JPH09280250A - バランサ兼オーバスピン装置 - Google Patents

バランサ兼オーバスピン装置

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JPH09280250A
JPH09280250A JP11127596A JP11127596A JPH09280250A JP H09280250 A JPH09280250 A JP H09280250A JP 11127596 A JP11127596 A JP 11127596A JP 11127596 A JP11127596 A JP 11127596A JP H09280250 A JPH09280250 A JP H09280250A
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JP
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rotating body
magnetic bearing
unbalance
specimen
balancer
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JP11127596A
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Susumu Osawa
将 大沢
Tadashi Sato
忠 佐藤
Kenichi Kato
賢一 加藤
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気軸受を含めたバランサ兼オーバスピン装
置自体のアンバランスを的確に補償しながら、供試体の
バランス調整とオーバスピン試験とを一貫して行うこと
ができる磁気軸受により支持されたバランサ兼オーバス
ピン試験装置を提供する。 【解決手段】 供試体11を取付けた回転体12のアン
バランスを電磁気的に供試体から除去する修正機構とし
て、影響係数と変位センサ5出力より修正入力ベクトル
を求め、修正入力ベクトルを半径方向磁気軸受に電磁気
的に加算し、回転体のアンバランスを供試体から除去
し、さらに、その結果の変位センサ出力と影響係数を用
いて、再度修正入力ベクトルを求め、修正入力ベクトル
を半径方向磁気軸受にさらに電磁気的に加算し、回転体
のアンバランスを回転体から繰り返し除去し、回転体に
内在するアンバランスを小さくしていく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転機械の一部を構
成する単品、例えば回転機械の羽根車などの単品(供試
体)のバランスを修正するバランサと、その単品の回転
強度を確認するオーバスピン装置に係り、特に磁気軸受
により支持されたバランサとオーバスピン装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】回転機械の回転体に装着する羽根車等の
単品のバランスを修正するために、従来は専用のダイナ
ミックバランサが用いられている。このバランサは機械
的な軸受手段で支持されており、充分その機能を発揮し
ている。しかしながら、このバランサでは高速回転はで
きない。このため、回転体を構成する単品の強度確認の
ために、オーバスピン試験装置が別途利用され、定格回
転数以上の高速で回転させて、その歪等を測定して、高
速回転下における強度の確認をしている。
【0003】上記の技術では、回転体単品のバランスと
オーバスピン試験を行う場合には、まずバランサで単品
のバランスを修正し、次に、単品をオーバスピン試験装
置に組み込み直し、試験を行っている。このため、段取
りに手間がかかっている。このため、オーバスピン試験
のあとも、試験により生じた歪からバランスを再修正す
ることが好ましいにもかかわらず、省略していることが
多い。
【0004】このため、本発明者等による特願平4−3
56754号特許出願(特開平6−193631号公報
参照)により、磁気軸受により支持されたバランサとオ
ーバスピン試験装置を兼用した装置が開示されている。
この装置によれば、供試体のバランスの修正とオーバス
ピン試験を一貫して行うことができる。尚、磁気軸受に
より支持された回転体のバランスを、回転体が磁気軸受
に組み込まれた状態で調整する技術としては、例えば特
公昭63−34416号公報に開示されている。又、本
発明者等の特公平7−20359号公報によれば、磁気
軸受により支持された回転体のアンバランスを修正する
電磁的な修正力を、回転体に与えることができる磁気軸
受の制御装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気軸
受で支持されたバランサとオーバスピン試験装置は、上
述したバランサで供試体のバランス調整を電磁的に行っ
