JPH09279068A - インクジェット記録用インク - Google Patents

インクジェット記録用インク

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JPH09279068A
JPH09279068A JP9456396A JP9456396A JPH09279068A JP H09279068 A JPH09279068 A JP H09279068A JP 9456396 A JP9456396 A JP 9456396A JP 9456396 A JP9456396 A JP 9456396A JP H09279068 A JPH09279068 A JP H09279068A
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JP
Japan
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ink
pigment
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jis
water
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JP9456396A
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Hidehiko Komatsu
英彦 小松
Michiya Tsukahara
道也 塚原
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字物の耐光性、耐水性、耐擦性があり、し
かも、加熱下における起泡性を規定値以下にすることに
より安定した吐出特性を得ることができ、高品位な印字
画像を得ること。 【解決手段】 インクジェット記録方法に用いるインク
であって、少なくとも水を主成分とする溶媒と、顔料
と、熱可塑性樹脂エマルジョンとを含み、かつJISK 336
2に基づいた40℃における5分後の泡の高さが200
mm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドからイ
ンク滴を吐出させ、記録媒体上にインク像を得るインク
ジェットプリンタ用のインクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、インク滴を記録媒体上に吐出さ
せて記録像を書き込む形式のインクジェット記録用のイ
ンクとして、ノズルからの吐出安定性、インクの保存安
定性の向上を目的とし、水と水溶性染料と有機溶剤から
成るインクが用いられていた。しかし、着色剤として水
溶性染料を用いたインクでは染料の退色、色相変化等の
耐光性、耐水性に問題があった。
【0003】そこで特公昭62−1426号公報、特開
平2−255875号公報、特開平4−18462号公
報では、インクの構成成分として、水と顔料と樹脂エマ
ルジョンを含有することで、耐水性、耐光性の問題を解
決するとともに、従来の染料系インクの問題点であった
文字のにじみ等を解決するインクが報告されている。
【0004】このような顔料と樹脂エマルジョンからな
るインクは、印字画像の耐光性、耐水性、および耐擦性
等、優れた基本特性を有している。特に耐水性、及び印
字物の堅牢性の向上には熱可塑性樹脂エマジョンを使用
し、印字時に加熱によって熱融着する方式が効果的であ
る。さらに、本発明者らは、以上の従来技術に改良を加
え、インク中に熱可塑性樹脂を含有した独自のインク組
成を用い、その軟化温度以上に記録媒体の温度を上げる
ことにより、印字のにじみ防止に加えカラーの発色が鮮
明になるとの知見を得た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように顔料と樹脂
エマルジョンからなるインクは優れた特性を有してい
る。 反面、インク液中に着色成分である顔料の他に、
樹脂エマルジョン等の多数の成分を含有するため、それ
らの各成分によってインクの起泡性も増加し、インクの
吐出特性が低下する。これはインクジェットヘッド内に
存在する気泡によって、インクジェットヘッドの吐出エ
ネルギーが減衰され、十分なインク吐出が得られなくな
るためであり、インクドットの飛行曲がり、吐出不良等
を生じる。結果として、十分な印字画像を得られなくな
る。
【0006】インクジェットヘッドにとって泡が発生し
ないインクを使用することがベストであるが、このよう
なインクにおいては泡の発生を全く抑えることは不可能
である。
【0007】特開昭61−250076号公報では、イ
ンクに使用する界面活性剤の起泡性を規定することでこ
のような問題の解決を試みている。確かにインク中の界
面活性剤の起泡性は、インクの起泡性にある程度影響を
与えると思われる。しかし、界面活性剤の起泡性によっ
て、インク自体の起泡性を完全に規定することはできな
い。特に本発明のように着色成分である顔料の他に、樹
脂エマルジョン等の多数の成分を含有するインクにおい
ては、それらの各成分によってもインクの起泡性は大き
な影響を受ける。
【0008】さらに、熱可塑性樹脂成分をその軟化温度
以上に加熱する機構を設ける為、それらの熱のインクの
