気的には電流が1/N倍
で電圧はN倍、インピーダンスがN2 倍である1台の導
電型電磁ポンプが構成される。例えば、上記数値例に対
し分割数N=100とすると、電流I=500[A]、
逆起電力E=10[V]となり、現在入手可能なパワー
アンプを適用することができる。
【0023】以上のように、本発明の基本的構成によれ
ば、電気工学的には好都合である。しかしその反面、従
来技術に比べて(1)流体力学的損失が増加し、(2)
液状導体が磁界に流入・流出する際に発生する電磁力学
的損失(端末損失と呼ぶ)が生じ、(3)隣合うポンプ
・ユニット間の漏洩電流損失が生じる、などを新たに考
慮に入れねばならない。
【0024】第1の実施の形態 次に、上述した問題点を解決した本発明の第1の実施の
形態を、図4、図5および図6によって説明する。この
うち図4において、下方の導体22の上方に配された電
極22aと上方の導体22の下方に配された電極22b
とは、ポンプ・ユニット群における一つのユニットの、
向い合った一対の電極同士を構成している。そして、流
路21の直線部分である駆動流路21aを包含して紙面
に垂直方向の磁束23が供給されており、2点鎖線の囲
みを指す符号23bは磁石23a(図6)による磁界の
外縁を示す。
【0025】流路21は、絶縁構造体24中に形成され
たU字形に屈曲した繋ぎ流路21bにより、隣り合った
ユニットに接続してある。電流が、紙面に平行に紙面下
方から上方に流れるとき、流路21中の液状導体は電磁
力により図示右方もしくは左方に向かって駆動される。
【0026】図4に示したように、隣り合ったユニット
の磁束の方向は互いに逆方向であり、全ての駆動流路で
流体力学的に同一方向の駆動力が働き、これらが流路内
で加算されるように接続してあるので流路全体では大き
な圧力が発生する。
【0027】これら各図は、図4のIII −III 線に沿う
断面を示した図5、および図4のIV−IV線に沿う断面を
示した図6により磁界の構造を示し、図4は、図5のV
−V線に沿う断面を示す関係にある。図5の構造で、隣
り合った磁界の方向が互いに逆方向であるため、図1の
導電型電磁ポンプの基本形に比べて継鉄10の実効長が
著しく短縮されていることが分る。
【0028】図5の構造で、磁石先端を絞り込んでいる
のは磁束密度Bを増加させるためであり、また図6の構
造で、上下に対向配置された一対の磁石の各幅が電極よ
り広く磁石の両肩が緩やかに切り上がったり切り下がっ
たりしているのは、端末損失を軽減するためである。
【0029】絶縁板6は、流路中の高い液圧により変形
しないように、金属板などと複合化して強度を上げ、磁
石とその隙間を埋めた強化充填材25を介して継鉄10
により機械的圧力を加え、装置全体の機械的強度を大に
する構造としている。
【0030】この第1の実施の形態では、平行する2面
を電極とした1個の導体の両側に2個のポンプ・ユニッ
トの流路を配置するので、多数のポンプ・ユニットを集
合的に形成することができ、装置の小形化および軽量化
を図ることができる。
【0031】第2の実施の形態 上記第1の実施の形態では、2個のポート間に電圧Vt
が印加されている。これに適合したアクチュエータも技
術的には可能であるが、一般的用途では2個のポート間
に電圧が現れるのは不具合である。ここでは、2個のポ
ートが共にアース電位あるいは中性電位となる構成を第
2の実施の形態として示す。
【0032】第2の実施の形態を図7、図8および図9
によって説明する。これら各図は、図7のVI−VI線に沿
う断面を示したのが図8であり、図7のVII −VII 線に
沿う断面を示したのが図9であり、図8および図9のVI
II−VIII線に沿う断面を示したのが図7であるという関
係にある。
【0033】図7において、ポンプ・ユニット群33の
中央部に接続された中央端子31から給電した電流は、
左右均等に流れて電源電位の一方の電位であるアース電
位を持つ左右両端の端電極34で受電するので、2個の
ポート2,3も共にアース電位となる。受電された電流
は、図8および図9の帰路導体35を通って中央部へ集
まり、端子32から電源へ戻って行く。帰路導体35
は、絶縁板6を挟んでポンプ・ユニット群33と平行に
配置されているから、ポンプ・ユニット群33に流れる
電流と帰路導体35に流れる電流とは等価・逆方向であ
る。
【0034】したがって、磁界中を流れる電流の総和が
零となり、磁界の磁束分布を変化させて内部電磁気損失
発生の原因となる電機子反作用、つまり電流の影響を受
