JPH09280135A - 燃料噴射弁における噴射孔形成部構造 - Google Patents
燃料噴射弁における噴射孔形成部構造Info
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- JPH09280135A JPH09280135A JP9537096A JP9537096A JPH09280135A JP H09280135 A JPH09280135 A JP H09280135A JP 9537096 A JP9537096 A JP 9537096A JP 9537096 A JP9537096 A JP 9537096A JP H09280135 A JPH09280135 A JP H09280135A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】噴射時にスワール燃料の筋割れを防止して連続
的なスワール流を維持し、良好な噴霧特性を得る。 【解決手段】ノズルボディ1の円錐状凸部10にあっ
て、最も外側へ突出する頂部11と、頂部11から内側
へ離間する円形底部12と、頂部11とこの頂部11を
囲う円形底部外周縁12aとの間で広がりそれらを結ぶ
母線14をほぼ直線状に形成するとともに母線14に対
し直交する各円形周方向線15を所定の曲率半径Rで形
成した周面13とを有し、周面13の一部に噴射孔8を
形成してその孔形成面18で噴射孔8の外端開口19を
開放した燃料噴射弁において、外端開口19の内周縁1
9aを含む孔形成面18は、噴射孔8の噴射方向軸線8
aに対しほぼ直交するほぼ平面状に形成されている。ま
た、凸部を斜円錐状に形成してその周面の各母線の長さ
が異なるように頂部を形成し、外端開口の内周縁を含む
孔形成面は、母線長さの長い領域で設定されている。
的なスワール流を維持し、良好な噴霧特性を得る。 【解決手段】ノズルボディ1の円錐状凸部10にあっ
て、最も外側へ突出する頂部11と、頂部11から内側
へ離間する円形底部12と、頂部11とこの頂部11を
囲う円形底部外周縁12aとの間で広がりそれらを結ぶ
母線14をほぼ直線状に形成するとともに母線14に対
し直交する各円形周方向線15を所定の曲率半径Rで形
成した周面13とを有し、周面13の一部に噴射孔8を
形成してその孔形成面18で噴射孔8の外端開口19を
開放した燃料噴射弁において、外端開口19の内周縁1
9aを含む孔形成面18は、噴射孔8の噴射方向軸線8
aに対しほぼ直交するほぼ平面状に形成されている。ま
た、凸部を斜円錐状に形成してその周面の各母線の長さ
が異なるように頂部を形成し、外端開口の内周縁を含む
孔形成面は、母線長さの長い領域で設定されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の燃料
噴射弁において、ノズルボディの先端部に形成した噴射
孔形成部の構造に関するものである。
噴射弁において、ノズルボディの先端部に形成した噴射
孔形成部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料噴射弁を内燃機関のインテー
クマニホールドやシリンダヘッドとの干渉を避けてエン
ジンに搭載した場合、噴射孔をピストン頭部に向けるよ
うに噴射孔の噴射方向軸線をニードル弁体の開閉移動方
向軸線に対し傾斜させなければならないことがある。
クマニホールドやシリンダヘッドとの干渉を避けてエン
ジンに搭載した場合、噴射孔をピストン頭部に向けるよ
うに噴射孔の噴射方向軸線をニードル弁体の開閉移動方
向軸線に対し傾斜させなければならないことがある。
【0003】例えば、図5に示す従来の燃料噴射弁(そ
のほか実開平2ー64755号公報も参照)において
は、噴射孔8の噴射方向軸線8aをニードル弁体2の開
閉移動方向軸線2aに対し所定角度θだけ傾斜させるた
めに、ノズルボディ1の先端部に形成された凸部10が
直円錐形状をなしている。そして、この直円錐形状凸部
10で頂部11と円形底部外周縁12aとの間で広がる
周面13の一部には頂部11の付近で前記噴射孔8が形
成されている。この噴射孔8はその噴射方向軸線8aを
中心とする断面円形状をなし、その外端開口19が周面
13に開放されている。
