JPH09280248A - ヒンジ装置 - Google Patents

ヒンジ装置

Info

Publication number
JPH09280248A
JPH09280248A JP8979096A JP8979096A JPH09280248A JP H09280248 A JPH09280248 A JP H09280248A JP 8979096 A JP8979096 A JP 8979096A JP 8979096 A JP8979096 A JP 8979096A JP H09280248 A JPH09280248 A JP H09280248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spring
hinge device
cam portion
cam
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8979096A
Other languages
English (en)
Inventor
Naomoto Kubota
直基 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KATO SPRING SEISAKUSHO KK
Kato Spring Works Co Ltd
Original Assignee
KATO SPRING SEISAKUSHO KK
Kato Spring Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KATO SPRING SEISAKUSHO KK, Kato Spring Works Co Ltd filed Critical KATO SPRING SEISAKUSHO KK
Priority to JP8979096A priority Critical patent/JPH09280248A/ja
Publication of JPH09280248A publication Critical patent/JPH09280248A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機器の小型化に寄与し得るとともに操作性の
良好なヒンジ装置が要望されていた。 【解決手段】 開閉部材3を固定部材2の側縁に開閉自
在に連結するヒンジ装置であって、ヒンジ装置は、開閉
部材3にその軸線を側縁と平行に位置させて固定される
と共にその軸線回りにカム部50、55を有するカムシ
ャフト70と、固定部材2に固定されカムシャフト70
のカム部50、55をそれぞれ弾性的に把持するばね8
0とを備えてなり、カム部50、55は、一対の保持面
を有する形状とされ、ばね80には、このばね80に発
生した振動を吸収して振動の減衰を早めるための、振動
吸収部84が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、携帯電
話、携帯用コンピューター、電子手帳等において、不使
用時は2つ折りとされ、使用時には送話部、ディスプレ
イ表示部等の片方の部材を所定角度に開いて使用する電
子機器類に好適に用いられるヒンジ装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように、近年のエレクトロニクス
技術の発展に伴い、小型で液晶画面等を備えた携帯電
話、携帯用コンピューター、電子手帳等の各種の情報機
器が開発され、実用に供されている。これらの情報機器
としては、開閉自在とされた2つの部材から概略構成さ
れ、不使用時はこれらの部材が2つ折りとされてコンパ
クトに収納され、使用時には送話部、ディスプレイ等の
片方の部材を所定角度に開いて使用される見開き式のも
のが使用される。
【0003】上記見開き式の情報機器においては、開閉
部材と固定部材(送話部、ディスプレイ表示部等の開閉
する側の部材を開閉部材、他方の部材を固定部材と呼ぶ
こととする。)の連結は、ヒンジ装置を用いて行われ、
開閉部材が連結される固定部材の一側縁にヒンジ装置を
配設し、この側縁全域を連結領域として連結が行われ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記見開き式の情報機
器は、携帯用途に用いることが多く、常に機器の小型化
が要望されている。しかしながら、機器の一部をなす上
記従来のヒンジ装置においては、開閉部材が連結される
固定部材の側縁全域を連結領域として占有するという問
題点があり、これは前記要望に相反するものであり、ヒ
ンジ装置の小型化が望まれていた。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、開閉操作が円滑かつ確実であり、かつ、機器
の小型化に寄与するヒンジ装置を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のヒンジ装
置においては、開閉部材を固定部材の一側縁に開閉自在
に連結するヒンジ装置であって、該ヒンジ装置は、前記
開閉部材にその軸線を前記側縁と平行に位置させて固定
されると共にその軸線回りにカム部を有するカムシャフ
トと、前記固定部材に固定され前記カムシャフトのカム
部をそれぞれ弾性的に把持するばねとを備えてなり、前
記カム部は、前記軸線に対して対称に配設されて前記ば
ねにより該カム部が定位置に保持される一対の保持面を
有する形状とされ、前記ばねには、該ばねに発生した振
動を吸収して振動の減衰を早めるための、振動吸収部が
設けられていることを特徴としている。請求項2記載の
ヒンジ装置においては、請求項1記載のヒンジ装置にお
いて、前記振動吸収部は、前記ばねの表面形状に沿って
延在する層状とされていることを特徴としていている。
請求項3記載のヒンジ装置においては、請求項1記載の
ヒンジ装置において、前記ばねは、複数の板状ばねが積
層されて構成されており、該複数の板状ばねの少なくと
も1つの層間に、前記振動吸収部が介装されていること
を特徴としている。
【0007】請求項1記載の発明においては、カム部が
ばねにより弾性的に把持されることで、開閉操作が円滑
になされる。しかも、ばねには、振動吸収部が設けられ