起泡性に与える影響を考慮しなければならない。従っ
て、起泡性の評価においては、インクが室温以上に加熱
された条件下でその評価を行なうことが重要である。
【0009】本発明者らは加熱条件下におけるインクの
泡の発生を一定値以下に抑えることで、インク中に樹脂
エマルジョン等、多数の成分を含有し、それを加熱され
たプラテンに近接したインクジェットヘッドからの吐出
する場合においても良好な印字画像を得ることに成功し
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録用インクは、記録ヘッドからインク滴を吐出し、加
熱された記録媒体上にインク像を形成し記録するインク
ジェット記録方法に用いるインクであって、少なくとも
水を主成分とする溶媒と、顔料と、熱可塑性樹脂エマル
ジョンとを含み、かつJIS(日本工業規格)K 3362に基
づいた40℃における5分後の泡の高さが200mm以
下であることを特徴とし、またJIS K 3362に基づいた4
0℃における5分後の泡の高さが150mm以下である
ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、分散質として顔料
と、熱可塑性樹脂エマルジョンを多量に含有し、かつそ
のようなインク液中に多数の成分を含有するインクにお
いて、室温以上に加熱された状態でも安定したインクジ
ェットヘッドからの吐出特性を得ることができ、高品位
な印字画像を得ることができる。
【0012】まず、本発明のインクジェット記録用イン
クの構成の実施例を詳細に説明する。
【0013】本発明のインクに用いることができる顔料
としては、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、例えば、
黒用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、
アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボン
ブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または
銅酸化物、鉄酸化物(C.I.ピグメントブラック1
1)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.
I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられ
る。更にカラー用としてはC.I.ピグメントイエロー
1(ファストイエローG)、3、12(シ゛スアソ゛イエローAAA)、13、
14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化
鉄)、53、55、81、83(シ゛スアソ゛イエローHR)、9
5、97、98、100、101、104、108、1
09、110、117、120、138、153、C.
I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(フ゛
リリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(ハ゜ー
マネントレット゛2B(Ba))、48:2(ハ゜ーマネントレット゛2B(Ca))、4
8:3(ハ゜ーマネントレット゛2B(Sr))、48:4(ハ゜ーマネントレット゛2B
(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(フ゛リリアン
トカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81
(ロータ゛ミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、
104、105、106、108(カト゛ミウムレット゛)、11
2、114、122(キナクリト゛ンマセ゛ンタ)、123、14
6、149、166、168、170、172、17
7、178、179、185、190、193、20
9、219、C.I.ピグメントブルー1、2、15
(フタロシアニンフ゛ルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシア
ニンフ゛ルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンフ゛ルーE)、1
6、17:1、56、60、63、C.I.ピグメント
グリーン1、4、7、8、10、17、18、36、
等、その他顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボ
ン等の加工顔料等が使用できる。
【0014】その添加量は、0.5〜30重量%が好ま
しいが、さらには1.0〜12重量%が好ましい。これ
以下の添加量では、印字濃度が確保できなくなり、また
これ以上の添加量では、インクの粘度特性に構造粘性が
生じ、吐出安定性が確保出来ない。
【0015】また、粒経は25μm以下から成る顔料を
用いるが、さらには1μm以下の粒子からなる顔料を用
いることが好ましい。
【0016】以上のような非水溶性の着色剤は、場合に
よって分散剤によって分散された着色剤分散液として用
いられてよい。