のほか実開平2ー64755号公報も参照)において
は、噴射孔8の噴射方向軸線8aをニードル弁体2の開
閉移動方向軸線2aに対し所定角度θだけ傾斜させるた
めに、ノズルボディ1の先端部に形成された凸部10が
直円錐形状をなしている。そして、この直円錐形状凸部
10で頂部11と円形底部外周縁12aとの間で広がる
周面13の一部には頂部11の付近で前記噴射孔8が形
成されている。この噴射孔8はその噴射方向軸線8aを
中心とする断面円形状をなし、その外端開口19が周面
13に開放されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】直円錐形状凸部10の
周面13に開放された外端開口19の内周縁19aを考
察する。この内周縁19aは、開閉移動方向軸線2aを
中心とする円形周面13に沿って形成されているので、
一平面上の円形状にならない。すなわち、周面13上の
特定直線状母線14が噴射方向軸線8aを通ってこの内
周縁19aに交差する二点をnとし、この特定直線状母
線14に対し交差する円形周方向線15が噴射方向軸線
8aを通ってこの内周縁19aに交差する二点をmとし
た場合、この特定直線状母線14で外端開口19を切断
した平面上で内周縁19aを観察すると、前記円形周方
向線15上の二点mは前記特定直線状母線14に対する
周方向両側で深さhだけ内側に屈曲する。そのため、こ
の内周縁19aは円形周面13に沿って折れ曲がった形
状となる。
周面13に開放された外端開口19の内周縁19aを考
察する。この内周縁19aは、開閉移動方向軸線2aを
中心とする円形周面13に沿って形成されているので、
一平面上の円形状にならない。すなわち、周面13上の
特定直線状母線14が噴射方向軸線8aを通ってこの内
周縁19aに交差する二点をnとし、この特定直線状母
線14に対し交差する円形周方向線15が噴射方向軸線
8aを通ってこの内周縁19aに交差する二点をmとし
た場合、この特定直線状母線14で外端開口19を切断
した平面上で内周縁19aを観察すると、前記円形周方
向線15上の二点mは前記特定直線状母線14に対する
周方向両側で深さhだけ内側に屈曲する。そのため、こ
の内周縁19aは円形周面13に沿って折れ曲がった形
状となる。
【0005】ニードル弁体2が開くと、燃料はスワール
カラー6の各スワール孔7からニードル弁体2の外周に
供給されて渦流を発生し、サックホール3から噴射孔8
に至る。このスワール燃料は、このような形状の内周縁
19a間から噴射方向軸線8aに沿って噴射されると、
まず、前記円形周方向線15上の二点mで外端開口19
外へ開放されて拡がり、噴霧を形成し始めるが、前記特
定直線状母線14上の二点nでは拘束されたままの状態
である。そのため、スワール燃料が筋割れを生じて連続
的なスワール流にならず、噴霧特性が悪化する。
カラー6の各スワール孔7からニードル弁体2の外周に
供給されて渦流を発生し、サックホール3から噴射孔8
に至る。このスワール燃料は、このような形状の内周縁
19a間から噴射方向軸線8aに沿って噴射されると、
まず、前記円形周方向線15上の二点mで外端開口19
外へ開放されて拡がり、噴霧を形成し始めるが、前記特
定直線状母線14上の二点nでは拘束されたままの状態
である。そのため、スワール燃料が筋割れを生じて連続
的なスワール流にならず、噴霧特性が悪化する。
【0006】本発明は、噴射孔の外端開口形状を改良し
て、良好な噴霧特性を得ることを目的にしている。
て、良好な噴霧特性を得ることを目的にしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】第一発明にかかる燃料噴
射弁においては、ノズルボディの先端部に形成した頂部
と、この頂部から離間して形成した底部と、前記頂部と
底部外周縁との間で広がる周面とを有し、この周面の一
部に噴射孔を形成してその孔形成面で噴射孔の外端開口
を開放している。そして、前記外端開口の内周縁を含む
孔形成面は、噴射孔の噴射方向軸線に対しほぼ直交する
ほぼ平面状に形成されている。
射弁においては、ノズルボディの先端部に形成した頂部
と、この頂部から離間して形成した底部と、前記頂部と
底部外周縁との間で広がる周面とを有し、この周面の一
部に噴射孔を形成してその孔形成面で噴射孔の外端開口