ているので、ばねがカム部の保持面から外される際の勢
いによりばねに発生する振動を、振動吸収部が吸収し、
振動が素早く減衰される。請求項2記載の発明において
は、振動吸収部が、ばねの表面形状に沿って延在する層
状とされているので、ばねの表面のいたるところで振動
の吸収がなされ、振動吸収部による振動の吸収が効率的
になされる。請求項3記載の発明においては、ばねが、
複数の板状ばねが積層されて構成されていることによ
り、ばねの弾性力が容易に高められて開閉操作の円滑性
が向上する。この場合、ばねの弾性力を高めることの結
果として、ばねには振動が発生しやすくなるが、この発
明においては、複数の板状ばねの少なくとも1つの層間
には、振動吸収部が介装されているので、振動吸収部が
振動を吸収することにより振動が素早く減衰されること
になり、ばねの弾性力を高めた場合であっても、振動が
十分速やかに減衰される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のヒンジ装置の実施
の形態について、図面を参照して説明する。
【0009】〔第一実施形態〕図1、2は、本発明のヒ
ンジ装置の第一実施形態が適用される携帯電話の一例を
示したものである。図において、符号1は携帯電話であ
り、操作部2(固定部材)と送話部3(開閉部材)から
略構成されている。送話部3は、操作部2の一側縁4に
開閉自在に連結されている。この連結は、ヒンジ装置5
により行われ、ヒンジ装置5は、2個のヒンジ装置本体
6、6からなるものである。これらヒンジ装置本体6、
6は、それぞれ側縁4の長手方向の両端部に配設されて
いる。
【0010】次に、ヒンジ装置本体6の構成について図
3、4を参照して詳細に説明する。図において、ヒンジ
装置本体6は、カムシャフト7とばね8とから主に構成
されている。カムシャフト7は、例えば金属製のシャフ
ト部9と例えば合成樹脂製のカム部10とから構成さ
れ、操作部2の取付壁部2aにその軸線を前記側縁4と
平行に位置させてシャフト部9が固定され、シャフト部
9には、その軸線回りにカム部10が固定されている。
シャフト部9は、同軸異径の3つの軸部9a、9b、9
cが大きさの順に連設されたものであり、軸部9b、9
cには、軸線と平行にそれぞれ対称な一対の平坦部9
d、9dおよび9e、9eが形成されている。シャフト
部9は、軸部9bが、取付壁部2aの孔部2bに嵌入さ
れ、平坦部9d、9dが孔部2b内壁に係止されてその
軸線回りの回動が阻止されている。また、軸部9aは、
後述の蓋11に形成された孔部11aに遊びをもって嵌
入されている。
【0011】さらに、カム部10は、前記軸部9a、9
bと形を合わせた孔部10aを有すると共に、図5にそ
の断面外形を示すように、前記軸線と平行かつ前記軸線
に対して対称に配設された一対の平面である一対の保持
面10b、10bと、これら保持面10b、10bの端
縁間を外方に凸なる状態で結びかつ前記軸線に対して対
称に配設された一対の円弧面10c、10c(曲面)と
から構成されている。そして、図3、4に示すように孔
部10a内にシャフト部9の軸部9a、9bを位置させ
てシャフト部9に固定されている。
【0012】一方、図3、4において、送話部3にはリ
ング状部材12が固定され、リング状部材12には、リ
ング状部材12の内周面上に形成された複数の突起12
aに複数の凹部11bを嵌合させて蓋11が固定されて
いる。蓋11には、その内面11c側に孔部11a、突
起11dが形成されている。孔部11a内には、前述の
如くカムシャフトの軸部9aが嵌入されている。ばね8
は、略十字形の平板部8aの端部から起立壁部8b、8
bが設けられた形状とされている。このばね8は、平板
部8aに前記蓋11の突起11dと位置を合わせて孔部
8cが形成され、突起11dと孔部8cを嵌合させて蓋
11に固定されている。ここで、ばね8は、蓋11に固
定されているから、蓋11およびリング状部材12を介
して送話部3に間接的に固定されていることとなる。ま
た、起立壁部8b、8bは、当接板部8d、8dにて前
記カム部10に当接し、このカム部10を弾性的に把持
している。
【0013】次に、図3、4に示すヒンジ装置本体6の
組み立て方について説明する。まず、カムシャフト7の
シャフト部9を、操作部2の側縁4の中央に位置する空
間部13側から孔部2bに差し込む。このときシャフト
部9は、軸部9cの壁部9fが係止される。また、軸部
9bの平坦部9d、9dが孔部2b内壁に係止されて軸
線回りの回動が阻止される。次に、カム部10を操作部
2の側縁4の外方からシャフト部9の軸部9a、9bが
孔部10a内に嵌入するように差し込む。そして、ばね
8を予め蓋11に突起11dと孔部8cを嵌合させて固
定しておき、この蓋11を、送話部3に前もって固定さ
れたリング状部材12に、その凹部11bを突起12a
に嵌合させて固定する。この場合、蓋11に固定された
ばね8が、カムシャフト7のカム部10をその当接板部
8dにて把持すると共に蓋11の孔部11a内にカムシ
ャフト7の軸部9aを嵌入させるようにする。以上によ
り、ヒンジ装置本体6の組み立てが完了する。
【0014】次に、上記ヒンジ装置5により連結された
携帯電話1の送話部3の開閉について説明する。以下の
説明において、送話部3の位置が図2においてA、B、
Cにあるときのばね8とカムシャフト7のカム部10の
位置関係は図5、6、7とそれぞれ対応している。以
下、送話部3の各開閉段階ごとに分けて説明する。
【0015】Aのとき(閉状態) 図2においてAで示す閉状態においては、図5に示すよ
うに、当接板部8d、8dがカム部10を円弧面10
c、10cの中央部において当接し、把持した状態にあ
る。
【0016】AからB(開時) 閉状態から送話部3を開いていき、図2のBの状態(図
6と対応)までは、当接板部8d、8dがカム部10を
円弧面10c、10cに当接しながら、把持した状態で
ばね8が反時計方向に回転することとなる。このとき、
円弧面10cが円弧状であることから、回転は円滑に行
われる。
【0017】BからC(開時) 図2のBの状態(図6と対応)から、さらに送話部3を
開くと、当接板部8d、8dは、円弧面10c、10c
との線接触から図7に示す保持面10b、10bとの面
接触へと移行する。この移行は、図6の状態からわずか
