JPH09278931A - 長蓄光装飾品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は水槽，室内，園芸，アクセサリー等
の装飾品に、ストロンチュームアルミネート系長時間放
光性蓄光顔料を各種成形用締結材料と混練り成形し、長
蓄光装飾品を作製する事を目的とする長蓄光装飾品を提
供することにある。更に、人の肌や水と接触する用途の
装飾品で、湿気透過性のある成形用締結材料を選択した
場合は、紫外線を透過するガスバリヤー性材料で被覆、
又は、瓶等の水分と接触しない容器に入れ装飾効果，幅
を広げ、長蓄光顔料を水から保護する長蓄光装飾品を提
供することにある。 【構成】 本長蓄光装飾品は、各種成形用締結材料（熱
可塑性樹脂，硬化性樹脂，低潟溶融ガラス）、ストロン
チュームアルミネート系長時問放光性蓄光顔料を、その
構成の主要素とする長蓄光成形装飾品である。更に、水
分遮断法として、紫外線透過ガスバリヤー性材料被覆、
又は、瓶等の容器に入れ装飾効果，幅を広げ、長蓄光顔
料を保護する長蓄光装飾方法である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水槽，室内インテリ
ア，園芸，アクセサリー等の各種装飾品、例えば小石，
水草，花，木，置物（亀，岩，花瓶，水盤，グラス，瓶
等），キーホルダー等に、ストロンチュームアルミネー
ト系長時間放光性蓄光顔料（以下長蓄光顔料と記す。）
混練り成形蓄光装飾品（以下長蓄光装飾品と記す。）を
作製する事を目的とする長蓄光装飾品に関するものであ
る。更に、人の肌や水と接触する用途の長蓄光装飾品
は、湿気を透過し難いガスバリアー性に優れた成形用締
結材料を選択するか、紫外線を透過するガスバリヤー性
材料で被覆、又は、瓶等の水分と接触しない容器に入れ
装飾する長蓄光装飾方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来観賞魚用水槽装飾品等に用いられて
いた長蓄光装飾品は、硫化亜鉛系化合物があげられるが
放光時間が２０分弱と短いばかりかその輝度も弱いた
め、放光時間を延ばす目的でラジウム等の放射性物質を
混入したものが主流であった。

【０００３】しかしながら、従来の方法は放射性物質を
含有するばかりか、放光時間も５０分程度であり、屋外
使用も不可能であり、人体，環境，飼育育成生物にも悪
影響を及ぼすことがあった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの実情
に鑑み、強い輝度を６〜８時間の長時間に渡る放光と安
全性を重視した長蓄光装飾品を供しようとするものであ
る。

【０００５】更に本発明は、使用不可能であった屋外に
於いての装飾する事が可能な蓄光装飾品、及び、方法を
供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解説するための手段】本発明は、長蓄光顔料と
して放射性元素を含まないストロンチュームアルミネー
ト系長時間放光性蓄光顔料「ルミノーバ」（根本特殊化
学社製）、又は、「キプラス」（ネクスト・アイ製）を
成形用材料に対し、１〜９５ｗ％、好ましくは、１０〜
７５ｗ％添加混練り成形する物であり、加工温度は１，
３００℃以下、好ましくは、８００℃以下とする。

【０００７】本発明の成形用締結材料の熱可塑性樹脂
（含ゴム）としてポリエチレン（ＰＥ），ポリプロピレ
ン（ＰＰ），ポリエチレン酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ
ｃ），ポリアクリル酸エステル（ＰＭＡ），ポリエチレ
ンアクリル酸エステル共重合体（ＥＥＡ），ポリエチレ
ンテレフタレート（ＰＥＴ），アクリロニトリルブタジ
エンスチレン三元共重合樹脂（ＡＢＳ），ポリスチレン
（ＰＳ），ポリカーボネート（ＰＣ）．ポリウレタン
（ＰＵ），ポリアミド（ＰＡ），ポリイミド（ＰＩ），
スチレンブタジエンラバー（ＳＢＲ），エチレンプロピ
レンジエンゴム（ＥＰＤＭ）等であり、硬化性樹脂は、
加熱硬化，常温硬化の何れでもよくエポキシ樹脂（Ｅ
Ｐ），メチルメタアクリレート（ＭＭＡ），不飽和ポリ
エステル（ＰＥＭ），イソシアネート（ＤＩ），フェノ
ール（Ｐｈ），メラミン（Ｍ），グアナミン（Ｇ）等が
ある。又、低温溶融ガラスとして非酸化物ガラスやソル
ダーガラス等で加工温度１，３００℃以下の物を選択す
る。しかし、鉛，カドミニウム等の高毒性金属を含まな
い材料を選定する事が望ましい。これらの成形用締結材
料は単独、或いは、併用して使用する事ができ、射出，
プレス，注型，手加工等で成形する長蓄光装飾品であ
る。

【０００８】本発明の長蓄光顔料は、水と接触すると放
光能力を徐々に低下させるため、湿気透過性のある成形
用締結材料で成形した長蓄光装飾品は、紫外線を透過す
るガスバリヤー性材料で被覆、又は、瓶等の水分と接触
しない容器に入れ装飾する事により、更に、光沢や装飾
効果を高め装飾の幅を広げるとともに、長蓄光顔料を水
から保護する事のできる長蓄光装飾品である。