を開放している。そして、前記外端開口の内周縁を含む
孔形成面は、噴射孔の噴射方向軸線に対しほぼ直交する
ほぼ平面状に形成されている。
【0008】第二発明にかかる燃料噴射弁においては、
ノズルボディの先端部に形成した円錐状凸部の頂部と、
この頂部から離間して形成した円形底部と、前記頂部と
円形底部外周縁との間で広がりそれらを結ぶ母線をほぼ
直線状に形成するとともにこの母線に対し交差する円形
周方向線を所定の曲率半径で形成した周面とを有し、こ
の周面の一部に噴射孔を形成してその孔形成面で噴射孔
の外端開口を開放している。そして、前記凸部を斜円錐
状に形成してその周面の各母線の長さが異なるように頂
部を形成し、前記外端開口の内周縁を含む孔形成面は、
この母線長さの長い領域で設定されている。
ノズルボディの先端部に形成した円錐状凸部の頂部と、
この頂部から離間して形成した円形底部と、前記頂部と
円形底部外周縁との間で広がりそれらを結ぶ母線をほぼ
直線状に形成するとともにこの母線に対し交差する円形
周方向線を所定の曲率半径で形成した周面とを有し、こ
の周面の一部に噴射孔を形成してその孔形成面で噴射孔
の外端開口を開放している。そして、前記凸部を斜円錐
状に形成してその周面の各母線の長さが異なるように頂
部を形成し、前記外端開口の内周縁を含む孔形成面は、
この母線長さの長い領域で設定されている。
【0009】
〔第一実施形態〕まず、本発明の第一実施形態にかかる
燃料噴射弁を図1を参照して説明する。
燃料噴射弁を図1を参照して説明する。
【0010】(燃料噴射弁の概略構成について)ノズル
ボディ1内にニードル弁体2が摺動可能に嵌合されてい
る。このニードル弁体2の開閉移動方向軸線2a上でノ
ズルボディ1の先端部内にサックホール3が形成され、
このサックホール3の内周側でノズルボディ1の内底部
に弁シート部4が形成されている。このニードル弁体2
の先端部に形成されたシート面5がノズルボディ1の弁
シート部4に対し弁ばね(図示せず)により圧接されて
いる。ノズルボディ1の内周面とニードル弁体2の外周
面との間にスワールカラー6が嵌着され、このスワール
カラー6内に形成された各スワール孔7が弁シート部4
を介してサックホール3に連通している。ノズルボディ
1の先端部内に噴射孔8が形成され、サックホール3に
連通している。燃料通路9は前記各スワール孔7とサッ
クホール3とからなる。この燃料通路9は、前記ニード
ル弁体2が弁シート部4に対し前記弁ばね(図示せず)
により圧接されて閉じている状態で遮断され、ニードル
弁体2がソレノイド(図示せず)の電磁力により弁ばね
の弾性力に抗して開くと連通する。
ボディ1内にニードル弁体2が摺動可能に嵌合されてい
る。このニードル弁体2の開閉移動方向軸線2a上でノ
ズルボディ1の先端部内にサックホール3が形成され、
このサックホール3の内周側でノズルボディ1の内底部
に弁シート部4が形成されている。このニードル弁体2
の先端部に形成されたシート面5がノズルボディ1の弁
シート部4に対し弁ばね(図示せず)により圧接されて
いる。ノズルボディ1の内周面とニードル弁体2の外周
面との間にスワールカラー6が嵌着され、このスワール
カラー6内に形成された各スワール孔7が弁シート部4
を介してサックホール3に連通している。ノズルボディ
1の先端部内に噴射孔8が形成され、サックホール3に
連通している。燃料通路9は前記各スワール孔7とサッ
クホール3とからなる。この燃料通路9は、前記ニード
ル弁体2が弁シート部4に対し前記弁ばね(図示せず)
により圧接されて閉じている状態で遮断され、ニードル
弁体2がソレノイド(図示せず)の電磁力により弁ばね
の弾性力に抗して開くと連通する。
【0011】(上記燃料噴射弁の噴射孔形成部の詳細構
成について)ノズルボディ1の先端部に形成された凸部
10は、直円錐形状をなし、最も外側へ突出する頂部1
1と、この頂部11から内側へ離間する円形底部12
と、前記頂部11とこの頂部11を囲う円形底部外周縁
12aとの間で広がる周面13とを有している。この周
面13にあっては、頂部11と円形底部外周縁12aと
を結ぶ母線14が直線状に形成されているとともに、こ
の母線14に対し噴射方向軸線8aを通って交差する円
形周方向線15(円形底部外周縁12aを含む底面に対