の力で一気に行われ、図7の状態となる。すなわち、図
2のBの状態からわずかの力を加えるだけで、一気に図
2のCの状態へと移行する。
【0018】Cのとき(開状態) 図2のCの状態(図7と対応)においては、当接板部8
d、8dは、保持面10b、10bを面接触により把持
しているから、送話部3は、確実かつ安定的に所定角度
に保持される。
【0019】CからB(閉時) 図2のCの状態(図7と対応)から、送話部3を閉じる
には、図7から図6に移行した時、当接板部8d、8d
間の距離が、図7に示すD2から図6に示すD1へと押
し広げられることに対応して、大きな力を必要とする。
このときの力の大きさは、当接板部8d、8d間の距離
をD2からD1に押し広げることに対応しているので、
ばね8の設計により所望の値に設定することができる。
ここで、大きな力を要することは、送話部3の所定角度
での保持の安定性を裏付けるものである。そして、この
大きな力により、当接板部8d、8dは、保持面10
b、10bとの面接触から円弧面10c、10cとの線
接触へと一気に移行する。
【0020】BからA(閉時) 図2のBの状態からAの閉状態までは、回転の向きが異
なるのみで動作機構はAからBへと開くときと同様であ
り、当接板部8d、8dがカム部10を円弧面10c、
10cに当接しながら、把持した状態でばね8が時計方
向に回転することとなる。このとき、円弧面10cが円
弧状であることから、回転は円滑に行われることも同様
である。
【0021】上記開閉動作を総括すると、図2におい
て、AからBまでは一定の力で円滑に開操作が行え、B
の状態からはわずかの力で一気にCの開状態とすること
ができる。しかも、Cの開状態は安定であり、送話部3
を閉じるには大きな力を必要とする。大きな力を加え送
話部3を閉じると、一気にCからBの状態となり、Bか
らAまでは一定の力で円滑に閉操作が行われる。すなわ
ち、上記ヒンジ装置5を適用すると、開閉操作が容易か
つ円滑に行え、所定角度(開状態)にて確実かつ安定的
に送話部3の保持がなされる。
【0022】上記ヒンジ装置5は、2個のヒンジ装置本
体6、6からなり、これらヒンジ装置本体6、6は、送
話部3が連結される操作部2の側縁4のそれぞれ長手方
向の両端部に配設され、これら両端部のみにて送話部3
の操作部2に対する開閉自在な連結を行う。したがっ
て、前記側縁4の中央に位置する空間部13は、ヒンジ
装置5と無関係に、連結以外の用途、例えば配線の収納
スペース等に使用することができ、機器の小型化に寄与
することができる。
【0023】また、保持面10b、10bの角度を任意
の角度に設定することにより、開位置の角度を任意の角
度、例えば図2のC’で示すような150度等、大きな
角度に設計することは容易である。
【0024】〔第二実施形態〕次に本発明のヒンジ装置
の第二実施形態について説明する。本実施形態が前記第
一実施形態と異なる点は、第一実施形態におけるカム部
10に代えて、図8にその外形を示すカム部20を用い
る点のみであり、他は同一構成である。そこで、カム部
20についてのみ説明を行い、他の部分の説明は省略す
る。カム部20の構成が、カム部10の構成と異なる点
は、保持面20aの傾きが異なるのみであり、カム部1
0の孔部10aと同一の孔部(図示せず)およびカム部
10の円弧面10cと同様の円弧面20b(曲面)が形
成されている。また、本実施形態においては、前記第一
実施形態と同様にして、その組み立てを行うことができ
る。
【0025】本実施形態における送話部3の開閉操作
が、前記第一実施形態と特に異なる点は、図9において
A、D、Eで開閉状態を示すように、保持角度(Eの位
置に対応)が90度であることである。すなわち、カム
部20の保持面20aの角度設定により保持角度を所望
の値(本実施形態においては90度)に設定することが
できる。このとき、機器の小型化に寄与できること、開
閉操作の円滑さおよび確実さは前記第一実施形態と同様
である。
【0026】〔第三実施形態〕次に本発明のヒンジ装置
の第三実施形態について説明する。本実施形態が上記第
二実施形態と異なる点は、第二実施形態におけるカム部
20に代えて、図10にその外形を示すカム部30を用
いる点のみであり、他は同一構成である。そこで、カム
部30についてのみ説明を行い、他の部分の説明は省略
する。カム部30の構成が、カム部20の構成と異なる
点は、復帰力受面30b(曲面)の中心線が異なるのみ
であり、カム部20の孔部と同一の孔部(図示せず)お
よびカム部20の保持面20aと同様の保持面30aが
形成されている。復帰力受面30b、30bは図10に
おいて仮想平面L1上にあると共に軸線Oより等距離だ
け離れた偏心した平行な直線P1、P2をそれぞれ中心
線として形成された円弧面である。また、本実施形態に
おいては、上記第一実施形態と同様にして、その組み立
てを行うことができる。
【0027】本実施形態における送話部3の開閉操作
が、上記第一実施形態と異なる点は、図9におけるAD
間の動作のみであるので、AD間の動作についてのみ説
明する。復帰力受面30b、30bは直線P1、P2を
それぞれ中心線として形成された円弧面であることか
ら、軸線Oを中心線とする仮想円弧面L2よりも反時計
方向に関しては、外側に位置する。したがって、図10
に示す閉状態から開操作を行うと、ばね8の当接板部8
d、8d間の距離は、図10のD3から図11のD4に
押し広げられることとなる。したがって、図11の状態
において、ばね8には閉状態に戻るよう復帰力が作用し
ている。よって、図2において閉状態AからDに至る途
中の角度にて送話部3が保持されることはなく、そのよ
うなときには閉状態に自動的に戻ることとなる。また、
送話部3は、開状態にて安定的に保持されることは、第
二実施形態と同様である。
【0028】また、図9のEで示す開状態からさらに開
操作を行うと、ばね8の当接板部8d、8dは、保持面
30a、30aとの面接触から復帰力受面30b、30
bとの線接触へと移行する。すなわち図12の状態を経
由することとなる。図12の状態から開操作をするにつ
れて、すなわち反時計方向にばね8を回転させるにつれ
て、復帰力受面30bは、軸線Oを中心線とする仮想円
弧面L3より外側に位置するから、ばね8の当接板部8