【0017】本発明に使用できる、樹脂分散剤は、その
分子骨格がスチレン−アクリル酸共重合体樹脂であり、
重量平均分子量(以後単に分子量と称す)が1600〜
25000かつ酸価が100〜250のものが使用でき
る。
【0018】具体例をあげると、ジョンソンポリマー株
式会社製、ジョンクリル68(分子量10000、酸価
195)、ジョンクリル680(分子量3900、酸価
215)、ジョンクリル682(分子量1600、酸価
235)、ジョンクリル550(分子量7500、酸価
200)、ジョンクリル555(分子量5000、酸価
200)、ジョンクリル586(分子量3100、酸価
105)、ジョンクリル683(分子量7300、酸価
150)、Bー36(分子量6800、酸価250)等
である。
【0019】上記樹脂分散剤を溶解させるため、アクリ
ル酸と塩を形成させる必要がある。この目的で添加する
添加物として(カウンターイオン)、たとえばアミノメ
チルプロパノール、2−アミノイソプロパノール、トリ
エタノールアミン、モルホリン、アンモニア水等を用い
ることが出来る。カウンターイオンの添加量は樹脂分散
剤の中和当量以上であればよが、印字後の定着性からほ
ぼ中和当量の1.3倍位の添加量が好ましい。
【0020】また、上記分散剤の溶解安定性を得る為に
は、分散剤中の塩をイオン解離させ易いようにpH緩衝
液を添加し、インクを最適なpH値に調節する必要があ
る。pH緩衝液の具体例として、フタル酸水素カリウ
ム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、
四ホウ酸ナトリウム、酒石酸水素カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノ
メタン塩酸塩等が用いられる。その添加量は、ヘッドの
部材の耐久性とインクの安定性の観点から、概ねインク
がpH7〜pH10になるように添加することが好まし
い。
【0021】本発明のインクに用いることの出来る熱可
塑性樹脂エマルジョンとしては、スチレン−アクリル酸
エステル共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリメタ
アクリル酸エステル、ポリスチレン、ポリエチルアクリ
ル酸エステル、スチレンーブタジエン共重合体、ブタジ
エン共重合体、アクリロニトリルーブタジエン共重合
体、クロロプレン共重合体、架橋アクリル樹脂、架橋ス
チレン樹脂、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ベンゾグ
アナミン樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレン−メタア
クリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、スチレン−
アクリルアミド共重合体、n−イソブチルアクリレー
ト、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリルアミド、
ポリビニルアセタール、ロジン系樹脂、ポリエチレン、
塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化
ビニル樹脂等を水に懸濁させたものである。
【0022】また本発明のインクにノズルの耐目詰まり
性、保湿性、分散安定性の効果を付与するために親水性
高沸点低揮発性溶媒が加えられる。具体例としては、グ
リセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の高
沸点低揮発性の多価アルコール類が用いられ、あるいは
それらのモノエーテル化物、ジエーテル化物、エステル
化物、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が用
いられ、その他N−メチル−2−ピロリドン、1,3−
ジメチルイミダゾリジノン、モノエタノールアミン、
N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチル
エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−n−ブチ
ルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、
トリエタノールアミン等の含窒素有機溶剤等の親水性高
沸点低揮発性溶媒を、にじみが生じない範囲で添加する
ことが出来る。
【0023】また、本発明のインクジェット記録用イン
クは、インクの増粘、インクの記録媒体への定着性向上
の目的で糖類を添加することができる。好ましい糖類の
具体例としては、グルコース、ソルビット、キシロー
ス、サッカロース(スクロース)、マルトース、マルチ
トール、マルトトリイトール、アラビノース、デンプ
ン、オリゴ糖アルコール等の単糖類、二糖類、多糖類等
が挙げられる。
【0024】本発明に用いられるインク組成物は、その
諸特性を改善するために、必要に応じて適当な添加剤を
添加することができる。
【0025】具体的にはインクの表面張力を調整し、記
録紙上のドット径を調整する水溶性アニオン性、カチオ
ン性、両性、ノニオン性の界面活性剤を一種類または複