し平行な平面により切り取った切断面の外周縁)が所定
の曲率半径Rで形成されている。
成について)ノズルボディ1の先端部に形成された凸部
10は、直円錐形状をなし、最も外側へ突出する頂部1
1と、この頂部11から内側へ離間する円形底部12
と、前記頂部11とこの頂部11を囲う円形底部外周縁
12aとの間で広がる周面13とを有している。この周
面13にあっては、頂部11と円形底部外周縁12aと
を結ぶ母線14が直線状に形成されているとともに、こ
の母線14に対し噴射方向軸線8aを通って交差する円
形周方向線15(円形底部外周縁12aを含む底面に対
し平行な平面により切り取った切断面の外周縁)が所定
の曲率半径Rで形成されている。
【0012】前記周面13の一部には頂部11から母線
14に沿って円形底部外周縁12aまで凹所16が形成
され、この凹所16の内底面を囲う段差部17が円形底
部外周縁12aで開放されている。この凹所16の内底
面には孔形成面18が形成されている。この孔形成面1
8には頂部11の付近で前記噴射孔8が形成されてい
る。この噴射孔8はその噴射方向軸線8aを中心とする
断面円形状をなし、その外端開口19が孔形成面18に
開放されている。この噴射方向軸線8aはニードル弁体
2の開閉移動方向軸線2aに対し所定角度θだけ傾斜し
ている。
14に沿って円形底部外周縁12aまで凹所16が形成
され、この凹所16の内底面を囲う段差部17が円形底
部外周縁12aで開放されている。この凹所16の内底
面には孔形成面18が形成されている。この孔形成面1
8には頂部11の付近で前記噴射孔8が形成されてい
る。この噴射孔8はその噴射方向軸線8aを中心とする
断面円形状をなし、その外端開口19が孔形成面18に
開放されている。この噴射方向軸線8aはニードル弁体
2の開閉移動方向軸線2aに対し所定角度θだけ傾斜し
ている。
【0013】特に、前記外端開口19の内周縁19aを
含む孔形成面18は、噴射孔8の噴射方向軸線8aに対
し直交する平面状に形成されている。すなわち、この外
端開口19の円形内周縁19aは、噴射方向軸線8aに
対し直交する一平面上にあり、真円に近くなる。
含む孔形成面18は、噴射孔8の噴射方向軸線8aに対
し直交する平面状に形成されている。すなわち、この外
端開口19の円形内周縁19aは、噴射方向軸線8aに
対し直交する一平面上にあり、真円に近くなる。
【0014】(燃料噴射弁の噴射作用について)ニード
ル弁体2が開くと、燃料はスワールカラー6の各スワー
ル孔7からニードル弁体2の外周に供給されて渦流を発
生し、弁シート部4を介してサックホール3から噴射孔
8に至る。このスワール燃料は、噴射孔8の外端開口1
9から噴射方向軸線8aに沿って噴射される場合にその
内周縁19aに至ると、この内周縁19aの全体でほぼ
同時に外端開口19外へ開放されて円錐状に拡がり、噴
霧を形成し始める。
ル弁体2が開くと、燃料はスワールカラー6の各スワー
ル孔7からニードル弁体2の外周に供給されて渦流を発
生し、弁シート部4を介してサックホール3から噴射孔
8に至る。このスワール燃料は、噴射孔8の外端開口1
9から噴射方向軸線8aに沿って噴射される場合にその
内周縁19aに至ると、この内周縁19aの全体でほぼ
同時に外端開口19外へ開放されて円錐状に拡がり、噴
霧を形成し始める。
【0015】第一実施形態は下記(イ)の特徴(後記す
る他の技術的思想以外)を有する。 (イ) 噴射孔8の噴射方向軸線8aに対しほぼ直交す
るほぼ平面状に形成した孔形成面18に、噴射孔8の外
端開口19を開放したので、その内周縁19aは一平面
上で真円に近くなる。従って、噴射時にスワール燃料の
筋割れを防止して連続的なスワール流を維持し、良好な
噴霧特性を得ることができる。
る他の技術的思想以外)を有する。 (イ) 噴射孔8の噴射方向軸線8aに対しほぼ直交す
るほぼ平面状に形成した孔形成面18に、噴射孔8の外
端開口19を開放したので、その内周縁19aは一平面
上で真円に近くなる。従って、噴射時にスワール燃料の
筋割れを防止して連続的なスワール流を維持し、良好な
噴霧特性を得ることができる。
【0016】〔第二実施形態〕次に、本発明の第二実施
形態にかかる燃料噴射弁を図2〜4を参照して説明す