d、8d間は押し広げられることとなり、ばね8には時
計方向への復帰力が作用する。したがって、開状態から
さらに開操作を行おうとしても、開操作を中止した時点
で復帰力によりばね8は、図12の状態へと復帰し、さ
らには図12へと復帰する惰性により開状態へと復帰す
ることとなる。以上より、本実施形態においては、送話
部3は閉状態(図9のA)か開状態(図9のE)かのい
ずれかに保持され、所定角度以外の中途状態での保持、
いわゆる半開きの状態となることはない。
【0029】また、機器の小型化に寄与できること、開
閉操作の円滑さおよび確実さは上記第二実施形態と同様
である。
【0030】〔第四実施形態〕次に本発明のヒンジ装置
の第四実施形態について説明する。本実施形態が上記第
一実施形態と異なる点は、第一実施形態におけるカム部
10に代えて、図13にその外形を示すカム部40を用
いる点のみであり、他は同一構成である。そこで、カム
部40についてのみ説明を行い、他の部分の説明は省略
する。カム部40は、カム部10の孔部10aと同一の
孔部(図示せず)、カム部10の保持面10bと同様の
保持面40a、および、カム部30の復帰力受面30b
と同様の復帰力受面40b(曲面)とから構成されてい
る。
【0031】すなわち、本実施形態は上記第一、第三実
施形態の特徴部分が組み合わされた構成を有している。
したがって、第一実施形態において説明した如く、機器
の小型化に寄与でき、開閉操作が円滑かつ確実に行える
という効果があり、また、保持面40aの角度設定によ
り保持角度を所望の値に設定することができるという効
果があり、さらには、第三実施形態において説明した如
く、送話部3は閉状態か開状態かのいずれかに保持さ
れ、所定角度以外の中途状態での保持、いわゆる半開き
の状態となることはないという効果を奏することができ
る。
【0032】〔第五実施形態〕次に本発明のヒンジ装置
の第五実施形態について説明する。本実施形態が上記第
一実施形態と異なる点は、第一実施形態におけるカム部
10に代えて、図14にばね8の当接板部8dに把持さ
れる部分の外形を示す保持用カム部50、復帰用カム部
55を用いる点のみであり、他は同一構成である。そこ
で、保持用カム部50、復帰用カム部55についてのみ
説明を行い、他の部分の説明は省略する。
【0033】保持用カム部50、復帰用カム部55は、
側縁4の両端部にそれぞれ配されるものであって、ばね
8の当接板部8dに把持される部分の断面形状が互いに
異なるものである。
【0034】前記保持用カム部50は、内方に凹んでば
ね8により保持用カム部50が定位置に保持される保持
面となる凹面50aと、保持用カム部50がばね8に対
して相対的に図示左回りに回転されたときにばね8の弾
性復元力によりこの回転と逆方向に回転力を受けるとと
もに保持用カム部50の軸線Oから偏心した中心線P
1、P2を有する円弧面である復帰力受面50bとを備
えて構成されている。そして、主としてばね8により定
位置に保持される機能を有するものである。
【0035】前記復帰用カム部55は、復帰用カム部5
5がばね8に対して相対的に図示左回りに回転されたと
きにばね8の弾性復元力によりこの回転と逆方向に回転
力を受ける復帰力受面55bを備えて構成されている。
また、全体形状が平行四辺形とされることで、ばね8の
位置による弾性力の差が大きく設定できるようにされて
いる。すなわち、全体形状を偏平な平行四辺形とするこ
とで、D8とD7の比率を大きく設定することができ、
ばね8がコーナー部55cを超える際に要する力を大き
く設定することができるようにされている。さらに、す
べてのコーナー部55c、55dは、円滑さを保証する
ために丸められている。そして、復帰用カム部55は、
主としてばね8により弾性復元力を受ける機能を有する
ものである。
【0036】次に、これら保持用カム部50、復帰用カ
ム部55を使用した場合の開閉操作について、送話部3
の各開閉段階ごとに分けて説明する。図14において、
αおよびγは、それぞれ送話部3の操作部2に対する閉
位置および開位置に対応するものであり、βは、αから
γに至る経路の途中の位置を示すものである。
【0037】αのとき(閉状態) 図14においてαで示す閉状態においては、当接板部8
d、8dは、保持用カム部50、復帰用カム部55のそ
れぞれの復帰力受面50b、55bに当接した状態にあ
る。
【0038】αからβ(開時) 閉状態から送話部3を開いていき、図14のβの状態ま
では、当接板部8d、8dは、保持用カム部50、復帰
用カム部55のそれぞれの復帰力受面50b、55bに
当接しながら、把持した状態でばね8が図示右回りに回
転することとなる。このとき、βに至る以前に回転力が
解除された場合には、ばね8の弾性復元力により送話部
3は、閉状態に戻される。
【0039】βからγ(開時) 図14のβの状態から、さらに送話部3を開くと、当接
板部8d、8dは、保持用カム部50、復帰用カム部5
5のそれぞれの復帰力受面50b、55bとの接触状態
から、保持用カム部50については凹面50a(保持
面)との接触状態、復帰用カム部55については保持面
ではないものの略平面状部分との接触状態へと移行す
る。この移行は、わずかの力で一気に行われる。すなわ
ち、図14のβの状態からわずかの力を加えるだけで、
一気に図14のγの状態へと移行する。
【0040】γのとき(開状態) 図14のγの状態においては、当接板部8d、8dは、
保持用カム部50については凹面50aを把持している
から、送話部3は、確実かつ安定的に所定角度に保持さ
れる。
【0041】γからβ(閉時) 図14のγの状態から、送話部3を閉じるには、当接板
部8d、8d間の距離が、保持用カム部50、復帰用カ
ム部55においてそれぞれD5からD6へと、D7から
D8へと押し広げられることに対応して、大きな力を必
要とする。このときの力の大きさは、ばね8の設計によ
り保持用カム部50、復帰用カム部55側に対して個別
に所望の値に設定することができる。ここで、大きな力
を要することは、送話部3の開状態での保持の安定性を
裏付けるものである。そして、この大きな力により、当
接板部8d、8dは、保持面との接触状態から復帰力受
面50b、55bとの接触状態へと一気に移行する。