数種を添加しても良い。
【0026】例えばアニオン界面活性剤としては、高級
脂肪酸塩、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコー
ル硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、ナフタレンスルホン酸の塩(Na、K、Li、C
a)ホルマリン重縮合物、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合
物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルス
ルホコハク酸塩、ナフテン酸塩等、アルキルエーテルカ
ルボン酸塩、アシル化ペプチド、α−オレフィンスルホ
ン酸塩、N−アシルメチルタウリン、アルキルエーテル
硫酸塩、第二級高級アルコールエトキシサルフェート、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナト
リウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル硫酸アンモニウム塩、モノグリサルフェート、アルキ
ルエーテル燐酸エステル塩、アルキル燐酸エステル塩等
があるがこれらに限定されるものではない。
【0027】カチオン界面活性剤としては、脂肪族アミ
ン塩、第4アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスフォ
ニウム塩等があるがこれらに限定されるものではない。
【0028】両性界面活性剤としてはカルボキシベタイ
ン型、アミノカルボン酸塩、レシチン等があるがこれら
に限定されるものではない。
【0029】ノニオン界面活性剤としては、アセチレン
グリコールアルコールエチレンオキサイド、フッ素系、
シリコーン系、アクリル酸共重合物、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエー
テル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオ
キシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホル
マリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルポリオ
キシエチレン化合物の脂肪酸エステル型、ポリエチレン
オキサイド縮合型ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アル
カノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミンオキ
サイド等があるがこれらに限定されるものではない。
【0030】本発明のインクジェット記録用インクは微
生物、カビ等の発生を防止する目的で防腐剤、防カビ等
を添加することができる。その添加量としては、0.0
001%〜0.5%が好ましく、より好ましくは0.0
05%〜0.1%の範囲である。
【0031】また主溶媒である水に対して、乾燥性の向
上を目的として、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール、等の高揮発性の一価のアルコー
ル類も少量ならば添加することが出来る。
【0032】
【実施例】次に本発明によるインクジェット記録用イン
クの製造方法について述べる。
【0033】実施例1のインク製造は以下の手順で行っ
たがこれに限定されるものではない。
【0034】(顔料分散液の作成)スチレン−アクリル
酸共重合体(重量平均分子量 25000、酸価20
0)樹脂4部とトリエタノールアミン2.7部、イソプ
ロピルアルコール0.4部、イオン交換水72.9部を
70℃の加温下で完全溶解させる。
【0035】次にカーボンブラックMA−100(三菱
化成株式会社製)20部を加え、プレミキシングを行っ
た後、アイガーミル(アイガージャパン社製)で顔料の
平均粒子径が100nmになるまで分散を行い(ビーズ
充填率70%、メディア径0.7mm)。目的の顔料分
散液を得た。
【0036】(インクの調整)次に上記分散液を使用し
た本発明の実施例1のインク化について述べる。
【0037】
【表1】
【0038】上記成分を混合しインクとした。こうして
得られたインクを金属メッシュフィルター(真鍋工業株
式会社製 綾織り2300メッシュ)を通過させ、本発
明の実施例1のインクを得た。
【0039】尚、スチレン−アクリル酸エステル共重合
体樹脂エマルジョンは有効成分40%、マルチトールは
有効成分80%の水溶液の状態で使用した。
【0040】インク粘度としてはヘッドからの安定吐
出、ヘッドへの安定インク供給を確保する為に、25m
Pa・秒以下であることが望ましく、さらに望ましくは
15mPa・秒以下が良い。また、インクの表面張力
は、ノズルの撥水性と被記録媒体上での濡れ広がり、浸
透を満足するために、30〜60mN/mが好ましい。
【0041】上述と同様な方法により調製した本発明に
よるインクジェット記録用インクの実施例1〜4の組成
比を表2に示す。なお表中の値は有効成分についての重
量%で示す。
【0042】
【表2】
【0043】図1は、本発明の実施例に用いたインクジ