【０００９】

【発明の効果】本発明に係わる長蓄光装飾品は、水槽，
室内インテリア，園芸等の各種装飾品に、ストロンチュ
ームアルミネート系長蓄光顔料混練り成形長蓄光装飾品
を作製する事を目的とする長蓄光装飾品である。

【００１０】更に、水と接触する用途の長蓄光装飾品
は、紫外線を透過する瓶等の水分と接触しない容器に入
れる等して、水との接触を断つとともに装飾効果と幅を
広げる長蓄光装飾方法である。

【００１１】

【実施例１】成形用締結材料の熱可塑性樹脂（含ゴム）
としてポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）パウダー
に、長蓄光顔料としてストロンチュームアルミネート系
の「ルミノーバ」（根本特殊化学社製）を２０ｗ％高速
ドライ混合し、同方向２軸押し出し装置を用い２００℃
で溶融混練りし、φ３ｍｍの棒状に押し出し、直ちに、
約３ｍｍの長さにカットし成形長蓄光装飾品を作製し
た。この長蓄光装飾品は、比重１．４の模擬放光小石と
して水槽，室内インテリア，園芸，アクセサリー用等の
各種装飾品に使用でき、蛍光灯（１５Ｗ，３０ｃｍの距
離）で１時間照射する事により、６時間以上優れた視忍
性の放光を認める事ができた。又、ＰＥＴは紫外線透過
性，湿気耐透過性，耐水性にも優れており、水分との直
接接触に於いてもその能力を低下させる事はなかった。

【００１２】

【実施例２】成形用締結材料の硬化性樹脂として、液状
エポキシ樹脂主剤「ダイトサイザーＤＴ−３７７」（大
都産業社製）に、長蓄光顔料「ルミノーバ」３０ｗ％、
及び、顔料分散沈降防止済「ＢＹＫ２４０Ｓ」（ビック
ケミー社製）０．５ｗ％，消泡レベリング剤「ＢＹＫ３
２０」（ビックケミー社製）０．２ｗ％を添加し、デス
パーで３０分混合して均一で安定な淡黄色の主剤を作製
した。この主剤１００重量部に対し、常温硬化型アミン
系硬化剤「ダイトクラールＪ−５１６６」を３５重量部
添加混合後、ステンドグラスの張り合りわせ剤，キーホ
ルダーの金属表面図案剤，陶磁器の絵柄剤，シリコン型
への注型による模造品剤等として用い、養生硬化して各
種装飾品を作製した。この長蓄光装飾品は、比重１．６
５の模擬放光装飾品として水槽，室内インテリア，園
芸，アクセサリー用等に使用でき、蛍光灯（１５Ｗ，３
０ｃｍの距離）で１時間照射する事により、６時間以上
優れた視忍性の放光を認める事ができた。又、本エポキ
シ樹脂材料は紫外線透過性，湿気耐透過性，耐水性にも
優れており、水分との直接接触に於いてもその能力を低
下させる事はなかった。

【００１３】

【実施例３】成形用締結材料の熱可塑性樹脂（含ゴム）
としてポレエチレン（ＰＥ）パウダーに、長蓄光顔料と
してストロンチュームアルミネート系の「ルミノーバ」
（根本特殊化学社製）を３０ｗ％高速ドライ混合し、同
方向２軸押し出し装置を用い１５０℃で溶融混練りし、
模造花，草，木等の金型に射出し成形長蓄光装飾品を作
製した。この長蓄光装飾品は、比重１．５の模擬放光品
とし、室内インテリア等の水に接触しない部分に使用で
きる。又、水と接触する用途に使用する場合は、紫外線
を透過するガスバリヤー性材料として、ポリメタアクリ
ル酸メチル（ＰＭＭＡ）を溶剤に溶解した可撓性クリア
塗料を被覆、又は、透明ガラスの容器に入れ装飾密封す
る事により水との接触を断ち、光沢や装飾効果を高め装
飾の幅を広げた長蓄光装飾品を作製した。この長蓄光装
飾品に蛍光灯（１５Ｗ，３０ｃｍの距離）で１時間照射
する事により、６時間以上優れた視忍性の放光を認める
事ができた。又、密閉ガラス容器内で装飾した長蓄光装
飾品は、幻想的装飾効果が深まり、水分との直接接触を
避けているため、その能力を低下させる事はなかった。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 放射性元素を含まないストロンチューム
   アルミネート系長時間放光性蓄光顔料を、熱可塑性樹脂
   （含ゴム）や硬化性樹脂、又は、非酸化物ガラスやソル
   ダーガラス等の低温溶融ガラスに、加工温度１，３００
   ℃以下の条件下で分散，成形し、長時間放光性を有する
   長蓄光装飾品を作製する事を特長とする長蓄光装飾品。
2. 【請求項２】 観賞魚用水槽装飾品，園芸用装飾品等の
   水と接触する用途の装飾品の成形用締結材料は、湿気を
   透過し難いガスバリアー性に優れた材料を選択するか、
   紫外線を透過するガスバリヤー性材料で被覆、又は、瓶
   等の水分と接触しない容器に入れ装飾する事を特長とす
   る請求項１記載の長蓄光装飾方法。