【0042】βからα(閉時) 図14のβの状態からαの閉状態までは、ばね8の弾性
復元力により自動的に、すなわち閉状態へと回転させる
力がなくても送話部3は、閉状態へと戻ることとなる。
【0043】上記開閉動作を総括すると、図14におい
て、αからβまではばね8の弾性復元力に抗して円滑に
開操作がなされ、βの状態からはわずかの力で一気にγ
の開状態へと移行する。また、βに至る以前に回転力が
解除された場合には、ばね8の弾性復元力により送話部
3は、閉状態に戻される。開状態は安定であり、送話部
3を閉じるには大きな力を必要とする。大きな力を加え
送話部3を閉じると、一気にγからβの状態となり、β
からαまではばね8の弾性復元力により自動的に閉状態
に戻る。すなわち、開閉操作が容易かつ円滑に行え、所
定角度(開状態)にて確実かつ安定的に送話部3の保持
がなされるとともに、αとβの間で半開きとなることが
ない。
【0044】本実施形態によれば、側縁4の両端部に配
される2つの保持用カム部50、復帰用カム部55は、
ばね8に把持される部分の断面形状が互いに異なるの
で、開閉操作の動作特性、例えば保持角度、開閉操作の
回転力の設定等の設計に関し、任意性が高められてい
る。すなわち、本実施形態においては、保持用カム部5
0の凹面50aにより確実な保持機能が得られ、復帰用
カム部55の復帰力受面55bにより半開きの防止機能
が得られており、カム部の断面形状が互いに異なること
で一つのヒンジ装置5において異なる機能が得られてい
る。
【0045】〔第六実施形態〕次に本発明のヒンジ装置
の第六実施形態について説明する。本実施形態が前記第
五実施形態と異なる点は、復帰用カム部55に代えて、
復帰用カム部65を用いる点のみであり、他は同一構成
である。そこで、復帰用カム部65についてのみ説明を
行い、他の部分の説明は省略する。
【0046】前記復帰用カム部65は、平面からなる保
持面65a、65bを備え、保持面65a、65bの端
縁間は、復帰力受面65cにより連結されて構成されて
いる。
【0047】前記復帰力受面65cは、ばね8が図示右
回りに相対回転されたとき、軸線Oを中心とする円弧面
より内方に位置するため、ばね8の弾性復元力によりば
ね8の相対回転に加速力を与え回転の加速機能を有する
ものである。また、ばね8の相対回転が逆であれば復帰
力を受け、半開き防止機能を有している。
【0048】本実施形態においては、保持用カム部5
0、復帰用カム部65を使用して、前記第五実施形態と
同様にして開閉操作がなされる。主な相違点は、閉状態
α’において、ばね8が保持面65aにより保持される
こと、回転角度がθ1(本例では、θ1=30度)に対
応するβ’を超えると復帰力受面65cの加速機能によ
り、回転角度がθ2(本例では、θ2=150度)であ
る開状態γにおいて保持面50a、65bにおいて保持
されることである。すなわち、わずかの力でθ1からθ
2まで一気に開操作がなされ、軽快な操作性が与えられ
る。また、閉時には、復帰力受面65cは、半開き防止
機能を示す。
【0049】本実施形態においては、前記第五実施形態
とは異なった開閉特性が実現されている。このように側
縁4の両端部に配される2つのカム部として、互いに異
なる断面形状を有するものを使用することにより開閉特
性の任意性を高めることができるとともに、設計の自由
度を増大させることができる。
【0050】〔第七実施形態〕次に本発明のヒンジ装置
の第七実施形態(図18)について説明する。本実施形
態が第六実施形態と異なる点は、保持用カム部50、復
帰用カム部55の支持が例えば合成樹脂製であるととも
に貫通孔71aを有するシャフト71によりなされ、保
持用カム部50、復帰用カム部55およびシャフト71
によりカムシャフト70が構成されている点、ばね8が
2重にされて弾性力を強く設定されている点のみであ
る。この場合、カムシャフト70は、取付壁部2aの孔
部2bに嵌入されることで操作部2に取り付けられ、ば
ね8、8は、送話部3に取り付けられている。ここで送
話部3は、2つ割とされてねじ3aにより固定されてい
る。
【0051】本実施形態においては、前記第六実施形態
の効果に加えて、貫通孔71aを、例えば配線スペース
のように連結以外の目的に使用することができ、機器の
さらなる小型化をもたらすことができる。また、この貫
通孔71aを、図17に示すように送話部3に設けられ
る送話用受音マイク72のために操作部2と送話部3と
にわたって設けられる配線73のためのスペースとして
使用した場合には、配線73を露出させることがないの
で美観を向上させるという効果を奏する。
【0052】〔第八実施形態〕次に本発明のヒンジ装置
の第八実施形態について説明する。本実施形態が前記第
七実施形態と異なる点は、保持用カム部50、復帰用カ
ム部55の周囲に位置する送話部3が、2つ割とされて
ねじ3aにより固定されている構成に代えて、送話部3
が一体的に形成され、蓋3bが送話部3に嵌合された構
成とされている点のみである。
【0053】本実施形態においては、前記第七実施形態
と同様の効果を奏することができる。
【0054】なお、上記第一ないし第八実施形態におい
て、ばね8としては、図19に示すように、平板部8a
に、起立壁部8b、8b間を結ぶ方向に延在しかつ平板
部8aから直交する方向に突出するビード部8eを設け
ることが好ましい。この場合、ビード部8eの延在長さ
は、平板部8aの端縁から端縁までの全幅にわたるもの
であっても、図19に示すように中央領域だけのもので
あってもよく、任意である。ビード部8eの個数につい
ては、図19に示すように2つであっても、または、1
つあるいは3つ以上であってもよく、任意である。ビー
ド部8eの突出方向については、図19に示すような起
立壁部8bと反対向きであっても、あるいは起立壁部8
bと同じ向きであってもよい。このようなビード部8e
を有していることにより、開閉操作に伴って図示F方向
に起立壁部8b、8bがたわみ動作を繰り返した場合に
おいても、たわみ動作の耐久性を向上させることがで
き、好ましい。この耐久性の向上は、ビード部8eを設
けることにより、たわみ方向Fに関しての平板部8aの
曲げ強度が向上すること、平板部8aの周縁部から中央
孔部8fに向けてクラックが発生した場合においてもク
ラックの到達距離を長くすること、シャフト9の軸部9