る。この第二実施形態は、下記の点で前記第一実施形態
と異なる。
形態にかかる燃料噴射弁を図2〜4を参照して説明す
る。この第二実施形態は、下記の点で前記第一実施形態
と異なる。
【0017】図2に示すように、前記凸部10が斜円錐
状に形成されてその周面13の各母線14の長さLが異
なるように頂部11が形成されている。すなわち、この
頂部11は、ニードル弁体2の開閉移動方向軸線2aに
対し距離Eだけ偏心している。この周面13の一部のう
ち、長さLが最も長い母線14を含む領域を孔形成面1
8にしている。この孔形成面18に前記噴射孔8が形成
されている。この噴射孔8はその噴射方向軸線8aを中
心とする断面円形状をなし、その外端開口19が孔形成
面18に開放されている。この噴射方向軸線8aは、ニ
ードル弁体2の開閉移動方向軸線2aに対し所定角度θ
だけ傾斜しているとともに、孔形成面18で外端開口1
9の内周縁19aを通る母線14に対し直角になってい
る。
状に形成されてその周面13の各母線14の長さLが異
なるように頂部11が形成されている。すなわち、この
頂部11は、ニードル弁体2の開閉移動方向軸線2aに
対し距離Eだけ偏心している。この周面13の一部のう
ち、長さLが最も長い母線14を含む領域を孔形成面1
8にしている。この孔形成面18に前記噴射孔8が形成
されている。この噴射孔8はその噴射方向軸線8aを中
心とする断面円形状をなし、その外端開口19が孔形成
面18に開放されている。この噴射方向軸線8aは、ニ
ードル弁体2の開閉移動方向軸線2aに対し所定角度θ
だけ傾斜しているとともに、孔形成面18で外端開口1
9の内周縁19aを通る母線14に対し直角になってい
る。
【0018】例えば、図3に示すように、頂部11から
の距離が異なる四種類の噴射孔8を想定する。各噴射孔
8において噴射方向軸線8a上にある外端開口19の内
周縁19aの中心点C0 ,C1 ,C2 ,C3 が開閉移動
方向軸線2aに対しなす偏心距離をそれぞれE0 ,E1
(E1 −E0 =1mm),E2 (E2 −E0 =2m
m),E3 (E3 −E0 =3mm)とした場合、各偏心
距離E0 ,E1 ,E2 ,E 3 を有する噴射孔8につい
て、その外端開口19の内周縁19aの形状を図4に表
す。この図4において、横軸は中心点C0 ,C1 ,
C2 ,C3 を含む噴射方向軸線8aから内周縁19a上
の任意点までの半径rを示し、縦軸は周面13上の母線
14から内周縁19a上の任意点までの深さhを示す。
前記偏心距離E0 ,E1 ,E2 ,E3 を半径とし開閉移
動方向軸線2aを中心とする円形切断面を想定すると、
偏心距離E0 ,E1 ,E2 ,E3 が大きくなるほど、こ
の切断面の外周円の曲率半径Rも大きくなるので、内周
縁19aにおける深さhが小さくなることが分かる。
の距離が異なる四種類の噴射孔8を想定する。各噴射孔
8において噴射方向軸線8a上にある外端開口19の内
周縁19aの中心点C0 ,C1 ,C2 ,C3 が開閉移動
方向軸線2aに対しなす偏心距離をそれぞれE0 ,E1
(E1 −E0 =1mm),E2 (E2 −E0 =2m
m),E3 (E3 −E0 =3mm)とした場合、各偏心
距離E0 ,E1 ,E2 ,E 3 を有する噴射孔8につい
て、その外端開口19の内周縁19aの形状を図4に表
す。この図4において、横軸は中心点C0 ,C1 ,
C2 ,C3 を含む噴射方向軸線8aから内周縁19a上
の任意点までの半径rを示し、縦軸は周面13上の母線
14から内周縁19a上の任意点までの深さhを示す。
前記偏心距離E0 ,E1 ,E2 ,E3 を半径とし開閉移
動方向軸線2aを中心とする円形切断面を想定すると、
偏心距離E0 ,E1 ,E2 ,E3 が大きくなるほど、こ
の切断面の外周円の曲率半径Rも大きくなるので、内周
縁19aにおける深さhが小さくなることが分かる。
【0019】そこで、図5に示す従来の凸部10と図2
に示す第二実施形態の凸部10とを比較する。例えば、
ノズルボディ1の直径Dや、ニードル弁体2の開閉移動
方向軸線2aに対する噴射方向軸線8aの傾斜角度θな
ど、凸部10の周面13の形状以外で噴射孔8の形成条
件を同一にした場合、この凸部10を図5に示すように
直円錐状に形成するよりも図2に示すように斜円錐状に