ても、尚、回転軸の振れ回りが残る場合がある。これ
は、仮に回転体及び供試体の機械的な精度が十分よくて
も、例えば磁気軸受のセンサターゲットに電気的な偏差
があると、そのセンサに基づいて制御するため上記バラ
ンサでバランスの修正がしきれず、回転軸の振れ回りが
残ってしまうという問題があった。このように磁気軸受
支持のバランサ兼オーバスピン装置自体に内包するアン
バランスにより、上記装置のバランス調整機構では、必
ずしも十分な供試体のバランス調整が行えないという問
題がある。また、各種羽根車を取り付けた回転体では、
その固有振動数がそのつど異なり、制御により磁気軸受
特有の振動現象が生じ問題となる場合がある。
【0006】本発明は上述した事情に鑑みて為されたも
のであり、磁気軸受を含めたバランサ兼オーバスピン装
置自体のアンバランスを的確に補償しながら、供試体の
バランス調整とオーバスピン試験とを一貫して行うこと
ができる磁気軸受により支持されたバランサ兼オーバス
ピン試験装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気軸受支持バ
ランサ兼オーバスピン装置は、回転体の回転軸半径方向
変位を検出する変位センサと、このセンサ信号により制
御される電磁石からなる少なくとも2個の半径方向磁気
軸受と、回転体の回転数を検出する手段と、上記磁気軸
受により支持された回転体とを有し、供試体を取り付け
た回転体に試し外力を電磁気的に与える手段と、上記手
段により試し外力を加えたときの変位センサ出力と加え
る前の変位センサ出力と回転信号とから、回転体の上記
試し外力を受けるところとセンサターゲットとの振動応
答の影響係数を演算できる演算部と、上記演算された影
響係数を用いて回転体のアンバランスを電磁気的に供試
体から除去する修正機構を備えた磁気軸受支持バランサ
兼オーバスピン装置において、供試体を取付けた上記回
転体のアンバランスを電磁気的に供試体から除去する修
正機構として、上記影響係数と変位センサ出力より修正
入力ベクトルを求め、上記修正入力ベクトルを半径方向
磁気軸受に電磁気的に加算し、回転体のアンバランスを
供試体から除去し、さらに、その結果の変位センサ出力
と上記影響係数を用いて、再度修正入力ベクトルを求
め、上記修正入力ベクトルを半径方向磁気軸受にさらに
電磁気的に加算し、回転体のアンバランスを回転体から
繰り返し除去し、回転体に内在するアンバランスを小さ
くしていくことを特徴とする。
【0008】また、上記請求項1記載の磁気軸受支持バ
ランサ兼オーバスピン装置を用いて、回転体に供試体を
取り付けた場合と取り付けない場合との、上記繰り返し
アンバランス補償の修正入力ベクトルより、回転体の上
記試し外力を受けるところでのアンバランスをそれぞれ
求め、それらから供試体のアンバランスを算出し、別途
設けた供試体のアンバランスを機械的に修正する装置で
供試体のアンバランスを修正することを特徴とする。
【0009】また、上記請求項1記載の磁気軸受支持バ
ランサ兼オーバスピン装置を用いて、上記回転体に基準
供試体を取り付け、その基準供試体に試し重りを取り付
けた場合と取り付けない場合とのセンサ信号と回転信号
とから影響係数を求め、さらに別の供試体を取り付けた
場合のセンサ出力と上記影響係数と回転信号と、回転体
だけの場合のセンサ出力とから、供試体の実アンバラン
スをもとめ、別途設けた供試体のアンバランスを機械的
に修正する装置で供試体のアンバランスを修正すること
を特徴とする。
【0010】また、上記変位センサの電気的偏差を事前
に求め、制御時には上記変位センサの電気的偏差を補償
した信号を、上記磁気軸受の補償回路に入力することを
特徴とする。
【0011】また、上記半径方向磁気軸受の制御のため
の補償回路として、H∞制御則又はアダプティブフィル
タからなるロバスト性のある制御則を採用したことを特
徴とする。
【0012】本発明は上記のように構成したので、安定
な高速スピン試験ができるとともに、回転軸が機械的に
精度よくても、例えば磁気軸受のセンサターゲットに電
気的な偏差があり、そのセンサに基づいて制御したため
発生する回転軸の振れ回り振動があっても、精度良く供
試体のアンバランスを求めることができる。また、ロバ
ストな制御則を採用することにより、各種羽根車を取り
付けた回転体の固有振動数がそのつど異なるために、制
御により磁気軸受特有の振動現象が生じる場合でも、そ
の固有振動数での振動を防ぐことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0014】図1は、磁気軸受により支持されたバラン
サ兼オーバスピン試験装置の概要を示す。回転体12は
4個の半径方向磁気軸受6と、一つの軸方向磁気軸受8
で支持されている。半径方向磁気軸受はラジアルセンサ
5の、軸方向磁気軸受はスラストセンサ7の信号をもと