aを挿通させるための中央孔部8fの存在によってもた
らされる平板部8aの強度低下を補償し得ることに基づ
いている。
【0055】また、上記第一ないし第八実施形態におい
て、カムシャフトの操作部2の取付壁部2aに取り付け
られる部分に、軸方向に延在しかつ外方に突出する糸リ
ブを設けておくことが好ましい。例えば、上記第八実施
形態であれば、図20に示すように、保持用カム部50
および復帰用カム部55の操作部2の取付壁部2aに嵌
合する嵌合部60に、軸方向に延在しかつ外方に突出す
る糸リブ61を設けることが好ましい。この糸リブ61
の設置位置、本数、形状(半球状、三角状、等)等につ
いては任意である。この糸リブ61は、取付壁部2aの
孔部2bの内径よりも少しだけ大きめに形成され、嵌合
の際に糸リブ61自身が多少潰れることにより、カム部
50、55と操作部2との間の嵌合強度を高めるための
ものである。このように、糸リブ61を設けることによ
り、カムシャフトの操作部2への取付が堅固になされる
ことにより、より大きな負荷荷重に耐えることが可能と
されるとともに、耐久性を向上させ得るという効果がも
たらされる。なお、このような糸リブは、図示しないも
のの第一ないし第七実施形態においても適用可能である
ことはもちろんである。例えば、第一実施形態に糸リブ
を適用する場合には、図4において、カムシャフト7の
シャフト部9の軸部9bに適用されることになる。
【0056】また、上記の実施例においては、本発明の
ヒンジ装置を携帯電話1に適用する例を取り上げたが、
本発明の適用機器は携帯電話のみに限定するものではな
く、例えば図21に示すように携帯用コンピューター7
5にも適用することができ、この他にも電子手帳等、ト
イレの便座等、種々の機器に適用することができる。ま
た、カムシャフト7、70を操作部2(固定部材)側、
ばね8を送話部3(開閉部材)側に設けることに代え
て、カムシャフトを開閉部材側、ばねを固定部材側に設
ける構成とすることもできる。
【0057】〔第九実施形態〕図22に、本発明のヒン
ジ装置の第九実施形態を示す。本実施形態においては、
ばね80を主たる特徴点としている。
【0058】このばね80は、上記第一ないし第八実施
形態におけるばねに代えて、好適に適用することができ
る。具体的には、ばね80は、図4におけるばね8に代
えて、図16、図18、および図20(a)におけるば
ね8、8に代えて、使用することができる。図22は、
ばね80を図18に適用した場合に相当している。
【0059】図23は、図22におけるばね80を取り
出して示す図であり、ばね80は、断面略コ字状に形成
された板状ばね81、82が2重に合わさって構成され
ている。ばね80は、板状ばねを2重とすることで、弾
性力が高められている。なお、図23においては、ばね
80は、単体のみを取り出して図示しているために、カ
ム部への装着状態(図22)と比較して、対向する2辺
が狭まって図示されていることに注意されたい。
【0060】ばね80は、2枚の板状ばね81、82間
に、板状ばね81の外面形状および板状ばね82の内面
形状に沿って延在する振動吸収層84(振動吸収部)が
介装されている点を主たる特徴点としている。これにつ
いて、図23を参照して説明する。
【0061】振動吸収層84は、ばね80に発生した振
動を吸収して振動の減衰を早めるためのものであり、例
えば、粘性が大きく、振動により受ける変位を熱エネル
ギーに変換することにより振動を吸収するようなものが
好適であり、例えば、ゴム系樹脂が好適である。図23
に示す例においては、ゴム系樹脂からなる振動吸収層8
4が板状ばね81、82間に挟持されることにより、介
装されている。
【0062】振動吸収層84は、図23に示す形態に限
らず、図24〜図28に示す形態、あるいは他の同様の
形態により代替することもできる。
【0063】図24に示す例においては、板状ばね81
の外表面に制振テープ85が貼り付けられ、制振テープ
85の外側から板状ばね82がかぶせられている。この
場合、制振テープ85は、金属箔85aの一面に、例え
ばゴム系樹脂を含む粘着剤層85b(振動吸収部)が設
けられてなるものである。この例においては、板状ばね
81の外表面に制振テープ85を貼り付けるだけでよい
ので、製作が容易である。
【0064】図25に示す例においては、板状ばね82
の外表面に、図24と同様の制振テープ85が貼り付け
られている。この例においては、図24と同様に、板状
ばね82の外表面に制振テープ85を貼り付けるだけで
よいので、製作が容易である。
【0065】図26に示す例においては、板状ばね82
の外表面に、例えばゴム系樹脂を含む振動吸収層84
(振動吸収部)が、コーティングにより設けられてい
る。
【0066】図27に示す例においては、図23に示す
例に加えて、板状ばね82の外側にさらに他の板状ばね
87がかぶせられている。すなわち、板状ばねが、3重
とされてばね80の弾性が高められている。この場合、
ばね80の弾性力を高めると、ばね80は、振動しやす
くなるという傾向を有しているが、この例においては、
板状ばね81、82の層間に、振動吸収層84が介装さ
れているので、振動吸収層84が振動を吸収することに
より振動が素早く減衰されることになり、ばね80の弾
性力を高めた場合であっても、振動が十分速やかに減衰
される。
【0067】図28に示す例においては、図24および
図25と同様の制振テープ85が、板状ばね82の対向
する2辺においてのみ貼り付けられている。この例にお
いては、振動変位の大きな部分にのみ制振テープ85を
貼り付けることにより、制振テープ85の使用量を少な
くすることができる。
【0068】次に、本実施形態におけるばね80の作用
について説明する。ヒンジ装置5の開時においては、例
えば、携帯電話1において送話部3を片手で開けようと
するときなどにおいては、既述のように、図2において
Bをわずかでも超えるとCまたはC’までは、また、図
9においてDをわずかでも超えるとEまでは、また、図
14においてβをわずかでも超えるとγまでは、送話部
3は、加速的に一気に、かつ、勢いよく移行する。
【0069】この勢いのついた移行の際に、ばね80
は、自身の弾性力に基づいて、振動することがある。本