形成した方が有利である。すなわち、同一条件のもとで
は、長さLが最も長い母線14を含む領域を孔形成面1
8に設定することにより、前述したように前記偏心距離
E0 ,E1 ,E 2 ,E3 が大きくなって曲率半径Rも大
きくなるので、内内周縁19aにおける深さhが小さく
なるからである。
に示す第二実施形態の凸部10とを比較する。例えば、
ノズルボディ1の直径Dや、ニードル弁体2の開閉移動
方向軸線2aに対する噴射方向軸線8aの傾斜角度θな
ど、凸部10の周面13の形状以外で噴射孔8の形成条
件を同一にした場合、この凸部10を図5に示すように
直円錐状に形成するよりも図2に示すように斜円錐状に
形成した方が有利である。すなわち、同一条件のもとで
は、長さLが最も長い母線14を含む領域を孔形成面1
8に設定することにより、前述したように前記偏心距離
E0 ,E1 ,E 2 ,E3 が大きくなって曲率半径Rも大
きくなるので、内内周縁19aにおける深さhが小さく
なるからである。
【0020】第二実施形態は下記(イ)の特徴(後記す
る他の技術的思想以外)を有する。 (イ) 斜円錐状凸部10の周面13のうち各母線14
の長さLの長い領域で、外端開口19の内周縁19aを
含む孔形成面18を設定した。従って、この内内周縁1
9aにおける前記深さhが小さくなり、噴射時にスワー
ル燃料の筋割れを防止して連続的なスワール流を維持
し、良好な噴霧特性を得ることができる。
る他の技術的思想以外)を有する。 (イ) 斜円錐状凸部10の周面13のうち各母線14
の長さLの長い領域で、外端開口19の内周縁19aを
含む孔形成面18を設定した。従って、この内内周縁1
9aにおける前記深さhが小さくなり、噴射時にスワー
ル燃料の筋割れを防止して連続的なスワール流を維持
し、良好な噴霧特性を得ることができる。
【0021】〔他の実施形態〕前記各実施形態以外にも
下記(イ)〜(ハ)のように構成してもよい。 (イ) 第一実施形態において、凸部10は、直円錐形
状に限らず、直円錐台形状や直角錐形状など任意の形状
であればよく、その周面13の形状は自由である。要す
るに、周面13上の孔形成面18が、噴射孔8の噴射方
向軸線8aに対しほぼ直交するほぼ平面状に形成されて
おればよい。
下記(イ)〜(ハ)のように構成してもよい。 (イ) 第一実施形態において、凸部10は、直円錐形
状に限らず、直円錐台形状や直角錐形状など任意の形状
であればよく、その周面13の形状は自由である。要す
るに、周面13上の孔形成面18が、噴射孔8の噴射方
向軸線8aに対しほぼ直交するほぼ平面状に形成されて
おればよい。
【0022】(ロ) 第一実施形態において、孔形成面
18を有する凹所16を、噴射孔8の外端開口19の周
囲にのみ設ける。 (ハ) 各実施形態において頂部11とは、単なる円錐
の頂点のみを意味せず、例えば円錐台形状の凸部10に
あってその台面など、一定の広がりを有する頂面をも含
む意味に解する。
18を有する凹所16を、噴射孔8の外端開口19の周
囲にのみ設ける。 (ハ) 各実施形態において頂部11とは、単なる円錐
の頂点のみを意味せず、例えば円錐台形状の凸部10に
あってその台面など、一定の広がりを有する頂面をも含
む意味に解する。
【0023】〔他の技術的思想〕各実施形態から把握で
きる技術的思想(請求項以外)を効果と共に記載する。 (イ) ノズルボディ1の先端部に形成した円錐状凸部
10にあって、最も外側へ突出する頂部11と、この頂
部11から内側へ離間する円形底部12と、前記頂部1
1とこの頂部11を囲う円形底部外周縁12aとの間で
広がりそれらを結ぶ母線14をほぼ直線状に形成すると
ともにこの母線14に対し直交する各円形周方向線15
を所定の曲率半径Rで形成した周面13とを有し、この
周面13の一部に噴射孔8を形成してその孔形成面18
で噴射孔8の外端開口19を開放した燃料噴射弁におい
て、前記外端開口19の内周縁19aを含む孔形成面1
8は、噴射孔8の噴射方向軸線8aに対しほぼ直交する
ほぼ平面状に形成されている。従って、噴射時にスワー
ル燃料の筋割れを防止して連続的なスワール流を維持
し、良好な噴霧特性を得ることができる。
きる技術的思想(請求項以外)を効果と共に記載する。 (イ) ノズルボディ1の先端部に形成した円錐状凸部