けて磁界の磁束分布が変化する現象は発生しない。この
第2の実施の形態では、駆動電源であるパワーアンプ
は、出力端子の一方がアース電位であるアンバランス型
出力方式である。
【0035】この第2の実施の形態を含め、2個のポー
ト2,3間に電圧が現れない構成は、ポンプ・ユニット
群を電気的に等分した2回路として並列接続することを
基本形としている。このため、ポンプ・ユニット群を電
気的に全部直列とした場合に対して電流は2倍、電圧は
2分の1倍となる。上記数値例では、他のパラメータが
同一であれば、第2の実施の形態の電磁ポンプは、電流
I=1000[A]で逆起電力E=5[V]となる。
【0036】第3の実施の形態 本発明の第3の実施の形態を、図10、図11および図
12によって説明する。これら各図は、図10のIX−IX
線に沿う断面を示したのが図11であり、図10のX −
X 線に沿う断面を示したのが図12であり、そして図1
1および図12のXI−XI線に沿う断面を示したのが図1
0という関係にある。
【0037】この第3の実施の形態では、図11に示す
ように、1組の磁界の中に2組のポンプ・ユニット群4
1、42が上下に重層的に配置してあり、流体力学的に
は流路はポート2から上部のポンプ・ユニット群41を
通り、流路接続点43を経て下部のポンプ・ユニット群
42を通ってポート3に至る。
【0038】また、電気的には、上部のポンプ・ユニッ
ト群41の中央部の中央端子31から給電された電流
は、左右均等に両端に向かって流れ、両端の端電極34
から下部ポンプ・ユニット群42に回り込み、反転して
左右両端から中央部へ向かって流れ、端子32で受電さ
れる。アース電位に対して等価・逆位相の電圧を出力す
るバランス型パワーアンプから電流を供給すれば、端電
極34と同電位である2個のポートの電位もまたアース
電位になる。2組のポンプ・ユニット群は中間絶縁板4
4を挟んで重層的に配置されているから、これらを流れ
る電流は上下対応するユニットで互いに等価・逆方向で
ある。このため、同一磁界内を流れる電流の総和が零で
あり、電機子反作用は発生しない。
【0039】なお、第3の実施の形態の場合、ポンプ・
ユニット間の繋ぎ流路は上下ポンプ・ユニット群とも同
一サイドとなるため、それらの流路は図10では重なっ
て見える。
【0040】本発明の第2および第3の実施の形態で
は、磁界に直交する電流の総和が零であり、電機子反作
用が発生しない長所がある。また、2個あるポートに繋
がるポンプ・ユニットの電位を、ともにアース電位に設
定することにより、この電磁ポンプから外部に電流が流
れ出ることがなくなる。
【0041】第4の実施の形態 本発明の第4の実施の形態を、図13および図14によ
って説明する。これら両図は、図13のXII −XII 線に
沿う断面を示したのが図14であり、図14のXIII−XI
II線に沿う断面を示したのが図13という関係にある。
【0042】図13の電磁ポンプは、図10の電磁ポン
プと電気的構成は同等である。ただし、流体力学的に
は、流路はポート2から上部のポンプ・ユニット群41
を通りポート51から一旦外部へ出て、連結管52を経
たのちポート53より下部のポンプ・ユニット群42を
通ってポート3へと至る。この構成により、中間絶縁板
に加わる上下のポンプ・ユニット間の圧力差は、2個の
ポート間の圧力差の2分の1倍になる。上記第3の実施
の形態では、ポート付近のポンプ・ユニットの中間絶縁
板には2個のポート間圧力差がそのまま加わるが、流路
接続点付近のポンプ・ユニットの中間絶縁板には殆んど
圧力差が加わらない設計上の問題点があり、その対策と
して、この第4の実施の形態の方式が有効である。
【0043】なお、この第4の実施の形態の場合、ポン
プ・ユニット間の繋ぎ流路は、上下ポンプ・ユニット群
と下部ポンプ・ユニット群とで反対側となるため、図1
3には前者を実線で、また後者を点線で示した。
【0044】第5の実施の形態 本発明の第5の実施の形態として、上記第4の実施の形
態におけるポート2とポート53、ポート3とポート5
1を並列接続して、第4の実施の形態の出力特性値に対
して出力が同一で、圧力は2分の1倍、流量は2倍であ
る電磁ポンプを得ることができる。
【0045】第6の実施の形態 最後に、本発明の第6の実施の形態を、図15および図
16によって説明する。これら両図は、図15のXIV −
XIV 線に沿う断面を示したのが図16であり、図16の
XV−XV線に沿う断面を示したのが図15という関係にあ
る。
【0046】図15において、流体力学的な流路は、ポ