にセンサアンプ1、補償回路2、電力増幅器3を介して
制御される。そして、ラジアルセンサ5は、回転体12
の回転軸と直交する面内で直交する方向の半径方向変位
を検出する変位センサである。回転体12には、例えば
羽根車である供試体11が取り付けられ、回転信号は回
転センサ9により検出されている。回転センサ9は、回
転体12に設けられたキーフェーザなどにより回転信号
を検出する。
【0015】回転センサ9の回転信号及びラジアルセン
サ5のセンサ信号は、複数のラジアル磁気軸受の制御系
のそれぞれに備えられたアンバランス修正回路(試し外
力発生回路、影響係数演算回路)4に入力されるように
接続されている。アンバランス修正回路4は、半径方向
磁気軸受6を通して、回転体に試し外力を与える機能を
有する。そして、変位センサで検出された半径方向変位
信号と回転信号とから回転系の影響係数を演算できる演
算部を有する。これらから、アンバランスの補償信号を
演算し、回転体にアンバランス補償外力を付加できる。
従って、試し外力によって回転体に振動を与え、その振
動をセンサ信号と回転信号とから演算することにより供
試体のアンバランスを算定することができる。このよう
な手法については、本発明者等による特願平2−660
54号特許出願(特公平7−20359号公報)、及び
特願平4−356754号特許出願(特開平6−193
631号公報)にその詳細が開示されている。
【0016】更に、上記演算された回転体のアンバラン
スを供試体から機械的に除去する自動修正機構を備え
る。これは、アンバランス修正回路4で演算された回転
体のアンバランスの情報を、自動バランス修正加工器1
3に伝達することによって、自動バランス修正加工器1
3は自動的にアンバランスを供試体11から除去する機
械加工を行う。このような手段により回転体のアンバラ
ンスを供試体11から除去することができる。
【0017】次いで、同一装置に供試体11が装填され
た状態のまま、供試体11はオーバスピン試験装置とし
て定格回転数以上の所定の回転数に高速運転され、オー
バスピン試験を受ける。本装置は供試体11を装填した
回転体12が、磁気軸受6,8により非接触で支持さ
れ、且つモータ10を備えている。従って、モータ10
により回転数を定格値以上の所定の高速回転数迄上昇さ
せる手段によって、容易にオーバスピン試験を行うこと
ができる。高速回転によって生じる回転体の歪は、ラジ
アルセンサ5、スラストセンサ7のセンサ信号等によっ
て検出され、供試体の強度の確認ができる。
【0018】また、演算された回転体のアンバランスを
供試体11から除去する自動修正機構は、ラジアル磁気
軸受により電磁気的修正力を回転体に与えることによっ
て行っても良い。係る磁気軸受による電磁気的修正力の
印加によって、アンバランスを除去する方法は、本発明
者等による特願平2−66054号特許出願(特公平7
−20359号公報)にその詳細が開示されている。
【0019】また、電磁気的修正力を与えることのでき
る磁気軸受を使用することにより、機械的なバランス修
正作業の前にその効果を磁気軸受で確認できる。この場
合、機械的修正作業時と、磁気軸受によるバランス修正
時とでは、その修正面位置が異なることは云うまでもな
いが、その間の補正は演算により可能である。さらに、
この磁気軸受を利用することにより、オーバスピン時に
歪により発生するアンバランスが大きくなっても、自動
的にバランスを修正できるため、より安定な回転が実現
できる。
【0020】図2は、磁気軸受の制御系をブロック図で
示したものである。同図において、符号12は回転体、
符号5は回転軸12の変位を検出するラジアル変位セン
サ、符号9は回転センサ、符号1はセンサアンプ、符号
104は補償回路、符号105はディジタルシグナルプ
ロセッサ(Digital Signal Processor)を用いたアンバラ
ンス修正回路、符号106はコマンドコンピュータ、符
号107は加算器、符号3は電力増幅器からなるドライ
バ、符号109は電磁石コイルである。アンバランス修
正回路105は、A/D変換器105Aとディジタルバ
ランス回路105Bとからなり、加算器107、ドライ
バ3を通して、電磁石コイル109に励磁電流を加え
る。この制御系では、供試体を取付けた回転体12に試
し外力を電磁気的に与える手段を備え、この試し外力を
加えた時の変位センサ出力と、試し外力を加える前の変
位センサ出力と回転信号から、回転体の試し外力を受け
る部分とセンサターゲットとの振動応答の影響係数を演
算する演算部を備える。この演算された影響係数を用い
て回転体のアンバランスを電磁的に供試体から除去する
ことができる。
【0021】しかしながら、上記のアンバランス補償外
力による影響係数の一回の演算のみでは、上述した磁気
軸受支持バランサ兼オーバスピン装置自体に内在するア
ンバランスにより、影響係数の同定誤差が存在し、回転