実施形態においては、このような振動を、振動吸収層8
4により吸収し、振動を素早く減衰させることができ
る。
【0070】振動吸収層84がない場合には、特に、ば
ね80の弾性力を高めれば高める程、振動が発生しやす
くなる傾向があるが、振動吸収層84を設けることによ
り、ヒンジ装置5に振動減衰機能をもたらして、振動を
十分に素早く減衰させ、実質的には、あるいは、操作者
の感覚的には、振動を防止することができる。これによ
り、より高度な操作性をもたらすことができ、操作者に
高級感を与えることができる。
【0071】この場合、振動吸収層84が、板状ばね8
1、82の表面形状に沿って延在する層状とされている
ので、振動吸収層84による振動の吸収を効率的に達成
することができる。
【0072】
【発明の効果】本発明のヒンジ装置によれば、以下の効
果を奏する。請求項1記載のヒンジ装置によれば、カム
部がばねにより弾性的に把持されることにより、開閉操
作を円滑になすことができる。しかも、ばねには、振動
吸収部が設けられているので、ばねがカム部の保持面か
ら外される際の勢いによりばねに発生する振動を、振動
吸収部により吸収して、振動を十分に素早く減衰させる
ことができる。請求項2記載のヒンジ装置によれば、振
動吸収部が、ばねの表面形状に沿って延在する層状とさ
れているので、振動吸収部による振動の吸収を効率的に
なすことができる。請求項3記載のヒンジ装置によれ
ば、ばねが、複数の板状ばねが積層されて構成されてい
ることにより、ばねの弾性力が容易に高められて開閉操
作の円滑性が向上する。しかも、この場合、複数の板状
ばねの少なくとも1つの層間には、振動吸収部が介装さ
れているので、ばねがカム部の保持面から外される際の
勢いによりばねに発生する振動を、振動吸収部により吸
収して、振動を十分に素早く減衰させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒンジ装置の第一実施例が適用される
携帯電話の一例を示す平面図である。
【図2】同携帯電話の正面図である。
【図3】本発明のヒンジ装置の第一実施例におけるヒン
ジ装置本体を示す側面図であり、図4におけるY−Y線
矢視断面を示す。
【図4】同ヒンジ装置本体を示す平面図であり、図3に
おけるX−X線矢視断面を示す。
【図5】同ヒンジ装置本体におけるカム部外形形状を示
す説明図であり、図4におけるZ−Z線矢視断面を示
す。また、図2におけるAと対応している。
【図6】同カム部におけるカム部とばねとの位置関係を
示す説明図であり、図2におけるBと対応している。
【図7】同カム部におけるカム部とばねとの位置関係を
示す他の説明図であり、図2におけるCと対応してい
る。
【図8】本発明のヒンジ装置の第二実施例におけるカム
部外形形状を示す側断面図である。
【図9】同第二実施例が適用される携帯電話の一例を示
す正面図である。
【図10】本発明のヒンジ装置の第三実施例におけるカ
ム部外形形状を示す側断面図である。
【図11】同第三実施例におけるカム部とばねとの位置
関係を示す説明図である。
【図12】同第三実施例におけるカム部とばねとの位置
関係を示す他の説明図である。
【図13】本発明のヒンジ装置の第四実施例におけるカ
ム部外形形状を示す側断面図である。
【図14】本発明のヒンジ装置の第五実施例におけるカ
ム部外形形状を示す側断面図であるとともに、カム部と
ばねとの位置関係を示す説明図である。
【図15】本発明のヒンジ装置の第六実施例におけるカ
ム部外形形状を示す側断面図であるとともに、カム部と
ばねとの位置関係を示す説明図である。
【図16】本発明のヒンジ装置の第七実施例におけるヒ
ンジ装置本体を示す正面図である。
【図17】同第七実施例が適用される携帯電話の一例を
示す斜視図である。
【図18】本発明のヒンジ装置の第八実施例におけるヒ
ンジ装置本体を示す正面図である。
【図19】本発明のヒンジ装置におけるばねの代替例を
示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)
は(a)において矢印G方向から見た側面図である。
【図20】本発明のヒンジ装置におけるカムシャフトの
代替例を示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)
において矢印H方向から見た側面図である。
【図21】本発明のヒンジ装置が適用される携帯用コン
ピュータの一例を示す正面図である。
【図22】本発明のヒンジ装置の第九実施形態を示す正
面図である。
【図23】図22に示すヒンジ装置におけるばねを取り
出して示す断面図である。
【図24】図23と同様の図であって、ばねの代替可能
な形態を示す断面図である。
【図25】図23と同様の図であって、ばねの他の代替
可能な形態を示す断面図である。
【図26】図23と同様の図であって、ばねのさらに他
の代替可能な形態を示す断面図である。
【図27】図23と同様の図であって、ばねのまた別の
代替可能な形態を示す断面図である。
【図28】図23と同様の図であって、ばねのさらに別
の代替可能な形態を示す断面図である。
【符号の説明】
2 操作部(固定部材) 3 送話部(開閉部材) 3a 端部 4 側縁 5 ヒンジ装置 7 カムシャフト 10 カム部 10b 保持面 20 カム部 20a 保持面 30 カム部 30a 保持面 40 カム部 40a 保持面 50 カム部 50a 保持面 55 カム部 65 カム部 65a 保持面 65b 保持面 80 ばね 81 板状ばね 82 板状ばね 84 振動吸収層(振動吸収部) 85b 粘着剤層(振動吸収部) 87 板状ばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉部材を固定部材の一側縁に開閉自在
    に連結するヒンジ装置であって、 該ヒンジ装置は、前記開閉部材にその軸線を前記側縁と
    平行に位置させて固定されると共にその軸線回りにカム
    部を有するカムシャフトと、前記固定部材に固定され前
    記カムシャフトのカム部をそれぞれ弾性的に把持するば
    ねとを備えてなり、 前記カム部は、前記軸線に対して対称に配設されて前記
    ばねにより該カム部が定位置に保持される一対の保持面