ート2から右へ向かって第1段上部ポンプ・ユニット群
71を通り、第1段層間流路接続点73を経て反転し、
左に向かって第1段下部ポンプ・ユニット群72を通
り、段間流路接続点74を経て再反転して右へ向かい、
第2段上部ポンプ・ユニット群75を通って第2段層間
流路接続点77を経て反転したのち、左へ向かい第2段
下部ポンプ・ユニット群76を通ってポート3に至るも
のとなる。
【0047】一方、電気的には、2個ある端子31から
給電した電流は、右へ向かって第1段下部ポンプ・ユニ
ット群72および第2段上部ポンプ・ユニット群75を
通ってそれぞれ右端の端電極78、79で折り返し、左
へ向かって第1段上部ポンプ・ユニット群71および第
2段下部ポンプ・ユニット群76を通って2個ある端子
32に至る。2個ある端子31および端子32は、接続
片80,81により電気的に並列接続して電流を供給す
る。この第6の実施の形態は、上記第2の実施の形態と
同じく、駆動電源として出力端子の一方がアース電位で
あるアンバランス型パワーアンプを用いる。
【0048】磁界構成としては、上記実施の形態で示し
た上下の継鉄10に固定した磁石群の他に、図15に示
すように第1段ポンプ・ユニット群と第2段ポンプ・ユ
ニット群の間に磁石群を置いて所要の磁界を供給する。
【0049】この構成で、端子に繋がる2個のポートは
共にアース電位となり、また各段のポンプ・ユニット群
は上部、下部で等価・逆方向の電流が流れる。したがっ
て、磁界中の電流の総和は零となり、電機子反作用が発
生しない。
【0050】この構成によれば、上記第4、第5および
第6の実施の形態などの全長を約2分の1倍に短縮する
ことができ、装置の小型化が可能となる。
【0051】なお、第6の実施の形態の折り込み原理を
発展させて全長をさらに短縮することも可能であるが、
それは本発明の第6の実施の形態から容易に展開できる
ので、ここではその詳細説明を省略する。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0053】請求項1記載の構成によれば、単体では極
端に低インピーダンスで電気的に取扱い難いポンプユニ
ットを直列接続することにより高インピーダンス化して
なる電磁ポンプを構成したため、現在入手可能なパワー
アンプが供給する電気エネルギーにより、良好に制御で
きる液圧出力を直接生じることができる。これにより、
従来の液圧システムが電気エネルギーを電動機により一
旦機械的回転エネルギーに変換し、このエネルギーによ
って駆動された液圧ポンプが液圧エネルギーを供給する
2段階のエネルギー変換過程を経るのに対して、はるか
に高効率・高応答性の、アクチュエータを駆動するため
の液圧エネルギー源を提供することができる。そして、
従来の液圧システムに比べてシステムをより小形・軽量
化することが可能となる。しかも、本発明では、1台の
電磁ポンプで1台のアクチュエータを駆動するのを基本
形とするため、1台の液圧ポンプに多数のアクチュエー
タを対応させる従来の液圧システムと違って総合的に高
い効率を実現することができる。
【0054】請求項2記載の構成によれば、液状導体の
流路を並列に配してU字型繋ぎ流路により結合して構成
したため、長さ寸法の小さな電磁ポンプとして構成する
ことができる。
【0055】請求項3記載の構成によれば、液状導体に
流す電流を等価・逆向きの対称な往復電流として電機子
反作用を防止しているため、内部の電磁気的損失の少な
い電磁ポンプとして構成することができる。
【0056】請求項4記載の構成によれば、偶数段に構
成された各段における各電極および流路を、それらの配
置位置関係により電磁ポンプ全体として前記通電された
電流の総和が零になるようにしたため、電機子反作用に
よる電磁気的損失を生じない電磁ポンプとして構成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的構成に用いるポンプユニットの
II−II線に沿う一部破断正面図。
【図2】本発明の基本的構成に用いるポンプユニットの
I −I 線に沿う要部破断部分上面図。
【図3】本発明の基本的構成の要部上面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態のV −V 線に沿う要
部破断上面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態のIII −III 線に沿