軸の振れ回り振動が十分には小さくならず、高速のオー
バスピン試験ができない場合がある。
【0022】そこで、アンバランス補償回路(外力発生
回路、影響係数演算回路)を図3に示すような構成のデ
ィジタル回路とする。変位センサの出力偏差eを回転同
期成分のみ取り出すフィルタF(s)を通し、更に求め
た影響係数Aを用いたフィルタ −(AT A)-1T に通す。このフィルタには重み係数をおり込んでも良
い。その出力修正ベクトル増分W0を第0回目の修正入
力ベクトルw0とし、制御補償回路出力信号に加算す
る。次に、再度修正ベクトル増分w1を演算し、それを
前回の修正入力ベクトルに加算し、第1回目の修正入力
ベクトルW1とする。このように、修正ベクトルを繰り
返し(n=0,1,2,・・・)演算することにより、
影響係数Aに同定誤差が存在しても、アンバランスを精
度良く補償することができる。
【0023】供試体を取付けた上記回転体のアンバラン
スを電磁気的に供試体から除去する修正機構として、上
記影響係数と変位センサ出力より修正入力ベクトルを求
め、上記修正入力ベクトルを半径方向磁気軸受に電磁気
的に加算し、回転体のアンバランスを供試体から除去す
る。さらに、その結果の変位センサ出力と上記影響係数
を用いて、再度修正入力ベクトルを求め、上記修正入力
ベクトルを半径方向磁気軸受にさらに電磁気的に加算
し、回転体のアンバランスを回転体から繰り返し除去
し、回転体に内在するアンバランスを小さくしていく。
【0024】図4は、繰り返しのアンバランス補償の結
果を用いて、アンバランスを求める方法の概要を示して
いる。さらに、精度良いアンバランスの検知のために、
供試体を取り付けない場合にも同様なアンバランス制御
を事前に行っておく。そして、回転体に供試体を取り付
けた場合と取り付けない場合との、それぞれの繰り返し
後のアンバランス補償の修正入力ベクトルより、回転体
の試し外力を受けるところでのアンバランスをそれぞれ
求め、それらから供試体のアンバランスを算出する。つ
まり、回転体に供試体を取り付けた場合と取り付けない
場合との、それぞれの繰り返し後のアンバランス補償の
修正入力ベクトルをW1,W0とすれば、回転体の試し
外力を受けるところでのアンバランスは(W0−W1)
であり、それらから供試体のアンバランスは力学的に算
出される。算出された供試体のアンバランスは、別途設
けた機械的な加工装置により修正加工が施され、除去さ
れる。
【0025】図5は、基準供試体を用いた影響係数によ
り、供試体のアンバランスを求める方法の概要を示して
いる。回転体に基準供試体を取り付け、その基準供試体
に試し重りを取り付けた場合と取り付けない場合とのそ
れぞれの変位センサ信号と回転信号とから影響係数Aを
求る。その影響係数Aと、別の供試体を取り付けた場合
のセンサ出力X1と回転信号、及び回転体だけの場合の
センサ出力X0とから、基準供試体での仮想アンバラン
スを求め、それから力学的に供試体の実アンバランスを
求めることができる。算出された供試体のアンバランス
は、別途設けた機械的な加工装置により修正加工が施さ
れ、除去される。
【0026】尚、図2中の符号104Aは、変位センサ
の電気的偏差の補償を行う補償回路である。上記変位セ
ンサの電気的偏差を事前に求め、制御時には上記変位セ
ンサの電気的偏差を補償した信号を、上記磁気軸受の補
償回路に入力した実施例を示している。この補償回路を
用いることにより、試験装置自体が内包するアンバラン
スのうち、変位センサに起因するアンバランスを低減で
きる。
【0027】更に、このバランサ兼オーバスピン試験装
置では、供試体がそのつど異なるので、ロバスト(頑
丈)な制御が要求される。このため、本実施例の磁気軸
受の制御系においてはアダプティブフィルタ、又はH∞
制御などのロバストな制御則を採用した補償回路を用い
ている。アダプティブフィルタの効果については、本発
明者等による特願平3−188087号特許出願(特公
平6−76808号公報)に詳しく開示されている。バ
ランサ兼オーバスピン装置においては、異なる形状の各
種羽根車等の供試体が試験の対象となる。これらの試供
体はそれぞれ異なる固有振動数を有するが、ロバスト制
御手法を用いた補償回路により、異なる固有振動数の振
動を抑制できる。これにより、幅広い各種の供試体に対
して、安定に試験を行うことができる。
【0028】なお、上述した各種の制御技術は磁気軸受
支持バランサ兼オーバスピン試験装置のみならず、磁気
軸受で支持された回転体に広く応用可能であり、本発明
の趣旨を逸脱することなく、種々の変形実施例が可能で
ある。
【0029】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、磁気軸受で支持されたバランサ兼オーバスピン装置
自体が内包する、例えば変位センサの電気的偏差等を取