10にあって、最も外側へ突出する頂部11と、この頂
部11から内側へ離間する円形底部12と、前記頂部1
1とこの頂部11を囲う円形底部外周縁12aとの間で
広がりそれらを結ぶ母線14をほぼ直線状に形成すると
ともにこの母線14に対し直交する各円形周方向線15
を所定の曲率半径Rで形成した周面13とを有し、この
周面13の一部に噴射孔8を形成してその孔形成面18
で噴射孔8の外端開口19を開放した燃料噴射弁におい
て、前記外端開口19の内周縁19aを含む孔形成面1
8は、噴射孔8の噴射方向軸線8aに対しほぼ直交する
ほぼ平面状に形成されている。従って、噴射時にスワー
ル燃料の筋割れを防止して連続的なスワール流を維持
し、良好な噴霧特性を得ることができる。
【0024】(ロ) 請求項1または上記(イ)におい
て、孔形成面18は、凸部10の周面13の一部に形成
した凹所16の内底面に形成されている。そのため、物
がこの周面13に当たってもこの凹所16の周縁にまず
当たり、この凹所16内にある噴射孔8で外端開口19
の内周縁19aが傷付きにくくなり、この内周縁19a
の変形を防止することができる。従って、噴射時にスワ
ール燃料の筋割れを防止して連続的なスワール流を維持
し、良好な噴霧特性を得ることができる。
て、孔形成面18は、凸部10の周面13の一部に形成
した凹所16の内底面に形成されている。そのため、物
がこの周面13に当たってもこの凹所16の周縁にまず
当たり、この凹所16内にある噴射孔8で外端開口19
の内周縁19aが傷付きにくくなり、この内周縁19a
の変形を防止することができる。従って、噴射時にスワ
ール燃料の筋割れを防止して連続的なスワール流を維持
し、良好な噴霧特性を得ることができる。
【0025】(ハ) 請求項2において、孔形成面18
で外端開口19の内周縁19aを通る母線14に対し、
噴射孔8の噴射方向軸線8aがほぼ直角になっている。
従って、噴射時にスワール燃料の筋割れを防止して連続
的なスワール流を維持し、良好な噴霧特性を得ることが
できる。
で外端開口19の内周縁19aを通る母線14に対し、
噴射孔8の噴射方向軸線8aがほぼ直角になっている。
従って、噴射時にスワール燃料の筋割れを防止して連続
的なスワール流を維持し、良好な噴霧特性を得ることが
できる。
【0026】(ニ) 請求項1または請求項2または上
記(イ)または上記(ロ)または上記(ハ)において、
噴射孔8に連通する燃料通路9を開閉する弁体2を備
え、この弁体2の開閉移動方向軸線2aに対し噴射孔8
の噴射方向軸線8aを所定角度θだけ傾斜させた。従っ
て、燃料噴射弁をインテークマニホールドとの干渉を避
けてエンジンに搭載した場合、噴射孔8をピストン頭部
に向け易くなる。
記(イ)または上記(ロ)または上記(ハ)において、
噴射孔8に連通する燃料通路9を開閉する弁体2を備
え、この弁体2の開閉移動方向軸線2aに対し噴射孔8
の噴射方向軸線8aを所定角度θだけ傾斜させた。従っ
て、燃料噴射弁をインテークマニホールドとの干渉を避
けてエンジンに搭載した場合、噴射孔8をピストン頭部
に向け易くなる。
【0027】
【発明の効果】本発明にかかる燃料噴射弁によれば、噴
射孔形成部構造を改良したので、良好な噴霧特性を得る
ことができる。
射孔形成部構造を改良したので、良好な噴霧特性を得る
ことができる。
【図1】 (a)は第一実施形態にかかる燃料噴射弁の
ノズルを示す部分断面図であり、(b)は(a)の底面
図である。
ノズルを示す部分断面図であり、(b)は(a)の底面
図である。
【図2】 (a)は第二実施形態にかかる燃料噴射弁の
ノズルを示す部分断面図であり、(b)は(a)の底面
図である。
ノズルを示す部分断面図であり、(b)は(a)の底面
図である。
【図3】 第二実施形態において斜円錐状凸部の頂部か
らの偏心距離が異なる四種類の噴射孔についてそれらの
相違を説明するための部分断面図である。
らの偏心距離が異なる四種類の噴射孔についてそれらの
相違を説明するための部分断面図である。
【図4】 図3に示す各噴射孔においてその外端開口内
周縁の形状を表したグラフである。
周縁の形状を表したグラフである。
【図5】 (a)は従来の燃料噴射弁のノズルを示す部
分断面図であり、(b)は(a)の底面図である。