う要部破断側面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態のIV−IV線に沿う要
部破断正面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態のVIII−VIII線に沿
う破断上面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態のVI−VI線に沿う破
断側面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態のVII −VII 線に沿
う破断正面図。
【図10】本発明の第3の実施の形態のXI−XI線に沿う
破断上面図。
【図11】本発明の第3の実施の形態のIX−IX線に沿う
破断側面図。
【図12】本発明の第3の実施の形態のX −X 線に沿う
破断正面図。
【図13】本発明の第4および第5の実施の形態のXIII
−XIII線に沿う破断上面図。
【図14】本発明の第4および第5の実施の形態のXII
−XII 線に沿う破断正面図。
【図15】本発明の第6の実施の形態のXV−XV線に沿う
破断側面図。
【図16】本発明の第6の実施の形態のXIV −XIV 線に
沿う破断正面図。
【符号の説明】
1 流路 2,3 ポート 4,5 電極 6 絶縁板 7 N磁極 8 S磁極 10 継鉄 11 導電型電磁ポンプ・ユニット 21 流路 21a 駆動流路 21b 繋ぎ流路 22 導体 22a 下方の導体22の上方の電極面 22b 上方の導体22の下方の電極面 23 磁束 23a 磁石 23b 磁界の外縁 24 絶縁構造体 25 強化充填材 31,32 端子 33 ポンプ・ユニット 34 端電極 35 帰路導体 41 上部ポンプ・ユニット 42 下部ポンプ・ユニット 43 流路接続点 44 中間絶縁板 51,53 ポート 52 連結管 71 第1段上部ポンプ・ユニット 72 第1段下部ポンプ・ユニット 73 第1段層間流路接続点 74 段間流路接続点 75 第2段上部ポンプ・ユニット 76 第2段下部ポンプ・ユニット 77 第2段層間流路接続点 78 第1段端電極 79 第2段端電極 80,81 端子接続片

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液状導体を流す流路に対して該液状導体の
    流れ方向に直交するように磁界を与えるとともに、前記
    液状導体の流れ方向および前記磁界の方向と直交するよ
    うに通電するための一対の電極間に通電を行い、前記液
    状導体を前記流路に沿って送る導電型電磁ポンプユニッ
    トを複数そなえ、 前記導電型電磁ポンプユニットの各々の出力方向が一致
    するように、該導電型電磁ポンプユニットの各々の流路
    を流体力学的に直列接続し、 かつ前記電極を電気的に直列接続してなる液圧アクチュ
    エータ駆動用電磁ポンプ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電磁ポンプにおいて、 前記導電型電磁ポンプユニットの各々は、前記流路同士
    が互いに平行になるように配列されて前記流路端部相互
    間がU字型繋ぎ流路により結合され、かつ前記電極同士
    はループを形成するように相互に直列接続され、前記電
    磁ポンプの一対の液圧出口間で電位差が零となる対向す
    る2点に一対の端子を設けてなる液圧アクチュエータ駆
    動用電磁ポンプ。
  3. 【請求項3】請求項2記載の電磁ポンプにおいて、 該電磁ポンプの長手方向中央部に配された一対の端子間
    に、 相互に直列接続された前記導電型電磁ポンプユニットの
    各々における一対の電極が接続され、 前記流路は、前記長手方向の一端から他端に向かって連
    結されてなる液圧アクチュエータ駆動用電磁ポンプ。
  4. 【請求項4】請求項3記載の電磁ポンプにおいて、 該電磁ポンプの長手方向中央部に配された一対の端子間
    に、 前記一対の電極同士および前記流路がそれぞれ直列接続
    されてなる前記導電型電磁ポンプユニットの群が偶数段
    積み重ねられたものが接続され、 前記偶数段の各々における前記電極および前記流路は、
    該電磁ポンプ全体として前記通電された電流の総和が零
    になるような位置関係に配置されてなる液圧アクチュエ
    ータ駆動用電磁ポンプ。
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