    を有する形状とされ、 前記ばねには、該ばねに発生した振動を吸収して振動の
    減衰を早めるための、振動吸収部が設けられていること
    を特徴とするヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のヒンジ装置において、 前記振動吸収部は、前記ばねの表面形状に沿って延在す
    る層状とされていることを特徴とするヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のヒンジ装置において、 前記ばねは、複数の板状ばねが積層されて構成されてお
    り、該複数の板状ばねの少なくとも1つの層間に、前記
    振動吸収部が介装されていることを特徴とするヒンジ装
    置。
JP8979096A 1996-04-11 1996-04-11 ヒンジ装置 Pending JPH09280248A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8979096A JPH09280248A (ja) 1996-04-11 1996-04-11 ヒンジ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8979096A JPH09280248A (ja) 1996-04-11 1996-04-11 ヒンジ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09280248A true JPH09280248A (ja) 1997-10-28

Family

ID=13980490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8979096A Pending JPH09280248A (ja) 1996-04-11 1996-04-11 ヒンジ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09280248A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1006286A2 (en) * 1998-12-03 2000-06-07 Strawberry Corporation Hinge device
JPWO2007004496A1 (ja) * 2005-07-04 2009-01-29 日本電気株式会社 ヒンジ構造及びそれを備えた携帯端末並びにヒンジユニット

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1006286A2 (en) * 1998-12-03 2000-06-07 Strawberry Corporation Hinge device
US6295358B1 (en) 1998-12-03 2001-09-25 Straberry Corporation Hinge device
EP1006286A3 (en) * 1998-12-03 2002-12-18 Strawberry Corporation Hinge device
JPWO2007004496A1 (ja) * 2005-07-04 2009-01-29 日本電気株式会社 ヒンジ構造及びそれを備えた携帯端末並びにヒンジユニット

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100288657B1 (ko) 힌지장치
US10747271B2 (en) Dual-shaft hinge and electronic device
KR100414670B1 (ko) 힌지장치
US11054866B2 (en) Hinge module and electronic device
US20090151116A1 (en) Hinge structure with changeable frictional faces
US7036186B2 (en) Swing hinge device for a portable terminal
KR101360601B1 (ko) 힌지장치 및 개폐장치 및 휴대기기
JP3007552B2 (ja) ヒンジ装置
TW201901345A (zh) 電子裝置
WO2017195273A1 (ja) ヒンジ及び電子機器
JPH09280248A (ja) ヒンジ装置
CN215110046U (zh) 枢纽器
US20110127184A1 (en) Electronic apparatus with hinge mechanism
US6606762B1 (en) Hinge for a rotatably connected cover
US8084689B2 (en) Hinge assembly and electronic device using the same
JP4778207B2 (ja) ヒンジ機構及びそれを組み込んだ電子機器、その組み立て方法
JPH08247134A (ja) ヒンジ装置
US8096021B2 (en) Hinge apparatus and foldable electronic device
KR102485966B1 (ko) 유동 방지구조를 갖는 폴더블 휴대단말기용 힌지 모듈
JP4182067B2 (ja) 折り畳み式電子機器及び折り畳み式電子機器の筐体突き当て構造
US20110131760A1 (en) Hinge
KR200173301Y1 (ko) 힌지 장치
TWM564185U (zh) 樞轉結構總成、轉軸結構以及電子裝置
CN215813901U (zh) 双屏笔记本电脑
JP2022128992A (ja) 電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20050901

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051025

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060307

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02