分断面図であり、(b)は(a)の底面図である。
1…ノズルボディ、8…噴射孔、8a…噴射方向軸線、
10…ノズルボディ先端凸部、11…頂部、12…底
部、12a…底部外周縁、13…周面、14…母線、1
8…孔形成面、19…外端開口、19a…外端開口内周
縁。
10…ノズルボディ先端凸部、11…頂部、12…底
部、12a…底部外周縁、13…周面、14…母線、1
8…孔形成面、19…外端開口、19a…外端開口内周
縁。
Claims (2)
- 【請求項1】 ノズルボディの先端部に形成した頂部
と、この頂部から離間して形成した底部と、前記頂部と
底部外周縁との間で広がる周面とを有し、この周面の一
部に噴射孔を形成してその孔形成面で噴射孔の外端開口
を開放した燃料噴射弁において、 前記外端開口の内周縁を含む孔形成面は、噴射孔の噴射
方向軸線に対しほぼ直交するほぼ平面状に形成されてい
ることを特徴とする燃料噴射弁における噴射孔形成部構
造。 - 【請求項2】 ノズルボディの先端部に形成した円錐状
凸部の頂部と、この頂部から離間して形成した円形底部
と、前記頂部と円形底部外周縁との間で広がりそれらを
結ぶ母線をほぼ直線状に形成するとともにこの母線に対
し交差する円形周方向線を所定の曲率半径で形成した周
面とを有し、この周面の一部に噴射孔を形成してその孔
形成面で噴射孔の外端開口を開放した燃料噴射弁におい
て、 前記凸部を斜円錐状に形成してその周面の各母線の長さ
が異なるように頂部を形成し、前記外端開口の内周縁を
含む孔形成面は、この母線長さの長い領域で設定されて
いることを特徴とする燃料噴射弁における噴射孔形成部
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9537096A JPH09280135A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 燃料噴射弁における噴射孔形成部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9537096A JPH09280135A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 燃料噴射弁における噴射孔形成部構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09280135A true JPH09280135A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14135750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9537096A Pending JPH09280135A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 燃料噴射弁における噴射孔形成部構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09280135A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR19990045584A (ko) * | 1997-11-26 | 1999-06-25 | 오꾸무라 마모루 | 연료 분사 밸브 |
US6935578B1 (en) | 1998-11-25 | 2005-08-30 | Hitachi, Ltd. | Fuel injection valve |
-
1996
- 1996-04-17 JP JP9537096A patent/JPH09280135A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR19990045584A (ko) * | 1997-11-26 | 1999-06-25 | 오꾸무라 마모루 | 연료 분사 밸브 |
US6935578B1 (en) | 1998-11-25 | 2005-08-30 | Hitachi, Ltd. | Fuel injection valve |
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