ェットプリンタの特徴的な構成を示す斜視図である。
【0044】記録ヘッド6は圧電素子を用いる形式のイ
ンクジェット記録ヘッドであり、複数個のノズルを任意
のマトリクスで配置しており、プラテン1と対峙した位
置に、プラテン1と平行に移動するキャリッジ装置8に
搭載されている。
【0045】また、プラテン1の内部にヒーター2を配
置し、プラテン1を図示しない温度感知手段と図示しな
いヒーター制御手段により加熱し、表面温度がインク中
の樹脂エマルジョンの軟化温度以上になるように制御し
ている。本実施では、プラテン1の温度が80℃〜12
0℃になるように制御されている。
【0046】尚、本実施例のインクに用いた熱可塑性樹
脂エマルジョンの軟化温度はすべて70℃〜80℃であ
った。
【0047】記録ヘッド6には、インク容器7が接続さ
れ、必要に応じてインクが供給される。
【0048】プラテン1は、アルミニウム製の素管の周
囲に、シリコーンゴム等の表面層を有しており、紙押え
ローラ3と4が接していて、記録紙5をプラテン1に沿
わせており、図示しない駆動装置により回転する。
【0049】インク容器7よりインクが供給された記録
ヘッド6は、そのノズルから印字パターンに従ってイン
ク滴を吐出し、インク中の熱可塑性樹脂エマルジョンの
軟化温度以上に表面温度が加熱された記録紙5上にイン
ク像を書き込む。インクは、記録紙上で加熱されると、
固形分濃度が上昇して急激に増粘し、また熱可塑性樹脂
エマルジョンが融着することにより、高印字品質を得
る。
【0050】次に本発明によるインクジェット記録用イ
ンク評価方法について説明する。
【0051】実施例1〜4の各インクについて、1.JI
S K 3362に基づいた40℃における泡の安定性評価と、
2.印字評価を行なった。
【0052】それぞれの評価の判定方法は以下のもので
ある。
【0053】1)JIS K 3362に基づいた泡の安定性評価 40℃の環境でインク200mlを900mmの高さか
ら50mlのインクを入れた目盛り管中に30秒間かけ
て流下させ、そのとき発生した泡の高さを測定する。評
価は次のようなレベル判定により行なった。 ◎:5分後の泡の高さが150mm以下。 ○:5分後の泡の高さが150〜200mm。
【0054】2)印字評価 図1に示す装置を使用して、インクジェットヘッドの駆
動周波数7.2kHzで普通紙対して720dpiの印
字密度でキャラクタ、ベタ、網掛けの各パターンを印字
し、その印字画像による評価を行なった。
【0055】評価は次のようなレベル判定により行なっ
た。 ◎:キャラクタ、ベタ、網掛けの全ての印字パターンで
ムラのない良好な印字画像が可能である。 ○:キャラクタ、ベタでは殆ど印字画像のみだれは確認
できないが、網掛けパターンで多少の印字ムラが確認さ
れる。
【0056】上記の評価方法に基づき、実施例1〜4の
インクの評価結果を表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明の、少なくとも水を主成分とする
溶媒と、顔料と、熱可塑性樹脂エマルジョンを含有し、
かつJIS K 3362に基づいた40℃における泡の高さが2
00mm以下であるインクジェット記録用インクでは、
インクジェットヘッドの吐出に悪影響を与える泡の発生
を抑えることができるため、良好な吐出特性を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のインク組成の印字評価に用い
たインクジェット記録装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:プラテン 2:ヒーター 3:紙押えローラー 4:紙押えローラー 5:記録紙 6:記録ヘッド 7:インク容器 8:キャリッジ装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された記録媒体上に記録ヘッドから
    インク滴を吐出して記録媒体上にインク像を形成するイ
    ンクジェット記録方法に用いるインクであって、少なく
    とも水を主成分とする溶媒と、顔料と、熱可塑性樹脂エ
    マルジョンとを含み、JIS K 3362に基づいた40℃にお
    ける5分後の泡の高さが200mm以下であることを特
    徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 JIS K 3362に基づいた40℃における5
    分後の泡の高さが150mm以下であることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェット記録用インク。
JP9456396A 1996-04-16 1996-04-16 インクジェット記録用インク Pending JPH09279068A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004225036A (ja) * 2002-11-28 2004-08-12 Seiko Epson Corp ブラックインク組成物、インクセット、記録方法、及び記録物
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