り除くことができ、真の供試体のバランス調整を行え
る。このため、供試体のバランス調整から、オーバスピ
ン試験迄を一貫して、安定に且つ短時間で行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気軸受により支持されたバランサ兼オーバス
ピン装置の説明図。
【図2】上記磁気軸受の制御系の構成を示すブロック
図。
【図3】本発明の一実施例の繰返しアンバランス補償を
行う補償回路の説明図。
【図4】繰返しのアンバランス補償の結果を用いて供試
体のアンバランスを求める方法の説明図。
【図5】基準供試体を用いた影響係数より、供試体のア
ンバランスを求める方法の説明図。
【符号の説明】
1 センサアンプ 2 補償回路 3 電力増幅器 4 アンバランス修正回路 5 ラジアル変位センサ 6 ラジアル(半径方向)磁気軸受 7 スラスト変位センサ 8 スラスト磁気軸受 9 回転センサ 10 モータ 11 供試体 12 回転体 13 自動バランス修正加工器 104 補償回路 104A 変位センサ補償回路 105 アンバランス補償回路 106 コマンドコンピュータ 107 加算器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体の回転軸半径方向変位を検出する
    変位センサと、このセンサ信号により制御される電磁石
    からなる少なくとも2個の半径方向磁気軸受と、回転体
    の回転数を検出する手段と、上記磁気軸受により支持さ
    れた回転体とを有し、供試体を取り付けた回転体に試し
    外力を電磁気的に与える手段と、上記手段により試し外
    力を加えたときの変位センサ出力と加える前の変位セン
    サ出力と回転信号とから、回転体の上記試し外力を受け
    るところとセンサターゲットとの振動応答の影響係数を
    演算できる演算部と、上記演算された影響係数を用いて
    回転体のアンバランスを電磁気的に供試体から除去する
    修正機構を備えた磁気軸受支持バランサ兼オーバスピン
    装置において、 供試体を取付けた上記回転体のアンバランスを電磁気的
    に供試体から除去する修正機構として、上記影響係数と
    変位センサ出力より修正入力ベクトルを求め、上記修正
    入力ベクトルを半径方向磁気軸受に電磁気的に加算し、
    回転体のアンバランスを供試体から除去し、さらに、そ
    の結果の変位センサ出力と上記影響係数を用いて、再度
    修正入力ベクトルを求め、上記修正入力ベクトルを半径
    方向磁気軸受にさらに電磁気的に加算し、回転体のアン
    バランスを回転体から繰り返し除去し、回転体に内在す
    るアンバランスを小さくしていくことを特徴とする、磁
    気軸受支持バランサ兼オーバスピン装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載の磁気軸受支持バラン
    サ兼オーバスピン装置を用いて、回転体に供試体を取り
    付けた場合と取り付けない場合との、上記繰り返しアン
    バランス補償の修正入力ベクトルより、回転体の上記試
    し外力を受けるところでのアンバランスをそれぞれ求
    め、それらから供試体のアンバランスを算出し、別途設
    けた供試体のアンバランスを機械的に修正する装置で供
    試体のアンバランスを修正することを特徴とする供試体
    のアンバランスの修正方法。
  3. 【請求項3】 上記請求項1記載の磁気軸受支持バラン
    サ兼オーバスピン装置を用いて、上記回転体に基準供試
    体を取り付け、その基準供試体に試し重りを取り付けた
    場合と取り付けない場合とのセンサ信号と回転信号とか
    ら影響係数を求め、さらに別の供試体を取り付けた場合
    のセンサ出力と上記影響係数と回転信号と、回転体だけ
    の場合のセンサ出力とから、供試体の実アンバランスを
    もとめ、別途設けた供試体のアンバランスを機械的に修
    正する装置で供試体のアンバランスを修正することを特
    徴とする供試体のアンバランスの修正方法。
  4. 【請求項4】 上記変位センサの電気的偏差を事前に求
    め、制御時には上記変位センサの電気的偏差を補償した
    信号を、上記磁気軸受の補償回路に入力することを特徴
    とする請求項1記載の磁気軸受支持バランサ兼オーバス
    ピン装置。
  5. 【請求項5】 上記半径方向磁気軸受の制御のための補
    償回路として、H∞制御則又はアダプティブフィルタか
    らなるロバスト性のある制御則を採用したことを特徴と
    する請求項1記載の磁気軸受支持バランサ兼オーバスピ
    ン装置。
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